【実施例】
【0249】
(実施例1)
(E)−4−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル−化合物1
【化61】
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ステップ1:4−((8−ブロモキナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物1a)の合成
【化62】
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イソプロパノール(15mL)中の8−ブロモ−2−クロロキナゾリン(1.0g、4.10mmol、Ark Pharm Inc、AK−27609)および4−シアノアニリン(533mg、4.52mmol、Sigma−Aldrich)の混合物を、15時間加熱還流した。固体生成物を濾別し、冷イソプロパノール(2×10mL)で2回洗浄した。生成物を風乾させて、表題化合物1aを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 10.76 (s, 1H), 9.47 (s, 1H), 8.41 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 8.28 (dd, J
= 7.8, 1.2 Hz, 1H), 8.06 (dd, J = 7.8, 1.2 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.44 (t, J = 7.8 Hz, 1H).HRMS:(ESI+)C
15H
10N
4Br[M+H]の計算値325.00834、実測値325.00821。LCMS(m/z)325.0[M+H]、Tr=4.69分(LCMS方法1)。
ステップ2:(E)−3−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル)アクリロニトリル(化合物1b)の合成
【化63】
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【0250】
2,5−ジブロモ−1,3−ジメチルベンゼン(2640mg、10mmol、Oakwood Products,Inc.−018507)の無水アセトニトリル(25mL)溶液に、酢酸パラジウム(II)(112mg、0.5mmol)、アクリロニトリル(531mg、10mmol)、トリ(o−トリル)ホスフィン(131mg、0.5mmol)およびトリエチルアミン(4mL、30mmol)を添加し、次に混合物をアルゴンでパージし、110℃で2時間加熱した。反応混合物を、セライトに通して濾過し、フィルターパッドをテトラヒドロフラン(10mL)で洗浄した。濾液を蒸発させ、次に酢酸エチル(50mL)を用いて再度溶解させた。溶液を水(50mL)で洗浄した。水層を、酢酸エチル(50mL)を用いて抽出し戻した。合わせた有機物をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗製残留物を得た。これをシリカゲルクロマトグラフィー処理して(イソ−ヘキサン中0〜20%勾配の酢酸エチル)、粗製生成物を得、それを、ヘキサン(10mL)と共に超音波浴中で10分間処理した。生成物が溶液から沈殿し、それを濾過によって収集した。固体を、冷ヘキサンで洗浄して、化合物1bを得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.25 (d, J = 16.6 Hz, 1H), 7.12 (s,
2H), 5.84 (d, J = 16.6 Hz, 1H), 2.42 (s, 6H).LCMS(m/z)MSシグナルなし、Tr=2.78分(LCMS方法2)。
ステップ3:(E)−3−(3,5−ジメチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)アクリロニトリル(化合物1c)の合成
【化64】
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【0251】
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の化合物1b(391mg、1.66mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(630mg、2.48mmol)、炭酸カリウム(687mg、5mmol)、酢酸パラジウム(II)(19mg、0.08mmol)およびジシクロヘキシル(2’,6’−ジメトキシ−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン(SPhos、85mg、0.21mmol)の混合物を、アルゴンでパージし、100℃で1時間加熱した。反応混合物を、セライトに通して濾過し、フィルターパッドをテトラヒドロフラン(10mL)で洗浄した。濾液を蒸発させ、次に酢酸エチル(50mL)を用いて再度溶解させた。溶液を水(50mL)で洗浄した。水層を、酢酸エチル(50mL)を用いて抽出し戻した。合わせた有機物をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗製残留物を得、それをシリカゲルクロマトグラフィー(イソ−ヘキサン中0〜20%勾配の酢酸エチル)によって精製して、化合物1cを得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ
7.28 (d, J = 16.6 Hz, 1H), 7.00 (s, 2H), 5.84 (d, J = 16.6 Hz, 1H), 2.39 (s, 6H), 1.37 (s, 12H).LCMS(m/z)284.3[M+H]、Tr=2.85分(LCMS方法2)。
ステップ4:(E)−4−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物1)の合成
【化65】
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【0252】
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の化合物1a(50mg、0.15mmol)、化合物1c(129mg、0.45mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(100mg、0.12mmol)、炭酸カリウム(64mg、0.45mmol)、および酢酸銅(I)(19mg、0.15mmol)の混合物を、アルゴンでパージし、100℃で15時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、粗製混合物を、シリカゲルクロマトグラフィー処理した(イソ−ヘキサン中0〜30%勾配の酢酸エチル)。次に、粗製生成物をHPLC(分取カラムPhenomenex Gemini 10ミクロン C18、250×21.2mm、10mL/分、水中10〜100%勾配のアセトニトリル)で再精製して、表題化合物1を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 10.48 (s, 1H), 9.50 (s, 1H), 8.09 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.70−7.87 (m, 4H), 7.63 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.61 (s, 2H), 7.40 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.62 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 1.94 (s, 6H).HRMS:(ESI+)C
26H
20N
5[M+H]の計算値402.17132、実測値402.17126。LCMS(m/z)402.2[M+H]、Tr=4.91分(LCMS方法1)。
(実施例2)
(E)−4−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル−化合物2
【化66】
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ステップ1:(E)−3−(4−(4−アミノ−2−クロロキナゾリン−8−イル)−3,5−ジメチルフェニル)アクリロニトリル(化合物2a)の合成
【化67】
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【0253】
8−ブロモ−2−クロロキナゾリン−4−アミン(129mg、0.5mmol、Ark Pharm Inc、AK−28702)、化合物1c(184mg、0.65mmol)、三塩基性リン酸カリウム(159mg、0.75mmol)および1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロリド(65mg、0.10mmol)の混合物を、N,N−ジメチルホルムアミド:水の混合物(85:15、40mL)にアルゴン下で溶解させた。反応物を80℃で30分間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水および酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、ブラインで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、0.5体積当量のヘキサンを添加し、この混合物を2cmのシリカゲル層に通して濾過し、その層をさらなる酢酸エチルで洗浄した。合わせた有機物を減圧下で濃縮し、残留物を、ジエチルエーテルと共に超音波浴中で処理した。固体生成物を濾別し、ジエチルエーテルで2回、ヘキサンで1回洗浄して、表題化合物2aを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 8.38 (bs, 2H), 8.28 (dd, J = 8.1, 1.6 Hz, 1H), 7.66 − 7.52 (m, 3H), 7.43 (s, 2H), 6.46 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 1.86 (s, 6H).LCMS(m/z)335.2[M+H]、Tr=2.48分(LCMS方法2)。
ステップ2:(E)−4−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物2)の合成
【化68】
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【0254】
乾燥N−メチル−2−ピロリドン(2mL)中の化合物2a(100mg、0.30mmol)、4−シアノアニリン(46mg、0.388mmol、Sigma−Aldrich)および1,4−ジオキサン中の塩化水素溶液(4M、7μL、0.03mmol)の混合物を、120℃で2時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、トリエチルアミン(0.1mL、0.72mmol)を添加した。15分後、水(5mL)を添加し、固体生成物を濾別し、水で洗浄した。粗製残留物を、ジクロロメタンおよびジエチルエーテルの混合物(1:1、5mL)に溶かし、次に超音波浴中で3分間処理した。固体化合物を濾別し、ジエチルエーテル(5mL)で洗浄して、表題化合物2を得た。
1H NMR
(400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.44 (s, 1H), 8.18
(dd, J = 8.2, 1.5 Hz, 1H), 7.74 (d, J =
16.7 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 8.9 Hz, 2H),
7.51 (s, 2H), 7.48 (dd, J = 7.1, 1.3 Hz, 1H), 7.34 (dd, J = 8.2, 7.1 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 6.54 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 1.91 (s, 6H).HRMS:(ESI+)C
26H
21N
6[M+H]の計算値417.1822、実測値417.1820。LCMS(m/z)417.2[M+H]、Tr=4.68分(LCMS方法1)。
(実施例3)
(E)−4−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)−2−メトキシベンゾニトリル−化合物3
【化69】
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ステップ1:4−((4−アミノ−8−ブロモキナゾリン−2−イル)アミノ)−2−メトキシベンゾニトリル塩酸塩(化合物3a)の合成
【化70】
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【0255】
イソプロパノール(7mL)中の8−ブロモ−2−クロロキナゾリン−4−アミン(259mg、1mmol、Ark Pharm Inc、AK−28702)および4−アミノ−2−メトキシベンゾニトリル(222mg、1.5mmol、Ark Pharm
Inc、AK−77827)の混合物を、マイクロ波中、180℃で8時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、固体生成物を濾別し、冷イソプロパノール、次にジエチルエーテルおよびヘキサンで洗浄して、化合物3aをHCl塩として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 8.24 (d, J = 8.1 Hz,
1H), 8.07 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.59 (d,
J = 8.5 Hz, 1H), 7.42 (dd, J = 8.6, 1.9
Hz, 1H), 7.37 − 7.04 (m, 5H), 3.99 (s, 3H).LCMS(m/z)370.3[M+H]、Tr=2.43分(LCMS方法2)。
ステップ2:(E)−4−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)−2−メトキシベンゾニトリル(化合物3)の合成
【化71】
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【0256】
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の化合物3a(50mg、0.14mmol)、化合物1c(76mg、0.27mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(33mg、0.04mmol)、三塩基性リン酸カリウム(86mg、0.41mmol)、および酢酸銅(I)(2mg、0.01mmol)の混合物を、アルゴンでパージし、120℃で3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水および酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、ブラインで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、1体積当量のヘキサンを添加し、この混合物を、3cmのシリカゲル層に通して濾過し、その層をさらなる酢酸エチルで洗浄した。合わせた有機物を減圧下で濃縮し、粗製混合物を、シリカゲルクロマトグラフィー処理した(イソ−ヘキサン中5〜50%勾配の酢酸エチル)。次に、生成物を逆相クロマトグラフィーによって再精製して(0.1%トリフルオロ酢酸を含む水中5〜100%アセトニトリル)、化合物3のTFA塩を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 8.25 (bs, 1H), 7.74 − 7.65 (m, 2H), 7.62 − 7.42 (m, 5H), 7.30 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 7.26 − 6.95 (m, 1H), 6.53 (d, J = 17.0 Hz, 1H), 3.41 (s, 3H),
1.93 (s, 6H).LCMS(m/z)447.4[M+H]、Tr=2.39分(LCMS方法2)。
(実施例4)
(E)−4−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−6−フルオロキナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル−化合物4
【化72】
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ステップ1:4−((8−ブロモ−6−フルオロキナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物4a)
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
【0257】
乾燥N−メチルピロリドン中の8−ブロモ−2−クロロ−6−フルオロキナゾリン(500mg、1.91mmol、Ark Pharm Inc、AK−93358)および4−アミノベンゾニトリル(250mg、2.12mmol、Sigma−Aldrich)の混合物を、マイクロ波中、200℃で5時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、シリカゲルクロマトグラフィー処理して(イソ−ヘキサン中5〜50%勾配の酢酸エチル)、表題化合物4aを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 10.69 (s, 1H), 9.37 (s, 1H), 8.32 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 8.26 (dd, J = 8.5, 2.7 Hz, 1H), 7.86 (dd, J = 8.5, 2.7 Hz, 1H),
7.78 (d, J = 8.7 Hz, 2H).LCMS(m/z)343.0[M+H]、Tr=4.72分(LCMS方法1)。
ステップ2:(E)−4−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−6−フルオロキナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物4)の合成
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【0258】
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の化合物4a(50mg、0.14mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(40mg、0.16mmol)、酢酸カリウム(60mg、0.61mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(50mg、0.061mmol)の混合物を、アルゴンでパージし、100℃で1時間加熱した。化合物1b(33mg、0.14mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(50mg、0.061mmol)および炭酸カリウム(90mg、0.65mmol)の混合物を、反応混合物に添加した。反応混合物を100℃で5時間加熱し、室温に冷却し、減圧下で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー処理した(イソ−ヘキサン中5〜50%勾配の酢酸エチル)。次に、粗製生成物をHPLCで再精製して(分取カラム Phenomenex Gemini 10ミクロン
C18、250×21.2mm、10mL/分、水中10〜100%勾配のアセトニトリル)、表題化合物4を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.45 (s, 1H), 7.92 − 7.86 (m, 1H), 7.82 − 7.76 (m, 2H), 7.72 (s, 1H), 7.68 (d,
J = 8.9 Hz, 2H), 7.58 (s, 2H), 7.36 (d,
J = 8.9 Hz, 2H), 6.60 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 1.92 (s, 6H).LCMS(m/z)420.1[M+H]、Tr=4.85分(LCMS方法1)。
(実施例5)
(E)−4−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジフルオロフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル−化合物5(混合物E/Z=4/1)
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1:4−((8−(2,6−ジフルオロ−4−ホルミルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物5a)の合成
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
【0259】
テトラヒドロフラン/水の混合物(10:1、10mL)中の化合物1a(40mg、0.12mmol)、3,5−ジフルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアルデヒド(66mg、0.24mmol、Sigma−Aldrich)、およびフッ化カリウム(24mg、0.4mmol)の混合物を、アルゴンでパージし、トリス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(68mg、0.07mmol)を添加した後、トリ−tert−ブチルホスフィン(36μL、0.14mmol)を添加した。この混合物を80℃で4時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して(イソ−ヘキサン中20〜80%勾配の酢酸エチル)、表題化合物5aを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 10.55 (s, 1H), 10.15 (s, 1H), 9.51 (s, 1H), 8.16 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 7.83 (d, J = 8.8 Hz,
2H), 7.67−7.58 (m, 1H), 7.53 (d, J = 8.8 Hz, 2H).LCMS(m/z)387.1[M+H]、Tr=4.67分(LCMS方法1)。
ステップ2:(E)−4−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジフルオロフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物5)(混合物E/Z=4/1)の合成
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
【0260】
炭酸セシウム(1.5g、4.6mmol)を、化合物5a(70mg、0.18mmol)およびジエチル(シアノメチル)ホスホネート(32μL、0.2mmol)の乾燥ジクロロメタン(25mL)溶液に添加し、溶媒を減圧下で30℃においてゆっくり除去した。得られた反応混合物を、終夜室温で静置した。ジクロロメタンを残留物に添加し、固体を濾別した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をHPLCによって精製して(分取カラムPhenomenex Gemini 10ミクロン C18、250×21.2mm、10mL/分、水中10〜100%勾配のアセトニトリル)、表題化合物5をE/Z異性体4/1の混合物として得た。
1H NMR:E異性体(400 MHz, DMSO−d
6) δ 10.54 (s, 1H), 9.49 (s, 1H), 8.16 − 8.12 (m, 1H), 8.0 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.87 − 7.83 (m, 3H), 7.73 (d, J = 8.0
Hz, 2H), 7.63 −7.58 (m, 1H), 7.56 −7.52
(m, 2H), 6.81 (d, J = 16.7 Hz, 1H).LCMS(m/z)410.1[M+H]、Tr=4.76分(LCMS方法1)。
(実施例6)
(E)−4−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−4−((シクロプロピルメチル)アミノ)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル−化合物6
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1:8−ブロモ−2−クロロ−N−(シクロプロピルメチル)キナゾリン−4−アミン(化合物6a)の合成
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
【0261】
シクロプロピルメタンアミン(95μL、1.1mmol)およびN−エチルジイソプロピルアミン(0.35mL、2mmol)を、8−ブロモ−2,4−ジクロロキナゾリン(278mg、1mmol、Ark Pharm Inc.、AK−28703)のイソプロパノール(5mL)溶液に添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌した。固体生成物を濾別し、水(2×5mL)およびペンタン(3×5mL)で洗浄して、表題化合物6aを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.03 (s, 1H), 8.30 (dd, J = 8.3 Hz, J = 1.3 Hz, 1H), 8.12 (dd, J = 7.7 Hz, J = 1.3 Hz, 1H), 7.44 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 3.41 − 3.35 (m, 2H), 1.23 − 1.11 (m, 1H), 0.52 − 0.45 (m, 2H), 0.34 − 0.28 (m, 2H).HRMS:(ESI+)C
12H
12N
3BrCl[M+H]の計算値311.9898、実測値311.9898。LCMS(m/z)312.0[M+H]、Tr4.59分(LCMS方法1)。
ステップ2:4−((8−ブロモ−4−((シクロプロピルメチル)アミノ)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル塩酸塩(化合物6b)の合成
