【解決手段】終端器は、導電プレート、絶縁プラグ及び信号接点を含む。導電プレートは、表面と装置表面を有し、それらの間に延伸する少なくとも1個の信号貫通孔を含む。絶縁プラグは、装置表面に信号貫通開口部が備えられ、少なくとも1個の信号貫通孔を有し、面表面と装置表面の間に延伸する。また、面表面に信号ブロック開口部を含む信号貫通開口を含む。信号接点は、導電性対応の斜めコイル信号接点であり、信号ブロック開口部から延出する信号ブロック接点と前記信号装置開口部から延出する信号装置接点とを備える。
(a)前記プレートに含まれる複数の接地貫通開口であり、少なくとも1個の信号開口から間隔を置かれかつ前記信号開口を取り囲む、前記接地貫通開口の各々が前記面表面と前記装置表面との間に延伸し、前記面表面内の接地ブロック開口部及び前記装置表面内の接地装置開口部を各々有する前記接地貫通開口と;
(b)前記接地貫通開口の各々内に捕らえられる導電性対応の斜めコイルの接地接点であって、前記接地ブロック開口部から延出する接地ブロック接点及び前記接地装置開口部から延出する前記接地装置接点を有する接地接点と
をさらに備える、
請求項1に記載のケーブル終端部。
(a)少なくとも1つの中心導体と、少なくとも1つの前記中心導体を取り囲む誘電体と、前記誘電体を取り囲む接地シールドとを有する少なくとも1本の被制御インピーダンスケーブルと;
(b)前記面と、少なくとも1つの前記ケーブル貫通孔と、および、前記ケーブル貫通孔内のケーブルを固定する手段とを備える前記接地ブロックであって、少なくとも1つの前記ケーブル貫通孔の各々が、少なくとも1つの前記被制御インピーダンスケーブルのうちの1つを収容し、前記ケーブル貫通孔が前記面に開口部を有し、前記少なくとも1つの中心導体及び前記誘電体が前記面と同一平面であるように前記面とケーブル位置をドレスする、前記接地ブロックと;
(c)前記信号ブロック接点が前記信号ブロック開口部から前記中心導体との電気的接点に延出するように前記接地ブロックの面に取り付けられる前記プレートの前記面表面と
をさらに備える、
請求項1に記載の被制御インピーダンスケーブル終端部。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、終端部の有害な電気効果を最小化する終端の点で対応接点要素を使用する被制御インピーダンスケーブルを終端するための装置及び方法である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、被制御インピーダンスケーブル(以下に、単に「ケーブル」)と別の装置との間のインタフェースをもたらすために対応電気接点を使用するケーブル終端器を含む。アセンブリは、アセンブリ及び装置を共に線形に圧縮しないことがあるジャッキネジによって一般的にもたらされる圧縮の方向に、圧縮力によって電気装置に着脱自在に取り付けられる。対応接点は、電気装置の導通点間の非共面性を補正する。
【0009】
終端器の各実施態様が、ケーブルを固定するためのアンカーブロック、ケーブル中心導体(複数導体)と電気装置との間の電気接続をするための1個以上の対応信号接点、ケーブルシールドと装置の接地面との間の電気接続をするための任意選択の対応接地接点、及び接点を保持するアンカーブロックに実装されるプレートを含む。
【0010】
アンカーブロックは、電気伝導性または非伝導性である可能性がある。導電性であるとき、ケーブルの全ての接地シールドがアンカーブロックに電気的に接続される。本発明は、ケーブル接地シールドの半田付け、接地シールドの圧着、導電性接着剤によるポッティング、インサート成形、堅くされた接地シールドの圧入、ねじ切り、及びツイストロックを含む、これを達成するためにいくつかの異なる方法を意図する。一旦ケーブルがアンカーブロック内につなぎ留められたならば、アンカーブロック面及びケーブル端部が対応接点との信頼性が高い電気的接触をするために仕上げられる。ケーブル中心導体がアンカーブロック面に対して周知の深さで配置されることを確実にするために、仕上げはミリング、研削、またはサンディングのようないくつかの機械手段による研磨を含むことができる。
【0011】
アンカーブロックが非導電性であるとき、導電性フェルールは各ケーブルの接地シールド上に設置される。ケーブル端部は対応接点との信頼性が高い電気的接触をするために仕上げられ、フェルール/ケーブルアセンブリはアンカーブロック内の孔に設置される。本発明は、圧入、ねじ切り、及びツイストロックを含む、これを達成するためにいくつかの異なる方法を意図する。
【0012】
本発明とともに用いられる実例対応接点は、バネプローブ、導電性ゴム接点、ファズボタン接点、打ち抜き金属コンタクト、化学エッチング接点、及び斜めコイル接点を含む。
【0013】
プレートは接点を保持する。プレートの特徴は、アンカーブロック面に当接する面表面、装置に概ね当接する装置表面、及び接点用の少なくとも1個の貫通開口を含む。各開口は、アンカーブロック面開口部及び装置面開口部を有する。信号接点用の開口が、アンカーブロック内の対応するケーブル孔と位置合わせされる。
【0014】
ケーブル中心導体は、対応信号接点によって電気装置の信号導通点に接続される。ほとんどの構成において、信号接点は、ケーブルのインピーダンス環境を厳密に模倣するパターンで、導電性アンカーブロックまたはケーブルシールドのどちらかを装置に接続する複数の接地接点によって取り囲まれる。システムのインピーダンスは、信号接点に対して接地接点の位置を変えることによってまたは絶縁体を変えることによって変えることができる。
【0015】
斜めコイル接点は、プレート内の貫通開口内に捕らえられる。開口は、アンカーブロックに隣接した側面でのより小さいブロック開口部に対してかつ他端でのより小さい装置開口部に対して狭くなるより大きなセンターセクションを有する。接点リードの長さはリードが開口部から延出するようなものである。代わりとして、ブロック開口部がセンターセクションと同じくらい広い。任意選択で、中心導体及び装置と対応する接点リードとの間の接触面積を、ケーブル中心導体と同じくらい広い接点が中に捕らえられる一対の導電性突起によって増大させることができる。任意選択で、開口の残りの空間が、弾性を追加してかつコイルループを電気的にショートさせるのを助ける対応導電性エラストマによって充填される。
【0016】
ファズボタン接点は円柱形で、かつ中心で端部と比べてより狭い開口内に圧入される。接点端部が、プレートから延出する。
【0017】
信号接点用の導電ゴム接点が、開口内の環状突起にうまく嵌まる中心に位置する環状凹部を備えた円柱形であることができる。接点端部が、プレートから延出する。接地接点用の導電ゴム接点は信号接点と同じ構造であることができるか、または信号接点を取り囲む円形であることができる。
【0018】
エッチングまたは打ち抜き接点は、C形状の開口内に捕らえられるC形状の導電材料のストリップである。
【0019】
