特開2018-143124(P2018-143124A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-143124(P2018-143124A)
(43)【公開日】2018年9月20日
(54)【発明の名称】草刈装置
(51)【国際特許分類】
   A01D 34/64 20060101AFI20180824BHJP
   A01D 34/66 20060101ALI20180824BHJP
【FI】
   A01D34/64 B
   A01D34/66 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-39297(P2017-39297)
(22)【出願日】2017年3月2日
(71)【出願人】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】三原 明人
(72)【発明者】
【氏名】金井 俊樹
(72)【発明者】
【氏名】赤井 勇斗
【テーマコード(参考)】
2B083
【Fターム(参考)】
2B083AA02
2B083BA12
2B083BA18
2B083CA28
2B083DA02
2B083EA06
2B083EA08
2B083EA10
2B083FA09
2B083GA01
2B083GA04
2B083HA02
2B083HA60
(57)【要約】      (修正有)
【課題】特別な閉じ操作をしなくても、排出口カバーが下降閉じ姿勢に戻り、かつ、特別な保持操作をしなくても、排出口カバーが下降閉じ姿勢にしっかり保持されるものでありながら、排出口カバーを上昇開き姿勢に軽く切換え操作できる草刈装置を提供する。
【解決手段】排出口カバー20を下降閉じ姿勢に付勢するカバー付勢機構26を備える。排出口カバー20を下降閉じ姿勢に保持するロック機構30を備える。ロック機構30をロック状態に切り換え付勢すると共に排出口カバー20の下降閉じ姿勢への切り換わりに連係させてロック機構30をロック状態に切り換えるロック付勢機構34を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
刈り刃ハウジングと、
前記刈り刃ハウジングの内部に刈り刃ハウジング上向きの軸芯を回転中心として回転可能に設けられ、草を刈り取る刈り刃と、
前記刈り刃ハウジングの横側部に形成され、前記刈り刃による刈り草を前記刈り刃ハウジングの外部に排出する排出口と、
前記排出口の上方を覆う下降閉じ姿勢と前記排出口の覆いを解除する上昇開き姿勢とにわたって揺動可能な排出口カバーと、
前記排出口カバーを前記下降閉じ姿勢に付勢するカバー付勢機構と、
前記排出口カバーを前記下降閉じ姿勢に保持するロック状態と、前記排出口カバーの前記上昇開き姿勢への切り換わりを許容するロック解除状態とに切換え可能なロック機構と、
前記ロック機構を前記ロック状態に切り換え付勢すると共に前記排出口カバーの前記下降閉じ姿勢への切り換わりに連係させて前記ロック機構を前記ロック状態に切り換えるロック付勢機構と、
前記ロック機構を前記ロック付勢機構に抗して前記ロック解除状態に切り換え操作する操作部と、が備えられている草刈装置。
【請求項2】
前記ロック機構は、前記排出口カバーの前記下降閉じ姿勢からの上昇を規制するように前記排出口カバーに当接するストッパー位置と、前記排出口カバーに対する前記当接を解除するストッパー解除位置とに位置変更可能なストッパー部材である請求項1に記載の草刈装置。
【請求項3】
前記操作部は、前記ストッパー部材に備えられた人為操作部である請求項2に記載の草刈装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、草刈装置に関する。
【背景技術】
【0002】
草刈装置として、刈り刃ハウジングと、刈り刃ハウジングの内部に刈り刃ハウジング上向きの軸芯を回転中心として回転可能に設けられた刈り刃とを備え、刈り刃ハウジングの内部で刈り刃によって草刈りが行われる。刈り刃ハウジングの横側部に形成れた排出口を備え、刈り刃による刈り草が刈り刃ハウジングの内部から排出口を介して外部へ排出される。排出口の上方を覆う下降閉じ姿勢と排出口の覆いを解除する上昇開き姿勢とにわたって揺動可能な排出口カバーを備えるというものがある。
