特開2018-152530(P2018-152530A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-152530(P2018-152530A)
(43)【公開日】2018年9月27日
(54)【発明の名称】半導体チップの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/301 20060101AFI20180831BHJP
【FI】
   H01L21/78 Q
   H01L21/78 M
   H01L21/78 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2017-49569(P2017-49569)
(22)【出願日】2017年3月15日
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】簗瀬 智弥
【テーマコード(参考)】
5F063
【Fターム(参考)】
5F063AA15
5F063CA01
5F063CA04
5F063CC21
5F063DD11
5F063DD15
5F063DF12
5F063EE21
(57)【要約】
【課題】ダイシングブレードを用いたダイシングにおいて、保護テープのはがれが抑制できるようにする。
【解決手段】 次に、半導体ウエハ101の上面に貼り付けられた保護テープ103のみを断裁領域112に沿ってダイシングブレードで切断する(第2工程)。よく知られたダイシング装置を用い、回転しているダイシングブレードを断裁領域112に沿って相対的に移動させ、保護テープ103のみに切れ込みを入れることで、保護テープ103を切断する。このとき、よく知られているように、切削水を供給しながらダイシングブレードによる切断を行う。
【選択図】 図1E
【特許請求の範囲】
【請求項1】
素子が形成された複数のチップ領域および前記複数のチップ領域の間に断裁領域を備えた半導体ウエハの上面に保護テープを貼り付ける第1工程と、
前記半導体ウエハの上面に貼り付けられた前記保護テープのみを前記断裁領域に沿ってダイシングブレードで切断する第2工程と、
前記保護テープを切断した後で、前記半導体ウエハの前記断裁領域をダイシングブレードで切断することで前記半導体ウエハを分割して複数のチップとする第3工程と
を備えることを特徴とする半導体チップの製造方法。
【請求項2】
請求項1記載の半導体チップの製造方法において、
前記保護テープを前記複数の半導体チップの上面から剥離する第4工程を更に備えることを特徴とする半導体チップの製造方法。
【請求項3】
請求項1または2記載の半導体チップの製造方法において、
前記第2工程および前記第3工程では、切削水を供給しながらダイシングブレードによる切断を行うことを特徴とする半導体チップの製造方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体チップの製造方法において、
前記第2工程および前記第3工程は、前記半導体ウエハの裏面をダイシングテープに貼り付けた状態で行う
ことを特徴とする半導体チップの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体チップの製造方法に関し、特に、ダイシングブレードによるダイシングでウエハを切断して半導体チップを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、半導体のピエゾ抵抗効果を利用した圧力センサなどの機能素子を搭載したチップが、広く用いられている。このようなチップは、シリコン(半導体)ウエハ上に多数形成した後、ウエハを切断して個々のチップとしている。この分割においては、チップ領域の間の断裁領域(断裁線)に沿ってダイシングブレードで切り込みを入れている。
【0003】
上述したダイシングブレードを用いたダイシングでは、ウエハを切削する際に、切削粉が発生する。大半の切削粉は、洗浄水や切削水によってチップから除去可能であるが、チップ上に残存した切削粉は、機能素子の不良の原因となる。このため、ウエハの表面に保護テープを貼り付け、この状態でダイシングブレードによる切れ込みを入れるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−238707号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ダイシングのときに、保護テープがはがれ、はがれた部分より切削水,切削粉が進入して付着し、チップを汚染するという問題が発生している。
【0006】
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、ダイシングブレードを用いたダイシングにおいて、保護テープのはがれが抑制できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る半導体チップの製造方法は、素子が形成された複数のチップ領域および複数のチップ領域の間に断裁領域を備えた半導体ウエハの上面に保護テープを貼り付ける第1工程と、半導体ウエハの上面に貼り付けられた保護テープのみを断裁領域に沿ってダイシングブレードで切断する第2工程と、保護テープを切断した後で、半導体ウエハの断裁領域をダイシングブレードで切断することで半導体ウエハを分割して複数のチップとする第3工程とを備える。
【0008】
上記半導体チップの製造方法において、保護テープを複数の半導体チップの上面から剥離する第4工程を更に備える。
【0009】
上記半導体チップの製造方法において、第2工程および第3工程では、切削水を供給しながらダイシングブレードによる切断を行う。
【0010】
