特開2018-139544(P2018-139544A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-139544(P2018-139544A)
(43)【公開日】2018年9月13日
(54)【発明の名称】コンバイン
(51)【国際特許分類】
   A01D 41/12 20060101AFI20180817BHJP
   A01D 67/00 20060101ALI20180817BHJP
   A01F 12/46 20060101ALI20180817BHJP
【FI】
   A01D41/12 E
   A01D67/00 G
   A01F12/46
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2017-36530(P2017-36530)
(22)【出願日】2017年2月28日
(71)【出願人】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】山本 裕明
(72)【発明者】
【氏名】桑島 賢
(72)【発明者】
【氏名】村山 賢多
(72)【発明者】
【氏名】西田 和彦
(72)【発明者】
【氏名】猿渡 賢治
(72)【発明者】
【氏名】光原 昌希
【テーマコード(参考)】
2B074
2B076
2B396
【Fターム(参考)】
2B074AA05
2B074AB01
2B074AC02
2B074AF02
2B074BA11
2B074BA18
2B074CD02
2B074CD06
2B074CD08
2B074CE01
2B074CH01
2B074DA01
2B074DA05
2B074DC07
2B074DE05
2B074DF11
2B074GJ07
2B076AA04
2B076BA07
2B076BA08
2B076CC02
2B076CD02
2B076DB06
2B076DC01
2B076ED17
2B396JA04
2B396JC08
2B396KC12
2B396LG16
2B396LR02
2B396LR15
2B396MC07
2B396PA03
2B396PA12
2B396PA30
2B396PA47
(57)【要約】
【課題】エアクリーナのメンテナンス等の作業性が良好であると共に、排出装置操作部の操作性が良好であるコンバインを提供する。
【解決手段】運転部4と、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置5と、穀粒を貯留する穀粒タンクと、穀粒タンクに貯留された穀粒を排出する穀粒排出装置と、を備え、運転部4は、運転座席41と、サイドパネルSと、穀粒排出装置を操作する排出装置操作部Aと、を有しており、排出装置操作部Aは、平面視において、サイドパネルSの後部と、運転座席41と、の間に位置しており、サイドパネルSの後部の上方に、エアクリーナ50が配置されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転部と、
刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置と、
穀粒を貯留する穀粒タンクと、
前記穀粒タンクに貯留された穀粒を排出する穀粒排出装置と、を備え、
前記運転部は、運転座席と、サイドパネルと、前記穀粒排出装置を操作する排出装置操作部と、を有しており、
前記排出装置操作部は、平面視において、前記サイドパネルの後部と、前記運転座席と、の間に位置しており、
前記サイドパネルの後部の上方に、エアクリーナが配置されているコンバイン。
【請求項2】
前記運転座席が載置された座席支持台を備え、
前記排出装置操作部は、前記座席支持台の上方に、前記座席支持台から離間した状態で配置されている請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
前記サイドパネルのうち、平面視で前記エアクリーナの前方に、作業装置のクラッチを入切操作するクラッチレバーが設けられており、
前記エアクリーナは、前記サイドパネルの上面から離間した状態で、前記クラッチレバーの上端よりも高い位置に配置されている請求項1または2に記載のコンバイン。
【請求項4】
前記エアクリーナは、前記エアクリーナの上端が前記排出装置操作部の上端よりも高く、且つ、前記エアクリーナの前端が前記排出装置操作部の前端よりも前に位置する状態で配置されている請求項1から3の何れか一項に記載のコンバイン。
【請求項5】
機体フレームに縦フレームが立設されており、
前記エアクリーナ及び前記排出装置操作部は、前記縦フレームに支持されている請求項1から4の何れか一項に記載のコンバイン。
【請求項6】
前記サイドパネルの後部は、前記縦フレームに支持されており、
前記エアクリーナ及び前記排出装置操作部は、何れも、前記縦フレームよりも前側に位置する状態で前記縦フレームに片持ち支持されている請求項5に記載のコンバイン。
【請求項7】
前記サイドパネルの上方且つ前記エアクリーナの上方に、プレクリーナが配置されており、
前記プレクリーナは、前記縦フレームに支持されている請求項5または6に記載のコンバイン。
【請求項8】
側面視において、前記サイドパネルの後部と、前記脱穀装置の前部と、が重複しており、
前記脱穀装置の上端は、前記サイドパネルの上端よりも高い位置に位置しており、
前記エアクリーナは、前記エアクリーナの長手方向が前後方向に沿う状態で、且つ、前記サイドパネルの後部の上方において、左右方向で前記脱穀装置とは反対側寄りに配置されており、
