【解決手段】第1外部機器と接続される制御装置は、選択部と、生成部と、通信部と、を備える。選択部は、第1外部機器で再生するコンテンツを選択する。生成部は、少なくとも第1外部機器におけるコンテンツの再生に関する性能に基づいて、コンテンツから再生データを生成する。通信部は、第1外部機器に再生データを送信する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、DLNAを用いたシステムに準拠した構成でコンテンツを視聴する際、DMR又はDMPの性能などにより、ユーザが望む品質及び環境でコンテンツを視聴できないことがある。たとえば、タブレット端末などのDMRでコンテンツを視聴する際、表示される映像に不満はないが、同じDMRから出力される音声の音質、音量に不十分であることがある。特許文献1は、このような問題について言及していない。
【0006】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、より快適にコンテンツを視聴できる環境を実現することができる制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の一の態様による制御装置は、第1外部機器と接続される制御装置であって、第1外部機器で再生するコンテンツを選択する選択部と、少なくとも第1外部機器におけるコンテンツの再生に関する性能に基づいて、コンテンツから再生データを生成する生成部と、第1外部機器に再生データを送信する通信部と、を備える構成(第1の構成)とされる。
【0008】
上記第1の構成によれば、制御機器で選択されたコンテンツが、少なくとも第1外部機器におけるコンテンツの再生に関する性能に基づいて生成され、制御機器で選択された第1外部機器に送信される。したがって、制御機器は、第1外部機器におけるコンテンツの再生に関する性能に適した再生データを生成して該第1外部機器に送信できる。第1外部機器は、自身の性能に適した条件でコンテンツを再生できる。よって、視聴者がより快適にコンテンツを視聴できる環境を実現できる。
【0009】
また、制御装置を、コンテンツを有して第1外部機器に送信するサーバ装置として機能させることができるとともに、第1外部機器のコントローラとしても機能させることができる。たとえば、DLNA(Digital Living Network Alliance:登録商標)が規定するネットワークを介した情報装置の相互接続のプロトコルにおいて、制御装置を第1外部機器に対するDMS(Digital Media Server)及びDMC(Digital Media Controller)として機能させることができる。
【0010】
上記第1の構成の制御装置において、選択部はさらに、第1外部機器を選択する構成(第2の構成)としてもよい。
【0011】
第2の構成によれば、コンテンツを再生する機器を選択できる。
【0012】
上記第2の構成の制御装置において、選択部が複数の第1外部機器を選択する場合、生成部は、各々の第1外部機器に送信する再生データを第1外部機器毎に生成し、通信部は、第1外部機器毎に生成された再生データを各々の第1外部機器に送信する構成(第3の構成)としてもよい。
【0013】
第3の構成によれば、選択されたコンテンツに基づく再生データを複数の第1外部機器に送信する場合、再生データを第1外部機器毎に生成できる。たとえば、複数の第1外部機器が音声再生機器と映像再生機器とを含む場合、音声再生機器には音声データを送信できる。音声再生機器は、自身の音声再生に関する性能に適した条件でコンテンツの音声を再生できる。また、映像再生機器にはコンテンツの映像データを送信できる。映像再生機器は、自身の映像再生に関する性能に適した条件でコンテンツの映像を再生できる。よって、視聴者は、より快適にコンテンツを視聴できる。
【0014】
上記第1〜第3のいずれかの構成の制御装置において、コンテンツが複数種類の音声データを含み、複数の第1外部機器でコンテンツを再生する場合、選択部はさらに、各々の第1外部機器に送信する音声データを選択する構成(第4の構成)としてもよい。
【0015】
第4の構成によれば、コンテンツから複数種類の音声データを分離して生成できる。視聴者は、コンテンツを複数の第1外部機器で再生できる。たとえば、コンテンツが主音声データと副音声データとを含む多重音声コンテンツである場合、主音声データ及び副音声データを各々の第1外部機器に送信して再生させることができる。
【0016】
上記第1〜第4のいずれかの構成の制御装置において、入力を受け付ける入力部をさらに備え、生成部は、さらに入力部が受け付けた入力に基づいて、再生データを生成する構成(第5の構成)としてもよい。
【0017】
第5の構成によれば、視聴者は、コンテンツから再生データを生成する条件などを入力部に入力できる。たとえば、視聴者は、音声データを生成する条件として、音声再生機器で再生されるコンテンツの音声出力のダイナミックレンジ、及びビットレート(単位時間当たりに再生されるデータ量)などを入力できる。音声再生機器に送信される音声データは、音声再生機器の音声再生に関する性能に加えてさらに、上述の条件に基づいて生成される。また、視聴者は、映像データを生成する条件として、映像再生機器で再生されるコンテンツの映像出力の表示サイズ、解像度、及びビットレート(単位時間当たりに再生されるデータ量)などを入力できる。映像再生機器に送信される映像データは、映像再生機器の映像再生に関する性能に加えてさらに、上述の条件に基づいて生成される。従って、視聴者は、所望の視聴環境でコンテンツを視聴できる。
【0018】
上記第5の構成の制御装置において、入力部が受け付けた入力に基づいて第1外部機器を選択する選択画面を表示部に表示する表示制御部をさらに備える構成(第6の構成)としてもよい。
【0019】
第6の構成によれば、視聴者は、表示されたOSD(On Screen Display)で第1外部機器を選択できる。
【0020】
上記第6の構成の制御装置において、表示制御部は、第1外部機器と自装置との接続に基づいて、選択画面を表示部に表示し、選択部は、選択画面にて入力部が受け付ける入力に基づいて、第1外部機器を選択する構成(第7の構成)としてもよい。
【0021】
第7の構成によれば、第1外部機器と自装置との接続に基づいて、コンテンツを再生する第1外部機器を予め選択しておくことができる。
【0022】
上記第6又は第7の構成の制御装置において、制御装置から第1外部機器への再生データの送信に基づいて、表示制御部は、選択画面を表示部に表示し、選択部は、選択画面にて入力部が受け付ける入力に基づいて、再生データを送信する第1外部機器を選択する構成(第8の構成)としてもよい。
【0023】
第8の構成によれば、視聴者は、制御装置から第1外部機器への再生データの送信に基づいて、所望の第1外部機器で再生できる。
【0024】
上記第5〜第8のうちのいずれかの構成の制御装置において、コンテンツの再生開始を第1外部機器に指令した後に入力部が第1外部機器を示す入力を受け付けた場合、選択部は、入力部が受け付けた入力に基づいて、コンテンツを再生する第1外部機器を再選択する構成(第9の構成)としてもよい。
【0025】
第9の構成によれば、視聴者は、コンテンツの再生が開始された後であっても、コンテンツを再生する第1外部機器を再選択できる。
【0026】
上記第1〜第9のうちのいずれかの構成の制御装置において、生成部は、少なくともコンテンツの音声を再生する第1外部機器の性能に応じた再生データの生成条件に基づいて再生データを生成し、生成条件は、コンテンツの音声が再生される時のダイナミックレンジ、単位時間当たりに再生されるデータ量であるビットレート、及びデータフォーマットのうちの少なくともいずれかを含む構成(第10の構成)としてもよい。
【0027】
第10の構成によれば、制御機器は、コンテンツの音声を再生する第1外部機器の音声再生に関する性能に適した生成条件で再生データを生成できる。従って、より快適な音声出力を視聴者に提供できる。
【0028】
上記第1〜第10のうちのいずれかの構成の制御装置において、生成部は、少なくともコンテンツの映像を再生する第1外部機器の性能に応じた再生データの生成条件に基づいて再生データを生成し、生成条件は、コンテンツの映像が再生される時の表示サイズ、解像度、単位時間当たりに再生されるデータ量であるビットレート、及びデータフォーマットのうちの少なくともいずれかを含む構成(第11の構成)としてもよい。
【0029】
第10の構成によれば、制御機器は、コンテンツの映像を再生する第1外部機器の映像再生に関する性能に適した生成条件で再生データを生成できる。従って、より快適な映像出力を視聴者に提供できる。
【0030】
上記第1〜第11のうちのいずれかの構成の制御装置において、選択部で選択されるコンテンツを記憶する記憶部をさらに備える構成(第11の構成)としてもよい。
【0031】
第12の構成によれば、記憶部に記憶されたコンテンツを第1外部機器に送信できる。
【0032】
上記第12の構成の制御装置において、コンテンツを有する第2外部機器とさらに接続される制御装置であって、選択部はさらに、第2外部機器が送信可能なコンテンツを選択し、記憶部は、第2外部機器から送信されたコンテンツを記憶する構成(第13の構成)としてもよい。
【0033】
第13の構成によれば、制御装置は第1外部機器で再生するコンテンツを第2外部機器から受信できる。また、たとえば、DLNAが規定するネットワークを介した情報装置の相互接続のプロトコルにおいて、第2外部機器を制御装置に対するDMS(Digital Media Server)として機能させることができ、制御装置を第2外部機器に対するDMR(Digital Media Render)又はDMP(Digital Media Player)として機能させることができる。
