特開2018-146005(P2018-146005A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-146005(P2018-146005A)
(43)【公開日】2018年9月20日
(54)【発明の名称】無段変速環状ベース部の駆動機構
(51)【国際特許分類】
   F16H 15/28 20060101AFI20180824BHJP
【FI】
   F16H15/28
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-40229(P2017-40229)
(22)【出願日】2017年3月3日
(11)【特許番号】特許第6374552号(P6374552)
(45)【特許公報発行日】2018年8月15日
(71)【出願人】
【識別番号】509339957
【氏名又は名称】摩特動力工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MOTIVE POWER INDUSTRY CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】程信霖
(72)【発明者】
【氏名】▲とう▼景忠
【テーマコード(参考)】
3J051
【Fターム(参考)】
3J051AA03
3J051BA02
3J051BB02
3J051BC03
3J051BD02
3J051BE07
3J051CA03
3J051CB06
3J051DA02
3J051FA01
(57)【要約】
【課題】無段変速環状ベース部の駆動機構を提供することを課題とする。
【解決手段】無段変速環状ベース部の駆動機構であって、円環形溝を備え、円環形溝が円環形底壁と2つの円環形側壁とを備え、円環形底壁が複数の軸方向ガイド孔を備え、軸方向ガイド孔が無段変速ロッドを収容する円柱基台と、円環形底壁及び2つの円環形側壁に枢設され、円環形溝内から一部露出する複数のローラーと、円環形溝に収容され、その内円環形面が円環形底壁のローラーに接触し、その両側円環形面が2つの円環形側壁のローラーに接触し、且つ複数の斜めガイド孔を備え、無段変速円環体が円柱基台に対して回転した時、斜めガイド孔が該無段変速ロッドをガイドして円柱基台の軸方向に沿って移動する無段変速円環体と、を含む。これを介して、本発明の摩擦摩損が低く且つ変速効率が高くなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円環形溝を備え、前記円環形溝が円環形底壁と2つの円環形側壁とを備え、前記円環形底壁が複数の軸方向ガイド孔を備え、前記軸方向ガイド孔が各々無段変速ロッドを収容するために用いられる円柱基台と、
前記円環形底壁及び前記円環形側壁に枢設され、前記円環形溝内から一部露出する複数のローラーと、
前記円環形溝に移動自在に収容され、その内円環形面が前記円環形底壁の前記ローラーに各々接触し、その両側円環形面が各々前記円環形側壁の前記ローラーに接触し、且つ複数の斜めガイド孔を備え、無段変速円環体が円柱基台に対して回転した時、前記斜めガイド孔が各々前記無段変速ロッドをガイドして前記円柱基台の軸方向に沿って移動する無段変速円環体と、
を含むことを特徴とする無段変速環状ベース部の駆動機構。
【請求項2】
前記円柱基台は、互いに連接す2つの半円柱基台を備え、前記半円柱基台が各々半円環形底壁と複数の半軸方向ガイド孔と前記円環形側壁とを備えることを特徴とする請求項1に記載の無段変速環状ベース部の駆動機構。
【請求項3】
前記無段変速円環体を駆動して前記円柱基台に対して回転するための駆動源を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の無段変速環状ベース部の駆動機構。
【請求項4】
前記無段変速円環体の外円環形面上に少なくとも1つの駆動用円弧状のギアラックを設け、前記駆動用円弧状のギアラックが前記無段変速円環体の回転方向に沿って設けられ、前記駆動源は前記駆動用円弧状のギアラックと噛み合うため、少なくとも1つの駆動ギアを備えることを特徴とする請求項3に記載の無段変速環状ベース部の駆動機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無段変速環状ベース部の駆動機構に関し、特に、摩擦摩耗が低く且つ変速効率が高い無段変速環状ベース部の駆動機構に関する。
【背景技術】
【0002】