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
【0262】
イソプロパノール(5mL)中の化合物6a(156mg、0.5mmol)および4−アミノベンゾニトリル(71mg、0.6mmol、Sigma−Aldrich)の混合物を、マイクロ波中、180℃で2時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、固体生成物を濾別し、冷イソプロパノールで2回、次にペンタンで3回洗浄して、化合物6bをHCl塩として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 8.39 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 8.15 − 7.99 (m,
3H), 7.81 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.33 (t,
J = 7.9 Hz, 1H), 3.53 − 3.45 (m, 2H), 1.30 − 1.17 (m, 1H), 0.54 − 0.48 (m, 2H),
0.37 − 0.32 (m, 2H).HRMS:(ESI+)C
19H
17N
5Br[M+H]の計算値394.0662、実測値394.0661。LCMS(m/z)394.0[M+H]、Tr4.29分(LCMS方法1)。
ステップ3:(E)−4−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−4−((シクロプロピルメチル)アミノ)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物6)の合成
【化81】
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【0263】
1,4−ジオキサンと水の混合物(10:1、5mL)中の化合物6b(65mg、0.15mmol)、化合物1c(64mg、0.23mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(37mg、0.05mmol)および炭酸カリウム(104mg、0.75mmol)の混合物を、アルゴンでパージし、100℃で1時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して(イソ−ヘキサン中20〜40%勾配の酢酸エチル)、表題化合物6を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.49 (s, 1H), 8.39 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 8.24 − 8.13 (m, 2H), 7.74 − 7.69
(m, 2H), 7.51 (s, 2H), 7.46 (dd, J = 7.2 Hz, J = 1.4 Hz, 1H), 7.35 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 6.54 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 3.47 − 3.43 (m, 2H), 1.90 (s, 6H), 1.30 − 1.21 (m, 1H), 0.53 − 0.47 (m, 2H), 0.35 − 0.30 (m, 2H).HRMS:(ESI+)C
30H
27N
6[M+H]の計算値471.2292、実測値471.2292。LCMS(m/z)471.2[M+H]、Tr4.05分(LCMS方法1)。
(実施例7)
(E)−4−((4−(ブチルアミノ)−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル−化合物7
【化82】
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ステップ1:8−ブロモ−N−ブチル−2−クロロキナゾリン−4−アミン(化合物7a)の合成
【化83】
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【0264】
n−ブチルアミン(109μL、1.1mmol)およびN−エチルジイソプロピルアミン(0.35mL、2mmol)を、8−ブロモ−2,4−ジクロロキナゾリン(278mg、1mmol、Ark Pharm Inc.、AK−28703)のイソプロパノール(5mL)溶液に添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌した。固体生成物を濾別し、水(2×5mL)およびペンタン(3×5mL)で洗浄して、表題化合物7aを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 8.87 (s, 1H), 8.27 (dd, J = 8.3 Hz, J = 1.2 Hz, 1H), 8.12 (dd, J = 7.7 Hz, J = 1.2 Hz, 1H), 7.43 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 3.55 − 3.48 (m, 2H), 1.66 − 1.57 (m, 2H), 1.41 − 1.31 (m, 2H), 0.92 (t, J = 7.3 Hz, 3H).HRMS:(ESI+)C
12H
14N
3BrCl[M+H]の計算値314.0054、実測値314.0055。LCMS(m/z)314.0[M+H]、Tr4.76分(LCMS方法1)。
ステップ2:4−((8−ブロモ−4−(ブチルアミノ)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル塩酸塩(化合物7b)の合成
【化84】
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【0265】
イソプロパノール(5mL)中の化合物7a(157mg、0.5mmol)および4−アミノベンゾニトリル(71mg、0.6mmol、Sigma−Aldrich)の混合物を、マイクロ波中、180℃で2時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、固体生成物を濾別し、冷イソプロパノールで2回、次にペンタンで3回洗浄して、化合物7bをHCl塩として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 8.32 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.21 − 7.79 (m, 3H), 7.79 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.29 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 3.65 − 3.63 (m, 2H), 1.74 − 1.59 (m, 2H), 1.43 − 1.33 (m, 2H), 0.92 (t, J = 7.4 Hz, 3H).HRMS:(ESI+)C
19H
19N
5Br[M+H]の計算値396.0818、実測値396.0816。LCMS(m/z)396.1[M+H]、Tr4.34分(LCMS方法1)。
ステップ3:(E)−4−((4−(ブチルアミノ)−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物7)の合成
【化85】
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【0266】
1,4−ジオキサンと水の混合物(10:1、5mL)中の化合物7b(65mg、0.15mmol)、化合物1c(64mg、0.23mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(37mg、0.05mmol)および炭酸カリウム(104mg、0.75mmol)の混合物を、アルゴンでパージし、100℃で1時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して(イソ−ヘキサン中20〜40%勾配の酢酸エチル)、表題化合物7を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.45 (s, 1H), 8.25 − 8.16 (m, 2H), 7.78 − 7.69 (m, 3H), 7.51 (s, 2H), 7.46 (dd, J = 7.1 Hz, J = 1.3 Hz, 1H), 7.34 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 6.54 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 3.63 − 3.51 (m, 2H), 1.90 (s, 6H), 1.72 − 1.65 (m, 2H), 1.46 − 1.38 (m, 2H), 0.95 (t, J = 7.4 Hz, 3H).MS−ESI
+m/z(%):473(100,M+H
+)、495(20,M+Na
+);HRMS:(ESI+)C
30H
29N
6[M+H]の計算値473.2448、実測値473.2448。LCMS(m/z)473.3[M+H]、Tr4.14分(LCMS方法1)。
(実施例8)
(E)−4−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジフルオロフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル−化合物8(混合物E/Z=3/2)
【化86】
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ステップ1:4−((4−アミノ−8−ブロモキナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物8a)の合成
【化87】
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【0267】
イソプロパノール(5mL)中の8−ブロモ−2−クロロキナゾリン−4−アミン(259mg、1mmol、Ark Pharm Inc、AK−28702)および4−アミノベンゾニトリル(130mg、1.1mmol、Sigma−Aldrich)の混合物を、マイクロ波中、160℃で3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、固体生成物を濾別し、冷イソプロパノールで洗浄し、次にジエチルエーテルで洗浄して、化合物2aを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.74 (s, 1H), 8.35 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 8.16 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 7.5 Hz,
1H), 7.71 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.16 (t,
J = 7.8 Hz, 1H).HRMS:(ESI+)C
15H
11N
5Br[M+H]の計算値340.0192、実測値340.0192。LCMS(m/z)340.0[M+H]、Tr=4.06分(LCMS方法1)。
ステップ2:4−((4−アミノ−8−(2,6−ジフルオロ−4−ホルミルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物8b)の合成
【化88】
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【0268】
テトラヒドロフラン/水の混合物(10:1、30mL)中の化合物8a(120mg、0.36mmol)、3,5−ジフルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアルデヒド(285mg、1.06mmol、Sigma−Aldrich)、およびフッ化カリウム(102mg、1.76mmol)の混合物を、アルゴンでパージし、トリス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(195mg、0.213mmol)を添加した後、トリ−tert−ブチルホスフィン(103μL、0.43mmol)を添加した。混合物を80℃で4時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して(イソ−ヘキサン中20〜80%勾配の酢酸エチル)、表題化合物8bを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 10.12 (s, 1H), 9.56 (s, 1H), 8.29 (dd, J = 8.2 Hz, J = 1.1 Hz, 2H), 7.87−7.73 (m, 6H), 7.44−7.34 (m, 3H).LCMS(m/z)401.9[M+H]、Tr=4.28分(LCMS方法1)。
ステップ3:(E)−4−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジフルオロフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物8)(混合物E/Z=3/2)の合成
【化89】
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【0269】
炭酸セシウム(2.5g、7.69mmol)を、化合物8b(74mg、0.18mmol)およびジエチル(シアノメチル)ホスホネート(30μL、0.18mmol)の乾燥ジクロロメタン(25mL)溶液に添加し、溶媒を減圧下で30℃においてゆっくり除去した。得られた反応混合物を、終夜室温で静置した。ジクロロメタンを残留物に添加し、固体を濾別した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をHPLCによって精製して(分取カラムPhenomenex Gemini 10ミクロン C18、250×21.2mm、10mL/分、水中10〜100%勾配のアセトニトリル)、表題化合物8をE/Z異性体3/2の混合物として得た。
1H NMR:E異性体(400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.54 (s, 1H), 8.29 − 8.24 (m, 2H), 7.84 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.82 − 7.78 (m, 2H), 7.72 (d, J = 7.3, 2H), 7.66 (d, J =7.8 Hz, 2H), 7.43 −7.39 (m, 2H), 7.38 −7.33 (m, 1H), 6.77 (d, J = 16.7 Hz, 1H).LCMS(m/z)424.9[M+H]、Tr=3.46分(LCMS方法1)。
(実施例9)
(E)−5−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ピコリノニトリル−化合物9
【化90】
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ステップ1:5−((4−アミノ−8−ブロモキナゾリン−2−イル)アミノ)ピコリノニトリル(化合物9a)の合成
【化91】
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【0270】
イソプロパノール(10mL)中の8−ブロモ−2−クロロキナゾリン−4−アミン(500mg、1.9mmol、Ark Pharm Inc、AK−28702)および5−アミノピコリノニトリル(253mg、2.1mmol、Ark Pharm Inc、AK−26123)の混合物を、アルゴン下でマイクロ波中、180℃において8時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、固体生成物を濾別し、冷イソプロパノールで洗浄し、次にジエチルエーテルおよびヘキサンで洗浄して、化合物9aを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.98 (s, 1H), 9.35 (dd, J = 2.6, 0.7 Hz, 1H), 8.85 (dd, J = 8.7, 2.6 Hz, 1H), 8.17 (dd, J = 8.2, 1.3 Hz, 1H), 8.03 (dd, J = 7.6, 1.3 Hz, 1H), 7.95 − 7.91 (m, 2H), 7.23 − 7.10 (m, 2H).LCMS(m/z)343.2[M+H]、Tr=2.31分(LCMS方法2)。
ステップ2:(E)−5−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ピコリノニトリル(化合物9)の合成
【化92】
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【0271】
化合物9a(150mg、0.44mmol)、化合物1c(498mg、1.76mmol)、三塩基性リン酸カリウム(560mg、2,64mmol)および1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロリド(57mg、0.09mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド:水の混合物(85:15、25mL)にアルゴン下で溶解させた。反応物を90℃で1時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水および酢酸エチルで希釈した。有機層を分離した。水層をさらなる酢酸エチルで洗浄した。合わせた有機物をブラインで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した(イソ−ヘキサン中0〜40%勾配の酢酸エチルおよびメタノール(4/1))。溶媒を減圧下で除去し、固体残留物を、ヘキサン/ジエチルエーテル混合物(5:1)と共に超音波浴中で5分間処理し、濾別し、ヘキサンで洗浄して、表題化合物9を得た。
1H NMR
(400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.70 (s, 1H), 8.74
(d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.24 − 8.15 (m, 2H), 7.72 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 7.49 (d, J
= 7.6 Hz, 3H), 7.40 − 7.30 (m, 2H), 6.51 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 1.90 (s, 6H).LCMS(m/z)418.3[M+H]、Tr=2.47分(LCMS方法2)。
(実施例10)
(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル−化合物10
【化93】
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(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル(化合物10)の合成
【化94】
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【0272】
化合物2a(820mg、2.45mmol)、6−アミノニコチノニトリル(875mg、7.35mmol、Ark Pharm Inc、AK−32349)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.53g、19.6mmol)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(142mg、0.25mmol)および酢酸パラジウム(II)(55mg、0.25mmol)を、アルゴン下で、N−メチル−2−ピロリドン(40mL)中で合わせた。反応物を、密封容器内で120℃において4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水および酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、ブラインで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、0.05体積当量のヘキサンを添加し、この混合物を、2cmのシリカゲル層に通して濾過し、その層をさらなる酢酸エチルで洗浄した。合わせた有機物を減圧下で濃縮した。粗製残留物を、ジエチルエーテル/ジクロロメタン混合物(1:1)と共に超音波浴中で5分間処理した。固体化合物を濾別し、ジエチルエーテルで2回、ヘキサンで1回洗浄して、表題化合物10を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.58 (s, 1H), 8.57 (dd, J = 2.4, 0.8 Hz, 1H), 8.20 (dd, J = 8.3, 1.4 Hz, 1H), 7.95 (dd, J = 9.0, 0.8 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 7.55 − 7.51 (m, 3H), 7.44 − 7.36 (m, 2H), 6.53 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 1.90 (s, 6H).LCMS(m/z)418.3[M+H]、Tr=1.82分(LCMS方法2)。
(実施例11)
(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ピリダジン−3−カルボニトリル−化合物11
【化95】
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(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ピリダジン−3−カルボニトリル(化合物11)の合成
【化96】
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【0273】
化合物2a(20mg、0.06mmol)、6−アミノピリダジン−3−カルボニトリル(22mg、0.18mmol、Matrix Scientific、112287)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(62mg、0.47mmol)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(3mg、0.006mmol)および酢酸パラジウム(II)(1mg、0.006mmol)を、アルゴン下で、N−メチル−2−ピロリドン(2mL)中で合わせた。反応物を、密封容器内で120℃において1時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、HPLC逆相クロマトグラフィーによって精製して(0.1%トリフルオロ酢酸を含む水中0〜100%アセトニトリル)、化合物11のTFA塩を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 8.35 (bs, 1H), 8.09 (bs, 1H), 7.78 − 7.39 (m, 6H), 6.54 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 1.93 (s, 6H).LCMS(m/z)419.3[M+H]、Tr=2.03分(LCMS方法2)。
(実施例12)
(E)−5−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ピラジン−2−カルボニトリル−化合物12
【化97】
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(E)−5−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ピラジン−2−カルボニトリル(化合物12)の合成
【化98】
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【0274】
化合物2a(20mg、0.06mmol)、5−アミノピラジン−2−カルボニトリル(22mg、0.18mmol、Ark Pharm Inc、AK−21935)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(62mg、0.47mmol)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(3mg、0.006mmol)および酢酸パラジウム(II)(1mg、0.006mmol)を、アルゴン下で、N−メチル−2−ピロリドン(1mL)中で合わせた。反応物を、密封容器内で120℃において3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、逆相クロマトグラフィーによって精製して(0.1%トリフルオロ酢酸を含む水中0〜100%アセトニトリル)、化合物12のTFA塩を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 8.98 (bs, 1H), 8.36 (bs, 1H), 7.85
− 7.28 (m, 6H), 6.59 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 1.94 (s, 6H).LCMS(m/z)419.3[M+H]、Tr=1.89分(LCMS方法2)。
(実施例13)
(E)−6−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル−化合物13
【化99】
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ステップ1:(E)−3−(4−(2−クロロキナゾリン−8−イル)−3,5−ジメチルフェニル)アクリロニトリル(化合物13a)の合成
【化100】
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【0275】