中心導体と信号接点との間の電気接続及び接地ブロック/ケーブルシールドフェルールと接地接点との間の電気接続は、圧縮接続である。プレート内に設置される接点によって、プレートは、機械的アタッチメントによってアンカーブロックに実装され、それによって中心導体の端部に対向して信号接点の端部を、及びアンカーブロック/ケーブルシールドフェルールに対向して接地接点の端部を押しつける。代わりとして、中心導体と信号接点との間の電気接続が、半田接続である。代わりとして、中心導体の端部が斜めコイル接点のような対応バネに形成される。
【0020】
プレートは、絶縁性または導電性であることができる。絶縁プレートは、非導電性材料でできている。導電プレートは、好ましくは接地接点を結合する導電性金属から成り、それによってより正確なインピーダンスマッチングを信号接点にもたらす。代わりとして、導電プレートは導体コーティングでメッキされた非伝導性材料から成る。信号接点は、絶縁センタリングプラグまたは不導体コーティングによって導電プレートから絶縁される。
【0021】
代わりとして、信号接点開口が導電性突起内にある。突起は、導電プレートから突起を絶縁する絶縁環によって取り囲まれる。
【0022】
さらに、ケーブルが非常に小さい許容誤差で同じ長さであるように、アンカーブロックにケーブルを組み付けるための方法と装置が開示される。この方法を容易にするために、フレーム、コネクタジグ、ブロックジグ、及びレッグを有する半田付け治具が、使用される。フレームは、概ね矩形で垂直に立っている。コネクタジグは、フレームの下部横材に実装される。ブロックジグは、フレームの上部横材に実装される。4本のレッグが水平から少なくとも10°の角度で概ね対向する方向にフレームの底部コーナから延出し、それらが、フレームが倒れるのを防止するがユーザがフレームを傾けることを可能にするようにする。
【0023】
コネクタジグは、ケーブルの他端がアンカーブロックに半田付けされるところから離れた固定された距離で、ケーブルコネクタをロックする。ケーブルがアンカーブロックに対して同じ長さになるように、コネクタジグは上方へ開いた円弧でコネクタをロックする。
【0024】
アンカーブロックはブロックジグにフェースアップで固定され、それが上部横材に固定される。テンションプレートが、上部横材に実装される。ジャッキネジは、テンションプレートの端部で孔にねじ込まれる。
【0025】
ケーブルシースが剥がされ、剥がされた部分がアンカーブロック内の孔及びテンションプレート内の対応するケーブル孔を通して供給される。コイルバネが各ケーブル上に配置され、カラーがケーブルに堅固に固定される。
【0026】
コネクタジグ内にコネクタを入れたあとに、ケーブル上で適切な張力になるまで、ジャッキネジがしっかりと締められる。各ケーブルシールドが、アンカーブロックに半田付けされる。角度付きレッグが、アンカーブロックの各側面へのより簡単なアクセスのためにユーザが治具を傾けることを可能にする。半田及びアンカーブロックが十分に冷却したあと、ジャッキネジがゆるめられ、カラー、バネ及びテンションプレートが除去される。アンカーブロックがフレームから除去され、コネクタがコネクタジグから除去される。
【0027】
アンカーブロック面は、サンディング、ミリング、平削り、スカイビング仕上げ、ブローチング、またはその他の適切な方法によって、円滑で均一に平坦に仕上げられる。
【0028】
本発明の目的は、本発明の以下の図面及び詳細な説明を考慮して明白になるであろう。
【0029】
本発明の本質及び目的のより完全な理解のために、添付の図面が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】同軸ケーブルとともに用いられる本発明のケーブル終端部アセンブリの等角図である。
【
図2】装置に接続される
図1のケーブル終端部アセンブリの前面図である。
【
図3】装置に接続されるケーブル終端部アセンブリの断面詳細図である。
【
図4】
図1のケーブル終端部アセンブリの側面図である。
【
図5】導電性アンカーブロックを備えた
図1のケーブル終端部アセンブリの分解図である。
【
図6】ラインA−Aに沿った
図2のケーブル終端部アセンブリの上部断面図である。
【
図7】ラインB−Bに沿った導電性アンカーブロックを有する
図4のケーブル終端部アセンブリの前面断面図である。
【
図8】ケーブルをアンカーブロックに着脱自在に取り付ける方法の断面図である。
【
図9】ケーブルをアンカーブロックに着脱自在に取り付ける別の方法の断面図である。
【
図10】非導電性アンカーブロックを備えた
図1のケーブル終端部アセンブリの分解図である。
【
図11】ラインB−Bに沿った非導電性アンカーブロックを有する
図4のケーブル終端部アセンブリの前面断面図である。
【
図13】角度付きアンカーブロックの等角図である。
【
図16】直角アンカーブロックの構成の側断面図である。
【
図17】絶縁プレートを備えた
図1のケーブル終端部アセンブリの下面図である。
【
図18】Cでとられた
図17の同軸ケーブル終端部アセンブリの底部の構成の詳細図である。
【
図19】Cでとられた
図17の同軸ケーブル終端部アセンブリの底部の別の構成の詳細図である。
【
図20】鏡像シートを有する導電性アンカーブロック及び絶縁プレートとともに斜めコイル接点を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である。
【
図21】鏡像シートを有する非導電性アンカーブロック及び絶縁プレートとともに斜めコイル接点を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である。
【
図22】非対称シートを有する絶縁プレートとともに斜めコイル接点を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である。
【
図23】細長いセンターセクションを有する絶縁プレートとともに斜めコイル接点を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である。
【
図24】絶縁プレート及び導電性突起とともに斜めコイル接点を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である。
【
図25】絶縁プレートとともにファズボタン接点を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である。
【
図26】絶縁プレートとともに導電ゴム接点を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である。
【
図29】絶縁プレート内に埋め込まれた打ち抜きまたはエッチング接点を使用する
図1のケーブル終端部アセンブリの下面図である。
【
図30】Hでとられた
図29の同軸ケーブル終端部アセンブリの底部の詳細図である。
【
図31】アンカーブロック上の設置の前の
図29のプレートの断面図である。
【