【0034】
上記第13の構成の制御装置において、第2外部機器が有するコンテンツを選択する外部制御装置とさらに接続され、外部制御装置により、第2外部機器からコンテンツが送信される機器として選択される構成(第14の構成)としてもよい。
【0035】
第14の構成によれば、外部制御装置で選択されたコンテンツが第2外部機器から制御装置に送信される。制御装置は、送信されたコンテンツの再生データを生成して、第1外部機器に送信できる。また、たとえば、DLNAが規定するネットワークを介した情報装置の相互接続のプロトコルにおいて、外部制御装置を制御装置に対するDMC(Digital Media Controller)として機能させることができ、制御装置を外部制御装置に対するDMR(Digital Media Renderer)として機能させることができる。
【0036】
上記第14の構成の制御装置において、通信部は、再生データを生成する条件を示す生成条件情報を外部制御装置から受信し、生成部は、さらに生成条件情報に基づいて再生データを生成する構成(第15の構成)としてもよい。
【0037】
第15の構成によれば、再生データを生成する条件を外部制御装置で設定できる。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、より快適にコンテンツを視聴できる環境を実現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0041】
<第1実施形態>
DLNA接続システムは、無線手段又は有線手段によるネットワークNTを介して接続された複数の装置がDLNA(Digital Living Network Alliance)規格に準拠する通信プロトコルを用いて互いに通信を行う通信システムである。
図1は、第1実施形態に係るDLNA接続システムの概念図である。
図2は、第1実施形態に係るDLNA接続システムの構成例を示すブロック図である。DLNA接続システムは、液晶テレビジョン装置100aと、スピーカ装置210を有する再生機器200と、を含んで構成されている。液晶テレビジョン装置100a及び再生機器200は、たとえば無線LAN、有線LANなどのネットワークNTに接続されている。
【0042】
液晶テレビジョン装置100aは、DLNA規格に適合した制御装置であり、ネットワークNTを介して再生機器200と接続されている。液晶テレビジョン装置100aは、再生機器200に対してDMC(Digital Media Controller)装置として機能し、再生機器200を制御する。液晶テレビジョン装置100aはDMC機能により、コンテンツ(動画コンテンツ、音声コンテンツなど)を選択し、再生機器200のうちのスピーカ装置210を選択して、選択したコンテンツの音声をスピーカ装置210で再生する。また、液晶テレビジョン装置100aは、スピーカ装置210での再生開始、停止、早送りなどの再生動作を制御する。
【0043】
また、液晶テレビジョン装置100aは、再生機器200に対してDMS(Digital Media Server)装置としても機能する。液晶テレビジョン装置100aはDMS機能により制御コマンド(指令)をスピーカ装置210に送信し、DMC機能で選択したコンテンツをスピーカ装置210に送信する。
【0044】
再生機器200は、液晶テレビジョン装置100aに対してDMR(Digital Media Render)装置として機能する機器を有して構成される外部機器であり、
図1では少なくともスピーカ装置210を有する。スピーカ装置210は、液晶テレビジョン装置100aのコマンドに基づいて、コンテンツを再生する音声再生機器である。コマンド及び音声データは、液晶テレビジョン装置100aからネットワークNTを介して送信される。なお、再生機器200が有する機器の数は、
図1のDLNA接続システムでは1台であるが、この例示に限定されず、複数台であってもよい。また、再生機器200は、
図1の例示に限定されず、音声再生機器以外の機器(たとえば映像再生機器)を有していてもよい。
【0045】
次に、液晶テレビジョン装置100aの構成を説明する。液晶テレビジョン装置100aは、
図2に示すように、チューナ11と、入力部12と、記憶部13と、制御部14と、デマルチプレクサ15と、デコーダ16と、ディスプレイ16aと、トランスコーダ17と、通信I/F18と、を備える。
【0046】
チューナ11は、アンテナ11aで受信した放送信号から所望の物理チャンネルで放送コンテンツを選局し、選局した放送コンテンツを含む信号を制御部14に出力する。放送信号は、たとえば、地上デジタル放送信号、BSデジタル放送信号、CSデジタル放送信号である。
【0047】
入力部12は、ユーザの操作入力を受け付ける入力ユニットである。また、入力部12は、リモートコントロール装置(不図示)から出力される入力信号を受信することもできる。入力部12は、受け付けた操作入力に基づく入力信号、及び受信した入力信号を制御部14へ出力する。制御部14では、入力信号に応じた制御動作が行われる。入力部12は、たとえば、後述するように制御部14でコンテンツから生成される再生データを生成する条件(たとえば音声データのダイナミックレンジ、ビットレート、及びデータフォーマットなど)の入力を受け付けることができる。
【0048】
記憶部13は、不揮発性の記憶媒体であり、液晶テレビジョン装置100aの各構成要素により用いられるプログラム及び制御情報などを非一時的に格納している。また、記憶部13は、液晶テレビジョン装置100a自身、又は再生機器200で再生するコンテンツを記憶する。そのため、液晶テレビジョン装置100aは、コンテンツのサーバ装置として機能し、特に再生機器200に対してDMC装置として機能する。たとえば、記憶部13は、チューナ11で選局された放送コンテンツ、及び、通信I/F18でネットワークNTを介して取得したコンテンツを記憶する。
【0049】
このほか、記憶部13は、液晶テレビジョン装置100aとDLNA接続された再生機器200に関する情報(たとえば、各再生機器におけるコンテンツの再生に関する性能など)をも記憶している。たとえば、記憶部13は、スピーカ装置210におけるコンテンツの音声再生に関する性能として、スピーカ装置210が搭載する後述の音声出力部213の数、音声出力部213の出力音圧レベル、出力可能な周波数帯域、再生可能な音声データの形式(所謂フォーマット)などを記憶している。なお、再生機器200が液晶ディスプレイのような映像再生機器を有する場合、映像再生機器におけるコンテンツの映像再生に関する性能として、表示画面のサイズ、画素数、フレームレート、単位時間に表示画面の書き換え回数を示すリフレッシュレート、再生可能な映像データの形式(所謂フォーマット)などを記憶する。なお、このような情報は、たとえば、再生機器200が液晶テレビジョン装置100aにDLNA接続される際に取得される。
【0050】
制御部14は、記憶部13に格納されたプログラム及び制御情報などを用いて、液晶テレビジョン装置100aの各構成部を制御する。制御部14は、
図2に示すように、復調部141と、選択部142と、生成部143と、表示制御部144と、を有する。
【0051】
復調部141は、チューナ11で選局された信号に対してデジタル復調及び誤り訂正などの処理を行い、放送コンテンツを生成する。生成した放送コンテンツは、記憶部13に一旦記憶される。
【0052】
選択部142は、入力部12が受け付ける入力に基づいて、記憶部13に記憶されたコンテンツの中からスピーカ装置210で再生するコンテンツを選択するとともに、選択したコンテンツの再生データ(たとえば音声データ、映像データ)を送信する機器を再生機器200の中から1台又は複数台選択する。さらに、選択部142は、入力部12が受け付ける入力に基づいて、再生機器200の中から選択した各機器に送信する再生データをそれぞれ選択する。
【0053】
次に、生成部143は、デマルチプレクサ15及びトランスコーダ17を制御し、少なくとも選択部142が選択した再生機器200におけるコンテンツの再生に関する性能に基づいて、選択部142が選択したコンテンツから、選択部142が選択した再生データを生成する。また、生成部143は、選択部142が再生機器200のうちの複数の機器を選択する場合、各々の機器に送信する再生データを、選択した機器毎に生成する。
【0054】
たとえば、生成部143は、少なくともスピーカ装置210におけるコンテンツの再生に関する性能に応じた音声データの生成条件を設定する。そして、生成部143は、選択部142で選択されたコンテンツをデマルチプレクサ15及びトランスコーダ17のうちの少なくともいずれかに出力して音声データを生成条件に基づいて生成する。また、生成部143は、音声データを生成する条件の入力を入力部12が受け付けた場合、スピーカ装置210の性能と入力部12が受け付けた条件とに応じた音声データの生成条件を設定して、該生成条件に基づいて音声データを生成する。音声データの生成条件は、たとえば、再生時のダイナミックレンジ、単位時間当たりに再生されるデータ量であるビットレート、及びデータフォーマットなどである。こうすれば、スピーカ装置210は、自身の性能に適した条件でコンテンツの音声を再生できる。
【0055】
