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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-139543(P2018-139543A)
(43)【公開日】2018年9月13日
(54)【発明の名称】コンバイン
(51)【国際特許分類】
   A01D 41/12 20060101AFI20180817BHJP
   A01F 12/60 20060101ALI20180817BHJP
   B60K 15/03 20060101ALI20180817BHJP
【FI】
   A01D41/12 E
   A01F12/60
   B60K15/03 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2017-36529(P2017-36529)
(22)【出願日】2017年2月28日
(71)【出願人】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】山本 裕明
(72)【発明者】
【氏名】丸山 純一
(72)【発明者】
【氏名】村山 賢多
(72)【発明者】
【氏名】甲斐 裕一
(72)【発明者】
【氏名】上北 千春
(72)【発明者】
【氏名】猿渡 賢治
(72)【発明者】
【氏名】堀内 真幸
【テーマコード(参考)】
2B074
2B396
3D038
【Fターム(参考)】
2B074AA05
2B074AB01
2B074AC02
2B074BA04
2B074CA01
2B074CD04
2B074CE01
2B074DA01
2B074DA02
2B074DA04
2B074DE03
2B074DF03
2B396JA04
2B396JC04
2B396JC08
2B396KE02
2B396KE04
2B396LP03
2B396MA02
2B396MC02
2B396MC07
2B396MC13
2B396ME04
2B396ME26
3D038CA14
3D038CB08
(57)【要約】
【課題】燃料タンクへの燃料補給が容易であると共に、製造コストの増加を抑制することができるコンバインを提供する。
【解決手段】脱穀装置5と、脱穀装置5と横並びの状態で配置された穀粒タンク6と、を備え、機体後端部に燃料タンク9が配置されており、機体後端に位置する左右方向に延びる第1横フレーム83に、燃料タンク9が載置支持されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
脱穀装置と、
前記脱穀装置と横並びの状態で配置された穀粒タンクと、を備え、
機体後端部に燃料タンクが配置されており、
機体後端に位置する左右方向に延びる第1横フレームに、前記燃料タンクが載置支持されているコンバイン。
【請求項2】
前記第1横フレームは、前記燃料タンクの後端部における下部を支持している請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
前記穀粒タンクの後下部に接続されると共に、前記穀粒タンクから穀粒を排出する穀粒排出装置と、
機体後端部に位置すると共に、前記穀粒排出装置を支持する支持フレームと、を備え、
前記第1横フレームは、前記支持フレームに連結されている請求項1または2に記載のコンバイン。
【請求項4】
前記燃料タンクからエンジンへの燃料供給に関する部材である燃料供給用部材を備え、
前記穀粒排出装置は、前記穀粒タンクの後方に位置する縦搬送部を有しており、
前記燃料供給用部材は、左右方向において、前記燃料タンクと前記縦搬送部との間に位置しており、
前記燃料タンクと、前記燃料供給用部材と、前記縦搬送部と、は平面視で横並びの状態で配置されている請求項3に記載のコンバイン。
【請求項5】
前記支持フレームは、前記燃料タンクよりも後側まで延びており、
前記支持フレームのうち、前記燃料タンクよりも後側に位置する部分である支持フレーム後部に、前記縦搬送部を支持する第1縦フレームが立設されている請求項4に記載のコンバイン。
【請求項6】
前記燃料タンクと前記縦搬送部との間における前記燃料供給用部材の前方に、第2縦フレームが立設されており、
前記第1縦フレームは、前記第2縦フレームに支持されている請求項5に記載のコンバイン。
【請求項7】
前後方向に延びる左右一対の前後主フレームと、
前記左右一対の前後主フレームに亘って左右方向に延びる左右主フレームと、を備え、
前記左右主フレームは、前記第1横フレームの前隣に位置しており、
前記第1横フレームと前記左右主フレームとを連結する連結フレームが設けられている請求項1から6の何れか一項に記載のコンバイン。
【請求項8】
前記穀粒タンクの後下部に接続されると共に、前記穀粒タンクから穀粒を排出する穀粒排出装置と、
機体後端部に位置すると共に、前記穀粒排出装置を支持する支持フレームと、を備え、
前記燃料タンクは、平面視において、前記支持フレームと前記連結フレームとの間に位置している請求項7に記載のコンバイン。
【請求項9】
前記左右主フレームの前隣且つ前記穀粒タンクの下方に位置する左右方向に延びる第2横フレームを備え、
前記燃料タンクは、前記穀粒タンクの後端部の下方に入り込んでいると共に、前記第1横フレームと、前記左右主フレームと、前記第2横フレームと、に載置支持されている請
求項8に記載のコンバイン。
【請求項10】
前記脱穀装置の後部に連結されると共に、排稈を細断処理する排稈処理装置を備え、
前記燃料タンクと、前記脱穀装置と、が横並びの状態で配置されており、