図32】絶縁プレート内に埋め込まれた打ち抜きまたはエッチング接点を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である。
【
図33】絶縁プレートとともに
図14のアンカーブロックを使用するケーブル終端部アセンブリの分解図である。
【
図34】絶縁プレートとともに
図14のアンカーブロックを使用するケーブル終端部アセンブリの断面図である。
【
図35】絶縁プレートとともに接地接点用の斜めコイル接点及び信号接点用の成形されたケーブル中心導体を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である。
【
図36】信号接点用の同軸ケーブル、導電プレート、及び絶縁プラグを備えた
図1のケーブル終端部アセンブリの下面図である。
【
図37】信号接点用の導電プレート及び絶縁プラグを備えたJでとられた
図36の同軸ケーブル終端部アセンブリの底部の詳細図である。
【
図38】信号接点用の導電プレート及び絶縁プラグとともに斜めコイル接点を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である。
【
図39】信号接点用の同軸ケーブル、導電プレート、誘電環、及び導電性突起を備えた
図1のケーブル終端部アセンブリの下面図である。
【
図40】信号接点用の導電プレート、誘電環、及び導電性突起を備えたKでとられた
図39の同軸ケーブル終端部アセンブリの底部の詳細図である。
【
図41】信号接点用の導電プレート、誘電環、及び導電性突起とともに斜めコイル接点を使用する同軸ケーブル終端部を示すDでとられた
図7の詳細図である。
【
図42】双軸ケーブルとともに用いられる本発明のケーブル終端部アセンブリの等角図である。
【
図44】ラインM−Mに沿った
図43のケーブル終端部アセンブリの上部断面図である。
【
図46】ラインN−Nに沿った
図45のケーブル終端部アセンブリの前面断面図である。
【
図47】絶縁プレートを備えた
図42のケーブル終端部アセンブリの下面図である。
【
図48】絶縁プレートを備えたRでとられた
図47のケーブル終端部アセンブリの底部の詳細図である。
【
図49】絶縁プレートとともに斜めコイル接点を使用する双軸ケーブル終端部を示すPでとられた
図46の詳細図である。
【
図50】信号接点用の双軸ケーブル、導電プレート、及び絶縁プラグを備えた
図42のケーブル終端部アセンブリの下面図である。
【
図51】Sでとられた
図50の双軸ケーブル終端部アセンブリの底部の詳細図である。
【
図52】信号接点用の斜めコイル接点、導電プレート、及び絶縁プラグを使用する双軸ケーブル終端部を示すPでとられた
図46の詳細図である。
【
図53】信号接点用の双軸ケーブル、導電プレート、及び絶縁プラグを備えた
図42の代替ケーブル終端部アセンブリの下面図である。
【
図54】Tでとられた
図53の代替双軸ケーブル終端部アセンブリの底部の詳細図である。
【
図56】ケーブル及びアンカーブロックを備えた本発明の半田付け治具の等角図である。
【
図60】取り付けられたアンカーブロックを備えた
図57のブロックジグ及びテンションプレートの詳細図である。
【
図61】ブロック及びテンションプレートを通してねじ込まれたケーブルの詳細図である。
【
図62】ケーブル上に設置されたネジ及びカラーの詳細図である。
【
図63】張力下のテンションプレートの詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明は、終端の点で対応または圧縮可能な接点要素を用いて終端部の有害な電気効果を最小化する被制御インピーダンスケーブルを終端するための装置及び方法である。本発明によって、インピーダンスミスマッチが最小化され、ケーブルが高周波信号範囲でより役立つことを可能にする。本発明は、内部導体(複数導体)と接地シールドとの間のインピーダンスが制御される任意のケーブル構造体に使用することができる。
【0032】
加えて、本発明は被制御インピーダンスケーブルが使用できる密度を増大する。すなわち、本発明によって、従来技術の終端部によるものより多くのケーブルを所定の量の空間内に終端させることができる。さらに、本発明の構成要素間のインタフェースは、貫通孔実装を必要としない場合があり、それがさらに密度能力を高めることができる。
【0033】
小さい対応接点が、ユーザが求めるどんな電気装置にでも被制御インピーダンスケーブルを分離自在に相互接続するために使用できるように、本発明はケーブル端部の適切な仕上げを要求する。適例は、コンピュータ中央処理PCBをそのランダムアクセスメモリPCBまたは別の中央処理PCBと接続することのような、高周波で互いに通信しなければならない2枚のプリント回路基板を接続することである。
【0034】
図1〜11に示すように、本発明は被制御インピーダンスケーブル(以下に、単に「ケーブル」)30と別の装置2、一般的に集積回路(IC)またはプリント回路基板(PCB)との間のインタフェースをもたらすために対応電気接点12、14を使用するケーブル終端器10を含む。終端器10は、後述するようにケーブル30上に設置される。終端器10とケーブル(複数ケーブル)の組合せは、ケーブル終端部アセンブリ8と称する。
図2及び3に示すように、アセンブリ8は圧縮の方向24に圧縮力22によって電気装置2に着脱自在に取り付けられる。一般的に、ジャッキネジ26が圧縮力22をもたらす。ジャッキネジ26は、アセンブリ8及び電気装置2を共に線形に圧縮しないことがある。対応接点12、14は、ケーブル30と電気装置2との間の適切な接続を容易にし、電気装置2の導通点4内の非共面性を補正する。
【0035】
本発明は、1本以上の中心導体を有する被制御インピーダンスケーブルとともに用いられる。同軸ケーブル30は、誘電体34の外側の接地基準シールド36を備えた誘電体34によって取り囲まれる中心導体32を有する。任意選択で、シース38がシールド36を覆う。双軸ケーブル30が、誘電体34の外側の接地基準シールド36及びシールド36を覆うシース38を備えた誘電体34によって取り囲まれる2本の中心導体32を有する。2本を超える中心導体を備えたケーブルが、利用可能である。とりわけ記述されないとはいえ、本発明は2本を超える中心導体を有するケーブルに対応するように適応させることができる。
【0036】
本発明の終端器10は、いくつかの実施態様を有する。各実施態様は、ケーブル30を固定するためのアンカーブロック16、ケーブル中心導体(複数導体)32と電気装置2との間の電気接続をするための1個以上の対応信号接点12、ケーブルシールド36と装置2の接地面との間の電気接続をするための任意選択の対応接地接点14、及び接点12、14を保持するアンカーブロック16に実装されるプレート18を含む。
【0037】
1つの実施態様において、