この種の草刈装置としては、例えば特許文献1に示されるモーアがある。特許文献1に示されるモーアでは、刈り刃ハウジングとしてのモーアデッキ、刈り刃としてのブレード、排出口カバーとしての出口カバーが備えられている。
この種の草刈装置では、従来、排出口カバーを下降閉じ姿勢に付勢するスプリングが設けられ、排出口カバーを上昇開き姿勢に切り換えた際、特別な閉じ操作をしなくても、排出口カバーがスプリングによって下降閉じ姿勢に戻ることを可能にされている。また、下降閉じ姿勢になった排出口カバーがスプリングによって下降閉じ姿勢に保持されることを可能にされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−20531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の場合、排出口カバーが振動などによって簡単に上昇開き姿勢に切り換わらないように、下降閉じ姿勢にしっかり保持されるようにすると、スプリングの付勢力を強くする必要があるので、排出口カバーを上昇開き姿勢に切換え操作する際の操作が重くなる。
【0005】
本発明は、特別な閉じ操作をしなくても、排出口カバーが下降閉じ姿勢に戻り、かつ、特別な保持操作をしなくても、排出口カバーが下降閉じ姿勢にしっかり保持されるものでありながら、排出口カバーを上昇開き姿勢に軽く切換え操作できる草刈装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による草刈装置は、
刈り刃ハウジングと、
前記刈り刃ハウジングの内部に刈り刃ハウジング上向きの軸芯を回転中心として回転可能に設けられ、草を刈り取る刈り刃と、
前記刈り刃ハウジングの横側部に形成され、前記刈り刃による刈り草を前記刈り刃ハウジングの外部に排出する排出口と、
前記排出口の上方を覆う下降閉じ姿勢と前記排出口の覆いを解除する上昇開き姿勢とにわたって揺動可能な排出口カバーと、
前記排出口カバーを前記下降閉じ姿勢に付勢するカバー付勢機構と、
前記排出口カバーを前記下降閉じ姿勢に保持するロック状態と、前記排出口カバーの前記上昇開き姿勢への切り換わりを許容するロック解除状態とに切換え可能なロック機構と、
前記ロック機構を前記ロック状態に切り換え付勢すると共に前記排出口カバーの前記下降閉じ姿勢への切り換わりに連係させて前記ロック機構を前記ロック状態に切り換えるロック付勢機構と、
前記ロック機構を前記ロック付勢機構に抗して前記ロック解除状態に切り換え操作する操作部と、が備えられている。
【0007】
本構成によると、操作部の操作によってロック機構をロック解除状態に切り換えることにより、ロック機構による排出口カバーの閉じロックを解除できるので、排出口カバーをカバー付勢機構に抗して上昇開き姿勢に切換え操作できる。排出口カバーの開き操作を解除することにより、排出口カバーがカバー付勢機構によって下降閉じ姿勢に切換え操作される。また、ロック機構をロック解除状態に切り換える操作部の操作を解除することにより、ロック機構がロック付勢機構によってロック状態に切り換え操作され、排出口カバーがロック機構によって下降閉じ姿勢にロックされる。
【0008】
従って、排出口カバーを閉じるための特別な操作をしなくても、排出口カバーが上昇開き姿勢から下降閉じ姿勢に戻される。ロック機構をロック状態に切り換えるための特別な操作をしなくても、排出口カバーがロック機構によって下降閉じ姿勢にロックされるので、排出口カバーを下降閉じ姿勢に保持するための特別な操作をしなくても、排出口カバーが下降閉じ姿勢にしっかり保持される。
【0009】
排出口カバーがロック機構によるロックによって下降閉じ姿勢に保持されるので、カバー付勢機構の付勢力によって保持させるのに比べ、カバー付勢機構には、排出口カバーの下降操作が可能となるだけの付勢力を備えさせるだけで済む。また、ロック付勢機構には、ロック機構をロック状態に切り換えるだけの付勢力を備えさせるだけで済むので、排出口カバーを上昇開き姿勢に軽く切り換え操作できる。
