【解決手段】実施形態の製造情報管理装置は、所望の製造品の製造情報を管理する製造情報管理装置であって、入力された前記製造品の製造実績数量と予め設定された前記製造品の製造予定数量との比率が第1所定範囲に収まるか否かを判定する第1判定部と、入力された前記製造品の製造に使用した使用物の使用数量及び予め設定された前記製造品の製造予定数量に対応する前記使用物の規定使用数量との比率が第2所定範囲に収まるか否かを判定する第2判定部と、前記第1判定部で前記第1所定範囲に収まらないと判定された場合に前記製造実績数量の入力の誤りの確認を促す第1警告を行い、前記第2判定部で前記第2所定範囲に収まらないと判定された場合に前記使用数量の入力の誤りの確認を促す第2警告を行う警告部と、を備えることを特徴とする。
前記第1警告は、前記製造実績数量が前記製造予定数量に対して多過ぎる旨の警告あるいは前記製造実績数量が前記製造予定数量に対して少なすぎる旨の警告のいずれか一方を含む、
請求項1記載の製造情報管理装置。
前記第2警告は、前記使用数量が前記規定使用数量に対して多過ぎる旨の警告あるいは前記製造実績数量が前記製造予定数量に対して少なすぎる旨の警告のいずれか一方を含む、
請求項1記載の製造情報管理装置。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、製造情報管理装置、製造情報管理方法および製造情報管理プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0018】
図1は、実施形態の製造情報管理装置の概要構成ブロック図である。
製造情報管理装置10は、各種情報を記憶する記憶部11と、製造情報管理装置10全体の制御を行う制御部12と、通信ネットワークCNを介してサーバSV等の外部装置との間で通信を行うための通信インタフェース部13と、キーボード、タブレット、マウス、マイク、カメラなどの各種の入力装置IDあるいはプリンタ、ディスプレイ、スピーカなどの各種の出力装置ODとの間でインタフェース動作を行う入出力インタフェース部14と、を備えている。
【0019】
この場合において、製造情報管理装置10は、例えば、デスクトップ型のパーソナルコンピュータとして構成されるが、これに限らず、ノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置の態様を採ることも可能である。
【0020】
通信インタフェース部13は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線のローカル通信ネットワークを介して、製造情報管理装置10を通信ネットワークCNに通信可能に接続する。通信インタフェース部13は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。
ここで、通信ネットワークCNは、製造情報管理装置10とサーバSVとを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する記憶部11に格納されるデータは、サーバSVに格納されてもよい。
【0021】
記憶部11には、各種データベース、各種テーブル、及び各種ファイルなどが格納される。
記憶部11には、OS(Operating System)と協働してMPU(Micro Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部11として、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0022】
記憶部11は、例えば、
図1に示すように、製造品の情報が格納された製造品マスタ21と、製造品の製造実績数の入力及び製造品の製造に使用される使用品目の使用数の入力の誤りを判定するための判定閾値を予め格納した判定閾値データベース(DB)22と、製造品の受入入力情報が格納された受入入力データベース(DB)23と、を備えている。
なお、製造品マスタ21、判定閾値データベース(DB)22及び受入入力データベース(DB)23の構成については、後に詳述する。
制御部12は、製造品の製造品の製造実績数の入力が正しくなされているか否かを判定する第1判定部として機能する製造数入力判定部31と、製造品の製造に使用する品目の使用数の入力が正しくなされているか否かを判定する第2判定部として機能する使用数入力判定部32と、製造数入力判定部31及び使用数入力判定部の判定結果に基づいて製造実績数あるいは使用数の入力が誤っていると判定した場合に、入力オペレータに対し、出力装置ODとしての表示装置等に警告情報を出力して入力の確認を促す警告部33と、を備えている。
【0023】
