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特開2018-132908情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-132908(P2018-132908A)
(43)【公開日】2018年8月23日
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20180727BHJP
   G08G 1/01 20060101ALI20180727BHJP
【FI】
   G06Q50/10
   G08G1/01 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-25520(P2017-25520)
(22)【出願日】2017年2月15日
(71)【出願人】
【識別番号】592048110
【氏名又は名称】損害保険ジャパン日本興亜株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134430
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 卓士
(74)【代理人】
【識別番号】100198960
【弁理士】
【氏名又は名称】奥住 忍
(72)【発明者】
【氏名】杉本 光祐
(72)【発明者】
【氏名】水沼 義尚
【テーマコード(参考)】
5H181
5L049
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181EE10
5H181EE15
5H181FF05
5H181FF21
5H181MC04
5H181MC06
5H181MC14
5H181MC20
5H181MC27
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】渋滞に巻き込まれたか否かを判定して、渋滞に巻き込まれたと判定された場合、渋滞に巻き込まれたことに対する見舞を提供すること。
【解決手段】情報処理装置は、車両が渋滞に巻き込まれたか否かを判定し、渋滞に巻き込まれたと判定した場合、渋滞見舞を提供する装置である。情報処理装置は、渋滞判定部と、提供部とを備える。情報処理装置の渋滞判定部は、車両が渋滞に巻き込まれたか否かを判定する。情報処理装置の提供部は、渋滞判定部により渋滞に巻き込まれたと判定された場合、渋滞に巻き込まれたことに対する渋滞見舞を提供する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両が渋滞に巻き込まれたか否かを判定する渋滞判定手段と、
前記渋滞判定手段により渋滞に巻き込まれたと判定された場合、渋滞に巻き込まれたことに対する渋滞見舞を提供する提供手段と、
を備えた情報処理装置。
【請求項2】
前記車両が走行した走行ルートに関する走行ルート情報を取得する走行ルート情報取得手段と、
前記走行ルートについての渋滞情報を取得する渋滞情報取得手段と、
をさらに備え、
前記渋滞判定手段は、前記走行ルート情報と前記渋滞情報とに基づいて、前記車両が渋滞に巻き込まれたか否かを判定する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記渋滞情報から渋滞の発生原因を特定する発生原因特定手段をさらに備え、
前記提供手段は、前記発生原因が人為的な発生原因である場合に、前記渋滞見舞を提供する請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記提供手段は、さらに、渋滞に巻き込まれた人物が前記渋滞見舞の提供対象者である場合に前記渋滞見舞を提供する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記渋滞判定手段は、さらに、前記車両が渋滞に巻き込まれた回数を判定し、
前記提供手段は、前記回数に応じて前記渋滞見舞を提供する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記車両の車両情報を取得する車両情報取得手段をさらに備え、
前記判定手段は、さらに、前記車両情報に基づいて、前記車両が渋滞に巻き込まれたか否かを判定する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記渋滞に関するネットワーク上の投稿データを取得する投稿データ取得手段をさらに備え、
前記渋滞判定手段は、さらに、前記投稿データに基づいて、渋滞に巻き込まれたか否かを判定する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
車両の出発地および目的地を取得する取得手段と、
前記出発地および前記目的地に基づいて、前記出発地から前記目的地までの推奨ルートを提示する推奨ルート提示手段と、
をさらに備え、
前記渋滞判定手段は、前記推奨ルート上で渋滞に巻き込まれたか否かを判定し、
前記提供手段は、前記推奨ルート上で渋滞に巻き込まれたと判定された場合、前記渋滞見舞を提供する請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記提供手段は、前記推奨ルート上で渋滞に巻き込まれるまでに、所定時間以上または所定距離以上前記推奨ルートから離脱した場合、前記渋滞見舞を提供しない請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記推奨ルート提示手段は、さらに、前記目的地への到着予想時刻を提示し、
前記提供手段は、提示された前記到着予想時刻に対する遅延時間に応じて、さらに、遅延見舞を提供する請求項8または9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
車両が渋滞に巻き込まれたか否かを判定する渋滞判定ステップと、
前記渋滞判定ステップにおいて渋滞に巻き込まれたと判定された場合、渋滞に巻き込まれたことに対する渋滞見舞を提供する提供ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項12】