【0010】
本発明においては、前記ロック機構は、前記排出口カバーの前記下降閉じ姿勢からの上昇を規制するように前記排出口カバーに当接するストッパー位置と、前記排出口カバーに対する前記当接を解除するストッパー解除位置とに位置変更可能なストッパー部材であると好適である。
【0011】
本構成によれば、例えば、排出口カバーの揺動に対するブレーキを掛けることによって排出口カバーを下降閉じ姿勢に保持するなどのロック機構を採用するに比べ、ストッパー部材を位置変更可能に設けるだけの簡単な構造で済む。
【0012】
本発明においては、前記操作部は、前記ストッパー部材に備えられた人為操作部であると好適である。
【0013】
本構成によると、ストッパー部材の直接の人為操作によってストッパー部材をストッパー解除位置に切換え操作するので、操作構造を簡単に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】乗用型草刈機の全体を示す左側面図である。
図2】草刈装置の全体を示す平面図である。
図3】下降閉じ姿勢の排出口カバー、及び、ストッパー位置のストッパー部材を示す平面図である。
図4】ストッパー解除位置のストッパー部材を示す平面図である。
図5】下降閉じ姿勢の排出口カバー、及び、ストッパー位置のストッパー部材を示す後面図である。
図6】上昇開き姿勢の排出口カバー、及び、ストッパー解除位置のストッパー部材を示す後面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に基づいて、本発明に係る草刈装置の実施の形態を乗用型草刈機に適用した場合について説明する。図1は、乗用型草刈機の全体を示す側面図である。図1に示す[F]の方向が走行車体の前方向、[B]の方向が走行車体の後方向、紙面表側の方向が走行車体の左横方向、紙面裏側の方向が走行車体の右横方向と定義する。
【0016】
〔乗用型草刈り機の全体の構成〕
図1に示すように、乗用型草刈機は、左右一対の前車輪1が操向可能に装備され、左右一対の後車輪2が駆動可能に装備された走行車体を備えている。走行車体の前部に原動部3が形成されている。原動部3にエンジン4が備えられている。走行車体は、後車輪2がエンジン4の動力によって駆動されて走行する。走行車体の後部に運転部5が形成されている。運転部5に運転座席6及びステアリングホイール7が備えられている。走行車体は、運転部5に搭乗し、ステアリングホイール7の回転操作によって前車輪1を操向操作するように乗用型に構成されている。
【0017】
走行車体の前車輪1と後車輪2との間の部位に草刈装置8が設けられている。草刈装置8は、リンク機構9を介して車体フレームに支持されている。リンク機構9を昇降操作することにより、草刈装置8を下降作業状態と上昇非作業状態とにわたって昇降できる。草刈装置8を下降作業状態にして走行車体を走行させることにより、草刈装置8によって草刈りが行われる。
【0018】
〔草刈装置8の構成〕
図2は、草刈装置8の全体を示す平面図である。図2に示すように、草刈装置8は、刈り刃ハウジング10を備えている。刈り刃ハウジング10は、天板部11と、天板部11の外周部から下向きに突出した側板部12とを備えている。刈り刃ハウジング10の車体横幅方向における右横側部に排出口13が形成されている。刈り刃ハウジング10の内部に車体横幅方向に並ぶ3つの刈り刃14が設けられている。3つの刈り刃14は、刈り刃ハウジング10の上下方向に延びる回転支軸15を介して天板部11に回転可能に支持されている。
【0019】
天板部11の上面側において、各回転支軸15の上端部に刈り刃駆動プーリ16が相対回転不能に設けられている。3つの刈り刃駆動プーリ16に伝動ベルト17が巻き掛けられている。中央の回転支軸15の上端部にギヤ機構(図示せず)を介して入力軸18が連動連結されている。
【0020】
