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特開2018-137417防水構造及びこの防水構造を応用した電子装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-137417(P2018-137417A)
(43)【公開日】2018年8月30日
(54)【発明の名称】防水構造及びこの防水構造を応用した電子装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 5/06 20060101AFI20180803BHJP
   H04M 1/02 20060101ALI20180803BHJP
   H01H 9/04 20060101ALI20180803BHJP
   H01H 13/06 20060101ALN20180803BHJP
【FI】
   H05K5/06 A
   H04M1/02 C
   H01H9/04 D
   H01H13/06 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-165499(P2017-165499)
(22)【出願日】2017年8月30日
(31)【優先権主張番号】201710102056.1
(32)【優先日】2017年2月23日
(33)【優先権主張国】CN
(71)【出願人】
【識別番号】513235681
【氏名又は名称】群▲マイ▼通訊股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】陳 效吾
(72)【発明者】
【氏名】陳 ▲じゅえ▼全
(72)【発明者】
【氏名】闕 宏儒
【テーマコード(参考)】
4E360
5G052
5G206
5K023
【Fターム(参考)】
4E360AA02
4E360AB33
4E360AB34
4E360AB42
4E360EC05
4E360ED03
4E360EE03
4E360GA29
4E360GB26
4E360GB46
5G052AA05
5G052BB01
5G052HA08
5G206AS38J
5G206AS38N
5G206CS04J
5G206ES04N
5G206ES24J
5G206ES24N
5G206GS02
5G206GS06
5G206GS07
5G206KS03
5G206NS02
5G206NS07
5K023AA07
5K023BB25
5K023DD06
5K023GG04
5K023QQ04
5K023RR08
(57)【要約】
【課題】本発明は、防水構造、特に電子装置に応用される防水構造を提供する。
【解決手段】本発明の防水構造は、第一ケース、第二ケース及び防水アセンブリを備え、第一ケースには貫通孔が設けられており、防水アセンブリは密封部材及びこの密封部材の一側に設置されている保護部材を備え、密封部材は貫通孔に設置され、第二ケースは第一ケースに固設され、保護部材は第二ケースと第一ケースの間に介設され、並びに密封部材を貫通孔中に押圧する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一ケース、第二ケース及び防水アセンブリを備え、前記第一ケースは貫通孔を備え、前記防水アセンブリは、密封部材及び前記密封部材の一側に設置されている保護部材を有し、前記密封部材は前記貫通孔に設置され、前記第二ケースは前記第一ケースに固設され、前記保護部材は前記第二ケースと前記第一ケースとの間に介設され、並びに前記密封部材を前記貫通孔中に押圧することを特徴とする防水構造。
【請求項2】
前記第二ケースは、インサート成形の方法を介して前記第一ケース上に固設されることを特徴とする請求項1に記載の防水構造。
【請求項3】
前記第一ケースの融点は前記第二ケースの融点より大きいことを特徴とする請求項1に記載の防水構造。
【請求項4】
前記第二ケースは、プラスチック材料又はインサート成形材料によって形成されることを特徴とする請求項1に記載の防水構造。
【請求項5】
前記保護部材の融点は、前記第二ケースの融点より大きいことを特徴とする請求項1に記載の防水構造。
【請求項6】
前記防水構造はさらにスイッチ及びボタンを備え、前記第二ケースには設置孔が設けられており、前記設置孔と前記貫通孔は対応し、前記スイッチは前記第一ケース内に設置され、且つ前記貫通孔と対応し、前記ボタンは前記設置孔内に設置され、前記ボタンを押圧すると前記スイッチをトリガーできることを特徴とする請求項1に記載の防水構造。
【請求項7】
前記防水構造はさらに弾出アセンブリ及びボタンを備え、前記第二ケースには設置孔が設けられており、前記設置孔と前記貫通孔は対応し、前記弾出アセンブリは前記第一ケース内に設置され、且つ前記貫通孔と対応し、前記ボタンは前記設置孔内に設置され、前記ボタンを押圧すると、前記弾出アセンブリを推進できることを特徴とする請求項1に記載の防水構造。
【請求項8】
前記第二ケースの内側には保持スロットが設けられており、前記第一ケースは前記保持スロット内に嵌入して固定されることを特徴とする請求項1に記載の防水構造。
【請求項9】
前記密封部材と前記第一ケースの間は孔溝構造を介して固定されていることを特徴とする請求項1に記載の防水構造。
【請求項10】
