【解決手段】本実施の形態に係る消込処理装置は、売上伝票番号と先方伝票番号が一致し、かつ、売上金額と入金金額が異なる部分一致の売上データを所定の条件で抽出して表示手段の画面の第1の表示領域に表示する部分一致抽出手段と、ユーザ操作に応じて、前記第1の表示領域に表示される前記部分一致の売上データから消込対象を選択する選択手段と、前記選択手段で選択された売上データに対して消込を実行する消込手段と、を備えている。
さらに、売上伝票番号と先方伝票番号が一致し、かつ、売上金額と入金金額が同じであり完全一致の売上データと、前記部分一致の売上データを前記表示手段の画面の第2の表示領域に表示する抽出手段を備え、
前記部分一致抽出手段は、前記第2の表示領域に表示される前記部分一致の売上データを前記所定の条件で抽出して前記第1の表示領域に表示し、
前記消込手段は、前記第2の表示領域に表示される前記完全一致の売上データに対して消込を実行することを特徴とする請求項1に記載の消込処理装置。
前記抽出手段は、店舗毎に、前記完全一致及び前記部分一致の売上データを抽出して前記表示手段の画面の前記第2の表示領域に表示することを特徴とする請求項2に記載の消込処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明に係る消込処理装置、消込処理方法、及び消込処理プログラムの実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0015】
[1.概要]
図1及び
図2を参照して、本実施の形態の概要を説明する。
図1及び
図2は、本実施の形態の概要を説明するための表示例を示す図である。
【0016】
売掛金や買掛金など債権・債務の勘定科目の残高を消していく作業を「消込」という。
「消込」により、例えば、売掛金の入金があった場合、支払明細と照らし合わせながら入金されているデータを消していくことで、売掛金が請求通りに回収できているか、残りの売掛金がデータ上と実際の入金でズレていないか、回収の遅れが出ていないかを把握することができる。
【0017】
しかしながら、例えば、従来は、売上データの計上順に並んだ大量の消込対象から消込対象の得意先(店舗)や売上伝票番号を大量の候補の中から目検で抽出する必要があった。そのため、消込業務に人的コストが発生しており、ミスが発生し易い状況であった。
【0018】
より具体的には、(1)小売・卸業では、多数の自社店舗(得意先)で計上された伝票に対して1つの請求先から入金があるというケースが多くある(カード決済・代引運用など)。(2)特に代引の場合、入金対象の請求先に得意先が複数紐付く、かつ、売上伝票毎に把握する必要があるため、売上計上から入金(回収)、消込対象の伝票を把握するのに、煩雑な業務を行っている。(3)店舗単位での合計金額が把握できる形での入金データが請求先より送られてくることが多いため、経理では消込金額を確認し、消込対象を把握するという業務がある。(4)請求先から売上日・先方伝票番号・伝票金額で送付されてくるため消込対象の得意先・自社の売上伝票番号・売上金額の把握をしている。
【0019】
(5)本実施の形態では、(3)で把握した情報と、請求先から送付される、店舗(得意先)毎の合計金額を確認しながら該当伝票を抽出することで消込業務をスムーズに行えるようにする。
【0020】
本実施の形態では、請求先からの入金データ(先方伝票番号、売上日、店舗(得意先)、入金金額)を取り込み、売上データ(売上(自社)伝票番号、店舗(得意先)、売上日、売上金額)と入金データを照会し、店舗毎に、消込対象の売上データを抽出して、消込処理を実行する(例えば、1つの入金に対して、店舗毎に抽出して消込を繰り返し実行する)。この場合、本実施の形態では、ユーザの消込操作が効率的になるように、店舗毎に、完全一致((売上伝票番号と先方伝票番号が一致し、かつ、売上金額と入金金額が一致する場合)及び部分一致(売上伝票番号と先方伝票番号が一致し、かつ、売上金額と入金金額が異なる場合)の売上データを抽出して、画面の第2の表示領域に表示する。本実施の形態では、完全一致の売上データについては消込を実行する。
【0021】
つづいて、本実施の形態では、第2の表示領域に表示される部分一致の売上データを所定の条件で抽出して、第1の表示領域に表示する。そして、本実施の形態では、第1の表示領域に表示される部分一致の売上データのうち、消込対象をユーザに選択させ、ユーザによって選択された部分一致の売上データに対して消込を行う。このように、本実施の形態では、ユーザの消込操作をUIで補助することで、ユーザが消込を効率的に実行できるようにしている。
【0022】
本実施の形態では、例えば、
図1に示すように、店舗毎に、完全一致と部分一致の売上データを第2の表示領域401に表示する。
図1に示す例では、第2の表示領域401に加藤複数店舗の3件の売上データ(伝票番号A01Z00000110、A01Z00000111,A01Z00000112)が表示されている。本実施の形態では、完全一致の売上データについては初期チェックを行い、消込を実行する。
【0023】
さらに、本実施の形態では、第2の表示領域401に表示した部分一致の売上データを所定の条件で抽出して第1の表示領域402に表示する。
図2に示す例では、第1の表示領域402に加藤複数店舗の2件の売上データ(伝票番号A01Z00000110、A01Z00000112)が表示されている。本実施の形態では、第1の表示領域402でユーザが選択した部分一致の売上データについて消込を実行する。
【0024】
以下、具体的な構成及び動作について説明する。
【0025】
[2.構成]
本実施形態に係る消込処理装置100の構成について、
図3を参照して説明する。
図3は、消込処理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0026】