8−ブロモ−2−クロロキナゾリン(500mg、2.05mmol、Ark Pharm Inc、AK−27609)、化合物1c(776mg、2.67mmol)、三塩基性リン酸カリウム(633mg、3.08mmol)および1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロリド(134mg、0.21mmol)の混合物を、N,N−ジメチルホルムアミド:水の混合物(85:15、10mL)にアルゴン下で溶解させた。反応物を50℃で2時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水および酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、ブラインで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、0.5体積当量のヘキサンを添加し、この混合物を、2cmのシリカゲル層に通して濾過し、その層を追加のヘキサン/酢酸エチル混合物(1/1)で洗浄した。合わせた有機物を減圧下で濃縮し、残留物を、ジエチルエーテルと共に超音波浴中で処理した。固体生成物を濾別し、ジエチルエーテルで2回、ヘキサンで1回洗浄して、表題化合物13aを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.70 (s, 1H), 8.30 (dd, J = 7.1, 2.5 Hz, 1H), 7.99 − 7.84 (m, 2H), 7.66 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 7.49 (s, 2H), 6.50 (d, J
= 16.7 Hz, 1H), 1.85 (s, 6H).LCMS(m/z)320.1[M+H]、Tr=1.40分(LCMS方法3)。
ステップ2:(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル(化合物13)の合成
【化101】
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【0276】
化合物13a(508mg、1.60mmol)、6−アミノニコチノニトリル(567mg、4.77mmol、Ark Pharm Inc、AK−32349)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.64g、12.71mmol)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(93mg、0.16mmol)および酢酸パラジウム(II)(36mg、0.16mmol)を、アルゴン下で、N−メチル−2−ピロリドン(10mL)中で合わせた。反応物を、密封容器内で80℃において30分間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水および酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、ブラインで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、0.5体積当量のヘキサンを添加し、この混合物を、2cmのシリカゲル層に通して濾過し、その層を追加のヘキサン/酢酸エチル混合物(1/1)で洗浄した。合わせた有機物を減圧下で濃縮した。粗製残留物を、ジエチルエーテルと共に超音波浴中で5分間処理した。固体化合物を濾別し、ジエチルエーテルで2回、ヘキサンで1回洗浄して、表題化合物13を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 10.85
(s, 1H), 9.52 (s, 1H), 8.66 (dd, J = 2.3, 0.9 Hz, 1H), 8.10 (dd, J = 8.0, 1.4 Hz, 1H), 7.92 (dd, J = 8.9, 0.9 Hz, 1H), 7.85 − 7.70 (m, 2H), 7.65 (dd, J = 8.1, 7.1 Hz, 1H), 7.57 − 7.48 (m, 3H), 6.56 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 1.89 (s, 6H).LCMS(m/z)403.2[M+H]、Tr=1.48分(LCMS方法3)。
(実施例14)
(E)−6−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−6−フルオロキナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル−化合物14
【化102】
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ステップ1:(E)−3−(4−(2−クロロ−6−フルオロキナゾリン−8−イル)−3,5−ジメチルフェニル)アクリロニトリル(化合物14a)
【化103】
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【0277】
N,N−ジメチルホルムアミド(3mL)および水(0.3mL)中の化合物1c(100mg、0.35mmol)、8−ブロモ−2−クロロ−6−フルオロキナゾリン(100mg、0.38mmol、Ark Pharm Inc、AK−93358)、1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロリド(50mg、0.08mmol)および三塩基性リン酸カリウム一水和物(200mg、0.77mmol)の混合物を、アルゴン下で80℃において30分間加熱した。反応混合物を蒸発乾固させ、残留物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。これを、シリカゲルクロマトグラフィー処理した(イソ−ヘキサン中0〜100%勾配の酢酸エチル)、化合物14aを得た。LCMS(m/z)337.9[M+H]、Tr=4.52分(LCMS方法1)。
ステップ2:(E)−6−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−6−フルオロキナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル(化合物14)の合成
【化104】
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【0278】
化合物14aa(100mg、0.30mmol)、6−アミノニコチノニトリル(200mg、1.68mmol、Ark Pharm Inc、AK−32349)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.5mL、2.86mmol)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(180mg、0.31mmol)および酢酸パラジウム(II)(40mg、0.18mmol)を、アルゴン下で、N−メチル−2−ピロリドン(3mL)中で合わせた。反応物を、密封容器内で100℃において1時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、シリカゲルクロマトグラフィーによって直接精製して(イソ−ヘキサン中60〜100%勾配の酢酸エチル、次に酢酸エチル中0〜20%勾配のメタノール)、表題化合物14を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.62 (s,1H), 8.77
(dd, J = 2.3, 0.8 Hz, 1H), 8.08 − 7.99 (m, 1H), 7.99 − 7.91 (m, 1H), 7.87 (d, J
= 16.7 Hz, 1H), 7.68 (s, 2H), 7.65 − 7.60 (m, 1H), 7.60 − 7.53 (m, 1H), 7.36 (d, J = 8.2, Hz, 1H), 6.68 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 2.01 (s, 6H).LCMS(m/z)420.9[M+H]、Tr=4.62分(LCMS方法1)。
(実施例15)
(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)−2,4−ジメチルニコチノニトリル−化合物15
【化105】
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(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)−2,4−ジメチルニコチノニトリル(化合物15)の合成
【化106】
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【0279】
化合物2a(20mg、0.06mmol)、6−アミノ−2,4−ジメチルニコチノニトリル(26mg、0.18mmol、Key Organics Ltd、1X−0933)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(622mg、0.48mmol)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(4mg、0.006mmol)および酢酸パラジウム(II)(1mg、0.006mmol)を、アルゴン下で、N−メチル−2−ピロリドン(1mL)中で合わせた。反応物を、密封容器内で120℃において4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水および酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、ブラインで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、この溶液を、2cmのシリカゲル層に通して濾過し、その層をさらなる酢酸エチルで洗浄した。合わせた有機物を減圧下で濃縮した。粗製残留物を、ジエチルエーテルと共に超音波浴中で5分間処理した。固体化合物を濾別し、ジエチルエーテルで2回、ヘキサンで1回洗浄して、表題化合物15を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.56 (bs, 1H), 9.29 (bs, 1H),
8.44 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.99 − 7.47 (m, 5H), 7.41−7.10 (m, 1H), 6.55 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 2.41 (bs, 3H), 1.96 (s, 6H), 1.62 (bs, 3H).LCMS(m/z)446.4[M+H]、Tr=1.19分(LCMS方法3)。
(実施例16)
(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)−2−メチルニコチノニトリル−化合物16
【化107】
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(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)−2−メチルニコチノニトリル(化合物16)の合成
【化108】
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【0280】
化合物2a(20mg、0.06mmol)、6−アミノ−2−メチルニコチノニトリル(24mg、0.18mmol、Ark Pharm Inc、AK−78835)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(622mg、0.48mmol)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(4mg、0.006mmol)および酢酸パラジウム(II)(1mg、0.006mmol)を、アルゴン下で、N−メチル−2−ピロリドン(1mL)中で合わせた。反応物を、密封容器内で120℃において4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水および酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、ブラインで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、この溶液を、2cmのシリカゲル層に通して濾過し、その層をさらなる酢酸エチルで洗浄した。合わせた有機物を減圧下で濃縮した。粗製残留物を、ジエチルエーテルと共に超音波浴中で5分間処理した。固体化合物を濾別し、ジエチルエーテルで2回、ヘキサンで1回洗浄して、表題化合物16を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 10.92 (s, 1H), 9.55 (s, 1H), 9.10 (s, 1H), 8.46 (dd, J = 8.3, 1.3 Hz, 1H),
8.19 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.89 − 7.73 (m, 3H), 7.69 (s, 2H), 7.32 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.68 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 2.37 (s, 3H), 1.95 (s, 6H).LCMS(m/z)432.4[M+H]、Tr=1.15分(LCMS方法3)。
(実施例17)
(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)−5−メチルニコチノニトリル−化合物17
【化109】
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(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)−5−メチルニコチノニトリル(化合物17)の合成
【化110】
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【0281】
化合物2a(20mg、0.06mmol)、6−アミノ−5−メチルニコチノニトリル(24mg、0.18mmol、Ark Pharm Inc、AK−25043)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(622mg、0.48mmol)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(4mg、0.006mmol)および酢酸パラジウム(II)(1mg、0.006mmol)を、アルゴン下で、N−メチル−2−ピロリドン(1mL)中で合わせた。反応物を、密封容器内で120℃において4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水および酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、ブラインで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、この溶液を、2cmのシリカゲル層に通して濾過し、その層をさらなる酢酸エチルで洗浄した。合わせた有機物を減圧下で濃縮した。粗製残留物を、ジエチルエーテルと共に超音波浴中で5分間処理した。固体化合物を濾別し、ジエチルエーテルで2回、ヘキサンで1回洗浄して、表題化合物17を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 10.92 (s, 1H), 9.55 (s, 1H), 9.10 (s, 1H), 8.46 (dd, J = 8.3, 1.3 Hz, 1H),
8.25 − 8.13 (m, 1H), 7.91 − 7.72 (m, 3H), 7.69 (s, 2H), 7.35 − 7.29 (m, 1H), 6.68 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 2.37 (s, 3H), 1.95 (s, 6H).LCMS(m/z)432.4[M+H]、Tr=1.19分(LCMS方法3)。
(実施例18)
(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)−4−メチルニコチノニトリル−化合物18
【化111】
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(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)−4−メチルニコチノニトリル(化合物18)の合成
【化112】
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【0282】
化合物2a(20mg、0.06mmol)、6−アミノ−4−メチルニコチノニトリル(24mg、0.18mmol、Ark Pharm Inc、AK−80125)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(622mg、0.48mmol)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(4mg、0.006mmol)および酢酸パラジウム(II)(1mg、0.006mmol)を、アルゴン下で、N−メチル−2−ピロリドン(1mL)中で合わせた。反応物を、密封容器内で120℃において4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水および酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、ブラインで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、この溶液を、2cmのシリカゲル層に通して濾過し、その層をさらなる酢酸エチルで洗浄した。合わせた有機物を減圧下で濃縮した。粗製残留物を、ジエチルエーテルと共に超音波浴中で5分間処理した。固体化合物を濾別し、ジエチルエーテルで2回、ヘキサンで1回洗浄して、表題化合物18を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 11.97 (bs, 1H), 9.55 (bs, 1H), 9.32 (bs, 1H), 8.48 − 8.37 (m, 1H), 7.90 − 7.62 (m, 5H), 7.52 − 7.43 (m, 1H), 7.32 − 7.23 (m, 1H), 6.69 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 2.45 (s, 3H), 1.96 (s, 6H).LCMS(m/z)432.3[M+H]、Tr=1.25分(LCMS方法3)。
(実施例19)
(E)−4−((4−アミノ−6−クロロ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル−化合物19
【化113】
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ステップ1:2−アミノ−3−ブロモ−5−クロロ安息香酸(化合物19a)の合成
【化114】
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【0283】
N,N−ジメチルホルムアミド(100mL)中の2−アミノ−5−クロロ安息香酸(5g、29mmol、Ark Pharm Inc、AK−26989)およびN−ブロモスクシンイミド(5.4g、30mmol)の混合物を、室温で14時間撹拌した。反応混合物を水(400mL)に注ぎ、生成物を、ジエチルエーテル(400mL)を用いて抽出した。有機相をブライン(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、表題化合物19aを得た。LCMS(m/z)250.0[M+H]、Tr=4.05分(LCMS方法1)。
ステップ2:8−ブロモ−6−クロロキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(化合物19b)の合成
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
【0284】
化合物19a(5.3g、21mmol)および尿素(30g、500mmol)の混合物を、200℃で3時間加熱した。反応混合物を冷却し、メタノール(100mL)で希釈し、生成物を濾別した。固体を、水(50mL)およびメタノール(50mL)で洗浄して、表題化合物19bを得た。LCMS(m/z)275.0[M+H]、Tr=3.32分(LCMS方法1)。
ステップ3:8−ブロモ−2,6−ジクロロキナゾリン−4−アミン(化合物19c)の合成
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
【0285】
化合物19b(5.3g、21mmol)、オキシ塩化リン(V)(15mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(3滴)の混合物を、120℃で14時間加熱した。反応混合物を冷却し、水(200mL)に注ぎ、生成物を濾別した。固体を真空中で2時間乾燥させ、アンモニアの飽和エタノール溶液(50mL)に懸濁させ、室温で14時間撹拌した。固体生成物を濾別して、表題化合物19cを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 8.65 (s, 2H), 8.47 (d, J =
2.2 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 2.2 Hz, 1H).LCMS(m/z)291.9[M+H]、Tr=3.86分(LCMS方法1)。
ステップ4:(E)−3−(4−(4−アミノ−2,6−ジクロロキナゾリン−8−イル)−3,5−ジメチルフェニル)アクリロニトリル(化合物19d)の合成
【化117】
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【0286】
化合物19c(146mg、0.5mmol)、化合物1c(170mg、0.6mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物(230mg、1mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(65mg、0.1mmol)の混合物を、N,N−ジメチルホルムアミドおよび水の混合物(10:1、5.5mL)に、アルゴン下で溶解させ、この混合物を80℃で30分間撹拌した。生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって単離して(イソ−ヘキサン中80〜100%勾配の酢酸エチル)、表題化合物19dを得た。LCMS(m/z)369.0[M+H]、Tr=4.30(LCMS方法1)。
ステップ5:(E)−4−((4−アミノ−6−クロロ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物19)の合成
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
【0287】
化合物19d(85mg、0.23mmol)、4−アミノベンゾニトリル(33mg、0.28mmol、Sigma−Aldrich)、酢酸パラジウム(II)(10mg、0.046mmol)および(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(27mg、0.046mmol)の混合物を、アルゴン下でN−メチル−2−ピロリドン(2mL)に溶解させた。次に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(174μL、1mmol)を、シリンジを介して添加し、反応混合物を100℃で1時間撹拌した。生成物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって単離し(イソ−ヘキサン中40〜60%勾配の酢酸エチル)、次に逆相フラッシュクロマトグラフィーによって再精製して(5.5g C−18 RediSepプレパック済みカラム、水中5〜100%勾配のアセトニトリル)、表題化合物19を得た。
1H
NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.55 (s, 1H), 8.34 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.52 (s, 2H), 7.40 − 7.35 (m, 2H), 7.26 (d, J = 8.9 Hz,
2H), 6.55 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 1.93 (s, 6H).LCMS(m/z)451.2[M+H]、Tr=4.25分(LCMS方法1)。
(実施例20)
(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−6−フルオロキナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル−化合物20
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1:2−アミノ−3−ブロモ−5−フルオロ安息香酸(化合物20a)の合成
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
【0288】
N,N−ジメチルホルムアミド(100mL)中の2−アミノ−5−フルオロ安息香酸(10g、65mmol、Ark Pharm Inc、AK−35193)およびN−ブロモスクシンイミド(12g、67mmol)の混合物を、室温で14時間撹拌した。反応混合物を水(500mL)に注ぎ、固体生成物を濾別し、水で洗浄して、表題化合物20aを得た。LCMS(m/z)233.7[M+H]、Tr=3.75分(LCMS方法1)。
ステップ2:8−ブロモ−6−フルオロキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(化合物20b)の合成
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
【0289】
化合物20a(12g、51mmol)および尿素(20g、333mmol)の混合物を、200℃で3時間加熱した。反応混合物を冷却し、水(100mL)で希釈した。固体生成物を濾別し、メタノール(50mL)で洗浄して、表題化合物20bを得た。LCMS(m/z)259.0[M+H]、Tr=3.23分(LCMS方法1)。
ステップ3:8−ブロモ−2−クロロ−6−フルオロキナゾリン−4−アミン(化合物20c)の合成
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
【0290】
化合物20b(3g、20mmol)、オキシ塩化リン(V)(20mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(3滴)の混合物を、120℃で14時間加熱した。反応混合物を冷却し、氷水の混合物(200mL)に注ぎ、固体生成物を濾別した。固体を真空中で2時間乾燥させ、アンモニアの飽和エタノール溶液(100mL)に懸濁させ、室温で14時間撹拌した。反応混合物を蒸発乾固させ、固体残留物を水に懸濁させた。固体生成物を濾別して、表題化合物20cを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 8.59 (s, 1H), 8.46 (s, 1H), 8.19 (dd, J = 8.3, 2.7 Hz, 1H), 8.13 (dd, J =