前記排稈処理装置の左右方向における前記燃料タンク側の端部は、前記燃料タンクの後方まで延びている請求項1から9の何れか一項に記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料タンクを備えるコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
上記のようなコンバインとして、例えば、特許文献1に記載のものが既に知られている。このコンバインは、運転部と穀粒回収部とを備えており、穀粒回収部は運転部の後方に配置されている。そして、このコンバインにおいては、燃料タンクが、前後方向で運転部と穀粒回収部との間の位置に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−151440号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のコンバインにおいては、燃料タンクが、運転座席よりも高い位置に配置されている。そのため、作業者は、燃料タンクへ燃料を補給する際には、機体にのぼり、且つ、補給用の容器を比較的高い位置まで持ち上げる必要がある。
【0005】
ここで、上述のコンバインにおいて、燃料タンクを、機体後端部における比較的低い位置に配置することが考えられる。燃料タンクが機体後端部における比較的低い位置に配置される構成であれば、補給用の容器を持ち上げる必要のある高さが、比較的低くなる。しかも、作業者は、機体にのぼることなく、機体の後方から容易に燃料を補給することができる。
【0006】
従って、燃料タンクが機体後端部における比較的低い位置に配置される構成であれば、燃料タンクへの燃料補給が容易となる。
【0007】
ここで、燃料タンクが機体後端部における比較的低い位置に配置される構成として、機体後端部に架台が設けられており、この架台に燃料タンクが載置支持されている構成が考えられる。この構成では、架台は、燃料タンクを支持する支持部材として機能する。
【0008】
しかしながら、この場合、地面の起伏によって燃料タンクが地面に干渉する事態を回避するため、機体後端部に、燃料タンク及び架台よりも後下方に張り出した保護部材を設ける必要がある。これにより、製造コストが増加する。
【0009】
本発明の目的は、燃料タンクへの燃料補給が容易であると共に、製造コストの増加を抑制することができるコンバインを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の特徴は、
脱穀装置と、
前記脱穀装置と横並びの状態で配置された穀粒タンクと、を備え、
機体後端部に燃料タンクが配置されており、
機体後端に位置する左右方向に延びる第1横フレームに、前記燃料タンクが載置支持されていることにある。
【0011】
本発明であれば、燃料タンクが機体後端部に配置されている。これにより、機体の後方から燃料を補給することができるため、作業者は、燃料タンクへの燃料補給を容易に行うことができる。
【0012】
しかも、第1横フレームが、燃料タンクを支持する支持部材として機能すると共に、燃料タンクを保護する保護部材としても機能する構成とすることが可能となる。従って、第1横フレームとは別に、燃料タンクを保護するための部材を設ける必要が無い。そのため、製造コストの増加を抑制することができる。
【0013】
即ち、本発明であれば、燃料タンクへの燃料補給を容易に行うことができると共に、製造コストの増加を抑制することができる。
【0014】
さらに、本発明において、
前記第1横フレームは、前記燃料タンクの後端部における下部を支持していると好適である。
【0015】
地面の起伏によって燃料タンクが地面に近接する場合、燃料タンクのうち、特に、燃料タンクの後端部における下部が地面に近接しがちである。
【0016】
ここで、上記の構成によれば、第1横フレームによって、燃料タンクのうち、特に、燃料タンクの後端部における下部が保護される。これにより、地面の起伏によって燃料タンクが地面に干渉する事態を回避しやすくなる。
【0017】
さらに、本発明において、
前記穀粒タンクの後下部に接続されると共に、前記穀粒タンクから穀粒を排出する穀粒排出装置と、
機体後端部に位置すると共に、前記穀粒排出装置を支持する支持フレームと、を備え、
前記第1横フレームは、前記支持フレームに連結されていると好適である。
【0018】
この構成によれば、燃料タンクは、第1横フレームを介して、支持フレームに支持されることとなる。これにより、燃料タンクは、第1横フレーム及び支持フレームによって、安定的に支持される。
【0019】
さらに、本発明において、
前記燃料タンクからエンジンへの燃料供給に関する部材である燃料供給用部材を備え、
前記穀粒排出装置は、前記穀粒タンクの後方に位置する縦搬送部を有しており、
前記燃料供給用部材は、左右方向において、前記燃料タンクと前記縦搬送部との間に位置しており、
前記燃料タンクと、前記燃料供給用部材と、前記縦搬送部と、は平面視で横並びの状態で配置されていると好適である。
【0020】
燃料供給用部材が燃料タンクの前側に位置している場合、作業者は、燃料供給用部材に機体の後方からアクセスしにくい。
【0021】
ここで、上記の構成によれば、燃料供給用部材は、左右方向において、燃料タンクと縦搬送部との間に位置している。そして、燃料供給用部材は、平面視において、燃料タンク及び縦搬送部と横並びの状態で配置されている。
【0022】
この配置により、作業者は、燃料供給用部材に機体の後方から容易にアクセスすることができる。
【0023】
さらに、本発明において、
前記支持フレームは、前記燃料タンクよりも後側まで延びており、
前記支持フレームのうち、前記燃料タンクよりも後側に位置する部分である支持フレーム後部に、前記縦搬送部を支持する第1縦フレームが立設されていると好適である。
【0024】