図5におけるように、アンカーブロック16は導電性であり、ケーブル30に共通接地をもたらす。ケーブル30の全ての接地シールド36は、アンカーブロック16に電気的に接続される。本発明は、これを達成するためにいくつかの異なる方法を意図する。接地シールド36は、アンカーブロック16内の孔40内に半田付けされることができる。ケーブルシース38は、少なくともアンカーブロック孔40の長さ剥ぎ取られる。ケーブル30がシース38の端部まで孔40内に挿入され、シールド36がアンカーブロック16に半田付けされる。
【0038】
代わりとして、ケーブル30がアンカーブロック孔40内に圧着されることがある。シース38が剥ぎ取られたあと、ケーブル30が孔40内に挿入される。孔40は、経路のサイズがケーブル30のサイズより小さい点までのケーブル30の挿入のあとで、ケーブル30が幾何学的に変更されて走る経路を有し、それによってアンカーブロック16にケーブル30をつなぎ留めてかつシールド36をアンカーブロック16に電気的に接続することができる。
【0039】
アンカーブロック16にケーブル30をつなぎ留める他の方法が、一旦それが孔40内に配置されたならば、導電性接着剤によって接地シールド36をポッティングするステップ、モールディングのときに適所にケーブル30でアンカーブロック16をインサート成形するステップ、及び、孔40内に、堅くされた例えば予備スズメッキした接地シールドを圧入するステップを含む。
【0040】
一旦ケーブル30がアンカーブロック16内につなぎ留められたならば、アンカーブロック16の面20及びケーブル端部136が小さい対応接点との信頼性が高い電気的接触をするために適切に仕上げられる。ケーブル中心導体32が、アンカーブロック面20に対して周知の深さで、この場合にアンカーブロック面20と同じ高さに配置されることを確実にするために、ケーブル端部136及びアンカーブロック面20は、ミリング、研削、またはサンディングのような、いくつかの機械手段によって研磨されて平坦化される必要があることがある。中心導体32及びアンカーブロック16への受け入れられる電気接続を阻止するために、ケーブル端部136及び面20は、研磨された表面が酸化するか、またはさもなければ劣化するのを防止するために貴金属メッキをさらに必要とすることがある。
【0041】
ケーブル30をアンカーブロック16に着脱自在に取り付ける方法が、
図8及び9内に示される。アセンブリ全体が置換される必要がないように、これらの方法は個々のケーブル30の置換を可能にする。第1の方法は、ケーブル端部を仕上げるためにケーブル30の端部に、またはその近くに、フェルールを取り付けることを要求する。シース38が剥ぎ取られ、ネジ付きフェルール134がシールド36の上を滑る。フェルール134は、半田付け、クリンピング、またはフェルール134をシールド36に電気的に結合する他の機械手段によってケーブルに取り付けられる。ケーブル端部136は次いで、ケーブル端部136上で平坦面を達成するために研磨によって仕上げられる。中心導体32と信号接点12との間の電気接続を生成するために中心導体32が信号接点12に押圧されるまで、フェルール134は次いでアンカーブロック16内のネジ付き孔138内にねじ込まれる。
【0042】
図8の構成では、アンカーブロック16は2個の部分140、142を有する。上部140は、フェルール13がその中にねじ込まれるネジ付き孔138を有する。中心導体32が信号接点12のすぐ上になるように、下部142はケーブル端部136を正確に位置合わせするためにある。この方法は、ケーブル中心導体32間の1mm以下の間隔のような非常にタイトなピッチで個々のケーブルを正確に終端するために使用することができる。
【0043】
図9に示すように、ケーブル30をアンカーブロック16に着脱自在に取り付ける第2の方法は、ツイストロックアタッチメント300の使用を要求する。構成要素302がケーブル30の上に自由に摺動することができるように、ツイストロック構成要素302がケーブル30の上を滑る。コイルバネ304が、ケーブル30の上を滑る。シース38が剥ぎ取られたあと、フェルール306が、半田付け、クリンピング、またはフェルール306をシールド36に電気的に結合する他の機械手段によってシールド36に取り付けられる。ケーブル端部308が次いで、ケーブル端部308上で平坦面を達成するために研磨によって仕上げられる。
【0044】
ケーブル端部308が、アンカーブロック16内の孔310内に挿入される。ツイストロック構成要素302からの突起312が、それらが孔310内の環状凹部316と位置合わせするまで、孔310の側面内に、示されない向かい合ったノッチを滑り降りる。この位置合わせによって、中心導体32と信号接点12との間の電気接続を生成するために信号接点12に中心導体32をそれが押圧するように、バネ304が圧縮される。突起312が環状凹部316によって捕らえられるように、ツイストロック構成要素302が回転され、それによって孔310内にケーブル30を保持する。
【0045】
別の実施態様において、
図10及び11におけるように、アンカーブロック16は非導電性であり、単にケーブル30にアンカーをもたらすだけである。アンカーブロック16は非伝導性材料から成る。ケーブルシース38が剥ぎ取られ、導電性フェルール330がシールド36の上を滑る。フェルール330は、半田付け、クリンピング、またはフェルール330をシールド36に電気的に結合する他の機械手段によってケーブルに取り付けられる。ケーブル端部332は次いで、ケーブル端部332上で平坦面を達成するために研磨によって仕上げられる。中心導体32が信号接点12に押圧されるまで、フェルール330は次いでアンカーブロック16内の孔334に挿入され、フェルール330は接地接点14に対向して押圧される。
【0046】
本発明は、フェルール/ケーブルアセンブリをアンカーブロック16内に保持するための複数の異なる方法を意図する。2つのそのような方法は、着脱可能なケーブルならびに
図8及び9を参照して上で説明されている。第1の方法はネジ付きアタッチメントを使用し、第2の方法はツイストロックアタッチメントを使用する。
【0047】
別の方法は圧入を介する。任意選択で、フェルール330の側面340はローレット加工される、またはその他の場合には粗くされる。フェルール/ケーブルアセンブリは、ケーブル端部332がブロック面338と同じ高さになるまで、わずかに小さい孔334に圧入される。
【0048】
別の方法が
図11内に示される。
図11におけるように、フェルール330は、フェルール330の端部344または端部344から離れたところに環状隆起342を有する。アンカーブロック16は、2つのセクション、下部セクション346及び上部セクション348を有する。下部セクション346の孔334の上端は、環状溝352を有する。フェルール/ケーブルアセンブリが孔334に挿入されると、隆起342は溝352に嵌まり、ケーブル端部332がブロック面338と同じ高さになる。ブロック上部セクション348は下部セクション346上に設置され、ネジ、クリップ、または任意の他の受け入れられる方法を介して取り付けられる。上部セクション348は、アンカーブロック16内にフェルール/ケーブルアセンブリを捕らえる。任意選択で、隆起342及び溝352は、フェルール/ケーブルアセンブリが孔334内で回転することを阻止するためにキーで止めることができる。