車両が渋滞に巻き込まれたか否かを判定する渋滞判定ステップと、
前記渋滞判定ステップにおいて渋滞に巻き込まれたと判定された場合、渋滞に巻き込まれたことに対する渋滞見舞を提供する提供ステップと、
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
上記技術分野において、特許文献1には、遅延によって発生した損害に対し、ユーザが支払う損害額を算定する損害額算定システムにおいて、道路を走行する複数の車から収集したプローブ情報を統計的に処理して、事故渋滞により遅延した遅延時間を算出し、算出した遅延時間に基づいて損害が発生したと判定された場合に、その損害に対する損害額を算定する技術が開示されている。また、特許文献2には、ETCシステムを利用して、渋滞がない場合の移動時間である基準時間と、渋滞が発生した場合の移動時間である所要時間と、これらの時間差などとから、遅延損害額を算出する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−20493号公報
【特許文献2】特開2009−69882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、引用文献1および2に記載の技術では、渋滞に巻き込まれたか否かを判定して、渋滞に巻き込まれたと判定された場合、渋滞に巻き込まれたことに対する見舞を提供することができなかった。
【0005】
本発明の目的は、上述の課題を解決する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る情報処理装置は、
車両が渋滞に巻き込まれたか否かを判定する渋滞判定手段と、
前記渋滞判定手段により渋滞に巻き込まれたと判定された場合、渋滞に巻き込まれたことに対する渋滞見舞を提供する提供手段と、
を備えた。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る情報処理方法は、
車両が渋滞に巻き込まれたか否かを判定する渋滞判定ステップと、
前記渋滞判定ステップにおいて渋滞に巻き込まれたと判定された場合、渋滞に巻き込まれたことに対する渋滞見舞を提供する提供ステップと、
を含む。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る情報処理プログラムは、
車両が渋滞に巻き込まれたか否かを判定する渋滞判定ステップと、
前記渋滞判定ステップにおいて渋滞に巻き込まれたと判定された場合、渋滞に巻き込まれたことに対する渋滞見舞を提供する提供ステップと、
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、渋滞に巻き込まれたか否かを判定して、渋滞に巻き込まれたと判定された場合、渋滞に巻き込まれたことに対する見舞を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図2】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置の動作の概要を説明する図である。
図3】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図4】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置の備える提供渋滞見舞テーブルの一例を示す図である。
図5】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を説明するブロック図である。
図6】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置の処理手順を説明するフローチャートである。
図7】本発明の第3実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図8】本発明の第3実施形態に係る情報処理装置の備える車両情報テーブルの一例を示す図である。
図9】本発明の第3実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を説明するブロック図である。
図10】本発明の第3実施形態に係る情報処理装置の処理手順を説明するフローチャートである。
図11】本発明の第4実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図12】本発明の第4実施形態に係る情報処理装置の備える発生原因テーブルの一例を示す図である。
図13】本発明の第4実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を説明するブロック図である。
図14】本発明の第4実施形態に係る情報処理装置の処理手順を説明するフローチャートである。
図15】本発明の第5実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図16】本発明の第5実施形態に係る情報処理装置の備える投稿データテーブルの一例を示す図である。
図17】本発明の第5実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を説明するブロック図である。
図18】本発明の第5実施形態に係る情報処理装置の処理手順を説明するフローチャートである。
図19】本発明の第6実施形態に係る情報処理装置の処理の概要を説明する図である。
図20】本発明の第6実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図21】本発明の第6実施形態に係る情報処理装置の備える推奨ルートテーブルの一例を示す図である。
図22】本発明の第6実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を説明するブロック図である。
