【実施例】
【0085】
以下、実施例及び比較例等を示すことで本発明をより具体的に説明する。本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。なお、以下実施例、比較例及び参考例(以下、実施例等と称することもある)に記載される各成分の含有量、残留溶媒量、残存モノマー量は、特に断りのない限り、得られた共縮合物又は軟化剤を含む樹脂組成物全量に対する当該物質の重量%である。また、各実施例等における各種測定値は下記の通り実施した。
【0086】
〔1〕ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)分析条件
使用機器 :HLC−8220GPC(東ソー株式会社製)
検出器 :RI(示差屈折)検出器
カラム :TSK ガードカラム SUPER HZ−L(東ソー株式会社製)
+TSK−GEL SUPER HZ1000(4.6mmφ×150mm)
+TSK−GEL SUPER HZ2500(4.6mmφ×150mm)
+TSK−GEL SUPER HZ4000(4.6mmφ×150mm)
カラム温度:40℃
注入量 :10μL
キャリアーおよび流速:テトラヒドロフラン 0.35mL/min
換算分子量を求める標準物質(GPC検量線の作成):TSK−GEL標準ポリスチレンキット(PS−オリゴマーキット)に、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(FW268)とフェノール(FW94)を加えて、検量線を作成した。
サンプル調製:測定対象のサンプル約0.02gをテトラヒドロフラン10mLに溶解
上記GPC分析によって得られた結果に基づき、レゾール型縮合物の平均分子量、ノボラック型共縮合物及び樹脂組成物の平均分子量を下記の通り算出した。
(a)レゾール型縮合物の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)
レゾール型縮合物の測定により得られた多峰性のピークをひとかたまりとして取扱い、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を算出した。また、有機溶媒を用いた場合は、反応液におけるレゾール型縮合物の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)算出において、有機溶媒に該当するピークを含めず算出した。
(b)ノボラック型共縮合物の平均分子量
ノボラック型共縮合物の測定によって得られた多峰性のピークをひとかたまりとして取扱い、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を算出した。製造時に有機溶媒を用いた場合は、ノボラック型共縮合物由来のピークのみを対象にし、有機溶媒に該当するピークを含めず算出した。
(c)樹脂組成物の平均分子量
樹脂組成物の測定によって得られた多峰性のピークをひとかたまりとして取扱い、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を算出した。また、製造時に有機溶媒を用いた場合は、樹脂組成物由来のピークのみを対象にし、有機溶媒に該当するピークを含めず算出した。
【0087】
〔2〕残存モノマー、溶媒の測定
残存モノマー及び残存溶媒については、以下の条件に基づくガスクロマトグラフィーにより定量を行った。
使用機器:島津製作所社製 ガスクロマトグラフ GC−2014
カラム:ガラスカラム外径5mm×内径3.2mm×長さ3.1m
充填剤:充填剤 Silicone OV−17 10% Chromosorb WHP 80/100mesh, max.temp.340℃
カラム温度:80℃→280℃
気化室温度:250℃
検出器温度:280℃
検出器:FID
キャリアー:N
2(40ml/min)
燃焼ガス:水素(60kPa), 空気(60kPa)
注入量:2μL
定量法:内部標準法(GC−IS法)
サンプル調製条件:ノボラック型共縮合物、または樹脂組成物1gをアニソールのアセトン溶液(約1g/200mL)10mLに溶解させ上記条件にて分析した。
また、残存モノマー量が0.1%以下のノボラック型共縮合物、または樹脂組成物については、試料2gをアニソールのアセトン溶液(約1g/200mL)10mLに溶解させ上記条件にて追加で分析することにより、より詳細な残存量を確認した。
【0088】
〔3〕軟化点の測定
JIS−K2207に準拠した方法により測定した。浴液は、シリコーンオイル(信越シリコーン KF−96−100CS)を使用した。
【0089】
1.共縮合物及び樹脂組成物の製造、及び各種分析・評価結果
<実施例1>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、純度37%のホルマリン73.9g(0.91mol)、p−tert−オクチルフェノール118.7g(0.58mol)、p−クレゾール2.6g(0.024mol)を順に加えた。その後、内温40℃まで昇温し、24%水酸化ナトリウム水溶液40.0g(0.24mol)を添加し、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温65℃まで昇温し、同温度にて1時間反応した。その後、更に内温94℃まで昇温し同温度で5時間反応した。反応後のレゾール型縮合物の分子量はMw=1532、Mn=1016であった。
