特開2018-161805(P2018-161805A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-161805(P2018-161805A)
(43)【公開日】2018年10月18日
(54)【発明の名称】スクリーン印刷版
(51)【国際特許分類】
   B41N 1/24 20060101AFI20180921BHJP
【FI】
   B41N1/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-60467(P2017-60467)
(22)【出願日】2017年3月27日
(71)【出願人】
【識別番号】000204284
【氏名又は名称】太陽誘電株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145517
【弁理士】
【氏名又は名称】宮原 貴洋
(72)【発明者】
【氏名】石原 章次
【テーマコード(参考)】
2H114
【Fターム(参考)】
2H114AB05
2H114AB11
2H114AB13
2H114BA02
2H114DA04
2H114DA56
2H114EA04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】目標印刷厚さが小さくなった場合でも所期の印刷を極力良好に行うことができるスクリーン印刷版を提供する。
【解決手段】スクリーン印刷版は、金属メッシュ部13と金属マスク部14を一体に備えている。また、金属メッシュ部13は、金属線を格子状に編み込んで構成され、かつ、厚さ方向両面それぞれにおいて金属線が交差する箇所に平面部13a1が形成された金属メッシュ13aを有している。さらに、金属マスク部14は、厚さ方向一面の非開口部分が金属メッシュ13aの平面部13a1に接するように位置している。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属メッシュ部と金属マスク部を一体に備えたスクリーン印刷版であって、
前記金属メッシュ部は、金属線を格子状に編み込んで構成され、かつ、厚さ方向両面それぞれにおいて金属線が交差する箇所に平面部が形成された金属メッシュを有しており、
前記金属マスク部は、厚さ方向一面の非開口部分が前記金属メッシュの前記平面部に接するように位置している、
スクリーン印刷版。
【請求項2】
前記金属メッシュの厚さ方向両面ぞれぞれにおける前記平面部の面積占有率は、15〜35%の範囲内にある、
請求項1に記載のスクリーン印刷版。
【請求項3】
前記金属マスク部は、金属プレートから成り、
前記金属プレートは、前記金属メッシュの表面に設けられた電着金属層の一部分によって前記金属メッシュ部に接合されている、
請求項1または2に記載のスクリーン印刷版。
【請求項4】
前記金属マスク部は、電着金属から成り、
前記電着金属は、前記金属メッシュの表面に設けられた電着金属層の延長部分によって当該電着金属層と連続して形成されている、
請求項1または2に記載のスクリーン印刷版。
【請求項5】
前記金属マスク部の厚さは、0.3〜4μmの範囲内にある、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のスクリーン印刷版。
【請求項6】
前記金属マスク部の厚さは、0.3〜2.5μmの範囲内にある、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のスクリーン印刷版。
【請求項7】
前記金属マスク部の厚さは、0.3〜1.5μmの範囲内にある、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のスクリーン印刷版。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属メッシュ部と金属マスク部を一体に備えたスクリーン印刷版に関する。
【背景技術】
【0002】
金属メッシュ部と金属マスク部を一体に備えたスクリーン印刷版には、金属マスク部が金属プレートによって構成されているタイプ(後記特許文献1を参照)と、金属マスク部が電着金属によって構成されているタイプ(後記特許文献2を参照)が知られている。いずれのタイプも、金属メッシュ部を通じて金属マスク部の開口部に充填されたペーストが被印刷物に印刷される。
【0003】
ところで、積層セラミックコンデンサや積層セラミックインダクタ等の電子部品における導体層の作製工程には、スクリーン印刷法による導体ペースト印刷が多用されている。しかしながら、小型化が進む電子部品にあっては外形および厚さが小さい導体層が要求されているため、従前のスクリーン印刷版(メッシュに乳剤で開口部を形成したスクリーン印刷版、後記特許文献3を参照)ではこの要求を精度面で満足することが難しくなってきている。そのため、最近では、従前のスクリーン印刷版の代わりに、金属メッシュ部と金属マスク部を一体に備えた前掲のスクリーン印刷版が導体層の作製工程で使用されている。
【0004】
