【解決手段】収穫機は、脱穀物タンクが上昇姿勢となったときに脱穀物を排出する第1排出口と、縦搬送部の上端部に連結された横搬送部と横搬送部に設けられた第2排出口を有する脱穀物排出装置と、横搬送部が脱穀物タンクの上方に位置する格納姿勢と、横搬送部が機体横外に張り出す排出姿勢との間で脱穀物排出装置を縦軸心周りで旋回させる旋回機構と、脱穀物を第1排出口から排出する第1排出モードと、脱穀物を第2排出口から排出する第2排出モードとを選択する排出モード選択部と、排出モード選択部によって第1排出モードが選択されているときに脱穀物排出準備指令に応答して、脱穀物排出装置を排出姿勢に旋回させる脱穀物排出制御部を備えている。
前記第1排出口に対向して前記第1排出口を塞ぐ閉鎖姿勢と、前記閉鎖姿勢から下方に揺動して、前記第1排出口を開放すると共に脱穀物を流下案内可能な使用姿勢との間で上下揺動可能なシュートと、
前記脱穀物タンクの前記上昇姿勢側への揺動に連動して前記シュートを前記使用姿勢側に揺動させると共に、前記脱穀物タンクの前記下降姿勢側への揺動に連動して前記シュートを前記閉鎖姿勢側に揺動させる連係機構と、を備え、
前記連係機構は、前記脱穀物タンクが前記下降姿勢から、前記下降姿勢と前記上昇姿勢の間の排出準備姿勢になるまでの間は、前記脱穀物タンクの揺動に前記シュートの揺動を連動させないように構成され、
前記脱穀物排出制御部は、前記排出モード選択部によって前記第1排出モードが選択されている状態のときに前記脱穀物排出準備指令に応答して、前記脱穀物排出装置を前記排出姿勢に旋回させた後に、前記脱穀物タンクを前記排出準備姿勢まで上昇させる請求項1に記載の収穫機。
前記脱穀物排出制御部は、前記排出モード選択部によって前記第2排出モードが選択されている状態のときに前記脱穀物排出準備指令に応答して、前記脱穀物排出装置を前記排出姿勢に旋回させる請求項1または2に記載の収穫機。
前記脱穀物排出制御部は、前記排出モード選択部によって前記第2排出モードが選択されている状態のときに前記脱穀物排出準備指令に応答して、前記脱穀物排出装置を前記排出姿勢に旋回させた後に、前記脱穀物タンクを予め設定した姿勢まで上昇させる請求項3に記載の収穫機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、脱穀物を排出するための2つのタイプの排出機構を備えた収穫機において、各排出機構を適切に動作させることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による収穫機は、収穫部によって収穫された収穫物を脱穀処理する脱穀装置と、前記脱穀装置によって得られた脱穀物を貯留する脱穀物タンクと、前記脱穀物タンクのうち前記脱穀物タンクが上昇姿勢となったときに低い側となる部分に設けられた第1排出口を有する第1排出部と、前記脱穀物タンクを横軸心周りで下降姿勢と上昇姿勢との間で上下揺動させるタンク揺動機構と、前記脱穀物タンクに連結された縦搬送部、前記縦搬送部の上端部に連結された横搬送部、及び、前記横搬送部の先端部に連結され、第2排出口を有する第2排出部を有する脱穀物排出装置と、前記横搬送部が前記脱穀物タンクの上方に位置する格納姿勢と、前記横搬送部が機体横外に張り出す排出姿勢との間で前記脱穀物排出装置を縦軸心周りで旋回させる旋回機構と、前記脱穀物タンクに貯留された脱穀物を前記第1排出口から排出する第1排出モードと、前記脱穀物タンクに貯留された脱穀物を前記第2排出口から排出する第2排出モードとを選択する排出モード選択部と、前記脱穀物タンクからの脱穀物排出の準備態勢を整えるための脱穀物排出準備指令を出力するユーザ操作デバイスと、前記排出モード選択部によって前記第1排出モードが選択されている状態のときに前記脱穀物排出準備指令に応答して、前記脱穀物排出装置を前記排出姿勢に旋回させる脱穀物排出制御部とを備えている。
【0008】
この収穫機では、脱穀物タンクから脱穀物を排出するために、第1排出口から排出する第1排出モードと第2排出口から排出する第2排出モードとが用意されている。脱穀物の排出のための準備態勢を整える脱穀物排出準備指令が出ると、排出モード選択部で選択されている排出モードがチェックされる。第1排出モードが選択されている場合、脱穀物排出装置が排出姿勢に旋回する。第1排出モードでは、脱穀物タンクが上昇姿勢に揺動させられるが、その揺動過程において、脱穀物タンクは格納姿勢の脱穀物排出装置の横搬送部と干渉する。本発明の構成では、脱穀物排出の準備態勢として、まず、脱穀物排出装置が排出姿勢に旋回させられるので、脱穀物タンクと横搬送部との干渉は、回避される。
【0009】
