特開2018-143710(P2018-143710A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2018-143710遊技情報表示装置及び遊技場用システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-143710(P2018-143710A)
(43)【公開日】2018年9月20日
(54)【発明の名称】遊技情報表示装置及び遊技場用システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20180824BHJP
【FI】
   A63F7/02 350Z
   A63F7/02 328
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-44958(P2017-44958)
(22)【出願日】2017年3月9日
(71)【出願人】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】特許業務法人 サトー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】今村 朋規
(72)【発明者】
【氏名】成田 晋治
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088AA36
2C088CA02
2C088CA19
2C088CA27
2C088CA31
2C088EB68
(57)【要約】
【課題】遊技機における特別状態の発生前に行われる演出の演出期間を利用した効果的な演出を実行可能とする。
【解決手段】情報表示装置は、大当りとなる期待度が高い目標演出期間となるまでの残期間を表示する。これにより、大当り発生前に行われる図柄変動等の演出期間を利用した効果的な演出が可能となる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通常状態よりも有利な遊技状態である特別状態の発生前に演出表示を行う遊技機の遊技情報を表示対象とする遊技情報表示装置において、
遊技機側から出力される遊技信号として、演出表示の演出期間を特定可能な演出信号を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された演出信号により演出期間を特定する期間特定手段と、
目標となる目標演出期間を管理する管理手段と、
前記期間特定手段により特定された演出期間と、目標演出期間とを比較した結果に基づく目標演出期間となるまでの残期間を特定可能な残期間情報を表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とする遊技情報表示装置。
【請求項2】
前記管理手段は、前記演出期間に対応付けて特別状態が発生する期待度を管理し、
前記目標演出期間は、前記期間特定手段により特定された演出期間に対応する期待度よりも高い期待度が対応付けられ、且つ当該演出期間よりも長い演出期間であり、
前記表示手段は、前記残期間情報に対応付けて期待度が高くなる旨を表示することを特徴とする請求項1に記載の遊技情報表示装置。
【請求項3】
前記管理手段は、第1目標演出期間と、当該第1目標演出期間よりも長い第2目標演出期間とを管理し、
前記表示手段は、前記期間特定手段により特定された演出期間が第1目標演出期間に達している場合に、前記期間特定手段により特定された演出期間と、第2目標演出期間とを比較した結果に基づき第2目標演出期間となるまでの残期間を特定可能な残期間情報を表示することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技情報表示装置。
【請求項4】
前記入力手段は、前記特別状態が発生した旨を特定可能な特別状態信号を入力し、
前記管理手段は、前記演出期間に対応付け、当該演出期間に達した演出表示の回数と、当該演出表示後に特別状態となった回数との比率を示す期待度を管理し、
前記目標演出期間は、対応する期待度が基準値に達している演出期間であることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の遊技情報表示装置。
【請求項5】
通常状態よりも有利な遊技状態である特別状態の発生前に演出表示を行う遊技機の遊技情報を表示対象とする遊技場用システムにおいて、