消込処理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、消込処理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0027】
消込処理装置100は、
図3に示すように、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。消込処理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0028】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置及び専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、消込処理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、消込処理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する記憶部106に格納されるデータは、サーバ200に格納されてもよい。
【0029】
入出力インターフェース部108には、入力装置112及び出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112又はマウス112として記載する場合がある。また、ユーザがモニタ114に表示して、入力装置112で操作等をすることを、「UIを介したユーザ操作」と記載する場合がある。
【0030】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、及びファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び光ディスク等を用いることができる。
【0031】
記憶部106は、売上データファイル106aと、入金データファイル106bと、消込データファイル106cとを備えている。
【0032】
売上データファイル106aは、売上データ(自社伝票番号、得意先、売上日、売上金額等)を格納するためのファイルである。制御部102は、売上データファイル106aに売上データを格納する。
【0033】
入金データファイル106bは、請求先からの入金データ(先方伝票番号、売上日、得意先(店舗)、入金金額)を格納するためのファイルである。制御部102は、例えば、通信インターフェース部104を介して、請求先の端末装置等から入金データを受信して入金データファイル106bに格納する。
【0034】
消込データファイル106cは、消込処理後のデータを格納するためのファイルである。制御部102は、消込処理後のデータを消込データファイル106cに格納する。
【0035】
制御部102は、消込処理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、抽出部102aと、部分一致抽出部102bと、選択部102cと、消込処理部102dとを備えている。
【0036】
抽出部102aは、例えば、店舗(得意先)毎に、売上データファイル106aに格納されている売上データと入金データファイル106bに格納されている入金データの照合を行い、売上伝票番号と先方伝票番号が一致し、かつ、売上金額と入金金額が一致(以下「完全一致」と称する)する売上データ、並びに、売上伝票番号と先方伝票番号が一致し、かつ、売上金額と入金金額が異なる(以下「部分一致」と称する)売上データを抽出して、モニタ114の画面の第2の表示領域(例えば、
図9の領域504参照)に表示する。
【0037】
部分一致抽出部102bは、第2の表示領域に表示される部分一致の売上データを所定の条件で抽出してモニタ114の画面の第1の表示領域(例えば、
図9の領域505参照)に表示する。
【0038】
選択部103cは、ユーザ操作に応じて、第1の表示領域に表示される部分一致の売上データから消込対象を選択する。
【0039】
消込処理部103dは、第2の表示領域に表示される完全一致の売上データに対して消込を行い、また、選択部103cにより第1の表示領域で選択された部分一致の売上データに対して消込を行う。消込処理部103dは、モニタ114の画面に今回消込額(例えば、
図9の領域510,506参照)と未消込額(例えば、
図9の領域507,508参照)を表示することにしてもよい。
【0040】
[3.処理の具体例]
本実施形態に係る処理の具体例について、
図3〜
図12を参照して詳細に説明する。
図4〜
図12は、本実施形態に係る処理の具体例を説明するための図である。
【0041】
まず、本実施の形態の消込処理装置100の全体の処理の概略を説明する。
図4は、本実施の形態の消込処理装置100の全体の処理の概略を説明するためのフローチャートである。
【0042】
図4において、抽出部102aは、得意先(店舗)毎に、売上データファイル106aに格納されている売上データと入金データファイル106bに格納されている入金データの照合を行い、完全一致及び部分一致の売上データを抽出して、モニタ114の画面の第2の表示領域(例えば、
図9の領域504参照)に表示する(ステップS1)。
【0043】
消込処理部103dは、第2の表示領域に表示される完全一致の売上データ及び入金データに対して消込を行う(ステップS2)。
【0044】
部分一致表示部103bは、UIを介したユーザ操作に応じて、第2の表示領域に表示されている部分一致の売上データを所定の条件で抽出して第1の表示領域(例えば、
図9の領域505参照)に表示する(ステップS3)。
【0045】
選択部103cは、UIを介したユーザ操作に応じて、第1の表示領域に表示される部分一致の売上データから消込対象を選択する(ステップS4)。
【0046】
消込処理部103dは、選択部103cで選択された部分一致の売上データに対して消込を行う(ステップS5)。
【0047】
本実施の形態の消込処理装置100の具体例を
図5〜
図12のサンプルデータを参照して説明する。
図5〜
