特開2018-144712(P2018-144712A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2018-144712車載ユニットの支持装置及び車載ユニットの着脱方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-144712(P2018-144712A)
(43)【公開日】2018年9月20日
(54)【発明の名称】車載ユニットの支持装置及び車載ユニットの着脱方法
(51)【国際特許分類】
   B60R 11/02 20060101AFI20180824BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20180824BHJP
【FI】
   B60R11/02 Z
   B60R16/02 610J
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-43325(P2017-43325)
(22)【出願日】2017年3月7日
(71)【出願人】
【識別番号】000004640
【氏名又は名称】日本発條株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】誠真IP特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 達也
【テーマコード(参考)】
3D020
【Fターム(参考)】
3D020BA20
3D020BC02
3D020BC07
3D020BD02
3D020BD11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ブラケットに対する車載ユニットの着脱作業を効率的に行う。
【解決手段】車載ユニットの支持装置は、車載ユニットが係合可能であるブラケット20と、ブラケットに保持された状態において、ブラケットに係合した車載ユニット10に付勢力を付与しない退避位置と、ブラケットに係合した車載ユニットをブラケット側に押し付ける押圧位置との間でブラケットに対して移動可能に構成された少なくとも一つの付勢部材と、を備える。そして、退避位置と押圧位置との間で付勢部材を移動させることで、ブラケットへの車載ユニットの状態(固定状態又は固定解除状態)が切り替わる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載ユニットが係合可能であるブラケットと、
前記ブラケットに保持された状態において、前記ブラケットに係合した前記車載ユニットに付勢力を付与しない退避位置と、前記ブラケットに係合した前記車載ユニットを前記ブラケット側に押し付ける押圧位置との間で前記ブラケットに対して移動可能に構成された少なくとも一つの付勢部材と、
を備えることを特徴とする車載ユニットの支持装置。
【請求項2】
前記ブラケットは、前記付勢部材に対して該付勢部材の付勢方向の下流側に位置し、前記車載ユニットの前端部と係合可能に構成された少なくとも一つの第1係合部を含むことを特徴とする請求項1に記載の車載ユニットの支持装置。
【請求項3】
前記ブラケットは、前記車載ユニットの両側壁部にそれぞれ設けられた一対の係合部と係合可能に構成された一対の第2係合部をさらに含み、
各々の前記付勢部材は、前記退避位置において、前記一対の係合部がそれぞれ前記ブラケットの前記一対の第2係合部に係合するように前記第1係合部を回動中心として前記車載ユニットを回動させたとき、前記車載ユニットと干渉しない
ように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の車載ユニットの支持装置。
【請求項4】
前記ブラケットは、前記車載ユニットの前記前端部を一つの前記第1係合部により保持するとともに、前記車載ユニットの後端部側において二つの前記付勢部材により前記車載ユニットを前方に付勢することで、前記車載ユニットを3点支持するように構成されたことを特徴とする請求項2又は3に記載の車載ユニットの支持装置。
【請求項5】
前記ブラケットは、前記車載ユニットの前記前端部を二つの前記第1係合部により保持するとともに、前記車載ユニットの後端部側において一つの前記付勢部材により前記車載ユニットを前方に付勢することで、前記車載ユニットを3点支持するように構成されたことを特徴とする請求項2又は3に記載の車載ユニットの支持装置。
【請求項6】
前記第1係合部は、前記車載ユニットの前記前端部に設けられた前方側凸部が係合される凹部を含み、
前記第1係合部の前記凹部は湾曲形状の周縁を有することを特徴とする請求項2乃至5の何れか一項に記載の車載ユニットの支持装置。
【請求項7】
前記ブラケットは、前記車載ユニットの両側壁部にそれぞれ設けられた一対の係合部と係合可能に構成された一対の第2係合部を含み、
前記少なくとも一つの付勢部材は、前記車載ユニットの一対の前記係合部をそれぞれ前記第2係合部に向けて付勢するための一対のばねを含む
ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の車載ユニットの支持装置。
【請求項8】
前記一対のばねを連結する連結部をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の車載ユニットの支持装置。
【請求項9】
前記少なくとも一つの付勢部材は、前記車載ユニットの後端部のうち前記車載ユニットの幅方向中央領域を前方側に押圧するための一つのばねを含むことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の車載ユニットの支持装置。
【請求項10】
各々の前記付勢部材は、
前記付勢部材が前記退避位置にあるときに前記ブラケットに係止される第1山部と、
前記付勢部材が前記押圧位置にあるときに前記ブラケットに係止される第2山部と、
を含む板ばねであることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の車載ユニットの支持装置。
【請求項11】
各々の前記付勢部材は、
前記押圧位置において前記車載ユニットに当接する屈曲部と、
前記屈曲部を介して接続される一対のアーム部と、