遊技機側から出力される遊技信号として、演出表示の演出期間を特定可能な演出信号を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された演出信号により演出期間を特定する期間特定手段と、
目標となる目標演出期間を管理する管理手段と、
前記期間特定手段により特定された演出期間と、目標演出期間とを比較した結果に基づく目標演出期間となるまでの残期間を特定可能な残期間情報を表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とする遊技場用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遊技情報表示装置及び遊技場用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技機等の遊技機では、図柄変動などの単位遊技を行い、その結果、所定の大当り図柄となった場合に大当りを発生させている。この場合、図柄変動中に所謂リーチを発生させることで大当りの期待度を高く演出しているが、リーチの場合には図柄変動期間が長くなる傾向があるため、例えば特許文献1では図柄変動期間を計測することでリーチを特定し、そのリーチ発生回数を遊技者に提示することを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−151267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
さて、遊技機におけるリーチ等の演出表示は、一般的に演出期間が長くなる程、大当り等の特別状態となる期待度が高くなるという傾向もある。
しかしながら、リーチ発生回数を計測するだけでは、あとどれくらい演出表示される期間が経過すれば期待度の高い演出表示となるのか等を把握することが難しく、その点で、演出的な要素を欠いていた。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、遊技機における特別状態の発生前に行われる演出の演出期間を利用した効果的な演出を実行可能な遊技情報表示装置及び遊技場用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1及び請求項5の発明によれば、目標演出期間となるまでの残期間を特定可能な残期間情報を表示することで、特別状態の発生前に行われる演出の演出期間を利用した効果的な演出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一実施形態における遊技場用システムの全体構成を示すブロック図
図2】遊技情報表示装置の正面図
図3】メイン表示部による演出期間情報表示例を示す図(その1)
図4】メイン表示部による演出期間情報表示例を示す図(その2)
図5】遊技情報表示装置による演出期間期待度情報の集計例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用システムの全体構成を示している。遊技場内には多数の遊技機1が設置されており、各遊技機1に対応して遊技装置2及び遊技情報表示装置(以下、情報表示装置)3(入力手段、期間特定手段、管理手段)が設置されている。これら遊技機1、遊技装置2及び情報表示装置3は2台ずつ中継装置4と接続されており、中継装置4はLAN5を介して管理装置6と接続されている。遊技場にはPOSや残高精算機(何れも図示せず)も設置されており、これらPOSや残高精算機もLAN5を介して管理装置6と接続されている。尚、図1では図示を省略したが、実際には例えば数百台の遊技機1が管理装置6の管理対象となっている。
【0009】
管理装置6は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、遊技場の管理者が操作するキーボード7、モニタ8、プリンタ(図示せず)等が接続されている。管理装置6は、遊技機側(遊技機1、遊技装置2等)から出力される遊技信号を入力することで、遊技機1毎の遊技データ、会員登録された会員毎の個人データ、遊技機1や遊技装置2等の稼動状態等を管理する。
【0010】
