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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-133885(P2018-133885A)
(43)【公開日】2018年8月23日
(54)【発明の名称】モータおよびポンプ装置
(51)【国際特許分類】
   H02K 5/22 20060101AFI20180727BHJP
   F04D 29/00 20060101ALI20180727BHJP
【FI】
   H02K5/22
   F04D29/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2017-24968(P2017-24968)
(22)【出願日】2017年2月14日
(71)【出願人】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】日本電産サンキョー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100125690
【弁理士】
【氏名又は名称】小平 晋
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【弁理士】
【氏名又は名称】河口 伸子
(72)【発明者】
【氏名】倉谷 大樹
(72)【発明者】
【氏名】山本 岳
【テーマコード(参考)】
3H130
5H605
【Fターム(参考)】
3H130AA02
3H130AB22
3H130AB42
3H130AC30
3H130BA88H
3H130DA02Z
3H130DD01Z
3H130DF07X
5H605AA02
5H605BB05
5H605BB10
5H605BB17
5H605CC01
5H605CC06
5H605EC04
5H605EC05
5H605GG18
(57)【要約】
【課題】コネクタに設けられた端子ピンに対して導線を接続するにあたって、端子ピンから導線が外れるおそれを少なくすること。
【解決手段】ポンプ装置1のモータ2は、ステータ11を覆う樹脂封止部材13を備える。ステータ11には、外部コネクタを着脱可能なコネクタ54が設けられる。コネクタ54は、コネクタハウジング30および端子ピン40を備える。端子ピン40の導線接続部42は、直線部42bに対して先端部(抜け止め部42a)を折り曲げた抜け止め形状である。導線接続部42には、配線基板を介さずに導線55が直接接続される。導線接続部42が抜け止め形状であるため、導線接続部42に絡げられた導線55の抜けが抑制され、端子ピン40から導線55が外れるおそれが少ない。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータと、前記ロータの外周側に配置されるステータとを有し、
前記ステータは、ステータコアと、前記ステータコアを覆うインシュレータと、前記インシュレータを介して前記ステータコアに巻回されるコイルと、前記コイルの導線が接続されるコネクタとを備え、
前記コネクタに設けられる複数の端子ピンのそれぞれは導線接続部を備え、
前記導線接続部の先端部が、前記導線接続部に絡げられた前記導線の抜けを抑制する抜け止め形状であることを特徴とするモータ。
【請求項2】
複数の前記導線接続部が互いに間隔を空けて配置され、
前記コネクタは、隣り合う前記導線接続部の間に配置される壁部を備えることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
【請求項3】
前記導線接続部は、前記先端部と繋がる直線部を備え、
前記抜け止め形状は、前記先端部が前記直線部に対して折れ曲がった折り曲げ形状であり、
前記壁部は、隣り合う前記直線部の間に配置され、且つ、前記直線部に沿う方向の高さが、前記先端部と前記直線部とが繋がる折り曲げ位置までの高さよりも低いことを特徴とする請求項2に記載のモータ。
【請求項4】
前記コネクタは、前記インシュレータと一体に形成されたコネクタハウジングを備え、
前記インシュレータは、前記コイルに対して径方向外側で前記ステータコアを覆うコア外側面覆い部を備え、前記コア外側面覆い部に対して径方向外側に前記コネクタハウジングが配置され、
前記コア外側面覆い部には、前記導線をガイドするガイド凸部が形成されていることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のモータ。
【請求項5】
前記ガイド凸部は円柱状であることを特徴とする請求項4に記載のモータ。
【請求項6】
前記端子ピンは、前記導線接続部と、前記コネクタハウジングに圧入される端子接続部と、前記端子接続部と前記導線接続部とを繋ぐ連結部とを備え、
前記連結部は、前記端子接続部の圧入方向と交差する方向に延在し、
前記コネクタハウジングの外側面には、前記連結部を保持する保持溝が形成されていることを特徴とする請求項4または5に記載のモータ。
【請求項7】
請求項1から6のうちのいずれか一項に記載のモータと、
前記ロータの回転軸に取り付けられるインペラと、
前記インペラが配置されるポンプ室と、を有することを特徴とするポンプ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプ装置およびポンプ装置に使用されるモータに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、モータによって羽根車を回転させるポンプ装置が開示されている。特許文献1のポンプ装置に用いられるモータは、ロータと、ロータの外周側に配置されるステータとを備えており、ステータは樹脂封止部材により覆われて封止される。ステータは、ステータコアと、インシュレータと、インシュレータに巻回されたコイルを備える。インシュレータは、コネクタハウジングと一体に形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−3580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のモータは、コイルとコネクタとを接続する導線が配線基板に半田付けされ、端子ピンは配線基板に固定される。このように、配線基板を介して導線をコネクタに接続する場合、配線基板の配置スペースが必要になるとともに、部品点数が増加するため、小型化およびコストダウンに不利である。一方、導線を端子ピンに直接接続することによって配線基板を省略した場合、導線が端子ピンから外れるおそれがあり、導線がコネクタから抜けるおそれがある。
【0005】
以上の問題に鑑みて、本発明の課題は、コネクタに設けられた端子ピンに対して導線を接続するにあたって、端子ピンから導線が外れるおそれを少なくすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のモータは、ロータと、前記ロータの外周側に配置されるステータとを有し、前記ステータは、ステータコアと、前記ステータコアを覆うインシュレータと、前記インシュレータを介して前記ステータコアに巻回されるコイルと、前記コイルの導線が接続されるコネクタとを備え、前記コネクタに設けられる複数の端子ピンのそれぞれは導線接続部を備え、前記導線接続部の先端部が、前記導線接続部に絡げられた前記導線の抜けを抑制する抜け止め形状であることを特徴とする。
【0007】