を有する板ばねであり、
前記ブラケットには、前記板ばねのうち前記屈曲部を含む部位が挿入される挿入孔が設けられた
ことを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の車載ユニットの支持装置。
【請求項12】
各々の前記付勢部材は、前記ブラケットに対して着脱自在に設けられることを特徴とする請求項1乃至11の何れか一項に記載の車載ユニットの支持装置。
【請求項13】
車載ユニットとブラケットとの係合状態を切り替えるステップと、
少なくとも一つの付勢部材が前記ブラケットに保持された状態で、前記ブラケットに係合した前記車載ユニットに付勢力を付与しない退避位置と、前記ブラケットに係合した前記車載ユニットを前記ブラケット側に押し付ける押圧位置との間で各々の前記付勢部材を前記ブラケットに対して移動させるステップと、
を備えることを特徴とする車載ユニットの着脱方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載ユニットの支持装置及び車載ユニットの着脱方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両前方の情報を取得して記録したり、或いは、運転者による車両の運転を支援したりする目的で車室内に設置される車載カメラが知られている。この車載カメラは、車両に対して車室内の所定の位置に取り付けられ、その取り付け位置が維持されるように、一般的には、フロントガラスの内面やフロントガラスとルームミラーとの間の天井に接着又はねじ止めにより固定されたブラケットに取り付けられる。
【0003】
例えば、特許文献1に開示された従来の車載カメラは、フロントガラスに取り付けられるブラケットと、車載ユニットとしてのカメラ本体と、を備え、ブラケットにはカメラ本体に設けられた第1、第2及び第3の凸部をそれぞれ係止する第1、第2及び第3の引掛部と、これら第1乃至第3の引掛部に上記第1乃至第3の凸部が係止された状態でカメラ本体をブラケット側に押し付けるための押付手段としての板ばねが設けられている。そして、カメラ本体を車両に取り付ける際は、カメラ本体の後端を板ばねに当接させた後、該板ばねの付勢力に抗しながらカメラ本体を後方に移動させつつ該カメラ本体の後方側に設けられた第2、第3の凸部をブラケットの後方側に設けられた第2、第3の引掛部に係止させ、続いて、カメラ本体を前方に移動させつつ該カメラ本体の先端に設けられた第1の凸部をブラケットの先端に設けられた第1の引掛部に係止させる。このように、特許文献1の車載カメラは、カメラ本体をブラケットに取り付ける際に、カメラ本体側の凸部をブラケット側の引掛部に係止させる動作と板ばねでカメラ本体をブラケット側に押圧する動作とを1連の動作で行うことができるようになっている。
【0004】
また、特許文献2には、車両に取り付けられるとともにカメラ本体の凸部を支持する支持部を含む第1ブラケットと、この第1ブラケットと係合し該第1ブラケットとの間に上記カメラ本体を保持する第2ブラケットとを備え、第2ブラケットの押圧手段で上記凸部を第1ブラケット側に押圧するとともに、第1ブラケット及び第2ブラケットの逆止係合により第2ブラケットの離脱を防止する車載カメラが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2013/141000号
【特許文献2】特開2016−16830号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記特許文献1に記載の車載カメラは、カメラ本体を車両に取り付ける際に該カメラ本体をブラケットに挿入しながら板ばねを撓ませる必要があるため、取り付け時に作業者に負荷がかかり、取り付け作業が容易でないという問題があった。また、取り付けの際は第2及び第3の凸部のうち一方が係止されずに外れた状態(固定不良)でもカメラ本体がブラケットから脱落しないため、固定不良に気づかず、車両走行中に振動でカメラ本体が脱落するおそれがある。また、特許文献2に記載の車載カメラは、押圧手段が第2ブラケットと一体であるため、車載ユニットの仕様変更や、使用による劣化に応じて押圧手段のみを変更すれば足りる場合でも第2ブラケットごと交換する必要があり、経済的でないという問題があった。
【0007】
上記事情に鑑み、本発明における幾つかの実施形態では、上述した課題の少なくとも1つを解決することを目的とし、ブラケットに対する車載ユニットの着脱作業を効率的かつ確実に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る車載ユニットの支持装置は、
車載ユニットが係合可能であるブラケットと、
前記ブラケットに保持された状態において、前記ブラケットに係合した前記車載ユニットに付勢力を付与しない退避位置と、前記ブラケットに係合した前記車載ユニットを前記ブラケット側に押し付ける押圧位置との間で前記ブラケットに対して移動可能に構成された少なくとも一つの付勢部材と、
を備える。
【0009】
上記(1)の構成によれば、退避位置と押圧位置との間で付勢部材を移動させることで、ブラケットへの車載ユニットの状態(固定状態又は固定解除状態)を切り替えることができる。即ち、付勢部材が退避位置にあるとき、ブラケットに係合した車載ユニットには付勢部材による付勢力が作用しないので、車載ユニットとブラケットとは互いに固定されておらず、固定解除状態にある。しかし、付勢部材を退避位置から押圧位置に移動させると、ブラケットに係合した車載ユニットが付勢部材によってブラケット側に押し付けられるので、車載ユニットとブラケットとが固定状態となる。よって、付勢部材の移動によって、車載ユニットのブラケットへの着脱作業を容易に行うことができる。
また、付勢部材が退避位置にあるとき、付勢部材がブラケットに保持された状態となっているため、付勢部材がブラケットから脱落することがない。一方、付勢部材が退避位置にあるとき、ブラケットに係合した車載ユニットには付勢部材による付勢力が作用しないため、付勢部材による付勢力の影響を受けずに、ブラケットへの車載ユニットの係合状態の切替えを容易に行うことができる。よって、ブラケットに対する車載ユニットの着脱作業を効率的かつ確実に行うことができる。
【0010】