図23】本発明の第6実施形態に係る情報処理装置の処理手順を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して、例示的に詳しく説明記載する。ただし、以下の実施の形態に記載されている、構成、数値、処理の流れ、機能要素などは一例に過ぎず、その変形や変更は自由であって、本発明の技術範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
【0012】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての情報処理装置100について、図1を用いて説明する。情報処理装置100は、車両が渋滞に巻き込まれたか否かを判定し、渋滞に巻き込まれた場合には、渋滞に巻き込まれたことに対する渋滞見舞を提供する装置である。
【0013】
図1に示すように、情報処理装置100は、渋滞判定部101と、提供部102とを備える。渋滞判定部101は、車両が渋滞に巻き込まれたか否かを判定する。提供部102は、渋滞判定部101により渋滞に巻き込まれたと判定された場合、渋滞に巻き込まれたことに対する渋滞見舞を提供する。
【0014】
本実施形態によれば、渋滞に巻き込まれたか否かを判定するので、渋滞に巻き込まれた場合、渋滞に巻き込まれたことに対する見舞を提供することができる。
【0015】
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態に係る情報処理装置について、図2乃至図6を用いて説明する。図2は、本実施形態に係る情報処理装置の動作の概要を説明するための図である。情報処理装置200は、車両210が実際に走行したルートである走行ルート情報を、例えば、車両210に搭載されたカーナビゲーションシステムなどの車載端末やGPS(Global Positioning System)機器などから取得する。さらに、情報処理装置200は、車両210が走行した走行ルートで発生した渋滞についての渋滞情報を取得する。そして、情報処理装置200は、取得した走行ルート情報と渋滞情報とに基づいて、車両210が渋滞に巻き込まれたか否かを判定する。情報処理装置200は、車両210が渋滞に巻き込まれたと判定した場合、例えば、車両210のドライバーや同乗者などに渋滞に巻き込まれたことに対する渋滞見舞を提供する。
【0016】
図3は、本実施形態に係る情報処理装置200の構成を示すブロック図である。情報処理装置200は、走行ルート情報取得部301と、渋滞情報取得部302と、判定部303と、提供部304と、を備える。
【0017】
走行ルート情報取得部301は、車両210が走行したルートに関する走行ルート情報を取得する。走行ルート情報は、例えば、車両210に搭載されたGPS機器の位置情報に基づいて取得してもよいし、また、車両210に搭載されたカーナビゲーションなどの車載端末の走行履歴データなどに基づいて取得してもよい。あるいは、走行ルート情報は、車両210のドライバーや同乗者などが所持しているスマートフォンなどの携帯端末の位置情報や、OBD(On-board diagnostics)などのデータから取得してもよい。また、この他にも、車車間通信や車路間通信などにより車両210の走行ルートに関するデータを取得してもよいが、これらには限定されない。
【0018】
渋滞情報取得部302は、車両210が走行した走行ルートについての渋滞情報を取得する。渋滞情報は、例えば、道路交通情報通信システム(VICS(登録商標):Vehicle Information and Communication System)などから取得してもよい。また、JARTIC(Japan Road Traffic Information Center)が提供する情報から取得してもよいが、渋滞情報の取得方法は、これらには限定されない。
【0019】
判定部303は、走行ルートに関する走行ルート情報と渋滞情報とに基づいて、車両210が渋滞に巻き込まれたか否かを判定する。例えば、車両210が走行ルートを走行した日時において、当該走行ルート上で渋滞が発生し、渋滞区間が存在し、車両210がその渋滞区間を通過しているか否かにより判定できる。ここで、渋滞とは、概ね次のように定義される。一般道路においては、走行速度が20km/h以下になった状態をいい、高速道路においては、走行速度が40km/h以下になった状態をいう。
【0020】
さらに、判定部303は、車両210が渋滞に巻き込まれた回数を判定してもよい。例えば、走行ルート上で渋滞が複数個所で発生した場合などは、判定部303は、車両210が渋滞に巻き込まれた回数をカウントする。なお、判定部303は、車両210が渋滞に巻き込まれたか否かを事後的に判定しても、リアルタイムで判定してもよい。同様に、判定部303は、渋滞に巻き込まれた回数を事後的に判定しても、リアルタイムで判定してもよい。
【0021】
提供部304は、判定部303により車両210が渋滞に巻き込まれたと判定された場合、渋滞に巻き込まれたことに対する見舞いとして、渋滞見舞を提供する。渋滞見舞は、積極損害と消極損害とを含む。ここで、積極損害とは、渋滞による遅延損害や、人件費、燃料費、キャンセル費用などの実費などである。また、消極損害とは、渋滞による長時間運転での疲労や精神的損害などである。そして、提供される渋滞見舞としては、例えば、渋滞に巻き込まれたことにより、目的地への到着が遅れた場合の損害額(遅延損害)や、渋滞に巻き込まれたことによる、車両210のドライバーの疲労を軽減するサービスなどであるが、提供する渋滞見舞は、これらには限定されない。
【0022】
さらに、提供部304は、渋滞に巻き込まれた人物が、渋滞見舞の提供対象者か否かを判定する。すなわち、提供部304は、渋滞に巻き込まれた人物が、渋滞見舞の提供対象者でなければ、渋滞見舞は提供しない。例えば、提供部304は、渋滞に巻き込まれた人物が、自動車保険の加入者であれば渋滞見舞を提供するが、自動車保険の加入者でなければ渋滞見舞を提供しない。なお、渋滞見舞の提供対象者は、自動車保険の加入者の他に、例えば、車両210のドライバーや同乗者、乗客、所有者、管理者などがあるが、これらには限定されない。