この収穫機の好適な実施形態の1つでは、前記第1排出口に対向して前記第1排出口を塞ぐ閉鎖姿勢と、前記閉鎖姿勢から下方に揺動して、前記第1排出口を開放すると共に脱穀物を流下案内可能な使用姿勢との間で上下揺動可能なシュートと、前記脱穀物タンクの前記上昇姿勢側への揺動に連動して前記シュートを前記使用姿勢側に揺動させると共に、前記脱穀物タンクの前記下降姿勢側への揺動に連動して前記シュートを前記閉鎖姿勢側に揺動させる連係機構とが備えられている。前記連係機構は、前記脱穀物タンクが前記下降姿勢から、前記下降姿勢と前記上昇姿勢の間の排出準備姿勢になるまでの間は、前記脱穀物タンクの揺動に前記シュートの揺動を連動させないように構成されている。さらに、前記脱穀物排出制御部は、前記排出モード選択部によって前記第1排出モードが選択されている状態のときに前記脱穀物排出準備指令に応答して、前記脱穀物排出装置を前記排出姿勢に旋回させた後に、前記脱穀物タンクを前記排出準備姿勢まで上昇させる。
【0010】
この構成によれば、脱穀物タンクの下降姿勢からの揺動過程において、所定の揺動姿勢(排出準備姿勢)までは、第1排出口は塞がれており、脱穀物は排出されない。但し、脱穀物排出準備指令による、脱穀物排出装置の排出姿勢への旋回に続いて、穀物タンクは排出準備姿勢まで揺動される。これにより、脱穀物排出の準備態勢が整った後に排出操作(脱穀物タンクの更なる上方揺動)が行われると、直ちに脱穀物タンクから脱穀物が排出されるので、排出操作に不要な遅れが生じない。
【0011】
この収穫機の好適な実施形態の1つでは、前記脱穀物排出制御部は、前記排出モード選択部によって前記第2排出モードが選択されている状態のときに前記脱穀物排出準備指令に応答して、前記脱穀物排出装置を前記排出姿勢に旋回させる。この構成によれば、第2排出モードでの、脱穀物排出の準備態勢として必須である脱穀物排出装置の排出姿勢への旋回が、脱穀物排出準備指令に応答して行われるので、好都合である。
【0012】
第2排出モードでの脱穀物排出では、脱穀物タンクに貯留されている脱穀物を排出に適した位置に集めるために、脱穀物タンクを傾斜させることが好ましい。このため、さらに、好適な実施形態の1つでは、前記脱穀物排出制御部は、前記排出モード選択部によって前記第2排出モードが選択されている状態のときに前記脱穀物排出準備指令に応答して、前記脱穀物排出装置を前記排出姿勢に旋回させた後に、前記脱穀物タンクを予め設定した姿勢まで上昇させる。
【0013】
第1排出口からの脱穀物の排出は、基本的には脱穀物タンクの傾斜によって脱穀物に作用する第1排出口方向への重力を利用して行われるので、第1排出モードが選択されていないときには、第1排出口の開放が禁止されていることが好ましい。このため、好適な実施形態の1つでは、前記第1排出口の開放を禁止するロック位置と前記第1排出口の開放を許可するアンロック位置とを有するロック機構が備えられ、かつ、前記排出モード選択部は、前記ロック機構の前記アンロック位置を検出することにより前記第1排出モードを選択し、前記ロック機構の前記ロック位置を検出することにより前記第2排出モードを選択する。この構成では、第1排出モードでの脱穀物排出時にロック機構はアンロック位置状態である必要があり、また、第2排出モードでの脱穀物排出時にロック機構はロック位置状態である必要がある。そして、ロック機構がアンロック位置状態であれば、第1排出モードが選択される。また、ロック機構がロック位置状態であれば、第2排出モードが選択される。これにより、第1排出モードでのロック機構のアンロック、及び第2排出モードでのロック機構のロックが保証され、第1排出モードでの脱穀物排出時にロック機構がロック位置状態となって、脱穀物の排出が不能となる不都合が回避される。
【0014】
脱穀物排出準備指令により、第2排出モードでの脱穀物の排出のための準備態勢が整うと、脱穀物排出装置に脱穀物の排出のために必要な動力を伝達することで、第2排出口からの脱穀物の排出が開始される。そのような動力伝達の入り切り操作には、排出スイッチ等の操作具が用いられる。但し、この動力伝達は第1排出モードでは不要である。このため、好適な実施形態の1つでは、前記脱穀物排出装置への動力伝達を入り切りする入切指令を出力する排出スイッチが備えられ、前記排出モード選択部によって前記第1排出モードが選択されている状態のときは、前記排出スイッチによる動力伝達指令は無効化される。これにより、第1排出モードが選択されている際に、脱穀物排出装置に脱穀物の排出のために必要な動力を伝達するという不都合が回避される。
【0015】