表示制御部144は、ディスプレイ16aを制御する。表示制御部144は、たとえば、スピーカ装置210、及び該スピーカ装置210に送信する音声データの選択に用いる選択画面SCをOSD(On Screen Display)でディスプレイ16aに表示する。なお、選択画面SCについては後に説明する。
【0056】
デマルチプレクサ15は、制御部14から出力されたコンテンツのデータを映像データ、音声データ、コンテンツ情報などに分離する。デマルチプレクサ15は、生成部143の制御に応じて、分離したデータをデコーダ16、トランスコーダ17、及び通信I/F18の少なくともいずれかに出力する。
【0057】
デコーダ16は、制御部14から出力されたコンテンツデータ、及びデマルチプレクサ15から出力された映像データをデコードしてディスプレイ16aに出力する。
【0058】
ディスプレイ16aは、表示部であり、デコーダ16から出力された映像データに基づく表示を行う。
【0059】
トランスコーダ17は、制御部14から出力されたコンテンツのデータ、及びデマルチプレクサ15から出力された音声データを生成部143の制御に応じてデコードして通信I/F18に出力する。トランスコーダ17は、所定の変換処理を施すことにより、たとえば音声データのビットレート及びデータサイズなどを変更できる。
【0060】
通信I/F18は、ネットワークNTに接続された通信部であり、ネットワークNTを介して再生機器200(特にスピーカ装置210)と通信する。たとえば、通信I/F18は、制御部14から出力される情報(スピーカ装置210に送信するコマンドなど)、デマルチプレクサ15及びトランスコーダ17から出力される音声データをネットワークNTを介してスピーカ装置210に送信する。また、通信I/F18は、スピーカ装置210から出力される情報(音声データの取得を要求する旨のコマンドなど)を受信して、制御部14に出力する。なお、通信I/F18は、制御部14の選択部142が再生機器200のうちの複数の機器を選択する場合、選択された機器毎に生成部143で生成された再生データを、各々の機器に送信する。
【0061】
次に、スピーカ装置210の構成を説明する。スピーカ装置210は、DLNA規格に適合した音声再生機器であり、
図2に示すように、制御部211と、通信I/F212と、音声出力部213と、を備える。制御部211は、非一過性の記憶媒体(不図示)に格納されたプログラム及び制御情報などを用いて、スピーカ装置210の各構成部を制御する。通信I/F212は、ネットワークNTに接続された通信部である。音声出力部213は、液晶テレビジョン装置100aからネットワークNTを通じて受信するコマンドに基づいて、液晶テレビジョン装置100aから送信された音声データに基づく音声出力を行う。
【0062】
(コンテンツの再生データ及び再生機器の選択)
次に、選択画面SCを用いて、コンテンツから生成された再生データ、及び該再生データの送信先とする機器を選択する処理を説明する。
図3は、第1実施形態における再生機器及び再生データの選択画面SCの一例である。選択画面SCには、
図3に示すように、機器選択欄SC1と、映像出力選択欄SC2と、音声出力選択欄SC3と、が表示される。選択画面SCにおいて、入力部12が受け付けた入力に基づいて、再生機器200と該再生機器200に送信する再生データとが選択される。
【0063】
機器選択欄SC1は、再生機器200のうちからコンテンツの再生を行う機器を選択するための表示である。なお、
図3では、液晶テレビジョン装置100aにDLNA接続されたスピーカ装置210が表示されている。なお、再生機器200がスピーカ装置210以外の機器を有する場合、その機器も機器選択欄SC1に一覧表示される。視聴者は、入力部12の操作入力によりカーソル表示SC1aを移動させて、所望の機器を選択できる。
【0064】
映像出力選択欄SC2及び音声出力選択欄SC3は、機器選択欄SC1で選択した機器に送信する再生データを選択するための表示である。映像出力選択欄SC2は、機器選択欄SC1で選択した機器に映像データを送信するか否かを選択するための表示である。視聴者は、入力部12の操作入力により、映像データを送信するか否かを選択できる。入力部12の操作入力により映像データの送信が選択された場合、たとえば、映像出力選択欄SC2の文字及び背景色が強調表示される。なお、機器選択欄SC1で選択した機器がコンテンツの映像を再生できない場合、入力部12の操作入力による選択は無効とされ、映像出力選択欄SC2の文字が白抜き表示されたり背景色が表示されなくなったりする。或いは、映像出力選択欄SC2が表示されなくなってもよい。
【0065】
また、音声出力選択欄SC3は、機器選択欄SC1で選択した機器で音声データを送信するか否かを選択するための表示である。視聴者は、入力部12の操作入力により、音声データを送信するか否かを選択できる。入力部12の操作入力により音声データの送信が選択された場合、たとえば、音声出力選択欄SC3の文字及び背景色が強調表示される。なお、機器選択欄SC1で選択した機器がコンテンツの音声を再生できない場合、入力部12の操作入力による選択は無効とされ、音声出力選択欄SC3の文字が白抜き表示されたり背景色が表示されなくなったりする。或いは、音声出力選択欄SC3が表示されなくなってもよい。
【0066】
なお、選択画面SCを用いた上記の選択は、たとえば、スピーカ装置210が液晶テレビジョン装置100aとDLNA接続される際に実施できる。この際、表示制御部144は、スピーカ装置210と液晶テレビジョン装置100aとの接続に基づいて、選択画面SCをディスプレイ16aに表示する。選択部142は、選択画面SCにて入力部12が受け付ける入力に基づいて、スピーカ装置210とスピーカ装置210に送信する音声データとを選択する。こうすれば、スピーカ装置210と該スピーカ装置210に送信する音声データとを予め選択しておくことができる。
【0067】
また、選択画面SCを用いた上記の選択は、コンテンツが選択される際に実施することもできる。たとえば、コンテンツが主音声データ及び副音声データを含む多重音声コンテンツである場合、音声出力選択欄SC3には、主音声出力の選択欄と、副音声出力の選択欄と、が表示される。機器選択欄SC1にて、スピーカ装置210を選択した後、音声出力選択欄SC3にて主音声出力又は副音声出力を選択できる。こうすれば、コンテンツが選択される際に、スピーカ装置210で出力する音声データを予め選択しておくことができる。
【0068】
また、選択画面SCを用いた上記の選択は、液晶テレビジョン装置100aがスピーカ装置210に音声データを送信する際に実施することもできる。この際、液晶テレビジョン装置100aからスピーカ装置210に再生を開始する旨のコマンドが送信される前に、液晶テレビジョン装置100aからスピーカ装置210への音声データの送信に基づいて、ディスプレイ16aに選択画面SCが表示される。視聴者の入力を入力部12が受け付けると、この入力に基づいて、選択画面SCで選択したスピーカ装置210が音声データを送信する機器として選択される。こうすれば、視聴者は、再生を開始するコンテンツの音声データを所望のスピーカ装置210に送信できる。
【0069】
また、選択画面SCを用いた上記の選択は、コンテンツの再生開始をスピーカ装置210に指令した後に入力部12が所定の入力を受け付けた場合に実施することもできる。たとえば、受け付けられた入力がスピーカ装置210で再生するコンテンツを示す場合、この入力に基づいて、スピーカ装置210で再生するコンテンツを再選択する。こうすれば、視聴者は、コンテンツの再生が開始された後であっても、再生するコンテンツを再選択できる。また、受け付けられた入力がコンテンツを再生する再生機器200と該再生機器200に送信する再生データとを示す場合、この入力に基づいて、再生機器200と該再生機器に送信する再生データとを再選択する。こうすれば、視聴者は、コンテンツが再生中であっても、コンテンツを再生する機器と、該機器に送信する再生データとを再選択できる。
【0070】
次に、液晶テレビジョン装置100aがコンテンツをスピーカ装置210で再生する際のDLNA接続システムの動作を説明する。
図4は、第1実施形態に係るDLNA接続システムでの音声再生動作を説明するためのシーケンス図である。なお、
図4では、放送コンテンツの音声出力をスピーカ装置210で行い、放送コンテンツの映像出力をディスプレイ16aで行う場合を例に挙げて説明する。
【0071】
まず、入力部12が放送コンテンツの視聴を行う旨の操作入力、又は入力信号を受け付けると(S101)、液晶テレビジョン装置100aは、アンテナ11で受信した放送信号に由来する放送コンテンツからスピーカ装置210用の音声データを作成する(S102)。
【0072】
DMCとして機能する液晶テレビジョン装置100aは、スピーカ装置210で再生するコンテンツ及びそのプレイリストのURI(Uniform Resource Identifier)をスピーカ装置210に設定するためのコマンド”SetAVTransportURI”をスピーカ装置210に送信し(S103)、さらにコンテンツの音声の再生を指示するコマンド”Play”をスピーカ装置210に送信する(S104)。なお、URIは、コンテンツの音声データ及びそのプレイリストのリソースを示す情報である。URIにはたとえば、DLNAシステムにおいて音声データ及びそのプレイリストが格納されているアドレスなどが設定されている。
【0073】
スピーカ装置210は、音声データの送信を要求するコマンド”GET”を液晶テレビジョン装置100aに送信する(S105)。DMSとして機能する液晶テレビジョン装置100aは、要求された音声データをスピーカ装置210に送信する(S106)。
【0074】