【0049】
とりわけ着脱可能なアタッチメントを備えた、いくつかの設計では、ケーブル端部は必ずしもアンカーブロック面20と同一平面上でなくてもよい、すなわち、それはアンカーブロック面20からわずかにへこむかまたは突き出てもよい。そのへこみまたは突起は、0.05インチほどである可能性がある。本願明細書及び請求項は、ケーブル端部が実際にアンカーブロック面20と同一平面上であるか、0.05インチほどアンカーブロック面20からわずかにへこむか、またはわずかに突き出ることを示すために用語「同一平面上」を使用する。
【0050】
本図の大部分では、アンカーブロック16はケーブル30がアンカーブロック面20に対して垂直である概ね矩形の固体である。しかしながら、アンカーブロック16は他の形状を有することができる。
図13は、ケーブル30がアンカーブロック面20に対してある角度にある角度付きアンカーブロック16を示す。
図14は、装置エッジアタッチメントとともに使用されることができる平行アンカーブロック16を示す。
【0051】
図15は、ケーブル30が90°に曲がる一般的な直角アンカーブロック16を示す。
図16は、歪逃しを備える直角アンカーブロック16を示す。アンカーブロック16は、伝導性または非伝導性で略剛性の材料から成るベース280を有する。ケーブル30は、ベース280のチャネル284に載置される。伝導性または非伝導性で比較的剛性の材料から成るカバー282が、ベース280に取り付けられる。アタッチメントの方法は、ベース及びカバー材料の上に依存する。例えば、ベース280及びカバー282両方が金属である場合、アタッチメントはネジによる可能性がある。ベース280及びカバー282両方がプラスチックである場合、アタッチメントは、タブ及びスロットでベース280上にはめるカバー282とすることができる。ベース280及びカバー282が組み立てられるとき、チャネル284は歪逃しをもたらすベンド286を有する。
【0052】
これらは、他のアンカーブロック形状の例だけである。本発明は、アンカーブロック16が特定の用途に対して機能する任意の形状を有することができることを意図する。
【0053】
本発明とともに用いられる実例対応接点は、バネプローブ、導電性ゴム接点、ファズボタン接点、打ち抜き金属コンタクト、化学エッチング接点、及び斜めコイル接点を含む。
【0054】
典型的バネプローブは、バネ及び1、2のプランジャを備えた中空バレルから成る。バネは、バネの端部でバレルの向かい合った開放端内に圧着されるプランジャの端部とともにバレル内に収容される。バネはプランジャを外側にバイアスし、それによって、プランジャの先端にバネ力をもたらす。
【0055】
導電性エラストマバンプが、埋め込み導電性金属要素を備えたさまざまなタイプのゴム及び/またはシリコーンでできている。装置導通点が装置から持ち上げられるとき、エラストマバンプが機能することができ、したがって、ときには、装置からの突出特徴または突出部材として働くシステムへの第3の導電要素の追加を必要とする。
【0056】
代わりとして、接点はその厚さを通して電気だけを導通するエラストマシートである異方性導電エラストマの単一シートから作ることができる。
【0057】
ファズボタンは、円柱形の形状につぶされるワイヤである。得られる形状は、スチールウールでできている小さい円柱のようにとても見える。円柱が非伝導性材料のシート内の孔の中に配置されるとき、それは連続的に電気的にショートされるバネのように働く。エラストマバンプのように、ファズボタンと接触するように非伝導性シートの孔の中に到達するために必要な第3の要素とともにファズボタンを使用できる。
【0058】
種々のタイプ及び構成の斜めコイル接点が、(特許文献2)及び(特許文献3)内に記述され、その両方を本願明細書に引用したものとする。簡潔に、斜めコイル接点は一対の反対の位置に延伸するリードを備えた導電性の本質的に弾性のワイヤのコイルを含む。リードは、コイル軸からある角度をなす方向に延伸する。圧縮中に、それらが互いに沿って摺動するとともに、コイルループが共に電気的にショートされる。
【0059】
図は、斜めコイル接点、ファズボタン接点、導電ゴム接点、及び打ち抜き金属または化学エッチング接点の使用を例示する。上記のように、プレート18は接点12、14を保持する。プレート18の構造は、接点のタイプに依存する。接点のタイプに関係なく、プレート18はいくつかの共通の特徴を有する。これらの特徴は、信号接点12として斜めコイル接点を参照して
図12内に示されるが、全てのタイプの接点、同じく接地接点14にあてはまる。プレート18は、終端器10が組み立てられるとき、アンカーブロック面20に当接する面表面170を有する。プレート18は、終端器10が装置2に接続されるとき、装置2に概ね当接する装置表面172を有する。プレート18は、接点12、14に対して少なくとも1個の貫通開口174を有する。開口は、その開口内の接点内に伝達される信号のタイプに従い、信号開口または接地開口のどちらかである。各開口174は、アンカーブロック面開口部176及び装置面開口部178を有する。信号接点12用の信号開口は、アンカーブロック16内の対応するケーブル孔40と位置合わせされる。アンカーブロック16にプレート18を組み付ける前に、接点12のアンカーブロック接点180がアンカーブロック面開口部176から延出する。終端器10を装置2に接続する前に、接点12の装置接点182が装置面開口部178から延出する。
【0060】
図17〜41は、同軸ケーブルに対する本発明の構成を示す。ケーブル30の中心導体32は、対応信号接点12によって電気装置2の信号導通点4に接続される。
図17〜19に示すように、ケーブル30のインピーダンス環境、例えば50オーム、75オーム、85オーム、または100オームを厳密に模倣するパターンで、導電性アンカーブロック16またはケーブルフェルール330のどちらかを装置に接続する複数の接地接点14によって、信号接点12が取り囲まれる。システムのインピーダンスは、信号接点12に対して接地接点14の位置を変えることによって、または絶縁体を変え、それによって材料の誘電率を変えることによって、またはその両方によって変えることができる。信号接点に対して接地接点の位置を変えることは、50オームケーブルの2.5mmから75オームケーブルの6mmに同軸ケーブル上の接地シールドの直径を変えるようなものである。代わりとして、ケーブルが同じインピーダンス環境を維持するとともに誘電体は、材料の誘電率が低ければ低いほど、接地シールドがケーブル信号導体により近くなることができるように変えることができる。
【0061】