第1排出モードと第2排出モードとのいずれの排出モードであっても、脱穀物の排出が終了すれば、脱穀物タンクをホームポジションである下降姿勢に戻す作業、及び、脱穀物排出装置の横搬送部をホームポジションである格納姿勢に戻す作業を適正な順序で行うことが必要となる。このような作業が、1つの指令で行われると好都合である。このため、好適な実施形態の1つでは、前記ユーザ操作デバイスは、前記脱穀物タンクからの脱穀物排出プロセスを終了させる排出終了指令を出力する機能を有し、前記脱穀物排出制御部は、前記排出モード選択部によって選択されている排出モードに拘らず、前記排出終了指令に応答して、前記脱穀物タンクを前記上昇姿勢から前記下降姿勢に揺動させた後に、前記脱穀物排出装置を前記排出姿勢から前記格納姿勢に旋回させる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、収穫機の全体を示す右側面図である。
図2は、収穫機の全体を示す平面図である。
図1,2に示す[F]の方向が走行車体1の前方向、[B]の方向が走行車体1の後方向と定義する。
図1の紙面表側の方向、
図2に示す[R]の方向が走行車体1の右方向、
図1の紙面裏側の方向、
図2に示す[L]の方向が走行車体1の左方向と定義する。
図1に示す[U]の方向が走行車体1の上方向、[D]の方向が走行車体1の下方向と定義する。
【0018】
収穫機は、稲、麦、大豆等の作物の収穫作業を行なうものである。収穫機は、走行装置としての左右一対の前車輪2及び左右一対の後車輪3が装備された走行車体1を備えている。前車輪2は、エンジン4からの動力によって駆動可能に装備されている。後車輪3は、パワーステアリング装置(図示せず)によって操向操作可能に装備されている。走行車体1の前部に乗用型の運転部7が形成されている。運転部7は、キャビンによって覆われている。走行車体1の前部に収穫部10が備えられている。収穫部10は、地面の近くに下降した下降作業状態と、地面から高い位置に上昇した上昇非作業状態とにわたって昇降操作される。運転部7のすぐ後ろから走行車体1の後部にわたって、脱穀装置12(
図2参照)及び脱穀物タンク13が設けられている。
【0019】
収穫部10を下降作業状態に下降させ、この状態で走行車体1を走行させることにより、収穫作業が行なわれる。すなわち、収穫部10において、走行車体1の前方に位置する植立穀稈の株元が切断され、収穫物としての刈取穀稈が収穫される。刈取穀稈は搬送装置11によって後方に搬送されて脱穀装置12に供給される。脱穀装置12において、刈取穀稈は脱穀処理され、脱穀物が得られる。脱穀物は揚穀装置12a(
図2参照)によって脱穀物タンク13に搬送されて貯留される。
【0020】
脱穀装置12は、
図2に示すように、平面視で、走行車体1の横幅方向での中心に対して走行車体左側に偏倚する状態で備えられている。脱穀物タンク13は、脱穀装置12の上方に設けられ、走行車体1の左端から右端にわたっている。
図3に示すように、脱穀物タンク13は、シリンダ駆動方式のタンク揺動機構TMの駆動により、前後方向に沿った水平軸心X周りに、下降姿勢と上昇姿勢との間で上下揺動する。脱穀物タンク13は、走行車体左側に向けて上昇揺動する。本実施形態においては、脱穀物タンク13が下降姿勢となったとき、車体重心が最も車体中央側に位置して、走行車体1は最も安定な状態となる。
【0021】
図3に示すように、脱穀物タンク13の側壁には、第1排出部18が設けられている。この第1排出部18は、脱穀物タンク13の側壁に設けられた開口である第1排出口18aと、この第1排出口18aに対向して配置され、第1排出口18aを開閉するシュート14とを有する。シュート14は、第1排出口18aを塞ぐ閉鎖姿勢と第1排出口18aを開放する使用姿勢との間で上下揺動可能に脱穀物タンク13に支持されており、使用姿勢において、第1排出口18aから排出される脱穀物を流下案内する案内板としても機能する。なお、第1排出口18aは、脱穀物タンク13が上昇姿勢となったときに低い側となる、脱穀物タンク13の側壁部分に設けられている。
【0022】
シュート14は、脱穀物タンク13に貯留されている脱穀物の重さと、シュート14自体の重力バランスによって揺動するが、その揺動は連係機構20によって規制されている。連係機構20は、脱穀物タンク13の上下揺動とシュート14の揺動とを連係させている。連係機構20は、回動式の屈伸リンク21と、アウター・インナー方式の操作ケーブル22とからなる。屈伸リンク21の先端側はシュート14に連結しており、屈伸リンク21の回動支点側は操作ケーブル22の一端のインナーに連結している。操作ケーブル22の一端のアウターは脱穀物タンク13に連結している。操作ケーブル22の他端のアウターは走行車体1に連結しており、操作ケーブル22の他端のインナーはロック機構23に連結されている。
