特開2018-158800(P2018-158800A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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  • 特開2018158800-ばら物貯留設備 図000003
  • 特開2018158800-ばら物貯留設備 図000004
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-158800(P2018-158800A)
(43)【公開日】2018年10月11日
(54)【発明の名称】ばら物貯留設備
(51)【国際特許分類】
   B65F 5/00 20060101AFI20180914BHJP
【FI】
   B65F5/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2017-56910(P2017-56910)
(22)【出願日】2017年3月23日
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】山縣 孝志
(72)【発明者】
【氏名】吉部 敏樹
(72)【発明者】
【氏名】磯野 栄次
(72)【発明者】
【氏名】上坂 晃弘
【テーマコード(参考)】
3E025
【Fターム(参考)】
3E025AA07
3E025DC02
3E025DE03
3E025DF01
3E025EA02
3E025EA03
(57)【要約】
【課題】アクチュータを用いずとも、落下する塵芥等のばら物の山積みを抑制して、多くのばら物を貯留できるようにする。
【解決手段】ばら物貯留設備1は、塵芥2の落下箇所に向かって上りに傾斜するとともに、傾動可能に設けられた受け板30と、受け板30を傾斜した状態に支持するとともに、受け板30上の塵芥2の重量の増加に伴い受け板30の傾斜角を減少させるジャッキ20と、を備える。この受け板30が凹状の収容部10に収容されており、収容部10の内壁面12が受け板30の下端部31から立ち上がった状態に設けられている。遮蔽シート40が、受け板30の一端31以外の縁部と収容部10の開口の縁部との間に連結されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ばら物の落下箇所に向かって上りに傾斜するとともに、傾動可能に設けられた受け部と、
前記受け部を傾斜した状態に支持するとともに、前記受け部上のばら物の重量の増加に伴い前記受け部の傾斜角を減少させる支持部と、を備えるばら物貯留設備。
【請求項2】
前記受け部の傾斜した下端から立ち上がった状態に設けられた堰止部を更に備える請求項1に記載のばら物貯留設備。
【請求項3】
前記受け部を収容して、上方に向けて開口した収容部と、
前記下端以外の前記受け部の縁と前記収容部の開口の縁との間に連結された可撓性の遮蔽シートと、を更に備える請求項1又は2に記載のばら物貯留設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塵芥等のばら物を貯留するばら物貯留設備に関する。
【背景技術】
【0002】
発電所の取水口にはスクリーンが設置されているので、水中に分散した塵芥がスクリーンに捕捉されて、取水口に侵入しない。また、スクリーンの目詰まりを防止するべく、スクリーンに捕捉された塵芥を自動的に掻き取る除去装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
除去した塵芥を所定の集積場に貯留すべく、除去装置と集積場との間にベルトコンベアを設置することが一般的である。この場合、ベルトコンベアの終端まで搬送された塵芥が自然落下するので、落下した塵芥がベルトコンベアの終端の下方において山積みになる。そのため、塵芥の山積みの頂部がベルトコンベアの終端に至るまでしか、塵芥を貯留することができない。
【0004】
そのような塵芥の山積みを解消するために、例えば特許文献2に記載の技術が開発されている。特許文献2の記載によれば、水平面に対して傾斜した積込み板がレールによって水平方向に平行移動可能に設けられ、その積込み板がアクチュエータによって往復駆動される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3577678号公報
【特許文献2】実開平05−049732号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、特許文献2に記載の技術はアクチュエータを用いるので、複雑な構造となる上、アクチュエータの定期的な点検及び修繕を高頻度で行う必要がある。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものである。その発明の目的は、アクチュータを用いずとも、落下する塵芥等のばら物の山積みを解消して、多くのばら物を貯留できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するための主たる発明は、ばら物の落下箇所に向かって上りに傾斜するとともに、傾動可能に設けられた受け部と、前記受け部を傾斜した状態に支持するとともに、前記受け部上のばら物の重量の増加に伴い前記受け部の傾斜角を減少させる支持部と、を備えるばら物貯留設備である。