交通用具に速度を調整させることができ或いはガソリン消費量を減少させるため、現在の交通用具には均しくシフト機構が設けられている。従来のシフト機構は、主にギアセット又はギアセットと油路、或いはプーリーセットとベルト、若しくはシフトレバーの偏向変速球体を介している。シフトレバーの偏向変速球体を介するシフト機構において、その変速駆動機構の摩擦摩耗が多い。よって、如何にして摩擦摩耗を軽減し、変速効率を高める無段変速環状ベース部の駆動機構を発明するかが、本発明の積極的に開示しようとするところである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明者は、上記従来技術の問題点に鑑み、鋭意研究を重ねていたところ、無段変速環状ベース部の駆動機構を開発し、摩擦摩耗が低く且つ変速効率が高いという目的を達成することを期した。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、円環形溝を備え、該円環形溝が円環形底壁と2つの円環形側壁とを備え、該円環形底壁が複数の軸方向ガイド孔を備え、それら軸方向ガイド孔が各々無段変速ロッドを収容するために用いられる円柱基台と、該円環形底壁及びそれら円環形側壁に枢設され、該円環形溝内から一部露出する複数のローラーと、該円環形溝に移動自在に収容され、その内円環形面が該円環形底壁のそれらローラーに各々接触し、その両側円環形面が各々それら円環形側壁のそれらローラーに接触し、且つ複数の斜めガイド孔を備え、無段変速円環体が円柱基台に対して回転した時、それら斜めガイド孔が各々該無段変速ロッドをガイドして該円柱基台の軸方向に沿って移動する無段変速円環体と、を含む無段変速環状ベース部の駆動機構を提供する。
【0005】
前記無段変速環状ベース部の駆動機構において、該円柱基台は互いに連接す2つの半円柱基台を備え、それら半円柱基台が各々半円環形底壁と複数の半軸方向ガイド孔と該円環形側壁とを備える。
【0006】
前記無段変速環状ベース部の駆動機構において、該無段変速円環体を駆動して該円柱基台に対して回転するための駆動源を更に含む。
【0007】
前記無段変速環状ベース部の駆動機構において、該無段変速円環体の外円環形面上に少なくとも1つの駆動用円弧状のギアラックを設け、該駆動用円弧状のギアラックが該無段変速円環体の回転方向に沿って設けられ、該駆動源は該駆動用円弧状のギアラックと噛み合うため、少なくとも1つの駆動ギアを備える。
【発明の効果】
【0008】
これを介して、本発明に係る無段変速環状ベース部の駆動機構は、摩擦摩耗が低く且つ変速効率が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の好ましい実施例に係る無段変速環状ベース部の駆動機構の分解図一である。
図2】本発明の好ましい実施例に係る無段変速環状ベース部の駆動機構の分解図二である。
図3】本発明の好ましい実施例に係る無段変速環状ベース部の駆動機構の組み込まれた様子を示す模式図一である。
図4】本発明の好ましい実施例に係る無段変速環状ベース部の駆動機構の組み込まれた様子を示す模式図二である。
図5図3の断面を示す模式図である。
図6図5の前面を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の目的、特徴及び効果を十分理解してもらうため、下記具体的実施例を通じて添付図面を基に、本発明に対し詳細な説明を行う。
【0011】
図1乃至図6を参照すると、図に示すように本発明は円柱基台1と複数のローラー2と無段変速円環体3と、を含む無段変速環状ベース部の駆動機構を提供する。前記円柱基台1の外周縁部は円環形溝12を備え、該円環形溝12が円環形底壁13と2つの円環形側壁14とを備え、それら円環形側壁14が該円環形底壁13の両側に位置し且つ該円環形底壁13から該円柱基台1の半径方向に沿って外方へ延出し、該円環形底壁13が複数の軸方向ガイド孔15を備え、それら軸方向ガイド孔15が該円環形底壁13に等間隔で平行に配列され、各該軸方向ガイド孔15が該円柱基台1の軸方向に沿って細長形を呈し且つその半径方向の断面が十字形を呈し、それら軸方向ガイド孔15が各々十字形の無段変速ロッド4を収容するために用いられ、各該無段変速ロッド4が無段変速球体5に枢着され;それらローラー2は、該円環形底壁13及びそれら円環形側壁14に枢設され、且つ各該ローラー2の一部が該円環形溝12から露出し、またそれらローラー2が該円環形底壁13及び各該円環形側壁14に等間隔で配列され;該無段変速円環体3は、該円環形溝12に移動自在収容され、該無段変速円環体3の内円環形面31が該円環形底壁13のそれらローラー2に接触し、該無段変速円環体3の両側円環形面32が各々それら円環形側壁14のそれらローラー2に接触し、且つ複数の斜めガイド孔33を備え、それら斜めガイド孔33が該無段変速円環体3に等間隔で平行に配列され、各該斜めガイド孔33が該無段変速円環体3の回転軸心に傾斜し且つ細長形を呈し、該無段変速円環体3が該円柱基台1を回転させた時、それら斜めガイド孔33が各々該無段変速ロッド4をガイドして該円柱基台1の軸方向に沿って移動し、また該無段変速球体5を偏向して無段変速を行う。
【0012】