図2は、製造品マスタのデータフォーマット例の説明図である。
製造品マスタ21は、製造対象の製造物の品目を特定するための品目コード(品目CD)が格納された品目コードデータ41と、品目コードに対応する品目名が格納された品目名データ42と、品目コードに対応する製造物の製造に使用する一又は複数の使用品目の使用品目コード及び製造物の単位量当たりの使用量等の使用品目に関する情報が格納された使用品目データ43と、を備えている。
【0024】
図3は、判定閾値データベース(DB)のデータフォーマット例の説明図である。
判定閾値データベース(DB)22は、製造物の品目を特定するための品目コードデータ51と、品目コードに対応する品目名が格納された品目名データ52と、品目コードに対応する製造物(品目)の製造数入力判定を行うための製造数入力判定値の下限閾値が格納された第1下限閾値データ53と、品目コードに対応する製造物(品目)の製造数入力判定を行うための製造数入力判定値の上限閾値が格納された第1上限閾値データ54と、品目コードに対応する製造物(品目)の製造に使用する使用品目毎の使用数入力判定を行うための使用数入力判定値の下限閾値が格納された第2下限閾値データ55と、品目コードに対応する製造物(品目)の製造に使用する使用品目毎の使用数入力判定を行うための使用数入力判定値の上限閾値が格納された第2上限閾値データ56と、を備えている。
【0025】
図3においては、第2下限閾値データ55及び第2上限閾値データ56の組を一組のみ図示しているが、上述したように、第2下限閾値データ55及び第2上限閾値データ56は、使用品目毎に設けられているため、実際には、使用品目数の数に相当する組数のデータが格納されることとなる。
【0026】
図4は、受入入力データベース(DB)のデータフォーマット例の説明図である。
受入入力データベース(DB)23は、製造物の品目を特定するための品目コードデータ61と、製造物の品目コードに対応する品目名が格納された品目名データ62と、入力オペレータによる入力操作等で入力された製造実績数量としての出来高が格納された出来高データ63と、予め製造予定数量として入力された指図数が格納された指図数データ64と、品目コードに対応する製造物(品目)の製造に使用する使用品目毎の情報が格納された使用品目データ65と、を備えている。
【0027】
上記受入入力データベース(DB)23の構成において、使用品目データ65は、使用品目毎に入力されており、使用品目を特定するための品目コードデータ71と、使用品目の品目コードに対応する品目名が格納された品目名データ72と、使用品目の品目コードに対応する使用品目として使用したロットに関する情報が格納されたロットデータ73と、使用品目の品目コードに対応する使用品目を用いて製造予定量(指図数)の製造物を製造するのに必要とされる規定使用数である所要数が格納された所要数データ74と、実際に使用した使用品目の使用数の合計(使用品目に複数のロットが用いられた場合には、複数のロットの使用数の合計)が格納された使用数合計データ75と、を備えている。
【0028】
上記使用品目データ65の構成において、ロットデータ73は、製造物の製造に使用した使用品目のロット番号が格納されたロット番号データ81と、ロット番号データ81に対応するロットの使用品目の使用前の時点(現時点)における在庫数を格納した在庫数データ82と、入力オペレータによる入力操作等で入力された当該ロットの実際の使用量としての使用数を格納した使用数データ83と、を備えている。
【0029】
この場合において、ロットデータ73は、製造において使用した使用品目のロットが複数のロットに跨がる場合には、複数のロットデータが格納されることとなっている。
【0030】
次に実施形態の処理の具体例について説明する。
図5は、実施形態のデータ入力処理の処理フローチャートである。
制御部12は、入出力インタフェース部14を介して、モニタなどの出力装置ODに入力オペレータに製造品に関するデータ入力の処理を促す表示を行う。
【0031】
これにより、入力オペレータは、キーボード、マウス等の入力装置IDを介して製造品に関するデータの入力処理を行える状態となるので、制御部12は、データ入力処理が製造品の製造結果の受入を行う受入入力処理であるか否かを判別する(ステップS11)。
【0032】
ステップS11の判別において、入力オペレータが行おうとしているデータ入力処理が製造品の製造結果の受入を行う受入入力処理では無い場合には(ステップS11;No)、処理をステップS27に移行して他のデータ入力処理を行う(ステップS27)。
【0033】