この構成によれば、支持フレーム後部が燃料タンクよりも後側に位置している。従って、支持フレーム後部は、地面の起伏によって燃料タンクが地面に干渉する事態を回避するための保護部材として機能する。しかも、支持フレーム後部によって、第1縦フレームが支持される。
【0025】
従って、支持フレーム後部が、燃料タンクを保護する保護部材として機能すると共に、第1縦フレームを支持する支持部材としても機能する構成とすることが可能となる。即ち、第1縦フレームに2つの機能を持たせることができるため、部品点数の増加を抑制することができる。
【0026】
さらに、本発明において、
前記燃料タンクと前記縦搬送部との間における前記燃料供給用部材の前方に、第2縦フレームが立設されており、
前記第1縦フレームは、前記第2縦フレームに支持されていると好適である。
【0027】
第2縦フレームが燃料供給用部材の後方に立設されている場合、作業者は、燃料供給用部材に機体の後方からアクセスしにくい。
【0028】
ここで、上記の構成によれば、第2縦フレームは、燃料供給用部材の前方に立設されている。この配置により、作業者は、燃料供給用部材に機体の後方から容易にアクセスすることができる。
【0029】
さらに、本発明において、
前後方向に延びる左右一対の前後主フレームと、
前記左右一対の前後主フレームに亘って左右方向に延びる左右主フレームと、を備え、
前記左右主フレームは、前記第1横フレームの前隣に位置しており、
前記第1横フレームと前記左右主フレームとを連結する連結フレームが設けられていると好適である。
【0030】
一般に、前後主フレーム及び左右主フレームにより構成されるフレーム構造は、比較的高い強度を有している。
【0031】
ここで、上記の構成によれば、第1横フレームは、連結フレームを介して、前後主フレーム及び左右主フレームにより構成されるフレーム構造に連結されることとなる。これにより、第1横フレームが安定的に支持される構成を実現できる。
【0032】
さらに、本発明において、
前記穀粒タンクの後下部に接続されると共に、前記穀粒タンクから穀粒を排出する穀粒排出装置と、
機体後端部に位置すると共に、前記穀粒排出装置を支持する支持フレームと、を備え、
前記燃料タンクは、平面視において、前記支持フレームと前記連結フレームとの間に位
置していると好適である。
【0033】
この構成によれば、燃料タンクは、第1横フレームを介して、連結フレーム及び支持フレームによって支持されることとなる。
【0034】
ここで、連結フレームは、前後主フレーム及び左右主フレームにより構成されるフレーム構造に連結している。そのため、連結フレームは、安定的に支持されている。
【0035】
また、一般に、支持フレームは、穀粒排出装置を支持するために、比較的高い強度を有している。
【0036】
従って、この構成によれば、燃料タンクは、安定的に支持された連結フレームと、比較的高い強度を有する支持フレームと、によって支持されることとなる。これにより、燃料タンクは、安定的に支持される。
【0037】
さらに、本発明において、
前記左右主フレームの前隣且つ前記穀粒タンクの下方に位置する左右方向に延びる第2横フレームを備え、
前記燃料タンクは、前記穀粒タンクの後端部の下方に入り込んでいると共に、前記第1横フレームと、前記左右主フレームと、前記第2横フレームと、に載置支持されていると好適である。
【0038】
この構成によれば、穀粒タンクの後端部の下方のスペースを有効利用して、比較的容量の大きな燃料タンクを設置することが可能となる。しかも、燃料タンクは、第1横フレームと、左右主フレームと、第2横フレームと、によって安定的に支持される。
【0039】
さらに、本発明において、
前記脱穀装置の後部に連結されると共に、排稈を細断処理する排稈処理装置を備え、
前記燃料タンクと、前記脱穀装置と、が横並びの状態で配置されており、
前記排稈処理装置の左右方向における前記燃料タンク側の端部は、前記燃料タンクの後方まで延びていると好適である。
【0040】
この構成によれば、細断処理された排稈が、左右方向に広く分散した状態で排出されやすくなる。これにより、細断処理された排稈が、コンバインの走行軌跡において、左右方向で脱穀装置側に偏って落ちてしまう事態を回避しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】コンバインの平面図である。
図2】コンバインの背面図である。
図3】燃料タンクの支持構造等を示すコンバインの要部背面図である。
図4】燃料タンクの支持構造等を示すコンバインの要部平面図である。
図5】燃料タンクの支持構造等を示すコンバインの要部側面図である。
図6】電動モータ等の構成を示す横断平面図である。
図7】穀粒タンクの開姿勢ロック機構の構成を示すコンバインの要部背面図である。
図8】穀粒タンクの開姿勢ロック機構の構成を示すコンバインの要部平面図である。
図9】穀粒タンクの開姿勢ロック機構の構成を示す展開図である。
図10】規制板の構成を示すコンバインの縦断側面図である。
図11】規制板の構成を示すコンバインの要部平面図である。
図12】規制板の支持構成を示す縦断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本発明を実施するための形態について、図面に基づき説明する。尚、以下の説明においては、図1図4から図6図8図10から図12に示す矢印Fの方向を「前」、矢印Bの方向を「後」として、図1から図4図6から図8図11に示す矢印Lの方向を「左」、矢印Rの方向を「右」とする。また、図2図3図5図7図9図10図12に示す矢印Uの方向を「上」、矢印Dの方向を「下」とする。
【0043】
〔コンバインの全体構成〕