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の車載ユニットの支持装置において、
前記ブラケットは、前記付勢部材に対して該付勢部材の付勢方向の下流側に位置し、前記車載ユニットの前端部と係合可能に構成された少なくとも一つの第1係合部を含む。
【0011】
上記(2)の構成によれば、車載ユニットの前端部をブラケットの第1係合部に係合させ、押圧位置にある付勢部材によって車載ユニットを前方に付勢することで、車載ユニットをブラケットに容易に固定することができる。よって、ブラケットに対する車載ユニットの着脱作業を効率的かつ確実に行うことができる。
なお、本明細書において、車載ユニットの「前端部」とは、付勢部材の付勢方向において下流側に位置する車載ユニットの端部をいう。逆に、車載ユニットの「後端部」とは、付勢部材の付勢方向において上流側に位置する車載ユニットの端部をいう。このように、車載ユニットの「前端部」又は「後端部」との用語は、付勢部材の付勢方向との関係で一義的に定まるものであり、車載ユニットの機能面から定まる方向性と必ずしも関係性を有しない。同様に、本明細書において、車載ユニットとの関係で「前方」及び「後方」と言うとき、それぞれ、付勢部材の付勢方向における下流側に向かう方向及び上流側に向かう方向を意味する。
【0012】
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)に記載の車載ユニットの支持装置において、
前記ブラケットは、前記車載ユニットの両側壁部にそれぞれ設けられた一対の係合部と係合可能に構成された一対の第2係合部をさらに含み、
各々の前記付勢部材は、前記退避位置において、前記一対の係合部がそれぞれ前記ブラケットの前記一対の第2係合部に係合するように前記第1係合部を回動中心として前記車載ユニットを回動させたとき、前記車載ユニットと干渉しない
ように構成される。
【0013】
上記(3)の構成によれば、各々の付勢部材が退避位置にあるとき、第1係合部を回動中心とする車載ユニットの回動を付勢部材が妨げないので、車載ユニットの回動により、車載ユニットとブラケットとの係合状態を容易に切り替えることができる。
【0014】
(4)幾つかの実施形態では、上記(2)又は(3)に記載の車載ユニットの支持装置において、
前記ブラケットは、前記車載ユニットの前記前端部を一つの前記第1係合部により保持するとともに、前記車載ユニットの後端部側において二つの前記付勢部材により前記車載ユニットを前方に付勢することで、前記車載ユニットを3点支持するように構成される。
【0015】
上記(4)の構成によれば、ブラケットが車載ユニットを前方1箇所と後方2箇所において3点支持するようにしたので、ブラケットに対する車載ユニットの姿勢を適正に保持することができる。
【0016】
(5)幾つかの実施形態では、上記(2)又は(3)に記載の車載ユニットの支持装置において、
前記ブラケットは、前記車載ユニットの前記前端部を二つの前記第1係合部により保持するとともに、前記車載ユニットの後端部側において一つの前記付勢部材により前記車載ユニットを前方に付勢することで、前記車載ユニットを3点支持するように構成される。
【0017】
上記(5)の構成によれば、ブラケットが車載ユニットを前方2箇所と後方1箇所において3点支持するようにしたので、ブラケットに対する車載ユニットの姿勢を適正に保持することができる。
【0018】
(6)幾つかの実施形態では、上記(2)乃至(5)の何れか一つに記載の車載ユニットの支持装置において、
前記第1係合部は、前記車載ユニットの前記前端部に設けられた前方側凸部が係合される凹部を含み、
前記第1係合部の前記凹部は湾曲形状の周縁を有する。
【0019】
上記(6)の構成によれば、第1係合部の凹部の周縁を湾曲形状としたので、車載ユニットの前方側凸部を第1係合部の凹部に円滑に係合させることができる。
【0020】
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(6)の何れか一つに記載の車載ユニットの支持装置において、
前記ブラケットは、前記車載ユニットの両側壁部にそれぞれ設けられた一対の係合部と係合可能に構成された一対の第2係合部を含み、
前記少なくとも一つの付勢部材は、前記車載ユニットの一対の前記係合部をそれぞれ前記第2係合部に向けて付勢するための一対のばねを含む。
【0021】
上記(7)の構成によれば、車載ユニットの両側壁部に設けられた一対の係合部をそれぞれ付勢する一対のばねを設けたので、ブラケットへの車載ユニットの適切な姿勢で取り付けることができる。このため、例えば車載カメラのような取付け方向を高精度に管理すべき車載用計測機器をブラケットに取り付ける場合に特に有用である。
【0022】
(8)幾つかの実施形態では、上記(7)に記載の車載ユニットの支持装置において、
前記一対のばねを連結する連結部をさらに備える。
【0023】
上記(8)の構成によれば、一対のばねを連結部により連結したので、一対のばねを一度に移動させることができ、ブラケットに対する車載ユニットの着脱作業の効率化を図ることができる。
【0024】
(9)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(6)の何れか一つに記載の車載ユニットの支持装置において、
前記少なくとも一つの付勢部材は、前記車載ユニットの後端部のうち前記車載ユニットの幅方向中央領域を前方側に押圧するための一つのばねを含む。
【0025】
上記(9)の構成によれば、車載ユニットの後端部の幅方向中央領域を押圧するための一つのばねを退避位置と押圧位置との間で移動させるだけで、車載ユニットのブラケットに対する着脱を行うことができる。
【0026】
(10)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(9)の何れか一つに記載の車載ユニットの支持装置において、
各々の前記付勢部材は、
前記付勢部材が前記退避位置にあるときに前記ブラケットに係止される第1山部と、
前記付勢部材が前記押圧位置にあるときに前記ブラケットに係止される第2山部と、
を含む板ばねである。
【0027】