本発明のモータは、コネクタに設けられる端子ピンの導線接続部の先端部が抜け止め形状であるため、導線接続部に絡げられた導線の抜けが抑制される。従って、端子ピンから導線が外れるおそれを少なくすることができる。また、導線と端子ピンとの接続に配線基板を用いないので、部品点数を削減できるとともに、コネクタの小型化を図ることができる。
【0008】
本発明において、複数の前記導線接続部が互いに間隔を空けて配置され、前記コネクタは、隣り合う前記導線接続部の間に配置される壁部を備えることが望ましい。このようにすると、壁部によって隣り合う導線接続部に接続される導線同士が接触することを防止することができる。従って、導線の短絡を防止することができる。
【0009】
本発明において、前記導線接続部は、前記先端部と繋がる直線部を備え、前記に抜け止め形状は、前記先端部が前記直線部に対して折れ曲がった折り曲げ形状であり、前記壁部
は、隣り合う前記直線部の間に配置され、且つ、前記直線部に沿う方向の高さが、前記先端部と前記直線部とが繋がる折り曲げ位置までの高さよりも低いことが望ましい。このように、壁部が先端部の間まで突出していなければ、先端部の間に半田付け用のコテなどを入れることができる。従って、導線を導線接続部に半田付けする作業が容易である。
【0010】
本発明において、前記コネクタは、前記インシュレータと一体に形成されたコネクタハウジングを備え、前記インシュレータは、前記コイルに対して径方向外側で前記ステータコアを覆うコア外側面覆い部を備え、前記コア外側面覆い部に対して径方向外側に前記コネクタハウジングが配置され、前記コア外側面覆い部には、前記導線をガイドするガイド凸部が形成されていることが望ましい。このようにすると、ガイド凸部によって導線をガイドすることができるので、導線の引き回しを容易にすることができる。また、この場合に、前記ガイド凸部が円柱状であれば、ガイド凸部との接触によって導線の被膜が剥がれるおそれが少ない。
【0011】
本発明において、前記端子ピンは、前記導線接続部と、前記コネクタハウジングに圧入される端子接続部と、前記端子接続部と前記導線接続部とを繋ぐ連結部とを備え、前記連結部は、前記端子接続部の圧入方向と交差する方向に延在し、前記コネクタハウジングの外側面には、前記連結部を保持する保持溝が形成されていることが望ましい。このようにすると、保持溝によって連結部が保持され、端子ピンの回転が規制される。また、端子接続部の圧入によっても、端子ピンの回転が規制される。従って、導線接続部を精度良く位置決めすることができる。
【0012】
次に、本発明のポンプ装置は、上記のモータと、前記ロータの回転軸に取り付けられるインペラと、前記インペラが配置されるポンプ室と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、コネクタに設けられる端子ピンの導線接続部の先端部が抜け止め形状であるため、導線接続部に絡げられた導線の抜けが抑制される。従って、端子ピンから導線が外れるおそれを少なくすることができる。また、導線と端子ピンとの接続に配線基板を用いないので、部品点数を削減できるとともに、コネクタの小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明を適用したポンプ装置の外観斜視図である。
図2】ポンプ装置の断面図およびその部分拡大図である。
図3】出力側から見たモータの分解斜視図である。
図4】反出力側から見たモータの分解斜視図である。
図5】ステータを出力側から見た斜視図である。
図6】ステータを反出力側から見た斜視図である。
図7】ステータを出力側から見た平面図である。
図8】ステータを反出力側から見た平面図である。
図9】コネクタおよびインシュレータの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明を適用したポンプ装置およびモータの実施形態を説明する。
【0016】
(ポンプ装置の全体構成)
図1は、本発明を適用したポンプ装置1の外観斜視図である。また、図2(a)はポンプ装置1の断面図であり、図2(b)は図2(a)の領域Aの部分拡大図である。ポンプ
装置1は、モータ2と、モータ2に取り付けられ、モータ2との間にポンプ室4を構成するケース体3と、モータ2の回転軸5に取り付けられてポンプ室4に配置されたインペラ6とを備える。ケース体3には、流体の吸入口7と吐出口8とが設けられる。モータ2を駆動してインペラ6を回転させると、吸入口7から吸入された水などの流体はポンプ室4を介して吐出口8から吐出される。
【0017】
本明細書において、符号Lはモータ2の軸線方向を示し、出力側L1は軸線L方向の一方側であり、反出力側L2は軸線L方向の他方側である。図1はポンプ装置1を反出力側L2から見た外観斜視図である。モータ2の回転軸5は軸線L方向に延在する。また、モータ2に対してインペラ6が配置される側を出力側L1とし、出力側L1と反対側を反出力側L2とする。また、軸線Lと直交する方向を径方向とし、軸線L周りを周方向とする。図2に示すように、吸入口7はケース体3においてモータ2の回転軸5の軸線Lと重なる位置に設けられ、吐出口8は回転軸5の径方向の外側に設けられる。
【0018】
図3は出力側L1から見たモータ2の分解斜視図であり、図4は反出力側L2から見たモータの分解斜視図である。図3図4は、モータ2のハウジング12を構成するカバー部材14を樹脂封止部材13から取り外した状態を示す。モータ2は、DCブラシレスモータであり、ロータ10と、ステータ11と、これらを収納するハウジング12とを備える。ハウジング12はステータ11を反出力側L2から被う樹脂封止部材13と、樹脂封止部材13を出力側L1から被うカバー部材14とを備える。カバー部材14は、樹脂封止部材13に固定される。
【0019】
カバー部材14には、ケース体3が出力側L1から被せられる。これにより、カバー部材14とケース体3との間に区画された空間がポンプ室4となる。樹脂封止部材13には、ロータ10の回転軸5の反出力側L2の端部を回転可能に支持する第1軸受部材15が保持される。カバー部材14には回転軸5の中程を回転可能に支持する第2軸受部材16が保持される。回転軸5の出力側L1の端部は、モータ2のハウジング12からポンプ室4内に突出し、インペラ6が取り付けられる。
【0020】
(ロータ)
図2に示すように、ロータ10は、回転軸5と、回転軸5を囲む磁石20と、回転軸5および磁石20を保持する保持部材21とを備える。磁石20は環状であり、回転軸5と同軸に配置される。磁石20の外周面には、N極とS極とが周方向において交互に着磁されている。回転軸5はステンレス鋼製である。回転軸5は軸線L方向の中央付近に環状溝が形成され、この環状溝にEリング24が固定される。Eリング24は金属製の板状の部材である。Eリング24は保持部材21の出力側L1の端面に埋め込まれる。
【0021】
ロータ10は、保持部材21の反出力側L2に配置される第1軸受板45と、保持部材21の出力側L1に配置される第2軸受板46を備える。第1軸受板45および第2軸受板46は略円環状の金属板である。例えば、第1軸受板45および第2軸受板46は、金属製のワッシャーである。第1軸受板45は、その中心孔に回転軸5を貫通させた状態で保持部材21の反出力側L2の端面を覆う。また、第2軸受板46は、その中心孔に回転軸5を貫通させた状態で保持部材21の出力側L1の端面およびEリング24を覆う。第2軸受板46はEリング24と面接触する。第1軸受板45および第2軸受板46は、保持部材21の反出力側L2の端面および出力側L1の端面にそれぞれ保持される。ロータ10の回転時に第2軸受板46と第2軸受部材16とが摺動して発生する摺動熱は、Eリング24を介して回転軸5に伝達され放熱される。