図1及び図2に示すように、普通型のコンバイン1は、刈取部2と、フィーダ3と、運転部4と、脱穀装置5と、穀粒タンク6と、穀粒排出装置7と、エンジンEと、を備えている。
【0044】
刈取部2は、コンバイン1の機体前部に設けられている。そして、刈取部2の後側に、フィーダ3及び運転部4が設けられている。運転部4には、運転座席41が設けられている。
【0045】
脱穀装置5は、フィーダ3の後方に位置している。また、穀粒タンク6は、脱穀装置5と横並びの状態で配置されている。そして、穀粒排出装置7は、穀粒タンク6の後下部に接続されている。
【0046】
このように、コンバイン1は、脱穀装置5を備えている。また、コンバイン1は、脱穀装置5と横並びの状態で配置された穀粒タンク6を備えている。尚、脱穀装置5は、穀粒タンク6の右側に位置している。
【0047】
刈取部2は、圃場の植立穀稈を刈り取る。また、フィーダ3は、刈取穀稈を脱穀装置5へ搬送する。脱穀装置5において、刈取穀稈は脱穀処理される。脱穀処理により得られた穀粒は、穀粒タンク6に貯留される。穀粒タンク6に貯留された穀粒は、必要に応じて、穀粒排出装置7によって機外に排出される。
【0048】
このように、コンバイン1は、穀粒タンク6の後下部に接続されると共に、穀粒タンク6から穀粒を排出する穀粒排出装置7を備えている。
【0049】
また、脱穀装置5の後部には、排稈処理装置90が連結されている。排稈処理装置90は、脱穀装置5から排出される排稈を細断処理するように構成されている。
【0050】
このように、コンバイン1は、脱穀装置5の後部に連結されると共に、排稈を細断処理する排稈処理装置90を備えている。
【0051】
また、図2に示すように、コンバイン1の下部には、クローラ式の走行装置TRが設けられている。コンバイン1は、走行装置TRによって自走可能である。
【0052】
図2に示すように、穀粒排出装置7は、縦搬送部71を有している。縦搬送部71は、上下方向に延びる状態で設けられている。縦搬送部71は、穀粒を下から上へ搬送するように構成されている。また、縦搬送部71は、穀粒タンク6の後方に位置している。
【0053】
このように、穀粒排出装置7は、穀粒タンク6の後方に位置する縦搬送部71を有している。
【0054】
図1に示すように、穀粒タンク6は、機体上下方向に沿う軸芯Y1周りに回動可能に構成されている。穀粒タンク6は、軸芯Y1周りに回動することによって、図1に実線で示す通常姿勢と、図1に仮想線で示す開姿勢と、の間で姿勢変更することができる。尚、軸芯Y1は、縦搬送部71の中心を通っている。
【0055】
図3から図5に示すように、コンバイン1においては、機体後端部に燃料タンク9が配置されている。また、コンバイン1においては、燃料タンク9と、脱穀装置5と、が横並びの状態で配置されている。さらに、コンバイン1においては、燃料タンク9が、穀粒タンク6の後端部の下方に入り込んでいる。そして、排稈処理装置90の左右方向における燃料タンク9側の端部は、燃料タンク9の後方まで延びている。
【0056】
燃料タンク9は、給油口9a及びタンク本体9bを有している。給油口9aは、タンク本体9bの上面に設けられている。また、給油口9aは、後上方へ向けて開口する状態で設けられている。作業者は、機体後方から給油口9aに燃料を注入することによって、燃料タンク9に燃料を補給することができる。
【0057】
また、燃料タンク9は、前後2つの保持バンド9cにより機体フレーム8に固定されている。保持バンド9cは、帯状の部材であり、燃料タンク9の外形に沿って曲げられている。そして、保持バンド9cの両端部は機体フレーム8にボルト固定されている。
【0058】
また、図4に示すように、燃料タンク9の前端は、二番処理ケース5aの後端に近接している。
【0059】
また、図3から図5に示すように、コンバイン1は、燃料供給用部材91を備えている。燃料供給用部材91は、燃料タンク9からエンジンEへの燃料供給に関する部材である。
【0060】
このように、コンバイン1は、燃料タンク9からエンジンEへの燃料供給に関する部材である燃料供給用部材91を備えている。
【0061】
燃料供給用部材91は、セパレータ91a、燃料フィルタ91b、燃料ポンプ91cを含んでいる。燃料タンク9内の燃料は、燃料タンク9の底部に形成された出口から燃料ポンプ91cにより吸引される。燃料ポンプ91cにより吸引された燃料は、燃料供給経路を通り、エンジンEへ供給される。尚、燃料供給経路においては、セパレータ91aによって、燃料から水が分離される。また、燃料フィルタ91bによって、燃料に含まれる異物が除去される。
【0062】
図3及び図4に示すように、燃料供給用部材91は、左右方向において、燃料タンク9と縦搬送部71との間に位置している。また、燃料タンク9と、燃料供給用部材91と、縦搬送部71と、は平面視で横並びの状態で配置されている。
【0063】
〔機体フレームの構成及び燃料タンクの支持構造〕
図3から図5に示すように、コンバイン1は、機体フレーム8を備えている。機体フレーム8は、左右一対の前後主フレーム81と、左右主フレーム82と、第1横フレーム83と、第2横フレーム84と、連結フレーム85と、支持フレーム86と、を有している。
【0064】
左右一対の前後主フレーム81は、コンバイン1の左右両端部において、前後方向に延
びる状態で設けられている。そして、左右主フレーム82は、左右一対の前後主フレーム
81に亘って左右方向に延びる状態で設けられている。
【0065】
このように、コンバイン1は、前後方向に延びる左右一対の前後主フレーム81を備えている。また、コンバイン1は、左右一対の前後主フレーム81に亘って左右方向に延びる左右主フレーム82を備えている。
【0066】