【0023】
上記構造により、連係機構20は、脱穀物タンク13の上昇姿勢側への揺動に連動してシュート14を、使用姿勢側に揺動させると共に、脱穀物タンク13の下降姿勢側への揺動に連動して、屈伸リンク21が回動することで、シュート14を閉鎖姿勢側に揺動させる。さらに、連係機構20は、脱穀物タンク13が下降姿勢から、下降姿勢と上昇姿勢の間の排出準備姿勢になるまでの間は、脱穀物タンク13の揺動にシュート14の揺動を連動させないように構成されている。
【0024】
ロック機構23は、模式的にしか図示されていないが、ロック位置とアンロック位置とに切替可能なロックレバー(非図示)を備えている。ロックレバーのロック位置において、屈伸リンク21の回動が阻止され、シュート14の使用姿勢側への揺動が不能となる。ロックレバーのアンロック位置において、屈伸リンク21の回動が許され、シュート14の使用姿勢側への揺動が可能となる。つまり、ロック機構23は、第1排出口18aの開放を禁止するロック位置と、第1排出口18aの開放を許可するアンロック位置とを有するように構成されている。
【0025】
図3に示すように、タンク揺動機構TMの駆動により、脱穀物タンク13が所定の揺動角度(特定位置)まで揺動すると、シュート14が下方に回動する。これにより、シュート14によって塞がれていた第1排出口18aが開放され、脱穀物タンク13に貯留された脱穀物が下方に回動したシュート14に案内され排出される。このように脱穀物が第1排出口18aから排出される排出モードを第1排出モードと呼ぶ。第1排出モードで用いられる脱穀物の排出口が第1排出口18aである。
【0026】
図1と
図2に示すように、脱穀物タンク13の底部に水平軸心Xに沿って延びている排出スクリュー13aが配置されている。この排出スクリュー13aによって脱穀物タンク13から排出された脱穀物を受け取って、走行車体1の周辺に位置する運搬車などの荷台に排出する脱穀物排出装置30が配置されている。脱穀物排出装置30は、スクリューコンベヤである縦搬送部31及び横搬送部32を備えている。縦搬送部31の一端は、排出スクリュー13aの脱穀物排出部に連結されており、脱穀物タンク13の側壁の近くを、縦軸心Y(
図2参照)に沿って上方に延びている。横搬送部32は、縦搬送部31の他端と連結されており、下降姿勢の脱穀物タンク13の天壁に沿って延びている。横搬送部32の先端部に設けられた第2排出部33には、第2排出口33aが設けられている。
【0027】
縦搬送部31は、横搬送部32と共に、縦軸心Y周りに旋回可能である。縦搬送部31には、シリンダ駆動方式の旋回機構SMが連動連結されている。旋回機構SMの駆動により縦搬送部31が旋回する。つまり、脱穀物排出装置30は、横搬送部32が脱穀物タンク13の上方に位置する格納姿勢(
図2で実線で示されている)と、横搬送部32が走行車体1から外側に張り出した排出姿勢(
図2で点線で示されている)との間で姿勢変更する。排出姿勢において、排出スクリュー13a、縦搬送部31、横搬送部32を駆動することにより、第2排出口33aから脱穀物が排出される。このように脱穀物が第2排出口33aから排出される排出モードを第2排出モードと呼ぶ。第2排出モードで用いられる脱穀物の排出口が第2排出口33aである。
【0028】
ロック機構23がアンロック位置の場合、第1排出モードで脱穀物が排出されることになる。また、ロック機構23がロック位置の場合、第2排出モードで脱穀物が排出されることになる。
【0029】
走行車体1の後部にはラジエータ15Aが備えられており、ラジエータ15Aの車体外側に、ラジエータ15Aに冷却風を供給するラジエータファン15Bが備えられている。走行車体1の外側は、パネル構造体16で覆われているので、ラジエータファン15Bが外気を吸い込むための空気流通孔17が、パネル構造体16に設けられている。
図1に示されているように、空気流通孔17は、格納姿勢のときの第2排出口33aの位置のわずか斜め前下方に位置している。
【0030】
図5に模式的に示すように、脱穀物タンク13の上下揺動角度を検出するための揺動角検出ユニットSU1が設けられている。この実施形態では、揺動角検出ユニットSU1は、脱穀物タンク13の位置を検出する位置検出部として用いられ、揺動角センサを備えている。さらには、脱穀物排出装置30の水平旋回角度を検出するための旋回角検出ユニットSU2が設けられている。この実施形態では、旋回角検出ユニットSU2は、脱穀物排出装置30の位置を検出する位置検出部として用いられ、旋回角センサを備えている。