【0022】
(ステータ)
図5図6はステータ11の斜視図であり、図5は出力側L1から見た斜視図であり、
図6は反出力側L2から見た斜視図である。ステータ11は、ロータ10の外周側に位置する環状のステータコア51と、ステータコア51にインシュレータ52を介して巻回された複数のコイル53と、各コイル53への給電を行う給電線を接続するためのコネクタ54とを備える。
【0023】
ステータコア51は、磁性材料からなる薄い磁性板が積層されて形成された積層コアである。図5図6に示すように、ステータコア51は、環状部56と、環状部56から径方向の内側に突出する複数の突極部57とを備える。複数の突極部57は等角度ピッチで形成されており、周方向において一定のピッチで配置される。突極部57の内周側端面57aは、軸線Lを中心とする円弧面である。突極部57の内周側端面57aは、ロータ10の磁石20の外周面と僅かなギャップを開けて対向する。
【0024】
インシュレータ52は樹脂等の絶縁性材料で形成されている。インシュレータ52は、径方向の両端に鍔部を有する鍔付きの筒状である。インシュレータ52は、複数の突極部57のそれぞれに取り付けられている。コイル53は、インシュレータ52を介して複数の突極部57のそれぞれに巻回される。なお、インシュレータ52はステータコア51の環状部56の反出力側端面56a(図6参照)を部分的に被っているが、反出力側端面56aの外周縁部分はインシュレータ52により覆われていない。同様に、インシュレータ52はステータコア51の環状部56の出力側端面56b(図5参照)を部分的に被っているが、出力側端面56bの外周縁部分はインシュレータ52により覆われていない。
【0025】
コイル53は、アルミニウム合金または銅合金からなる導線55によって構成される。本形態では、アルミニウム合金を銅合金で覆った導線55が用いられる。また、本形態では、突極部57、インシュレータ52、およびコイル53の数は9である。モータ2は三相ブラシレスモータであり、9個のコイル53のうちの3個はU相コイル53Uであり、残りの6個のうちの3個はV相コイル53Vであり、残りの3個はW相コイル53Wである。U相コイル53UとV相コイル53VとW相コイル53Wとは、周方向においてこの順番に配列されている。なお、他の配置であってもよい。
【0026】
3個のU相コイル53Uは、1本の導線55が3個の突極部57に順次巻回されることで形成され、3個のV相コイル53Vは、1本の導線55が3個の突極部57に順次巻回されることで形成され、3個のW相コイル53Wは、1本の導線55が3個の突極部57に順次巻回されることで形成される。U相コイル53UとV相コイル53VとW相コイル53Wを構成する3本の導線55は、コネクタ54に引き回される。U相コイル53UとV相コイル53VとW相コイル53Wは、それぞれ、導線55を介してコネクタ54と接続される。
【0027】
図7図8はステータ11の平面図であり、図7は出力側L1から見た平面図、図8は反出力側L2から見た平面図である。図5図8に示すように、インシュレータ52は、コイル53の外周側でステータコア51の軸線L方向の端面を覆うコア外側面覆い部52a、52bを備える。コア外側面覆い部52aは、ステータコア51の環状部56の反出力側端面56aを部分的に覆う。一方、コア外側面覆い部52bは、ステータコア51の環状部56の出力側端面56bを部分的に覆う。コネクタ54は、コア外側面覆い部52aの外周側に配置され、コア外側面覆い部52aと繋がっている。
【0028】
コア外側面覆い部52a、52bの内周縁は、インシュレータ52の周方向の中心線Q(図7図8参照)と直交する直線状である。図7図8には、中心線Qを1箇所のみ図示しているが、各インシュレータ52の周方向の中心を通る直線を中心線Qと呼ぶ。図6図8に示すように、コネクタ54と同じ角度位置に設けられたインシュレータ52を除く8個のインシュレータ52には、コア外側面覆い部52aの内周縁に沿って反出力側L
2に突出する突出部である壁部58が形成されている。また、図5図7に示すように、9個のインシュレータ52のそれぞれには、コア外側面覆い部52bの内周縁に沿って出力側L1に突出する突出部である壁部59が形成されている。ステータ11の反出力側L2では、壁部58によって導線55およびコモン線55Aがガイドされる。また、ステータ11の出力側L1では、壁部59によって導線55(渡り線55U、55V、55W)がガイドされる。
【0029】
(渡り線ガイド部)
図5図7に示すように、本形態の壁部59は、9個のインシュレータ52のそれぞれにおいて、コア外側面覆い部52bの内周縁の周方向の両端に形成される。壁部59は、当該壁部59が設けられたインシュレータ52の周方向の中心線Qと直交する平板状である。すなわち、9個のインシュレータ52のそれぞれは、周方向に離間した2枚の壁部59を備えるとともに、これら2枚の壁部59の間に形成された隙間S1を備える。各インシュレータ52に形成された2枚の壁部59は、同一面上に位置し、且つ、同一形状である。
【0030】
図5図7に示すように、コイル53の外周側には、同相のコイル53同士を繋ぐ渡り線55U、渡り線55V、渡り線55Wが壁部59によってガイドされて引き回される。渡り線55UはU相コイル53U同士を繋ぐ導線55であり、渡り線55VはV相コイル53V同士を繋ぐ導線55であり、渡り線55WはW相コイル53W同士を繋ぐ導線55である。各インシュレータ52には、渡り線55U、55V、55Wをガイドする渡り線ガイド部として機能する壁部59が周方向に離間した2箇所に設けられる。
【0031】
例えば、U相コイル53Uと別のU相コイル53Uの間に渡される渡り線55Uは、U相コイル53Uが巻回されたインシュレータ52に設けられた隙間S1から外周側に引き出され、2つの壁部59のうちの1つ(例えば、隣のV相コイル53V側の壁部59)に掛けられて壁部59の径方向外側で隣のインシュレータ52側へ引き回される。そして、V相コイル53VとW相コイル53Wが設けられた2つのインシュレータ52に設けられた4枚の壁部59にガイドされて、次のU相コイル53Uが設けられたインシュレータ52まで引き回される。そして、次のU相コイル53Uが設けられたインシュレータ52に設けられた壁部59(例えば、W相コイル53W側の壁部59)に掛けられて、隙間S1からU相コイル53U側に引き込まれる。
【0032】
U相コイル53Uと別のU相コイル53Uの間に渡される渡り線55Uには、導線55を壁部59の内周側に押し込んだ押し込み部60が形成される。上述したように、各インシュレータ52には周方向に離間した2箇所の壁部59が設けられ、これら2箇所の壁部59の間の隙間S1から、渡り線55Uの弛み部分を壁部59の径方向内側へ押し込むことにより、押し込み部60が形成される。渡り線55Uの弛み部分を隙間S1に押し込んで押し込み部60を形成することにより、渡り線55Uの弛みが抑制される。従って、渡り線55Uが外周側へ拡がることを抑制できる。本形態では、U相コイル53Uと別のU相コイル53Uの間には隙間S1が2箇所存在するため、2箇所に押し込み部60が形成される。
【0033】