遊技機1はCR(カードリーダ)パチンコ遊技機であり、図1に示すように、盤面9に玉(遊技媒体)を発射する発射装置を構成する操作ハンドル10、玉を貯留可能な上皿11、下皿12を有すると共に、盤面9に、液晶表示部13、普図入賞口14、第1始動口15、第2始動口16、複数の入賞口17、大入賞口18を有する。
【0011】
遊技機1は以下に示すように動作する。
(1)第1始動口15は入賞率が変動しない入賞口(所謂ヘソ入賞口)であり、第2始動口16は入賞率が変動する入賞口(所謂電チュー)である。各始動口15,16への入賞(始動入賞)に応じて大当り抽選を行い、抽選結果を液晶表示部13にて行う図柄変動にて報知し、その変動結果に応じて大当りとなる。
【0012】
(2)図柄変動中に始動入賞した場合には所定の保留上限値(例えば各4つ)まで図柄変動を累積的に保留し、図柄変動終了後に保留している図柄変動を開始する。尚、保留している図柄変動数(保留数)が上限値である状態で始動入賞した場合、図柄変動は保留されない。
【0013】
(3)大当り抽選の当選確率(大当り確率)は1/260で、大当りがその後確変状態(確変)となる大当り(確変大当り)となる割合である確変率は(通常状態、確変状態共に)66.6%である。大当りが発生すると15ラウンド(R)、或いは4R分だけ大入賞口18を開放する。尚、1Rの上限入賞数は10個、上限開放時間は30秒であり、上限入賞数または上限開放時間のいずれかが満たされた場合に1Rを終了する。
【0014】
(4)確変中は大当り確率が1/74に向上すると共に、各始動口15,16への入賞率が高くなる時短状態(時短)になる。尚、確変は次回大当りまで継続するので、大当り後に大当りでも確変でもない状態である通常遊技状態(通常状態)となる大当り(通常大当り)が発生するまで継続し、その後は所定数(例えば100回)の図柄変動を行うまで時短状態となり、その後に通常状態となる。
【0015】
(5)第2始動口16は普図入賞口14への入賞に応じて変動する普通図柄(普図)が当りとなった場合に入賞率の高い開放状態となる。この場合、普図1回の変動時間は通常状態では30秒であり時短状態では3秒となる。又、開放時間は通常状態では0.3秒であり時短状態では5秒となる。即ち、時短状態では通常状態と比較して普図変動時間が短くなる一方、開放時間は長くなることで第2始動口16の入賞率が高くなる。
【0016】
遊技機1及び当該遊技機1に付設された周辺機器は、遊技者による玉の打ち込みや各始動口15,16への始動入賞等の遊技の進行に伴って、以下に示す遊技信号を出力する。
アウト信号=消費玉を回収するアウトBOXから出力される消費価値(アウト)を特定可能な信号(稼動信号)。消費(使用、打込、回収)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定。尚、遊技機1から出力される信号でも良い。
【0017】
セーフ信号=遊技機1から出力される入賞付与価値(セーフ)を特定可能な信号。払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。尚、補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としても良い。
【0018】
図柄変動信号=遊技機1から出力される始動入賞により変動(作動)する液晶表示部13(役物)における図柄変動期間(変動期間、単位遊技期間)を特定可能な信号。図柄変動中に継続して出力されるので信号入力中を変動期間として特定し、「変動信号数×1」をスタート(図柄変動数、単位遊技数)として特定する。尚、各始動口15,16に入賞したことを示す信号と図柄変動確定時に出力される信号により変動期間やスタートを特定しても良い。
【0019】
大当り信号=遊技機1から出力される大当り期間を特定可能な信号(特別状態信号)。大当り中にレベル出力される状態信号なので大当り信号入力中を大当り中として特定する。
【0020】
特定状態信号=遊技機1から出力される特定状態(甘中)を特定可能な信号。第2始動口16の入賞率が向上する特定状態中(時短中)にレベル出力される状態信号なので、特定状態信号入力中を特定状態中として特定する。勿論、確変中に出力される信号であっても良い。また、大当り信号と特定状態信号のいずれも入力していない期間を通常状態として特定する。
【0021】