2本以上のケーブル30及び導電性アンカーブロック16があるとき、ケーブル30間の「共有される」接地接点14があってもよい。例えば、
図19の同軸構造において、2個の信号接点12間の接地接点14’は、両ケーブルに共通である。共通の接地接点がまた、
図20内に見ることができ、そこで右側接地接点14が隣接するケーブル30の接地シールド36の間にある。別の例が、
図48の双軸構造内に示され、そこで隣接するケーブル30の2個の信号接点間の接地接点14’が両ケーブルに共通である。
【0062】
図20〜22に示すように、斜めコイル接点42がプレート18内の貫通開口44内に捕らえられる。開口44は、アンカーブロック16に隣接した側面でより小さいブロック開口部46bに、及び他端でより小さい装置開口部46aに狭くなるより大きなセンターセクション48を有する。
図20及び21内に示される1つの構成において、プレート18は2枚の鏡像シート50を有し、そこで各シート50が1個の開口部46a、46b及びセンターセクション48の半分を有する。接点42が1枚のシート50のセンターセクション48内に配置され、シート50が接点42を捕らえるために共にはさまれる。
図22内に示される別の構成では、プレート18は開口部46aの1つ及びセンターセクション48を備えたベースシート52、ならびに他の開口部46bを備えた上部シート54を有する。接点42はセンターセクション48内に配置され、シート52、54が共にはさまれ、開口44内に接点42を捕らえる。接点リード56の長さは、リード56が開口部46a、46bから延出するようなものである。
【0063】
代替構成が、
図23内に示される。両端部でより小さい開口部を備えたより広いセンターセクションよりむしろ、センターセクション48が、アンカーブロック16からプレート18の対向する側面上のより小さい装置開口部46aまでブロック開口部46bからその全幅で延在する。プレート18がアンカーブロック16に実装されるとき、以下に記載するように、接点12、14がプレート18内に固定される。開口44の全てがこの設計である場合、プレート18は2枚のシート50を有する必要はない。接点12、14がブロック開口部46bから設置できるので、プレート18は単一シートであることができる。
【0064】
斜めコイル接点42を作るために使用されるワイヤが非常に小さいサイズのため、斜めコイル信号接点12とケーブル中心導体32との間の接触面積は小さい。これは、接点レッグ56及びケーブル中心導体32のインタフェースで容量性リアクタンスを引き起こす可能性があり、それが高周波で反射を引き起こす可能性がある。この問題を軽減するのを助けるために、
図24におけるように貫通開口44がその長さ全体に対して広い。各端部は、環状肩部60を有する。開口44内に突起62を保持する肩部60、64とともに、肩部64を備えた一対の導電性突起62が、開口44内に嵌まる。突起62は、開口44の中心からより小さい装置開口部46aまで狭くなる貫通孔66及び接点リード56がそれを通して延伸する端部でより小さいブロック開口部46aを有する。突起62は、接点リード56の有効面積を増大する。
【0065】
図24では、導電性突起62は互いに間隔を置いて配置されて示される、すなわち、それらは互いに接触しない。代替構成では、開口44の周囲全体、または、例えば延伸するフィンガーとともに、周囲の一部だけのまわりの、どちらかで導電性突起62が互いに接触するように十分に長く作られる。接点12が共にそれらをショートさせない場合、これは容量性装置として働く導電性突起62の潜在的問題を軽減することができる。
【0066】
任意選択で、任意の斜めコイル接点構成で、接点42が設置されたあと、弾性を追加してコイルループを電気的にショートさせる際に助ける対応導電性エラストマによって、開口44の残りの空間が充填される。
【0067】
図25に示すように、ファズボタン接点70は円柱形である。プレート18は、74におけるように中心で端部と比べてより狭い貫通開口72を有する。接点70は、開口72内に圧入される。接点70の長さは端部76がプレート18から延出するようなものである。
【0068】
図26〜28に示すように、信号接点12用の導電ゴム接点100が、中央に位置する環状凹部102を備えた円柱形であることができる。プレート18は、中央に位置する環状突起106を備えた貫通開口104を有する。突起106が開口内に接点100を保持するために凹部102内に嵌まるように、ゴム接点100が半径方向に圧縮されて開口104内に配置される。接点100の長さは端部108がプレート18から延出するようなものである。
【0069】
接地接点14用の導電ゴム接点は、信号接点12と同じ構造であることができる。代わりとして、接地接点14用の導電ゴム接点112が、
図27におけるように信号接点12を取り囲む円形である。導電ゴム接点112は、アンカーブロック16に隣接した円形上部シート114及び装置2にインタフェースするための円形下部シート116を有する。2枚のシート114、116は、プレート18内の貫通開口120内の複数のプラグ118によって電気的に接続される。プラグ118の数は、用途によって変更することができかつ一般的に信号接点100のまわりで均一に間隔を置かれる4個または8個である。信号接点100と同様に、各プラグ118が保持のための環状突起124内に嵌まる環状凹部122を有する。任意選択で、
図28におけるようにシート114、116からプレート18内の凹部128に達するノブ126がシート114、116を適所に保持するのを助ける。
【0070】
図29〜32では、接点150はC形状の導電材料のストリップである。接点150は、化学エッチングによって、打ち抜き形成によって、または実際的なその他の手段によって形成することができる。接点150は、プレート18内の貫通開口160内に捕らえられる。それらの休止状態では、接点リード152は
図31におけるようにプレート18の外側に延出する。アンカーブロック16がプレート18に取り付けられるとき、上部リード152が
図32におけるようにプレート18の方へ凹部156内に変形し、それによって中心導体32に対して信号接点12によって及びアンカーブロック16に対して接地接点14によって電気的接触をもたらす。アセンブリが装置2に接続されるとき、下部リード154がプレート18の方へ凹部158内に変形する。
【0071】
図14のアンカーブロックを使用する交互の終端器アセンブリ10が、
図33及び34内に示される。対応接点12、14は、プレート18内の開口44内に嵌まる。長手方向に二分されて仕上げられた中心導体32に対向して、信号接点12が押圧する。
【0072】
中心導体32と信号接点12との間の電気接続80及びアンカーブロック16と接地接点14との間の電気接続82は、圧縮接続である。プレート18内に設置される接点12、14によって、プレート18がネジ、鋲などのような、機械取り付け部材28によってアンカーブロック16に実装される。プレート18を設置することが、中心導体32の端に対向して信号接点12の端を押しつけかつアンカーブロック16に対向して接地接点14の端を押しつける。