渡り線55V、55Wは、渡り線55Uと同様の形状に引き回される。すなわち、渡り線55V、55Wは、隙間S1から外周側に引き出され、壁部59に掛けられて壁部59の径方向外側へ引き出され、壁部59にガイドされて壁部59の径方向外側で周方向に引き回される。また、2つのインシュレータ52を経由する際、2箇所に押し込み部60が形成される。そして、同相の別のコイル53が設けられたインシュレータ52に形成された壁部59に掛けられて、隙間S1からコイル53側へ引き込まれる。
【0034】
(コモン線ガイド部および導線ガイド部)
図6図8に示すように、本形態では、ステータ11の反出力側L2において、U相コイル53Uを構成する導線55の端部と、V相コイル53Vを構成する導線55の端部と、W相コイル53Wを構成する導線55の端部とが互いに接続されてコモン線55Aを構成する。例えば、3本の導線55が半田付けされてコモン線55Aが形成される。また、ステータ11の反出力側L2において、U相コイル53U、V相コイル53V、W相コイル53Wのそれぞれと接続される導線55がコネクタ54へ引き回される。
【0035】
壁部58は、インシュレータ52の角度位置に応じて形状が異なる。すなわち、壁部58は、コネクタ54に対して径方向の反対側に位置する2個のインシュレータ52Aに形成された第1壁部58Aと、コネクタ54と同じ角度位置にあるインシュレータ52と周方向に隣り合う2個のインシュレータ52Bに形成された第2壁部58Bと、他の4個のインシュレータ52Cに形成された第3壁部58Cの3種類によって構成される。第3壁部58Cは、上述した出力側L1に立ち上がる壁部59と同一形状である。すなわち、4個のインシュレータ52Cは、それぞれ、周方向に離間した2枚の第3壁部58Cを備えるとともに、これら2枚の第3壁部58Cの間に形成された隙間S2を備える。
【0036】
図6図8に示すように、第1壁部58Aは、周方向の両端に設けられた第1コモン線支持部62、および、周方向の中央に設けられた第2コモン線支持部63を備える。第2コモン線支持部63は、インシュレータ52Aの周方向の中心線Qと直交する方向に延在し、その両端にそれぞれ、第1コモン線支持部62が鈍角をなすように繋がっている。すなわち、第1壁部58Aは、全体として径方向外側へ向かうに従って周方向の幅が広がる形状である。2箇所の第1コモン線支持部62のそれぞれは、インシュレータ52Aの周方向の中央(中心線Q)の側へ向かうに従って径方向内側へ向かう方向に傾斜して延びている。第2コモン線支持部63の径方向外側の面には、軸線L方向に延在する溝部61Aが形成されている。溝部61Aは、インシュレータ52Aの周方向の中央に位置する。また、溝部61Aは、第2コモン線支持部63の軸線L方向の全範囲に延在する。
【0037】
第2壁部58Bは、コネクタ54と周方向に隣り合うインシュレータ52Bに設けられる。第2壁部58Bは、コイル53からコネクタ54へ引き回される導線55をガイドする導線ガイド部である。第2壁部58Bは、インシュレータ52Bの周方向の中心線Qと直交する平板状であり、周方向の一方側(すなわち、コネクタ54側)の端縁が他方側の端縁よりも中心線Qに近い。すなわち、第2壁部58Bは、中心線Qに対して周方向に対称な形状ではなく、コネクタ54側の端縁が切り欠かれた形状である。図6図8に示すように、コイル53からコネクタ54へ引き回される導線55は、第2壁部58Bの径方向内側に配置され、第2壁部58Bに沿って周方向に引き回される。第2壁部58Bの径方向外側の面には、軸線L方向に延在する溝部61Bが形成されている。溝部61Bは、インシュレータ52Bの周方向の中央に位置する。また、溝部61Bは、第2壁部58Bの軸線L方向の全範囲に延在する。
【0038】
本形態では、ステータ11を金型内に配置して樹脂封止部材13を成形する際、ステータ11を軸線L方向に押圧して金型の端面に押し付ける押し付け部材である押し付けピン18(図8参照)を用いる。溝部61Aは、第1壁部58Aが配置される角度位置に配置された押し付けピン18と第1壁部58Aとの干渉を避けるための凹み形状である。同様に、溝部61Bは、第2壁部58Bが配置される角度位置に配置された押し付けピン18と第2壁部58Bとの干渉を避けるための凹み形状である。
【0039】
後述するように、本形態では、押し付けピン18は6本用いられる。樹脂封止部材13には、押し付けピン18の配置跡である穴17(図4参照)が6か所に形成される。押し付けピン18は、6本のうちの2本は第1壁部58Aが設けられたインシュレータ52A
の周方向の中央を押圧し、残り4本のうちの2本は第2壁部58Bが設けられたインシュレータ52Bの周方向の中央を押圧し、残り2本は第3壁部58Cが設けられたインシュレータ52Cの周方向の中央を押圧する。第3壁部58Cは、インシュレータ52Cの周方向の中央を避けて配置されるため、押し付けピン18とは干渉しない。
【0040】
6本の押し付けピン18の配置跡である穴17は、それぞれ、インシュレータ52の周方向の中央と一致する角度位置に設けられる。第1コモン線支持部62が設けられたインシュレータ52Aにおいて、穴17が形成される角度位置(周方向の中央)には、第1コモン線支持部62と繋がる第2コモン線支持部63が配置される。このように、押し付けピン18が設けられた角度位置に第2コモン線支持部63を設けたことにより、コモン線55Aが押し付けピン18側へはみ出さないよう支持できる。従って、押し付けピン18とコモン線55Aとが干渉することを防止できる。また、押し付けピン18とインシュレータ52Aとの間にコモン線55Aが挟まって断線するなどの事態を防止できる。
【0041】
同様に、第2壁部58Bが設けられたインシュレータ52Bにおいて、穴17が形成される角度位置(周方向の中央)には、第2壁部58Bが配置される。このように、押し付けピン18が設けられた角度位置に第2壁部58Bを設けたことにより、コネクタ54へ引き回される導線55が押し付けピン18側へはみ出さないよう支持できる。従って、押し付けピン18と導線55とが干渉することを防止できる。また、押し付けピン18とインシュレータ52Bとの間に導線55が挟まって断線するなどの事態を防止できる。
【0042】
図8に示すように、コモン線55Aは、第1コモン線支持部62が設けられたインシュレータ52Aと周方向に隣り合うインシュレータ52Cに設けられた第3壁部58Cの隙間S2から外周側へ引き出される。そして、第1コモン線支持部62の隣に位置する第3壁部58Cに掛けられて、第3壁部58Cの径方向外側を通って第1コモン線支持部62側へ引き回された後、第3壁部58Cと第1コモン線支持部62との隙間S3から内周側へ押し込まれる。つまり、第1コモン線支持部62と周方向に隣り合う第3壁部58Cは、コモン線55Aをガイドするコモン線ガイド部として機能する。
【0043】
第1コモン線支持部62は、第3壁部58Cから離れるに従って径方向内側へ向かう形状、言い換えれば、コモン線55Aの先端側に向かうに従って径方向内側へ向かう形状であり、この形状でコモン線55Aを径方向外側から支持する。従って、コモン線55Aは先端を内周側に向けた状態で支持され、コモン線55Aが第1コモン線支持部62から外れにくい状態が形成される。さらに、コモン線55Aの先端側には、第1コモン線支持部62と繋がる第2コモン線支持部63が配置されるので、コモン線55Aの先端部がステータ11の径方向外側へ飛び出さないよう支持される。つまり、コモン線55Aがインシュレータ52に仮固定される。この状態で樹脂封止部材13を成形することにより、コモン線55Aがステータ11の径方向外側に飛び出すことが防止される。
【0044】
(コネクタ)