上記(10)の構成によれば、第1山部及び第2山部を含む板ばねを用いることで、退避位置及び押圧位置のそれぞれにおいて板ばね(付勢部材)を安定して保持することができる。このため、付勢部材の移動により、車載ユニットとブラケットとの固定状態を確実に切り替えることができる。
【0028】
(11)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(10)の何れか一つに記載の車載ユニットの支持装置において、
各々の前記付勢部材は、
前記押圧位置において前記車載ユニットに当接する屈曲部と、
前記屈曲部を介して接続される一対のアーム部と、
を有する板ばねであり、
前記ブラケットには、前記板ばねのうち前記屈曲部を含む部位が挿入される挿入孔が設けられる。
【0029】
上記(11)の構成によれば、屈曲部及び一対のアーム部を有する板ばねをブラケットの挿入孔に挿入し、板ばねを退避位置から押圧位置まで移動させることで、板ばねの屈曲部により車載ユニットをブラケット側に押し付けて固定することができる。これにより、板ばねを用いた簡素な構成により、車載ユニットの支持装置を実現することができる。
【0030】
(12)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(11)の何れか一つに記載の車載ユニットの支持装置において、
各々の前記付勢部材は、前記ブラケットに対して着脱自在に設けられる。
【0031】
上記(12)の構成によれば、ブラケットに対する付勢部材の着脱が可能であるため、例えば、付勢部材の経年使用に伴って付勢力が低下した場合に、付勢部材のみを交換することができる。また、車載ユニットの仕様変更に伴って要求される付勢力が変更された場合であっても、ブラケットの仕様を変更することなく、付勢部材の仕様のみを変更することも可能である。
【0032】
(13)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る車載ユニットの着脱方法は、
車載ユニットとブラケットとの係合状態を切り替えるステップと、
少なくとも一つの付勢部材が前記ブラケットに保持された状態で、前記ブラケットに係合した前記車載ユニットに付勢力を付与しない退避位置と、前記ブラケットに係合した前記車載ユニットを前記ブラケット側に押し付ける押圧位置との間で各々の前記付勢部材を前記ブラケットに対して移動させるステップと、
を備える。
【0033】
上記(13)の構成によれば、退避位置と押圧位置との間で付勢部材を移動させることで、ブラケットへの車載ユニットの状態(固定状態又は固定解除状態)を切り替えることができる。よって、付勢部材の移動により、車載ユニットのブラケットへの着脱作業を容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明の幾つかの実施形態に係る車載ユニットの支持装置によれば、ブラケットに対する車載ユニットの着脱作業を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】幾つかの実施形態に係る車載ユニットの支持装置の構成(組付け状態)を示す斜視図である。
図2】幾つかの実施形態におけるブラケットの裏面(下面)側を示す斜視図である。
図3】幾つかの実施形態における車載ユニットの組付け工程を示す説明図である。
図4】幾つかの実施形態におけるブラケットの変形例を示す概略図である。
図5】幾つかの実施形態におけるブラケットの構成の一部を示す概略図である。
図6】幾つかの実施形態における板ばねとブラケットとの係合状態(退避位置)を示す概略図である。
図7】(a)は幾つかの実施形態における板ばねの構成を示す側面図であり、(b)は幾つかの実施形態における板ばねの変形例を示す側面図である。
図8】幾つかの実施形態における板ばねの変形例を示す斜視図である。
図9】幾つかの実施形態における車載ユニットの組付け工程を示す説明図である。
図10】幾つかの実施形態における車載ユニットの組付け工程を示す説明図である。
図11】幾つかの実施形態における板ばねとブラケットとの係合状態(押圧位置)を示す概略図である。
図12】幾つかの実施形態におけるブラケットと板ばねの構成を示す斜視図である。
図13】幾つかの実施形態におけるブラケットと板ばねの構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、添付図面に従って本発明の例示的な実施形態について説明する。ただし、以下に示す幾つかの実施形態に記載された構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0037】
[第1実施形態]
[全体構成]
図1は、本発明の幾つかの実施形態に係る車載ユニットの支持装置としての車載ユニットホルダ1(以下、単にホルダ1とも称する)の構成を示す斜視図である。同図に示すように、ホルダ1は、車室内の所定位置に取り付けられるブラケット20と、車載ユニットとしての車載カメラ10(カメラ本体)をブラケット20側に付勢する付勢部材としての板ばね30とを備えている。
尚、以下に説明する幾つかの実施形態では、車載ユニットホルダ1が車室内の予め定められた正位置に取り付けられた状態において車両の進行方向となる方向を前方として説明する。また、以下の説明で用いられる後方、右方、左方、上方、下方とは、前方側を正面とした場合の三角図法に従った方向であり、平面図、背面図等の説明も三角図法に従う。
【0038】
幾つかの実施形態において、車載ユニットホルダ1は、車両の車室内におけるフロントガラスの内面に、又は、フロントガラスとルームミラーとの間のルーフ内面に取り付けられる。幾つかの実施形態において、車載ユニットホルダ1は、車両の左右方向(車幅方向)における略中央部において上記フロントガラス又はルーフ内面に取り付けられる。他の実施形態では、車載ユニットホルダ1は、車両の左右方向における左右何れかの位置に偏在して取り付けられてもよい。
【0039】
[車載ユニット]