9.2, 2.7 Hz, 1H).LCMS(m/z)275.7[M+H]、Tr=3.74分(LCMS方法1)。
ステップ4:(E)−3−(4−(4−アミノ−2−クロロ−6−フルオロキナゾリン−8−イル)−3,5−ジメチルフェニル)アクリロニトリル(化合物20d)の合成
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
【0291】
化合物20c(276mg、1mmol)、化合物1c(340mg、1.2mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物(460mg、2mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(65mg、0.1mmol)の混合物を、N,N−ジメチルホルムアミドおよび水の混合物(10:1、11mL)にアルゴン下で溶解させ、この混合物を80℃で30分間撹拌した。生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって単離して(イソ−ヘキサン中80〜100%勾配の酢酸エチル)、表題化合物20dを得た。LCMS(m/z)352.9[M+H]、Tr=4.12分(LCMS方法1)。
ステップ5:(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−6−フルオロキナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル(化合物20)の合成
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
【0292】
化合物20d(176mg、0.5mmol)、6−アミノニコチノニトリル(178mg、1.5mmol、Ark Pharm Inc、AK−32349)、酢酸パラジウム(II)(22mg、0.1mmol)および(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(58mg、0.1mmol)の混合物を、N−メチル−2−ピロリドン(5mL)にアルゴン下で溶解させた。次に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(348μL、2mmol)を、シリンジを介して添加し、反応混合物を100℃で1時間撹拌した。生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって単離し(イソ−ヘキサン中40〜100%勾配の酢酸エチル)、次に逆相フラッシュクロマトグラフィーによって再精製して(5.5g C−18 RediSepプレパック済みカラム、0.1%TFAを含む水中5〜100%勾配のアセトニトリル)、表題化合物20をTFA塩として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.56 (bs, 1H), 9.46 (bs, 1H), 8.40 − 8.20 (m, 2H), 8.02 − 7.84 (m, 1H), 7.82 (d, J = 16.6 Hz, 1H), 7.69 (s, 2H), 7.51 (bs, 1H), 7.42 (bs, 1H), 6.69 (d, J =
16.6 Hz, 1H), 1.98 (s, 6H).LCMS(m/z)435.8[M+H]、Tr=3.45分(LCMS方法1)。
(実施例21)
(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−6−メチルキナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル−化合物21
【化125】
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ステップ1:2−アミノ−3−ブロモ−5−メチル安息香酸(化合物21a)の合成
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
【0293】
N,N−ジメチルホルムアミド(100mL)中の2−アミノ−5−メチル安息香酸(10g、66mmol、Ark Pharm、Inc AK−34555)およびN−ブロモスクシンイミド(12g、67mmol)の混合物を、室温で14時間撹拌した。反応混合物を水(500mL)に注ぎ、固体生成物を濾別し、水で洗浄して、表題化合物21aを得た。LCMS(m/z)229.80[M+H]、Tr=3.87分(LCMS方法1)。
ステップ2:8−ブロモ−6−メチルキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(化合物21b)の合成
【化127】
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【0294】
化合物21a(5g、22mmol)および尿素(30g、500mmol)の混合物を、200℃で3時間加熱した。反応混合物を冷却し、水(100mL)で希釈した。固体生成物を濾別し、メタノール(50mL)および水(50mL)で洗浄して、表題化合物21bを得た。LCMS(m/z)254.7[M+H]、Tr=3.19分(LCMS方法1)。
ステップ3:8−ブロモ−2−クロロ−6−メチルキナゾリン−4−アミン(化合物21c)の合成
【化128】
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【0295】
化合物21b(5g、20mmol)、オキシ塩化リン(V)(15mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(3滴)の混合物を、120℃で14時間加熱した。反応混合物を冷却し、氷水の混合物(200mL)に注ぎ、固体生成物を濾別した。固体を真空中で2時間乾燥させ、アンモニアの飽和エタノール溶液(100mL)に懸濁させ、室温で14時間撹拌した。固体生成物を濾別して、表題化合物21cを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 8.41 (s, 2H), 8.06 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 1.7 Hz,
1H), 2.42 (s, 3H).LCMS(m/z)271.8[M+H]、Tr=3.65分(LCMS方法1)。
ステップ4:(E)−3−(4−(4−アミノ−2−クロロ−6−メチルキナゾリン−8−イル)−3,5−ジメチルフェニル)アクリロニトリル(化合物21d)の合成
【化129】
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【0296】
化合物21c(273mg、1mmol)、化合物1c(340mg、1.2mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物(460mg、2mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(65mg、0.1mmol)の混合物を、N,N−ジメチルホルムアミドおよび水の混合物(10:1、5.5mL)にアルゴン下で溶解させ、この反応混合物を80℃で30分間撹拌した。生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって単離して(イソ−ヘキサン中40〜100%勾配の酢酸エチル)、表題化合物21dを得た。LCMS(m/z)348.9[M+H]、Tr=4.17分(LCMS方法1)。
ステップ5:(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−6−メチルキナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル(化合物21)の合成
【化130】
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【0297】
化合物21d(175mg、0.5mmol)、6−アミノニコチノニトリル(298mg、2.5mmol、Ark Pharm Inc、AK−32349)、酢酸パラジウム(II)(23mg、0.1mmol)および(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(58mg、0.1mmol)の混合物を、アルゴン下でN−メチル−2−ピロリドン(5mL)に溶解させた。次に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(435μL、2.5mmol)を、シリンジを介して添加し、反応混合物を110℃で6時間撹拌した。生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって単離し(イソ−ヘキサン中40〜100%勾配の酢酸エチル)、次に逆相フラッシュクロマトグラフィーによって再精製して(5.5g C−18 RediSepプレパック済みカラム、0.1%TFAを含む水中5〜100%勾配のアセトニトリル)、表題化合物21をTFA塩として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.51 (s, 1H), 9.31 (s, 1H), 8.33 − 8.24 (m, 2H), 7.82 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 7.77 − 7.66 (m, 3H), 7.58 − 7.50 (m, 1H), 7.45 − 7.36 (m, 1H), 6.69 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 2.54 (s, 3H), 1.96 (s, 6H).LCMS(m/z)432.0[M+H]、Tr=3.56分(LCMS方法1)。
(実施例22)
(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−6−ニトロキナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル−化合物22
【化131】
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ステップ1:2−アミノ−3−ブロモ−5−ニトロ安息香酸(化合物22a)の合成
【化132】
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【0298】
N,N−ジメチルホルムアミド(100mL)中の2−アミノ−5−ニトロ安息香酸(5g、27mmol、Sigma−Aldrich)およびN−ブロモスクシンイミド(6g、34mmol)の混合物を、室温で14時間撹拌した。反応混合物を水(500mL)に注ぎ、固体生成物を濾別し、水で洗浄して、表題化合物22aを得た。LCMS(m/z)261.03[M+H]、Tr=3.70分(LCMS方法1)。
ステップ2:8−ブロモ−6−ニトロキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(化合物22b)の合成
【化133】
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【0299】
化合物22a(5g、22mmol)および尿素(20g、333mmol)の混合物を、200℃で3時間加熱した。反応混合物を冷却し、水(100mL)で希釈した。固体生成物を濾別し、メタノール(50mL)および水(50mL)で洗浄して、表題化合物22bを得た。LCMS(m/z)286.2[M+H]、Tr=3.21分(LCMS方法1)。
ステップ3:8−ブロモ−2−クロロ−6−ニトロキナゾリン−4−アミン(化合物22c)の合成
【化134】
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【0300】
化合物22b(5g、17mmol)、オキシ塩化リン(V)(15mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(4滴)の混合物を、120℃で14時間加熱した。反応混合物を冷却し、氷水の混合物(200mL)に注ぎ、固体生成物を濾別した。固体を真空中で2時間乾燥させ、アンモニアの飽和エタノール溶液(100mL)に懸濁させ、室温で14時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、水を添加した。固体生成物を濾別して、表題化合物22cを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ
9.34 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.79 (d, J = 2.4 Hz, 1H).LCMS(m/z)303.0[M+H]、Tr=3.97分(LCMS方法1)。
ステップ4:(E)−3−(4−(4−アミノ−2−クロロ−6−ニトロキナゾリン−8−イル)−3,5−ジメチルフェニル)アクリロニトリル(化合物22d)の合成
【化135】
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【0301】
化合物22c(152mg、0.5mmol)、化合物1c(170mg、0.6mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物(230mg、1mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(33mg、0.05mmol)の混合物を、N,N−ジメチルホルムアミドおよび水の混合物(10:1、5.5mL)にアルゴン下で溶解させ、この反応混合物を80℃で7時間撹拌した。生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって単離して(イソ−ヘキサン中40〜100%勾配の酢酸エチル)、表題化合物22dを得た。LCMS(m/z)379.9[M+H]、Tr=4.40分(LCMS方法1)。
ステップ5:(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−6−ニトロキナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル(化合物22)の合成
【化136】
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【0302】
化合物22d(110mg、0.29mmol)、6−アミノニコチノニトリル(171mg、1.45mmol、Ark Pharm Inc、AK−32349)、酢酸パラジウム(II)(13mg、0.06mmol)および(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(34mg、0.06mmol)の混合物を、N−メチル−2−ピロリドン(5mL)にアルゴン下で溶解させた。次に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(514μL、2.95mmol)を、シリンジを介して添加し、反応混合物を100℃で1時間撹拌した。生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって単離し(イソ−ヘキサン中40〜100%勾配の酢酸エチル)、次に逆相フラッシュクロマトグラフィーによって再精製して(5.5g C−18 RediSepプレパック済みカラム、0.1%TFAを含む水中5〜100%勾配のアセトニトリル)、表題化合物22をTFA塩として得た。
1H NMR (400 MHz,
DMSO−d
6) δ 9.43 (bs, 2H), 7.80 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 7.77 − 7.50 (m, 7H), 7.48 (bs, 1H), 6.53 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 1.97 (s, 6H).LCMS(m/z)463.0[M+H]、Tr=3.98分(LCMS方法1)。
(実施例23)
(E)−6−((4,6−ジアミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル−化合物23
【化137】
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(E)−6−((4,6−ジアミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル(化合物23)の合成
【化138】
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【0303】
化合物22(20mg、0.043mmol)を、メタノール−酢酸の混合物(10:1、2mL)に溶解させ、鉄塵(20mg、0.358mmol)を一度に添加し、反応混合物を室温で24時間撹拌した。生成物をシリカゲルクロマトグラフィーによって単離し(酢酸エチル中10〜30%勾配のメタノール)、次に逆相フラッシュクロマトグラフィーによって再精製して(5.5g C−18 RediSepプレパック済みカラム、0.1%TFAを含む水中5〜100%勾配のアセトニトリル)、表題化合物23をTFA塩として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.22
(s, 1H), 9.04 (s, 1H), 8.26 − 8,21 (m, 1H), 7.82 (d, J = 16.6 Hz, 1H), 7.83 − 7.74 (m, 1H), 7.68 (s, 2H), 7.51 (s, 1H),
7.38 − 7.32 (m, 1H), 7.11 (s, 1H), 6.69
(d, J = 16.6 Hz, 1H), 1.98 (s, 6H).LCMS(m/z)433.1[M+H]、Tr=3.68分(LCMS方法1)。
(実施例24)
(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−6−メトキシキナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル−化合物24
【化139】
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ステップ1:2−アミノ−3−ブロモ−5−メトキシ安息香酸(化合物24a)の合成
【化140】
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【0304】
N,N−ジメチルホルムアミド(80mL)中の2−アミノ−5−メトキシ安息香酸(3.95g、23.6mmol、Sigma−Aldrich)およびN−ブロモスクシンイミド(4.2g、23.6mmol)の混合物を、室温で14時間撹拌した。反応混合物を水(400mL)に注ぎ、固体生成物を濾別し、水で洗浄して、表題化合物24aを得た。LCMS(m/z)245.8[M+H]、Tr=4.06分(LCMS方法1)。
ステップ2:8−ブロモ−6−メトキシキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(化合物24b)の合成
【化141】
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【0305】
化合物24a(2.19g、8.9mmol)および尿素(12g、200mmol)の混合物を、200℃で3時間加熱した。反応混合物を冷却し、水(100mL)で希釈した。固体生成物を濾別し、水(50mL)で洗浄して、表題化合物24bを得た。
ステップ3:8−ブロモ−2−クロロ−6−メトキシキナゾリン−4−アミン(化合物24c)の合成
【化142】
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【0306】
化合物24b(2.45g、9mmol)、オキシ塩化リン(V)(10mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(5滴)の混合物を、120℃で14時間加熱した。反応混合物を冷却し、氷水の混合物(200mL)に注ぎ、固体生成物を濾別した。固体を真空中で2時間乾燥させ、アンモニアの飽和エタノール溶液(100mL)に懸濁させ、室温で14時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、水(20mL)を添加した。固体生成物を濾別して、表題化合物24cを得た。LCMS(m/z)287.7[M+H]、Tr=4.33分(LCMS方法1)。
ステップ4:(E)−3−(4−(4−アミノ−2−クロロ−6−メトキシキナゾリン−8−イル)−3,5−ジメチルフェニル)アクリロニトリル(化合物24d)の合成
【化143】
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【0307】
化合物24c(30mg、0.1mmol)、化合物1c(34mg、0.12mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物(46mg、0.2mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(13mg、0.02mmol)の混合物を、N,N−ジメチルホルムアミドおよび水の混合物(10:1、2mL)にアルゴン下で溶解させ、この反応混合物を80℃で30分間撹拌した。生成物をシリカゲルクロマトグラフィーによって単離して(イソ−ヘキサン中50〜100%勾配の酢酸エチル)、表題化合物24dを得た。LCMS(m/z)364.9[M+H]、Tr=4.65分(LCMS方法1)。
ステップ5:(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−6−メトキシキナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル(化合物24)の合成
【化144】
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【0308】
化合物24d(15mg、0.041mmol)、6−アミノニコチノニトリル(24mg、0.21mmol、Ark Pharm Inc、AK−32349)、酢酸パラジウム(II)(4mg、0.016mmol)および(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(10mg、0.016mmol)の混合物を、N−メチル−2−ピロリドン(1mL)にアルゴン下で溶解させた。次に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(37μL、0.21mmol)を、シリンジを介して添加し、反応混合物を100℃で2時間撹拌した。生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって単離し(イソ−ヘキサン中60〜100%勾配の酢酸エチル)、次に逆相フラッシュクロマトグラフィーによって再精製して(5.5g C−18 RediSepプレパック済みカラム、0.1%TFAを含む水中5〜100%勾配のアセトニトリル)、表題化合物24をTFA塩として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 13.52 (bs, 1H), 11.99 (bs, 1H), 9.46 (bs, 1H), 9.26 (bs, 1H), 8.28 (s, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.83 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 7.70 (s, 2H), 7.62 − 7.48 (m, 2H), 7.42 − 7.36 (m, 1H), 6.69 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 3.95 (s, 3H), 1.98 (s, 6H).LCMS(m/z)448.0[M+H]、Tr=3.95分(LCMS方法1)。
(実施例25)
(E)−4−((4−アミノ−6−ブロモ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル−化合物25
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1:2−アミノ−5−ブロモ−3−ヨード安息香酸(化合物25a)の合成
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
【0309】
N,N−ジメチルホルムアミド(30mL)中の2−アミノ−5−ブロモ安息香酸(1g、4.6mmol、Sigma−Aldrich)およびN−ヨードスクシンイミド(1.9g、8.4mmol)の混合物を、室温で48時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)に注いだ。固体生成物を濾別し、水で洗浄して、表題化合物25aを得た。LCMS(m/z)341.9[M+H]、Tr=4.53分(LCMS方法1)。
ステップ2:6−ブロモ−8−ヨードキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(化合物25b)の合成
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
【0310】
化合物25a(1.2g、3.5mmol)および尿素(10g、166mmol)の混合物を、200℃で3時間加熱した。反応混合物を冷却し、水(100mL)で希釈した。固体生成物を濾別し、メタノール(50mL)および水(50mL)で洗浄して、表題化合物25bを得た。
ステップ3:6−ブロモ−2−クロロ−8−ヨードキナゾリン−4−アミン(化合物25c)の合成
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
【0311】
化合物25b(5.33g、14.5mmol)、オキシ塩化リン(V)(30mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(3滴)の混合物を、120℃で14時間加熱した。反応混合物を冷却し、氷水の混合物(200mL)に注ぎ、固体生成物を濾別した。固体を真空中で2時間乾燥させ、アンモニアの飽和エタノール溶液(100mL)に懸濁させ、室温で14時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー処理して(イソ−ヘキサン中10〜50%勾配の酢酸エチル)、表題化合物25cを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 7.97 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 2.4 Hz,
1H), 6.78 (bs, 2H).LCMS(m/z)383.9[M+H]、Tr=5.98分(LCMS方法1)。