さらに、DMCとして機能する液晶テレビジョン装置100aは、コンテンツの再生条件情報を示すコマンド”GetTransportInfo”をスピーカ装置210に送信する(S107)。なお、再生条件情報には、スピーカ装置210で再生するコンテンツの再生ステータス、再生スピードなどが設定されている。再生条件情報を受信したスピーカ装置210は、肯定応答を示す”RES”を液晶テレビジョン装置100aに送信する(S108)。
【0075】
スピーカ装置210がコンテンツの音声再生を開始すると(S110)、液晶テレビジョン装置100aは、スピーカ装置210での音声出力に同期させて、放送コンテンツの映像出力をディスプレイ16aで行う(S110)。
【0076】
液晶テレビジョン装置100aがコンテンツの再生開始をスピーカ装置210に指令した後にスピーカ装置210がコンテンツの音声を再生している間、DMSとして機能する液晶テレビジョン装置100aは、コンテンツの再生位置の取得を要求するコマンド”GetPosionInfo”をスピーカ装置210に送信する(S130)。このコマンドを受信したスピーカ装置210は、コンテンツの再生位置を示す”RES”を液晶テレビジョン装置100aに送信する(S131)。液晶テレビジョン装置100aは、受信した”RES”が示すコンテンツの再生位置に基づいて、ディスプレイ16aでの映像出力をスピーカ装置210での音声出力に同期させる。
【0077】
以上に説明した第1実施形態によれば、液晶テレビジョン装置100aは、スピーカ装置210と接続される制御装置であって、スピーカ装置210で再生するコンテンツを選択する選択部142と、少なくともスピーカ装置210におけるコンテンツの再生に関する性能に基づいて、コンテンツから音声データを生成する生成部143と、スピーカ装置210に音声データを送信する通信I/F18と、を備える構成とされる。
【0078】
この構成によれば、液晶テレビジョン装置100aで選択されたコンテンツが、少なくともスピーカ装置210におけるコンテンツの音声再生に関する性能に基づいて生成され、液晶テレビジョン装置100aで選択されたスピーカ装置210に送信される。したがって、液晶テレビジョン装置100aは、スピーカ装置210におけるコンテンツの音声再生に関する性能に適した音声データを生成して該スピーカ装置210に送信できる。スピーカ装置210は、自身の性能に適した条件でコンテンツを再生できる。よって、視聴者がより快適にコンテンツを視聴できる環境を実現できる。
【0079】
また、液晶テレビジョン装置100aをコンテンツを有して再生機器200に送信するサーバ装置として機能させることができるとともに、スピーカ装置210のコントローラとしても機能させることができる。たとえば、DLNA(Digital Living Network Alliance:登録商標)が規定するネットワークを介した情報装置の相互接続のプロトコルにおいて、液晶テレビジョン装置100aをスピーカ装置210に対するDMS(Digital Media Server)及びDMC(Digital Media Controller)として機能させることができる。
【0080】
また、本実施形態の液晶テレビジョン装置100aは、選択部はさらに、スピーカ装置210を選択する構成とされる。この構成によれば、コンテンツを再生する機器を選択できる。
【0081】
また、本実施形態の液晶テレビジョン装置100aは、コンテンツが複数種類の音声データを含み、複数のスピーカ装置210でコンテンツを再生する場合、選択部142はさらに、各々のスピーカ装置210に送信する音声データを選択する構成とされる。
【0082】
この構成によれば、コンテンツから複数種類の音声データを分離して生成できる。視聴者は、コンテンツを複数のスピーカ装置210で再生できる。たとえば、コンテンツが主音声データと副音声データとを含む多重音声コンテンツである場合、主音声データ及び副音声データを各々の第1外部機器に送信して再生させることができる。
【0083】
また、本実施形態の液晶テレビジョン装置100aは、入力を受け付ける入力部12をさらに備え、生成部143は、さらに入力部が受け付けた入力に基づいて、音声データを生成する構成とされる。
【0084】
この構成によれば、視聴者は、コンテンツから音声データを生成する条件などを入力部12に入力できる。たとえば、視聴者は、音声データを生成する条件として、スピーカ装置210で再生されるコンテンツの音声出力のダイナミックレンジ、及びビットレート(単位時間当たりに再生されるデータ量)などを入力できる。スピーカ装置210に送信される音声データは、スピーカ装置210の音声再生に関する性能に加えてさらに、上述の条件に基づいて生成される。従って、視聴者は、所望の視聴環境でコンテンツを視聴できる。
【0085】
また、本実施形態の液晶テレビジョン装置100aは、入力部12が受け付けた入力に基づいてスピーカ装置210を選択する選択画面SCをディスプレイ16aに表示する表示制御部144をさらに備える構成とされる。
【0086】
この構成によれば、視聴者は、表示されたOSD(On Screen Display)でスピーカ装置210を選択できる。
【0087】
また、本実施形態の液晶テレビジョン装置100aは、表示制御部144は、スピーカ装置210と自装置(つまり液晶テレビジョン装置100a)との接続に基づいて、選択画面SCをディスプレイ16aに表示し、選択部142は、選択画面SCにて入力部12が受け付ける入力に基づいて、スピーカ装置210を選択する構成とされる。
【0088】
この構成によれば、スピーカ装置210と液晶テレビジョン装置100aとの接続に基づいて、コンテンツを再生するスピーカ装置210を予め選択しておくことができる。
【0089】
また、本実施形態の液晶テレビジョン装置100aは、液晶テレビジョン装置100aからスピーカ装置210への再生データの送信に基づいて、表示制御部144は、選択画面SCをディスプレイ16aに表示し、選択部142は、選択画面SCにて入力部12が受け付ける入力に基づいて、再生データを送信するスピーカ装置210を選択する構成とされる。
【0090】
この構成によれば、視聴者は、液晶テレビジョン装置100aからスピーカ装置210への再生データの送信に基づいて、所望のスピーカ装置210で再生できる。
【0091】
また、本実施形態の液晶テレビジョン装置100aは、コンテンツの再生開始をスピーカ装置210に指令した後に入力部12が再生機器200の機器を示す入力を受け付けた場合、選択部142は、入力部12が受け付けた入力に基づいて、コンテンツを再生する機器を再選択する構成とされる。
【0092】
この構成によれば、視聴者は、コンテンツの再生が開始された後であっても、コンテンツを再生する機器を再選択できる。
【0093】
また、本実施形態の液晶テレビジョン装置100aは、生成部143は、少なくともコンテンツの音声を再生するスピーカ装置210の性能に応じた音声データの生成条件に基づいて音声データを生成し、生成条件は、コンテンツの音声が再生される時のダイナミックレンジ、単位時間当たりに再生されるデータ量であるビットレート、及びデータフォーマットのうちの少なくともいずれかを含む構成とされる。
【0094】
この構成によれば、液晶テレビジョン装置100aは、コンテンツの音声を再生するスピーカ装置210の音声再生に関する性能に適した生成条件で再生データを生成できる。従って、より快適な音声出力を視聴者に提供できる。
【0095】
また、本実施形態の液晶テレビジョン装置100aは、選択部143で選択されるコンテンツを記憶する記憶部13をさらに備える構成とされる。
【0096】
この構成によれば、記憶部13に記憶されたコンテンツをスピーカ装置210に送信できる。
【0097】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、液晶テレビジョン装置100aが、再生機器200、スマートフォン300及びレコーダ400とネットワークNTを介して接続される。以下では、第2実施形態において第1実施形態と異なる構成について説明する。また、第1実施形態と同様の構成部には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0098】
図5は、第2実施形態に係るDLNA接続システムの概念図である。
図6は、第2実施形態に係るDLNA接続システムの構成例を示すブロック図である。DLNA接続システムは、液晶テレビジョン装置100aと、スピーカ装置210を有する再生機器200と、スマートフォン300と、レコーダ400と、を含んで構成されている。液晶テレビジョン装置100a、再生機器200、スマートフォン300、及びレコーダ400は、ネットワークNTに接続されている。液晶テレビジョン装置100aは、ネットワークNTを介して再生機器200と通信可能であり、ネットワークNTを介してスマートフォン300及びレコーダ400と通信可能である。
【0099】
スマートフォン300は、DLNA規格に適合した外部制御装置であり、液晶テレビジョン装置100a及びレコーダ400に対してDMC装置として機能する。スマートフォン300はDMC機能により、レコーダ400が有するコンテンツ(動画コンテンツ、音声コンテンツなど)を選択し、レコーダ400が該コンテンツを送信する機器を液晶テレビジョン装置100aに選択する。
【0100】
スマートフォン300は、