また、第1横フレーム83及び第2横フレーム84は、それぞれ、左右方向に延びる状態で設けられている。第1横フレーム83は、機体後端に位置している。尚、図3に示すように、燃料フィルタ91bは、背面視において、第1横フレーム83と重複している。
【0067】
図4に示すように、左右主フレーム82は、第1横フレーム83の前隣に位置している。そして、連結フレーム85によって、第1横フレーム83と左右主フレーム82とが連結されている。また、図3から図5に示すように、第2横フレーム84は、左右主フレーム82の前隣且つ穀粒タンク6の下方に位置している。
【0068】
このように、コンバイン1は、左右主フレーム82の前隣且つ穀粒タンク6の下方に位置する左右方向に延びる第2横フレーム84を備えている。また、コンバイン1には、第1横フレーム83と左右主フレーム82とを連結する連結フレーム85が設けられている。
【0069】
連結フレーム85は、前後方向に延びる状態で設けられている。第1横フレーム83の左端部は、連結フレーム85の右側部に溶接されている。また、連結フレーム85の前端部は、左右主フレーム82の後部に溶接されている。
【0070】
そして、図3から図5に示すように、燃料タンク9は、第1横フレーム83と、左右主フレーム82と、第2横フレーム84と、に載置支持されている。
【0071】
このように、燃料タンク9は、穀粒タンク6の後端部の下方に入り込んでいると共に、第1横フレーム83と、左右主フレーム82と、第2横フレーム84と、に載置支持されている。また、コンバイン1においては、機体後端に位置する左右方向に延びる第1横フレーム83に、燃料タンク9が載置支持されている。
【0072】
また、図3から図5に示すように、第1横フレーム83は、燃料タンク9の後端部における下部を支持している。
【0073】
図3から図5に示すように、支持フレーム86は、機体後端部に位置している。また、支持フレーム86は、支持本体部87と、左右一対のフランジ部88と、を有している。
【0074】
支持本体部87は、前後方向に延びる板状の部分である。支持本体部87は、水平に配置されている。そして、支持本体部87の左右両端部から、それぞれ、フランジ部88が下方へ向けて延出している。
【0075】
支持フレーム86の前端部は、左右主フレーム82の後部に溶接されている。そして、支持フレーム86は、燃料タンク9よりも後側まで延びている。
【0076】
また、第1横フレーム83の右端部は、支持フレーム86における左側のフランジ部8
8に溶接されている。これにより、第1横フレーム83は、支持フレーム86に連結され
ている。
【0077】
そして、図4に示すように、燃料タンク9は、平面視において、支持フレーム86と連結フレーム85との間に位置している。
【0078】
図3から図5に示すように、支持フレーム86のうち、燃料タンク9よりも後側に位置する部分である支持フレーム後部86aに、第1縦フレーム10が立設されている。第1縦フレーム10は、縦搬送部71の後側において、支持フレーム後部86aから上方へ延びる状態で設けられている。
【0079】
図3図5図6に示すように、第1縦フレーム10の上端部には、第1支持ステー11が取り付けられている。そして、第1支持ステー11の前面に、保持部12が取り付けられている。保持部12は、ボルトb1によって、第1支持ステー11の前面に締結されている。
【0080】
図6に示すように、保持部12は、縦搬送部71を囲うように形成されている。そして、保持部12は、縦搬送部71を支持している。
【0081】
この構成により、第1縦フレーム10は、第1支持ステー11及び保持部12を介して、縦搬送部71を支持している。また、支持フレーム86は、第1縦フレーム10及び第1支持ステー11及び保持部12を介して、縦搬送部71を支持している。
【0082】
このように、支持フレーム86のうち、燃料タンク9よりも後側に位置する部分である支持フレーム後部86aに、縦搬送部71を支持する第1縦フレーム10が立設されている。また、コンバイン1は、機体後端部に位置すると共に、穀粒排出装置7を支持する支持フレーム86を備えている。
【0083】
また、図3及び図4に示すように、燃料タンク9と縦搬送部71との間における燃料供給用部材91の前方に、第2縦フレーム20が立設されている。より具体的には、燃料タンク9と縦搬送部71との間における燃料フィルタ91bの前方に、第2縦フレーム20が立設されている。そして、第2縦フレーム20は、縦搬送部71の左側に設けられている。また、第2縦フレーム20は、機体フレーム8から上方へ延びる状態で設けられている。
【0084】
図2及び図3に示すように、第2縦フレーム20の上側部分には、第2支持ステー21が支持されている。図6に示すように、第2支持ステー21は、縦搬送部71の外形に沿うように形成されている。そして、第2支持ステー21は、縦搬送部71を支持している。
【0085】
この構成により、第2縦フレーム20は、第2支持ステー21を介して、縦搬送部71を支持している。
【0086】
また、図3に示すように、第1縦フレーム10と第2縦フレーム20とは、縦フレーム連結部材13によって連結されている。この構成により、第2縦フレーム20は、縦フレーム連結部材13を介して、第1縦フレーム10を支持している。
【0087】
このように、第1縦フレーム10は、第2縦フレーム20に支持されている。
【0088】
以上で説明した構成によれば、燃料タンク9が機体後端部に配置されている。これにより、機体の後方から燃料を補給することができるため、作業者は、燃料タンク9への燃料補給を容易に行うことができる。
【0089】