ステップ4:(E)−3−(4−(4−アミノ−6−ブロモ−2−クロロキナゾリン−8−イル)−3,5−ジメチルフェニル)アクリロニトリル(化合物25d)の合成
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
【0312】
化合物25c(120mg、0.31mmol)、化合物1c(106mg、0.37mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物(143mg、0.62mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(40mg、0.062mmol)の混合物を、N,N−ジメチルホルムアミドおよび水の混合物(10:1、3mL)にアルゴン下で溶解させ、この反応混合物を室温で24時間撹拌した。反応を、飽和塩化アンモニウムを添加することによってクエンチし、生成物をシリカゲルクロマトグラフィーによって単離して(イソ−ヘキサン中30〜60%勾配の酢酸エチル)、表題化合物25dを得た。LCMS(m/z)412.8[M+H]、Tr=4.62分(LCMS方法1)。
ステップ5:(E)−4−((4−アミノ−6−ブロモ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物25)の合成
【化150】
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【0313】
イソプロパノール(2mL)中の化合物25d(55mg、0.13mmol)および4−アミノベンゾニトリル(20mg、0.17mmol、Sigma−Aldrich)の混合物を、マイクロ波条件下で170℃において30分間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して(イソ−ヘキサン中0〜100%勾配の酢酸エチル)、表題化合物25を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.57 (s, 1H), 8.47 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 7.68 − 7.63 (m, 3H), 7.52 (s, 2H), 7.32 − 7.21 (m, 2H), 6.56 (d, J = 16.7 Hz,
1H), 1.92 (s, 6H).LCMS(m/z)495.1[M+H]、Tr=4.58分(LCMS方法1)。
(実施例26)
(E)−5−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−6−フルオロキナゾリン−2−イル)アミノ)ピラジン−2−カルボニトリル−化合物26
【化151】
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(E)−5−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−6−フルオロキナゾリン−2−イル)アミノ)ピラジン−2−カルボニトリル(化合物26)の合成
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
【0314】
化合物20d(92mg、0.21mmol)、5−アミノピラジン−2−カルボニトリル(60mg、0.50mmol、Ark Pharm Inc、AK−21935)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(174μL、1.0mmol)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(24mg、0.042mmol)および酢酸パラジウム(II)(9mg、0.042mmol)を、アルゴン下で、N−メチル−2−ピロリドン(2mL)中で合わせた。反応物を、密封容器内で100℃において7時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(イソ−ヘキサン中50〜100%勾配の酢酸エチル)、次に逆相クロマトグラフィーによって再精製して(0.1%トリフルオロ酢酸を含む水中5〜100%アセトニトリル)、化合物26のTFA塩を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.10 (s, 1H), 8.20 (s,
1H), 7.74 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 7.77 − 7.60 (m, 2H), 7.57 (s, 2H), 6.56 (d, J =
16.7 Hz, 1H), 1.94 (s, 6H).LCMS(m/z)436.9[M+H]、Tr=3.59分(LCMS方法1)。
(実施例27)
(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−6−フルオロキナゾリン−2−イル)アミノ)ピリダジン−3−カルボニトリル−化合物27
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−6−フルオロキナゾリン−2−イル)アミノ)ピリダジン−3−カルボニトリル(化合物27)の合成
【化154】
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【0315】
化合物20d(92mg、0.21mmol)、6−アミノピリダジン−3−カルボニトリル(60mg、0.50mmol、Matrix Scientific、112287)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(174μL、1.0mmol)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(24mg、0.042mmol)および酢酸パラジウム(II)(9mg、0.042mmol)を、アルゴン下で、N−メチル−2−ピロリドン(2mL)中で合わせた。反応物を、密封容器内で100℃において7時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(イソ−ヘキサン中50〜100%勾配の酢酸エチル)、次に逆相クロマトグラフィーによって再精製して(0.1%トリフルオロ酢酸を含む水中5〜100%アセトニトリル)、化合物27のTFA塩を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 8.18 (bs, 1H), 8.06
(bs, 1H), 7.73 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 7.71 − 7.58 (m, 2H), 7.54 (s, 2H), 6.55 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 1.93 (s, 6H).LCMS(m/z)436.9[M+H]、Tr=3.73分(LCMS方法1)。
(実施例28)
(E)−4−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−5−メトキシキナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル−化合物28
【化155】
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ステップ1:8−ブロモ−5−メトキシキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(化合物28a)の合成
【化156】
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【0316】
2−アミノ−3−ブロモ−6−メトキシ安息香酸(2g、8.1mmol、Ark Pharm Inc、AK137474)および尿素(12g、200mmol)の混合物を、200℃で2時間加熱した。反応混合物を冷却し、水(100mL)で希釈した。固体生成物を濾別し、水(50mL)で洗浄して、表題化合物28aを得た。
ステップ2:8−ブロモ−2−クロロ−5−メトキシキナゾリン−4−アミン(化合物28b)の合成
【化157】
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【0317】
化合物28a(4.67g、17mmol)、オキシ塩化リン(V)(20mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(3滴)の混合物を、120℃で14時間加熱した。反応混合物を冷却し、氷水の混合物(200mL)に注ぎ、固体生成物を濾別した。固体を真空中で2時間乾燥させ、アンモニアの飽和エタノール溶液(100mL)に懸濁させ、室温で14時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、固体残留物をアセトンで抽出した。アセトン溶液を減圧下で濃縮して、表題化合物28bを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 8.66 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 8.02 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.95 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 3.98 (s, 3H).LCMS(m/z)288.1[M+H]、Tr=3.74分(LCMS方法1)。
ステップ3:(E)−3−(4−(4−アミノ−2−クロロ−5−メトキシキナゾリン−8−イル)−3,5−ジメチルフェニル)アクリロニトリル(化合物28c)の合成
【化158】
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【0318】
化合物28b(100mg、0.35mmol)、化合物1c(118mg、0.42mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物(159mg、0.69mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(23mg、0.035mmol)の混合物を、N,N−ジメチルホルムアミドおよび水の混合物(10:1、5mL)にアルゴン下で溶解させ、この反応混合物を80℃で30分間撹拌した。生成物をシリカゲルクロマトグラフィーによって単離して(イソ−ヘキサン中60〜100%勾配の酢酸エチル)、表題化合物28cを得た。LCMS(m/z)364.9[M+H]、Tr=4.38分(LCMS方法1)。
ステップ4:(E)−4−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−5−メトキシキナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物28)の合成
【化159】
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【0319】
化合物28c(37mg、0.1mmol)、4−アミノベンゾニトリル(60mg、0.5mmol、Sigma−Aldrich)、酢酸パラジウム(II)(4mg、0.02mmol)および(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(12mg、0.02mmol)の混合物を、N−メチル−2−ピロリドン(2mL)にアルゴン下で溶解させた。次に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(87μL、0.5mmol)を、シリンジを介して添加し、反応混合物を110℃で6時間撹拌した。生成物をシリカゲルクロマトグラフィーによって単離し(イソ−ヘキサン中50〜100%勾配の酢酸エチル)、次に逆相フラッシュクロマトグラフィーによって再精製して(5.5g C−18 RediSepプレパック済みカラム、0.1%TFAを含む水中5〜100%勾配のアセトニトリル)、表題化合物28をTFA塩として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 7.90 −
7.65 (m, 3H), 7.71 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 7.58 − 7.45 (m, 4H), 7.07 (s, 1H), 6.55 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 4.07 (s, 3H), 1.95 (s, 6H).LCMS(m/z)447.0[M+H]、Tr=3.85分(LCMS方法1)。
(実施例29)
(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−5−メトキシキナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル−化合物29
【化160】
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(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−5−メトキシキナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル(化合物29)の合成
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
【0320】
化合物28c(37mg、0.1mmol)、6−アミノニコチノニトリル(60mg、0.5mmol、Ark Pharm Inc、AK−32349)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(87μL、0.5mmol)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(12mg、0.02mmol)および酢酸パラジウム(II)(4mg、0.02mmol)を、アルゴン下で、N−メチル−2−ピロリドン(2mL)中で合わせた。反応物を、密封容器内で110℃において6時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(イソ−ヘキサン中50〜100%勾配の酢酸エチル)、次に逆相クロマトグラフィーによって再精製して(0.1%トリフルオロ酢酸を含む水中5〜100%アセトニトリル)、化合物29のTFA塩を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 13.31 (bs, 1H), 11.92 (bs, 1H), 9.49 (s, 1H), 9.09 (s, 1H), 8.27 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.68 (s, 2H), 7.55 − 7.40 (m, 2H), 7.30 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.69 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 4.13 (s, 3H), 1.97 (s, 6H).LCMS(m/z)448.0[M+H]、Tr=3.60分(LCMS方法1)。
(実施例30)
(E)−4−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−4−(メチルアミノ)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル−化合物30
【化162】
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ステップ1:8−ブロモ−2−クロロ−N−メチルキナゾリン−4−アミン(化合物30a)の合成
【化163】
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【0321】
8−ブロモ−2,4−ジクロロキナゾリン(556mg、2mmol、Ark Pharm Inc.、AK−28703)を、20%のメチルアミンのエタノール溶液6mLに溶解させ、反応物を室温で15分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、固体残留物を水に懸濁させた。固体生成物を濾別し、水(3×5mL)およびペンタン(3×5mL)で洗浄して、表題化合物30aを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 8.96 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 8.19 (dd, J = 8.3 Hz, J = 1.2 Hz, 1H), 8.11 (dd,
J = 7.7 Hz, J = 1.2 Hz, 1H), 7.42 (t, J
= 7.9 Hz, 1H), 3.00 (d, J = 4.3 Hz, 3H).HRMS:(ESI+)C
9H
8N
3BrCl[M+H]の計算値271.9585、実測値271.9585。LCMS(m/z)272.0[M+H]、Tr3.80分(LCMS方法1)。
ステップ2:(E)−3−(4−(2−クロロ−4−(メチルアミノ)キナゾリン−8−イル)−3,5−ジメチルフェニル)アクリロニトリル(化合物30b)の合成
【化164】
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【0322】
化合物30a(110mg、0.4mmol)、化合物1c(147mg、0.52mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物(138mg、0.6mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(26mg、0.04mmol)の混合物を、N,N−ジメチルホルムアミドおよび水の混合物(85:15、5mL)にアルゴン下で溶解させ、この反応混合物を80℃で20分間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、生成物をシリカゲルクロマトグラフィーによって単離して(イソ−ヘキサン中50〜80%勾配の酢酸エチル)、表題化合物30bを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 8.88 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 8.25 (dd, J = 8.2 Hz, J = 1.5 Hz, 1H), 7.67 − 7.58 (m, 2H), 7.53 (dd, J = 7.2 Hz, J = 1.5 Hz, 1H), 7.43 (s, 2H), 6.46 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 3.01 (d, J = 4.4 Hz, 3H), 1.85 (s, 6H).HRMS:(ESI+)C
20H
18N
4Cl[M+H]の計算値349.1215、実測値349.1216。LCMS(m/z)349.1[M+H]、Tr4.51分(LCMS方法1)。
ステップ3:(E)−4−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−4−(メチルアミノ)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物30)の合成
【化165】
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【0323】
化合物30b(52mg、0.15mmol)、4−アミノベンゾニトリル(90mg、0.75mmol、Sigma−Aldrich)、酢酸パラジウム(II)(20mg、0.064mmol)および(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(40mg、0.064mmol)の混合物を、N−メチル−2−ピロリドン(3mL)にアルゴン下で溶解させた。次に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(150μL、0.85mmol)を、シリンジを介して添加し、反応混合物を110℃で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、生成物をシリカゲルクロマトグラフィーによって単離し(イソ−ヘキサン中80〜100%勾配の酢酸エチル)、次に逆相フラッシュクロマトグラフィーによって再精製して(5.5g C−18
RediSepプレパック済みカラム、水中0〜100%勾配のアセトニトリル)、表題化合物30を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.54 (s, 1H), 8.31 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 8.11 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.77 − 7.70 (m, 3H), 7.51 (s, 2H), 7.46 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.35 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.54 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 3.06 (d, J = 4.3 Hz, 3H), 1.90 (s, 6H).HRMS:(ESI+)C
27H
23N
6[M+H]の計算値431.1979、実測値431.1977。LCMS(m/z)431.2[M+H]、Tr3.67分(LCMS方法1)。
(実施例31)
(E)−6−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−4−(メチルアミノ)キナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル−化合物31
【化166】
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(E)−6−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−4−(メチルアミノ)キナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル(化合物31)の合成
【化167】
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【0324】
化合物30b(52mg、0.15mmol)、6−アミノニコチノニトリル(90mg、0.75mmol、Ark Pharm Inc、AK−32349)、酢酸パラジウム(II)(20mg、0.064mmol)および(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(40mg、0.064mmol)の混合物を、N−メチル−2−ピロリドン(3mL)にアルゴン下で溶解させた。次に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(150μL、0.85mmol)を、シリンジを介して添加し、反応混合物を110℃で4時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、生成物をシリカゲルクロマトグラフィーによって単離し(イソ−ヘキサン中80〜100%勾配の酢酸エチル)、次に逆相フラッシュクロマトグラフィーによって再精製して(5.5g C−18 RediSepプレパック済みカラム、0.1%トリフルオロ酢酸を含む水中0〜100%勾配のアセトニトリル)、表題化合物31のTFA塩を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 13.53 (s, 1H), 12.28 (s, 1H), 10.13 (s, 1H), 8.41 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.88 − 7.80 (m, 2H), 7.80 − 7.72 (m, 1H), 7.71 (s, 2H), 7.59 − 7.49 (m, 1H), 7.46 − 7.41 (m, 1H), 6.70 (d, J = 16.7
Hz, 1H), 3.21 (d, J = 4.4 Hz, 3H), 1.96
(s, 6H).HRMS:(ESI+)C
26H
22N
7[M+H]の計算値432.1931、実測値432.1929。LCMS(m/z)432.2[M+H]、Tr3.53分(LCMS方法1)。
(実施例32)
(E)−4−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメトキシフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル−化合物32
【化168】
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ステップ1:4−((4−アミノ−8−(トリメチルスタンニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物32a)の合成
【化169】
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【0325】
乾燥ジオキサン(5mL)中の8a(1000mg、2.94mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(200mg、0.17mmol)の混合物に、ヘキサメチル二スズ(1mL、4.82mmol)をアルゴン下で添加した。反応混合物を、アルゴン下で100℃において14時間加熱し、次に室温に冷却し、シリカゲルクロマトグラフィーによって直接精製して(イソ−ヘキサン中25〜50%勾配の酢酸エチル)、表題化合物32aを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.42 (s, 1H), 8.08 − 8.18 (m, 3H), 7.73 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 7.64 (d, J =
8.9 Hz, 2H), 7.51 (bs, 2H), 7.20 − 7.28
(m, 1H), 0.36 (s, 9H).LCMS(m/z)424.0[M−H]、Tr=4.84分(LCMS方法1)。
ステップ2:(E)−3−(4−ブロモ−3,5−ジメトキシフェニル)アクリロニトリル(化合物32b)の合成
【化170】
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【0326】