次に、図1図3及び図6を参照すると、図に示すように該無段変速円環体3を反時計回り方向に回転させた時、各該無段変速ロッド4は各該軸方向ガイド孔15及び各該斜めガイド孔33のガイドにより右に移動すると共に各該無段変速球体5を右側に偏向し;該無段変速円環体3を時計回り方向に回転させた時、各該無段変速ロッド4は各該軸方向ガイド孔15及び各該斜めガイド孔33のガイドにより左に移動すると共に各該無段変速球体5を左側に偏向する。このほかに、該無段変速円環体3はそれらローラー2を介して該円柱基台1を回転させるため、該無段変速円環体3と該円柱基台1の間に転がり摩擦のみがあり、摩擦摩耗が小さく、変速効率が高くなる。
【0013】
図1及び図2を参照すると、図に示すように、前記無段変速環状ベース部の駆動機構において、該円柱基台1は互いに連接する2つの半円柱基台11を備え、それら半円柱基台11が各々半円環形底壁131と複数の半軸方向ガイド孔151と複数の半収容孔161と該円環形側壁14とを備え、2つの半円環形底壁131が互いに連接して該円環形底壁13を形成でき、2つの半軸方向ガイド孔151が互いに連接して該軸方向ガイド孔15を形成して該無段変速ロッド4を収容でき、2つの半収容孔161が互いに連接して収容孔16を形成して該無段変速球体5を収容できる。これを介して、該無段変速円環体3が該円柱基台1に組み込まれた時、それら半円柱基台11は該無段変速円環体3が該円柱基台1に組み込まれる便利性を図るため、先に該無段変速円環体3内に嵌め込んでから互いに連接して該円柱基台1を形成できる。
【0014】
図1乃至図6を参照すると、図に示すように、前記無段変速環状ベース部の駆動機構において、該無段変速円環体3を駆動して該円柱基台1を回転させるための駆動源6を更に含む。このほかに、該無段変速円環体3の外円環形面35に少なくとも1個の駆動用円弧状のギアラック34を設けることができ、該駆動用円弧状のギアラック34は該無段変速円環体3の回転方向に沿って設けられ、該駆動源6がサボモータ(図示せず)と、該駆動用円弧状のギアラック34と噛み合うための少なくとも1個の駆動ギア61とを備える。これにより、本発明に係る無段変速環状ベース部の駆動機構は、該サボモータを通じて該駆動ギア61及び該駆動用円弧状のギアラック34を連動して該無段変速円環体3を駆動して該円柱基台1を回転させることができる。
【0015】
発明の詳細な説明の項においてなされた好ましい実施例は、あくまでも本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではないことは当業者にとって明白だろう。ここで留意すべき点は、当該実施例との等価構造変化及び置換は、いずれも本発明の範疇内にカバーする。よって本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で特定されるものに準じる。
【符号の説明】
【0016】
1 円柱基台
11 半円柱基台
12 円環形溝
121 半円環形溝
13 円環形底壁
131 半円環形底壁
14 円環形側壁
15 軸方向ガイド孔
151 半軸方向ガイド孔
16 収容孔
161 半収容孔
2 ローラー
3 無段変速円環体
31 内円環形面
32 側円環形面
33 斜めガイド孔
34 駆動歯条
35 外円環形面
4 無段変速ロッド
5 無段変速球体
6 駆動源
61 駆動ギア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2018年6月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円環形溝を備え、前記円環形溝が円環形底壁と2つの円環形側壁とを備え、前記円環形底壁が複数の軸方向ガイド孔を備え、前記軸方向ガイド孔が各々無段変速ロッドを収容するために用いられる円柱基台と、
前記円環形底壁及び前記円環形側壁に枢設され、前記円環形溝内から一部露出する複数のローラーと、
前記円環形溝に移動自在に収容され、その内円環形面が前記円環形底壁の前記ローラーに各々接触し、その両側円環形面が各々前記円環形側壁の前記ローラーに接触し、且つ複数の斜めガイド孔を備え、無段変速円環体が円柱基台に対して回転した時、前記斜めガイド孔が各々前記無段変速ロッドをガイドして前記円柱基台の軸方向に沿って移動する無段変速円環体と、
を含むことを特徴とする無段変速環状ベース部の駆動機構。
【請求項2】
前記円柱基台は、互いに連接す2つの半円柱基台を備え、前記半円柱基台が各々半円環形底壁と複数の半軸方向ガイド孔と前記円環形側壁とを備えることを特徴とする請求項1に記載の無段変速環状ベース部の駆動機構。
【請求項3】
前記無段変速円環体を駆動して前記円柱基台に対して回転するための駆動源を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の無段変速環状ベース部の駆動機構。
【請求項4】
前記無段変速円環体の外円環形面上に少なくとも1つの駆動用円弧状のギアラックを設け、前記駆動用円弧状のギアラックが前記無段変速円環体の回転方向に沿って設けられ、前記駆動源は前記駆動用円弧状のギアラックと噛み合うため、少なくとも1つの駆動ギアを備えることを特徴とする請求項3に記載の無段変速環状ベース部の駆動機構。