エンジン4の動力が回転軸18aを介して入力軸18に伝達されると、入力軸18の動力が伝動ベルト17によって3つの刈り刃駆動プーリ16に伝達されて刈り刃駆動プーリ16が駆動される。刈り刃駆動プーリ16が駆動されると、回転支軸15が刈り刃駆動プーリ16によって回転駆動され、刈り刃14が回転支軸15の刈り刃ハウジング上下向きの軸芯Xを回転中心として回転方向αに回転駆動される。刈り刃14が回転すると、刈り刃ハウジング10の内部に位置する草が刈り刃14によって刈り取られる。刈り取られた刈り草が刈り刃14の回転によって発生する搬送風によって刈り刃ハウジング10の内部を排出口13へ向けて搬送され、排出口13から刈り刃ハウジング10の外部へ排出される。
【0021】
〔排出口カバー20の構成〕
図2に示すように、刈り刃ハウジング10の右横側部に排出口カバー20が設けられている。図2,5に示すように、排出口カバー20は、カバー天板部21と、一対のカバー側板部22とを備えている。カバー側板部22は、カバー天板部21の前後側の端部からカバー天板部21の裏面側に向かって延出している。カバー天板部21の基端側における上面側に連結部23が形成されている。図3,5に示すように、連結部23が刈り刃ハウジング10の天板部11における一対の第1支持部24に支軸25を介して連結されている。
【0022】
排出口カバー20は、刈り刃ハウジング10に支軸25を介して支持されている。排出口カバー20を支軸25の刈り刃ハウジング前後方向に沿う方向の軸芯Yを揺動支点にして上下に揺動操作することにより、排出口カバー20の取付姿勢を下降閉じ姿勢(図3,5参照)としての取付姿勢と、上昇開き姿勢(図6参照)としての取付姿勢とにわたって変更できる。
【0023】
図3,5に示すように、排出口カバー20を下降閉じ姿勢にすると、排出口カバー20が刈り刃ハウジング10から右横外向きに延出した状態になり、排出口13の上方が排出口カバー20によって覆われる。
【0024】
図6に示すように、排出口カバー20を上昇開き姿勢にすると、排出口カバー20が刈り刃ハウジング10に対して起立した状態になり、排出口カバー20による排出口13の覆いが解除される。
【0025】
図3に示すように、支軸25につる巻き形のスプリング26が外嵌されている。スプリング26の一端側のアーム部が天板部11に係止され、スプリング26の他端側のアーム部が連結部23に係止されている。排出口カバー20がスプリング26によって下降閉じ姿勢に付勢されている。本実施形態では、つる巻き形のスプリング26をカバー付勢機構として採用しているが、引張式のコイルスプリング、板バネ、ゴム材など各種の弾性部材の採用が可能である。
【0026】
図3,5に示すように、刈り刃ハウジング10の上面側に、ストッパー部材30が設けられている。排出口カバー20を下降閉じ姿勢にロックするロック機構がストッパー部材30によって構成されている。詳しくは、次の如く構成されている。
【0027】
ストッパー部材30の基部30aが刈り刃ハウジング10の第2支持部31に支軸32を介して支持されている。ストッパー部材30の遊端部に、ロック機構の操作部としての人為操作部33が備えられている。基部30aにおけるアーム部30bと第2支持部31とに引張り形のスプリング34が連結されている。基部30aに位置決め部30cが形成されている。第2支持部31に位置決め固定部31aが形成されている。
【0028】
図3,4に示すように、ストッパー部材30がスプリング34の引っ張り力によって支軸32の刈り刃ハウジング上下向きの軸芯Zを揺動支点にして揺動操作され、位置決め部30cが位置決め固定部31aに当接して受け止め支持されることにより、ストッパー部材30がストッパー位置Sになる。ストッパー部材30は、スプリング34によってストッパー位置Sに付勢されている。
【0029】
図3,5に示すように、ストッパー部材30がストッパー位置Sに操作されると、排出口カバー20をストッパー部材30によって下降閉じ姿勢にロックできる。すなわち、ストッパー部材30がストッパー位置Sに操作されると、ストッパー部材30のうちの遊端側部分が連結部23の上方に位置し、連結部23とストッパー部材30との隙間に相当するストークを排出口カバー20が下降閉じ姿勢から上昇しても、連結部23がストッパー部材30に当たり、排出口カバー20のそれ以上の上昇がストッパー部材30によって阻止される。