コネクタ54は、雄型の外部コネクタを着脱可能な形状である。コネクタ54は複数のインシュレータ52のうちの一つと繋がっている。コネクタ54は、略直方体状のコネクタハウジング30と、コネクタハウジング30とインシュレータ52とを接続する接続部31と、コネクタハウジング30に保持される端子ピン40とを備える。コネクタハウジング30は、インシュレータ52の外周側且つステータコア51の反出力側L2に配置され、コイル53の外周側に位置するインシュレータ52の部分(コア外側面覆い部52a)と接続部31を介して繋がっている。コネクタハウジング30および接続部31は、インシュレータ52と一体に形成される。
【0045】
コネクタ54は、U相コイル53Uを構成する導線55の一端部が接続される端子ピン
40と、V相コイル53Vを構成する導線55の一端部が接続される端子ピン40と、W相コイル53Wを構成する導線55の一端部が接続される端子ピン40との3本の端子ピン40を備えた雌型のコネクタ54である。
【0046】
コネクタハウジング30は、反出力側L2に開口する略直方体状である。すなわち、コネクタハウジング30には、反出力側L2に開口する接続開口30aが形成されている。コネクタハウジング30は、軸線L方向に延在する矩形筒状の筒状部33と、筒状部33の出力側L1の端部を塞ぐ底部32を備える。接続開口30aは、筒状部33の反出力側L2の端部に設けられている。図6に示すように、筒状部33は、ステータ11の中心側(すなわち、インシュレータ52側)に位置する内側壁33aと、内側壁33aと平行な外側壁33bと、内側壁33aと外側壁33bとを接続する側壁33c、33dを備える。コネクタハウジング30の内部空間は、側壁33c、33dと平行な区画壁33e、33fによって3分割される。区画壁33e、33fによって区画された各空間内に1本ずつ端子ピン40の端部である端子接続部41(図2(a)参照)が配置される。雄型の外部コネクタを接続開口30aに装着すると、外部コネクタに設けられた端子と端子ピン40とが接触する。
【0047】
図9はコネクタ54およびインシュレータ52の断面図である。図5図7に示すように、底部32には端子ピン40と同じ数の貫通孔34が形成される。本形態のコネクタハウジング30は、3本の端子ピン40が取り付けられるため、貫通孔34は3箇所に形成される。3箇所の貫通孔34は、コネクタ54と繋がるインシュレータ52の周方向の中心線Qと直交する方向に1列に並んでいる。図5図7図9に示すように、底部32の出力側L1の面には、貫通孔34に対して径方向内側(すなわち、インシュレータ52側)に位置する凹部35が形成されている。凹部35は、反出力側L2に凹む肉抜き形状であり、3個の貫通孔34の配列方向に沿って溝状に延在する。また、接続部31の出力側L1の面には、貫通孔34と同一数の貫通孔36(図9参照)が設けられる。すなわち、コネクタ54の出力側L1の面には、3組の貫通孔34および貫通孔36が設けられる。3組の貫通孔34と貫通孔36の間には、それぞれ、凹部35と交差する保持溝37(図5図7参照)が設けられる。貫通孔34から貫通孔36まで延在する端子ピン40の部分(後述する連結部43)は、保持溝37によって保持される。
【0048】
端子ピン40は、断面形状が四角形の金属線を折り曲げることで形成されている。なお、端子ピン40は、断面形状が円形の金属線を折り曲げることで形成されていても良い。図9に示すように、端子ピン40は、コネクタハウジング30に圧入されて接続開口30aに向けて突出する端子接続部41と、コネクタハウジング30とインシュレータ52との間に配置される導線接続部42と、端子接続部41と導線接続部42とを繋ぐ連結部43とから構成される。端子接続部41と導線接続部42は軸線L方向と平行に延在する。また、連結部43は軸線L方向と直交する方向に延在し、端子接続部41および導線接続部42と略直角に繋がっている。
【0049】
図9に示すように、端子ピン40は、端子接続部41を貫通孔34に対して軸線L方向に圧入するとともに、導線接続部42を貫通孔36に通すことにより、コネクタハウジング30に取り付けられる。上述したように、連結部43をコネクタハウジング30の外側面に形成された保持溝37に保持させることにより、端子ピン40の回転が防止される。コネクタハウジング30への端子ピン40の組み付け時には、導線接続部42は全体として直線状である。導線接続部42の先端には、コネクタハウジング30へ組み付け後に導線接続部42の先端部を径方向内側へ略直角に屈曲させて形成した抜け止め部42aが設けられる。すなわち、導線接続部42は、内側壁33aに沿って直線状に延在する直線部42bおよび抜け止め部42aによって構成される。
【0050】
導線接続部42は、コイル53と端子ピン40とを接続する導線55が絡げられる部位である。導線接続部42は、導線接続部42に絡げられた導線55の抜けを抑制可能な抜け止め形状である。本形態の抜け止め形状は、導線接続部42の先端部(抜け止め部42a)が先端部と繋がる部分(直線部42b)に対して折れ曲がった折り曲げ形状である。抜け止め部42aは、先端が径方向内側を向くように折り曲げられる。なお、抜け止め部42aの屈曲角度は、略直角でなくてもよい。例えば、鈍角であってもよい。
【0051】
図6に示すように、3本の導線接続部42は、コネクタハウジング30の内側壁33aに沿って、径方向と直交する方向に一定間隔で配置される。コネクタハウジング30は、内側壁33aから径方向内側へ垂直に突出する壁部38を備える。壁部38は、隣り合う導線接続部42の中間位置となる2箇所に設けられる。図8図9に示すように、壁部38は、径方向内側の端縁が直線部42bよりも径方向内側に位置する。一方、壁部38は、軸線L方向の端縁が抜け止め部42aよりも出力側L1に位置する。言い換えれば、壁部38は、直線部42bに沿う方向の高さが、先端部である抜け止め部42aと直線部42bとが繋がる折り曲げ位置までの高さよりも低い。つまり、壁部38は、隣り合う直線部42bの間に届く幅であり、且つ、隣り合う抜け止め部42aの間には届かない高さの形状である。
【0052】
図6に示すように、コネクタ54と一体に形成されたインシュレータ52は、ステータコア51の外周面を覆っているコア外側面覆い部52aの反出力側L2の面から突出する4本の円柱状のガイド凸部39を備える。4本のガイド凸部39は周方向に一定ピッチで配置される。なお、ガイド凸部39の位置、間隔、本数は適宜変更可能である。3本の導線接続部42には、それぞれ、導線55が1本ずつ接続される。U相コイル53UとV相コイル53VとW相コイル53Wを構成する3本の導線55は、4本のガイド凸部39によってガイドされて導線接続部42へ引き回される。すなわち、4本のガイド凸部39は、3本の導線55のうちの1本を、コネクタハウジング30の内周側に位置するコイル53から、3本のうちの真ん中の導線接続部42へ案内し、残り2本のうちの1本を、コネクタハウジング30の内周側に位置するコイル53の周方向の一方側に位置するコイル53から、周方向の一方側の端に位置する導線接続部42へ案内し、最後の1本を、コネクタハウジング30の内周側に位置するコイル53の周方向の他方側に位置するコイル53から、周方向の他方側の端に位置する導線接続部42へ案内する。なお、図6図8の例では、コネクタハウジング30の内周側に設けられたインシュレータ52にはU相コイル53Uが設けられているは、3相のコイル53の配置は図6図8の例と異なっていてもよい。
【0053】