しかも、第1横フレーム83が、燃料タンク9を支持する支持部材として機能すると共に、燃料タンク9を保護する保護部材としても機能する構成とすることが可能となる。従って、第1横フレーム83とは別に、燃料タンク9を保護するための部材を設ける必要が無い。そのため、製造コストの増加を抑制することができる。
【0090】
即ち、以上で説明した構成であれば、燃料タンク9への燃料補給を容易に行うことができると共に、製造コストの増加を抑制することができる。
【0091】
〔穀粒タンクの開姿勢ロック機構〕
図7及び図8に示すように、コンバイン1は、開姿勢ロック機構Aを備えている。開姿勢ロック機構Aは、ストッパ部材102及び係止部材103を有している。また、穀粒タンク6の後面には、棒状の突出部6dが設けられている。突出部6dは、通常姿勢における穀粒タンク6の後面から、後方へ突出する状態で設けられている。
【0092】
また、図4及び図8に示すように、機体右側の前後主フレーム81及び支持フレーム86の右側には、右端部フレーム100が設けられている。右端部フレーム100は、前後方向に延びる状態で設けられている。
【0093】
また、前後主フレーム81、支持フレーム86、右端部フレーム100の上側には、板状支持部材101が設けられている。板状支持部材101は、水平に配置されている。第2縦フレーム20は、板状支持部材101の上面に立設されている。尚、右端部フレーム100及び板状支持部材101は、機体フレーム8に含まれている。
【0094】
図7及び図8に示すように、ストッパ部材102は、板状支持部材101の上面に立設されている。ストッパ部材102は、右端部フレーム100の上方に位置している。また、図8に示すように、ストッパ部材102は、平面視で略L字型の形状を有している。そして、穀粒タンク6を通常姿勢から開姿勢へ回動させていくと、突出部6dがストッパ部材102に接当する。
【0095】
図7及び図8に示すように、係止部材103は、通常姿勢における穀粒タンク6の後側に設けられている。係止部材103は、略J字型の形状を有しており、板状支持部材101及び右端部フレーム100を貫通する状態で設けられている。また、係止部材103は、抜け止めピン104により抜け止めされている。そして、係止部材103は、機体上下方向に沿う軸芯Y2周りに回動可能に構成されている。
【0096】
図9は、開姿勢ロック機構Aの構成を示す展開図である。図9に仮想線で示す係止部材103の位置は、図8に仮想線で示す係止部材103の位置に対応している。また、図9に実線で示す係止部材103の位置は、図8に実線で示す係止部材103の位置に対応している。
【0097】
図9に示すように、ストッパ部材102は、スライド面102a及び凹部102bを有している。
【0098】
係止部材103が、図8及び図9に仮想線で示す位置に位置しているとき、係止部材103は、スライド面102aに接当している。この状態において、係止部材103を、図8における時計回り方向へ軸芯Y2周りに回動させると、係止部材103は、スライド面102aをスライドして、凹部102bに嵌合する。
【0099】
また、係止部材103が、図8及び図9に実線で示す位置に位置しているとき、係止部材103は、凹部102bに嵌合している。この状態において、係止部材103を上方へ持ち上げて、図8における反時計回り方向へ軸芯Y2周りに回動させると、係止部材103は、スライド面102aの上に乗る。
【0100】
以上で説明した動作により、係止部材103は、図8及び図9に仮想線で示す位置と、図8及び図9に実線で示す位置と、の間で位置変更することができる。
【0101】
そして、突出部6dがストッパ部材102に接当している状態において、係止部材103を、図8及び図9に仮想線で示す位置から、図8及び図9に実線で示す位置へ、軸芯Y2周りに回動させることにより、係止部材103とストッパ部材102とによって突出部6dを挟持させることができる。これにより、穀粒タンク6を開姿勢でロックすることができる。
【0102】
また、係止部材103とストッパ部材102とによって突出部6dが挟持されている状態において、係止部材103を、図8及び図9に実線で示す位置から、上方へ持ち上げて、図8及び図9に仮想線で示す位置へ、軸芯Y2周りに回動させることにより、穀粒タンク6の開姿勢でのロックを解除することができる。
【0103】
尚、図9に示すように、ストッパ部材102は、第1壁部102c及び第2壁部102dを有している。係止部材103が図8及び図9に示す範囲Z内のみを移動可能となるように、第1壁部102c及び第2壁部102dによって、係止部材103の可動域が規定されている。
【0104】
〔ウィンカ及びリフレクタに関する構成〕
図2に示すように、脱穀装置5の後部には、左ウィンカ50及び左リフレクタ51が支持されている。
【0105】
また、図5及び図6に示すように、穀粒タンク6の後方には、電動モータ30が設けられている。電動モータ30には、出力ギヤ30aが取り付けられている。また、縦搬送部71には、従動ギヤ71aが取り付けられている。
【0106】
出力ギヤ30aは、従動ギヤ71aに係合している。また、従動ギヤ71aは、機体上下方向に沿う軸芯Y1周りに、縦搬送部71と一体的に回動するように構成されている。
【0107】
電動モータ30は、出力ギヤ30aを回転駆動するように構成されている。出力ギヤ30aの回転駆動力は、従動ギヤ71aに伝達される。そして、従動ギヤ71aに回転駆動力が伝達されると、従動ギヤ71aと縦搬送部71とが一体的に回動する。即ち、電動モータ30の回転駆動力によって、縦搬送部71が、軸芯Y1周りに回動する。これにより、穀粒排出装置7は、軸芯Y1周りに旋回する。
【0108】