前記排出装置操作部は、前記エアクリーナと左右方向で隣り合う位置に配置されている請求項1から7の何れか一項に記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、穀粒排出装置を備えるコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
上記のようなコンバインとして、例えば、特許文献1に記載のものが既に知られている。このコンバインは、運転部(特許文献1では「運転キャビン」)と、脱穀装置と、穀粒タンク(特許文献1では「穀物タンク」)と、を備えている。
【0003】
このコンバインにおいては、旋回可能な穀粒排出装置(特許文献1では「排出オーガ」)が設けられている。この穀粒排出装置によって、穀粒タンクに貯留されている穀粒が、トラックの荷台またはコンテナ等に排出される。
【0004】
また、このコンバインにおける運転部は、運転座席と、サイドパネル(特許文献1では「レバーコラム」)と、を有すると共に、穀粒タンクの前側に位置している。また、このコンバインにおいては、エンジン及びエアクリーナが、穀粒タンクの後側に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014−177914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のコンバインにおいては、エアクリーナは、穀粒タンクの後側に位置するエンジンルームの中に配置されている。この構成では、エアクリーナのメンテナンス作業を行う際、エアクリーナにアクセスするために、エンジンルームを開放する工程が必要となる。これにより、エアクリーナのメンテナンス作業が煩雑になりがちである。
【0007】
ここで、上述のコンバインにおいて、エアクリーナを運転座席の近傍に配置することが考えられる。これにより、作業者は、エアクリーナに容易にアクセスすることができる。従って、エアクリーナのメンテナンス作業が煩雑になることを回避しやすい。
【0008】
また、上記の特許文献1においては、穀粒排出装置を操作するための操作部材についての記載はない。ここで、例えば、穀粒排出装置を操作する排出装置操作部が、運転部に設けられている構成が考えられる。
【0009】
エアクリーナが運転座席の近傍に配置され、且つ、排出装置操作部が運転部に設けられている構成では、エアクリーナ及び排出装置操作部の配置によっては、エアクリーナのメンテナンス等の作業性が悪くなる場合や、排出装置操作部の操作性が悪くなる場合がある。
【0010】
例えば、排出装置操作部の上方にエアクリーナが設けられており、且つ、排出装置操作部とエアクリーナとが互いに近接している構成においては、エアクリーナの下方のスペースが狭くなるため、エアクリーナのメンテナンス等の作業性が悪くなりがちである。また、この構成においては、排出装置操作部の上方のスペースが狭くなるため、排出装置操作部の操作性が悪くなりがちである。
【0011】
本発明の目的は、エアクリーナのメンテナンス等の作業性が良好であると共に、排出装置操作部の操作性が良好であるコンバインを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の特徴は、
運転部と、
刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置と、
穀粒を貯留する穀粒タンクと、
前記穀粒タンクに貯留された穀粒を排出する穀粒排出装置と、を備え、
前記運転部は、運転座席と、サイドパネルと、前記穀粒排出装置を操作する排出装置操作部と、を有しており、
前記排出装置操作部は、平面視において、前記サイドパネルの後部と、前記運転座席と、の間に位置しており、
前記サイドパネルの後部の上方に、エアクリーナが配置されていることにある。
【0013】
一般に、サイドパネルには、スイッチやレバー等の操作部が配置される。また、一般に、サイドパネルは比較的広いスペースを有しているため、サイドパネルにおける各種操作部の配置は、比較的自由に設定することができる。
【0014】
ここで、本発明であれば、エアクリーナは、サイドパネルの後部の上方に配置されている。従って、サイドパネルにおける各種操作部の配置を適宜設定することにより、エアクリーナの下方に広いスペースを確保しやすい。
【0015】
これにより、本発明であれば、エアクリーナのメンテナンス等の作業性が良好となる。
【0016】
しかも、本発明であれば、排出装置操作部の上方のスペースを広く確保しやすくなる。従って、本発明であれば、排出装置操作部の操作性が良好となる。
【0017】
さらに、本発明において、
前記運転座席が載置された座席支持台を備え、
前記排出装置操作部は、前記座席支持台の上方に、前記座席支持台から離間した状態で配置されていると好適である。
【0018】
一般に、排出装置操作部の配線は、排出装置操作部の下方から結線される。
【0019】
ここで、上記の構成によれば、排出装置操作部の下方に、配線作業のためのスペースを確保しやすい。従って、この構成であれば、排出装置操作部の配線作業が容易となる。
【0020】
さらに、本発明において、
前記サイドパネルのうち、平面視で前記エアクリーナの前方に、作業装置のクラッチを入切操作するクラッチレバーが設けられており、
前記エアクリーナは、前記サイドパネルの上面から離間した状態で、前記クラッチレバーの上端よりも高い位置に配置されていると好適である。
【0021】
この構成によれば、クラッチレバーの上方及び後方のスペースが、エアクリーナによって狭められてしまうことを回避しやすくなる。即ち、クラッチレバーの上方及び後方のスペースを広く確保しやすくなる。これにより、クラッチレバーの操作性が良好となる。