導線55は、ガイド凸部39によってガイドされて導線接続部42に向けて引き回され、直線部42bに沿って抜け止め部42aへ引き回される。直線部42bに沿って引き回される導線55は、隣り合う直線部42bの間に配置される壁部38によって短絡防止が図られている。導線55は、直線部42bもしくは抜け止め部42aに絡げられ、直線部42bもしくは抜け止め部42aに半田付けされる。上述したように、壁部38は抜け止め部42aに届かない高さであるため、半田付けのコテを壁部38に妨げられずに抜け止め部42aおよび直線部42bの上端に近づけて半田付けすることが可能である。
【0054】
(樹脂封止部材)
図2図4に示すように、樹脂封止部材13は、コイル53、インシュレータ52、および、ステータコア51を反出力側L2から覆う略円盤形状の封止部材底部65を備える。また、樹脂封止部材13は、封止部材底部65から外周側に延びてコネクタ54を被うコネクタ封止部66と、封止部材底部65から出力側L1に延びてコイル53、インシュレータ52およびステータコア51を被う封止部材筒部67とを備える。封止部材筒部67は肉厚の円筒状である。封止部材筒部67の中心軸線はモータ2の軸線Lと一致する。
【0055】
封止部材底部65の中心部分には、軸受部材保持凹部68が設けられる。軸受部材保持凹部68には、ロータ10の回転軸5の反出力側L2の端部を回転可能に支持する第1軸受部材15が保持される。第1軸受部材15は樹脂製であり、回転軸5が配置される貫通穴を備える筒状の支持部、および、筒状部の出力側L1の端部から外周側に広がる鍔部を備えた形状である。第1軸受部材15の軸線L方向から見た輪郭形状はD字形状である。第1軸受部材15は、鍔部が出力側L1から封止部材底部65に当接した状態で軸受部材保持凹部68に固定される。第1軸受部材15は、回転軸5が挿通される支持部が回転軸5のラジアル軸受として機能し、鍔部はロータ10のスラスト軸受として機能する。すなわち、第1軸受部材15の鍔部には、ロータ10の保持部材21に固定された第1軸受板45が摺動する。
【0056】
図2に示すように、封止部材底部65は、第1軸受部材15を径方向の外周側から囲む筒状の軸受支持部分65aと、軸受支持部分65aの下端開口を封鎖する円形の封鎖部分65bと、コイル53の下側に位置するコイル封止部分65cと、軸受支持部分65aとコイル封止部分65cとの間を接続する接続部分65dを備える。軸受支持部分65aおよび封鎖部分65bは軸受部材保持凹部68を構成する。コイル封止部分65cの反出力側L2の面は、インシュレータ52に巻回された各コイル53の形状に沿って、外周側に向かうに従って反出力側L2に傾斜するテーパー面65eと、テーパー面65eの外周側に設けられ軸線L方向に対して垂直な環状面65fとを備える。
【0057】
図2(a)、図4図5に示すように、コネクタ封止部66は、全体として略直方体状である。コネクタ封止部66は、コネクタ54の出力側L1を覆うコネクタ封止部底部66aと、コネクタ54の径方向外側および周方向の両側を覆うコネクタ封止部外周部66bと、コネクタハウジング30の内周側に位置し接続部31の反出力側L2を覆うとともに封止部材底部65から反出力側L2に突出するコネクタ封止部内周部66cとを備える。コネクタ封止部底部66aはおよびコネクタ封止部外周部66bは、封止部材筒部67から外周側に突出する。また、コネクタ封止部内周部66cは、封止部材底部65の環状面65fから一段盛り上がった形状である。すなわち、コネクタ封止部内周部66cの反出力側L2の端面66dは、封止部材底部65の環状面65fよりも一段反出力側L2に突出した位置にある。
【0058】
コネクタ54は、雄型のコネクタが着脱される接続開口30aが開口するコネクタハウジング30の端部が、コネクタ封止部66から反出力側L2に突出して外部に露出している。接続開口30aは、コネクタ封止部66の反出力側L2の端面66dから寸法H(図4参照)だけ突出した位置に設けられている。コネクタ54は、接続開口30aが開口するコネクタハウジング30の端部のみが外部に露出し、端子ピン40の連結部43および導線接続部42が完全にコネクタ封止部66によって覆われる。従って、コネクタ封止部66により、端子ピン40の抜けが防止され、且つ、端子ピン40流体から保護されている。また、コイル53からコネクタ54に引き回される導線55もコネクタ封止部66によって覆われ、流体から保護される。
【0059】
図2図3に示すように、封止部材筒部67は、封止部材底部65と繋がる大径筒部分81と、大径筒部分81よりも外径寸法の小さい小径筒部分82を備える。小径筒部分82は、封止部材筒部67の出力側L1の端部を構成する第1小径筒部分82aと、第1小径筒部分82aと大径筒部分81との間に設けられた第2小径筒部分82bを備える。第1小径筒部分82aは第2小径筒部分82bよりも僅かに外径が小さい。
【0060】
封止部材筒部67の外周面には、第2小径筒部分82bと大径筒部分81との境界部分に出力側L1を向く段差面である樹脂封止部材側位置規制面70が形成されている。樹脂
封止部材側位置規制面70は、軸線L方向と直交する。後述するように、樹脂封止部材側位置規制面70は、カバー部材14と軸線L方向に当接する面である。また、封止部材筒部67は、出力側L1の端部に軸線L方向と直交する環状端面である樹脂封止部材側固定面71を備える。後述するように、樹脂封止部材側固定面71は、カバー部材14と所定の隙間を持って対向する。樹脂封止部材側固定面71とカバー部材14との隙間に配置された接着剤により、カバー部材14が樹脂封止部材13に固定される。
【0061】
大径筒部分81の外径はステータコア51の環状部56の外径よりも大きく、第2小径筒部分82bの外径はステータコア51の環状部56の外径よりも小さい。また、樹脂封止部材側位置規制面70は、ステータコア51の環状部56の反出力側端面56aと同一平面上に位置する。このため、樹脂封止部材側位置規制面70の内周部分には、ステータコア51の環状部56の反出力側端面56aの外周縁部分を出力側L1に露出させる複数の円弧状開口部83(図3参照)が形成される。
【0062】
図2図3に示すように、封止部材筒部67の内周面は、反出力側L2から出力側L1に向かって、小径内周面部分67aと、小径内周面部分67aよりも内径寸法の大きい大径内周面部分67bとが設けられている。図2に示すように、小径内周面部分67aには、ステータコア51の各突極部57の内周側端面57aを内周側に露出させる複数の開口部が設けられている。また、図3に示すように、小径内周面部分67aには、軸線L方向に延在する溝状の切欠部69が複数設けられている。複数の切欠部69のそれぞれは、ステータコア51の各突極部57の周方向の中央に位置し、突極部57の出力側端面57b(図5参照)から小径内周面部分67aの出力側L1の端面まで延在する。このため、切欠部69が設けられた角度位置では、ステータコア51突極部57の出力側端面57bが出力側L1に露出する。
【0063】
大径筒部分81の外周面には、等角度間隔で外周側に突出する4つの係合突部85が設けられている。係合突部85は、後述するように、カバー部材14に設けられた回転係合部86と係合する。係合突部85は、回転係合部86と係合して、カバー部材14が樹脂封止部材13から外れることを規制する。
【0064】