また、図5及び図6に示すように、穀粒タンク6の後方には、カバー31が設けられている。カバー31は、電動モータ30を後側から囲う状態で設けられている。また、カバー31は、第1縦フレーム10に支持されている。
【0109】
また、図2及び図5に示すように、カバー31の後面に、右リフレクタ61が支持されている。即ち、第1縦フレーム10は、カバー31を介して、右リフレクタ61を支持している。
【0110】
図5に示すように、第1支持ステー11の上面には、ブラケット32が取り付けられている。ブラケット32は、ボルトb2によって、第1支持ステー11の上面に締結されている。そして、図2に示すように、ブラケット32は、機体横外向きに延びる形状を有している。
【0111】
この構成により、第1縦フレーム10における上端部は、第1支持ステー11を介して、ブラケット32を支持している。
【0112】
そして、図2及び図5に示すように、ブラケット32の右端部には、右ウィンカ60が取り付けられている。この構成により、右ウィンカ60は、第1縦フレーム10よりも機体横外側に位置している。
【0113】
また、この構成により、第1縦フレーム10における上側部分は、第1支持ステー11及びブラケット32を介して、右ウィンカ60を支持している。
【0114】
また、図2及び図5に示すように、右ウィンカ60は、カバー31よりも上側に位置している。
【0115】
以上で説明された構成によれば、右ウィンカ60は、縦搬送部71の後側に設けられる第1縦フレーム10に支持される。そのため、右ウィンカ60は縦搬送部71の後側に位置することとなる。これにより、右ウィンカ60が縦搬送部71によって隠れてしまう事態を回避できる。従って、右ウィンカ60が機体後方から視認されやすい。
【0116】
また、左ウィンカ50は脱穀装置5の後部に支持されており、縦搬送部71は穀粒タンク6の後方に位置している。従って、左ウィンカ50が縦搬送部71によって隠れてしまう事態を回避できる。これにより、左ウィンカ50が機体後方から視認されやすい。
【0117】
即ち、以上で説明された構成によれば、左ウィンカ50及び右ウィンカ60が機体後方から視認されやすい構成を実現できる。
【0118】
しかも、以上で説明した構成によれば、左ウィンカ50及び右ウィンカ60を支持するための部材を新たに設ける必要がない。従って、製造コストの増大を抑制することができる。
【0119】
〔規制板に関する構成〕
図10及び図11に示すように、運転座席41の下方にエンジンEが配置され、エンジンEを覆ってエンジンルームERを構成するエンジンボンネット42が備えられている。運転座席41は、エンジンボンネット42の上部に支持されている。穀粒タンク6は、エンジンボンネット42の後方に位置している。
【0120】
コンバイン1に備えられた種々の作業装置は、エンジンEの動力によって駆動するように構成されている。例えば、穀粒タンク6の内部の底部分に設けられると共に、上述した穀粒排出装置7に、穀粒タンク6に貯留された穀粒を搬送する底スクリュー6cも、エンジンEの動力によって駆動する。エンジンEからの動力は、伝動ベルトTBを介して底スクリュー6cへ伝達される。エンジンボンネット42の後壁部42aには、開口部42bが設けられており、この開口部42bを伝動ベルトTBが通されている。伝動ベルトTBを介してエンジンボンネット42外へ取り出された動力は、底スクリュー6c以外の作業装置に伝達されていても良い。
【0121】
穀粒タンク6の前下部に、穀粒タンク6の内側に凹入する凹入部6aが形成されている。凹入部6aの上方に位置する前壁部6bは、凹入部6aの上端に連続しており、垂直に上方に延びている。
【0122】
前壁部6bの下端に、凹入部6aの前側に位置する状態で、規制板112が支持されている。規制板112は、例えば、ゴム等の弾性体によって構成され、平板形状に形成されている。規制板112は、前壁部6bに、ぶら下げた状態で支持されている。規制板112と凹入部6aとによって排熱受入空間Sが形成され、排熱受入空間Sは、下部が下方に開放され、かつ、左右両端部が側方に開放された空間となっている。
【0123】
図12に示すように、規制板112の基端部112aは、押え部材113と前壁部6bとによって挟持支持されている。即ち、押え部材113は、基端部112aを前方から把持する状態で、前壁部6bに対してボルト固定される。
【0124】
図11に示すように、規制板112の左右幅W1は開口部42bの左右幅W2よりも長く、穀粒タンク6の機体横外端まで亘って横長に形成されている。また、開口部42bの左右幅W2が、規制板112の左右幅W1の範囲内に位置する。
【0125】
図10に示すように、規制板112は、規制板112の下端の高さ位置が、開口部42bの上端の高さ位置よりも高くなるように設けられている。即ち、開口部42bの下端から規制板112の下端までの上下高さH1は、開口部42bの上下高さH2よりも高くなるように構成されている。
【0126】
エンジンEの熱気は、開口部42bから排出されて上昇し、排熱受入空間Sに受け止められ、排熱受入空間Sの左右両端から排出される。即ち、規制板112によって、運転座席41に達する熱気が低減される。
【0127】
〔その他の実施形態〕
(1)穀粒排出装置7を旋回駆動するための部材として、電動モータ30以外の部材が設けられていても良い。例えば、電動モータ30の代わりに、油圧式のアクチュエータが設けられていても良い。
【0128】
(2)右ウィンカ60は、第1縦フレーム10の上側部分における、上端部以外の箇所に支持されていても良い。
【0129】
(3)ブラケット32は、第1縦フレーム10の上側部分における、上端部以外の箇所に支持されていても良い。
【0130】
(4)ブラケット32は設けられていなくても良い。
【0131】