幾つかの実施形態において、車載カメラ10は、例えば、CCDやCMOS等の撮像素子(撮像センサ)によって車両の前方を撮像し、撮像した画像(或いは画像群で構成される映像)を記憶したり、或いは、運転者による車両の運転を支援したりするための運転支援ツールとして用いられる。幾つかの実施形態において、車載カメラ10は、概略矩形である直方体状のハウジング16を含む。ハウジング16は、例えば、樹脂又は金属により形成されてもよい。このハウジング16内には、撮像素子で取得した画像データを処理するための画像処理部、記憶部、入力/出力インターフェース等の電子回路や、音(音声を含む)、光又は振動等による報知部等が収納され得る。
【0040】
幾つかの実施形態において、車載カメラ10は、車両の前方を撮像可能となるように、ハウジング16の上面側であって、且つ、前方に面するように配置されたレンズ部15を備えていてもよい。幾つかの実施形態において、レンズ部15は、その光軸が左右又は上下方向に調整可能に構成されていてもよい。
【0041】
幾つかの実施形態において、車載カメラ10の前端部には該前端部から前方に向けて突出する凸部11(前方側凸部)が設けられていてもよい。凸部11は、例えば、少なくともその前端の前面から下面に亘る部分が、車両の左右方向(車幅方向)に沿う軸を中心とする円弧状の曲面等により形成されてもよい。こうすることで、車載カメラ10は、後述するブラケット20のブラケット先端部21に係合される際に、円滑に案内されることが可能となる。
【0042】
幾つかの実施形態において、車載カメラ10における左右の両側壁部には一対の凸部12,12(一対の係合部)がそれぞれ設けられてもよい。凸部12は、例えば、車載カメラ10の右側面から右方向に向けて突設された略円柱状の凸部を含んでもよいし、車載カメラ10の左側面から左方向に向けて突設された略円柱状の凸部を含んでもよい。なお、一対の凸部12,12は、例えば、側面視にて円柱の一部に凸部又は角部を有する形状としてもよい。
なお、車載ユニットは車載カメラ10に限定されず、例えば、PGS情報を取得するPGPSユニットや放送信号を受信するTV受像機、又は、各種計測装置等であってもよい。
【0043】
[ブラケット]
図1に示すように、幾つかの実施形態において、ブラケット20は、概略板状の平板を加工してなる板部材により構成されてもよい。幾つかの実施形態において、ブラケット20は、例えば、樹脂又は金属により形成されてもよい。樹脂の場合は、例えば、射出成型等によりブラケット20を形成してもよく、金属の場合は、例えば、プレス加工や鍛造によりブラケット20を形成してもよい。幾つかの実施形態において、ブラケット20は、その上面(表面)側がフロントガラス又はルーフの内面に当接され、接着又はねじ止め等の固定手段により車両に取り付けられる。
【0044】
幾つかの実施形態において、ブラケット20は、上記レンズ部15を露出させて前方を含む周辺領域を撮像可能とするためのレンズ孔27と、このレンズ孔27から露出したレンズ部15の視野を確保するため前方に向けて拡開された凹部28と、凹部28の上面に形成された複数の凹凸部を含む反射防止面29と、を備えている。
【0045】
図1乃至図3に示すように、幾つかの実施形態において、ブラケット20は、その前端における左右の少なくとも一方に、車載カメラ10の凸部11と係合するための第1係合部としてのブラケット先端部21を備えている。幾つかの実施形態では、ブラケット先端部21は、ブラケット20における前端の左右両方に設けられる。このブラケット先端部21は、車両に対する車載ユニットの取り付け位置(配置)や、車載ユニットの重量、必要とされるホールド性等に応じて、ブラケット20の前端における左右両方に設けるか左右何れか一方に設けるかを任意に選択して設定すればよく、例えば、上述した車載カメラ10の凸部11に対応する部分に少なくとも設けられていればよい。
【0046】
幾つかの実施形態において、ブラケット先端部21は、車載カメラ10の前端部に設けられた凸部11(前方側凸部)が係合される凹部22を含む(例えば、図2参照)。幾つかの実施形態において、ブラケット先端部21の凹部22は、上記凸部11を円滑に案内するための湾曲形状の周縁を有していてもよい(例えば、図4参照)。具体的に、ブラケット20のブラケット先端部21は、その後方側の端部、即ち、車載カメラ10の凸部11を迎え入れる側の端部が、後方に向けて拡開するように形成されたガイド部24となっていてもよい。換言すれば、ブラケット先端部21は、その後方側の端部が、該ブラケット先端部21と係合する車載カメラ10の凸部11に向けて凸となる曲面(R部)を有するガイド部24として形成されてもよい。
【0047】
幾つかの実施形態において、ブラケット20は、該ブラケット20に対する車載カメラ10の挿入方向(又は装着方向)、即ち、ブラケット先端部21に対する凸部11の挿入方向と、該ブラケット20に対する板ばね30の挿入方向(装着方向)とが概略同一方向となるように構成される。即ち、ブラケット先端部21は、ブラケット20の一端側に配されて車載カメラ10を付勢する板ばね30に対して該ブラケット20の他端側に設けられる。換言すれば、幾つかの実施形態では、例えば、車載カメラ10の後端部又は凸部12を各板ばね30が後方側から前方側に向けてブラケット20側に押圧する構成とした場合、ブラケット20は、板ばね30の前方に位置し、車載カメラ10の前端部と係合可能に構成された少なくとも一つのブラケット先端部21を含むように構成される。幾つかの実施形態では、ブラケット20は、この少なくとも1つのブラケット先端部21を有することにより、車載カメラ10と係合可能に構成される。
【0048】
幾つかの実施形態において、ブラケット20は、車載カメラ10の両側壁部にそれぞれ設けられた一対の凸部12,12(一対の係合部)と係合可能に構成された一対のフック25,25(第2係合部)をさらに含んでもよい(例えば、図2図6及び図9乃至11参照)。
【0049】
各フック25は、ブラケット20の上面から下方側に向けて延在するように曲成された両側壁部の後方側において、該ブラケット20の後方側に向けて突出するように延設されている。即ち、各々のフック25は、当該各フック25に係合する一対の係合部を押圧する板ばね30の付勢方向の上流側に向けて、或いは、ブラケット20に対する板ばね30の挿入方向の上流側に向けて、その先端部が突出するように形成される。なお、本明細書において「曲成」は形状表現であり、加工法を限定するものではない。
【0050】