樹脂封止部材13は、コイル53を完全に覆っており、コイル53を流体から保護する。また、樹脂封止部材13は、雄型のコネクタが着脱される開口(接続開口30a)を除いてコネクタ54を覆うコネクタ封止部66までも一体に形成されており、コネクタ54に組み付けられた端子ピン40の抜けを防止するとともに端子ピン40と導線55との接続部を流体から保護する。樹脂封止部材13は、BMC(Bulk Molding Compound)によって形成されている。本形態では、ステータ11を金型内に配置し、この金型内に樹脂材料を注入して硬化させることで樹脂封止部材13が形成される。すなわち、樹脂封止部材13は、インサート成形によりステータ11と一体成形される。
【0065】
インサート成形を行う際、金型内に配置したステータコア51を径方向および軸線L方向で金型に当接させて位置決めした状態で、金型内に樹脂を注入して樹脂封止部材13を成形する。これにより、ステータコア51と樹脂封止部材13の相対位置の精度が向上する。例えば、金型に円柱形状の金型部分を設けておき、その金型部分の外周面を各突極部57の内周側端面57aに当接させて、径方向でステータコア51を位置決めする。その結果、上述したように、ステータコア51の各突極部57の内周側端面57aは、樹脂封止部材13から露出する。また、インサート成形を行う際、金型に、各突極部57の出力側端面57bに当接可能な第1当接部分と、環状部56の出力側端面56bに当接可能な第2当接部分を設けておき、これら第1当接部分および第2当接部分をステータコア51に当接させて軸線L方向でステータコア51を位置決めする。その結果、上述したように、ステータコア51の各突極部57の出力側端面57bの一部分が出力側L1に露出する
。また、環状部56の出力側端面56bの外周部分が出力側L1に露出する。
【0066】
図4に示すように、封止部材底部65には、封止部材底部65の反出力側L2の面からインシュレータ52の反出力側L2の端面まで通じる複数の穴17が形成されている。本形態では、6個の穴17が封止部材底部65に形成されている。具体的には、軸線Lを中心とする40°ピッチで配置される2個の穴17の組が、120°ピッチで3箇所に形成されている。インシュレータ52に設けられた壁部58の構造について説明した際に述べたように、穴17は、成形時に金型内にセットされたステータ11を軸線L方向に押して金型内の支持面(上述した第1当接部分および第2当接部分)に押し付けるための押付けピン18に対応する形状である。
【0067】
(カバー部材)
カバー部材14は樹脂製であり、樹脂封止部材13の出力側L1に固定される。カバー部材14は、円板状のカバー部材天井部91と、カバー部材天井部91から反出力側L2に突出するカバー部材筒部92とを備える。カバー部材天井部91の中心には軸線L方向に貫通する貫通穴93が設けられる。カバー部材天井部91の出力側L1の面の中央には貫通穴93を囲む円形凹部94が設けられ、円形凹部94には円環状のシール部材95が配置される。シール部材95は、回転軸5とカバー部材14との隙間に配置される。
【0068】
図4に示すように、カバー部材天井部91の反出力側L2の面には、その中央部分に貫通穴93と同軸の軸受部材保持筒部97が設けられる。図2(a)に示すように、軸受部材保持筒部97の中心孔には、第2軸受部材16が保持される。第2軸受部材16は、上述した第1軸受部材15と同一の部材を軸線L方向に逆に配置したものである。すなわち、第2軸受部材16は樹脂製であり、回転軸5が配置される貫通穴を備える筒状の支持部、および、筒状部の出力側L1の端部から外周側に広がる鍔部を備えた形状である。第2軸受部材16は、鍔部が反出力側L2から軸受部材保持筒部97に当接した状態で軸受部材保持筒部97に固定される。第2軸受部材16は、回転軸5が挿通される支持部が回転軸5のラジアル軸受として機能し、鍔部はロータ10のスラスト軸受として機能する。すなわち、第2軸受部材16の鍔部にはロータ10の保持部材21に固定された第2軸受板46が摺動する。
【0069】
図4に示すように、カバー部材天井部91の反出力側L2の面には、その外周縁に沿って、カバー部材筒部92の内周面と繋がる円環状のカバー部材側固定面72が設けられる。さらに、カバー部材天井部91の反出力側L2の面には、軸受部材保持筒部97とカバー部材側固定面72との間に円形の内側環状リブ99が設けられている。軸受部材保持筒部97、カバー部材側固定面72、および内側環状リブ99は同軸である。また、内側環状リブ99とカバー部材側固定面72の間には、複数の径方向リブ98および複数の第1接着剤溜まり部100が設けられる。また、内側環状リブ99と軸受部材保持筒部97との間には、複数の径方向リブ96が設けられる。
【0070】
内側環状リブ99および径方向リブ98、96は、反出力側L2に突出する凸部である。また、第1接着剤溜まり部100は、カバー部材側固定面72および径方向リブ98よりも出力側L1に凹む凹部である。第1接着剤溜まり部100は、カバー部材14の肉抜き形状を利用した凹部である。すなわち、第1接着剤溜まり部100はカバー部材14の肉抜き形状を兼ねている。また、内側環状リブ99の内周側にも、径方向リブ96の間に肉抜き形状である凹部が形成されている。
【0071】
図2(a)、図4に示すように、カバー部材筒部92の内径は、出力側L1から反出力側L2に向かうに従って段階的に増大している。すなわち、カバー部材筒部92の内周面は、出力側L1から順に、第1小径内周面92a、第2小径内周面92b、および大径内
周面92cを備える。第2小径内周面92bと大径内周面92cとの境界部分には、反出力側L2を向く環状の段差面であるカバー部材側位置規制面73が形成されている。カバー部材側位置規制面73は軸線Lと直交する平面である。
【0072】
カバー部材筒部92は、樹脂封止部材13の小径筒部分82に軸線L方向にオーバーラップして樹脂封止部材13の小径筒部分82を外周側から被っている上側環状筒部分92dと、樹脂封止部材13の大径筒部分81の外周側に位置する下側環状筒部分92eを備える。上側環状筒部分92dは、カバー部材側位置規制面73よりも出力側L1の部分である。また、下側環状筒部分92eは、カバー部材側位置規制面73よりも反出力側L2に突出して樹脂封止部材13の外周側を覆う突出部である。図4に示すように、カバー部材筒部92の下側環状筒部分92eには、周方向の4か所に樹脂封止部材13の係合突部85と係合する回転係合部86が設けられている。
【0073】
(カバー部材の位置決め構造および固定構造)
カバー部材14は、樹脂封止部材13の内側にロータ10が配置され、第1軸受部材15にロータ10が支持された状態で、樹脂封止部材13に出力側L1から被せられる。カバー部材14を樹脂封止部材13に被せる際には、図2に示すように、内側環状リブ99の下端部分を樹脂封止部材13の封止部材筒部67の内周側に嵌め込む。これにより、カバー部材14と樹脂封止部材13が径方向で位置決めされ、回転軸5の軸線Lと、ステータ11の中心軸線とが一致する。
【0074】
カバー部材14は、カバー部材筒部92に設けられたカバー部材側位置規制面73と、樹脂封止部材13の外周面に設けられた段差面である樹脂封止部材側位置規制面70とが軸線L方向に当接することによって、軸線L方向に位置決めされる。これにより、カバー部材天井部91は回転軸5を上下方向に貫通させた状態でロータ10と樹脂封止部材13を上方から被う状態となる。また、カバー部材天井部91の円形凹部94に配置されたシール部材95が、回転軸5とカバー部材14および第2軸受部材16との間をシールする。さらに、カバー部材筒部92が樹脂封止部材13の出力側L1の部分を外周側から包囲した状態となる。その後、カバー部材14と樹脂封止部材13とを周方向に相対回転させて、図1に示すように、樹脂封止部材13の係合突部85とカバー部材14の回転係合部86とを係合させる。