4−ブロモ−3,5−ジメトキシベンズアルデヒド(24.5g、100mmol、Ark Pharm Inc.、AK−34641)およびジエチルシアノメチルホスホネート(18.6g、105mmol)の無水2−メチルテトラヒドロフラン(400mL)溶液に、カリウムt−ブトキシド(12.3g、110mmol)を0℃においてアルゴン下でゆっくり添加した。反応混合物を、0℃で1時間、激しく撹拌し、次に室温で3時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水で2回、ブラインで1回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、3cmのシリカゲル層に通して濾過し、その層をさらなる酢酸エチルで洗浄した。合わせた有機物を減圧下で濃縮し、固体残留物を、ヘキサン/ジエチルエーテル混合物(1/3)と共に超音波浴中で3分間処理した。固体生成物を濾別し、ヘキサンで洗浄して、表題化合物32bを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 7.61 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 7.06 (s, 2H), 6.65 (d, J = 16.7 Hz, 1H),
3.87 (s, 6H).LCMS(m/z)MSシグナルなし、Tr2.50分(LCMS方法2)。
ステップ3:(E)−4−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメトキシフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物32)の合成
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
【0327】
N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中の化合物32a(20mg、0.047mmol)、化合物32b(20mg、0.075mmol)およびビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)(20mg、0.039mmol)の混合物を、アルゴン下で100℃において2時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(イソ−ヘキサン中50〜100%勾配の酢酸エチル)、次に逆相フラッシュクロマトグラフィーによって再精製して(5.5g C−18
RediSepプレパック済みカラム、0.1%TFAを含む水中0〜100%勾配のアセトニトリル)、表題化合物32のTFA塩を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 10.53 (bs, 1H), 9.72 − 9.53
(m, 2H), 7.88−7.83 (m, 2H), 7.77 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.58 (bs, 1H), 7.54 (bs, 1H), 7.41 −7.34 (m, 1H), 7.16 (s, 2H), 6.76 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 3.72 (s, 6H).LCMS(m/z)449.0[M+H]、Tr=3.48分(LCMS方法1)。
(実施例33)
(E)−4−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメトキシフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル−化合物33
【化172】
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ステップ1:4−((8−(トリメチルスタンニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物33a)の合成
【化173】
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【0328】
乾燥ジオキサン(5mL)中の1a(1000mg、3.07mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(200mg、0.17mmol)の混合物に、ヘキサメチル二スズ(1mL、4.82mmol)をアルゴン下で添加した。反応混合物をアルゴン下で110℃において4時間加熱し、次に室温に冷却し、シリカゲルクロマトグラフィーによって直接精製して(イソ−ヘキサン中0〜30%勾配の酢酸エチル)、表題化合物33aを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 10.53 (s, 1H), 9.47 (s, 1H), 8.34 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.31 − 8.24 (m, 2H), 8.09 − 8.02 (m, 1H), 7.90 − 7.85 (m, 2H), 7.60 − 7.51 (m, 1H), 0.05 (s, 9H).LCMS(m/z)409.0[M+H]、Tr=5.54分(LCMS方法1)。
ステップ2:(E)−4−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメトキシフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物33)の合成
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
【0329】
N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中の化合物33a(20mg、0.048mmol)、化合物32b(20mg、0.075mmol)およびビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)(20mg、0.039mmol)の混合物を、アルゴン下で100℃において2時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(イソ−ヘキサン中0〜50%勾配の酢酸エチル)、次に逆相フラッシュクロマトグラフィーによって再精製して(5.5g C−18 RediSepプレパック済みカラム、0.1%TFAを含む水中0〜100%勾配のアセトニトリル)、表題化合物33のTFA塩を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 10.38 (s, 1H), 9.40 (s,1H), 7.96 (dd, J = 8.1, 1.4 Hz, 1H), 7.78 − 7.85 (m, 3H), 7.71 (dd, J = 7.2, 1.4 Hz, 1H), 7.44 − 7.54 (m, 3H), 7.21 (s, 2H), 6.77 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 3.62 (s, 6H).LCMS(m/z)433.98[M+H]、Tr=4.39分(LCMS方法1)。
(実施例34)
(E)−6−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル−化合物34
【化175】
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ステップ1:8−ブロモ−2−クロロキナゾリン−4(3H)−オン(化合物34a)の合成
【化176】
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【0330】
水酸化ナトリウム水溶液(30mL、0.2M、6mmol)を、8−ブロモ−2,4−ジクロロキナゾリン(556mg、2mmol、Ark Pharm Inc.、AK−28703)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液に添加した。反応混合物を室温で0.5時間撹拌した。次に、反応混合物を氷酢酸でpH=5の酸性にし、減圧下で濃縮した。水を添加し、固体生成物を濾別し、水(3×20ml)で洗浄して、表題化合物34aを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 13.51 (s, 1H), 8.15 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.09 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.42 − 7.51 (m, 1H).HRMS:(ESI+)C
8H
4ON
2BrClNa[M+Na]の計算値280.9088、実測値280.9089。LCMS(m/z)259.0[M+H]、Tr3.58分(LCMS方法1)。
ステップ2:(E)−3−(4−(2−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−8−イル)−3,5−ジメチルフェニル)アクリロニトリル(化合物34b)の合成
【化177】
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【0331】
化合物34a(74mg、0.28mmol)、化合物1c(120mg、0.42mmol)、三塩基性リン酸カリウム一水和物(200mg、0.87mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(30mg、0.05mmol)の混合物を、N,N−ジメチルホルムアミドおよび水の混合物(10:1、3.3mL)にアルゴン下で溶解させ、この混合物を80℃で2時間撹拌した。生成物をシリカゲルクロマトグラフィーによって単離して(イソ−ヘキサン中0〜100%勾配の酢酸エチル)、表題化合物34bを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 13.30 (bs, 1H), 8.16 (dd, J = 7.7, 1.8 Hz, 1H), 7.67 − 7.51 (m, 3H), 7.43 (s, 2H), 6.46 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 1.88 (s, 6H).LCMS(m/z)336.1[M+H]、Tr=4.24(LCMS方法1)。
ステップ3:(E)−6−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル(化合物34)の合成
【化178】
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【0332】
化合物34b(80mg、0.24mmol)、6−アミノニコチノニトリル(200mg、1.68mmol、Ark Pharm Inc、AK−32349)、酢酸パラジウム(II)(20mg、0.09mmol)および(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(100mg、0.17mmol)の混合物を、N−メチル−2−ピロリドン(3mL)にアルゴン下で溶解させた。次に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1mL、5.7mmol)を、シリンジを介して添加し、反応混合物を100℃で1時間撹拌した。生成物を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって単離し(イソ−ヘキサン中0〜100%勾配の酢酸エチル)、次に逆相フラッシュクロマトグラフィーによって再精製して(5.5g C−18 RediSepプレパック済みカラム、0.1%トリフルオロ酢酸を含む水中0〜100%勾配のアセトニトリル)、化合物34のTFA塩を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 12.16 (bs, 1H), 10.26 (bs,
1H), 8.74 (bs, 1H), 8.10 (dd, J = 7.8, 1.6 Hz, 1H), 7.94 − 7.81 (m, 1H), 7.69 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 7.59 − 7.36 (m, 5H), 6.51 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 1.94 (s, 6H).LCMS(m/z)418.9[M+H]、Tr=4.11分(LCMS方法1)。
(実施例35)
(E)−4−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジエチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル−化合物35
【化179】
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ステップ1:(E)−3−(4−ブロモ−3,5−ジエチルフェニル)アクリロニトリル(化合物35a)の合成
【化180】
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【0333】
2,5−ジブロモ−1,3−ジエチルベンゼン(2920mg、10mmol、Oakwood Products,Inc.−034265)の無水アセトニトリル(25mL)溶液に、酢酸パラジウム(II)(224mg、1mmol)、アクリロニトリル(1060mg、20mmol)、トリ(o−トリル)ホスフィン(913mg、3mmol)およびトリエチルアミン(4mL、30mmol)を添加し、次に混合物をアルゴンでパージし、70℃で3時間加熱した。反応混合物を、セライトに通して濾過し、フィルターパッドをテトラヒドロフラン(10mL)で洗浄した。濾液を蒸発させ、次に酢酸エチル(50mL)を用いて再度溶解させた。溶液を水(50mL)で洗浄した。水層を、酢酸エチル(50mL)を用いて抽出し戻した。合わせた有機物をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗製残留物を得た。これを、シリカゲルクロマトグラフィー処理して(イソ−ヘキサン中0〜20%勾配の酢酸エチル)、表題化合物35aを得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.31 (d, J = 16.6 Hz, 1H), 7.12 (s, 2H), 5.86 (d, J = 16.6 Hz, 1H), 2.79 (q,
J = 7.5 Hz, 4H), 1.22 (t, J = 7.5 Hz, 6H).LCMS(m/z)MSシグナルなし、Tr=3.07分(LCMS方法2)。
ステップ2:(E)−3−(3,5−ジエチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)アクリロニトリル(化合物35b)の合成
【化181】
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【0334】
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の化合物35a(300mg、1.14mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(432mg、1.70mmol)、炭酸カリウム(471mg、3.4mmol)、酢酸パラジウム(II)(13mg、0.06mmol)およびジシクロヘキシル(2’,6’−ジメトキシ−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン(SPhos、58mg、0.14mmol)の混合物を、アルゴンでパージし、100℃で2時間加熱した。反応混合物を、セライトに通して濾過し、フィルターパッドをテトラヒドロフラン(10mL)で洗浄した。濾液を蒸発させ、次に酢酸エチル(50mL)を用いて再度溶解させた。溶液を水(50mL)で洗浄した。水層を、酢酸エチル(50mL)で抽出し戻した。合わせた有機物をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗製残留物を得、それをシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して(イソ−ヘキサン中0〜15%勾配の酢酸エチル)、化合物35bを得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.33 (d, J = 16.6 Hz, 1H), 7.04 (s, 2H), 5.85 (d, J = 16.6 Hz, 1H), 2.67 (q, J
= 7.6 Hz, 4H), 1.38 (s, 12H), 1.20 (t, J = 7.6 Hz, 6H).LCMS(m/z)MSシグナルなし、Tr=3.07分(LCMS方法2)。
ステップ3:(E)−3−(4−(4−アミノ−2−クロロキナゾリン−8−イル)−3,5−ジエチルフェニル)アクリロニトリル(化合物35c)の合成
【化182】
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【0335】
8−ブロモ−2−クロロキナゾリン−4−アミン(90mg、0.35mmol、Ark Pharm Inc、AK−28702)、化合物35b(130mg、0.42mmol)、三塩基性リン酸カリウム(96mg、0.45mmol)および1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロリド(23mg、0.04mmol)の混合物を、N,N−ジメチルホルムアミド:水の混合物(80:20、5mL)にアルゴン下で溶解させた。反応物を80℃で60分間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水および酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、ブラインで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、1体積当量のヘキサンを添加し、この混合物を、2cmのシリカゲル層に通して濾過し、その層をさらなる酢酸エチルで洗浄した。合わせた有機物を減圧下で濃縮し、残留物を、ヘキサンと共に超音波浴中で処理した。固体生成物を濾別し、ヘキサンで2回洗浄して、表題化合物35cを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 8.39 (bs, 2H), 8.29 (dd,
J = 7.2, 2.5 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 16.7
Hz, 1H), 7.61 − 7.54 (m, 2H), 7.46 (s, 2H), 6.52 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 2.22 − 2.01 (m, 4H), 0.91 (t, J = 7.5 Hz, 6H).LCMS(m/z)363.3[M+H]、Tr=2.68分(LCMS方法2)。
ステップ4:(E)−4−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジエチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物35)の合成
【化183】
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【0336】
乾燥N−メチル−2−ピロリドン(1mL)中の化合物35c(40mg、0.11mmol)、4−シアノアニリン(18mg、0.154mmol、Sigma−Aldrich)および塩化水素の1,4−ジオキサン溶液(4M、3μL、0.011mmol)の混合物を、アルゴン下で120℃において12時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、HPLC逆相クロマトグラフィーによって直接精製して(0.1%トリフルオロ酢酸を含む水中0〜100%勾配のアセトニトリル)、化合物35のTFA塩を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 10.57 − 9.84 (m, 1H), 9.82 − 8.84 (m, 2H), 8.27 (bs, 1H), 7.86 − 7.22 (m, 7H), 6.62 (d, J = 16.8 Hz, 1H), 2.40 − 1.98 (m, 4H), 0.94 (t, J = 7.2 Hz, 6H).LCMS(m/z)445.4[M+H]、Tr=2.59分(LCMS方法2)。
(実施例36)
(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジエチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル−化合物36
【化184】
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(E)−6−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジエチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ニコチノニトリル(化合物36)の合成
【化185】
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【0337】
化合物35c(40mg、0.11mmol)、6−アミノニコチノニトリル(53mg、0.44mmol、Ark Pharm Inc、AK−32349)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(28mg、0.22mmol)および[(2−ジ−シクロヘキシルホスフィノ−3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)−2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(9mg、0.011mmol)を、N−メチル−2−ピロリドン(1mL)中、アルゴン下で合わせた。反応物を、密封容器内で120℃において4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、HPLC逆相クロマトグラフィーによって直接精製して(0.1%トリフルオロ酢酸を含む水中0〜100%勾配のアセトニトリル)、化合物36のTFA塩を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 13.54 (bs, 1H), 12.09 (bs, 1H), 9.62 (bs, 1H), 9.38 (bs, 1H), 8.46 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.37 − 8.15 (m, 1H), 7.94 − 7.83 (m, 2H), 7.80 − 7.66 (m, 3H), 7.56 − 7.27 (m, 2H), 6.76 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 2.40 − 2.01 (m, 4H), 0.94 (t, J = 7.5 Hz, 6H).LCMS(m/z)446.4[M+H]、Tr=1.98分(LCMS方法2)。
(実施例37)
(E)−1−(2−((4−シアノフェニル)アミノ)−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−4−イル)尿素−化合物37
【化186】
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(E)−1−(2−((4−シアノフェニル)アミノ)−8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−4−イル)尿素(化合物37)の合成
【化187】
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【0338】
化合物2(42mg、0.10mmol)を乾燥ジクロロメタン(2mL)に懸濁させ、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.57mmol)をその懸濁液に添加した後、ホスゲン(0.5mL、トルエン中20%溶液)を滴下添加した。混合物を50℃で1時間撹拌した。別の部分のN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.57mmol)およびホスゲン(0.2mL、トルエン中20%溶液)を、反応混合物に添加し、この混合物を50℃でさらに1時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、飽和アンモニア水溶液(1mL)を添加した。揮発物を減圧下で除去し、粗製残留物を、水中50〜100%勾配のアセトニトリルを使用するHPLCによって精製して(HPLC分取カラムPhenomenex Gemini 10u、C18、250×21.2mm、10mL/分)、表題化合物37を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.35 (bs, 1H), 8.26 − 8.07 (m, 1H), 7.78 − 7.65 (m, 3H), 7.62 − 7.45 (m, 3H), 7.44 − 7.30 (m, 3H), 7.29 − 7.16 (m, 3H), 6.43 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 1.81 (s, 6H).LCMS(m/z)460.3[M+H]、Tr=3.98分(LCMS方法1)。
(実施例38)
(E)−4−((4−アミノ−8−(4−(1−シアノプロパ−1−エン−2−イル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル−化合物38
【化188】
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ステップ1:4−ブロモ−3,5−ジメチル安息香酸(化合物38a)の合成
【化189】
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【0339】
4−ブロモ−3,5−ジメチルベンゾニトリル(630mg、3mmol、Ark Pharm Inc、AK−44760)をエタノール(1mL)に溶解させ、8M水酸化ナトリウム溶液(5mL)を添加し、この反応混合物を、密封容器内で120℃において12時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、ジエチルエーテル(2×50mL)で洗浄し、水層を濃塩酸で酸性にし(pH=3まで)、ジエチルエーテル(2×100mL)を用いて抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、表題化合物38aを得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO−d
6) δ 7.72 (s, 2H), 2.41 (s, 6H).