【0022】
さらに、本発明において、
前記エアクリーナは、前記エアクリーナの上端が前記排出装置操作部の上端よりも高く、且つ、前記エアクリーナの前端が前記排出装置操作部の前端よりも前に位置する状態で配置されていると好適である。
【0023】
この構成によれば、エアクリーナの上部及び前部の周囲に、広いスペースを確保しやすくなる。これにより、エアクリーナのメンテナンス等の作業性が良好となる。
【0024】
さらに、本発明において、
機体フレームに縦フレームが立設されており、
前記エアクリーナ及び前記排出装置操作部は、前記縦フレームに支持されていると好適である。
【0025】
この構成によれば、エアクリーナを支持するためのフレームと、排出装置操作部を支持するためのフレームと、がそれぞれ別に設けられる構成に比べて、部品点数を削減することができる。これにより、製造コストの増加を抑制することができる。
【0026】
さらに、本発明において、
前記サイドパネルの後部は、前記縦フレームに支持されており、
前記エアクリーナ及び前記排出装置操作部は、何れも、前記縦フレームよりも前側に位置する状態で前記縦フレームに片持ち支持されていると好適である。
【0027】
この構成によれば、サイドパネルを支持するためのフレームと、エアクリーナ及び排出装置操作部を支持するためのフレームと、がそれぞれ別に設けられる構成に比べて、部品点数を削減することができる。これにより、製造コストの増加を抑制することができる。
【0028】
しかも、この構成によれば、エアクリーナ及び排出装置操作部の下方に、広いスペースを確保しやすくなる。これにより、エアクリーナ及び排出装置操作部のメンテナンス等の作業性が良好となる。
【0029】
さらに、本発明において、
前記サイドパネルの上方且つ前記エアクリーナの上方に、プレクリーナが配置されており、
前記プレクリーナは、前記縦フレームに支持されていると好適である。
【0030】
この構成によれば、プレクリーナを支持するためのフレームと、エアクリーナ及び排出装置操作部を支持するためのフレームと、がそれぞれ別に設けられる構成に比べて、部品点数を削減することができる。これにより、製造コストの増加を抑制することができる。
【0031】
さらに、本発明において、
側面視において、前記サイドパネルの後部と、前記脱穀装置の前部と、が重複しており、
前記脱穀装置の上端は、前記サイドパネルの上端よりも高い位置に位置しており、
前記エアクリーナは、前記エアクリーナの長手方向が前後方向に沿う状態で、且つ、前記サイドパネルの後部の上方において、左右方向で前記脱穀装置とは反対側寄りに配置されており、
前記排出装置操作部は、前記エアクリーナと左右方向で隣り合う位置に配置されていると好適である。
【0032】
この構成によれば、エアクリーナは、左右方向で脱穀装置とは反対側寄りに配置される。従って、エアクリーナの左右側方のうち、脱穀装置側の側方に、広いスペースを確保しやすくなる。これにより、エアクリーナのメンテナンス等の作業性が良好となる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】コンバインの平面図である。
図2】穀粒排出装置の前端部の構成を示す斜視図である。
図3】エアクリーナ等の構成を示すコンバインの要部平面図である。
図4】エアクリーナ等の構成を示すコンバインの要部側面図である。
図5】排出装置操作部等の構成を示す斜視図である。
図6】昇降旋回操作具及び昇降旋回支持部の構成を示す縦断側面図である。
図7】エアクリーナ等の構成を示すコンバインの要部側面図である。
図8】エアクリーナ等の構成を示すコンバインの要部正面図である。
図9】第1カバー部材の構成を示すコンバインの要部斜視図である。
図10】駐車ブレーキ機構及び第2カバー部材の構成を示す側面図である。
図11】駐車ブレーキ機構及び第2カバー部材の構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明を実施するための形態について、図面に基づき説明する。尚、以下の説明においては、図1図3図4図6図7図10図11に示す矢印Fの方向を「前」、矢印Bの方向を「後」として、図1図3図8図11に示す矢印Lの方向を「左」、矢印Rの方向を「右」とする。また、図4図6から図8図10に示す矢印Uの方向を「上」、矢印Dの方向を「下」とする。
【0035】
〔コンバインの全体構成〕
図1に示すように、普通型のコンバイン1は、刈取部2(本発明に係る「作業装置」に相当)と、フィーダ3と、運転部4と、脱穀装置5(本発明に係る「作業装置」に相当)と、穀粒タンク6と、穀粒排出装置7と、を備えている。
【0036】
刈取部2は、コンバイン1の機体前部に設けられている。そして、刈取部2の後側に、フィーダ3及び運転部4が設けられている。運転部4は、運転座席41を有している。
【0037】
脱穀装置5は、フィーダ3の後方に位置している。また、穀粒タンク6は、脱穀装置5の右側に位置している。
【0038】
このように、コンバイン1は、運転部4を備えている。
【0039】
刈取部2は、圃場の植立穀稈を刈り取る。また、フィーダ3は、刈取穀稈を脱穀装置5へ搬送する。脱穀装置5において、刈取穀稈は脱穀処理される。脱穀処理により得られた穀粒は、穀粒タンク6に貯留される。穀粒タンク6に貯留された穀粒は、必要に応じて、穀粒排出装置7によって機外に排出される。
【0040】
このように、コンバイン1は、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置5を備えている。また、コンバイン1は、穀粒を貯留する穀粒タンク6を備えている。また、コンバイン1は、穀粒タンク6に貯留された穀粒を排出する穀粒排出装置7を備えている。