【0008】
受け部がばら物の落下箇所に向かって上りに傾斜した状態が支持部によって支持されるので、受け部に落下したばら物が受け部上において滑り落ちる。それゆえ、ばら物が落下箇所で山積みにならない。
また、支持部はアクチュエータではなく、受け部上のばら物の重量増加に伴って受け部の傾斜角を減少させるものである。
受け部の傾斜角が小さくなるように受け部が倒れると、受け部の上のスペースが広がる。それゆえ、受け部の上のばら物の貯留可能量が増加する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、アクチュエータを用いずとも、落下するばら物が山積みにならない上、受け部上に多くのばら物を貯留することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、ばら物貯留設備を一部破断した状態で横から見て示した側面図である。
図2図2は、ばら物貯留設備に貯留したばら物の重量が増加した状態を示した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0012】
図1は、ばら物貯留設備1を一部破断した状態で示した側面図である。
ばら物貯留設備1は、ばら物である塵芥2を集積する集積場に設置されている。ここで、この塵芥2は、発電所の取水口のスクリーンからレーキ等によって分離されて、ベルトコンベア9によって集積場まで搬送されて、ばら物貯留設備1に貯留される。
【0013】
集積場には、上方に向かって開口した凹状の収容部10が構築されている。収容部10は、地盤に掘削された穴であってもよいし、上面が開口した箱体の内部空間であってもよいし、地盤、基礎又は床版等の上に立設された壁によって囲われた空間であってもよい。
【0014】
収容部10の底面(床面)11から内壁面(堰止部)12がほぼ垂直に立ち上がっており、底面11と内壁面12とによって挟まれる入隅13が形成されている。内壁面12の反対側においても内壁面14が底面11からほぼ垂直に立ち上がっており、内壁面12と内壁面14が互いに対向する。
【0015】
収容部10の底面11には、例えばエアダンパ、オイルダンパ、スプリング若しくは空気バネ又はこれらの組合せからなるジャッキ(支持部)20が起立した状態に設置されている。ジャッキ20の一部が床に埋設され、ジャッキ20の他の一部が底面11から上方に突出している。このジャッキ20に荷重が作用していない状態では、ジャッキ20が伸長した状態にある。ジャッキ20に対する荷重が増大すると、ジャッキ20が収縮する。ここで、ジャッキ20は、能動的に伸縮するアクチュエータではなく、荷重の増減により受動的に伸縮するものである。
【0016】
収容部10内には平板状の受け板(受け部)30が設置されている。受け板30の一端31が入隅13に配置され、他端32が内壁面14寄りに配されており、受け板30が内壁面12から内壁面14に向かって上りに傾斜する。受け板30の下にジャッキ20が設けられ、伸長したジャッキ20が受け板30を下から支持する。これにより、受け板30が水平面に対して傾斜した状態に維持される。受け板30はジャッキ20に載置されて接触した状態であり、ジャッキ20の先端は受け板30の下面に対して摺動可能である。
【0017】
受け板30の一端(下端)31が入隅13に配置された状態で、その一端31が内壁面12に受けられている。これにより、受け板30が収容部10の底面11及び水平面に対して傾斜していても、受け板30の一端31が底面11に対して滑らず、受け板30がジャッキ20によって支持された状態が保たれる。更に、受け板30は、一端31を支点として傾動可能となっている。なお、受け板30の一端31が図1の紙面に垂直であり且つ水平な回転軸によって入隅13に回転可能に連結されることによって、受け板30が一端31を支点として傾動可能となっていてもよい。
【0018】
受け板30の一端31以外の縁部と収容部10の内周壁(但し、内壁面12以外)との間の隙間は、遮蔽シート40によって閉塞されている。より具体的には、遮蔽シート40は、受け板30の一端31以外の縁部と収容部10の開口の縁部(但し、内壁面12の上端以外)との間に連結されている。遮蔽シート40は可撓性を有し、更に伸縮性を有していてもよい。
【0019】
ベルトコンベア9は収容部10の外から収容部10の開口の上にかけて設置されており、ベルトコンベア9の終端9bがベルト9aの折り返し部となっている。ベルトコンベア9の終端9bは、受け板30の上方に、より具体的には受け板30の他端32寄りの上方に配置されている。ベルトコンベア9の終端9bの下方は塵芥2の落下箇所であり、受け板30は内壁面12からその落下箇所に向かって上りに傾斜する。
【0020】
ばら物貯留設備1の作用・動作について説明する。