ステップ2:1−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル)エタノン(化合物38b)の合成
【化190】
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【0340】
化合物38a(100mg、0.44mmol)を乾燥1,4−ジオキサン(5mL)に懸濁させ、メチルリチウム(0.8mL、ジエチルエーテル中1.6M溶液)をアルゴン下で滴下添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。反応を、メタノール(10mL)を添加することによってクエンチし、減圧下で濃縮した。固体残留物を、酢酸エチル(3×10mL)を用いて抽出した。合わせた有機溶液を、減圧下で濃縮して、表題化合物38bを得た。LCMS(m/z)227.0[M+H]、Tr=4.65分(LCMS方法1)。
ステップ3:(E)−3−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル)ブタ−2−エンニトリルおよび(Z)−3−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル)ブタ−2−エンニトリル(化合物38cおよび化合物38d)の合成
【化191】
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【0341】
化合物38b(95mg、0.42mmol)およびジエチル(シアノメチル)ホスホネート(70μL、0.40mmol)を、乾燥ジクロロメタン(5mL)に溶解させた。炭酸セシウム(1g、3.07mmol)を添加し、溶液を、減圧下で30℃においてゆっくり濃縮した。得られた固体を室温で4時間静置した。ジクロロメタンを残留物に添加し、固体を濾別した。溶媒を減圧下で除去し、粗製生成物を、イソ−ヘキサン中0〜10%勾配の酢酸エチルを使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物38c、LCMS(m/z)250.0[M+H]、Tr=5.01分(LCMS方法1)および表題化合物38d、LCMS(m/z)250.0[M+H]、Tr=4.48分(LCMS方法1)を得た。
ステップ4:(E)−4−((4−アミノ−8−(4−(1−シアノプロパ−1−エン−2−イル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物38)の合成
【化192】
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【0342】
N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中の化合物32a(20mg、0.047mmol)、化合物38c(20mg、0.080mmol)およびビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)(20mg、0.039mmol)の混合物を、アルゴン下で100℃において14時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(イソ−ヘキサン中50〜100%勾配の酢酸エチル)、次にHPLCで再精製して(分取カラムPhenomenex Gemini 10ミクロン C18、250×21.2mm、10mL/分、水中10〜100%勾配のアセトニトリル)、表題化合物38を得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO−d
6) δ 8.23 (bs, 1H), 7.83 − 7.72 (m, 2H), 7.60 − 7.29 (m, 7H), 6.17 (q, J = 1.0 Hz, 1H), 2.52 − 2.51 (m, 3H), 1.96 (s, 6H).LCMS(m/z)430.9[M+H]、Tr=3.83分(LCMS方法1)。
(実施例39)
(Z)−4−((4−アミノ−8−(4−(1−シアノプロパ−1−エン−2−イル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル−化合物39
【化193】
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(Z)−4−((4−アミノ−8−(4−(1−シアノプロパ−1−エン−2−イル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物39)の合成
【化194】
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【0343】
N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中の化合物32a(20mg、0.047mmol)、化合物38d(18mg、0.072mmol)およびビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)(20mg、0.039mmol)の混合物を、アルゴン下で100℃において14時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(イソ−ヘキサン中50〜100%勾配の酢酸エチル)、次にHPLC(分取カラムPhenomenex Gemini 10ミクロン
C18、250×21.2mm、10mL/分、水中10〜100%勾配のアセトニトリル)で再精製して、表題化合物38を得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO−d
6) δ 8.22 (bs, 1H), 7.84 − 7.71 (m, 4H), 7.62 − 7.29 (m, 5H), 5.89 − 5.79 (m, 1H), 2.36 (d, J = 1.5 Hz, 3H), 1.97 (s, 6H).LCMS(m/z)430.9[M+H]、Tr=3.76分(LCMS方法1)。
(実施例40)
4−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノプロパ−1−エン−1−イル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル−化合物40(混合物E/Z=1/1)
【化195】
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ステップ1:4−ブロモ−3,5−ジメチルベンズアルデヒド(化合物40a)の合成
【化196】
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【0344】
ジクロロメタン(25mL)中の4−ブロモ−3,5−ジメチルベンゾニトリル(2g、9.57mmol、Ark Pharm Inc、AK−44760)の混合物を、−62℃に冷却した。水素化ジイソブチルアルミニウム溶液(ジクロロメタン中1M、11mL)を滴下添加し、反応物を2時間静置して室温にした。その後、塩酸の5%水溶液(10mL)を添加し、反応混合物を、30分間加熱還流させた。次に、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、ブラインで洗浄した。有機層を塩化カルシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、粗製生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー処理して(イソ−ヘキサン中0〜10%勾配の酢酸エチル)、表題化合物40aを得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 9.93 (s, 1H), 7.57 (s, 2H), 2.50 (s, 6H).HRMS:(TOF CI+)C
9H
10BrO[M+H]の計算値212.9915、実測値212.9913。LCMS(m/z)213.0[M+H]、Tr=4.59分(LCMS方法1)。
ステップ2:3−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル)−2−メチルアクリロニトリル(化合物40b)混合物E/Z=1/1の合成
【化197】
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【0345】
化合物40a(100mg、0.47mmol)およびジエチル(1−シアノエチル)ホスホネート(70μL、0.40mmol)を、乾燥ジクロロメタン(5mL)に溶解させた。炭酸セシウム(1g、3.07mmol)を添加し、溶液を、減圧下で30℃においてゆっくり濃縮した。得られた固体を室温で4時間静置した。ジクロロメタンを残留物に添加し、固体を濾別した。溶媒を減圧下で除去し、粗製生成物を、イソ−ヘキサン中0〜10%勾配の酢酸エチルを使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物40bをE/Z異性体の1:1混合物として得た。LCMS(m/z)250.0[M+H]、Tr=5.07および5.10分(LCMS方法1)。
ステップ4:4−((4−アミノ−8−(4−(2−シアノプロパ−1−エン−1−イル)−2,6−ジメチルフェニル)キナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物40)混合物E/Z=1/1の合成
【化198】
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【0346】
N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中の化合物32a(20mg、0.047mmol)、化合物40b(20mg、0.080mmol)およびビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)(20mg、0.039mmol)の混合物を、アルゴン下で100℃において8時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(イソ−ヘキサン中50〜100%勾配の酢酸エチル)、次にHPLCで再精製して(分取カラムPhenomenex Gemini 10ミクロン C18、250×21.2mm、10mL/分、水中10〜100%勾配のアセトニトリル)、表題化合物40をE/Z異性体の1:1混合物として得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO−d
6) δ 8.26 (s, 1H), 7.82 − 7.74 (m, 2H), 7.64 − 7.23 (m, 7H), 2.23 − 2.19 (m, 3H), 1.96 (s, 6H).LCMS(m/z)430.8[M+H]、Tr=3.86分(LCMS方法1)。
(実施例41)
(E)−4−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル−化合物41
【化199】
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ステップ1:4−((8−ブロモ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物41a)の合成
【化200】
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【0347】
イソプロパノール(5mL)中の化合物34a(260mg、1mmol)および4−アミノベンゾニトリル(130mg、1.1mmol、Sigma−Aldrich)の混合物を、マイクロ波中130℃において30分間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、ジエチルエーテル(10mL)を添加した。固体生成物を濾別し、ジエチルエーテル(3×20mL)で洗浄して、表題化合物41aを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 11.13 (bs, 1H), 9.41 (bs, 1H), 8.11 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 8.04 − 7.96 (m, 2H), 7.80 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.19 (t, J = 7.8 Hz, 1H).HRMS:(ESI+)C
15H
10ON
4Br[M+H]の計算値341.0033、実測値341.0033。LCMS(m/z)341.1[M+H]、Tr4.52分(LCMS方法1)。
ステップ2:(E)−4−((8−(4−(2−シアノビニル)−2,6−ジメチルフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物41)の合成
【化201】
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【0348】
化合物41a(68mg、0.2mmol)、化合物1c(85mg、0.3mmol)、三塩基性リン酸カリウム(92mg、0.4mmol)および1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロリド(26mg、0.04mmol)の混合物を、N,N−ジメチルホルムアミド:水の混合物(85:15、40mL)にアルゴン下で溶解させた。反応物を80℃で3時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(イソ−ヘキサン中50〜80%勾配の酢酸エチル)、次にHPLC逆相クロマトグラフィーによって再精製して(0.1%トリフルオロ酢酸を含む水中5〜100%勾配のアセトニトリル)、化合物41のTFA塩を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 10.96 (bs, 1H), 9.15 (bs, 1H), 8.05 (dd, J = 7.9, 1.6 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 16.7 Hz, 1H), 7.57 (dd, J = 7.3, 1.6 Hz, 1H),
7.53 (s, 2H), 7.48 − 7.29 (m, 6H), 6.56
(d, J = 16.7 Hz, 1H), 1.93 (s, 6H).LCMS(m/z)418.3[M+H]、Tr=2.72分(LCMS方法2)。
(実施例42)
(E)−3−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル)アクリロニトリル−化合物1bの代替合成
【化202】
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(E)−3−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル)アクリロニトリル(化合物1b)の代替合成
【化203】
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【0349】
ジエチルシアノメチルホスホネート(266mg、1.5mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に、カリウムt−ブトキシド(168mg、1.5mmol)を撹拌しながら0℃で30分間かけて添加した。その後、テトラヒドロフラン(10mL)中の化合物40a(212mg、1mmol)を、室温で反応混合物に滴下添加し、反応混合物を終夜室温で撹拌した。反応混合物を水でクエンチした。酢酸エチルを添加し、有機層をブラインで洗浄し、無水塩化カルシウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して(イソ−ヘキサン中0〜20%勾配の酢酸エチル)、表題化合物1bを得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.25 (d, J = 16.6 Hz, 1H), 7.12 (s, 2H), 5.84 (d, J = 16.6 Hz, 1H), 2.42 (s, 6H).LCMS(m/z)MSシグナルなし、Tr=2.78分(LCMS方法2)。
(実施例43)
4−((4−アミノ−8−ブロモキナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル−化合物8aの代替合成
【化204】
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ステップ1:3−ブロモ−2−((トリフェニルホスホラニリデン)アミノ)ベンゾニトリル(化合物43a)の合成
【化205】
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【0350】
トリフェニルホスフィン(10.65g、40.6mmol)のジクロロメタン(dichlormomethane)(200mL)溶液を、臭素(6.49g、40.6mmol)を用いて0℃で5分間、ゆっくり処理した。次に、トリエチルアミン(8.22g、81.2mmol)を添加した後、2−アミノ−3−ブロモベンゾニトリル(4.00g、20.3mmol、Abblis、AB1000095)を添加した。次に、氷浴を除去し、反応混合物を室温で8時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、ジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム(megnesium sufate)で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー処理して(イソ−ヘキサン中0〜30%勾配の酢酸エチル)、表題化合物43aを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 7.80 − 7.70 (m, 6H), 7.66 (dt, J = 7.9, 1.4 Hz, 1H), 7.64 − 7.58 (m, 3H), 7.57 − 7.47 (m, 6H), 7.40 (dt, J = 7.7, 1.5 Hz, 1H), 6.64 (td, J = 7.8, 1.5 Hz, 1H).LCMS(m/z)457.1[M+H]、Tr=2.99分(LCMS方法2)。
ステップ2:4−((4−アミノ−8−ブロモキナゾリン−2−イル)アミノ)ベンゾニトリル(化合物8a)の代替合成
【化206】
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【0351】
化合物43a(500mg、1.09mmol)の2−メチルテトラヒドロフラン(10mL)溶液に、4−イソシアナトベンゾニトリル(173mg、1.20mmol、Sigma−Aldrich)を0℃で添加し、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。イソプロパノール中2Mのアンモニア(3.3mL、6.6mmol)を添加し、反応混合物を3時間加熱還流させ、次に減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して(イソ−ヘキサン中0〜40%勾配の酢酸エチル)、表題化合物8aを得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 9.74 (s,
1H), 8.35 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 8.16 (d,
J = 8.0 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.16 (t, J
= 7.8 Hz, 1H).LCMS(m/z)340.0[M+H]、Tr=4.06分(LCMS方法1)。
生物学的実施例
(実施例A)
抗HIV−1RT(逆転写酵素)のハイスループットスクリーニング
【0352】
化合物を、HIV−1 HBX2(野生型)、ならびにHIV−1逆転写酵素変異体K103NおよびY181Cに対する活性について、小型ハイスループット細胞変性作用アッセイでスクリーニングした。以下の表1および2では、「w.t.」は、野生型1を用いて実施した試験化合物の結果を指し、「w.t.アッセイ2」は、変異体を用いる化合物の試験と同じ日に、野生型を用いて実施した試験化合物の結果を指す。したがって、「w.t.アッセイ2」は、変異体を用いる化合物の試験と同じ条件下で実施されており、変異体を用いる試験結果との直接比較を提供する。
【0353】
半logステップサイズの化合物の10点連続希釈を、DMSOで作製した。AZT(5μM)を、正の対照として使用し、DMSOを負の対照として使用した。Echo音響ディスペンサーを使用して、連続希釈化合物200nLを、無菌384ウェル組織培養アッセイプレートに入れた。2百万個のMT−4細胞を、MOI0.0005の3種のウイルスのそれぞれと共に、別個の1mLの感染用管中、37℃で1時間インキュベートした。細胞を、50,000細胞/mLまで、細胞培養培地(RPMI+10%FBS)で希釈した。感染細胞を、連続希釈化合物を含有する384ウェルアッセイプレートに添加した。アッセイプレートを、37℃および5%CO
2に設定した加湿インキュベーター中、5日間インキュベートした。HIVの細胞変性作用を測定するために、Cell TiterGlo40μLを各ウェルに添加し、得られた発光シグナルを、Envisionプレートリーダー(Perkin Elmer)で読み取る。データを、各プレート内で正および負の対照に対して正規化し、CPE保護%として表した。EC
50値を、発光シグナルの50%低下を引き起こした化合物濃度と定義し、Pipeline Pilotソフトウェアを使用し、4つのパラメータフィット式(Accelrys、カリフォルニア州サンディエゴ)を適用することによって、非線形回帰によって算出した。結果を表1に開示する。
【表1-1】
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【表1-2】
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* w.t.アッセイ2は、K103NおよびY181C変異体を用いるアッセイと同じ日に実施した。
【0354】
また、ハイスループットスクリーニングを、ネビラピン(「NPV」)、リルピビリン(「RPV」)、およびエファビレンツ(「EFV」)について実施した。ネビラピンは、Toronto Research Chemicals,Inc.(カナダ、トロント州;カタログ#N391275)から得た。リルピビリンは、Key Organics Ltd.(英国コーンウォール州キャメルフォード;カタログ#KE−0036)から得た。エファビレンツは、Toronto Research Chemicals,Inc.(カナダ、トロント州;カタログ#E425000)から得た。結果を、以下の表2に示す。
【表2】
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* w.t.アッセイ2は、K103NおよびY181C変異体を用いるアッセイと同じ日に実施した。
ND:決定されず
【0355】
EC
50は、当技術分野で公知の技術によって評価され得ると理解される。一実施形態では、化合物は、先に論じた「抗HIV変異体K103NおよびY181Cのハイスループットスクリーニング」アッセイセクションに開示の方法によって測定して、野生型またはHIV RT変異体のいずれかにおいて約3000nM未満のEC
50を呈する。一実施形態では、化合物は、野生型またはHIV RT変異体(例えば、K103N、Y181C)のいずれかにおいて約1000nM、500nM、400nM、300nM、250nM、200nM、100nM、50nM、25nM、10nM、5nM、または1nM未満のEC
50を呈する。
(実施例B)
HIV−1RT(逆転写酵素)変異体に対する耐性プロファイル
【0356】
化合物を、NNRTI耐性ウイルスのパネルに対する抗ウイルス活性について試験した。HIV−1逆転写酵素内に単一変異および二重変異の両方を含有する、リルピビリン(「RPV」)、エファビレンツ(「EFV」)、およびネビラピン(「NVP」)に対して主な耐性発生経路を呈する、クローン部位に特異的な8つの変異体ウイルスのパネルを用いた。さらなる詳細および背景は、Janssen ら、J. Med. Chem、2005年、48巻、1901〜1909頁;Das ら、Proc. Nat. Acad. Sci.、2008年、105巻、5号、1466〜1471頁;およびKuroda ら、Nature Chemistry、2013年、DOI:10.1038/NCHEM.1559に見ることができる。野生型ウイルスと比較してK103N変異に対する完全な抗ウイルス効力の保持は、この変異が処置未経験の患者の少数部分群(1.4%)に存在するので、特に望ましいとみなされた。逆転写酵素変異K103N、Y181C、Y188L、G190A、K103N/Y181C、L100I/Y181C、E138KまたはE138K/M184VをコードするHIV−1組換え型株を、部位特異的な変異原性によって構築した。野生型および変異体ウイルスを、感染性プロウイルスHXB2ベースのcDNAクローンをMT−2細胞にトランスフェクトし、細胞上清を採取することによって調製した。MT−2細胞に、37℃で3時間穏やかに混合することによって、0.005の感染多重度(MOI)で野生型および変異体HIV−1株を感染させ、次に1ウェル当たり完全RPMI細胞培養培地(10%ウシ胎仔血清(FBS)および10%ペニシリン−ストレプトマイシンを含有する)50μL中細胞16,667個の密度で、RPMI培地中3倍連続希釈の試験化合物50μLを含有する96ウェルプレートに添加した。加湿インキュベーター中、5%CO
2の存在下で37℃において5日間インキュベートした後、Cell Titer−Glo
TM試薬(Promega Biosciences,Inc.、Madison、WI)100μLを、各ウェルに添加し、相対的光単位(RLU)を、Envisionプレートリーダーで読み取った。ウイルス誘導性細胞変性作用を、未処理(DMSO)対照からシグナルを引いた後、ウイルス複製が完全に抑制された試料のRLU測定百分率として決定した。EC
50値を、ウイルス複製の50%低下を誘導する化合物濃度として定義付けた。MT−2細胞において観測された抗ウイルス活性のデータ分析を、XL−fit
TMソフトウェア(IDBS、英国、サリー州ギルフォード)を使用して実施して、EC
50を、以下の等式を使用して8点用量応答曲線から算出した。
【数1】
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式中、y=ウイルス阻害、x=薬物濃度、M=最大阻害、H=最小阻害およびn=Hill係数である。EC
50値(平均±標準偏差)を、三連で実施した少なくとも3つの独立な実験から算出した。耐性レベルを、各変異体/WTウイルスについて平均EC
50の比として算出した。結果は、
図1、ならびに以下の表3および4に開示されている。
【表3】
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ND:決定されず
【0357】
また、HIV−1RT変異体に対する耐性プロファイルを、ネビラピン(「NPV」)、リルピビリン(「RPV」)、およびエファビレンツ(「EFV」)について実施した。ネビラピンは、Toronto Research Chemicals,Inc.(カナダ、トロント州;カタログ#N391275)から得た。リルピビリンは、Key Organics Ltd.(Camelford、Cornwall、英国;カタログ#KE−0036)から得た。エファビレンツは、Toronto Research Chemicals,Inc.(カナダ、トロント州;カタログ#E425000)から得た。結果を、以下の表4に示す。
【表4】
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ND:決定されず
(実施例C)
hERGアッセイ
細胞:
【0358】
hERGチャネルを安定に発現するAVIVAのCHO細胞株を、研究で使用した。細胞を、10%FBS、1%ペニシリン/ストレプトマイシンおよび500μg/mlのG418を含有するDMEM/F12中で培養した。試験前に、Accumax(Innovative Cell Technologies)を使用して細胞を採取した。
溶液:
【0359】
電気生理学的な記録のために、以下の溶液を使用した。
外部溶液:2mMのCaCl
2;2mMのMgCl
2;4mMのKCl;150mMのNaCl;10mMのグルコース;10mMのHEPES;305〜315mOsm;pH7.4(5MのNaOHで調整した)。
内部溶液:140mMのKCl;10mMのMgCl
2;6mMのEGTA;5mMのHEPES−Na;5mMのATP−Mg;295〜305mOsm;pH7.25(1MのKOHで調整した)。
電気生理学:
【0360】
全細胞記録を、PX7000A(Axon Instruments)を使用し、AVIVAのSealChip
TM技術を用いて実施した。細胞を、−80mVの保持電圧で電圧固定した。次にhERG電流を、300ミリ秒間の−50mVまでの脱分極ステップによって活性化した。−50mVにおけるこの第1のステップを、テール電流のピーク振幅を測定するためのベースラインとして使用した。次に、+20mVまでの電圧ステップを5秒間適用して、チャネルを活性化した。最後に、5秒間で−50mVに戻るステップによって、活性化を除去し、テール電流の不活化を記録した。
被験物質の取扱いおよび希釈:
【0361】
全ての被験物質を、10mMのDMSO原液から調製した。溶液を、20分間の超音波処理によって混合した後、激しくボルテックスした。試験前に、化合物を、ガラスバイアル中、外部溶液を使用して試験濃度まで希釈した。使用前20分以内に希釈物を調製した。
電気生理学手順
【0362】