反応終了後、内温80℃に冷却し、トルエン95. 0g、30%硫酸35.3g(0.11mol)、シュウ酸二水和物1.51g(0.012mol)を加え0.2時間撹拌後静置し、下層の水層を除去した。四つ口セパラブルフラスコ内のレゾール型縮合物は、229.7g(純分59%)であった。
続いて、ディーンスターク管を四つ口セパラブルフラスコと還流冷却器の間に取り付け、レゾルシン42.9g(0.39mol)を加え、内温90℃まで昇温し、常圧下、内温90〜115℃で1時間還流脱水をしながら反応を行った。続いて、115〜125℃で1時間還流脱水をしながら反応を行った。
反応後、常圧下、内温140〜145℃でトルエンを留去した後、内温140〜150℃に保ったまま16kPaまで減圧とすることにより、トルエンをさらに留去し、褐色透明のノボラック型共縮合物173gを得た。得られたノボラック型共縮合物の分析結果は下記の通り。
・重量平均分子量(Mw):1789
・数平均分子量(Mn):703
・軟化点:107℃
・残存p−tert−オクチルフェノール:0.602%
・残存p−クレゾール:0.007%
・残存レゾルシン:13.0%
・トルエン:1.1%
【0090】
<実施例2>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、純度92%のパラホルム36.2g(1.11mol)、p−tert−オクチルフェノール118.7g(0.58mol)、p−クレゾール2.6g(0.024mol)、トルエン45gを順に加えた。その後、内温40℃まで昇温し、24%水酸化ナトリウム水溶液40.0g(0.24mol)を添加し、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温65℃まで昇温し、同温度にて1時間反応した。その後、更に内温88℃まで昇温し同温度で6時間反応した。反応後のレゾール型縮合物の分子量はMw=1578、Mn=978であった。
反応終了後、内温80℃に冷却し、トルエン30.0g、30%硫酸35.3g(0.11mol)、シュウ酸二水和物1.51g(0.012mol)を加え0.2時間撹拌後静置し、下層の水層を除去した。四つ口セパラブルフラスコ内のレゾール型縮合物は、226.3g(純分66%)であった。
続いて、ディーンスターク管を四つ口セパラブルフラスコと還流冷却器の間に取り付け、レゾルシン29.7g(0.27mol)、ステアリン酸(日油株式会社製 ビーズ ステアリン酸 つばき)42.8gを加え、内温90℃まで昇温し、常圧下、内温90〜115℃で1時間還流脱水をしながら反応を行った。続いて、115〜125℃で1時間還流脱水をしながら反応を行った。
反応後、常圧下、内温140〜145℃でトルエンを留去した後、内温140〜150℃に保ったまま16kPaまで減圧とすることにより、トルエンをさらに留去し、褐色透明のノボラック型共縮合物を含む樹脂組成物214gを得た。得られた樹脂組成物の分析結果は下記の通り。
・重量平均分子量(Mw):3470
・数平均分子量(Mn):1634
・軟化点:99℃
・残存p−tert−オクチルフェノール:0.198%
・残存p−クレゾール:0.010%
・残存レゾルシン:1.6%
・トルエン:1.1%
【0091】
<実施例3>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、純度92%のパラホルム36.2g(1.11mol)、p−tert−オクチルフェノール118.7g(0.58mol)、p−クレゾール2.6g(0.024mol)、トルエン31gを順に加えた。その後、内温40℃まで昇温し、24%水酸化ナトリウム水溶液40.0g(0.24mol)を添加し、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温65℃まで昇温し、同温度にて1時間反応した。その後、更に内温92℃まで昇温し同温度で5時間反応した。反応後のレゾール型縮合物の分子量はMw=2401、Mn=1434であった。
反応終了後、内温80℃に冷却し、トルエン71.0g、30%硫酸35.3g(0.11mol)、シュウ酸二水和物1.51g(0.012mol)を加え0.2時間撹拌後静置し、下層の水層を除去した。四つ口セパラブルフラスコ内のレゾール型縮合物は、268.9g(純分62%)であった。
続いて、ディーンスターク管を四つ口セパラブルフラスコと還流冷却器の間に取り付け、レゾルシン21.1g(0.19mol)を加え、内温90℃まで昇温し、常圧下、内温90〜115℃で1時間還流脱水をしながら反応を行った。続いて、115〜125℃で1時間還流脱水をしながら反応を行った。
反応後、常圧下、内温140〜145℃でトルエンを留去した後、内温140〜150℃に保ったまま16kPaまで減圧とすることにより、トルエンをさらに留去し、褐色透明のノボラック型共縮合物161gを得た。
得られたノボラック型共縮合物161gの内、100.0gを還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに入れ、ステアリン酸(日油株式会社製 ビーズ ステアリン酸 つばき)25.0gを加えた。その後、内温150℃まで昇温し、内温145〜155℃で保温しながら1時間撹拌したところ、それぞれ融解した。その後、金属製バット上に取り出し、常温まで冷却し、褐色透明のノボラック型共縮合物を含む樹脂組成物124.1gを得た。得られた樹脂組成物の分析結果は下記の通り。