【0023】
また、提供部304は、判定部303でカウントした、車両210が渋滞に巻き込まれた回数に応じて渋滞見舞を提供する。提供部304は、例えば、車両210が3回渋滞に巻き込まれた場合には、ドライバーに対して、3回分のマッサージ券などを提供してもよい。なお、渋滞に巻き込まれたとしても、到着予定時間よりも遅延していない場合は、ドライバーにとって不測の長時間運転に該当しないとして、疲労度合を考慮した渋滞見舞を提供しなくてもよい。
【0024】
また、例えば、提供部304は、車両210のドライバーが身に着けているウェアラブル端末からドライバーの生体情報を取得し、取得した生体情報からドライバーの疲労度合などを考慮して、渋滞見舞を提供してもよい。さらに、生体情報の他に、例えば、ドライバーが車両210を運転した日時や、その日の天候などを加味して、ドライバーの疲労度を考慮してもよい。
【0025】
例えば、年末年始や夏休み期間、ゴールデンウィーク期間などは、交通量が多くなり、渋滞の発生回数や渋滞距離が普段よりも増える傾向にあるので、これらの情報を加味してもよい。
【0026】
同様に、年末年始や夏休み期間などは、普段よりもより多くの渋滞(自然渋滞)などが発生することが予測できるので、例えば、この期間に車両210を運転して渋滞に巻き込まれた場合には、提供する渋滞見舞を低下させ、または、渋滞見舞を提供しなくてもよい。また、ドライバーが渋滞を回避することが可能であったにもかかわらず、回避ルート(迂回ルート)を利用せずに渋滞に巻き込まれた場合には、提供部304は、渋滞見舞を提供しないようにしてもよい。このようにすることにより、提供部304は、避けることのできなかった渋滞に巻き込まれた場合に、つまり、突発的な渋滞や不測の事故渋滞などに巻き込まれた場合に、渋滞見舞を提供することができる。
【0027】
図4は、本実施形態に係る情報処理装置200の備える提供渋滞見舞テーブルの一例を示す図である。提供渋滞見舞テーブル401は、車両ID(Identifier)411に関連付けて、走行ルート412、渋滞情報413、人物414、渋滞回数415および提供渋滞見舞416を記憶する。
【0028】
車両ID411は、車両210を識別するための識別子である。走行ルート412は、車両210が走行したルートに関する情報である。渋滞情報413は、車両210が走行したルート上で発生した渋滞に関する情報である。人物414は、渋滞見舞が提供される人物についての情報である。渋滞回数415は、車両210が巻き込まれた渋滞の回数についての情報である。提供渋滞見舞416は、提供される渋滞見舞の内容などについての情報である。情報処理装置200は、例えば、提供渋滞見舞テーブル401を参照して、提供する渋滞見舞を決定する。
【0029】
図5は、本実施形態に係る情報処理装置200のハードウェア構成を示す図である。CPU(Central Processing Unit)510は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで図3の情報処理装置200の機能構成部を実現する。ROM(Read Only Memory)520は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびその他のプログラムを記憶する。また、ネットワークインタフェース530は、ネットワークを介して他の装置などと通信する。なお、CPU510は1つに限定されず、複数のCPUであっても、あるいは画像処理用のGPU(Graphics Processing Unit)を含んでもよい。また、ネットワークインタフェース530は、CPU510とは独立したCPUを有して、RAM(Random Access Memory)540の領域に送受信データを書き込みあるいは読み出しするのが望ましい。また、RAM540とストレージ550との間でデータを転送するDMAC(Direct Memory Access Controller)を設けるのが望ましい(図示なし)。さらに、入出力インタフェース560は、CPU510とは独立したCPUを有して、RAM540の領域に入出力データを書き込みあるいは読み出しするのが望ましい。したがって、CPU510は、RAM540にデータが受信あるいは転送されたことを認識してデータを処理する。また、CPU510は、処理結果をRAM540に準備し、後の送信あるいは転送はネットワークインタフェース530やDMAC、あるいは入出力インタフェース560に任せる。
【0030】
RAM540は、CPU510が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM540には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。走行ルートデータ541は、車両210が実際に走行したルートに関するデータである。渋滞情報データ542は、車両210の走行ルート上で発生した渋滞に関するデータである。人物データ543は、渋滞見舞が提供される人物についてのデータである。渋滞回数データ544は、車両210が走行したルート上で発生した渋滞の回数に関するデータである。提供渋滞見舞データ545は、提供される渋滞見舞に関するデータである。これらのデータは、例えば、提供渋滞見舞テーブル401から展開されたデータである。
【0031】
入出力データ546は、入出力インタフェース560を介して入出力されるデータである。送受信データ547は、ネットワークインタフェース530を介して送受信されるデータである。また、RAM540は、各種アプリケーションモジュールを実行するためのアプリケーション実行領域548を有する。
【0032】
ストレージ550には、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。ストレージ550は、提供渋滞見舞テーブル401を格納する。提供渋滞見舞テーブル401は、図4に示した、車両ID411と提供渋滞見舞416などとの関係を管理するテーブルである。ストレージ550は、さらに、走行ルート情報取得モジュール551、渋滞情報取得モジュール552、判定モジュール553および提供モジュール554を格納する。