ステップS11の判別において、入力オペレータが行おうとしているデータ入力処理が製造品の製造結果の受入を行う受入入力処理である場合には(ステップS11;Yes)、制御部12は、入出力インタフェース部14を介して、モニタなどの出力装置ODに受入入力画面を表示する処理を行う(ステップS12)。
【0034】
図6は、受入入力画面の一例の説明図である。
以下においては、実施形態に特に関係する要部について、
図3に示した判定閾値データベース(DB)22の値の一例(図中、括弧書きで示す)の場合を例として説明を行うものとする。
受入入力画面100は、製造対象の製造物の品目コード(
図6の例の場合、「A001」)が表示される品目コード(品目CD)表示部101と、品目コードに対応する品目名(
図6の例の場合、「XYZ」)が表示される品目名表示部102と、製造工順(製造工程:
図6の例の場合「精製」)が示された工順表示部103と、入力オペレータの操作により製造実績数量としての出来高(
図6の例の場合、「100.000」が入力された状態を示している)が入力される出来高入力部104と、予め製造予定数量として入力された指図数(
図6の例の場合、「100.000」)が表示される指図数表示部105と、を備えている。
【0035】
この受入入力画面100において、入力オペレータが製造実績数量としての出来高を入力する等の受入入力操作を行うと(ステップS13)、制御部12は、登録ボタンFB12(
図6参照)が押し下げされたか否かを判別する(ステップS14)。
【0036】
ステップS14の判別において、登録ボタンFB12が押された場合には(ステップS14;Yes)、制御部12は、入力された出来高の値が適正であるか否かを判別するための製造数入力判定値を算出する処理を行う(ステップS15)。
【0037】
この場合において、製造数入力判定値としては、本実施形態では、製造実績数量と製造予定数量としての指図数との比を用いる。この場合において、比としては、
製造実績数量/指図数
あるいは、
指図数/製造実績数量
のいずれか、あるいは、いずれかに係数(≠0)を乗じた値を用いることも可能であるが、以下においては、製造数入力判定値として、
製造実績数量/指図数×100[%]
を用いるものとする。
【0038】
したがって、以下の説明においては、指図数に対し入力された製造実績数量が少ない場合には、製造数入力判定値が、指図数に対し入力された製造実績数量が多い場合と比較して小さくなることとなる。
そこで、本実施形態においては、製造実績数量が正しく入力されたと判定される製造数入力判定値の下限値を
図3に示した第1下限閾値=80[%]とし、製造数入力判定値の上限値を
図3に示した第1上限閾値=120[%]とした場合について説明する。
【0039】
したがって、本実施形態においては、製造数入力判定値が次の第1下限閾値及び第1上限閾値で規定される第1所定範囲に含まれている場合に製造実績数量が正しく入力されたと判定し、第1所定範囲外である場合に製造実績数量は誤って入力されたと判定するものとする。
【0040】
すなわち、
第1下限閾値≦製造数入力判定値[%]≦第1上限閾値
の場合、
図3の例においてより具体的には、
80[%]≦製造数入力判定値[%]≦120[%]
の場合に、製造実績数量が正しく入力されたと判定するものとし、
製造数入力判定値[%]<80[%]
あるいは、
120[%]<製造数入力判定値[%]
の場合に、製造実績数量は誤って入力されたと判定する。
【0041】
次に制御部12は、製造数入力判定部31として機能し、ステップS15において算出された製造数入力判定値が第1所定範囲外であるか否かを判別する(ステップS16)。
より具体的には、製造数入力判定値[%]<80[%]、あるいは、120[%]<製造数入力判定値[%]であるか否かを判別する。
【0042】
ステップS16の判別において、算出された製造数入力判定値が第1所定範囲外である場合には(ステップS16;Yes)、制御部12は、警告部33として機能し、製造実績数量が指図数に対して少なすぎる旨の警告あるいは製造実績数量が指図数に対して多すぎる旨の警告である第1警告処理を行う(ステップS17)。
【0043】
図7は、第1警告処理の処理フローチャートである。
まず制御部12は、製造数入力判定値が第1下限閾値未満であるか否かを判別する(ステップS31)。
【0044】
ステップS31の判別において、製造数入力判定値が第1下限閾値未満である場合には(ステップS31;Yes)、制御部12は、製造実績数量である出来高が、製造予定数量である指図量に対して少なすぎるので、製造実績数量である出来高の入力が間違っていないかを入力オペレータに確認するための製造数過小警告表示を行う(ステップS32)。
【0045】
図8は、製造数過小警告表示画面の一例の説明図である。
図8において、