【0031】
遠隔操作器8は、特に図示はしないが、運転部7のうち、運転者(操作者)の手が届きやすい位置に配置されている。遠隔操作器8は、使用時には、遠隔操作器8は、操作者によって取り出され、片手使用が可能である。
【0032】
遠隔操作器8は、手のひらに載せて掴むことができる直方体形状であり、その表面が長方形状の操作面80として形成されている。操作面80のほぼ中央に十字キー81の形態である手動ボタンが配置されている。十字キー81の縦方向の第1片82がタンク揺動機構TMの上下揺動動作を指令する揺動操作部UDとして機能する。また、十字キー81の横方向の第2片83が旋回機構SMの旋回動作を指令する旋回操作部LRとして機能する。十字キー81は、タンク揺動機構TMによる脱穀物タンク13の姿勢変更及び旋回機構SMによる脱穀物排出装置30の姿勢変更を手動で行う手動動作指令を与える第3操作具として用いられる。
【0033】
第1片82の上端部82Uがタンク揺動機構TMの上方揺動動作を指令する第1揺動指令接点に対応している。第1片82の上端部82Uを押すことによって、上方揺動動作が指令される。第1片82の下端部82Dがタンク揺動機構TMの下方揺動動作を指令する第2揺動指令接点に対応している。第1片82の下端部82Dを押すことによって下方揺動動作が指令される。
【0034】
第2片83の左端部83Lが、旋回機構SMの左旋回動作を指令する第1旋回指令接点に対応している。第2片83の左端部83Lを押すことによって左旋回動作が指令される。第2片83の右端部83Rが、旋回機構SMの右旋回動作を指令する第2旋回指令接点に対応している。第2片83の右端部83Rを押すことによって右旋回動作が指令される。ここで、「右旋回」とは、平面図において、脱穀物排出装置30(横搬送部32)が縦軸心Yを中心として右回り(時計回り)することを示し、「左旋回」とは、脱穀物排出装置30(横搬送部32)が縦軸心Yを中心として左回り(反時計回り)することを示す。
【0035】
操作面80の上領域には、自動ボタン84及び排出スイッチとして機能する排出ボタン85が配置されている。自動ボタン84には、脱穀物排出準備指令を与える機能と、排出終了指令を与える機能とが割り当てられている。脱穀物排出準備指令は、脱穀物タンク13からの脱穀物排出の準備態勢を整えるための指令である。排出終了指令は、脱穀物タンク13からの脱穀物排出の終了後に、脱穀物タンク13及び脱穀物排出装置30を、それぞれのホームポジション(安定ポジション)である下降姿勢と格納姿勢に戻す指令である。排出ボタン85は、脱穀物排出装置30への動力伝達を入り切りする入切指令を出力する排出スイッチとして機能する。
【0036】
排出ボタン85は、脱穀物排出装置30による脱穀物の排出を行う脱穀物排出指令を与える。つまり、この排出ボタン85は、脱穀物排出装置30への動力伝達を入り切りする入切指令を出力する排出スイッチとして機能する。なお、脱穀物タンク13に貯留された脱穀物を第1排出口18aから排出する第1排出モードが選択されている場合には、排出ボタン85による脱穀物排出装置30への動力伝達を入りとする動力伝達指令は無効化される。
【0037】
なお、上述した遠隔操作器8と同等なスイッチやボタンなどは、運転部内に設けられる操作パネルに組み込んでもよい。
【0038】
図5は、収穫機の制御ユニット9のうち、脱穀物タンク13に貯留された脱穀物を第1排出モードと第2排出モードとのいずれかで排出する制御に関する機能を示す機能ブロック図である。第1排出モードでは、脱穀物タンク13に貯留された脱穀物は第1排出口18aから排出される。第2排出モードでは、脱穀物タンク13に貯留された脱穀物は第2排出口33aから排出される。
【0039】
制御ユニット9は、入力信号処理部91、機器制御部92、タンク位置算定部93、排出装置位置算定部94、脱穀物排出制御部95、排出モード選択部96を備えている。この制御ユニット9によって生成された制御信号、例えば、タンク揺動機構TMや旋回機構SMへの駆動信号、脱穀物搬出を行う脱穀物排出機構への動力伝達を入り切りする脱穀物排出クラッチCLへの駆動信号などは、機器制御部92を介して送られる。入力信号処理部91は、操作パネルや遠隔操作器8からの操作信号(操作指令)を含む各種操作デバイスからの信号、揺動角検出ユニットSU1や旋回角検出ユニットSU2からの検出信号、ロック機構23のロック位置またはアンロック位置を検出するロック検出スイッチ28からの検出信号、収穫機を構成するその他の機器の状態を検出するセンサやスイッチなどを含む作業状態検出センサ群からの信号を受け取って、制御ユニット9の各機能部に転送する。