【0073】
あるいは、アンカーブロック16と接地接点14との間の電気接続82が圧縮接続である一方、中心導体32と信号接点12との間の電気接続80は半田接続である。
【0074】
あるいは、
図35に示すように、84におけるように、中心導体32の端が斜めコイル接点のように対応バネに形成される。プレート18は
図23のそれのように構成され、ここでブロック開口部46bはセンターセクション48と同じサイズである。プレート18は信号接点12なしで組み立てられ、プレート18が設置されるときに、中心導体32の端が装置開口部46aを通して延伸する。アンカーブロック16と接地接点14との間の電気接続82は、圧縮接続である。
【0075】
プレート18は、絶縁性または導電性であることができる。
図20〜35は、絶縁プレート86を示す。信号接点12及び接地接点14を電気的に結合しないために、絶縁プレート86は、非導電性材料、好ましくはプラスチックでできている。
【0076】
図36〜41に示される導電プレート88は、好ましくは導電性金属から成る。あるいは、導電プレートは、導体コーティングでメッキされた非伝導性材料から成る。導電プレート88は接地接点14を電気的に結合し、したがって、信号接点12に対してより正確なインピーダンスマッチングをもたらす。導電プレート88への信号接点12の電気的ショートを防ぐ絶縁センタリングプラグ90によって、信号接点12は導電プレート88から絶縁される。プラグ90は、貫通開口44、装置開口部46a、アンカーブロック開口部46b、及びセンターセクション48を含む。プラグ90は、典型的に絶縁プラスチックから作られる。
【0077】
プラグ90は導電プレート88内の貫通孔92内に圧入できる、または、接着剤によって孔92内に接合できる。あるいは、
図38に示すように、プラグ90が2個の部分94を有し、その各々が1枚のプレートシート50内に嵌まる。嵌合肩部96、98が、プレートシート50内にプラグ部分94を保持する。
【0078】
図39〜41は、
図24のそれのように、信号接点開口44が導電性突起190内にある構成を示す。導電プレート88から導電性突起190を絶縁する絶縁環192によって、突起190が囲まれる。環192は任意の誘電材料から成ることができるが、環192がケーブル誘電体34と同じ材料から成る場合、よりマッチすることができる。
【0079】
あるいは、信号接点12は粉コーティングのような不導体コーティングによって導電プレート88から絶縁できる。この場合、コーティングが使用のために適切なサイズに開口サイズを減少させるように、信号接点開口はより大きく作ることができる。プラグ90と同様に、システムのインピーダンスはコーティングの厚みを変えることによってまたはコーティング材料を変え、それによって材料の誘電率を変えることによって変えることができる。
【0080】
図42〜55は、双軸ケーブルに対する本発明の構成を示す。双軸構成が、斜めコイル接点を使用して例示される。本発明が意図するのは、同軸ケーブルアセンブリを参照して記載されるものを含む、さまざまな利用できる対応接点のいずれでも、双軸ケーブル、同じく2本を超える中心導体を備えたケーブルとともに使うことができる、ということである。
【0081】
ケーブル30の中心導体32は、対応信号接点12によって電気装置2の信号伝導点4に接続される。
図47〜52に示すように、ケーブル30のインピーダンス環境、例えば50オーム、75オーム、85オーム、または100オームを厳密に模倣するパターンで、信号接点12が複数の接地接点14によって取り囲まれる。同軸ケーブルアセンブリを参照して上記したように、システムのインピーダンスは、信号接点12に対して接地接点14の位置を変えることによって、または絶縁材料を変え、それによって材料の誘電率を変えることによって、またはその両方ともによって変えることができる。
【0082】
同軸ケーブル構成と同様に、プレート18が絶縁性または導電性のどちらかであることができる。
図47〜49は絶縁プレート86を示し、
図50〜55は導電プレート88を示す。導電プレート88に関しては、信号接点12が導電プレート88に電気的にショートすることを防ぐ絶縁プラグ90によって、信号接点12が導電プレート88から絶縁される。プラグ90は、各信号接点12に対して1個の、2個の開口44を有する。
図36〜38を参照して記載されているように、双軸ケーブルプラグ90は、
図52に示す圧入、接着材、または捕獲のような任意の考えられる手段によってつなぎ留めることができる。
【0083】
図53〜55は、
図50〜52の構成に対する変形例を示す。この構成は、接地接点を使用せず、信号接点12だけを使用する。接地信号は、装置2に導電プレート88を通して直接伝導する。
【0084】
本願明細書は、本発明内で使うことができる複数の異なる対応接点を記載する。これらは、単に例だけである。本発明は、特定の用途に対する適切な特徴を有する任意の形の対応接点を使うことができることを意図する。加えて、本願明細書は異なるタイプの接点を同じアセンブリ内で使うことができることを意図する。例えば、斜めコイル接点を信号接点として使うことができ、及び、円形導電性ゴム接点を接地接点として使うことができる。
【0085】
本発明は、厚さ1mm未満(対応接点12、14の長さ)であることができ、かつ、ケーブル30の被制御インピーダンス環境を模倣し、それによって終端部を通して可能な限りの高信号速度を確実にする装置インタフェースに対する被制御インピーダンス対応ケーブルを製作する。
【0086】
ケーブル30が両端部で終端器10を有することができるので、本発明はまた、装置インタフェースに対する被制御インピーダンス装置を製作することができる。
【0087】
超短波、例えばギガヘルツ範囲以上の周波数で動作するときに、電気ケーブル長は非常に重要である。異なるケーブル上の信号間の位相同期を維持するために、ケーブルは機械的かつ電気的にできるだけ実際的に正確な同じ長さに近いものを持たなければならない。ケーブルコネクタ204からブロック表面206まで長さ6インチであるケーブル202に対して0.001インチの程度の非常に小さい許容範囲内でケーブル202が同じ長さであるように、本願明細書はアンカーブロック200にケーブル202を組み付けるための方法と装置を記載する。本方法は、任意の長さのケーブルに対して使うことができる。より長いケーブルは、より大きい許容範囲に帰着する。所定の温度で、ケーブル実長をケーブルの全長の0.03%から0.05%の範囲内に制御することができる。
【0088】
この方法を容易にするために、半田付け治具210が使われる。治具は、フレーム212、コネクタジグ214、ブロックジグ216、及びレッグ218を含む。