遊技装置2は所謂各台計数機能付の貸出機であり、遊技機1の遊技状態を示す状態表示灯19、貨幣(遊技者の貨幣価値、有価価値)が投入される貨幣投入口20、遊技者からの操作入力を受付けると共に遊技の進行に伴って残高や持玉のような貸出処理等に関する情報や、図柄変動回数(スタート回数)や大当り確率等の遊技データを表示するタッチパネル式の液晶表示部21、持玉(遊技者が遊技により獲得した遊技価値である獲得価値、有価価値、会員であれば貯玉も含む)を払出すための払出釦22、払出された玉が通過する払出ノズル23、図示しない持玉券や会員カード(記録媒体)が挿入されるカード挿入口24、遊技機1の下皿12の下方に位置する着脱可能な計数受皿25等を有する。
【0022】
遊技装置2は、以下に示すように動作する。
(1)貨幣を受付けると(貨幣受付処理)、遊技機1と遊技装置2との双方に入金額を残高に加算して表示し、残高がある状態で遊技機1の貸出釦(図示せず)が押下されると(貸出操作)、貸出1単位(例えば500円)分の貸出玉(対価付与価値)を遊技機1から払出し(対価付与処理)、レートに応じた対価分を残高から引落とす(減算する)。尚、貨幣は複数回の対価付与処理の対応分を受付可能である(例えば1万円まで)。
【0023】
(2)遊技機1の下皿12から落下した玉が計数受皿25により受けられ流入すると、その玉を計数して持玉として特定し、その持玉を対価とした払出しも可能とする。払出釦22が押下されると(持玉の再プレイ操作、付与操作)、対価額単位(例えば500円)分の持玉を払出ノズル23から上皿11に払出し、その対価分(払出した玉数と同数)を持玉から引落とす(減算する)。
【0024】
(3)残高や持玉が残存する状態で遊技機1の返却釦(図示せず)が押下されると(発行操作)、ストックしている残高や持玉を特定可能な持玉券を発行する。尚、残高のみや持玉の一部を発行対象とする分割発行も可能で、分割発行する場合は持玉の内、分割発行したい分の持玉を指定する発行操作を行うことで、指定分の持玉が対応付けられた持玉券が発行され、その残りについては分割発行前同様に貸出処理や再プレイ処理の対価とすることが可能である。また、持玉券を受付けた場合は、その残高や持玉を引継ぐ。
【0025】
(4)中継装置4とのシリアル通信により管理装置6にて貨幣受付処理や対価付与処理、残高や持玉、貸出玉数、払戻玉数、入金額、計数玉数や貸出玉数や貸出玉の対価となる売上額、及び持玉券の受付けや発行処理等の各種情報を特定可能とするが、これらをパルス信号(例えば入金1000円毎に1パルス、売上100円毎に1パルス等)にて特定可能としても良い。尚、貸出処理上の通信については中継装置4を介さずに遊技機1と遊技装置2との間で直接行っても良い。
【0026】
次に情報表示装置3について説明する。尚、以下において大当りを特別状態という場合がある。
図2は情報表示装置3の正面を示す。図2に示す通り情報表示装置3には呼出表示時や特別状態中等にイルミネーション演出を行うイルミネーション部26、各種遊技情報等を表示する表示領域27、及び表示領域27の表示内容を変更する等の操作を受付ける各種操作釦からなる操作部28が設けられている。
【0027】
表示領域27は液晶表示によりメイン表示部27a(表示手段)と各サブ表示部27b〜27gとに区分され、通常状態時には図2に示す様に各表示部27a〜27gを区分して情報表示を行うが、例えば特別状態発生演出を行う際や拡大して情報表示する際等、表示領域27全体で情報表示する場合にはその様な区分のない情報表示も可能である。
【0028】
第1サブ表示部27bは、通常状態にて発生した大当りである初当り数を該当期間(営業日)単位で示し、第2サブ表示部27cは、大当り中の出玉(セーフ−アウト)が基準値(例えば1000玉)以上である大当りである「超」とそれ未満である「小」の大当り数を示している。
【0029】
第3サブ表示部27dは、対応する機種が導入されてから等の所定の基準時からの営業日単位の最高の獲得玉数(売上玉−差玉(アウト−セーフ)または遊技装置2にて計数した持玉)、第4サブ表示部27eは初期化条件成立後(営業開始や特別状態の終了等により成立)からのスタート(図柄変動数)である現S数、第5サブ表示部27fは、大当り単位のスタートをグラフ化した所謂スタート履歴グラフを其々示しているが、第3サブ表示部27dと第5サブ表示とで各種操作釦の案内等を表示する場合もある。
【0030】
第6サブ表示部27gでは機種名、メイン表示部27aでは大当り数を該当期間単位で示しているが、操作部28の各種操作釦により遊技情報の切替操作があった場合、図示しない他の遊技情報(例えば後述する図5の演出期間期待度情報)へ表示を切り替える。