【0041】
また、図9に示すように、コンバイン1の下部には、クローラ式の走行装置TRが設けられている。コンバイン1は、走行装置TRによって自走可能である。
【0042】
〔穀粒排出装置の構成〕
図1及び図2に示すように、穀粒排出装置7は、縦搬送部71、水平搬送部72、主搬送部73、排出部74を有している。図1に示すように、縦搬送部71は、上下方向に延びる状態で設けられている。縦搬送部71は、穀粒を下から上へ搬送するように構成されている。また、縦搬送部71は、穀粒タンク6の後方に位置している。
【0043】
縦搬送部71の上端には、水平搬送部72の一端が接続している。水平搬送部72は、水平に延びる状態で設けられている。そして、水平搬送部72の他端は、主搬送部73の後端に接続している。水平搬送部72は、穀粒を、縦搬送部71の上端部から主搬送部73の後端部へ搬送するように構成されている。
【0044】
図1に示すように、主搬送部73は、水平搬送部72の他端から、機体前側へ延びる状態で設けられている。図1及び図2に示すように、主搬送部73の前端部には、排出部74が接続している。主搬送部73は、穀粒を、水平搬送部72の他端部から排出部74へ搬送するように構成されている。そして、排出部74へ搬送された穀粒は、排出部74から機外に排出される。
【0045】
図1に示すように、穀粒タンク6の後方には、電動モータ30が設けられている。電動モータ30は、縦搬送部71に取り付けられている。そして、電動モータ30は、穀粒排出装置7を、機体上下方向に沿う軸芯Y1周りに旋回駆動するように構成されている。尚、軸芯Y1は、縦搬送部71の中心を通っている。
【0046】
この構成により、穀粒排出装置7は、機体上下方向に沿う軸芯Y1周りに旋回することが可能であるように構成されている。
【0047】
また、穀粒排出装置7は、水平搬送部72の延びる方向に沿う軸芯Y2周りに上下揺動することが可能であるように構成されている。軸芯Y2周りの上下揺動によって、穀粒排出装置7は上下昇降する。尚、軸芯Y2は、水平搬送部72の中心を通っている。
【0048】
〔運転部の構成〕
図1及び図3に示すように、運転部4には、サイドパネルSと、排出装置操作部Aと、クラッチ入切操作具8と、が設けられている。排出装置操作部Aは、昇降旋回操作具9と、昇降旋回支持部42と、クラッチ入切支持部43と、を有している。クラッチ入切操作具8及び昇降旋回操作具9は、運転座席41の左側に設けられている。
【0049】
図3から図5に示すように、昇降旋回操作具9は、昇降旋回支持部42に支持されている。昇降旋回支持部42は、箱状に形成されている。
【0050】
また、クラッチ入切操作具8は、クラッチ入切支持部43に支持されている。そして、昇降旋回支持部42は、クラッチ入切支持部43の右側面に、片持ち状に支持されている。
【0051】
作業者は、クラッチ入切操作具8を操作することによって、穀粒排出装置7における穀粒排出のための動力伝達を入切することができる。即ち、作業者は、クラッチ入切操作具8を操作することによって、穀粒排出装置7の状態を、排出状態と停止状態との間で切り替えることができる。
【0052】
また、作業者は、排出装置操作部Aに含まれる昇降旋回操作具9を操作することによって、穀粒排出装置7の旋回及び上下昇降を行うことができる。
【0053】
このように、運転部4は、運転座席41と、サイドパネルSと、穀粒排出装置7を操作する排出装置操作部Aと、を有している。
【0054】
図3及び図4に示すように、運転座席41は、座席支持台44に載置されている。即ち、コンバイン1は、運転座席41が載置された座席支持台44を備えている。そして、排出装置操作部Aは、座席支持台44の上方に、座席支持台44から離間した状態で配置されている。
【0055】
また、図1及び図3に示すように、昇降旋回操作具9は、クラッチ入切操作具8に対して運転座席41側に配置されている。また、クラッチ入切操作具8と、昇降旋回操作具9と、が横並びの状態で配置されている。
【0056】
また、図4に示すように、クラッチ入切操作具8の上端部は、昇降旋回操作具9の上端部よりも高い位置に位置している。
【0057】
図3から図5に示すように、昇降旋回操作具9は、第1操作部91と、第2操作部92と、を有している。第1操作部91と、第2操作部92と、は前後並びの状態で設けられている。
【0058】
本実施形態において、第1操作部91及び第2操作部92は、何れも、シーソースイッチである。
【0059】
また、昇降旋回支持部42は、第1支持面42aと、第2支持面42bと、を有している。図4及び図5に示すように、第1支持面42aは、第2支持面42bの前側に位置している。そして、第1支持面42aは前下がりに傾斜している。また、第2支持面42bは水平である。即ち、第1支持面42aは、第2支持面42bよりも急傾斜である。
【0060】
図3から図5に示すように、第1操作部91は、第1支持面42aに支持されている。また、第2操作部92は、第2支持面42bに支持されている。即ち、昇降旋回支持部42は、第1操作部91を支持する第1支持面42aと、第2操作部92を支持する第2支持面42bと、を有している。
【0061】
図3及び図5に示すように、第1支持面42aには、第1操作部91用の第1指標21が設けられている。また、第2支持面42bには、第2操作部92用の第2指標22が設けられている。尚、第1指標21及び第2指標22は、排出装置操作部Aに含まれている。
【0062】
第1指標21は、第1操作部91に対して運転座席41とは反対側に設けられている。また、第2指標22は、第2操作部92に対して運転座席41とは反対側に設けられている。