上記半導体チップの製造方法において、第2工程および第3工程は、半導体ウエハの裏面をダイシングテープに貼り付けた状態で行う。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように、本発明によれば、保護テープのみを切断した後で、半導体ウエハを切断するので、ダイシングブレードを用いたダイシングにおいて、保護テープのはがれが抑制できるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1A図1Aは、本発明の実施の形態における半導体チップの製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。
図1B図1Bは、本発明の実施の形態における半導体チップの製造方法を説明するための途中工程の状態を示す平面図である。
図1C図1Cは、本発明の実施の形態における半導体チップの製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。
図1D図1Dは、本発明の実施の形態における半導体チップの製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。
図1E図1Eは、本発明の実施の形態における半導体チップの製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。
図1F図1Fは、本発明の実施の形態における半導体チップの製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態における半導体チップの製造方法ついて図1A図1Fを参照して説明する。なお、図1A図1C図1Fは断面図、図1Bは平面図である。
【0014】
まず、図1A図1Bに示すように、素子(不図示)が形成された複数のチップ領域111および複数のチップ領域111の間に断裁領域112を備えた半導体ウエハ101を用意する。半導体ウエハ101は、例えば、シリコンウエハである。また、各々のチップ領域111には、例えばよく知られた圧力センサが素子として形成され、チップ領域111を切り出すことで、圧力センサチップが得られる。
【0015】
次に、図1Cに示すように、裏面にダイシングテープ102を貼り付ける。例えば、ダイシングテープ102は、円環状のキャリア(不図示)に張設されている。
【0016】
次に、図1Dに示すように、素子が形成された複数のチップ領域111および断裁領域112を備えた半導体ウエハ101の上面に、保護テープ103を貼り付ける(第1工程)。保護テープ103は、例えば、古河電気工業株式会社製HP−1025M3である。
【0017】
次に、図1Eに示すように、半導体ウエハ101の上面に貼り付けられた保護テープ103のみを断裁領域112に沿ってダイシングブレードで切断する(第2工程)。よく知られたダイシング装置を用い、回転しているダイシングブレードを断裁領域112に沿って相対的に移動させ、保護テープ103のみに切れ込みを入れることで、保護テープ103を切断する。このとき、よく知られているように、切削水を供給しながらダイシングブレードによる切断を行う。例えば、株式会社ディスコ製のダイシングブレード(Z09-SD1700-Y1-60)を用い、スピンドルの回転数を20000rpmとし、カット速度を5mm/sとする。
【0018】
次に、保護テープ103を切断した後で、半導体ウエハ101の断裁領域112をダイシングブレードで切断することで、図1Fに示すように、半導体ウエハ101を分割して複数のチップ104とする。よく知られたダイシング装置を用い、回転しているダイシングブレードを断裁領域112に沿って相対的に移動させ、半導体ウエハ101に切れ込みを入れることで、半導体ウエハ101を切断する。よく知られているように、切削水を供給しながらダイシングブレードによる切断を行う。例えば、上記同様に、株式会社ディスコ製のダイシングブレード(Z09-SD1700-Y1-60)を用いる。また、半導体ウエハ101の切断では、スピンドルの回転数を20000rpmとし、カット速度を3mm/sとする。
【0019】
上述したように、半導体ウエハ101を切断した後、まず、 保護テープ103を各々のチップ104の上面から剥離する(第4工程)。更に、各チップ104をダイシングテープ102より離型する。
【0020】
上述したように、まず、保護テープ103のみを切断するので、次の工程の半導体ウエハ101の切断においては、チップ領域111にのみ保護テープ103が貼り付けられた状態となる。また、この状態では、保護テープ103に加わっていた応力(引張応力)が緩和されるものと考えられるので、はがれにくい状態になるものと考えられる。また、この工程では、半導体ウエハ101を切断することがないので、保護テープ103のみを保護テープ103のはがれが抑制される条件で切断することができる。
【0021】
また、上述したように、保護テープ103を先に切断しておくので、次の工程の半導体ウエハ101の切断においては、断裁領域112には保護テープ103が存在しない状態となる。言い換えると、半導体ウエハ101の切断においては、保護テープ103にダイシングブレードが触れることが抑制されるようになる。
【0022】
上述したように、保護テープ103がよりはがれにくい状態となり、また、半導体ウエハ101の切断では、ダイシングブレードが保護テープ103に触れなくなるので、実施の形態によれば、保護テープのはがれが抑制できるようになるものと考えられる。
【0023】
以上に説明したように、本発明によれば、まず、保護テープのみを切断した後で、半導体ウエハを切断するようにしたので、ダイシングブレードを用いたダイシングにおいて、保護テープのはがれが抑制できるようになる。
【0024】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。
【符号の説明】
【0025】
101…半導体ウエハ、102…ダイシングテープ、103…保護テープ、104…チップ、111…チップ領域、112…断裁領域。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F