図56〜58は、16本のケーブル202及び2列のケーブル202に対する矩形固体アンカーブロック200とともに用いられる治具210を例示する。治具210は、異なる数のケーブル、異なる形状のアンカーブロック200、異なるケーブルコネクタ204、異なるケーブル長、その他に対して変更することができる。
【0089】
フレーム212は、概ね矩形で垂直に立っている。コネクタジグ214は、フレーム212内部のフレーム212の下部横材222に実装される。ブロックジグ216は、フレーム212の外のフレーム212の上部横材224に実装される。4本のレッグ218が、概ね対向する方向にフレーム212の底のコーナから延出する。レッグ218は、水平から少なくとも10°だけフレーム212から曲げられ、それらがフレーム212を倒れることから防ぐが、ユーザがフレーム212を傾けることができるようにする。フレームが、後述するように、使用を容易にするために垂直から70°、90°、及び110°の間に傾けられることができるように、好適な角度は約20°である。本発明は、レッグ218の角度が用途ごとに変化できることを意図する。
【0090】
治具210は、ケーブル202の他端がアンカーブロック200に半田付けされるところから離れた一定の距離に各ケーブル202のコネクタ204をロックする。コネクタジグ214は、コネクタ204をロックしてかつ任意の特定のタイプのコネクタ204に対して適切に設計されることができる。
図59は、同軸コネクタをロックするためのコネクタジグ214の一部を示す。各ケーブル202に対してコネクタ固定部226がある。固定部226は、ケーブル202用の上部狭セクション230及びコネクタ204用の下部広セクション232を備えたチャネル228を含む。狭セクション230は、外側に延出する上部フィンガー234によって画定される。広セクション232は、外側に延出する下部フィンガー236によって画定される。上方への張力がケーブル202上にあるときに、コネクタ204が上部フィンガー234の底面238をつかまえる。
【0091】
アンカーブロック200でケーブル202間の距離(ピッチ)がコネクタ204の直径より小さいので、ケーブル202は等しい長さを達成するために互いに平行に固定されることができない。この問題を解決するために、ケーブル202がアンカーブロック200に対して同じ長さであるように、コネクタジグ214が上方へ開いた円弧240でコネクタ204をロックする。
【0092】
図60に示すように、C形状構成要素であるブロックジグ216が、C形状カットアウト246にまたがる、フレーム212の上部横材224の上面244にネジ250によって固定される。アンカーブロック面206が上であってかつ、アンカーブロック200内のケーブル孔248へのアクセスをもたらすカットアウト246にまたがるように、アンカーブロック200がブロックジグ216にネジ242によって固定される。
【0093】
テンションプレート252が、上部横材224に実装される。ジャッキネジ256がねじ込まれるテンションプレート252の各端部にネジ付き孔254がある。テンションプレート252がアンカーブロック面206の上に配置され、テンションプレート252がアンカーブロック面206に載置されるように、ジャッキネジ256が孔254の中に入れられる。テンションプレート252は、同じケーブル202に対してアンカーブロックケーブル孔248と位置合わせされる各ケーブル202に対するケーブル孔258を有する。任意選択で、テンションプレート252が270におけるように、面206へのアクセスを容易にするために、アンカーブロック200より上に切削される。
【0094】
各ケーブル202は、それがケーブル202のアセンブルされた長さより少なくとも1.4インチ長くなるようにトリムされる。ケーブル202は、コネクタ204から剥ぎ取られた部分までの長さが一定のままであるように端部で剥ぎ取られる。ケーブル202の剥ぎ取られない部分は、アンカーブロック孔248内のおよそ0.06インチに達する。
【0095】
トリミングのあと、
図61に示すように、各ケーブル202は、ケーブルコネクタ204が配置されるコネクタ固定部228に対応するアンカーブロック200内の孔248を通して、かつテンションプレート252内に対応するケーブル孔258を通して供給される。
【0096】
図62に示すように、コイルバネ260が各ケーブル202上に配置され、それがバネ260に接触するようにカラー262が各ケーブル202の上に配置される。代わりとして、バネ260及びカラー202が一元的構成要素であることができる。止めネジ264が、カラー262をケーブル202に堅固に固定するためにカラー262に入れられる。
【0097】
コネクタ204が、対応する固定部228内に配置され、及びケーブル202がそれらの固定部226に対向して引っ張られるべき十分な張力を有するまで、2個のジャッキネジ256がしっかりと締められ、ケーブル202がコネクタ204とアンカーブロック200との間で何のよれまたは曲がりも伴わずにまっすぐであることを確実にする。任意選択の止め具266が、ジャッキネジ256があまりにしっかりと締められるのを防止する。例示された構成では、止め具266は、
図63に示すように、テンションプレート252とジャッキネジ頭294との間のジャッキネジ256上のスペーサ292である。
【0098】
コネクタ204からアンカーブロック面206までの距離がケーブル202の全てに対して整合したままであるように、バネ260は各ケーブル202を独立にタイトに保つ。
【0099】
半田が孔248内に流れるように、各ケーブルシールド208がアンカーブロック200に半田付けされる。ユーザが治具210を傾けることを可能にする角度付きレッグ218が、半田付けのためのアンカーブロック200の各側面へのより簡単なアクセスを可能にする。
【0100】
半田及びアンカーブロック200が十分に冷却したあと、バネ260上の張力が解放されるまで、ジャッキネジ256がゆるめられる。カラー262、バネ260、及びテンションプレート252が、除去される。アンカーブロック200がフレーム212から除去され、コネクタ204がコネクタジグ214から除去される。余剰ケーブルが、切り離される。
【0101】
次に、アンカーブロック面206が、円滑にかつ均一に平坦に仕上げられる。サンディング、ミリング、平削り、スカイビング仕上げ、及びブローチングを含む公知技術の複数の方法がこれを達成するためにある。一旦ケーブル202がアンカーブロック200内に固定されると、任意の考え得る方法が所望の表面仕上げ及び/または平面性を達成するアンカーブロック200の面206を仕上げるために使用することができる。
【0102】
したがって、被制御インピーダンスケーブル終端部及び終端部に被制御インピーダンスケーブルを取り付けるための方法と装置が図とともに記載された。特定の変更が本発明の範囲から逸脱することなく、本開示になされることができるので、上記の明細書内に記述されてかつ添付の図面内に示される全ての内容が、例証となり、かつ限定する意味でないと解釈されることが意図される。