(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-13947(P2018-13947A)
(43)【公開日】2018年1月25日
(54)【発明の名称】サーバ装置、販促支援システム、販促支援方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20171222BHJP
G06Q 10/00 20120101ALI20171222BHJP
【FI】
G06Q30/02 470
G06Q10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-142883(P2016-142883)
(22)【出願日】2016年7月21日
(71)【出願人】
【識別番号】516218786
【氏名又は名称】スピンシェル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002055
【氏名又は名称】特許業務法人JAZY国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金田 宏
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA02
5L049BB47
(57)【要約】
【課題】商品又はサービス説明のために適切なオペレータを特定し、ユーザと該オペレータとの間でオンライン通話を実現することで、販促を支援する。
【解決手段】本発明のサーバ装置1は、ユーザの情報端末とオペレータの情報端末と通信自在なサーバ装置において、ユーザの情報端末とオペレータの情報端末と通信する通信部12と、オペレータのオペレータIDと接客可能な商品又はサービスを含む接客適応性情報を関連付けて記憶する記憶部13と、ユーザの情報端末からのオンライン接客リクエストを受けると該リクエストに係るタグを解析するタグ解析部11bと、タグ解析部11bの解析結果に基づいて、記憶部13を参照し、ユーザの接客に適切なオペレータを特定するオペレータ特性部11cと、ユーザの情報端末と特定されたオペレータの情報端末との間でオンライン通話を実行するよう制御する通話制御部11dとを備えている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの情報端末とオペレータの情報端末と通信自在なサーバ装置において、
前記ユーザの情報端末と前記オペレータの情報端末と通信する通信部と、
前記オペレータのオペレータIDと接客可能な商品又はサービスを含む接客適応性情報を関連付けて記憶する記憶部と、
前記ユーザの情報端末からのオンライン接客リクエストを受けると該リクエストに係るタグを解析するタグ解析部と、
前記タグ解析部の解析結果に基づいて、前記記憶部を参照し、前記ユーザの接客に適切なオペレータを特定するオペレータ特性部と、
前記ユーザの情報端末と、前記特定されたオペレータの情報端末との間でオンライン通話を実行するよう制御する通話制御部とを備えた
サーバ装置。
【請求項2】
前記接客適応性情報には、対応言語に関する情報を含む
請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
ユーザの情報端末とオペレータの情報端末とサーバ装置とからなる販促支援システムにおいて、
前記サーバ装置は、
前記ユーザの情報端末と前記オペレータの情報端末と通信する通信部と、
前記オペレータのオペレータIDと接客可能な商品又はサービスを含む接客適応性情報を関連付けて記憶する記憶部と、
前記ユーザの情報端末からのオンライン接客リクエストを受けると該リクエストに係るタグを解析するタグ解析部と、
前記タグ解析部の解析結果に基づいて、前記記憶部を参照し、前記ユーザの接客に適切なオペレータを特定するオペレータ特性部と、
前記ユーザの情報端末と、前記特定されたオペレータの情報端末との間でオンライン通話を実行するよう制御する通話制御部とを備えた
販促支援システム。
【請求項4】
ユーザの情報端末とオペレータの情報端末とサーバ装置とからなる販促支援システムによる販促支援方法において、
前記サーバ装置が、
前記ユーザの情報端末からのオンライン接客リクエストを受けると該リクエストに係るタグを解析するステップと、
前記タグ解析部の解析結果に基づいて、記憶部を参照し、前記ユーザの接客に適切なオペレータを特定するステップと、
前記ユーザの情報端末と、前記特定されたオペレータの情報端末との間でオンライン通話を実行するよう制御するステップとを有する
販促支援方法。
【請求項5】
ユーザの情報端末とオペレータの情報端末と通信自在なサーバ装置において実行されるプログラムであって、
サーバ装置を、
前記ユーザの情報端末と前記オペレータの情報端末と通信する通信部と、
前記オペレータのオペレータIDと接客可能な商品又はサービスを含む接客適応性情報を関連付けて記憶する記憶部と、