図12は、サンプルデータを示す図である。制御部102は、
図6〜
図12に示す画面をモニタ114に表示し、入力装置112を介したユーザ操作に応答して、消込を含む各種処理を行う。
【0048】
図5は、消込処理パターンを説明するための図である。
図5は、消込処理パターン、入金−照会番号(先方伝票番号)、入金額、売上額、売上−照合番号(売上伝票番号)、照合番号の一致(〇、×)、差額金額(=入金額−売上金額)、照合結果、及び入金入力制御を示している。
【0049】
(1)は、完全消込パターンであり、入金−照会番号(先方伝票番号)及び入金金額と、売上−照会番号(売上伝票番号)と売上金額が完全に一致する場合は、入力入金画面で消込チェックの初期表示を行って消込を行う。(2)は、部分消込(入金が少ない)パターンであり、入金−照会番号と売上−照会番号が一致し、入金金額が売上金額より少ない一部一致の場合であり、入金入力画面で「要確認」を表示する。(3)は、部分消込(入金が多い)パターンであり、入金−照会番号と売上−照会番号が一致し、入金金額が売上金額より多い一部一致の場合であり、入金入力画面で「要確認」を表示する。
【0050】
(4)−1、(4)−2は、同じ伝票番号で重複して入金した部分消込パターンであり、入金入力画面で「要確認」を表示する。(4)−1の部分消込パターンでは、(4)−2で一部返品し、(4)−2の部分消込パターンでは、(4)−1の一部返品を行う。同図に示す例では(4)−1の売上額を「¥10,000」とし、(4)−2の売上額を「¥−1,000」とする。(5)は、入金がなかったパターンであり、入金入力画面で消込チェックを行わない。(6)は、消込対象がないパターンであり、入金入力画面で処理を行わない。
【0051】
図6は、制御部102により表示される、
図5に対応する入金確認照会画面の一例示している。
図6に示す例では、基準日「2018/8/10」、売上日「2016/7/1〜1016/7/31」、入金日「2016/8/10」、事業所「東京事業所」、差額「有り」、請求先コード「90000(代引き請求)」の場合を示している。領域501には、
図5の消込処理パターン(1)〜(5)に対応するデータが表示されており、売上日、照合番号、売上番号、請求先、請求先名、得意先コード、得意先名、入金額、売上額、差額の各項目のデータが表示されている。
【0052】
図7は、制御部102により表示される入金入力画面の一例を示している。
図7に示す例では、事業所「A100」東京本社、入金日「2016/08/10」、入金日「2016/9/10」、入金請求先「909000」代引請求先の場合を示している。
図7において、入金消込単位が「自動」、「請求単位」、「伝票単位」、「明細単位」で設定可能となっており、同図に示す例では、「伝票単位」が選択されている。領域502において、例えば、ユーザは、(1)入金総額19,000円を入力する。これは、
図5の消込処理パターン(1)と(4)−1、(4)−2の消込を行うためのものである。
【0053】
領域503に、(2)消込対象の請求データ(請求先、締日毎)を表示して、消込作業を実施する。同図に示す例では、請求番号「SQ0000002」、請求先「90000」代引請求先、回収予定「2016/08/10」、請求金額「¥38,000」が表示されている。
【0054】
図8は、制御部102により表示される入金入力・入金消込画面の一例を示している。
図8において、領域504(第2の表示領域)には、抽出部102aにより、入金_照合番号と売上_照合番号、売上金額と入金金額が合致したもの(完全一致)と入金_照合番号と売上_照合番号が一致して、売上金額と入金金額が合致していないもの(部分一致)の売上データが抽出されて表示される。
図8に示す例では、領域504には、売上番号、売上金額、消込対象のチェックボックス□、消込金額、確認ステータス(要確認)が表示されている。消込処理部102dは、(3)入金_照合番号と売上_照合番号、売上金額と入金金額が合致したものに対しては、消込対象のチェックボックス□を自動的にチェックして、さらに、消込金額を自動でセットして、消込を行う。
図8に示す例では、消込処理パターン(1)の売上番号0000001、売上金額「¥10,000」については、入金_照合番号と売上_照合番号、売上金額と入金金額が合致しているので、消込対象のチェックボックス□がチェックされ、消込金額「¥10,000」がセットされる。
【0055】
抽出部102aは、(4)入金_照合番号と売上_照合番号が一致して、売上金額と入金金額が合致していないものについては、要確認の確認ステータスを表示する。同図に示す例では、入金_照合番号と売上_照合番号が一致して、売上金額と入金金額が合致していない売上番号0000002〜0000005については、要確認が表示されている。
【0056】
領域510、506には、消込処理部102dにより「今回消込額」が表示され、
図7に示す例では、「¥10,000」が表示されている。領域507には、消込処理部102dにより、入金金額に対する「未消込額」が表示される。
図8に示す例では、入金金額は¥19,000であり、消込額は¥10,000であるので、「¥9,000」が表示される。これにより、(5)ユーザは、残り幾らで消込可能かを確認することができる。
【0057】
部分一致抽出部102bは、領域505(第1の表示領域)に、領域504で表示されたデータを、確認ステータスや得意先コード(所定の条件)で抽出して表示可能であり、得意先や売上日の昇順・降順で並び替えが可能である。これらの条件は、ユーザが抽出条件設定601で設定することができる。部分一致抽出部102bは、ユーザにより抽出ボタン701が押下されると、例えば、
図9に示すように、領域505に抽出したデータを表示する。同図に示す例では、確認ステータス「要確認」、得意先「昇順」、売上日「昇順」にデータが表示されている。
【0058】
次に、
図10に示すように、領域505において、ユーザは、(8)消込を反映させたい明細に消込対象のチェックボックス□をチェックする。これに応じて、消込処理部102dは、消込金額を表示する。