全細胞を配置した後、細胞を、90秒間モニタして安定性を評価し、次に外部溶液で66秒間洗浄した。次に、電圧プロトコルを、手順の始めから終わりまで12秒ごとに細胞に適用した。閾値を超える記録パラメータを有する安定な細胞だけを、薬物添加手順に移した。
【0363】
0.1%DMSOを含有する外部溶液(ビヒクル)を、細胞に適用して、ベースラインを確立した。電流を3〜10分間安定化させた後、被験物質を適用した。被験物質溶液を、別個に4回に分けて細胞に添加した。被験物質の効果が定常状態に達するまで、細胞を、試験溶液中で最長12分間保持した。次に、1μMシサプリド(正の対照)を添加した。最後に、回復電流が定常状態に達するまで、外部溶液によるウォッシュアウトを実施した。
データ分析
【0364】
データ分析を、DataXpress(Axon Instruments)、Clampfit(Axon Instruments)およびOrigin(OriginLab Corporation)ソフトウェアを使用して実施した。結果は、表5に開示されている。表5の値よりも大きい値は、アッセイにおける最大達成可能濃度を示す(例えば、それらの可溶性限界を達成する化合物(coupounds))。
【表5】
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【0365】
hERGアッセイを、リルピビリン(「RPV」)についても実施した。結果は0.5μMであった。
【0366】
観測された特異的な薬理学的応答は、選択される特定の活性化合物、または薬学的担体が存在するかどうか、および用いられる製剤のタイプおよび投与方法に従って、ならびにそれらに応じて変わり得るが、結果における予想されるこのような変動または差異は、本開示の実施に従って意図される。
【0367】
本明細書に開示の実施例は、本明細書に開示の化合物、および化合物を調製するために使用される中間体の合成を記載している。本明細書に記載の個々のステップは、組み合わせることができると理解されたい。また、化合物の別個のバッチを組み合わせ、次に、その後の合成ステップに持ち越すことができると理解されたい。
【0368】
刊行物、特許文献および特許文書を含む全ての参考文献は、参照により個々に援用された場合と同様に参照により本明細書に援用される。本開示は、様々な実施形態および技術への言及を提供している。しかし、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、多くの変更および改変を加え得ることが理解されるものとする。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
式(I)
【化207】
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の化合物またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩であって、式中、
Qは、
【化208】
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であり、
X
1、X
2、およびX
3は、それぞれ独立に、NまたはC(R
11)であり、ただし、X
1、X
2、およびX
3のうち最大2つは、Nであり、
R
1は、−H、−CN、−OR
a、−C(O)OR
a、ハロゲン、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、またはC
1〜6ヘテロアルキルであり、ここで、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、およびC
1〜6ヘテロアルキルは各々、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、R
2は、−H、−CN、−OR
a、−NR
aR
b、−C(O)OR
a、ハロゲン、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、またはC
1〜6ヘテロアルキルであり、ここで、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、およびC
1〜6ヘテロアルキルは各々、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、
R
3は、−H、−OR
a、−SR
a、−NR
aR
b、−NHC(O)NR
aR
b、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、またはC
1〜6ヘテロアルキルであり、ここで、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、およびC
1〜6ヘテロアルキルは各々、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、
R
4は、−H、−OR
a、ハロゲン、−NO
2、−CN、−NR
aR
b、−NHC(O)NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、−CH
2C(O)NR
aR
b、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、またはC
1〜6ヘテロアルキルであり、ここで、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、およびC
1〜6ヘテロアルキルは各々、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、
R
5は、−H、−OR
a、ハロゲン、−NO
2、−CN、−NR
aR
b、−NHC(O)NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、−CH
2C(O)NR
aR
b、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、またはC
1〜6ヘテロアルキルであり、ここで、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、およびC
1〜6ヘテロアルキルは各々、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、
R
6は、−H、−OR
a、ハロゲン、−NO
2、−CN、−NR
aR
b、−NHC(O)NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、−CH
2C(O)NR
aR
b、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、またはC
1〜6ヘテロアルキルであり、ここで、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、およびC
1〜6ヘテロアルキルは各々、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、
R
7は、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜6ヘテロアルキル、ハロゲン、−OR
a、−CN、または−NO
2であり、ここで、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、およびC
1〜6ヘテロアルキルは各々、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、
R
8は、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜6ヘテロアルキル、ハロゲン、−OR
a、−CN、または−NO
2であり、ここで、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、およびC
1〜6ヘテロアルキルは各々、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、
R
9は、−H、C
1〜6アルキル、またはC
3〜10シクロアルキルであり、ここで、C
1〜6アルキルおよびC
3〜10シクロアルキルは各々、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、
R
10は、−H、C
1〜6アルキル、またはC
3〜10シクロアルキルであり、ここで、C
1〜6アルキルおよびC
3〜10シクロアルキルは各々、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、
各R
11は、独立に、−H、−CN、−OR
a、−C(O)OR
a、ハロゲン、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、またはC
1〜6ヘテロアルキルであり、同じでも異なっていてもよく、ここで、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、およびC
1〜6ヘテロアルキルは各々、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、
各R
12は、独立に、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜6ヘテロアルキル、5〜10員のヘテロシクリル、C
6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、ハロゲン、−OR
a、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
b、−SR
a、−S(O)
1〜2R
a、−S(O)
2F、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
b、−N
3、−CN、または−NO
2であり、ここで、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜6ヘテロアルキル、および5〜10員のヘテロシクリルは各々、ハロゲン、−OR
a、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
b、−SR
a、−S(O)
1〜2R
a、−S(O)
2F、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
b、−N
3、−CN、および−NO
2基から選択される同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個の置換基で任意選択的に置換されており、
R
aおよびR
bは各々独立に、−H、−NH
2、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜6ヘテロアルキル、5〜10員のヘテロシクリル、C
6〜10アリールもしくは5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜6ヘテロアルキル、5〜10員のヘテロシクリル、C
6〜10アリール、および5〜10員のヘテロアリールは各々、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4もしくは5個のR
13基で任意選択的に置換されており、またはR
aおよびR
bは、それらが結合している原子と一緒になって、5〜10員の複素環を形成し、
各R
13は、独立に、−CN、ハロゲン、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜6ヘテロアルキル、または5〜10員のヘテロシクリルである、
化合物またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目2)
R
2が、−H、−CN、−OR
a、またはC
1〜6アルキルである、項目1に記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目3)
R
2が、−CNである、項目1または2に記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目4)
式(II)
【化209】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩であって、式中、
Qは、
【化210】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
X
1、X
2、およびX
3は、それぞれ独立に、NまたはC(R
11)であり、ただし、X
1、X
2、およびX
3のうち最大2つは、Nであり、
R
1は、−H、−CN、−OR
a、−C(O)OR
a、ハロゲン、またはC
1〜6アルキルであり、ここで、C
1〜6アルキルは、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、
R
3は、−H、−OR
a、−NR
aR
b、−NHC(O)NR
aR
b、C
1〜6アルキル、またはC
1〜6ヘテロアルキルであり、ここで、C
1〜6アルキルおよびC
1〜6ヘテロアルキルは各々、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、
R
4は、−H、−OR
a、ハロゲン、−NO
2、−CN、−NR
aR
b、C
1〜6アルキル、またはC
1〜6ヘテロアルキルであり、ここで、C
1〜6アルキルおよびC
1〜6ヘテロアルキルは各々、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、
R
5は、−H、−OR
a、ハロゲン、−NO
2、−CN、−NR
aR
b、C
1〜6アルキル、またはC
1〜6ヘテロアルキルであり、ここで、C
1〜6アルキルおよびC
1〜6ヘテロアルキルは各々、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、
R
6は、−H、−OR
a、ハロゲン、−NO
2、−CN、−NR
aR
b、C
1〜6アルキル、またはC
1〜6ヘテロアルキルであり、ここで、C
1〜6アルキルおよびC
1〜6ヘテロアルキルは各々、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、
R
7は、C
1〜6アルキル、C
1〜6ヘテロアルキル、ハロゲン、−OR
a、−CN、または−NO
2であり、ここで、各C
1〜6アルキルは、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、
R
8は、C
1〜6アルキル、C
1〜6ヘテロアルキル、ハロゲン、−OR
a、−CN、または−NO
2であり、ここで、各C
1〜6アルキルは、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、
R
9は、−HまたはC
1〜6アルキルであり、ここで、C
1〜6アルキルは、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、
R
10は、−HまたはC
1〜6アルキルであり、ここで、C
1〜6アルキルは、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、
各R
11は、独立に、−H、−CN、−OR
a、−C(O)OR
a、ハロゲン、またはC
1〜6アルキルであり、同じでも異なっていてもよく、ここで、C
1〜6アルキルは、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個のR
12基で任意選択的に置換されており、
各R
12は、独立に、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜6ヘテロアルキル、5〜10員のヘテロシクリル、C
6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、ハロゲン、−OR
a、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
b、−SR
a、−S(O)
1〜2R
a、−S(O)
2F、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
b、−N
3、−CN、または−NO
2であり、ここで、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜6ヘテロアルキル、および5〜10員のヘテロシクリルは各々、ハロゲン、−OR
a、−C(O)R
a、−C(O)OR
a、−C(O)NR
aR
b、−OC(O)NR
aR
b、−NR
aC(O)OR
b、−SR
a、−S(O)
1〜2R
a、−S(O)
2F、−S(O)
2NR
aR
b、−NR
aS(O)
2R
b、−N
3、−CN、および−NO
2基から選択される同じでも異なっていてもよい1、2、3、4、または5個の置換基で任意選択的に置換されており、
R
aおよびR
bは各々独立に、−H、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜6ヘテロアルキル、5〜10員のヘテロシクリル、C
6〜10アリールもしくは5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜6ヘテロアルキル、5〜10員のヘテロシクリル、C
6〜10アリール、および5〜10員のヘテロアリールは各々、同じでも異なっていてもよい1、2、3、4もしくは5個のR
13基で任意選択的に置換されており、またはR
aおよびR
bは、それらが結合している原子と一緒になって、5〜10員の複素環を形成し、
各R
13は、独立に、−CN、ハロゲン、C
1〜6アルキル、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜6ヘテロアルキル、または5〜10員のヘテロシクリルである、
化合物またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目5)
Qが、
【化211】
[この文献は図面を表示できません]
である、項目1〜4のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目6)
Qが、
【化212】
[この文献は図面を表示できません]
である、項目1〜4に記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目7)
X
1、X
2、およびX
3が、それぞれCHである、項目1〜6のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目8)
X
1が、Nであり、X
2が、CHであり、X
3が、CHである、項目1〜6のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目9)
X
1、X
2、およびX
3が、C(R
11)であり、各R
11が、独立に、−H、−CN、−OR
a、ハロゲン、およびC
1〜6アルキルから選択され、R
1が、−H、−CN、−OR
a、ハロゲン、およびC
1〜6アルキルから選択される、項目1〜6のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目10)
X
1、X
2、およびX
3が、C(R
11)であり、各R
11が、−Hであり、R
1が、−Hである、項目1〜6のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目11)
R
3が、−H、−OR
a、−NR
aR
b、−NHC(O)NR
aR
b、C
1〜6アルキル、またはC
1〜6ヘテロアルキルである、項目1〜10のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目12)
R
3が、−H、−OR
a、−NR
aR
b、または−NHC(O)NR
aR
bである、項目1〜11のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目13)
R
3が、−NH
2または−OHである、項目1〜12のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目14)
R
3が、−NH
2である、項目1〜12のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目15)
R
3が、−OHである、項目1〜12のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目16)
R
4が、−H、−OR
a、ハロゲン、−NO
2、−CN、−NR
aR
b、−NHC(O)NR
aR
b、またはC
1〜6アルキルである、項目1〜15のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目17)
R
5が、−H、−OR
a、ハロゲン、−NO
2、−CN、−NR
aR
b、−NHC(O)NR
aR
b、またはC
1〜6アルキルである、項目1〜16のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目18)
R
6が、−H、−OR
a、ハロゲン、−NO
2、−CN、−NR
aR
b、−NHC(O)NR
aR
b、またはC
1〜6アルキルである、項目1〜17のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目19)
R
4、R
5、およびR
6のうち2つが、−Hであり、R
4、R
5、およびR
6のうち1つが、−H、−OR
a、ハロゲン、−NO
2、−CN、−NR
aR
b、−NHC(O)NR
aR
b、またはC
1〜6アルキルである、項目1〜18のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目20)
R
4、R
5、およびR
6のうち2つが、−Hであり、R
4、R
5、およびR
6のうち1つが、−H、−OR
a、ハロゲン、−NO
2、−NR
aR
b、またはC
1〜6アルキルである、項目1〜18のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目21)
R
6が、−Hである、項目1〜20のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目22)
R
4、R
5、およびR
6が、−Hである、項目1〜21のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目23)
R
7が、C
1〜6アルキル、C
1〜6ヘテロアルキル、ハロゲン、−OR
a、−CN、または−NO
2である、項目1〜22のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目24)
R
8が、C
1〜6アルキル、C
1〜6ヘテロアルキル、ハロゲン、−OR
a、−CN、または−NO
2である、項目1〜23のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目25)
R
7およびR
8が、同じであり、C
1〜6アルキル、C
1〜6ヘテロアルキル、ハロゲン、−OR
a、−CN、および−NO
2から選択される、項目1〜24のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目26)
R
7およびR
8が、同じであり、C
1〜6アルキル、ハロゲン、および−OR
aから選択される、項目1〜25のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目27)
R
7およびR
8が、C
1〜6アルキルである、項目1〜26のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目28)
R
7およびR
8が、メチルである、項目1〜27のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目29)
R
9が、−HまたはC
1〜6アルキルである、項目1〜28のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目30)
R
10が、−HまたはC
1〜6アルキルである、項目1〜29のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目31)
R
9が、−HまたはC
1〜6アルキルであり、R
10が、−HまたはC
1〜6アルキルである、項目1〜30のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目32)
R
9およびR
10が、−Hである、項目1〜31のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目33)
Qが、
【化213】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される、項目1〜31のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目34)
Qが、
【化214】
[この文献は図面を表示できません]
である、項目1〜33のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目35)
【化215】
[この文献は図面を表示できません]
【化216】
[この文献は図面を表示できません]
【化217】
[この文献は図面を表示できません]
【化218】
[この文献は図面を表示できません]
【化219】
[この文献は図面を表示できません]
【化220】
[この文献は図面を表示できません]
【化221】
[この文献は図面を表示できません]
【化222】
[この文献は図面を表示できません]
【化223】
[この文献は図面を表示できません]
【化224】
[この文献は図面を表示できません]
【化225】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される化合物。
(項目36)
式
【化226】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目37)
式
【化227】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目38)
項目1〜37のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
(項目39)
少なくとも1種または複数種の追加の治療剤をさらに含む、項目38に記載の医薬組成物。
(項目40)
前記少なくとも1種または複数種の追加の治療剤が、HIVプロテアーゼ阻害化合物、HIVの逆転写酵素の非ヌクレオシド阻害剤、HIVの逆転写酵素のヌクレオシド阻害剤、HIVの逆転写酵素のヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、gp41阻害剤、CXCR4阻害剤、gp120阻害剤、CCR5阻害剤、カプシド重合阻害剤、およびHIVを処置するための他の薬物、ならびにそれらの組合せからなる群から選択される、項目38に記載の医薬組成物。
(項目41)
項目1〜37のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩を含む、キット。
(項目42)
単位投与量の項目1〜37のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩を含む、製品。
(項目43)
逆転写酵素の阻害を必要とする被験体における逆転写酵素を阻害する方法であって、項目1〜37のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩を前記被験体に投与するステップを含む方法。
(項目44)
被験体のHIV感染症を処置または防止する方法であって、前記被験体に項目1〜37のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩を投与するステップを含む方法。
(項目45)
被験体のHIV感染症を処置または防止する方法であって、それを必要とする前記被験体に、項目1〜37のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩を、治療有効量のHIVプロテアーゼ阻害化合物、HIVの逆転写酵素の非ヌクレオシド阻害剤、HIVの逆転写酵素のヌクレオシド阻害剤、HIVの逆転写酵素のヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、gp41阻害剤、CXCR4阻害剤、gp120阻害剤、CCR5阻害剤、カプシド重合阻害剤、およびHIVを処置または防止するための他の薬物、ならびにそれらの組合せからなる群から選択される1種または複数種の追加の治療剤と組み合わせて投与するステップを含む方法。
(項目46)
医学的治療に使用するための、項目1〜37のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目47)
被験体のHIVウイルス感染症の処置または防止に使用するための、項目1〜37のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩。
(項目48)
被験体のHIVウイルス感染症を処置または防止するための医薬を製造するための、項目1〜37のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩の使用。
(項目49)
被験体のHIVウイルス感染症を処置または防止するための、項目1〜37のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩の使用。
(項目50)
被験体におけるHIV逆転写酵素を阻害するための、項目1〜37のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩の使用。
(項目51)
HIV逆転写酵素をin vitroで阻害するための、項目1〜37のいずれかに記載の化合物、またはその互変異性体もしくは薬学的に許容される塩の使用。