【0075】
カバー部材14が樹脂封止部材13に被せられる際には、封止部材筒部67の出力側L1の端面である樹脂封止部材側固定面71(図3参照)に接着剤が塗布される。図2(b)に示すように、カバー部材側位置規制面73と樹脂封止部材側位置規制面70とを軸線L方向に当接させると、樹脂封止部材側固定面71は、カバー部材側固定面72および径方向リブ98の先端面と所定の隙間を持って対向する。接着剤は、この隙間を埋めた状態で硬化される。従って、カバー部材側固定面72および径方向リブ98の先端面は接着剤層110を介して樹脂封止部材側固定面71に固定される。
【0076】
第1接着剤溜まり部100は、カバー部材側固定面72に対して内周側に隣接した位置に設けられている。従って、カバー部材側固定面72の内周側にはみ出した過剰な接着剤は第1接着剤溜まり部100に保持される。また、カバー部材14は、カバー部材側固定面72とカバー部材側位置規制面73との間に設けられた第2接着剤溜まり部101を備える。従って、カバー部材側固定面72から外周側にはみ出した過剰な接着剤は、第2接着剤溜まり部101に保持される。
【0077】
(本形態の主な作用効果)
以上のように、本形態のモータ2およびポンプ装置1は、ステータ11に外部コネクタを着脱可能なコネクタ54が設けられる。このコネクタ54に設けられる端子ピン40の
導線接続部42の先端部が抜け止め形状であるため、導線接続部42に絡げられた導線55の抜けが抑制される。従って、端子ピン40から導線55が外れるおそれを少なくすることができる。また、導線55と端子ピン40との接続に配線基板を用いないので、部品点数を削減できるとともに、コネクタ54の小型化を図ることができる。
【0078】
本形態のコネクタ54は、複数(3本)の端子ピン40を備えており、これらはコネクタハウジング30とインシュレータ52との間に突出するように組み付けられる。その結果、3本の導線接続部42が互いに間隔を空けて配置される。また、コネクタ54は、コネクタハウジング30から突出する2つの壁部38が、それぞれ、隣り合う導線接続部42の間に配置される。従って、壁部38によって隣り合う導線接続部42に接続される導線55同士が接触することを抑制することができる。従って、導線55の短絡を抑制することができる。
【0079】
本形態では、導線接続部42は折り曲げ形状であり、直線部42bと、直線部42bに対して径方向内側へ折れ曲がった抜け止め部42aを備える。そして、隣り合う導線接続部42の間に配置される壁部38は、抜け止め部42aに届かない高さであるため、抜け止め部42aの間に半田付け用のコテなどを入れることができる。従って、導線55の短絡を抑制できる構造でありながら、導線55を導線接続部42に半田付けする作業が壁部38によって妨げられないようにすることができる。なお、抜け止め形状は1回折り曲げた折り曲げ形状でなくてもよく、2回折り曲げてかぎ型にしてもよい。また、折り曲げ角度は鈍角や鋭角でもよい。あるいは、湾曲形状でもよい。
【0080】
本形態のコネクタ54は、インシュレータ52のコア外側面覆い部52aと繋がるコネクタハウジング30を備え、インシュレータ52はコア外側面覆い部52aから突出するガイド凸部39を備え、ガイド凸部39によって、コイル53からコネクタ54へ引き回される導線55をガイドすることができる。従って、導線55の引き回しを容易にすることができる。また、ガイド凸部39は円柱状であるため、ガイド凸部39との接触によって導線55の被膜が剥がれるおそれが少ない。なお、ガイド凸部39を設ける代わりに、ガイド溝を設けることもできる。
【0081】
本形態のコネクタ54は、コネクタハウジング30に端子ピン40を圧入により取り付けるため、コネクタ封止部66を樹脂成形する際に、圧入用の貫通孔34からコネクタハウジング30内に樹脂が入り込むことを防止できる。従って、コネクタハウジング30内に配置される端子ピン40の端子接続部41に樹脂が付着することを防止できる。
【0082】
本形態の端子ピン40は、コネクタハウジング30への端子接続部41の圧入方向と交差する方向に延在する連結部43を備えており、端子ピン40は、コネクタハウジングの外側面に形成された保持溝37に連結部43が保持された状態に組み付けられる。これに、端子接続部41を中心として端子ピン40が回転することを防止できるので、コネクタ封止部66を成形する際に端子ピン40が回転することを防止できる。
【符号の説明】
【0083】
1…ポンプ装置、2…モータ、3…ケース体、4…ポンプ室、5…回転軸、6…インペラ、7…吸入口、8…吐出口、10…ロータ、11…ステータ、12…ハウジング、13…樹脂封止部材、14…カバー部材、15…第1軸受部材、16…第2軸受部材、17…穴、18…押し付けピン、20…磁石、21…保持部材、24…Eリング、30…コネクタハウジング、30a…接続開口、31…接続部、32…底部、33…筒状部、33a…内側壁、33b…外側壁、33c、32d…側壁、33e、33f…区画壁、34…貫通孔、35…凹部、36…貫通孔、37…保持溝、38…壁部、39…ガイド凸部、40…端子ピン、41…端子接続部、42…導線接続部、42a…抜け止め部、42b…直線部、
43…連結部、45…第1軸受板、46…第2軸受板、51…ステータコア、52、52A、52B、52C…インシュレータ、52a、52b…コア外側面覆い部、53…コイル、53U…U相コイル、53V…V相コイル、53W…W相コイル、54…コネクタ、55…導線、55A…コモン線、55U、55V、55W…渡り線、56…環状部、56a…反出力側端面、56b…出力側端面、57…突極部、57a…内周側端面、57b…出力側端面、58…壁部、58A…第1壁部、58B…第2壁部、58C…第3壁部、59…壁部、60…押し込み部、61A…溝部、61B…溝部、62…第1コモン線支持部、63…第2コモン線支持部、65…封止部材底部、65a…軸受支持部分、65b…封鎖部分、65c…コイル封止部分、65d…接続部分、65e…テーパー面、65f…環状面、66…コネクタ封止部、66a…コネクタ封止部底部、66b…コネクタ封止部外周部、66c…コネクタ封止部内周部、66d…端面、67…封止部材筒部、67a…小径内周面部分、67b…大径内周面部分、68…軸受部材保持凹部、69…切欠部、70…樹脂封止部材側位置規制面、71…樹脂封止部材側固定面、72…カバー部材側固定面、73…カバー部材側位置規制面、81…大径筒部分、82…小径筒部分、82a…第1小径筒部分、82b…第2小径筒部分、83…円弧状開口部、85…係合突部、86…回転係合部、91…カバー部材天井部、92…カバー部材筒部、92a…第1小径内周面、92b…第2小径内周面、92c…大径内周面、92d…上側環状筒部分、92e…下側環状筒部分、93…貫通穴、94…円形凹部、95…シール部材、96…径方向リブ、97…軸受部材保持筒部、98…径方向リブ、99…内側環状リブ、100…第1接着剤溜まり部、101…第2接着剤溜まり部、110…接着剤層、L…軸線、L1…出力側、L2…反出力側、Q…中心線、S1、S2、S3…隙間
図1
図2
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図4
図5
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図9