幾つかの実施形態では、例えば、ブラケット20のフック25に、上述した車載カメラ10における凸部12,12の側面視における凸部又は角部と合致する形状の凹部を設けてもよい。このようにすれば、例えば、ブラケット20に対する車載カメラ10の保持性或いは装着性を向上させて両者を好適に合致させることができるため、可能な限り余裕代を低減させてフック25を前後方向に対して短く形成することができる。
【0051】
幾つかの実施形態において、ブラケット20は、車載カメラ10の前端部を1つのブラケット先端部21により保持するとともに、車載カメラ10の後端部側において2つの板ばね30(付勢部材)により車載カメラ10を前方に付勢することで、車載カメラ10を3点支持するように構成されてもよい(例えば、図1参照)。この場合、2つの板ばね30により、車載カメラ10の後端部の2箇所を前方に付勢する構成としてもよいし、2つのフック25、25(第2係合部)によってそれぞれ係止された一対の凸部12,12を、2つの板ばね30,30によってフック25、25にそれぞれ押圧する構成としてもよい。
【0052】
他の実施形態において、ブラケット20は、車載カメラ10の前端部を2つのブラケット先端部21により保持するとともに、車載カメラ10の後端部側において1つの板ばね30により車載カメラ10を前方に付勢することで、車載カメラ10を3点支持するように構成されてもよい。
【0053】
図5及び図6に示すように、幾つかの実施形態において、ブラケット20には、板ばね30のうち屈曲部31を含む部位が挿入される挿入孔26が設けられる。幾つかの実施形態において、挿入孔26は、ブラケット20の後端部が略垂直方向(略上下方向)に曲成されてなる垂直端部を前後方向に貫通するようにして形成されてもよい。
【0054】
幾つかの実施形態において、挿入孔26は、正面視(又は背面視)にて略矩形の長方形状に形成されてもよい。幾つかの実施形態において、挿入孔26は、その左右方向の長さが板ばね30の左右方向の長さと略同一に形成されてもよく、該挿入孔26に対して板ばね30が挿入可能な寸法及び形状に形成される。
【0055】
[付勢部材]
幾つかの実施形態において、各々の板ばね30は、ブラケット20に対して着脱自在に設けられてもよい。具体的に、各板ばね30は、例えば、図5及び図6に示すように、ブラケット20の挿入孔26に対して、後方側から前方側に向けて着脱自在に設けられる。
【0056】
幾つかの実施形態において、板ばね30は、ブラケット20に保持された状態において、該ブラケット20に係合した車載カメラ10に付勢力を付与しない退避位置(例えば、図6及び図9参照)と、ブラケット20に係合した車載カメラ10をブラケット20側に押し付ける押圧位置(例えば、図1図2及び図10参照)との間でブラケット20に対して移動可能に構成されている。
【0057】
幾つかの実施形態において、各々の板ばね30は、押圧位置において車載カメラ10に当接する屈曲部31と、該屈曲部31を介して接続される一対のアーム部32と、を備えている。具体的には、図7(a)に示すように、幾つかの実施形態における板ばね30は、屈曲部31を挟んで上方側に配置される一方のアーム部32(上方側アーム部)と、屈曲部31を挟んで下方側に配置される他方のアーム部32(下方側アーム部)とを含んで構成される。板ばね30は、いずれの方向にも付勢力を作用させない中立状態において、一対のアーム部32,32が所定の角度を維持するようになっていてもよい(図7(a)参照)。幾つかの実施形態において、板ばね30は、中立状態において一対のアーム部32、32のなす角が鋭角(<90°)となるように形成されてもよい。
【0058】
幾つかの実施形態において、各々の板ばね30は、当該板ばね30が退避位置にあるときにブラケット20に係止される第1山部33と、該板ばね30が押圧位置にあるときにブラケット20に係止される第2山部34と、を含む。第1山部33及び第2山部34は、ブラケット20に対する板ばね30の第1係止部及び第2係止部としてそれぞれ機能する。第1係止部は、ブラケット20に対する板ばね30の挿入方向において第2係止部よりも下流側に設けられる。上記一対のアーム部32のうち一方には、これら第1山部33及び第2山部34の両方が設けられており、上記屈曲部31の近位側から遠位端に向けて第1山部33及、第2山部34の順に配置される。幾つかの実施形態では、ブラケット20の挿入孔26に取り付けた際に上方側となる一方のアーム部32に第1山部33及び第2山部34が設けられる。幾つかの実施形態では、他方のアーム部32に第1山部33のみが設けられる。
【0059】
幾つかの実施形態において、上記第1山部33及び第2山部34は、一対のアーム部32の各々が互いに離れる方向に向けて凸となるように形成されてもよい。幾つかの実施形態において、第1山部33及び第2山部34は、後方側に向けて鋭角に突出するように鈎状に曲成されていてもよい。幾つかの実施形態において、板ばね30は、一枚の長尺な平板状のばね材を曲げ加工等することにより一体に形成されてもよい。
【0060】
なお、各第1山部33は、車載カメラ10を押圧しない退避位置において、板ばね30をブラケット20に対して一定の位置に仮止めし得る程度の強度を備えていればよい。したがって、幾つかの実施形態では、この第1山部33を、例えば、図7(b)に示すように、板ばね30における一方のアーム部32(上方側アーム部)の一部に後方側が自由端となるように切れ込みを入れ、その後端部を外側(図7(b)において上方側)に起こすように変形させることで形成した第1山部33Aとしてもよい。この場合も、板ばね30は、一枚の長尺な平板状のばね材を曲げ加工等することにより一体に形成され得る。
他の実施形態では、他の第1山部33(他方のアーム部32に形成される第1山部33)や第2山部34を切れ込みによって形成してもよい。
【0061】