図6と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
図8に示すように、製造実績数量である出来高が、製造予定数量である指図量に対して少なすぎる場合には、受入入力画面100に重畳して、「警告:出来高が指図数に対して少なすぎます。出来高の入力が間違っていないか確認してください。」という第1警告メッセージが表示された製造数過小警告表示としての警告表示ボックス110を表示する。
【0046】
これにより、入力オペレータが警告表示ボックス110の表示内容を確認し、OKボタン111をクリックすることにより、処理は再びステップS12の受入入力画面の表示に移行するので、再び入力オペレータは、受入入力操作を行って(ステップS13)、上述した処理と同様の処理を繰り返すこととなる。
【0047】
ステップS31の判別において、製造数入力判定値が第1下限閾値未満ではない場合には(ステップS31;No)、製造数入力判定値が第1上限閾値を超えている場合であるので、制御部12は、製造実績数量である出来高が、製造予定数量である指図量に対して多すぎるので、製造実績数量である出来高の入力が間違っていないかを入力オペレータに確認するための製造数過多警告表示を行う(ステップS33)。
【0048】
図9は、製造数過多警告表示画面の一例の説明図である。
図9において、
図6と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
図9に示すように、製造実績数量である出来高が、製造予定数量である指図量に対して多すぎる場合には、受入入力画面100に重畳して、「警告:出来高が指図数に対して多すぎます。出来高の入力が間違っていないか確認してください。」という第1警告メッセージが表示された製造数過多警告表示としての警告表示ボックス112を表示する。
【0049】
これにより、入力オペレータが警告表示ボックス112の表示内容を確認し、OKボタン111をクリックすることにより、処理は再びステップS12の受入入力画面の表示に移行するので、再び入力オペレータは、受入入力操作を行って(ステップS13)、上述した処理と同様の処理を繰り返すこととなる。
【0050】
一方、ステップS16の判別において、算出された製造数入力判定値が第1所定範囲内である場合には(ステップS16;No)、制御部12は、製造実績数量が指図数に対して想定される範囲内であるとして、入力された製造実績数量を受入入力データベース23に登録する登録処理を行って(ステップS18)、再び処理をステップS11に移行する。
【0051】
また、ステップS14の判別において、登録ボタンFB12が押されたのではない場合には(ステップS14;No)、制御部12は、使用品目ボタンFB11(
図6参照)が押し下げされたか否かを判別する(ステップS19)。
【0052】
ステップS19の判別において、使用品目ボタンFB11(
図6参照)が押し下げされたのではない場合には(ステップS19;No)、未だ入力オペレータが受入入力操作を行っている途中であると判別して、処理を再びステップS13に移行して、上述した処理と同様の処理を行う。
【0053】
ステップS19の判別において、使用品目ボタンFB11(
図6参照)が押し下げされた場合には(ステップS19;Yes)、入力オペレータが行おうとしているデータ入力処理が使用品目の入力を行う使用品目入力処理であるとして、制御部12は、入出力インタフェース部14を介して、モニタなどの出力装置ODに使用品目入力画面を表示する処理を行う(ステップS20)。
【0054】
図10は、使用品目入力画面の一例の説明図である。
使用品目入力画面120は、使用品目が使用される製造対象の製造物の品目コード(
図10の例の場合、「A001」)が表示される品目コード(品目CD)表示部121と、品目コードに対応する品目名(
図10の例の場合、「XYZ」)が表示される品目名表示部122と、製造工順(製造工程:
図10の例の場合「精製」)が示された工順表示部123と、予め使用品目毎に規定使用数である所要数(
図10の場合、「200.000」が入力された状態を示している)が表示される所要数表示部124と、オペレータの操作により入力された使用数の使用品目毎の合計である使用数合計(
図10の例の場合、「200.000」が入力された状態を示している)が表示される使用数合計表示部125と、入力済みの使用品目の詳細(
図10の例の場合、品目コード、品目名、使用数合計、所要数等)が表示される使用品目リスト表示部126と、使用品目リスト表示部126に表示されている使用品目のうち現在表示対象として選択されている使用品目に対応するロット情報(
図10の場合、ロット毎のロット番号、現在庫数、使用数等)が表示されるロット情報表示部127と、を備えている。