ところが、金属メッシュ部と金属マスク部を一体に備えた前掲のスクリーン印刷版であっても、前記要求に伴って目標印刷厚さが小さくなると、とりわけ目標印刷厚さが1μm以下になると、導体ペースト印刷時に金属マスク部の開口部に充填された導体ペーストが金属マスク部の非開口部分と被印刷物との間に入り込む現象(印刷不良)を生じることがある。解析の結果、この現象の発生原因の1つとして、導体ペースト印刷時に被印刷物と向き合う金属マスク部の非開口部分の表面に起伏が生じることが確認されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2014/098118号
【特許文献2】特開2010−042567号公報
【特許文献3】特開2006−335045号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、目標印刷厚さが小さくなった場合でも所期の印刷を極力良好に行うことができるスクリーン印刷版を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明に係るスクリーン印刷版は、金属メッシュ部と金属マスク部を一体に備えたスクリーン印刷版であって、前記金属メッシュ部は、金属線を格子状に編み込んで構成され、かつ、厚さ方向両面それぞれにおいて金属線が交差する箇所に平面部が形成された金属メッシュを有しており、前記金属マスク部は、厚さ方向一面の非開口部分が前記金属メッシュの前記平面部に接するように位置している。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係るスクリーン印刷版によれば、目標印刷厚さが小さくなった場合でも所期の印刷を極力良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は本発明を適用したスクリーン印刷版の平面図である。
図2図2図1のS1−S1線に沿う断面図である。
図3図3図1に示したスクリーン印刷版の要部拡大底面図である。
図4図4(A)は金属マスク部が金属プレートによって構成されているタイプに係る図3のL1−L1線に沿う拡大断面図、図4(B)は同タイプに係る図3のL2−L2線に沿う拡大断面図である。
図5図5(A)〜図5(C)は金属マスク部が金属プレートによって構成されているタイプの製造方法例の説明図である。
図6図6(A)は金属マスク部が電着金属によって構成されているタイプに係る図3のL1−L1線に沿う拡大断面図、図6(B)は同タイプに係る図3のL2−L2線に沿う拡大断面図である。
図7図7(A)および図7(B)は金属マスク部が電着金属によって構成されているタイプの製造方法例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
まず、図1図3を用いて、本発明を適用したスクリーン印刷版10の全体構成について説明する。なお、図1図3は、(1)金属マスク部14が金属プレートによって構成されているタイプと(2)金属マスク部14’が電着金属によって構成されているタイプの両方に共通する図として描いている。
【0011】
このスクリーン印刷版10は、矩形状の版枠部11と、版枠部11に外周部分を固着された補助メッシュ部12と、補助メッシュ部12に外周部分を固着された金属メッシュ部13と、金属メッシュ部13の片面に当該金属メッシュ部13と一体に設けられた金属マスク部14または14’と、金属メッシュ部13の不使用部分に設けられた乳剤部(図示省略)とを備えている。
【0012】
版枠部11は、ステンレスやアルミニウム合金等の金属から成る。補助メッシュ部12は、ポリエステルやポリアリレート等の合成樹脂線を格子状に編み込んで構成されている。補助メッシュ部12は、金属メッシュ部13に張力を付与する役目を果たすものであるが、必ずしも必要なものではない。すなわち、補助メッシュ部12を排除して、サイズが大きな金属メッシュ部13の外周部分を版枠部11に直接固着してもよい。なお、金属メッシュ部13と金属マスク部14および14’の構成については後に説明する。
【0013】
次に、図4および図5を用いて、金属マスク部14が金属プレートによって構成されているタイプの要部構成とその製造方法例と効果について順に説明する。
【0014】
金属メッシュ部13は、ステンレスやタングステン等の金属線を格子状に編み込んで構成され、かつ、厚さ方向両面それぞれにおいて金属線が交差する箇所に略楕円状の平面部13a1が形成された金属メッシュ13aを有している。この金属メッシュ13aの厚さt1aは好ましくは15〜30μmの範囲内にあり、オープニングは好ましくは20〜35μmの範囲内にある。また、金属メッシュ13aの厚さ方向両面それぞれにおける前記平面部13a1の面積占有率は、15〜35%の範囲内にある。この面積占有率が15%未満になると後述する効果を得ることが難しくなり、面積占有率が35%超過になると金属メッシュ部13のオープニングが小さくなって導体ペーストの通過に支障を生じる可能性が高くなる。
【0015】