【0063】
第1操作部91は、前後方向に沿って揺動操作されるように構成されている。尚、第1操作部91は、上下方向に沿って揺動操作されるように構成されていても良い。
【0064】
作業者が第1操作部91を後方に揺動操作すると、穀粒排出装置7は、図1に示す軸芯Y2周りに、上方へ揺動する。これにより、穀粒排出装置7は上昇する。また、作業者が第1操作部91を前方に揺動操作すると、穀粒排出装置7は、図1に示す軸芯Y2周りに、下方へ揺動する。これにより、穀粒排出装置7は下降する。
【0065】
即ち、作業者は、第1操作部91を操作することによって、穀粒排出装置7の上下昇降を行うことができる。
【0066】
また、図3及び図5に示すように、第1操作部91の前後の揺動操作と、穀粒排出装置7の上下昇降と、の対応関係が、第1指標21によって示されている。これにより、作業者は、第1操作部91の前後の揺動操作と、穀粒排出装置7の上下昇降と、の対応関係を理解しやすい。
【0067】
尚、第1指標21は、第1操作部91の前後の揺動操作と、穀粒排出装置7の上下昇降と、の対応関係を、文字や記号によって示すように構成されていても良いし、イラストや色等によって示すように構成されていても良い。
【0068】
また、第2操作部92は、左右方向に沿って揺動操作されるように構成されている。
【0069】
作業者が第2操作部92を左方に揺動操作すると、穀粒排出装置7は、図1に示す軸芯Y1周りに、図1における時計回り方向に旋回する。また、作業者が第2操作部92を右方に揺動操作すると、穀粒排出装置7は、図1に示す軸芯Y1周りに、図1における反時計回り方向に旋回する。
【0070】
即ち、作業者は、第2操作部92を操作することによって、穀粒排出装置7の旋回を行うことができる。
【0071】
また、図3及び図5に示すように、第2操作部92の左右の揺動操作と、穀粒排出装置7の旋回方向と、の対応関係が、第2指標22によって示されている。これにより、作業者は、第2操作部92の左右の揺動操作と、穀粒排出装置7の旋回方向と、の対応関係を理解しやすい。
【0072】
尚、第2指標22は、第2操作部92の左右の揺動操作と、穀粒排出装置7の旋回方向と、の対応関係を、文字や記号によって示すように構成されていても良いし、イラストや色等によって示すように構成されていても良い。
【0073】
図6に示すように、第1操作部91は、板状の第1基部91aに支持されている。第1基部91aは、第1支持面42aの内壁面に接する状態で、ボルトb1によって、第1支持面42aに締結されている。
【0074】
この構成により、第1操作部91は、第1基部91aを介して、第1支持面42aに支持されている。
【0075】
また、第2操作部92は、板状の第2基部92aに支持されている。第2基部92aは、第2支持面42bの内壁面に接する状態で、ボルトb2によって、第2支持面42bに締結されている。
【0076】
この構成により、第2操作部92は、第2基部92aを介して、第2支持面42bに支持されている。
【0077】
また、昇降旋回支持部42における下部に開口42cが形成されている。そして、昇降旋回操作具9の配線93が、開口42cを通っている。
【0078】
配線93は、第1配線93a及び第2配線93bを有している。第1配線93a及び第2配線93bは、何れも、開口42cを通っている。
【0079】
第1配線93aは、第1操作部91に接続している。また、第2配線93bは、第2操作部92に接続している。
【0080】
〔第3指標の構成〕
図1及び図2に示すように、主搬送部73の前端部における下部には、第3指標23が備えられている。第3指標23は、第2指標22に対応している。即ち、第2操作部92の左右の揺動操作と、穀粒排出装置7の旋回方向と、の対応関係が、第3指標23によって示されている。
【0081】
これにより、作業者は、第2操作部92の左右の揺動操作と、穀粒排出装置7の旋回方向と、の対応関係を直感的に理解しやすい。
【0082】
尚、第3指標23は、第2操作部92の左右の揺動操作と、穀粒排出装置7の旋回方向と、の対応関係を、文字や記号によって示すように構成されていても良いし、イラストや色等によって示すように構成されていても良い。
【0083】
以上で説明された構成によれば、運転座席41の左右一方側に、クラッチ入切操作具8及び昇降旋回操作具9が配置されている。そのため、作業者は、運転座席41に座ったままで、クラッチ入切操作具8及び昇降旋回操作具9を円滑且つ迅速に操作しやすくなる。
【0084】
また、一般に、昇降旋回操作具9は、クラッチ入切操作具8に比べて、より頻繁に操作される。そのため、昇降旋回操作具9が、クラッチ入切操作具8よりも運転座席41から遠い位置に配置される構成であると、昇降旋回操作具9の操作が煩雑になりがちである。
【0085】
ここで、以上で説明された構成であれば、昇降旋回操作具9は、クラッチ入切操作具8よりも運転座席41に近い位置に配置される。これにより、昇降旋回操作具9の操作が煩雑になることを回避しやすくなる。
【0086】
〔エアクリーナに関する構成〕
図7及び図8に示すように、コンバイン1は、エアクリーナ50及びプレクリーナ51を備えている。また、図4図7図8に示すように、プレクリーナ51とエアクリーナ50とは、第1吸気管52を介して連結されている。また、エアクリーナ50とエンジンEとは、第2吸気管53を介して連結されている。
【0087】
プレクリーナ51に導入された空気は、プレクリーナ51内のフィルタによって清浄化される。そして、プレクリーナ51によって清浄化された空気は、第1吸気管52を通り、エアクリーナ50に到達する。エアクリーナ50に到達した空気は、エアクリーナ50内のフィルタによってさらに清浄化される。その後、空気は第2吸気管53を通り、エンジンEへ供給される。