前記ユーザの情報端末からのオンライン接客リクエストを受けると該リクエストに係るタグを解析するタグ解析部と、
前記タグ解析部の解析結果に基づいて、前記記憶部を参照し、前記ユーザの接客に適切なオペレータを特定するオペレータ特性部と、
前記ユーザの情報端末と、前記特定されたオペレータの情報端末との間でオンライン通話を実行するよう制御する通話制御部として機能させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オンライン接客により販促を支援するサーバ装置、販促支援システム、販促支援方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種製品又はサービスをインターネット上で購入できるオンラインショッピングに関するWebサイトが多数存在している。このようなWebサイトでは、自己が所望とする条件に合致した商品又はサービスを検索することもでき、検索結果の中に所望とする商品等が存在していた場合には、オンラインで購入することもできる。
【0003】
今日では、このようなオンラインショッピングに関するユーザの利便性を更に高め、リアル店舗と同等のサービスをできる限り提供できるようにし、ひいては販売促進を図ることが企業より嘱望されている。
【0004】
ここで、例えば、特許文献1では、元のバナー広告の元のコードおよびコンテントと前記通話アプリケーションとを統合し、通話アプリケーションと元のバナー広告の組み合わされた作動的機能およびコンテントを可能にするRMFであるバナー広告を実現する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2011−512571号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示されたものは、商品又はサービス説明のために適切なオペレータを特定し、オンライン通話を実現することで販売促進を図ることについては開示も示唆もされていない。このように、オンライン通話を活用して販促を支援する販促支援システムは従来存在しない。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、商品又はサービス説明のために適切なオペレータを特定し、ユーザと該オペレータとの間でオンライン通話を実現することで、販促を支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様に係るサーバ装置は、ユーザの情報端末とオペレータの情報端末と通信自在なサーバ装置において、前記ユーザの情報端末と前記オペレータの情報端末と通信する通信部と、前記オペレータのオペレータIDと接客可能な商品又はサービスを含む接客適応性情報を関連付けて記憶する記憶部と、前記ユーザの情報端末からのオンライン接客リクエストを受けると該リクエストに係るタグを解析するタグ解析部と、前記タグ解析部の解析結果に基づいて、前記記憶部を参照し、前記ユーザの接客に適切なオペレータを特定するオペレータ特定部と、前記ユーザの情報端末と、前記特定されたオペレータの情報端末との間でオンライン通話を実行するよう制御する通話制御部とを備えている。
【0009】
ここで、前記接客適応性情報には、対応言語に関する情報を含む。
【0010】
本発明の第2の態様に係る販促支援システムは、ユーザの情報端末とオペレータの情報端末とサーバ装置とからなる販促支援システムにおいて、前記サーバ装置は、前記ユーザの情報端末と前記オペレータの情報端末と通信する通信部と、前記オペレータのオペレータIDと接客可能な商品又はサービスを含む接客適応性情報を関連付けて記憶する記憶部と、前記ユーザの情報端末からのオンライン接客リクエストを受けると該リクエストに係るタグを解析するタグ解析部と、前記タグ解析部の解析結果に基づいて、前記記憶部を参照し、前記ユーザの接客に適切なオペレータを特定するオペレータ特定部と、前記ユーザの情報端末と、前記特定されたオペレータの情報端末との間でオンライン通話を実行するよう制御する通話制御部とを備えている。
【0011】
そして、本発明の第3の態様に係る販促支援方法は、ユーザの情報端末とオペレータの情報端末とサーバ装置とからなる販促支援システムによる販促支援方法において、前記サーバ装置が、前記ユーザの情報端末からのオンライン接客リクエストを受けると該リクエストに係るタグを解析するステップと、前記タグ解析部の解析結果に基づいて、記憶部を参照し、前記ユーザの接客に適切なオペレータを特定するステップと、前記ユーザの情報端末と、前記特定されたオペレータの情報端末との間でオンライン通話を実行するよう制御するステップとを有している。
【0012】