幾つかの実施形態において、板ばね30は、その両端部、即ち、屈曲部31に対して遠位端となる各アーム部32の端部に、両アーム部32が離れる方向に向けて曲成された保持部35を備えている。幾つかの実施形態において、各保持部35はアーム部32と略垂直に曲成されていてもよい。作業者は、この保持部35を保持することで、板ばね30を保持することができる。また、作業者は、板ばね30の付勢力に抗して、各保持部35が接近するようにして板ばね30に押圧力を付与することにより、アーム部32同士を接近させて板ばね30を上下方向に薄く畳むように変形させることができる。そして、板ばね30は、このように畳まれた状態で挿入孔26に挿入され得るようになっている。幾つかの実施形態において、板ばね30は、例えば、ブラケット20の挿入孔26に後方側から挿入された際、挿入孔26の縁部に保持部35が係止されることにより、前方側へ脱落しないように形成されていてもよい。
【0062】
幾つかの実施形態において、下方側に配置される他方のアーム部32には、屈曲部31に連続して当接部37が形成される。当接部37は、屈曲部31から後方側に向けて下方に傾斜した傾斜部として構成される。かかる当接部37は、板ばね30が後方から前方に向けて挿入されて押圧位置に配置された状態において、車載カメラ10の凸部12を前方に向けて押圧するようにしてもよいし、前方と下方との間となる斜め方向に押圧するようにしてもよいし、或いは、略下向きに押圧(例えば、図10参照)するようにしてもよい。このように、当接部37は、車載カメラ10を押圧したい方向に応じてその傾斜角度を任意に設定して形成されてもよい。
【0063】
幾つかの実施形態において、各々の板ばね30は、退避位置において、凸部12,12(一対の係合部)がそれぞれブラケット20のフック25、25(一対の第2係合部)に係合するようにブラケット先端部21(第1係合部)を回動中心として車載カメラ10を回動させたとき、車載カメラ10と干渉しないように構成されてもよい(例えば、図9参照)。つまり、各々の板ばね30は、退避位置に配置された状態では、ブラケット先端部21を回動中心として車載カメラ10が回動される際に該車載カメラ10の回動を阻止しない(妨げない)ようになっている。
【0064】
上記板ばね30は、1つの車載ユニットホルダ1に対して少なくとも一つ設けられる。1つの車載ユニットホルダ1に対して1つの板ばね30を設けた場合、少なくとも一つの板ばね30は、車載カメラ10の後端部のうち車載カメラ10の幅方向中央領域を前方側に押圧するように構成してもよい。このようにすれば、部品点数を少なく低コストに車載ユニットホルダ1を構成することができる。
幾つかの実施形態では、1つの車載ユニットホルダ1につき2つ(複数)の板ばね30が設けられる。この場合、少なくとも一つの板ばね30は、車載カメラ10の一対の係合部12,12をそれぞれフック25(第2係合部)に向けて付勢するための一対のばねを含むこととなる。
他の実施形態では、1つの車載ユニットホルダ1につき3つ以上(複数)の板ばね30を設けてもよい。
【0065】
幾つかの実施形態において、車載ユニットホルダ1は、板ばね30,30(一対のばね)を連結する連結部36をさらに備えていてもよい(例えば、図8参照)。このようにすれば、一対の板ばね30,30を連結部36により連結したので、該一対の板ばね30,30を一度に移動させることができ、ブラケット20に対する車載カメラ10の着脱作業の効率化を図ることができる。幾つかの実施形態において、連結部36は、各板ばね30、30における一方のアーム部32,32(上方側アーム部32,32)をそれぞれ連結するように設けられてもよいし、各板ばね30、30における他方のアーム部32,32(下方側アーム部32,32)をそれぞれ連結するように設けられてもよいし、その両方に設けられていてもよい。
【0066】
[着脱動作]
次に、上記の構成を備えた車載ユニットホルダ1に対する車載カメラ10(車載ユニット)の着脱方法について説明する。
なお、以下の説明では、車載ユニットホルダ1のブラケット20が予め車室内における所定の位置(例えば、フロントガラスとルームミラーとの間のルーフ内面)に接着又はねじ止め等により取り付けられた状態であるとして説明する。また、以下の説明では、各板ばね30が、第1山部33及び第2山部34を有する一方のアーム部32(上方側アーム部)を上向きにしてブラケット20の挿入孔26に対して後方側から前方側に予め挿入され、退避位置に係止された状態を開始状態として説明する。退避位置では、板ばね30の弾性力によって該板ばね30が上下に拡開し、挿入孔26の上縁部には上向きの付勢力が、挿入孔26の下縁部には下向きの付勢力がそれぞれ作用し、板ばね30がブラケット20の挿入孔26に係止されている。
【0067】
本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る車載ユニットの着脱方法は、車載カメラ10とブラケット20との係合状態を切り替えることと、少なくとも一つの板ばね30がブラケット20に保持された状態で、ブラケット20に係合した車載カメラ10に付勢力を付与しない退避位置と、ブラケット20に係合した車載カメラ10をブラケット20側に押し付ける押圧位置との間で各々の板ばね30をブラケット20に対して移動させることと、を備える。
【0068】
幾つかの実施形態において、作業者は、ブラケット先端部21に対して車載カメラ10の凸部11を後方から前方に移動させながら係合させる(例えば、図3参照)。その後、凸部11を支点として該凸部11を中心に車載カメラ10の後端側を上向きに回動させ、車載カメラ10の両側部の後端側に設けられた凸部12,12をブラケット20のフック25,25にそれぞれ係合させる(例えば、図9参照)。
続いて、作業者は、板ばね30の保持部35,35を上下方向から挟持して板ばね30を上下方向に薄く畳み、退避位置からさらに前方に向けて板ばね30を挿入する(例えば、図10参照)。そして、板ばね30の当接部37が車載カメラ10の凸部12に当接した後、さらに挿入して凸部12をブラケット20側に押圧し、各アーム部32,32の第2山部34、34がそれぞれ挿入孔26,26を通過した位置(押圧位置)で保持部35,35を開放する。これにより、板ばね30の弾性力によって該板ばね30が上下に拡開し、板ばね30がブラケット20の挿入孔26に対して押圧位置で係止される(例えば、図11参照)。
【0069】
車載カメラ10を取り外す際は、逆の手順で行う。即ち、作業者が保持部35,35を保持し、各第1山部33、33が挿入孔26,26にそれぞれ係止される位置(退避位置)まで板ばね30,30を後方に移動させて退避させる。そして、凸部12,12をフック25,25から係合解除して車載カメラ10の後端側を下方に回動させ、ブラケット先端部21から車載カメラ10の凸部11を係合解除して車載カメラ10を取り外す。このようにして、車載カメラ10とブラケット20との係合状態が切り替えられる。