【0031】
ところで、情報表示装置3が特別状態発生演出表示を行う場合、遊技者は、特別演出状態発生演出期間(以下、演出期間)がどれくらい経過すれば大当りの期待度が高い演出期間となるかを知りたいと考える。
【0032】
このような事情に対処するために、情報表示装置3は、演出期間と期待度との関連を示す情報を管理して遊技者に提供する。
図5は情報表示装置3が管理し、遊技機1側から出力される図柄変動信号により特定される図柄変動の変動期間(演出期間)が、図柄変動の変動期間範囲(期間範囲)のいずれに属するかを特定することで、図柄変動数と、その図柄変動が大当りとなったかとを特定した結果に基づく演出期間期待度情報の集計例であり、以下の項目が設定されている。
【0033】
図柄変動数=各期間範囲に達すると共に図柄確定した回数
大当り数=大当りした回数
期待度=図柄変動数に対する大当り数の比率
大当り割合=全ての大当り数に対する各期間範囲の大当り数の比率
総図柄変動数=図柄確定したか否かに関わらず各期間範囲となった図柄変動数を示すので、各期間範囲に少なくとも達した図柄変動数を示す。
【0034】
総大当り数=総図柄変動数を対象とした大当り数
総期待度=総図柄変動数に対する総大当り数の比率
総大当り割合=全ての大当り数に対する各期間範囲の総大当り数の比率
到達率=全ての図柄変動数に対する各期間範囲の総図柄変動数
尚、演出期間は図柄変動信号が状態信号であればその出力期間により特定すれば良いし、状態信号でない場合には保留数を管理し、保留数がない場合には始動入賞信号入力時を開始時点とすると共に、図柄変動信号入力時を終了時点とすれば良い。一方、保留数がある場合には図柄変動信号入力時を前の図柄変動の終了時点とすると共に、次の図柄変動の開始時点とする周知の演出期間の特定方法にて特定すれば良い。
【0035】
ここで、期待度には基準値(例えば50%)が設けられており、メイン表示部27aに図5に示す演出期間期待度情報を表示する場合は、期待度が基準値に達している期間範囲(以下、基準範囲。目標演出期間)を遊技者が識別し易くするために黄色(図中に斜線で示す)で表示する。尚、図5に示す演出期間期待度情報においてメイン表示部27aで表示できない領域についてはスクロール操作により表示可能である。
【0036】
図5では通常状態中を管理対象としているが、特定状態中を区別して管理しても良いし、通常状態中と特定状態中とを区別なく管理対象としても良い。また、管理対象となる遊技機は情報表示装置3に対応する遊技機のみとしても良いし、同一機種を対象としても良い。
【0037】
図柄変動期間(演出期間)には基準値(例えば20秒)が設けられており、情報表示装置3は、演出期間が基準値に達すると図5に示す演出期間期待度情報に基づいて演出期間情報を作成してメイン表示部27aに表示すると共に、その表示を現在の演出期間が経過するのに伴って所定期間単位(例えば1秒)で更新する。
【0038】
図3は演出期間情報の表示例であり、演出期間が基準値に達しているが、当該演出期間が属する期間範囲の期待度が基準値(50%)に達していない場合を示している。この場合は、現在の経過時間(25秒)と、現在の経過時間と最も近い期間範囲で、期待度が基準値に達している期間範囲(135秒から150秒、基準範囲、目標演出期間、第1目標演出期間)の期待度(70%)と、その基準範囲に達するまでに必要な期間(110秒、残期間情報)とを示す旨を表示する。
【0039】
図4は基準範囲に演出期間が達した場合の演出期間情報の表示例で、現在の期待度(70%)と、更に期待度の高い期間範囲(150秒から165秒、目標演出期間、第2目標演出期間)に達するまでに必要な期間(10秒)と、その期待度(88%)とを示す旨を表示する。
【0040】
尚、演出期間の更新は1秒単位に限定されることなく5秒単位等、どのような期間単位で行っても良い。
また、演出期間情報としては、演出期間と基準値とを比較せず、図柄変動中に常時表示しても良いし、図3または図4に示す演出期間情報の一方のみを表示対象としても良い。また、期待度が特別基準値(例えば100%)に達している場合には期待度のみを表示しても良いし、次の期間範囲となった場合の期待度や、その期間範囲となるまでの残時間等を表示しても良い。
【0041】