本発明の第4の態様に係るプログラムは、ユーザの情報端末とオペレータの情報端末と通信自在なサーバ装置において実行されるプログラムであって、サーバ装置を、前記ユーザの情報端末と前記オペレータの情報端末と通信する通信部と、前記オペレータのオペレータIDと接客可能な商品又はサービスを含む接客適応性情報を関連付けて記憶する記憶部と、前記ユーザの情報端末からのオンライン接客リクエストを受けると該リクエストに係るタグを解析するタグ解析部と、前記タグ解析部の解析結果に基づいて、前記記憶部を参照し、前記ユーザの接客に適切なオペレータを特定するオペレータ特定部と、前記ユーザの情報端末と、前記特定されたオペレータの情報端末との間でオンライン通話を実行するよう制御する通話制御部として機能させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、商品又はサービス説明のために適切なオペレータを特定し、ユーザと該オペレータとの間でオンライン通話を実現することで、販促を支援するサーバ装置、販促支援システム、販促支援方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施形態に係る販促支援システムの構成図である。
【
図5】同システムによる処理手順を示すフローチャートである。
【
図6】オンライン接客ボタンが埋め込まれたサイトの一例である。
【
図7】情報端末でQRコード(登録商標)を読み取る様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。
【0016】
図1には本発明の一実施形態に係る販促支援システムの構成を示し説明する。
【0017】
同図に示されるように、販促支援システムは、サーバ装置1を備えている。サーバ装置1は、ユーザの情報端末2、オペレータの情報端末3と、インターネット等のネットワークを介して通信自在に接続されている。情報端末2,3としては、スマートフォン、タブレット端末、ノート型パーソナルコンピュータ(以下、PC)、デスクトップ型PC等各種のものを採用することができる。
【0018】
このような構成において、ユーザは情報端末2により各種商品又はサービスを取り扱うWebサイトにアクセスし、そのページの中に貼り付けられているオンライン接客ボタンを選択することでオンライン接客をリクエストする。サーバ装置1は、このオンライン接客のリクエストを受信すると、詳細は後述するが、タグ解析、オペレータ特定、通話制御の各処理を実行し、特定されたオペレータの情報端末3とユーザの情報端末2との間でのオンライン接客を実現する。
【0019】
図2には販促支援システムのサーバ装置の構成を示し説明する。
【0020】
同図に示されるように、サーバ装置1は、全体の制御を司るCPU(Central Processing Unit)等の制御部11を備える。制御部11は、バス17を介して、通信部12、記憶部13と接続されている。通信部12は、情報端末2,3等との通信を行う通信インタフェースである。記憶部13は、RAM,ROM等のメモリやHDD(Hard Disc Drive)等からなり、制御部11で実行されるプログラム16も格納されている。
【0021】
記憶部13は、更にユーザ管理DB14、オペレータ管理DB15を論理的に備えている。ユーザ管理DB14は、登録ユーザのユーザID、氏名、年齢、メールアドレス等の属性情報を記憶している。一方、オペレータ管理DB15は、
図3に示されるようなオペレータ管理テーブルを保持している。このオペレータ管理テーブルでは、オペレータIDと属性情報、接客に係る接客適応性情報等が紐づけられて記憶されている。接客適応性情報とは接客対応可能な商品又はサービス名、対応言語、対応時間帯等である。
【0022】
このような構成において、制御部11は、記憶部13のプログラム16を読み出し実行することで、主制御部11a、タグ解析部11b、オペレータ特定部11c、通話制御部11d、及び画面生成部11eとして機能する。
【0023】
主制御部11aは、ユーザやオペレータとの各種情報の送受信等、統括的な制御を実行する。タグ解析部11bは、ユーザの情報端末2からのオンライン接客リクエストを受けると該リクエストに係るタグを解析する。オペレータ特定部11cは、タグ解析部11bの解析結果に基づいて、記憶部13のオペレータ管理DB15のオペレータ管理テーブルを参照し、ユーザの接客に適切なオペレータを特定する。通話制御部11dは、ユーザの情報端末2と、特定されたオペレータの情報端末3との間でオンライン通話を実行するよう制御する。画面生成部11eは、各種HTMLデータ等を生成する。
【0024】
なお、ユーザの情報端末2が参照するWebサイトに貼り付けられるオンライン接客ボタンに係るタグの一例は次の通りである。
<span id="QeT33Mil3VHrW1xq_ea61d996-d1ee-48fc-9570-62dcb7284569"></span>
<script src="https://livecall.abc.com/build/js/embed/bootstrap.js"></script>