防水構造を備え、前記防水構造は請求項1〜9のいずれか一項に記載の防水構造であることを特徴とする電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防水構造、特に電子装置に応用される防水構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、デジタルカメラ、携帯電話、腕時計等、各種の電子装置が次々と出現しており、消費者はいつでもどこでもハイテクがもたらす様々な利便性を十分に体験できる。同時に、消費者の要求を満たすために、電子装置のケース上には通常開口部が設けられており、ボタン等の素子を設置するのに用いられる。しかしながら、水分はこの開口部を介して容易に本体まで浸入できるためその性能及び寿命に影響を与える。特に不注意により水中に落とした場合或いは雨に濡れた場合、ショートして故障を招く。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
以上の問題点に鑑みて、本発明は、防水構造及びこの防水構造を応用した電子装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の防水構造は、第一ケース、第二ケース及び防水アセンブリを備える。第一ケースには貫通孔が設けられており、防水アセンブリは、密封部材及びこの密封部材の一側に設置されている保護部材を有し、密封部材は貫通孔に設置され、第二ケースは第一ケースに固設され、保護部材は第二ケースと第一ケースとの間に介設され、並びに、密封部材を貫通孔中に押圧する。
【0005】
本発明の電子装置は、防水構造を備える。この防水構造は、第一ケース、第二ケース及び防水アセンブリを有し、第一ケースには貫通孔が設けられており、防水アセンブリは密封部材及びこの密封部材の一側に設けられている保護部材を備える。密封部材は貫通孔に設置され、第二ケースは第一ケースに固設され、保護部材は第二ケースと第一ケースとの間に介設され、並びに、密封部材を貫通孔中に押圧する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の防水構造は、密封部材を介して電子装置の第一ケースに設置されている貫通孔に対して密封するので、水が電子装置に浸入して性能及び寿命に影響を与えるのを効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態に係る電子装置の斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る防水構造の斜視図である。
図3図2に示す防水構造の一部の分解斜視図である。
図4図1に示す電子装置のIV−IV線に沿った断面図である。
図5】本発明の他の実施形態に係る一部の分解斜視図である。
図6図5に示す防水構造の一部の断面図である。
図7】本発明のさらにもう一つの他の実施形態に係る一部の分解斜視図である。
図8図7に示す防水構造の一部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1に示すように、本発明の防水構造100は、例えば、携帯電話、パソコン等の電子装置200に用いられる。本発明の実施形態において、携帯電話を例に本発明の電子装置200及び防水構造100について説明する。
【0009】
図2図3及び図4を参照すると、防水構造100は、第一ケース10、第二ケース30及びこの第一ケース10と第二ケース30との間に介設されている防水アセンブリ50を備える。
【0010】
第一ケース10は電子装置200の内フレームとすることができる。第一ケース10は、底壁11及びこの底壁11を囲んで設けられた側壁13を備える。底壁11及び側壁13は、射出成形、ダイカスト又はCNC(Computer numerical control,コンピュータ数値制御)を介して一体成形の方法によって接続されているが、組み立てる方法を用いて接続することもできる。本発明の実施形態において、第一ケース10は金属材料によって形成される。本発明の他の実施形態において、第一ケース10はセラミック、プラスチック又はその他の融点が第二ケース30よりも比較的高い高分子材料から形成されてもよい。側壁13上には貫通孔131が設けられており、本実施形態において、貫通孔131の数量は2つである。また、側壁13には、各貫通孔131に沿って且つ対応して窪むように階段状の第一凹溝133(図4を参照)及び第二凹溝135が形成されている。本実施形態において、第一凹溝133の開口のサイズは、第二凹溝135の開口より小さい。
【0011】
第二ケース30は電子装置200の外フレームとすることができる。第二ケース30は、矩形、円形又はその他の形状のフレームであることができる。実施形態において、第二ケース30の内表面には保持スロット31が設けられており、第一ケース10の側壁13はこの保持スロット31内に嵌入されて、第二ケース30に固定される。本実施形態において、第二ケース30はインサート成形(insert molding)の方法を介して第一ケース10上に形成される。第二ケース30は、プラスチック材料又はインサート成形材料によって形成される。第一ケース10の融点及び硬度は、第二ケース30の融点及び硬度より大きい。貫通孔131、第一凹溝133及び第二凹溝135は、防水アセンブリ50を設置するのに用いられる。