また、図3及び図4に示す演出期間情報では図5に示す期待度等を表示対象としたが、図柄変動数や大当り割合や到達率、或いは総図柄変動数や総期待度数等を表示対象としても勿論良い。
【0042】
このような実施形態によれば、次のような効果を奏することができる。
情報表示装置3は、大当りとなる期待度が高い目標演出期間となるまでの残期間を表示することで、大当り発生前に行われる図柄変動等の演出期間を利用した効果的な演出が可能となる。
【0043】
現在の変動期間よりも高い期待度となる変動期間になるまでの残期間を表示することで、変動期間が長いと感じた上に大当りとならなかったことで遊技者が遊技機に不満を持つ場合に、実際に行われた変動期間では未だ短いことを把握させられると共に、期待度の高い目標変動期間までの残期間が表示されることで、冗長な図柄変動が行われる場合であっても、残期間を把握することで従来にない目標意識を持った遊技が可能となる。
【0044】
目標となる変動期間に達した場合であっても、遊技者が次の目標となる変動期間となることを願うような従来にない目標意識を持っての遊技が可能となる。
期待度の高い演出期間を目標演出期間とすることが可能になると共に、実際に特別状態が発生した状況に応じた期待度により、より信憑性の高い残期間情報を表示可能になる。
【0045】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形または拡張できる。
期待値等を実際の遊技情報に基づき管理することを例示したが、入力操作や表示装置の製造メーカ等の外部のサーバ等からダウンロードする等して、実際の遊技情報以外の想定される遊技情報等を管理することにより演出期間に関する情報表示を行っても良い。
【0046】
基準範囲に達するまでの残期間を直接的に表示したが、達するまでの残期間を特定可能であれば、現在の演出期間と基準範囲に対応した演出期間とを対応付けて表示したり、残期間を指数化して表示したり等しても良い。
【0047】
以上と超過については何れを採用しても良く、達したとの表現は、以上または超過となった場合や範囲に属する場合を包含する。以下と未満についても同様で、達しないと表現する場合もある。
【0048】
対象となる遊技機は遊技媒体をデータのみで管理する所謂封入式等の例示したパチンコ遊技機以外のパチンコ遊技機やスロットマシン等も採用でき、スロットマシンの場合は遊技媒体はメダルとなる。尚、上記封入式等を考慮して遊技媒体は必要に応じて遊技価値と表現する。また、封入式等の場合、有価価値を遊技に消費出来る状態とすることが遊技に使用可能な遊技価値を付与する価値付与処理となる。
【0049】
対象となる遊技機をスロットマシンとした場合、ゲームに併せて行われる演出を対象とし、当該演出の期間を遊技信号により特定して、例示したパチンコ遊技機同様に大当り、即ちボーナス等が発生したかを管理して、演出期間表示を行えば良い。
【0050】
特定状態と特別状態とを区別したが、特別状態は大当りと特定状態とが包含される概念となる。即ち、確変状態となる前に行われる演出表示を対象としても良い。
オカルト的な要素も期待できるので、遊技機における実際の期待度は必ずしも演出期間が長くなる程高くなる必要はない。また、期待度が低い目標演出期間を対象として残期間情報を表示することで、その演出期間とならないことを期待するというような従来にない演出方法も可能となる。
【0051】
例示した設定値は予め設定されれば、遊技場管理者が任意に設定しても、情報表示装置の製造メーカにて設定しても、外部(例えばチェーン店本部等)の管理サーバから設定情報をダウンロードして設定しても良い。
【0052】
例示した全ての遊技情報は入力した信号により直接的に特定しても演算式を利用する等して間接的に特定しても良い。また、数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用しても良い。
【0053】
例示した処理は表示装置だけでなく、中継装置や遊技装置、或いは管理装置等、どのような機器にて構成を分担して行っても良いし、遊技装置等の表示装置以外の装置にて行っても良い。また、変形例を含む例示した構成をどのように組み合わせても良いし、適宜採用しなくとも良い。
【符号の説明】
【0054】
図面中、1は遊技機、3は遊技情報表示装置(入力手段、期間特定手段、管理手段)、27aはメイン表示部(表示手段)である。
図1
図2
図3
図4
図5