図6に示すように、制御部31と、入力部32と、通信I/F33と、を備える。制御部31は、非一過性の記憶媒体(不図示)に格納されたプログラム及び制御情報などを用いて、スマートフォン300の各構成部を制御する。入力部32は、ユーザの操作入力を受け付け、受け付けた操作入力に基づく入力信号を制御部31へ出力する。通信I/F33は、ネットワークNTに接続された通信部であり、たとえば制御部31から出力されるコマンドを液晶テレビジョン装置100a、レコーダ400に送信する。
【0101】
レコーダ400は、DLNA規格に適合した外部機器であり、スマートフォン300及び液晶テレビジョン装置100aに対してDMS装置として機能する。レコーダ400は、
図6に示すように、制御部41と、HDD(Hard Disc Drive)42と、通信I/F43と、を備える。制御部41は、非一過性の記憶媒体(不図示)に格納されたプログラム及び制御情報などを用いて、レコーダ400の各構成部を制御する。HDD42は、液晶ディスプレイ装置100aに送信可能なコンテンツを格納する大容量記憶装置である。通信I/F43は、ネットワークNTに接続された通信部である。
【0102】
レコーダ400は、スマートフォン300のコマンドに応じて、液晶テレビジョン装置100aに送信可能なコンテンツのリストを作成してスマートフォン300に送信する。また、レコーダ400は、スマートフォン300が選択したコンテンツを液晶テレビジョン装置100aに送信する。
【0103】
液晶テレビジョン装置100aは、スマートフォン300及びレコーダ400に対してはDMR装置として機能する。液晶テレビジョン装置100aは、スマートフォン300がネットワークNTを介して送信されるコマンドに基づいて、レコーダ400からネットワークNTを介して送信されたコンテンツを液晶テレビジョン装置100a自身で再生できる。
【0104】
また、液晶テレビジョン装置100aは、再生機器200に対してはDMC装置及びDMS装置として機能する。そのため、液晶テレビジョン装置100aは、レコーダ400から送信されたコンテンツを再生機器200で再生させることもできる。より具体的には、液晶テレビジョン装置100aは、レコーダ400から送信されたコンテンツを記憶部13に記憶して、選択部142で選択する。そして、液晶テレビジョン装置100aは、たとえば、少なくともスピーカ装置210の性能に応じて該コンテンツに基づく音声データを生成部143により生成するとともに、スピーカ装置210に送信し、スピーカ装置210にてコンテンツの音声を再生させることができる。
【0105】
なお、液晶テレビジョン装置100a及び再生機器200のうちのどちらがコンテンツを再生するかは、たとえば、液晶テレビジョン装置100aの選択画面SCを用いて入力部12の入力により選択できる(
図3参照)。
【0106】
次に、スマートフォン300で選択され且つレコーダ400から送信されるコンテンツをスピーカ装置210で再生させる際のDLNA接続システムの動作を説明する。
図7は、第2実施形態に係るDLNA接続システムでの音声再生動作を説明するためのシーケンス図である。なお、
図7では、コンテンツの音声出力をスピーカ装置210で行い、映像出力をディスプレイ16aで行う場合を例に挙げて説明する。
【0107】
まず、スマートフォン300は、送信可能なコンテンツの一覧を示すリスト情報の取得を要求する旨のコマンド”Browse”をレコーダ400に送信する(S201)。レコーダ400は、リスト情報をスマートフォン300に送信する(S202)。スマートフォン300は、リスト情報に基づいてコンテンツリストを作成し(S203)、視聴者が再生を所望するコンテンツを入力部32の入力に基づいて選択する(S204)。
【0108】
スマートフォン300は、選択したコンテンツのURIを液晶テレビジョン装置100aに設定するためのコマンド”SetAVTransportURI”を液晶テレビジョン装置100aに送信し(S205)、さらに選択したコンテンツの再生を指示するコマンド”Play”を液晶テレビジョン装置100aに送信する(S206)。
【0109】
液晶テレビジョン装置100aは、コンテンツの送信を要求するコマンド”GET”をレコーダ400に送信する(S207)。レコーダ400は、要求されたコンテンツを液晶テレビジョン装置100aに送信する(S208)。液晶テレビジョン装置100aは、少なくともスピーカ装置210の性能に基づいて、コンテンツからスピーカ装置210用の音声データを生成する(S209)。なお、S209において、再生データを生成する条件を示す生成条件情報をスマートフォン300から受信している場合、液晶テレビジョン装置100aは、さらに該生成条件情報に基づいて音声データを生成してもよい。そして、液晶テレビジョン装置100aは、音声データのURIを設定する(S210)。
【0110】
次に、スピーカ装置210に対してDMCとして機能する液晶テレビジョン装置100aは、スピーカ装置210で再生するコンテンツ及びそのプレイリストのURIをスピーカ装置210に設定するためのコマンド”SetAVTransportURI”をスピーカ装置210に送信し(S211)、さらにコンテンツの再生を指示するコマンド”Play”をスピーカ装置210に送信する(S212)。
【0111】
スピーカ装置210は、音声データの送信を要求するコマンド”GET”を液晶テレビジョン装置100aに送信する(S213)。スピーカ装置210に対してDMSとして機能する液晶テレビジョン装置100aは、要求された音声データをスピーカ装置210に送信する(S214)。
【0112】
さらに、スピーカ装置210に対してDMCとして機能する液晶テレビジョン装置100aは、コンテンツの再生条件情報を示すコマンド”GetTransportInfo”をスピーカ装置210に送信する(S215)。なお、再生条件情報には、たとえば、スピーカ装置210で再生するコンテンツの再生ステータス、再生スピードなどが設定されている。再生条件情報を受信したスピーカ装置210は、肯定応答を示す”RES”を液晶テレビジョン装置100aに送信する(S216)。
【0113】
スピーカ装置210がコンテンツの再生を開始すると(S220)、液晶テレビジョン装置100aは、スピーカ装置210での音声出力に同期させて、レコーダ400から送信されたコンテンツの映像出力をディスプレイ16aで行う(S221)。
【0114】
液晶テレビジョン装置100aがコンテンツの再生開始をスピーカ装置210に指令した後にスピーカ装置210がコンテンツの音声を再生している間、スピーカ装置210に対してDMSとして機能する液晶テレビジョン装置100aは、コンテンツの再生位置の取得を要求するコマンド”GetPosionInfo”をスピーカ装置210に送信する(S230)。このコマンドを受信したスピーカ装置210は、コンテンツの再生位置を示す”RES”を液晶テレビジョン装置1に送信する(S231)。液晶テレビジョン装置100aは、受信した”RES”が示すコンテンツの再生位置に基づいて、ディスプレイ16aでの映像出力をスピーカ装置210での音声出力に同期させる。
【0115】
以上に説明した第2実施形態によれば、液晶テレビジョン装置100aは、コンテンツを有して液晶テレビジョン装置100aに送信するレコーダ400とさらに接続される制御装置であって、選択部143はさらに、レコーダ400が送信可能なコンテンツを選択し、記憶部13は、レコーダ400から送信されたコンテンツを記憶する構成とされる。
【0116】
この構成によれば、液晶テレビジョン装置100aはスピーカ装置210で再生するコンテンツをレコーダ400から受信できる。また、たとえば、DLNAが規定するネットワークを介した情報装置の相互接続のプロトコルにおいて、レコーダ400を液晶テレビジョン装置100aに対するDMS(Digital Media Server)として機能させることができ、液晶テレビジョン装置100aをレコーダ400に対するDMR(Digital Media Render)又はDMP(Digital Media Player)として機能させることができる。
【0117】
また、本実施形態の液晶テレビジョン装置100aは、レコーダ400が有するコンテンツを選択するスマートフォン300とさらに接続され、スマートフォン300により、レコーダ400からコンテンツが送信される機器として選択される構成とされる。
【0118】
この構成によれば、スマートフォン300で選択されたコンテンツがレコーダ400から液晶テレビジョン装置100aに送信される。液晶テレビジョン装置100aは、送信されたコンテンツの音声データを生成して、スピーカ装置210に送信できる。また、たとえば、DLNAが規定するネットワークを介した情報装置の相互接続のプロトコルにおいて、スマートフォン300を液晶テレビジョン装置100aに対するDMC(Digital Media Controller)として機能させることができ、液晶テレビジョン装置100aをスマートフォン300に対するDMR(Digital Media Renderer)として機能させることができる。
【0119】
また、本実施形態の液晶テレビジョン装置100aにおいて、通信I/F18は、音声データを生成する条件を示す生成条件情報をスマートフォン300から受信し、生成部143は、さらに生成条件情報に基づいて音声データを生成する構成とされてもよい。
【0120】
この構成によれば、再生データを生成する条件をスマートフォン300で設定できる。
【0121】
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。以下では、第3実施形態において第1及び第2実施形態と異なる構成について説明する。また、第1及び第2実施形態と同様の構成部には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0122】