【0040】
タンク位置算定部93は、揺動角検出ユニットSU1からの検出信号に基づいて、脱穀物タンク13の揺動位置ないしは下降姿勢や上昇姿勢などの揺動姿勢を算定し、タンク位置データとして出力する。排出装置位置算定部94は、旋回角検出ユニットSU2からの検出信号に基づいて、脱穀物排出装置30の旋回位置ないしは格納姿勢や排出姿勢などの旋回姿勢を算定し、脱穀物排出装置位置データとして出力する。
【0041】
排出モード選択部96は、第1排出モードと第2排出モードとのいずれかを選択し、設定する。この実施形態では、排出モード選択部96は、ロック検出スイッチ28の検出信号に基づき、ロック機構23がアンロック位置であれば、第1排出モードを選択し、ロック機構23がロック位置であれば、第2排出モードを選択する。
【0042】
脱穀物排出制御部95は、遠隔操作器8などのユーザ操作デバイスに対する操作者の操作に応じて、脱穀物タンク13及び脱穀物排出装置30の姿勢変更を含む脱穀物排出動作に関する制御データを出力する。脱穀物タンク13が下降姿勢であり、かつ、脱穀物排出装置30が格納姿勢であるホーム姿勢である場合、自動ボタン84が押されると、脱穀物排出準備指令が脱穀物排出制御部95に与えられる。脱穀物排出が終わり、脱穀物排出装置30が格納姿勢でない場合に、自動ボタン84が押されると、脱穀物タンク13から脱穀物を排出させる脱穀物排出プロセスを終了させる排出終了指令が脱穀物排出制御部95に与えられる。
【0043】
脱穀物排出制御部95は、第1排出モードが選択されている状態のときに、脱穀物排出準備指令が与えられると、脱穀物排出装置30を排出姿勢に旋回させる(例えば、90度旋回)。これにより、脱穀物排出装置30と干渉することなく脱穀物タンク13を上昇揺動させることができ、第1排出口18aからの脱穀物の排出が可能となる。同様に、第2排出モードが選択されている状態のときに、脱穀物排出準備指令が与えられても、脱穀物排出装置30を排出姿勢に旋回させる(例えば、90度旋回)。これにより、脱穀物排出装置30と干渉することなく脱穀物タンク13を上昇揺動させ、脱穀物を排出スクリュー13aの方に寄せることができる。
【0044】
第1排出モードでの脱穀物排出プロセスにおいては、脱穀物排出準備の態勢が整った状態で、十字キー81の上端部82Uが押されると、上方揺動動作が指令され、脱穀物タンク13が上昇姿勢の方に揺動する(例えば、40度揺動)。これにより、シュート14が使用姿勢に姿勢変更し、第1排出口18aが開放され、第1排出口18aからシュート14を滑って脱穀物が排出される。十字キー81の上端部82Uまたは下端部82Dの押し操作によって、脱穀物タンク13の傾斜を調整し、第1排出口18aからの脱穀物排出量を調整することができる。
【0045】
第2排出モードでの脱穀物排出プロセスは、脱穀物排出準備の態勢が整った状態で、排出ボタン(排出スイッチ)85が押されることにより開始される。排出ボタン85を押すことで、脱穀物排出クラッチCLを入り操作する動力伝達指令が脱穀物排出制御部95に与えられる。これに応答して、脱穀物排出制御部95は、脱穀物排出クラッチCLを入り操作する。その結果、排出スクリュー13aが駆動し、脱穀物排出装置30の第2排出口33aから脱穀物が排出される。その際、十字キー81の横方向の第2片83の押し操作により、旋回機構SMが駆動するので、第2排出口33aを調整することができる。
【0046】
なお、第1排出モードが選択され、かつ、脱穀物排出準備の態勢が整った状態で、排出ボタン(排出スイッチ)85が押されても、この操作は無効となり、脱穀物排出クラッチCLを入り操作する動力伝達指令は脱穀物排出制御部95に与えられない。
【0047】
このような脱穀物排出プロセスが終わった段階で、自動ボタン84が押されると排出終了指令が脱穀物排出制御部95に与えられる。脱穀物排出制御部95は、排出モード選択部96によって選択されている排出モードとは関係なく、排出終了指令に応答して、脱穀物タンク13を上昇姿勢から下降姿勢に揺動させた後に、脱穀物排出装置30を排出姿勢から格納姿勢に旋回させる。
【0048】
次に、
図6と
図7とを用いて、第1排出モード及び第2排出モードでの脱穀物排出制御の流れを説明する。脱穀物タンク13が下降姿勢で、かつ、脱穀物排出装置30が実質的に格納姿勢になっていることが、この脱穀物排出制御の初期条件である。
【0049】