図10に示す例では、ユーザにより、売上番号0000004,0000005がチェックされ、消込金額¥10,000、¥−1,000が表示される。また、消込処理部102dは、(9)領域508に、今回消込額を表示する。
図10に示す例では、¥9,000が表示される。(10)ユーザは、領域507の未消込額と領域508の今回消込額を確認し、消込漏れを確認すること可能である。
【0059】
ユーザにより消込反映ボタン702が押下されると、消込処理部102dは、
図11に示すように、(12)領域504に消込情報を反映すると共に、領域510、506の今回消込額、領域507の未消込額に反映させる。
図11に示す例では、領域504において、売上番号0000004、0000005の消込対象のチェックボックスが自動でチェックされ、消込金額「¥10,000」、「¥−1,000」が表示され、領域510,506の今回消込額が「19,000」、領域507の未消込額「¥0」が表示される。
【0060】
図12は、
図11の変形例を示す図である。
図12において、要確認(部分一致と判断される伝票)で消込がされている伝票については、領域504では、「確認済み」を表示してもよい。同図に示す例では、売上番号0000004、0000005について、確認ステータス「確認済み」が表示されている。
【0061】
以上説明したように、本実施の形態によれば、売上伝票番号と先方伝票番号が一致し、かつ、売上金額と入金金額が異なる部分一致の売上データを所定の条件で抽出してモニタ114の画面の第1の表示領域に表示する部分一致抽出部102bと、ユーザ操作に応じて、第1の表示領域に表示される部分一致の売上データから消込対象を選択する選択部102cと、選択部102cで選択された売上データに対して消込を実行する消込処理部102dと、を備えているので、売上金額と入金金額が一致しない場合でもユーザが効率的に消込を行うことが可能となる。
【0062】
また、本実施の形態によれば、さらに、売上伝票番号と先方伝票番号が一致し、かつ、売上金額と入金金額が同じである完全一致の売上データと、前記部分一致の売上データを前記表示手段の画面の第2の表示領域に表示する抽出部102aを備え、部分一致抽出部102bは、第2の表示領域に表示される部分一致の売上データを所定の条件で抽出して第1の表示領域に表示し、消込処理部102dは、第2の表示領域に表示される完全一致の売上データに対して消込を実行することとしたので、完全一致と部分一致の売上データに対してユーザは効率的に消込操作を行うことが可能となる。
【0063】
また、消込処理部102dは、モニタ114の画面に今回消込額と未消込額を表示することとしたので、ユーザは、残り幾らで消込可能かを確認することが可能になる。
【0064】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0065】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0066】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0067】
また、消込処理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0068】
例えば、消込処理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部又は任意の一部を、CPU及び当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて消込処理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROM又はHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0069】
また、このコンピュータプログラムは、消込処理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部又は一部をダウンロードすることも可能である。
【0070】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto−Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及び、Blu−ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0071】
また、「プログラム」とは、任意の言語又は記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコード又はバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成及び読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0072】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0073】
また、消込処理装置100は、既知のパーソナルコンピュータ又はワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、消込処理装置100は、当該装置に本実施の形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラム又はデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0074】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部又は一部を、各種の付加等に応じて又は機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。