(5)右ウィンカ60は、ブラケット32を介さずに、第1縦フレーム10に直接支持されていても良い。
【0132】
(6)右リフレクタ61は、カバー31を介さずに、第1縦フレーム10に直接支持さ
れていても良い。
【0133】
(7)カバー31は設けられていなくても良い。
【0134】
(8)右ウィンカ60は、カバー31と同じ高さに位置していても良いし、カバー31
よりも下側に位置していても良い。
【0135】
(9)走行装置TRは、ホイール式であっても良いし、セミクローラ式であっても良い。
【0136】
(10)係止部材103を下方に付勢する弾性部材が設けられていても良い。
【0137】
(11)上述の実施形態において、規制板112が弾性体によって構成された例を示したが、規制板112は、金属板やプラスチックのような硬質の材料で構成されていても良い。
【0138】
(12)規制板112の左右幅および上下幅は、適宜変更可能である。
【0139】
(13)上述の実施形態において、規制板112は、前壁部6bに支持されていたが、これに限られるものではない。例えば、規制板112は、凹入部6aの上部に支持されていても良い。また、規制板112は、エンジンボンネット42の後壁部42aを基端として後下方に延出するような構成であっても良い。また、二つの規制板112が、前壁部6bと後壁部42aとに、夫々取り付けられるような構成であっても良い。
【0140】
(14)上述の実施形態における規制板112は、ぶら下げた状態で支持されているが、これに限られるものではない。例えば、規制板112の下端を支持する部材を凹入部6aから前側へ延出してあっても良い。さらに、規制板112は、垂直に延びる状態で支持されるものでなくても、例えば、前壁部6bから前下方に延出する構成であっても良い。
【0141】
(15)上述の実施形態では、穀粒タンク6の前下部に凹入部6aを形成して、規制板112と凹入部6aとによって、排熱受入空間Sが形成される例を示したが、これに限られるものではない。例えば、穀粒タンク6に凹入部6aを形成せずに、穀粒タンク6の前面が上部から下部に亘って略フラットに構成されると共に、規制板112が穀粒タンク6の前面から前下方に延出されることで、穀粒タンク6の前面と規制板112との間に排熱受入空間Sが形成されていても良い。
【0142】
(16)上述の実施形態では、規制板112の基端部112aが、押え部材113と前壁部6bとによって挟持支持される例を示したが、規制板112を支持する構造は、別の形態であっても良い。例えば、規制板112の基端部112aを穀粒タンク6に接着する構成や、規制板112に複数のボルト貫通用の取付孔を形成し、規制板112を穀粒タンク6に直接ボルト固定する構成であっても良い。
【0143】
(17)上述の実施形態において、開口部42bは、伝動ベルトTBを通すために設けられているが、開口部42bは伝動ベルトTBを通すために設けるものでなくても良いし、開口部42bの形状や大きさや位置は、上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、開口部42bの左右幅W2が、後壁部42aの左右両端に亘って横長に形成されていても良い。もちろん、開口部42bの左右幅W2が、規制板112の左右幅W1よりも長く形成されていても良い。
【0144】
(18)第1横フレーム83は、燃料タンク9の後端部における下部以外の部分を支持していても良い。例えば、第1横フレーム83は、燃料タンク9の前端部における下部を支持していても良いし、燃料タンク9の前後方向での中央部における下部を支持していても良い。
【0145】
(19)第1横フレーム83は、支持フレーム86に連結されていなくても良い。
【0146】
(20)支持フレーム86は設けられていなくても良い。
【0147】
(21)燃料タンク9と、燃料供給用部材91と、縦搬送部71と、は平面視で横並びの状態でなくても良い。例えば、燃料タンク9と縦搬送部71とが平面視で横並びであり、燃料供給用部材91が燃料タンク9の前方に配置される構成であっても良い。
【0148】
(22)第1縦フレーム10は設けられていなくても良い。
【0149】
(23)支持フレーム86は、燃料タンク9よりも後側まで延びていなくても良い。
【0150】
(24)第2縦フレーム20は、燃料供給用部材91の後方に設けられていても良い。
【0151】
(25)第2縦フレーム20は設けられていなくても良い。
【0152】
(26)連結フレーム85は設けられていなくても良い。
【0153】
(27)燃料タンク9は、平面視において、支持フレーム86と連結フレーム85との間に位置していなくても良い。例えば、平面視において、燃料タンク9と支持フレーム86との間の位置に、連結フレーム85が配置されていても良い。
【0154】
(28)第2横フレーム84は設けられていなくても良い。
【0155】
(29)排稈処理装置90の左右方向における燃料タンク9側の端部は、燃料タンク9の後方まで延びていなくても良い。
【0156】
(30)排稈処理装置90は設けられていなくても良い。
【産業上の利用可能性】
【0157】
本発明は、普通型のコンバインだけでなく、自脱型のコンバインにも利用可能である。
【符号の説明】
【0158】
1 コンバイン
5 脱穀装置
6 穀粒タンク
7 穀粒排出装置
9 燃料タンク
10 第1縦フレーム
20 第2縦フレーム
71 縦搬送部
81 前後主フレーム
82 左右主フレーム
83 第1横フレーム
84 第2横フレーム
85 連結フレーム
86 支持フレーム
86a 支持フレーム後部
90 排稈処理装置
91 燃料供給用部材
E エンジン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12