【0055】
上記構成において、ロット情報表示部127は、使用数データ表示部127Aを含み、使用数データ表示部127Aに表示されている全ての使用数(
図10の場合、150.000及び50.000)の合計(
図10の場合、200.000)が上述した使用数合計表示部125に表示されることとなる。
【0056】
この使用品目入力画面120において、入力オペレータが使用品目の使用数を入力する等の使用品目入力操作を行うと(ステップS21)、制御部12は、登録ボタンFB21(
図10参照)が押し下げされたか否かを判別する(ステップS22)。
【0057】
ステップS22の判別において、登録ボタンFB21が押し下げされた場合には(ステップS22;Yes)、制御部12は、算出された使用数合計の値が適正である、ひいては、入力された使用数が適正であるか否かを判別するための使用数入力判定値を算出する処理を行う(ステップS23)。
【0058】
この場合において、使用数入力判定値としては、本実施形態では、使用品目の使用数量である使用数合計及び予め設定された前記製造品の製造予定数量に対応する前記使用品目の規定使用数量である所要数との比を用いる。この場合において、比としては、
使用数合計/所要数
あるいは、
所要数/使用数合計
のいずれか、あるいは、いずれかに係数(≠0)を乗じた値を用いることも可能であるが、以下においては、使用数入力判定値として、
使用数合計/所要数×100[%]
を用いるものとする。
【0059】
したがって、以下の説明においては、所要数に対し入力されて算出された使用数合計が少ない場合には、使用数入力判定値が、所要数に対し入力されて算出された使用数合計が多い場合と比較して小さくなることとなる。
そこで、本実施形態においては、製造実績数量が正しく入力されたと判定される使用数入力判定値の下限値を
図3に示した第2下限閾値=90[%]とし、使用数入力判定値の上限値を
図3に示した第2上限閾値=110[%]とした場合について説明する。
【0060】
次に制御部12は、使用数入力判定部32として機能し、ステップS23において算出された使用数入力判定値が第2所定範囲外であるか否かを判別する(ステップS24)。
より具体的には、使用数入力判定値[%]<90[%]、あるいは、110[%]<使用数入力判定値[%]であるか否かを判定する。
【0061】
ステップS24の判別において、算出された使用数入力判定値が第2所定範囲外である場合には(ステップS24;Yes)、制御部12は、警告部33として機能し、使用数合計が所要数に対して少なすぎる旨の警告あるいは使用数合計が所要数に対して多すぎる旨の警告である第2警告処理を行う(ステップS25)。
【0062】
図11は、第2警告処理の処理フローチャートである。
まず制御部12は、使用数入力判定値が第2下限閾値未満であるか否かを判別する(ステップS41)。
ステップS41の判別において、使用数入力判定値が第2下限閾値未満である場合には(ステップS41;Yes)、制御部12は、使用品目(使用物)の使用数量である使用数合計が、使用品目(使用物)の規定使用数量である所要数に対して少なすぎるので、(ロット毎の)使用数の入力が間違っていないかを入力オペレータに確認するための使用数過小警告表示を行う(ステップS42)。
【0063】
図12は、使用数過小警告表示画面の一例の説明図である。
図12において、
図10と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
図12に示すように、使用品目(使用物)の使用数量である使用数合計が、使用品目(使用物)の規定使用数量である所要数に対して少なすぎる場合には、使用品目入力画面120に重畳して、例えば、「警告:使用数合計が所要数に対して少なすぎます。(ロット毎の)使用数の入力が間違っていないか確認してください。」という第2警告メッセージが表示された使用数過小警告表示としての警告表示ボックス130を表示する。
【0064】
これにより、入力オペレータが警告表示ボックス130の表示内容を確認し、OKボタン131をクリックすることにより、処理は再びステップS20の使用品目入力画面の表示に移行するので、再び入力オペレータは、使用品目入力操作を行って(ステップS21)、上述した処理と同様の処理を繰り返すこととなる。
【0065】
ステップS41の判別において、使用数入力判定値が第2下限閾値未満ではない場合には(ステップS41;No)、使用数入力判定値が第2上限閾値を超えている場合であるので、制御部12は、使用品目(使用物)の使用数量である使用数合計が、使用品目(使用物)の規定使用数量である所要数に対して多すぎるので、(ロット毎)の使用数の入力が間違っていないかを入力オペレータに確認するための使用数過多警告表示を行う(ステップS43)。