【0088】
即ち、エアクリーナ50及びプレクリーナ51によって、エンジンEへの吸気が清浄化される。
【0089】
図7及び図8に示すように、エアクリーナ50は、3つの留め具50aと、キャップ50bと、本体部50cと、を有している。キャップ50bは、エアクリーナ50の前部に設けられている。また、キャップ50bは、3つの留め具50aにより、本体部50cの前端部に取り付けられている。
【0090】
作業者は、3つの留め具50aを解除状態とすることにより、本体部50cからキャップ50bを取り外すことができる。エアクリーナ50のメンテナンスの際には、キャップ50bを取り外すことにより、エアクリーナ50の内部にアクセスすることができる。これにより、エアクリーナ50内のフィルタの交換等の作業を行うことができる。
【0091】
図3に示すように、排出装置操作部Aは、平面視において、サイドパネルSの後部と、運転座席41と、の間に位置している。また、図3図4図7図8に示すように、サイドパネルSの後部の上方に、エアクリーナ50が配置されている。エアクリーナ50は、エアクリーナ50の長手方向が前後方向に沿う状態で配置されている。そして、排出装置操作部Aは、エアクリーナ50と左右方向で隣り合う位置に配置されている。
【0092】
図7に示すように、機体フレーム10に縦フレーム11が立設されている。図7及び図8に示すように、サイドパネルSの後部は、縦フレーム11に支持されている。また、図3及び図4に示すように、エアクリーナ50及び排出装置操作部Aは、何れも、縦フレーム11よりも前側に位置している。
【0093】
図3図4図5図7図8に示すように、縦フレーム11の前面には、第1支持ステー12が片持ち支持されている。第1支持ステー12は、縦フレーム11よりも前側に位置している。
【0094】
また、第1支持ステー12は、第1支持部12a及び第2支持部12bを有している。第1支持部12a及び第2支持部12bは、何れも、水平の板状に形成されている。そして、第1支持部12aは、第2支持部12bよりも高い位置に配置されている。
【0095】
第1支持部12aの上面には、エアクリーナ50が支持されている。また、第2支持部12bの上面には、排出装置操作部Aが支持されている。この構成により、エアクリーナ50及び排出装置操作部Aは、何れも、第1支持ステー12を介して、縦フレーム11に片持ち支持されている。
【0096】
このように、エアクリーナ50及び排出装置操作部Aは、縦フレーム11に支持されている。より具体的には、エアクリーナ50及び排出装置操作部Aは、何れも、縦フレーム11よりも前側に位置する状態で縦フレーム11に片持ち支持されている。
【0097】
また、この構成により、エアクリーナ50は、サイドパネルSの上面から離間した状態で配置されている。
【0098】
図3図7図8に示すように、サイドパネルSの上方且つエアクリーナ50の上方に、プレクリーナ51が配置されている。また、縦フレーム11の上端部には、第2支持ステー13が支持されている。プレクリーナ51は、第2支持ステー13に支持されている。即ち、プレクリーナ51は、第2支持ステー13を介して、縦フレーム11に支持されている。
【0099】
このように、プレクリーナ51は、縦フレーム11に支持されている。
【0100】
図4に示すように、座席支持台44の上面からエアクリーナ50の上端までの高さH1は、座席支持台44の上面から排出装置操作部Aの上端までの高さH2よりも高い。即ち、エアクリーナ50は、エアクリーナ50の上端が排出装置操作部Aの上端よりも高い状態で配置されている。
【0101】
また、縦フレーム11の前面からエアクリーナ50の前端までの前後距離L1は、縦フレーム11の前面から排出装置操作部Aの前端までの前後距離L2よりも長い。即ち、エアクリーナ50は、エアクリーナ50の前端が排出装置操作部Aの前端よりも前に位置する状態で配置されている。
【0102】
このように、エアクリーナ50は、エアクリーナ50の上端が排出装置操作部Aの上端よりも高く、且つ、エアクリーナ50の前端が排出装置操作部Aの前端よりも前に位置する状態で配置されている。
【0103】
図7に示すように、側面視において、サイドパネルSの後部と、脱穀装置5の前部と、が重複している。また、座席支持台44の上面から脱穀装置5の上端までの高さH3は、座席支持台44の上面からサイドパネルSの上端までの高さH4よりも高い。
【0104】
このように、脱穀装置5の上端は、サイドパネルSの上端よりも高い位置に位置している。
【0105】
また、図3及び図8に示すように、エアクリーナ50は、サイドパネルSの後部の上方において、左右方向で脱穀装置5とは反対側寄りに配置されている。
【0106】
このように、エアクリーナ50は、エアクリーナ50の長手方向が前後方向に沿う状態で、且つ、サイドパネルSの後部の上方において、左右方向で脱穀装置5とは反対側寄りに配置されている。
【0107】
図3に示すように、運転座席41の左前方には、変速操作具4aが設けられている。また、運転座席41の前方には、操向操作レバー4bが設けられている。
【0108】
また、図3及び図7に示すように、サイドパネルSには、アクセルレバー45、刈取クラッチレバー46(本発明に係る「クラッチレバー」に相当)、脱穀クラッチレバー47(本発明に係る「クラッチレバー」に相当)が設けられている。
【0109】
図3に示すように、刈取クラッチレバー46と脱穀クラッチレバー47とは、平面視で横並びの状態で配置されている。また、刈取クラッチレバー46は、脱穀クラッチレバー47の右側に配置されている。