図8は、第3実施形態に係るDLNA接続システムの概念図である。
図9は、第3実施形態に係るDLNA接続システムの構成例を示すブロック図である。DLNA接続システムは、STB(Set Top Box)100bと、ディスプレイ101と、スピーカ装置210及び液晶ディスプレイ220を有する再生機器200と、レコーダ400と、を含んで構成されている。STB100b、再生機器200、及びレコーダ400は、ネットワークNTに接続されている。
【0123】
STB100bは、ネットワークNTを介して再生機器200と接続される制御装置である。STB100bは、レコーダ400に対してDMP(Digital Media Player)装置として機能する。また、STB100bは、再生機器200に対してDMC装置として機能し、再生機器200を制御する。STB100bはDMC機能により、再生機器200で再生するコンテンツを選択し、該コンテンツを再生する機器を再生機器200から選択して、選択した機器でコンテンツを再生させる。たとえば、スピーカ装置210がコンテンツの音声を再生する機器に選択されて音声出力を行い、液晶ディスプレイ220がコンテンツの映像を再生する機器には選択されて映像出力を行う。また、STB100bは、再生機器200での再生開始、停止、早送りなどの再生動作を制御する。
【0124】
なお、STB100bの主要な構成は、ディスプレイ16aを備えていないこと以外では、第1及び第2実施形態の液晶ディスプレイ100aと同様である。すなわち、STB100bは、
図9に示すように、チューナ11と、入力部12と、記憶部13と、制御部14と、デマルチプレクサ15と、デコーダ16と、トランスコーダ17と、通信I/F18と、を備える。なお、STB100bにおけるこれらの構成要素の構成は第1及び第2実施形態と同様であるため、その説明は省略する。
【0125】
コンテンツの再生データ、及び再生データの送信先とする機器の選択はたとえば
図10のような選択画面SCで行うことができる。なお、
図10の選択画面SCを用いてコンテンツの再生データ及び再生機器を選択する構成は第1及び第2実施形態(
図3参照)と同様であるため、その説明は省略する。選択画面SCは液晶ディスプレイ220又はディスプレイ101に表示される。どちらに表示するかは入力部12の入力に基づいて選択可能である。
【0126】
ディスプレイ101は、外付けでSTB100bに接続された表示装置である。なお、この例示に限定されず、ディスプレイ101にSTB100bに内蔵されていてもよい。ディスプレイ101は、表示制御部144によって制御され、STB100bのデコーダ16から出力された映像データに基づく表示を行う。
【0127】
再生機器200は、STB100bに対してDMR装置として機能する機器を有して構成され、
図8では少なくともスピーカ装置210及び液晶ディスプレイ220を有する。スピーカ装置210は、STB100bのコマンドに基づいて、コンテンツの音声を再生する音声再生機器である。音声データは、STB100bの生成部143が、少なくともスピーカ装置210におけるコンテンツの音声再生に関する性能に基づく生成条件に応じて、選択部142で選択されたコンテンツをデマルチプレクサ15及びトランスコーダ17のうちの少なくともいずれかに出力することにより生成される。
【0128】
また、液晶ディスプレイ220は、STB100bのコマンドに基づいて、コンテンツの映像を再生する映像再生機器である。STB100bの生成部143は、たとえば、少なくとも液晶ディスプレイ220におけるコンテンツの映像再生に関する性能に応じた映像データの生成条件を設定する。そして、生成部143は、選択部142で選択されたコンテンツをデマルチプレクサ15及びトランスコーダ17のうちの少なくともいずれかに出力して映像データを生成条件に基づいて生成する。また、生成部143は、映像データを生成する条件の入力を入力部12が受け付けつけた場合、液晶ディスプレイ220の性能と入力部12が受け付けた条件とに応じた生成条件を設定して、該生成条件に基づいて映像データを生成する。映像データの生成条件は、たとえば、コンテンツの映像再生時の表示サイズ、解像度、単位時間当たりに再生されるデータ量であるビットレート、及びデータフォーマットなどである。こうすれば、液晶ディスプレイ220は、自身の性能に適した条件でコンテンツの映像を再生できる。
【0129】
再生機器200は、STB100bに対してDMR装置として機能する再生機器を含んで構成され、
図8及び
図9では少なくともスピーカ装置210と液晶ディスプレイ220とを含む。
【0130】
スピーカ装置210は、STB100bのコマンドに基づいて、コンテンツを再生する音声再生機器である。コマンド及び音声データは、STB100bからネットワークを介して送信される。スピーカ装置210の構成は第1及び第2実施形態(
図2参照)と同様であるため、その説明は省略する。
【0131】
液晶ディスプレイ220は、DLNA規格に適合した映像再生機器であり、STB100bのコマンドに基づいて、コンテンツを再生する映像再生機器である。コマンド及び映像データは、STB100bからネットワークを介して送信される。液晶ディスプレイ220は、
図9に示すように、制御部221と、通信I/F222と、表示部223と、を備える。制御部221は、非一過性の記憶媒体(不図示)に格納されたプログラム及び制御情報などを用いて、液晶ディスプレイ220の各構成部を制御する。通信I/F222は、ネットワークNTに接続された通信部である。表示部223は、STB100bからネットワークNTを通じて受信するコマンドに基づいて、STB100bから送信された映像データに基づく映像を表示する。
【0132】
レコーダ400は、ネットワークNTを介してSTB100bと接続されている。レコーダ400は、STB100bに対してDMS装置として機能する。レコーダ400は、STB100bのコマンドに応じて、送信可能なコンテンツのリストを作成してSTB100bに送信する。また、レコーダ400は、STB100bで選択されたコンテンツをSTB100bに送信する。なお、レコーダ400の構成は第2実施形態(
図6参照)と同様であるため、その説明は省略する。
【0133】
次に、STB100bで選択され且つレコーダ400から送信されるコンテンツを再生機器200で再生させる際のDLNA接続システムの動作を説明する。
図11は、第3実施形態に係るDLNA接続システムでの再生動作を説明するためのシーケンス図である。なお、
図11では、コンテンツの音声出力をスピーカ装置210で行い、映像出力を液晶ディスプレイ220で行う場合を例に挙げて説明する。
【0134】
まず、STB100bは、送信可能なコンテンツの一覧を示すリスト情報の取得を要求する旨のコマンド”Browse”をレコーダ400に送信する(S301)。レコーダ400は、リスト情報をSTB100bに送信する(S302)。STB100bは、リスト情報に基づいてコンテンツリストを作成し(S303)、視聴者が再生を所望するコンテンツを入力部12の入力に基づいて選択する(S304)。この際、コンテンツの音声出力を行う音声再生機器としてスピーカ装置210が選択され、コンテンツの映像出力を行う映像再生機器として液晶ディスプレイ220が選択される。
【0135】
STB100bは、コンテンツの送信を要求するコマンド”GET”をレコーダ400に送信する(S305)。レコーダ400は、要求されたコンテンツをSTB100bに送信する(S306)。STB100bは、レコーダ400からコンテンツを受信し、少なくとも再生機器200の性能に応じてコンテンツから再生データを生成する(S307)。すなわち、少なくともスピーカ装置210の性能に応じた音声データを作成し、少なくとも液晶ディスプレイ220の性能に応じた映像データを作成する。さらに、STB100bは、各再生データのURIを設定する(S308)。
【0136】
次に、液晶ディスプレイ220に対してDMCとして機能するSTB100bは、液晶ディスプレイ220で再生するコンテンツ及びそのプレイリストのURIを液晶ディスプレイ220に設定するためのコマンド”SetAVTransportURI”を液晶ディスプレイ220に送信する(S310)。また、スピーカ装置210に対してDMCとして機能するSTB100bは、スピーカ装置210で再生するコンテンツ及びそのプレイリストのURIをスピーカ装置210に設定するためのコマンド”SetAVTransportURI”をスピーカ装置210に送信する(S311)。
【0137】
また、液晶ディスプレイ220に対してDMCとして機能するSTB100bは、コンテンツの再生を指示するコマンド”Play”を液晶ディスプレイ220に送信する(S320)。液晶ディスプレイ220は、映像データの送信を要求するコマンド”GET”をSTB100bに送信する(S321)。液晶ディスプレイ220に対してDMSとして機能するSTB100bは、要求された映像データを液晶ディスプレイ220に送信する(S322)。
【0138】
さらに、液晶ディスプレイ220に対してDMCとして機能するSTB100bは、コンテンツの再生条件情報を示すコマンド”GetTransportInfo”を液晶ディスプレイ220に送信する(S323)。なお、再生条件情報には、たとえば、液晶ディスプレイ220で再生するコンテンツの再生ステータス、再生スピードなどが設定されている。再生条件情報を受信した液晶ディスプレイ220は、肯定応答を示す”RES”をSTB100bに送信する(S324)。