【0070】
幾つかの実施形態では、保持部35,35のうち、何れか一方(例えば、第1山部33及び第2山部34を有する一方のアーム部32)を他方側の保持部35に向けて押下することで板ばね30を上下方向に薄く畳んでもよい。この場合、上記一方の保持部35を1本の指で操作してもよいし2本以上の指で操作してもよい。また、板ばね30を上下方向に薄く畳む動作に加えて、上下方向に薄く畳まれた状態の板ばね30を退避位置と押圧位置との間で移動させる動作も1本の指又は2本以上の指で操作することとしてもよい。
【0071】
上述した幾つかの実施形態に係る車載ユニットの支持装置(車載ユニットホルダ1)によれば、退避位置と押圧位置との間で板ばね30を移動させることで、ブラケット20への車載カメラ10の状態(固定状態又は固定解除状態)を切り替えることができる。よって、板ばね30の移動によって、車載カメラ10のブラケット20への着脱作業を容易に行うことができる。
また、車載カメラ10の凸部12,12をブラケット20のフック25、25に引掛ける動作、および板ばね30で凸部12,12を押圧して固定する動作を順番(2アクション)で行う構造のため、ブラケット20に対する車載ユニット(車載カメラ10)の固定不良の発生を防止できる。また、引掛ける動作の時に無負荷であるため、固定作業が容易である。
また、板ばね30をブラケット20に固定する際、該板ばね30を挿入孔26に挿入するだけでよいので、固定が容易である。
また、板ばね30はブラケット20に対して着脱可能に係合されているだけなので、使用による板ばね30のばね力低下や、車載カメラ10の仕様変更による板ばね30のばね力変更等で板ばね30を交換する必要がある場合、ブラケット20を交換しなくても板ばね30のみを交換することが可能となる。
【0072】
なお、各板ばね30をブラケット20から外す際は、挿入孔26に対して各板ばね30を前方側から後方側に引き抜く。その際、作業者は、板ばね30の保持部35,35が互いに接近するようにして該板ばね30を上下方向に対して薄く畳み、この状態で、上下のアーム部32,32各々の第1山部33,33が挿入孔26を通過するまで後方に引き抜く。
【0073】
[第2実施形態]
続いて、本発明を車載カメラホルダ1に適用した第2実施形態について説明する。
図12及び図13に示すように、幾つかの実施形態において、付勢部材は、例えば、略平板状のばね材における前後の端部をそれぞれ下方側に曲成してなる板ばね30A又は板ばね30Bであってもよい。
図12に示すように、幾つかの実施形態において、板ばね30Aは、前端側が下方側に向けて鋭角に曲成されて当接部37Aとされ、後端側が下方側に向けて略垂直に曲成されて保持部35Aとなっていてもよい。板ばね30Aは、前後の端部の間をなす胴部に、前後に並んで形成された少なくとも2つの貫通孔(退避用貫通孔38Aa,保持用貫通孔38Ab)を備えてもよい。各貫通孔38Aa,38Abは、ともに左右方向(車幅方向)に沿う略同形(長孔)状の貫通孔であり、ブラケット20Aに対する板ばね30Aの第1係止部及び第2係止部としてそれぞれ機能する。
板ばね30Aの胴部において、前後方向に沿う左右の縁部には、該胴部から下方側に向けて斜めに曲成された折曲部40Aが設けられていてもよい。即ち、この折曲部40Aにより、板ばね30Aの胴部が上方に支持された状態となり、胴部に対して下方への押圧力を作用させると、折曲部40Aが弾性力に抗して左右に広げられて胴部の厚さが薄くなり、下方に向かう胴部の移動が許容される。
ブラケット20Aには、板ばね30Aが前後方向に貫通可能な挿入孔26Aが設けられてもよい。挿入孔26Aの上縁部には、上記貫通孔38A及び38Bと係合可能な凸部50が設けられていてもよい。
板ばね30Aは、ブラケット20の挿入孔26Aに退避用貫通孔38Aaが係止された状態で退避位置とされ、保持用貫通孔38Abが係止された状態で押圧位置とされてもよい。
【0074】
<変形例>
図13に示すように、幾つかの実施形態において、板ばね30Bは、前端側が下方側に向けて鋭角に曲成されて当接部37Bとされ、後端側が下方側に向けて略垂直に曲成されて保持部35Bとなっていてもよい。板ばね30Bは、前後の端部の間をなす胴部において、前後方向に沿う左右の縁部に、該胴部から上方側に向けて斜めに曲成された折曲部40Bが設けられていてもよい。そして、板ばね30Bは、折曲部40における左右の端部において前後に並んで形成された少なくとも2つの切欠部(退避用切欠部39Ba,保持用切欠部39Bb)を備えてもよい。各切欠部39Ba,39Bbは、ブラケット20Bに対する板ばね30Bの第1係止部及び第2係止部としてそれぞれ機能する。
板ばね30Bは、ブラケット20の挿入孔26Bに退避用切欠部39Baが係止された状態で退避位置とされ、保持用切欠部39Bbが係止された状態で押圧位置とされてもよい。
【0075】
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変更を加えた形態や、これらの形態を組み合わせた形態も含む。
【符号の説明】
【0076】
1 車載ユニットホルダ(車載ユニットの支持装置)
10 車載カメラ(車載ユニット/カメラ本体)
11 凸部(前方側凸部)
12 凸部(一対の係合部)
15 レンズ部
16 ハウジング
20,20A,20B ブラケット
21 ブラケット先端部(第1係合部)
22 凹部
23 周縁部
24 ガイド部
25 フック(第2係合部)
26,26A,26B 挿入孔
27 レンズ孔
28 凹部
29 反射防止面
30,30A,30B 板ばね(押圧部材/付勢部材)
31 屈曲部
32 アーム部
33,33A 第1山部(第1係止部)
34 第2山部(第2係止部)
35,35A,35B 保持部
36 連結部
37,37A,37B 当接部
38Aa,38Ab 貫通孔
39Ba,39Bb 切欠部
40A,40B 折曲部
50 凸部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13