図6に示すように、まず、この脱穀物排出制御では、ユーザ操作デバイスである遠隔操作器8に対する入力操作がチェックされ、自動ボタン84が操作されたかどうか、つまり、脱穀物排出準備指令が出力されたかどうかチェックされる(#01)。自動ボタン84が操作された場合(#01Yes分岐)、第1排出モードと第2排出モードのいずれが選択されているかがチェックされる(#02)。
【0050】
ステップ#02で第1排出モードが選択されていれば、第1排出口18aからの脱穀物排出が行われる。その前に、脱穀物排出準備プロセスが自動で行われる。第1排出モードでの脱穀物排出準備プロセスでは、脱穀物排出装置30の格納姿勢から排出姿勢までの旋回が行われる(#11、#12、#13)。
【0051】
ステップ#14の予備上昇揺動は、別実施形態の1つであり、脱穀物排出装置30の排出姿勢への旋回の後、第1排出口18aから脱穀物が排出されない程度の揺動角度まで脱穀物タンク13を傾斜させることを目的としている。この予備上昇揺動を、脱穀物排出準備プロセスに含ませることで、次に行われる脱穀物排出プロセスで脱穀物タンク13を上昇揺動させると、すぐに、第1排出口18aから脱穀物が排出される。
【0052】
ステップ#02で第2排出モードが選択されていれば、第2排出口33aからの脱穀物排出が行われる。その前に、脱穀物排出準備プロセスが行われる。第2排出モードでの脱穀物排出準備プロセスでも、脱穀物排出装置30の格納姿勢から排出姿勢までの旋回が行われる(#21、#22、#23)。
【0053】
ステップ#24の予備上昇揺動は、別実施形態の1つであり、脱穀物排出装置30の排出姿勢への旋回の後、脱穀物タンク13をやや傾斜させることで、脱穀物タンク13に貯留されている脱穀物が、排出スクリュー13aの方に流れやすくしている。第2排出モードでの脱穀物排出では、脱穀物タンク13の脱穀物量が少なくなれば脱穀物タンク13を傾斜させる必要があるので、脱穀物排出プロセスの前に、予備上昇揺動によって脱穀物タンク13をやや傾斜させることも利点がある。
【0054】
図6で示した脱穀物排出準備プロセスが終了すると、
図7で示す、以下のプロセスに移行する。
【0055】
第1排出モードにおいて脱穀物排出準備プロセスが終了すると、第1排出口18aから脱穀物を排出させる脱穀物排出プロセスが手動で行われるが、その前に、この脱穀物排出プロセスを終了させる終了指令が出力されていないかどうかがチェックされる(#30)。同様に、第2排出モードにおいて脱穀物排出準備プロセスが終了すると、第2排出口33aから脱穀物を排出させる脱穀物排出プロセスが手動で行われるが、その前に、この脱穀物排出プロセスを終了させる終了指令が出力されていないかどうかがチェックされる(#40)。この脱穀物排出プロセスの終了指令は、脱穀物排出準備プロセスの終了後に、自動ボタン84が操作されることで出力される。
【0056】
第1排出モードにおいて終了指令が出力されていなければ(#30No分岐)、脱穀物排出プロセスに進む。十字キー81の上端部82Uまたは下端部82Dの押し操作によって、脱穀物タンク13に対する揺動指令が入っているかどうかチェックされる(#31)。揺動指令が入っていなければ(#31No分岐)、ステップ#30に戻る。揺動指令が入っていれば(#31Yes分岐)、上昇揺動か下降揺動かがチェックされる。上昇揺動であれは、タンク揺動機構TMに上昇制御信号が送られ、脱穀物タンク13が上昇揺動し、下降揺動指令であれば、タンク揺動機構TMに下降制御信号が送られ、脱穀物タンク13が下降揺動する(#32)。その後、ステップ#30に戻る。ステップ#31とステップ#32との操作プロセスにおいて、脱穀物タンク13が所定傾斜角以上となれば、第1排出口18aからの脱穀物が排出される。
【0057】
第2排出モードにおいて終了指令が出力されていなければ(#40No分岐)、脱穀物排出プロセスに進む。まず、脱穀物排出装置30への動力伝達を入り切りする入切指令としての排出指令が、排出ボタン85の押し操作によって出力されているかどうかチェックされる(#41)。排出指令が出力されていると(#41Yes分岐)、脱穀物排出クラッチCLが入り操作され、排出スクリュー13aが駆動し、脱穀物が脱穀物タンク13を出て、脱穀物排出装置30の排出口である第2排出口33aから脱穀物が排出される(#42)。次に、脱穀物タンク13に対する揺動指令が入っているかどうかチェックされる(#43)。揺動指令が入っていれば(#43Yes分岐)、上昇揺動か下降揺動かがチェックされる。上昇揺動であれは、タンク揺動機構TMに上昇制御信号が送られ、脱穀物タンク13が上昇揺動し、下降揺動指令であれば、タンク揺動機構TMに下降制御信号が送られ、脱穀物タンク13が下降揺動する(#44)。