タグ解析部11bでは、このような接客リクエストに係るタグを解析し含有キーワードを抽出し、オペレータ特定部11cは、解析により抽出されたキーワードと、オペレータ管理テーブルにて管理されているオペレータの接客適応性情報とのマッチングを図ることで好適なオペレータを特定する。
【0025】
図4には販促支援システムの情報端末の構成を示し説明する。
【0026】
同図に示されるように、情報端末2(又は3)は、全体の制御を司るCPU等からなる制御部21を備えており、該制御部21は、通信部22、操作部23、表示部24、記憶部25、及びカメラ部と接続されている。通信部22は、サーバ装置1等と通信を行う通信インタフェースである。操作部23はマウスやキーボード等の操作デバイスである。表示部24はLCDディスプレイ等である。操作部23と表示部24とをタッチパネルとして一体化してもよいことは勿論である。記憶部25は、メモリやHDD等からなり、制御部21で実行されるプログラム26も格納されている。
【0027】
このような構成において、制御部21は、記憶部25のプログラム26を読み出し実行することで、主制御部21a、ブラウザ部21b、表示制御部21c、及びコード認識部21dとして機能することになる。
【0028】
主制御部21aは情報端末2全体の制御を司る。ブラウザ部21bは、WEBサイト等の閲覧を可能とする。そして、表示制御部21cは、HTMLデータ等に基づいて表示部24での表示を制御する。ブラウザ部21bの機能により、ユーザの情報端末2とオペレータの情報端末3との間のオンライン通話が実行される。コード認識部21dは、カメラ部27により撮像されたQRコード(登録商標)等の二次元コードの画像に基づいて、該画像に含まれるコードを認識する。
【0029】
以下、
図5のフローチャートを参照して、販促支援システムによるオンライン接客に係る処理手順を詳細に説明する。ここでは、
図6及び
図7を適宜参照する。
【0030】
例えば
図6に示されるようなWebページ100において、オンライン接客ボタン100aが選択されると、ユーザの情報端末2は、サーバ装置1に対して接客リクエストを実行する(S1)。尚、オンライン接客ボタン100aの選択のほか、
図7に示されるようにQRコード(登録商標)等の二次元コードの読み取り、認識結果に基づいて接客リクエストを実行するようにしてもよいことは勿論である。
【0031】
サーバ装置1は、この接客リクエストを受信すると、タグ解析部11bが接客リクエストに係るタグを解析し(S3)、オペレータ特定部11cがタグ解析部11bの解析結果に基づいて記憶部13のオペレータ管理DB15のオペレータ管理テーブルを参照し、ユーザの接客に適切なオペレータを特定し(S4)、通話制御部11dが、ユーザの情報端末2と、特定されたオペレータの情報端末3との間でオンライン通話を実行するよう制御する(S5)。こうして、ユーザの情報端末2とオペレータの情報端末3との間でオンライン接客、換言すればオンライン通話が実行され(S6)、オンライン接客に係る一連の処理を終了することになる。
【0032】
最後に、
図8には、通話画面の一例を示す。
【0033】
図8(a)はユーザ側の通話画面101であり、領域101aではオンラインチャットの可能となる。また、ボタン101b〜101dを切換えることで、音声出力、画像出力及び通話状態をオン/オフ切換えることができるようになっている。
図8(b)はオペレータ側の通話画面102であり、領域102aではオンラインチャットの可能となる。領域102bには、接客に係るステータス(例えば、対応中等)が表示される。また、ボタン101c〜101eを切換えることで、音声出力、画像出力及び通話状態をオン/オフ切換えることができる。
【0034】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなくその趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能であることは勿論である。
【0035】
例えば、商品又はサービスの種別に基づくオペレータの特定に加えて、ユーザの過去の購入履歴を参照したオペレータの特定という要素を加えてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1…サーバ装置、2…ユーザの情報端末、3…オペレータの情報端末、4…ネットワーク、11…制御部、11a…主制御部、11b…タグ解析部、11c…オペレータ特定部、11d…通話制御部、11e…画面生成部、12…通信部、13…記憶部、14…ユーザ管理DB、15…オペレータ管理DB、16…プログラム、17…バス、21…制御部、21a…主制御部、21b…ブラウザ部、21c…表示制御部、22…通話部、23…操作部、24…表示部、25…記憶部、26…プログラム、27…カメラ部。