【0139】
次に、スピーカ装置210に対してDMCとして機能するSTB100bは、コンテンツの再生を指示するコマンド”Play”をスピーカ装置210に送信する(S330)。スピーカ装置210は、音声データの送信を要求するコマンド”GET”をSTB100bに送信する(S331)。スピーカ装置210に対してDMSとして機能するSTB100bは、要求された音声データをスピーカ装置210に送信する(S332)。
【0140】
さらに、スピーカ装置210に対してDMCとして機能するSTB100bは、コンテンツの再生条件情報を示すコマンド”GetTransportInfo”をスピーカ装置210に送信する(S333)。なお、再生条件情報には、たとえば、スピーカ装置210で再生するコンテンツの再生ステータス、再生スピードなどが設定されている。再生条件情報を受信したスピーカ装置210は、肯定応答を示す”RES”をSTB100bに送信する(S334)。
【0141】
次に、液晶ディスプレイ220がコンテンツの映像再生を開始し(S341)、スピーカ装置210がコンテンツの音声再生を開始する(S342)。なお、S341及びS342において、STB100bは、液晶ディスプレイ220での映像出力の開始と、スピーカ装置210での音声出力の開始とを同期させる。
【0142】
STB100bがコンテンツの再生開始を液晶ディスプレイ220に指令した後に液晶ディスプレイ220がコンテンツの映像を再生している間、液晶ディスプレイ220に対してDMSとして機能するSTB100bは、コンテンツの再生位置の取得を要求するコマンド”GetPosionInfo”を液晶ディスプレイ220に送信する(S343)。このコマンドを受信した液晶ディスプレイ220は、コンテンツの再生位置を示す”RES”をSTB100bに送信する(S344)。また、STB100bがコンテンツの再生開始をスピーカ装置210に指令した後にスピーカ装置210がコンテンツの音声を再生している間、スピーカ装置210に対してDMSとして機能するSTB100bは、コンテンツの再生位置の取得を要求するコマンド”GetPosionInfo”をスピーカ装置210に送信する(S345)。このコマンドを受信したスピーカ装置210は、コンテンツの再生位置を示す”RES”をSTB100bに送信する(S346)。STB100bは、スピーカ装置210及び液晶ディスプレイ220から受信した”RES”が示す各再生位置に基づいて、液晶ディスプレイ220での映像出力とスピーカ装置210での音声出力とを同期させる。
【0143】
以上に説明した第3実施形態によれば、STB100bは、再生機器200と接続される制御装置であって、再生機器200で再生するコンテンツを選択する選択部142と、少なくとも再生機器200におけるコンテンツの再生に関する性能に基づいて、コンテンツから再生データを生成する生成部143と、再生機器200に再生データを送信する通信I/F18と、を備える構成とされる。
【0144】
この構成によれば、STB100bで選択されたコンテンツが、少なくとも再生機器200におけるコンテンツの再生に関する性能に基づいて生成され、STB100bで選択された再生機器200に送信される。したがって、STB100bは、再生機器200におけるコンテンツの再生に関する性能に適した再生データを生成して、該再生機器200に送信できる。再生機器200は、自身の性能に適した条件でコンテンツを再生できる。よって、視聴者がより快適にコンテンツを視聴できる環境を実現できる。
【0145】
また、STB100bをコンテンツを有して再生機器200に送信するサーバ装置として機能させることができるとともに、再生機器200のコントローラとしても機能させることができる。たとえば、DLNA(Digital Living Network Alliance:登録商標)が規定するネットワークを介した情報装置の相互接続のプロトコルにおいて、STB100bを再生機器200に対するDMS(Digital Media Server)及びDMC(Digital Media Controller)として機能させることができる。
【0146】
また、本実施形態のSTB100bによれば、選択部142はさらに、再生機器200を選択する構成とされる。この構成によれば、コンテンツを再生する機器を選択できる。
【0147】
また、本実施形態のSTB100bによれば、選択部142が複数の再生機器200(すなわちスピーカ装置210及び液晶ディスプレイ220)を選択する場合、生成部143は、各々の再生機器200に送信する再生データを再生機器200毎に生成し、通信I/F18は、再生機器200毎に生成された再生データを各々の再生機器200に送信する構成とされる。
【0148】
この構成によれば、選択されたコンテンツに基づく再生データを複数の再生機器200(すなわちスピーカ装置210及び液晶ディスプレイ220)で再生する場合、再生データを再生機器200毎に生成できる。たとえば、複数の再生機器200がスピーカ装置210と液晶ディスプレイ220とを含む場合、スピーカ装置210には音声データを送信できる。スピーカ装置210は、自身の音声再生に関する性能に適した条件でコンテンツの音声を再生できる。また、液晶ディスプレイ220にはコンテンツの映像データを送信できる。液晶ディスプレイ220は、自身の映像再生に関する性能に適した条件でコンテンツの映像を再生できる。よって、視聴者は、より快適にコンテンツを視聴できる。
【0149】
また、本実施形態のSTB100bによれば、入力部12は、入力を受け付ける入力部12をさらに備え、生成部143は、さらに入力部12が受け付けた入力に基づいて、再生データを生成する構成とされる。
【0150】
この構成によれば、視聴者は、コンテンツから再生データを生成する条件を入力部12に入力できる。たとえば、視聴者は、音声データを生成する条件として、液晶ディスプレイ220で再生される音声出力のダイナミックレンジ、及びビットレート(単位時間当たりに再生されるデータ量)などを入力できる。スピーカ装置210に送信される音声データは、スピーカ装置210の音声再生に関する性能に加えてさらに、上述の条件に基づいて生成される。また、視聴者は、映像データを生成する条件として、液晶ディスプレイ220で再生されるコンテンツの映像出力の表示サイズ、解像度、及びビットレート(単位時間当たりに再生されるデータ量)などを入力できる。液晶ディスプレイ220に送信される映像データは、液晶ディスプレイ220の映像再生に関する性能に加えてさらに、上述の条件に基づいて生成される。従って、視聴者は、所望の視聴環境でコンテンツを視聴できる。
【0151】
また、本実施形態のSTB100bによれば、生成部143は、少なくともコンテンツの映像を再生する液晶ディスプレイ220の性能に応じた映像データの生成条件に基づいて映像データを生成し、生成条件は、コンテンツの映像が再生される時の表示サイズ、解像度、単位時間当たりに再生されるデータ量であるビットレート、及びデータフォーマットのうちの少なくともいずれかを液晶ディスプレイ220の性能に応じて設定する構成とされる。
【0152】
この構成によれば、STB100bは、コンテンツの映像を再生する液晶ディスプレイ220の映像再生に関する性能に適した生成条件でコンテンツの映像データを生成できる。従って、より快適な映像出力を視聴者に提供できる。
【0153】
また、本実施形態のSTB100bによれば、STB100bは、コンテンツを有するレコーダ400とさらに接続される制御装置であって、選択部142はさらに、レコーダ400が送信可能なコンテンツを選択し、記憶部13は、レコーダ400から送信されたコンテンツを記憶する構成とされる。
【0154】
この構成によれば、STB100bは再生機器200で再生するコンテンツをレコーダ400から受信できる。また、たとえば、DLNAが規定するネットワークを介した情報装置の相互接続のプロトコルにおいて、レコーダ400をSTB100bに対するDMS(Digital Media Server)として機能させることができ、STB100bをレコーダ400に対するDMR(Digital Media Render)又はDMP(Digital Media Player)として機能させることができる。
【0155】
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明する。以下では、第4実施形態において第1〜第3実施形態と異なる構成について説明する。また、第1〜第3実施形態と同様の構成部には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0156】
図12は、第4実施形態に係るDLNA接続システムの概念図である。
図13は、第4実施形態に係るDLNA接続システムの構成例を示すブロック図である。DLNA接続システムは、STB100bと、ディスプレイ101と、2つのタブレット端末装置230a、230bを有する再生機器200と、レコーダ400と、を含んで構成されている。STB100b、再生機器200、及びレコーダ400は、ネットワークNTに接続されている。
【0157】
STB100bは、ネットワークNTを介して再生機器200と接続される制御装置である。STB100bは、レコーダ400に対してDMP(Digital Media Player)装置として機能する。また、STB100bは、再生機器200に対してDMC装置として機能する。STB100bはDMC機能により、コンテンツを選択し、該コンテンツを再生する機器を再生機器200から選択して、選択した機器でコンテンツを再生する。