【0066】
図13は、使用数過多警告表示画面の一例の説明図である。
図13において、
図10と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。
図13に示すように、使用品目(使用物)の使用数量である使用数合計が、使用品目(使用物)の規定使用数量である所要数に対して多すぎる場合には、使用品目入力画面120に重畳して、例えば、「警告:使用数合計が所要数に対して多すぎます。(ロット毎の)使用数の入力が間違っていないか確認してください。」という第2警告メッセージが表示された使用数過多警告表示としての警告表示ボックス132を表示する。
【0067】
これにより、入力オペレータが警告表示ボックス132の表示内容を確認し、OKボタン133をクリックすることにより、処理は再びステップS20の使用品目入力画面の表示に移行するので、再び入力オペレータは、使用品目入力操作を行って(ステップS21)、上述した処理と同様の処理を繰り返すこととなる。
【0068】
一方、ステップS24の判別において、算出された使用数入力判定値が第2所定範囲内である場合には(ステップS24;No)、制御部12は、使用数合計が使用品目(使用物)の規定使用数量である所要数に対して想定される範囲内であるとして、さんしゅつされ入力された製造実績数量を受入入力データベース23に登録する登録処理を行って(ステップS18)、再び処理をステップS11に移行する。
【0069】
以上の説明のように、本実施形態によれば、製造情報の入力時の入力間違いを容易に検出して、入力間違いを未然に防止することができ、製造情報の管理を正確に行うことが可能となる。
【0070】
以上の説明においては、一つの製造工程(工順:上述の例では精製工程)についてのみ説明したが、製造工程毎に同様の処理を行うように構成することも可能である。このように構成することにより、各工程で歩留まりが大きく変動する場合でも入力間違いを確実に防止することが可能となる。
【0071】
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0072】
また、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0073】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いてその目的の範囲で、任意に変更することができる。
【0074】
また、製造情報管理装置10に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0075】
例えば、製造情報管理装置10が備える処理機能、特に制御部12にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、MPU(CPU)および当該MPU(CPU)にて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて製造情報管理装置10に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0076】
また、このコンピュータプログラムは、製造情報管理装置10に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0077】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム商品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu−ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。したがって、本明細書で説明したような処理又は処理方法を実行するためのプログラムを格納した記録媒体もまた本発明を構成することとなる。
【0078】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0079】
記憶部11に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0080】
また、製造情報管理装置10は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、製造情報管理装置10は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0081】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。