【0058】
さらに、脱穀物排出装置30に対する旋回指令が入っているかどうかチェックされる(#45)。なお、揺動指令は、十字キー81の左端部83Lまたは右端部83Rの押し操作によって出力される。旋回指令が入っていれば(#45Yes分岐)、左旋回か右旋回かがチェックされる。左旋回であれは、旋回機構SMに左旋回制御信号が送られ、脱穀物排出装置30が左旋回し、右旋回であれば、旋回機構SMに右旋回制御信号が送られ、脱穀物排出装置30が右旋回する(#46)。
【0059】
次に、排出停止指令が出力されているかどうかチェックされる(#47)。排出停止指令は、脱穀物排出中に再度排出ボタン85を押し操作することで出力される。排出停止指令が出力されていると(#47Yes分岐)、脱穀物排出クラッチCLが切り操作され、排出スクリュー13aが停止し、脱穀物の第2排出口33aからの排出が停止され(#48)、ステップ#40に戻る。
【0060】
なお、ステップ#41で、排出指令が出力されていなければ(#41No分岐)、ステップ#43にジャンプする。ステップ#43で、揺動指令が入ってなければ(#43No分岐)、ステップ#45にジャンプする。ステップ#45で、旋回指令が入ってなければ(#45No分岐)、ステップ#47にジャンプする。ステップ#47で、排出停止指令が出力されていなければ(#47No分岐)、ステップ#40にジャンプする。
【0061】
ステップ#30及びステップ#40で、終了指令が出力されていれば(#30Yes分岐、#40Yes分岐)、脱穀物排出終了プロセスが実行される。この脱穀物排出終了プロセスは自動で行われ、脱穀物タンク13はホームポジションである下降姿勢、脱穀物排出装置30はホームポジションである格納姿勢に戻される。脱穀物排出終了プロセスは、脱穀物の排出中には実行されないので、まず脱穀物が排出中であるかどうかチェックされ(#60)、排出中であれば(#60Yes分岐)、脱穀物排出が停止される(#61)。次いで、脱穀物タンク13が下降姿勢になるまで、タンク揺動機構TMに下降制御信号が送られる(#62)、脱穀物タンク13が下降姿勢になれば(#63Yes分岐)、タンク揺動機構TMは停止する(#64)。脱穀物タンク13が下降姿勢になれば、次は、脱穀物排出装置30が格納姿勢となるまで、旋回機構SMに旋回制御信号が送られる(#65)。脱穀物排出装置30が格納姿勢となれば(#66Yes分岐)、旋回機構SMは停止する(#67)。これにより、脱穀物排出終了プロセスが終わる。
【0062】
〔別実施形態〕
以下に、上述した実施形態の別実施形態を説明する。なお、上述した実施形態及びこれらの別実施形態は、互いに矛盾しない範囲において、各種の組合せや置換が可能である。
【0063】
(1)上述した実施形態では、排出モード選択部96は、ロック検出スイッチ28の検出信号に基づき、ロック機構23がアンロック位置であれば、第1排出モードを選択し、ロック機構23がロック位置であれば、第2排出モードを選択するように構成されている。この排出モード選択部96による排出モードの選択は、種々の改変が可能である。例えば、第1排出モードと第2排出モードとを選択する排出モード選択スイッチを設けて、この排出モード選択スイッチの状態に応じて、ロック機構23の位置を切り替えてもよい。
【0064】
(2)
図5で示された制御ユニット9の機能ブロック図は、説明を容易にするためのものであり、
図5で示された各機能部は、さらに分割されてもよいし、任意に統合されてもよい。また、制御ユニット9も、機能別に複数に分けられ、各制御ユニット9に、本発明に関する機能部が分散されてもよい。
【0065】
(3)上述した実施形態では、遠隔操作器8は、専用品であったが、これに代えて、スマートフォンやタブレットコンピュータに適当なアプリをインストールすることで、スマートフォンやタブレットコンピュータを本発明の遠隔操作器8として利用してもよい。
【0066】
(4)上述した実施形態では、タンク揺動機構TM及び旋回機構SMは、シリンダ駆動方式を採用していたが、シリンダは油圧シリンダでもよいし、電気シリンダでもよい。または、駆動源として、電気モータや油圧モータを用いてもよい。
【0067】
(5)上述した実施形態において説明した各装置のレイアウトはあくまでも一例であって、例えば、エンジン4やラジエータ15A、ラジエータファン15B、脱穀装置12、脱穀物タンク13等のレイアウトは適宜変更可能である。また、脱穀物タンク13は、上述した実施形態のように車体右側へ向けて揺動上昇することに限定されるものではなく、例えば、車体後側や車体左側に向けて揺動上昇するように構成されていても良い。