【0033】
走行ルート情報取得モジュール551は、車両210が実際に走行したルートに関する情報を取得するモジュールである。渋滞情報取得モジュール552は、車両210の走行ルートで発生した渋滞に関する情報を取得するモジュールである。判定モジュール553は、車両210が走行ルートで発生した渋滞に巻き込まれたか否かを判定するモジュールである。提供モジュール554は、車両210が渋滞に巻き込まれたと判定された場合、渋滞に巻き込まれたことに対する渋滞見舞を提供するモジュールである。これらのモジュール551〜554は、CPU510によりRAM540のアプリケーション実行領域548に読み出され、実行される。制御プログラム555は、情報処理装置200の全体を制御するためのプログラムである。
【0034】
入出力インタフェース560は、入出力機器との入出力データをインタフェースする。入出力インタフェース560には、表示部561、操作部562、が接続される。また、入出力インタフェース560には、さらに、記憶媒体564が接続されてもよい。さらに、音声出力部であるスピーカ563や、音声入力部であるマイク、あるいは、GPS位置判定部が接続されてもよい。なお、図5に示したRAM540やストレージ550には、情報処理装置200が有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関するプログラムやデータは図示されていない。
【0035】
図6は、本実施形態に係る情報処理装置200の処理手順を説明するフローチャートである。このフローチャートは、CPU510がRAM540を使用して実行し、図3の情報処理装置200の機能構成部を実現する。
【0036】
ステップS601において、情報処理装置200は、車両210の走行ルートに関する走行ルート情報を取得する。ステップS603において、情報処理装置200は、車両210の走行ルートについての渋滞情報を取得する。なお、ステップS601およびステップS603の処理順序はここに示した順序には限定されず、例えば、これらのステップの順序を入れ替えて実行してもよいし、これらのステップを同時に実行してもよい。
【0037】
ステップS605において、情報処理装置200は、車両210が渋滞に巻き込まれたか否かを、走行ルート情報および渋滞情報に基づいて判定する。
【0038】
渋滞に巻き込まれていないと判定した場合(ステップS605のNO)、情報処理装置200は、ステップS601へ戻る。渋滞に巻き込まれたと判定した場合(ステップS605のYES)、情報処理装置200は、ステップS607へ進む。
【0039】
ステップS607において、情報処理装置200は、渋滞に巻き込まれた人物が渋滞見舞の提供対象者か否かを判定する。渋滞に巻き込まれた人物が渋滞見舞の提供対象者でないと判定した場合(ステップS607のNO)、情報処理装置200は、ステップS601へ戻る。渋滞に巻き込まれた人物が渋滞見舞の提供対象者であると判定した場合(ステップS607のYES)、情報処理装置200は、ステップS609へ進む。
【0040】
ステップS609において、情報処理装置200は、巻き込まれた渋滞の回数を、走行ルート情報および渋滞情報に基づいて判定する。ステップS611において、情報処理装置200は、渋滞見舞の提供対象者に渋滞見舞を提供する。また、情報処理装置200は、巻き込まれた渋滞の回数に応じた渋滞見舞を提供する。すなわち、渋滞に巻き込まれた回数により、提供する渋滞見舞に差を付けてもよい。
【0041】
本実施形態によれば、渋滞に巻き込まれたか否かを判定して、渋滞に巻き込まれたことに対する見舞を提供することができる。また、渋滞に巻き込まれた人物が渋滞見舞の提供対象者か否かを判定するので、渋滞見舞の提供対象者に確実に渋滞見舞を提供することができる。さらに、渋滞に巻き込まれた回数を判定するので、渋滞に巻き込まれた回数に応じた渋滞見舞を提供することができる。
【0042】
[第3実施形態]
次に本発明の第3実施形態に係る情報処理装置について、図7乃至図10を用いて説明する。図7は、本実施形態に係る情報処理装置700の構成を説明するための図である。本実施形態に係る情報処理装置700は、上記第2実施形態と比べると、車両情報取得部を有する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0043】
情報処理装置700は、さらに、車両情報取得部701を有する。車両情報取得部701は、車両210の車両情報を取得する。車両情報は、例えば、車両210の速度や加速度、ハンドル舵角、ブレーキ踏力、ブレーキ温度、エンジン回転数、エンジン温度、走行距離、残燃料などであるが、これらには限定されない。車両情報取得部701は、例えば、車両210に搭載された、OBD(On-board diagnostics)やCAN(Controller Area Network)、カーナビゲーション装置、ドライブレコーダ装置などから車両情報を取得する。そして、判定部301は、取得した車両情報を加味して、車両210が渋滞に巻き込まれたか否かを判定する。例えば、車両210が渋滞に巻き込まれていれば、車両210の速度は低下するので、車両210の速度と渋滞情報とを組み合わせれば、判定部301は、より正確に渋滞に巻き込まれたか否かを判定できる。
【0044】
図8は、本実施形態に係る情報処理装置700の備える車両情報テーブルの一例を示す図である。車両情報テーブル801は、車両ID411に関連付けて、車両情報811を記憶する。車両情報811は、車両210から取得される車両210の走行状態を表す情報や各種計器類で測定したデータなどである。
【0045】