また、金属メッシュ13aの表面、具体的には金属マスク部14と接する表面部分を除く表面部分には、ニッケルやニッケル合金等の金属から成る電着金属層13bが設けられている。この電着金属層13bの厚さ(符号省略)は好ましくは0.3〜2μmの範囲内にある。すなわち、金属メッシュ部13は金属メッシュ13aの表面に電着金属層13bが設けられたものであるため、金属メッシュ部13が有する略矩形状の多数の孔13cのサイズ、換言すればオープニングは金属メッシュ13aのオープニングによりも僅かに小さくなっており、また、金属メッシュ部13の厚さ方向両面それぞれには金属メッシュ13aの平面部13a1に対応した平面部(符号省略)が存在する。
【0016】
金属マスク部14は、ニッケルやニッケル合金等の金属プレートから成り、印刷パターンに対応した開口部14aを有している。なお、図3には、図示の便宜上、金属マスク部14を構成する金属プレートに外形が矩形を成す開口部14aを描いているが、開口部14aの外形には印刷パターンに対応した種々の形状が採用できることは言うまでもない。この金属マスク部14の厚さt1b、つまり、金属プレートの厚さt1bは好ましくは0.3〜4μmの範囲内にある。勿論、この厚さt1bの範囲は0.3〜4μmに限らず、0.3〜2.5μmや0.3〜1.5μmであってもよい。
【0017】
図4から分かるように、金属マスク部14は、厚さ方向一面14b1の非開口部分が金属メッシュ13aの平面部13a1に接するように位置しており、金属メッシュ13aの表面に設けられた電着金属層13bの一部分によって金属メッシュ部13に接合されている。すなわち、印刷時には金属マスク部14の厚さ方向他面14b2が被印刷物に接触することになる。また、金属マスク部14の開口部14aの内面と金属メッシュ部13で囲まれた空間が、印刷時に導体ペ−ストが充填される充填空間FSとなる。
【0018】
ここで、図5を用いて、図4に示した形態を得るための製造方法例について説明する。なお、ここで説明する製造方法をあくまでも一例であって、図4に示した形態を得るための製造方法を制限するものではない。
【0019】
ステンレス等の金属から成る基板15を用意し、基板15の一面に、金属マスク部14の開口部14aのパターンを反転した態様のレジストパターン16を形成する(図5(A)を参照)。このレジストパターン16の形成は、ネガ型のフォトレジストシートを基板15の一面に貼り付けるか、あるいは、ポジ型またはネガ型のフォトレジスト剤を基板15の一面に塗工した後、フォトリソグラフィ法によって不必要部分を排除する方法によって行う。
【0020】
そして、電気鋳造法によって、基板15の一面のレジストパターン16が存在しない部分に金属マスク部14を構成する金属プレートを形成する(図5(B)を参照)。なお、図6(B)には、レジストパターン16の厚さよりも金属マスク部14を構成する金属プレートの厚さが大きいものを描いているが、金属マスク部14を構成する金属プレートの厚さをレジストパターン16の厚さに一致するようにしてもよい。
【0021】
そして、金属マスク部14を構成する金属プレートの上に金属メッシュ13aの厚さ方向一面の平面部13a1が金属プレート14に接するように載せ(図5(C)を参照)、電気鋳造法によって、金属メッシュ13aの表面に電着金属層13bを形成する。これにより、金属メッシュ13aの表面に形成された電着金属層13bの一部分によって、金属マスク部14を構成する金属プレートが金属メッシュ部13に接合される(図4を参照)。
【0022】
そして、金属マスク部14を構成する金属プレートが接合された金属メッシュ部13を基板15から抜き出す。この抜き出し時にレジストパターン16も一緒に抜き出された場合には、抜き出し後にレジストパターン16を排除する。以上で、図4に示した形態が得られる。
【0023】
金属マスク部14が金属プレートによって構成されているタイプのスクリーン印刷版10による導体ペーストの印刷は、金属マスク部14の厚さ方向他面14b2を被印刷物に接触させた状態で、金属メッシュ部13の孔13cを通じて金属マスク部14の開口部14aに導体ペーストを充填することによって行われる。このタイプのスクリーン印刷版10によれば、以下の効果を得ることができる。
【0024】
(E1)金属マスク部14の厚さt1bを目標印刷厚さに見合うように小さくしても、例えば0.3〜4μmの範囲内に設定しても、当該金属マスク部14の厚さ方向一面14b1が金属メッシュ部13の金属メッシュ13aの平面部13a1に接するように位置しているため、導体ペースト印刷時に被印刷物と接する金属マスク部14の非開口部分の表面に起伏が生じ難い。これにより、導体ペースト印刷時に金属マスク部14の開口部14aに充填された導体ペーストが金属マスク部14の非開口部分と被印刷物との間に入り込む現象(印刷不良)を抑制して、所期の印刷を極力良好に行うことができる。
【0025】
(E2)金属メッシュ部13の金属メッシュ13aの厚さ方向両面それぞれにおける平面部13a1の面積占有率を15〜35%の範囲内に設定すれば、前記現象(印刷不良)を効果的に抑制できる他、金属メッシュ部13のオープニングが必要以上に小さくなって導体ペーストの通過に支障を生じる懸念も払拭することができる。
【0026】
次に、図3および図6を用いて、金属マスク部14’が電着金属によって構成されているタイプの要部構成とその製造方法例と効果について順に説明する。
【0027】