【0158】
コンテンツの再生データ、及び再生データの送信先とする機器の選択はたとえば
図14のような選択画面SCで行うことができる。なお、
図14の選択画面SCを用いてコンテンツの再生データ及び再生機器を選択する構成は第1〜第3実施形態(
図3、
図10参照)と同様であるため、その説明は省略する。選択画面SCは2つのタブレット端末装置230a、230b又はディスプレイ101のいずれかに表示される。いずれに表示するかは入力部12の入力に基づいて選択可能である。
【0159】
再生機器200は、STB100bに対してDMR装置として機能する機器を含んで構成され、
図12及び
図13では少なくとも第1タブレット端末装置230aと第2タブレット端末装置230bとを含む。第1タブレット端末装置230a及び第2タブレット端末装置230bはそれぞれ、STB100bのコマンドに応じて、コンテンツを再生する再生機器であり、少なくとも音声データ及び映像データのうちのどちらかを再生する。コマンド及び映像データは、STB100bからネットワークを介して送信される。なお、両者には、同じ再生データが送信されてもよいし、異なる再生データが送信されてもよい。たとえば、2つのタブレット端末装置230a、230bは、同じ映像出力及び音声出力を行ってもよい。或いは、2つのタブレット端末装置230a、230bは、同じ映像出力を行うが、異なる音声出力を行ってもよい。たとえば、コンテンツが多重音声コンテンツである場合、両者のうちの一方に所定の音声データ(たとえば主音声データ)を送信し、他方に他の音声データ(たとえば副音声データ)を送信してもよい。
【0160】
第1タブレット端末装置230a及び第2タブレット端末装置230bは同様の構成である。従って、以下では、これらを総称する際にはタブレット端末装置230と呼ぶ。タブレット端末装置230は、
図13に示すように、制御部231と、通信I/F232と、表示部233と、音声出力部234と、を備える。制御部231は、非一過性の記憶媒体(不図示)に格納されたプログラム及び制御情報などを用いて、タブレット端末装置230の各構成部を制御する。通信I/F232は、ネットワークNTに接続された通信部である。表示部233は、STB100bからネットワークNTを通じて受信するコマンドに基づいて、STB100bから送信された映像データに基づく映像を表示する。音声出力部234は、STB100bからネットワークNTを通じて受信するコマンドに基づいて、STB100bから送信された音声データに基づく音声出力を行う。
【0161】
次に、STB100bで選択され且つレコーダ400から送信されるコンテンツを再生機器200で再生させる際のDLNA接続システムの動作を説明する。
図15は、第4実施形態に係るDLNA接続システムでの再生動作を説明するためのシーケンス図である。
【0162】
まず、STB100bは、送信可能なコンテンツの一覧を示すリスト情報の取得を要求する旨のコマンド”Browse”をレコーダ400に送信する(S401)。レコーダ400は、リスト情報をSTB100bに送信する(S402)。STB100bは、リスト情報に基づいてコンテンツリストを作成し(S403)、視聴者が再生を所望するコンテンツを入力部12の入力に基づいて選択する(S404)。
【0163】
STB100bは、コンテンツの送信を要求するコマンド”GET”をレコーダ400に送信する(S405)。レコーダ400は、要求されたコンテンツをSTB100bに送信する(S406)。STB100bは、レコーダ400からコンテンツを受信し、少なくとも再生機器200の性能に応じてコンテンツから再生データを生成する(S407)。たとえば、少なくとも各タブレット端末装置230におけるコンテンツの音声及び映像の再生に関する性能に応じて、音声データ及び映像データなどの再生データがタブレット端末装置230毎に作成される。さらに、STB100bは、各再生データのURIを設定する(S408)。
【0164】
第1タブレット端末装置230aに対してDMCとして機能するSTB100bは、第1タブレット端末装置230aで再生するコンテンツ及びそのプレイリストのURIを第1タブレット端末装置230aに設定するためのコマンド”SetAVTransportURI”を第1タブレット端末装置230aに送信する(S410)。また、第2タブレット端末装置230bに対してDMCとして機能するSTB100bは、第2タブレット端末装置230bで再生するコンテンツ及びそのプレイリストのURIを第2タブレット端末装置230bに設定するためのコマンド”SetAVTransportURI”を第2タブレット端末装置230bに送信する(S411)。
【0165】
次に、第1タブレット端末装置230aに対してDMCとして機能するSTB100bは、コンテンツの再生を指示するコマンド”Play”を第1タブレット端末装置230aに送信する(S420)。第1タブレット端末装置230aは、再生データの送信を要求するコマンド”GET”をSTB100bに送信する(S421)。第1タブレット端末装置230aに対してDMSとして機能するSTB100bは、要求された再生データ(映像データ、音声データなど)を第1タブレット端末装置230aに送信する(S422)。
【0166】
さらに、第1タブレット端末装置230aに対してDMCとして機能するSTB100bは、コンテンツの再生条件情報を示すコマンド”GetTransportInfo”を第1タブレット端末装置230aに送信する(S423)。なお、再生条件情報には、たとえば、第1タブレット端末装置230aで再生するコンテンツの再生ステータス、再生スピードなどが設定されている。再生条件情報を受信した第1タブレット端末装置230aは、肯定応答を示す”RES”をSTB100bに送信する(S424)。
【0167】
次に、第2タブレット端末装置230bに対してDMCとして機能するSTB100bは、コンテンツの再生を指示するコマンド”Play”を第2タブレット端末装置230bに送信する(S430)。第2タブレット端末装置230bは、再生データの送信を要求するコマンド”GET”をSTB100bに送信する(S431)。第2タブレット端末装置230bに対してDMSとして機能するSTB100bは、要求された再生データ(映像データ、音声データなど)を第2タブレット端末装置230bに送信する(S432)。
【0168】
さらに、第2タブレット端末装置230bに対してDMCとして機能するSTB100bは、コンテンツの再生条件情報を示すコマンド”GetTransportInfo”を第2タブレット端末装置230bに送信する(S433)。なお、再生条件情報には、たとえば、第2タブレット端末装置230bで再生するコンテンツの再生ステータス、再生スピードなどが設定されている。再生条件情報を受信した第2タブレット端末装置230bは、肯定応答を示す”RES”をSTB100bに送信する(S434)。
【0169】
次に、第1タブレット端末装置230aがコンテンツの再生を開始し(S441)、第2タブレット端末装置230bがコンテンツの再生を開始する(S442)。なお、S441及びS442において、STB100bは、第1タブレット端末装置230aの再生開始と第2タブレット端末装置230bでの再生開始とを同期させる。
【0170】
STB100bがコンテンツの再生開始を第1タブレット端末装置230aに指令した後に第1タブレット端末装置230aがコンテンツを再生している間、第1タブレット端末装置230aに対してDMSとして機能するSTB100bは、各コンテンツの再生位置の取得を要求するコマンド”GetPosionInfo”を第1タブレット端末装置230aに送信する(S433)。このコマンドを受信した第1タブレット端末装置230aは、再生位置を示す”RES”をSTB100bに送信する(S434)。
【0171】
また、STB100bがコンテンツの再生開始を第2タブレット端末装置230bに指令した後に第2タブレット端末装置230bがコンテンツを再生している間、第2タブレット端末装置230bに対してDMSとして機能するSTB100bは、各コンテンツの再生位置の取得を要求するコマンド”GetPosionInfo”を第2タブレット端末装置230bに送信する(S435)。このコマンドを受信した第2タブレット端末装置230bは、再生位置を示す”RES”をSTB100bに送信する(S436)。STB100bは、第1タブレット端末装置230a及び第2タブレット端末装置230bから受信した”RES”が示す各再生位置に基づいて、第1タブレット端末装置230aでの再生出力と第2タブレット端末装置230bでの再生出力とを同期させる。
【0172】
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、上述の実施形態は例示であり、その各構成要素や各処理の組み合わせに色々な変形が可能であり、本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0173】
たとえば、上述の第1〜第4実施形態では、制御部14の復調部141、選択部142、生成部143、及び表示制御部144は、いずれも制御部14の機能的要素とされているが、これらの例示に限定されない。復調部141、選択部142、生成部143、及び表示制御部144のうちの少なくともいずれかは、電気回路、装置、デバイスなどの物理的な構成要素であってもよい。また、復調部141、選択部142、生成部143、及び表示制御部144のうちの少なくともいずれかは、制御部14から独立する構成要素であってもよい。