図9は、本実施形態に係る情報処理装置700のハードウェア構成を説明するブロック図である。RAM940は、CPU510が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM940には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。車両情報データ941は、車両210から取得された車両210の走行速度や加速度などに関するデータである。このデータは、例えば、車両情報テーブル801から展開されたデータである。
【0046】
ストレージ950には、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。ストレージ950は、車両情報テーブル801を格納する。車両情報テーブル801は、図8に示した、車両ID411と車両情報811との関係を管理するテーブルである。
【0047】
ストレージ950は、さらに、車両情報取得モジュール951を格納する。車両情報取得モジュール951は、車両210の車両情報を取得するモジュールである。車両情報取得モジュール951は、CPU510によりRAM940のアプリケーション実行領域548に読み出され、実行される。
【0048】
図10は、本実施形態に係る情報処理装置700の処理手順を説明するフローチャートである。このフローチャートは、CPU510がRAM940を使用して実行し、図7の情報処理装置700の機能構成部を実現する。ステップS1001において、情報処理装置700は、車両210の車両情報を取得する。なお、ステップS601からステップ1001までの処理の順序は、ここに示した順序には限定されず、例えば、これらのステップの処理順序を適宜入れ替えて実行しても、あるいは、同時に実行してもよい。
【0049】
本実施形態によれば、車両情報を取得するので、車両が渋滞に巻き込まれたか否かをより正確に判定することができ、渋滞見舞を確実に提供することができる。
【0050】
[第4実施形態]
次に本発明の第4実施形態に係る情報処理装置について、図11乃至図14を用いて説明する。図11は、本実施形態に係る情報処理装置1100の構成を説明するための図である。本実施形態に係る情報処理装置1100は、上記第2実施形態および第3実施形態と比べると、発生原因特定部を有する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態および第3実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0051】
情報処理装置1100は、発生原因特定部1101を備える。発生原因特定部1101は、渋滞の発生原因を渋滞情報などから特定する。渋滞の発生原因としては、事故車や、故障車、道路工事、道路周辺施設工事、交通集中、台風、集中豪雨、大雪、地震などがある。しかしながら、渋滞見舞を提供する渋滞の発生原因は、これらのうち特定の発生原因、例えば、人為的な発生原因(事故車や故障車など)に限定してもよい。気象条件や時期(年末年始、夏休みなど)などによる渋滞は、ある程度の予見可能性があるので、事前に渋滞を回避することができるからである。
【0052】
そして、提供部304は、渋滞の発生原因が人為的な発生原因である場合、渋滞見舞を提供する。なお、渋滞の発生原因が地震や台風などの天災の場合は、渋滞見舞を提供しない。ここでは、発生原因が人為的な発生原因である場合に渋滞見舞を提供する例で説明をしたが、全ての発生原因に対して渋滞見舞を提供してもよいし、人為的な発生原因以外の原因に対して渋滞見舞を提供してもよい。また、提供部304は、渋滞の発生原因に応じた渋滞見舞を提供してもよい。すなわち、渋滞の発生原因により、提供する渋滞見舞に差を付けてもよい。
【0053】
図12は、本実施形態に係る情報処理装置1100の備える発生原因テーブルの一例を示す図である。発生原因テーブル1201は、車両ID411などに関連付けて、発生原因1211を記憶する。情報処理装置1100は、例えば、発生原因テーブル1201の発生原因1211を参照して、提供渋滞見舞416を決定する。
【0054】
図13は、本実施形態に係る情報処理装置1100のハードウェア構成を説明するブロック図である。RAM1340は、CPU510が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM1340には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。発生原因データ1341は、渋滞情報413などから特定された渋滞の発生原因に関するデータである。このデータは、例えば、発生原因テーブル1201から展開されたデータである。
【0055】
ストレージ1350には、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。ストレージ1350は、発生原因テーブル1201を格納する。発生原因テーブル1201は、図12に示した、車両ID411と発生原因1211との関係を管理するテーブルである。
【0056】
ストレージ1350は、さらに、発生原因特定モジュール1351を格納する。発生原因特定モジュール1351は、渋滞に関する情報などから渋滞の発生原因を特定するモジュールである。発生原因特定モジュール1351は、CPU510によりRAM1340のアプリケーション実行領域548に読み出され、実行される。
【0057】
図14は、本実施形態に係る情報処理装置1100の処理手順を説明するフローチャートである。このフローチャートは、CPU510がRAM1340を使用して実行し、図11の情報処理装置1100の機能構成部を実現する。ステップS1401において、情報処理装置1100は、渋滞に関する情報などから渋滞の発生原因を特定する。
【0058】
本実施形態によれば、渋滞の発生原因を特定するので、渋滞の発生原因に応じて、より細かく渋滞見舞を提供することができる。
【0059】
[第5実施形態]
次に本発明の第5実施形態に係る情報処理装置について、図15乃至図18を用いて説明する。図15は、本実施形態に係る情報処理装置1500の構成を説明するための図である。本実施形態に係る情報処理装置1500は、上記第2実施形態乃至第4実施形態と比べると、投稿データ取得部を有する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態乃至第4実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0060】