【0030】
図4,6に示すように、人為操作部33を軸芯Zを揺動支点にして、スプリング34に抗して揺動操作することにより、ストッパー部材30を軸芯Zを揺動支点にして揺動操作してストッパー解除位置Nに操作できる。
【0031】
図4,6に示すように、ストッパー部材30をストッパー解除位置Nにすると、ストッパー部材30による排出口カバー20のロックが解除される。すなわち、ストッパー部材30をストッパー解除位置Nにすると、ストッパー部材30が連結部23から外れた箇所に位置し、排出口カバー20を下降閉じ姿勢から上昇操作しても、排出口カバー20がストッパー部材30に当たらない。ストッパー部材30をストッパー解除位置Nにすると、排出口カバー20をスプリング26に抗して上昇揺動操作することができ、排出口カバー20を下降閉じ姿勢から上昇開き姿勢に姿勢変更できる。
【0032】
図3,5に示すように、通常時は、排出口カバー20は、ストッパー部材30によって下降閉じ姿勢にロックされ、排出口カバー20を振動などによって上昇開き姿勢に切り換わらないようにでき、刈り草が排出口13の外側近くで飛散することが排出口カバー20によって防止される。また、石や土などが刈り刃ハウジング10の内部から排出口13を介して外部に出て飛散したり、舞い上がったりすることが排出口カバー20によって防止される。また、刈り刃ハウジング10の外部の物体が排出口13を介して内部に侵入することが排出口カバー20によって防止される。
【0033】
図6に示すように、排出口カバー20による排出口13の覆いを解除する場合、人為操作部33の操作によってストッパー部材30をストッパー解除位置Nに切換えて、ストッパー部材30による排出口カバー20の閉じロックを解除する。このロック解除を維持しつつ排出口カバー20をスプリング26に抗して上昇操作し、排出口カバー20を上昇開き姿勢に切換える。
【0034】
排出口カバー20を上昇開き姿勢に維持する操作を解除すると、排出口カバー20を閉じる特別な操作をしなくても、排出口カバー20がスプリング26によって下降閉じ姿勢に戻される。排出口カバー20が下降閉じ姿勢に切り換わるのに連係して、ストッパー部材30がスプリング34によってストッパー位置Sに切換え操作され、排出口カバー20を下降閉じ姿勢に保持する特別な操作をしなくても、ストッパー位置Sに切換えられたストッパー部材30によって排出口カバー20を下降閉じ姿勢にしっかり保持できる。
【0035】
〔別の実施形態〕
(1)上記した実施形態では、排出口カバー20を下降閉じ姿勢にロックするロック機構として、ストッパー部材30を採用した例を示したが、支軸25に摩擦あるいは噛み合いによって制動作用することによって排出口カバー20を下降閉じ姿勢にロックするブレーキなどを採用可能である。
【0036】
(2)上記した実施形態では、人為操作部33をロック機構の操作部として採用した例を示したが、ロック機構に操作ケーブルなどの連動機構を介して連動連結された操作部を採用可能である。
【0037】
(3)上記した実施形態では、引張り力を付勢力とするコイル式のスプリング34をロック付勢機構として採用した例を示したが、圧縮力を付勢力とするスプリングを採用可能である。また、つる巻きスプリング、板バネ、ゴム材など各種の弾性部材を採用可能である。
【0038】
(4)上記した実施形態では、排出口13が刈り刃ハウジング10の右横側部に形成された例を示したが、左横側部に形成して実施してもよい。
【0039】
(5)上記した実施形態では、3つの刈り刃14を備えた例を示したが、2つあるいは4つなど、3つ以外の数の刈り刃を備えて実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、前車輪と後車輪の間に装備される草刈装置に限らず、前車輪よりも前方に装備される草刈装置にも適用できる。
【符号の説明】
【0041】
10 刈り刃ハウジング
13 排出口
14 刈り刃
20 排出口カバー
26 カバー付勢機構(スプリング)
30 ロック機構(ストッパー部材)
33 操作部(人為操作部)
X 軸芯
図1
図2
図3
図4
図5
図6