金属メッシュ部13は、ステンレスやタングステン等の金属線を格子状に編み込んで構成され、かつ、厚さ方向両面それぞれにおいて金属線が交差する箇所に略楕円状の平面部13a1が形成された金属メッシュ13aを有している。この金属メッシュ13aの厚さt2aは好ましくは15〜30μmの範囲内にあり、オープニングは好ましくは20〜35μmの範囲内にある。また、金属メッシュ13aの厚さ方向両面それぞれにおける前記平面部13a1の面積占有率は、15〜35%の範囲内にある。この面積占有率が15%未満になると後述する効果を得ることが難しくなり、面積占有率が35%超過になると金属メッシュ部13のオープニングが小さくなって導体ペーストの通過に支障を生じる可能性が高くなる。
【0028】
また、金属メッシュ13aの表面、具体的には金属マスク部14’と接する表面部分と後記開口部14aと向き合う部分を除く表面部分には、ニッケルやニッケル合金等の金属から成る電着金属層13bが設けられている。この電着金属層13bの厚さ(符号省略)は好ましくは0.3〜2μmの範囲内にある。すなわち、金属メッシュ部13は金属メッシュ13aの表面に電着金属層13bが設けられたものであるため、金属メッシュ部13が有する略矩形状の多数の孔13cのサイズ、換言すればオープニングは金属メッシュ13aのオープニングによりも僅かに小さくなっており、また、金属メッシュ部13の厚さ方向両面それぞれには金属メッシュ13aの平面部13a1に対応した平面部(符号省略)が存在する。
【0029】
金属マスク部14’は、ニッケルやニッケル合金等の電着金属から成り、印刷パターンに対応した開口部14aを有している。なお、図3には、図示の便宜上、金属マスク部14’を構成する電着金属に外形が矩形を成す開口部14aを描いているが、開口部14aの外形には印刷パターンに対応した種々の形状が採用できることは言うまでもない。この金属マスク部14’の厚さt2b、つまり、電着金属の厚さt2bは好ましくは0.3〜4μmの範囲内にある。勿論、この厚さt2bの範囲は0.3〜4μmに限らず、0.3〜2.5μmや0.3〜1.5μmであってもよい。
【0030】
図6から分かるように、金属マスク部14’は、厚さ方向一面14b1の非開口部分が金属メッシュ13aの平面部13a1に接するように位置しており、金属メッシュ13aの表面に設けられた電着金属層13bの延長部分によって金属マスク部14’を構成する電着金属が連続して形成されている。すなわち、印刷時には金属マスク部14’の厚さ方向他面14b2が被印刷物に接触することになる。また、金属マスク部14’の開口部14aの内面と金属メッシュ部13で囲まれた空間が、印刷時に導体ペ−ストが充填される充填空間FS’となる。
【0031】
ここで、図7を用いて、図6に示した形態を得るための製造方法例について説明する。なお、ここで説明する製造方法をあくまでも一例であって、図6に示した形態を得るための製造方法を制限するものではない。
【0032】
ステンレス等の金属から成る基板15を用意し、基板15の一面に、金属マスク部14’の開口部14aのパターンを反転した態様のレジストパターン16’を形成する(図7(A)を参照)。このレジストパターン16’の形成は、ネガ型のフォトレジストシートを基板15の一面に貼り付けるか、あるいは、ポジ型またはネガ型のフォトレジスト剤を基板15の一面に塗工した後、フォトリソグラフィ法によって不必要部分を排除する方法によって行う。
【0033】
そして、レジストパターン16’の上に金属メッシュ13aの厚さ方向一面の平面部13a1がレジストパターン16’に接するように載せ(図7(B)を参照)、電気鋳造法によって、金属メッシュ13aの表面に電着金属13bを形成する。これにより、金属メッシュ13aの表面に形成された電着金属層13bの延長部分によって、金属マスク部14’を構成する電着金属が連続して形成される(図6を参照)。
【0034】
そして、金属マスク部14’を構成する電着金属が形成された金属メッシュ部13を基板15から抜き出す。この抜き出し時にレジストパターン16’も一緒に抜き出された場合には、抜き出し後にレジストパターン16’を排除する。以上で、図6に示した形態が得られる。
【0035】
金属マスク部14’が電着金属によって構成されているタイプのスクリーン印刷版10による導体ペーストの印刷は、金属マスク部14’の厚さ方向他面14b2を被印刷物に接触させた状態で、金属メッシュ部13の孔13cを通じて金属マスク部14’の開口部14aに導体ペーストを充填することによって行われる。このタイプのスクリーン印刷版10によって得られる効果は、金属マスク部14が金属プレートによって構成されているタイプのスクリーン印刷版10によって得られる効果と同じであるため、その記載を省略する。
【符号の説明】
【0036】
10…スクリーン印刷版、11…版枠部、12…補助メッシュ部、13…金属メッシュ部、13a…金属メッシュ、13b…電着金属層、14,14’…金属マスク部、14a…開口部、14b1…金属マスク部の厚さ方向一面、14b2…金属マスク部の厚さ方向他面。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7