【0110】
また、刈取クラッチレバー46及び脱穀クラッチレバー47は、何れも、サイドパネルSのうち、平面視でエアクリーナ50の前方に設けられている。
【0111】
作業者は、刈取クラッチレバー46を操作することによって、刈取部2のクラッチを入切操作することができる。また、作業者は、脱穀クラッチレバー47を操作することによって、脱穀装置5のクラッチを入切操作することができる。
【0112】
このように、サイドパネルSのうち、平面視でエアクリーナ50の前方に、刈取部2のクラッチを入切操作する刈取クラッチレバー46が設けられている。また、サイドパネルSのうち、平面視でエアクリーナ50の前方に、脱穀装置5のクラッチを入切操作する脱穀クラッチレバー47が設けられている。
【0113】
図7及び図8に示すように、エアクリーナ50は、刈取クラッチレバー46の上端よりも高い位置に配置されている。また、エアクリーナ50は、脱穀クラッチレバー47の上端よりも高い位置に配置されている。
【0114】
〔第1カバー部材の構成〕
図9に示すように、運転部4の下部には、バッテリ48が備えられている。そして、バッテリ48の前方には、板状の第1カバー部材49が設けられている。第1カバー部材49は、複数のボルトb3によって、機体に締結されている。
【0115】
第1カバー部材49は、ゴム等の弾性体により形成されている。そして、第1カバー部材49により、バッテリ48が保護される。
【0116】
〔駐車ブレーキに関する構成〕
図3に示すように、運転部4には、駐車ブレーキ機構Pが設けられている。図10及び図11に示すように、駐車ブレーキ機構Pは、ブレーキペダル60、ロック部材61、駐車レバー61Lを有している。
【0117】
ブレーキペダル60は、図10に仮想線で示す踏み込み姿勢と、実線で示す踏み込み解除姿勢と、の間で姿勢変更可能な状態で設けられている。また、ブレーキペダル60は、弾性部材(図示せず)によって、踏み込み姿勢から踏み込み解除姿勢へ戻るように付勢されている。
【0118】
ブレーキペダル60が前下方へ踏み込まれると、ブレーキペダル60は踏み込み姿勢となる。このとき、走行装置TRは制動状態となる。
【0119】
また、ブレーキペダル60の踏み込みが解除されると、ブレーキペダル60は、踏み込み解除姿勢となる。このとき、走行装置TRは制動解除状態となる。
【0120】
図10に示すように、ロック部材61は、図10に仮想線で示すロック姿勢と、実線で示すロック解除姿勢と、の間で姿勢変更可能な状態で設けられている。ロック部材61は、駐車レバー61Lと連動連結されている。そして、作業者は、駐車レバー61Lを操作することによって、ロック部材61の姿勢を、ロック姿勢とロック解除姿勢との間で変更することができる。
【0121】
また、ロック部材61の後部には、複数の係合凹部61aが形成されている。
【0122】
ブレーキペダル60が前下方へ踏み込まれ、踏み込み姿勢となっているときに、ロック部材61を後方へ移動させることにより、ブレーキペダル60の前端部であるペダル前端部60aと、ロック部材61の係合凹部61aと、が係合する。これにより、ブレーキペダル60の姿勢がロックされる。即ち、走行装置TRは、制動状態でロックされる。
【0123】
また、ペダル前端部60aと、ロック部材61の係合凹部61aと、の係合を解除することにより、ブレーキペダル60の姿勢のロックが解除される。これにより、ブレーキペダル60は踏み込み解除姿勢へ戻る。即ち、走行装置TRは制動解除状態となる。
【0124】
図11に示すように、運転部4の床面62には、開口部62aが形成されている。ブレーキペダル60及びロック部材61は、何れも、開口部62aを通る状態で設けられている。そして、床面62の上側には、板状の第2カバー部材63が載置されている。第2カバー部材63は、ゴム等の弾性体により形成されている。
【0125】
図11に示すように、第2カバー部材63には、第1スリット部63a及び第2スリット部63bが形成されている。第1スリット部63a及び第2スリット部63bは、開口部62aの上方に位置している。
【0126】
ブレーキペダル60は、開口部62aと、第1スリット部63aと、を通る状態で設けられている。そして、第1スリット部63aは、ブレーキペダル60の可動範囲を避ける形状を有している。即ち、第1スリット部63aは、ブレーキペダル60が踏み込み姿勢と踏み込み解除姿勢との間で姿勢変更する際に第2カバー部材63とブレーキペダル60とが干渉しないように形成されている。
【0127】
また、ロック部材61は、開口部62aと、第2スリット部63bと、を通る状態で設けられている。そして、第2スリット部63bは、ロック部材61の可動範囲を避ける形状を有している。即ち、第2スリット部63bは、ロック部材61がロック姿勢とロック解除姿勢との間で姿勢変更する際に第2カバー部材63とロック部材61とが干渉しないように形成されている。
【0128】
図10及び図11に示すように、床面62には、ボルトb4が設けられている。また、第2カバー部材63の後部には、係止孔63cが形成されている。係止孔63cは、ボルトb4に対応する位置に形成されている。そして、係止孔63cは、ボルトb4に引っ掛けられている。
【0129】
この構成により、開口部62aにゴミ等が入ってしまう事態を回避しやすくなる。
【0130】
以上で説明された構成であれば、エアクリーナ50は、サイドパネルSの後部の上方に配置されている。従って、サイドパネルSにおける各種操作部の配置を適宜設定することにより、エアクリーナ50の下方に広いスペースを確保しやすい。