情報処理装置1500は、さらに、投稿データ取得部1501を備える。投稿データ取得部1501は、例えば、ネットワーク上の短文投稿サイトやウェブサイトなどに投稿された渋滞に関する投稿データを取得する。そして、例えば、判定部303は、取得した投稿データを用いて、車両210が渋滞に巻き込まれたか否かを判定する。すなわち、判定部303は、ネットワーク上の投稿データを用いることにより、より精度高く渋滞の発生場所や発生日時などを特定することができるので、車両210が渋滞に巻き込まれたか否かの判定をより正確に行うことができる。
【0061】
図16は、本実施形態に係る情報処理装置1500の備える投稿データテーブルの一例を示す図である。投稿データテーブル1601は、投稿ID1611に関連付けて、投稿内容1612および渋滞情報413を記憶する。そして、判定部303は、投稿データテーブル1601を参照して、渋滞の発生場所や発生日時などを特定する。
【0062】
図17は、本実施形態に係る情報処理装置1500のハードウェア構成を説明するブロック図である。RAM1740は、CPU510が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM1740には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。投稿データ1741は、ネットワーク上に投稿された短文投稿サイトなどへ投稿された文章などのデータである。このデータは、例えば、投稿データテーブル1601から展開されたデータである。
【0063】
ストレージ1750には、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。ストレージ1750は、投稿データテーブル1601を格納する。投稿データテーブル1601は、図16に示した、投稿ID1611と投稿内容1612との関係を管理するテーブルである。
【0064】
ストレージ1750は、さらに、投稿データ取得モジュール1751を格納する。投稿データ取得モジュール1751は、ネットワーク上の投稿データを取得するモジュールである。投稿データ取得モジュール1751は、CPU510によりRAM1740のアプリケーション実行領域548に読み出され、実行される。
【0065】
図18は、本実施形態に係る情報処理装置1500の処理手順を説明するフローチャートである。このフローチャートは、CPU510がRAM1740を使用して実行し、図15の情報処理装置1500の機能構成部を実現する。ステップS1801において、情報処理装置1500の投稿データ取得部1501は、ネットワーク上の投稿データを取得する。
【0066】
本実施形態によれば、ネットワーク上の投稿データを用いるので、車両が渋滞に巻き込まれたか否かをより精度高く判定することができる。
【0067】
[第6実施形態]
次に本発明の第6実施形態に係る情報処理装置について、図19乃至図23を用いて説明する。図19は、本実施形態に係る情報処理装置1900の動作の概要を説明するための図である。本実施形態に係る情報処理装置1900は、上記第2実施形態乃至第5実施形態と比べると、取得部および推奨ルート提示部を有する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態乃至第5実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0068】
情報処理装置1900は、例えば、車両210のドライバーが、車両210に搭載されたカーナビゲーション装置やドライバーの所持する携帯端末1910などの入力装置を用いて入力した目的地(○○空港)の情報を取得する。また、情報処理装置1900は、同様に、例えば、ドライバーが入力した出発地(現在地)の情報を取得する。そして、情報処理装置1900は、取得した出発地および目的地に基づいて、出発地から目的地までのルート(推奨ルート)を提示する。また、推奨ルート提示部2002は、合わせて、目的地への到着予想時刻もドライバーに対して提示する。
【0069】
そして、ドライバーは、提示された推奨ルートに従って車両210の運転をするが、車両210の運転中に事故渋滞などに巻き込まれ、到着予想時刻通りに空港に到着せず、飛行機の出発時間に間に合わなかった場合を考える。この場合、ドライバーは、情報処理装置1900の提示する推奨ルートに従って運転を行ったにもかかわらず、不測の事故により、飛行機の出発時間に間に合わなかったので、情報処理装置1900は、ドライバーに対して渋滞見舞を提供する。この場合の渋滞見舞は、例えば、飛行機のキャンセル料や、後続の飛行機がある場合は、後続の飛行機のチケット料金、後続の飛行機がなければ宿泊費用などの損害の実費が発生していることが必要であるが、これらには限定されない。
【0070】
図20は、本実施形態に係る情報処理装置1900の構成を示すブロック図である。情報処理装置1900は、さらに、取得部2001および推奨ルート提示部2002を備える。取得部2001は、車両210の出発地および目的地を取得する。目的地は、例えば、車両210に取り付けられたカーナビゲーション装置の入力デバイスを用いて、車両210のドライバーなどが入力した入力データから取得する。なお、目的地の取得方法は、ここに示した方法には限定されず、例えば、車両210のドライバーなどが所持するスマートフォンなどの携帯端末1910の入力デバイスを用いてドライバーが入力したデータから取得してもよい。入力デバイスは、例えば、タッチパネルやキーボード、音声入力デバイスなどであるが、これらには限定されない。出発地は、例えば、車両210に取り付けられたGPS装置などから取得してもよいが、これには限定されず、例えば、ドライバーが入力デバイスなどを用いて入力してもよい。
【0071】