受け板30上に塵芥2が載置されていない状態であったり、受け板30上に載置された塵芥2が低重量であったりすると、ジャッキ20が伸長している。そのため、受け板30が収容部10の底面11及び水平面に対して傾斜しており、その傾斜角は大きい。
【0021】
塵芥2は、矢印Aに示すようにベルトコンベア9によってベルトコンベア9の終端9bまで搬送された後に、矢印Bに示すように終端9bから受け板30上に自然落下する。受け板30上に落下した塵芥2は、矢印Cに示すように、その自重によって受け板30上を内壁面12へ移動することによって、均される。そのため、ベルトコンベア9の終端9bの下において、塵芥2が山積みになるのを防止することができる。
【0022】
また、受け板30上の塵芥2は内壁面12によって堰き止められる。それゆえ、塵芥2がベルトコンベア9によって断続的又は連続的に継続して搬送されると、受け板30上において内壁面12側から塵芥2が蓄積される。
【0023】
受け板30上の塵芥2の重量が増加するのに伴って、図2に示すようにジャッキ20が収縮して、受け板30はその傾斜角が小さくなるように傾動する。これにより、受け板30上の空間の容積が広がり、受け板30上の塵芥2の貯留可能量が増加する。
【0024】
ここで、ジャッキ20の伸縮動作が無段階的(弾性的)である。つまり、受け板30上の塵芥2の重量の漸増するにつれて、ジャッキ20の伸長長さが漸減するとともに、受け板30の傾斜角が漸減する。
或いは、ジャッキ20の伸縮動作が二段階的であってもよい。つまり、受け板30上の塵芥2の重量が所定閾値以下である場合には、ジャッキ20が伸長した状態に維持されるとともに、受け板30の傾斜角が大きく維持されるのに対して、受け板30上の塵芥2の重量が所定閾値を超える場合には、ジャッキ20が収縮した状態に維持されるとともに、倒伏した受け板30の傾斜角が小さく又はほぼ水平に維持されるものとしてもよい。
【0025】
受け板30が倒れた後も継続して、塵芥2がベルトコンベア9によって搬送される。そうすると、ベルトコンベア9の終端9bから落下した塵芥2が蓄積されていく。
【0026】
以上の実施の形態によれば、次のような効果が得られる。
(1) 受け板30上の塵芥2が低重量である場合には、受け板30の傾斜角が大きい。それゆえ、ベルトコンベア9の終端9bから受け板30上に落下した塵芥2が落下箇所から受け板30上を移動する。従って、ベルトコンベア9の終端9bの下方において塵芥2が山積みになり難い。
【0027】
(2) 受け板30の傾斜を利用して、ベルトコンベア9から落下した塵芥2が自重により落下箇所から移動する。それゆえ、落下した塵芥2をレーキ等によって掻き払わずに済む上、落下した塵芥2中のガラスやビン等の破損も抑制できる。
【0028】
(3) 受け板30上の塵芥2が高重量になると、受け板30の傾斜角が小さくなって、受け板30上のスペースが広がる。それゆえ、多くの塵芥2を受け板30上に貯留することができるとともに、収容部10を塵芥2の貯留スペースとして最大限活用することができる。また、落下して貯まった塵芥2がベルトコンベア9に到達するまでに要する時間が長くなり、ベルトコンベア9の稼働時間を長く取ることができる。
【0029】
(4) ジャッキ20はアクチュエータではなく、塵芥2の重量に変化に伴い受動的に伸縮するものである。それゆえ、ばら物貯留設備1がシンプルな構造である。また、ばら物貯留設備1の可動部もジャッキ20及び受け板30に限られているので、ばら物貯留設備1の寿命が長い上、メンテナンスの必要性も低い。
【0030】
(5) 遮蔽シート40が受け板30の一端31以外の縁部と、収容部10の内壁面12の上端以外の開口との間に連結されているので、受け板30の下方への塵芥2の侵入を抑制できる。
【0031】
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。以上の実施形態からの変更点について以下に説明する。以下に述べる変更点は可能な限り組み合わせて適用してもよい。
【0032】
(1) 上記実施形態では、発電所の取水口に漂流する塵芥2をばら物貯留設備1に貯留したが、他の塵芥をばら物貯留設備1に集積してもよい。また、ばら物貯留設備1に貯留するばら物は砂利、土砂又は粉体等であってもよい。
【0033】
(2) 上記実施形態では、支持部が、受け板30の下に配置されて、受け板30をその下から支持するジャッキ20であった。それに対して、支持部が受け板30を吊り下げるように支持する懸下式であってもよい。
【0034】
(3) 上記実施形態では、受け板30が平板状であったが、内壁面12から内壁面14に向かう方向に見て山折り状に曲げられた折り板であってもよい。この場合、ジャッキ20が伸長した状態では、折り板である受け板30の稜線が内壁面12側から内壁面14側へ上りに傾斜しており、その稜線の上方にベルトコンベア9の終端9bが配置されている。
【符号の説明】
【0035】
1…ばら物貯留設備, 2…塵芥(ばら物), 10…収容部, 11…底面, 12…内壁面(堰止部), 13…入隅, 14…内壁面, 20…ジャッキ(支持部), 30…受け板(受け部), 31…一端(受け部の下端), 32…他端(受け部の上端),
図1
図2