【0131】
これにより、以上で説明された構成であれば、エアクリーナ50のメンテナンス等の作業性が良好となる。
【0132】
しかも、以上で説明された構成であれば、排出装置操作部Aの上方のスペースを広く確保しやすくなる。従って、以上で説明された構成であれば、排出装置操作部Aの操作性が良好となる。
【0133】
〔その他の実施形態〕
(1)クラッチ入切操作具8及び昇降旋回操作具9は、運転座席41の右側に設けられていても良い。
【0134】
(2)第1支持面42aは、水平であっても良い。
【0135】
(3)第1支持面42aは、第2支持面42bの後側に位置していても良い。また、第1支持面42aは、前上がりに傾斜していても良い。
【0136】
(4)第1操作部91及び第2操作部92は、シーソースイッチ以外の種類の操作部であっても良い。例えば、第1操作部91及び第2操作部92は、揺動操作式のレバーであっても良いし、トグルスイッチであっても良い。
【0137】
(5)第1操作部91及び第2操作部92は、左右並びの状態で設けられていても良い。
【0138】
(6)クラッチ入切操作具8と、昇降旋回操作具9と、が前後並びの状態で設けられていても良い。
【0139】
(7)第2支持面42bは、第1支持面42aよりも急傾斜であっても良い。
【0140】
(8)第1指標21は、第1操作部91に対して運転座席41側に設けられていても良い。また、第2指標22は、第2操作部92に対して運転座席41側に設けられていても良い。
【0141】
(9)第1指標21は設けられていなくても良い。
【0142】
(10)第2指標22は設けられていなくても良い。
【0143】
(11)第3指標23は設けられていなくても良い。
【0144】
(12)昇降旋回支持部42は、クラッチ入切支持部43に支持されていなくても良い。その場合、昇降旋回支持部42を支持するための部材が新たに設けられていても良い。
【0145】
(13)開口42cは設けられていなくても良い。
【0146】
(14)クラッチ入切操作具8の上端部は、昇降旋回操作具9の上端部よりも低い位置に位置していても良い。
【0147】
(15)クラッチ入切操作具8は、排出装置操作部Aに含まれていても良い。
【0148】
(16)走行装置TRは、ホイール式であっても良いし、セミクローラ式であっても良い。
【0149】
(17)排出装置操作部Aは、座席支持台44に接する状態で配置されていても良い。
【0150】
(18)エアクリーナ50は、刈取クラッチレバー46の上端よりも低い位置に配置されていても良い。また、エアクリーナ50は、脱穀クラッチレバー47の上端よりも低い位置に配置されていても良い。
【0151】
(19)エアクリーナ50は、サイドパネルSの上面に接する状態で配置されていても良い。
【0152】
(20)エアクリーナ50は、エアクリーナ50の上端が排出装置操作部Aの上端よりも低い状態で配置されていても良い。また、エアクリーナ50は、エアクリーナ50の前端が排出装置操作部Aの前端よりも後に位置する状態で配置されていても良い。
【0153】
(21)縦フレーム11は設けられていなくても良い。
【0154】
(22)サイドパネルSの後部は、縦フレーム11に支持されておらず、縦フレーム11以外の支持部材によって支持されていても良い。
【0155】
(23)エアクリーナ50は、縦フレーム11よりも後側に位置していても良い。また、排出装置操作部Aは、縦フレーム11よりも後側に位置していても良い。
【0156】
(24)プレクリーナ51は、縦フレーム11に支持されておらず、縦フレーム11以外の支持部材によって支持されていても良い。
【0157】
(25)側面視において、サイドパネルSの後部と、脱穀装置5の前部と、が重複していなくても良い。
【0158】
(26)脱穀装置5の上端は、サイドパネルSの上端よりも低い位置に位置していても良い。
【0159】
(27)エアクリーナ50は、エアクリーナ50の長手方向が前後方向以外の方向に沿う状態で配置されていても良い。例えば、エアクリーナ50は、エアクリーナ50の長手方向が左右方向または上下方向に沿う状態で配置されていても良い。
【0160】
(28)エアクリーナ50は、サイドパネルSの後部の上方において、左右方向で脱穀装置5寄りに配置されていても良い。
【0161】
(29)排出装置操作部Aは、エアクリーナ50と左右方向で隣り合わない位置に配置されていても良い。例えば、排出装置操作部Aは、エアクリーナ50の前方または後方に配置されていても良い。
【0162】
(30)第1指標21及び第2指標22は、排出装置操作部Aに含まれていなくても良い。
【0163】
(31)排出装置操作部Aは、昇降旋回操作具9と昇降旋回支持部42とにより構成されていても良いし、クラッチ入切操作具8とクラッチ入切支持部43とにより構成されていても良い。また、排出装置操作部Aは、昇降旋回操作具9により構成されていても良いし、クラッチ入切操作具8により構成されていても良い。
【産業上の利用可能性】
【0164】
本発明は、普通型のコンバインだけでなく、自脱型のコンバインにも利用可能である。
【符号の説明】
【0165】
1 コンバイン
2 刈取部(作業装置)
4 運転部
5 脱穀装置(作業装置)
6 穀粒タンク
7 穀粒排出装置
10 機体フレーム
11 縦フレーム
41 運転座席
44 座席支持台
46 刈取クラッチレバー(クラッチレバー)
47 脱穀クラッチレバー(クラッチレバー)
50 エアクリーナ
51 プレクリーナ
A 排出装置操作部
S サイドパネル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11