推奨ルート提示部2002は、取得した出発地および目的地に基づいて、出発地から目的地までのルートを探索し、探索したルートの中から所定の条件を満たす推奨ルートを提示する。推奨ルートは、例えば、出発地から目的地までの距離が最短となるルートや、出発地から目的地までの所要時間が最短となるルートなどである。また、推奨ルートは、例えば、出発地から目的地までのルートのうち、事故の発生件数が少ないルートや、交差点を右折または左折する回数の少ないルートなどであってもよいが、これらには限定されない。
【0072】
さらに、推奨ルート提示部2002は、推奨ルートの提示と合わせて、目的地への到着予想時刻を提示する。また、推奨ルート提示部2002は、到着予想時刻の他に、目的地までの残りの所要時間などを提示してもよい。
【0073】
そして、判定部303は、車両210が推奨ルート上で渋滞に巻き込まれたか否かを判定する。
【0074】
提供部304は、車両210が推奨ルート上で渋滞に巻き込まれたと判定された場合、渋滞見舞を提供する。また、提供部304は、車両210が渋滞に巻き込まれ、到着予想時刻に目的地に到着しなかった場合、到着予想時刻からの遅延時間に応じて、渋滞見舞に加えて、さらに遅延損害金などを提供してもよい。
【0075】
さらに、提供部304は、車両210が所定時間以上または所定距離以上、推奨ルートから離脱した場合、渋滞見舞を提供しない。この場合、車両210のドライバーの判断により、車両210が推奨ルートに従って走行していないと判定できるので、このような場合には、提供部304は、渋滞見舞を提供しない。
【0076】
図21は、本実施形態に係る情報処理装置1900の備える推奨ルートテーブルの一例を示す図である。推奨ルートテーブル2101は、出発地2111および目的地2112に関連付けて、推奨ルート2113を記憶する。推奨ルート提示部2002は、例えば、推奨ルートテーブル2101を参照して、出発地から目的地までの推奨ルートを提示する。
【0077】
図22は、本実施形態に係る情報処理装置1900のハードウェア構成を説明するブロック図である。RAM2240は、CPU510が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM2240には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。出発地/目的地2241は、車両210の出発地と目的地とに関するデータである。推奨ルートデータ2242は、出発地から目的地までの推奨ルートに関するデータである。これらのデータは、例えば、推奨ルートテーブル2101から展開されたデータである。
【0078】
ストレージ2250には、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。ストレージ2250は、推奨ルートテーブル2101を格納する。推奨ルートテーブル2101は、図21に示した、出発地2111および目的地2112と推奨ルート2113との関係を管理するテーブルである。
【0079】
ストレージ2250は、さらに、取得モジュール2251および推奨ルート提示モジュール2252を格納する。取得モジュール2251は、車両210の出発地および目的地を取得するモジュールである。推奨ルート提示モジュール2252は、車両210の出発地および目的地に基づいて、出発地から目的地までの推奨ルートを提示するモジュールである。これらのモジュール2251〜2252は、CPU510によりRAM2240のアプリケーション実行領域548に読み出され、実行される。
【0080】
図23は、本実施形態に係る情報処理装置1900の処理手順を説明するフローチャートである。このフローチャートは、CPU510がRAM2240を使用して実行し、図20の情報処理装置1900の機能構成部を実現する。ステップS2301において、情報処理装置1900は、取得した出発地および目的地に基づいて、出発地から目的地までの推奨ルートを提示する。また、情報処理装置1900は、目的地への到着予想時刻を合わせて提示する。
【0081】
ステップS2303において、情報処理装置1900は、車両210が実際に走行したルートが、推奨ルートから所定時間以上または所定距離以上離脱したか否かを判定する。さらに、ステップS2303において、情報処理装置1900は、提示した到着予想時刻に対する目的地への到着時刻の遅延時間を算出する。そして、情報処理装置1900は、車両210が推奨ルートから所定時間以上または所定距離以上離脱していると判定した場合、渋滞見舞を提供しない。また、情報処理装置1900は、車両210の到着時刻が、到着予想時刻より遅れた場合、遅延時間に応じた遅延損害金などをさらに提供してもよい。
【0082】
本実施形態によれば、出発地から目的地までの推奨ルートを提示するので、推奨ルートに従って走行したにもかかわらず、渋滞に巻き込まれた場合に、的確に渋滞見舞を提供することができる。また、目的地までの到着予想時刻を提示するので、到着予想事時刻からの遅延時間に応じた遅延損害金などを提供することができる。
【0083】
[他の実施形態]
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の範疇に含まれる。
【0084】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。特に、少なくとも、上述した実施形態に含まれる処理ステップをコンピュータに実行させるプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)は本発明の範疇に含まれる。
図1
図2
図3
図4
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図6
図7
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図9
図10
図11
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