【0012】
本発明の他の実施形態において、第一ケース10の側壁13の第二ケース30に近い表面には保持スロット(図示せず)が設置されており、第二ケース30の内側には、インサート成形の方法によって、第一ケース10上の保持スロットに枢着された枢着構造が形成されている。
【0013】
防水アセンブリ50は密封部材51と保護部材53を備える。保護部材53の融点及び硬度は密封部材51の融点及び硬度より大きい。本実施形態において、密封部材51はゴム等の弾性を有する防水材料から形成され、保護部材53は第二ケース30と比較して融点が比較的高い材料から形成される。本発明の実施形態において、保護部材53は金属材料によって形成される。また、他の実施形態において、保護部材53は、セラミック、プラスチック、ガラス又はその他の融点が第二ケース30と比較して比較的高い高分子材料から形成することもできる。
【0014】
密封部材51と貫通孔131とは対応しており、本実施形態において、密封部材51の数量は2つである。各密封部材51はそれぞれ貫通孔131内に設置することができる。各密封部材51は密封部511及び固定部513を有する。密封部511は略中空の柱体又は板状を呈している。固定部513は密封部511の周囲に延伸している。固定部513と第一ケース10は孔溝構造を介してマッチする。本実施形態において、孔溝構造は少なくとも第一凹溝133を有し、固定部513はこの第一凹溝133に収容設置されている。その他の実施形態において、前記孔溝構造は如何なる形状の凹溝構造により実現することができる。
【0015】
保護部材53は略板状であり、且つ密封部材51の第二ケース30の一側に近接して設置されており、密封部材51を貫通孔131中に押し当てる。保護部材53と第一ケース10は孔溝構造を介してマッチする。本実施形態において、孔溝構造は少なくとも第二凹溝135を有し、保護部材53は第二凹溝135に収容設置される。保護部材53はインサート成形の過程を介して、第二ケース30が固化された後、第一ケース10に固設される。保護部材53は第二ケース30が固化される過程において、密封部材51を保護し、高温による融解又は変形して密封効果に影響するのを防ぐ。
【0016】
図5及び図6を参照すると、本発明の他の実施形態において、防水構造100はスイッチ60及びボタン70を備える。スイッチ60は第一ケース10内に設置されており、且つ貫通孔131と対応している。第二ケース30上には設置孔33が設けられている。設置孔33と貫通孔131及び第一凹溝の位置は対応している。保護部材53上にはさらに開口531が設けられており、貫通孔131の数量及び位置と対応している。ボタン70は押圧端71を有する。ボタン70は設置孔33内に設置され、押圧端71は開口531を貫通して密封部材51内に収容設置される。ボタン70を押圧すると、押圧端71は密封部材51を弾性変形させて、さらにはスイッチ60をトリガーして対応する信号を生成させる。
【0017】
図7及び図8を参照すると、本発明のさらにもう一つの他の実施形態において、防水構造100は弾出アセンブリ80を備え、この弾出アセンブリ80はスイッチ60の替わりとなる。弾出アセンブリ80は推進ロッド81を備え、この推進ロッド81は外からの押す力によって携帯電話内のSIMカードを中から弾出させる。これにより、ユーザは容易にSIMカードを取り出すことができる。弾出アセンブリ80は第一ケース10内に設置されており、且つ貫通孔131に対応している。ボタン70は設置孔33内に設置されており、押圧端71は開口531を貫通して密封部材51内に収容される。ボタン70を押圧すると、押圧端71は密封部材51を弾性変形させて、さらには推進ロッド81を推進して、携帯電話内に収容されているSIMカードを弾出させる。
【0018】
本発明の防水構造100は密封部材51を介して、電子装置200の第一ケース10に設置されている貫通孔131に対して密封する。これにより、水が電子装置200に浸入して、性能及び寿命に影響を与えるのを効果的に防止することができる。また、防水構造は形成過程において、従来のねじ、ゲル等のアセンブリを使用せずに密封部材51を固定でき、第二ケース30を利用して防水アセンブリ50を第一ケース10上に介設する。したがって、構造が簡単であり、組み立てに便利である。
【0019】
また、当業者は、本実施形態の特許請求の範囲に公開されている範囲及び精神内において、その他各種の修正、追加、置き換えが可能である。当然、これらは本発明の実施形態の精神に基づいて行われる各種修正、追加及び置き換え等の変化に基づいて、全て本発明の実施形態において要求される保護の範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0020】
第一ケース 10
底壁 11
側壁 13
第二ケース 30
保護スロット 31
設置孔 33
防水アセンブリ 50
密封部材 51
保護部材 53
スイッチ 60
ボタン 70
押圧端 71
弾出アセンブリ 80
推進ロッド 81
防水構造 100
貫通孔 131
第一凹溝 133
第二凹溝 135
電子装置 200
密封部 511
固定部 513
開口 531
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8