・重量平均分子量(Mw):4279
・数平均分子量(Mn):1364
・軟化点:110℃
・残存p−tert−オクチルフェノール:0.279%
・残存p−クレゾール:0.008%
・残存レゾルシン:0.7%
・トルエン:0.8%
【0092】
<実施例4>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、純度92%のパラホルム30.3g(0.93mol)、p−tert−オクチルフェノール118.7g(0.58mol)、p−クレゾール2.6g(0.024mol)、トルエン117gを順に加えた。その後、内温40℃まで昇温し、16.9%水酸化ナトリウム水溶液14.2g(0.06mol)を添加し、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温65℃まで昇温し、同温度にて1時間反応した。その後、ディーンスターク管を四つ口セパラブルフラスコと還流冷却器の間に取り付け、内温110℃で5時間反応した。反応後のレゾール型縮合物の分子量はMw=2161、Mn=1165であった。
反応終了後、内温80℃に冷却し、水50g、30%硫酸8.9g(0.027mol)、シュウ酸二水和物0.38g(0.003mol)を加え0.2時間撹拌後静置し、下層の水層を除去した。四つ口セパラブルフラスコ内のレゾール型縮合物は、301.0g(純分61%)であった。
続いて、レゾルシン27.7g(0.25mol)、ステアリン酸(日油株式会社製 ビーズ ステアリン酸 つばき)41.2gを加え、内温90℃まで昇温し、常圧下、内温90〜115℃で1時間還流脱水をしながら反応を行った。続いて、115〜125℃で1時間還流脱水をしながら反応を行った。
反応後、常圧下、内温140〜145℃でトルエンを留去した後、内温140〜150℃に保ったまま16kPaまで減圧とすることにより、トルエンをさらに留去し、黄色透明のノボラック型共縮合物を含む樹脂組成物216gを得た。得られた樹脂組成物の分析結果は下記の通り。
・重量平均分子量(Mw):3333
・数平均分子量(Mn):1199
・軟化点:99℃
・残存p−tert−オクチルフェノール:1.215%
・残存p−クレゾール:0.005%
・残存レゾルシン:1.3%
・トルエン:1.4%
【0093】
<実施例5>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、純度92%のパラホルム166.3g(5.10mol)、p−tert−オクチルフェノール593.3g(2.88mol)、p−クレゾール13.0g(0.12mol)、トルエン468gを順に加えた。その後、内温40℃まで昇温し、16.9%水酸化ナトリウム水溶液71.0g(0.30mol)を添加し、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温65℃まで昇温し、同温度にて1時間反応した。その後、ディーンスターク管を四つ口セパラブルフラスコと還流冷却器の間に取り付け、更に内温110℃で5時間反応した。反応後のレゾール型縮合物の分子量はMw=2928、Mn=1356であった。
反応終了後、内温80℃に冷却し、水200g、30%硫酸44.1g(0.135mol)、シュウ酸二水和物1.89g(0.015mol)を加え0.2時間撹拌後静置し、下層の水層を除去した。四つ口セパラブルフラスコ内のレゾール型縮合物は、1204.8g(純分61%)であった。
続いて、レゾルシン135.3g(1.23mol)、ステアリン酸(日油株式会社製 ビーズ ステアリン酸 つばき)260.8gを加え、内温90℃まで昇温し、常圧下、内温90〜115℃で2時間還流脱水をしながら反応を行った。続いて、115〜125℃で1.5時間還流脱水をしながら反応を行った。
反応後、常圧下、内温140〜145℃でトルエンを留去した後、内温140〜150℃に保ったまま16kPaまで減圧とすることにより、トルエンをさらに留去し、黄色透明のノボラック型共縮合物を含む樹脂組成物1134gを得た。得られた樹脂組成物の分析結果は下記の通り。
・重量平均分子量(Mw):6919
・数平均分子量(Mn):1585
・軟化点:103℃
・残存p−tert−オクチルフェノール:0.210%
・残存p−クレゾール:0.000%
・残存レゾルシン:0.3%
・トルエン:0.3%
【0094】
<実施例6>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、純度92%のパラホルム166.3g(5.10mol)、p−tert−オクチルフェノール278.1g(1.35mol)、p−クレゾール178.2g(1.65mol)、トルエン467gを順に加えた。その後、内温40℃まで昇温し、24%水酸化ナトリウム水溶液45.0g(0.27mol)を添加し、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温65℃まで昇温し、同温度にて1時間反応した。その後、ディーンスターク管を四つ口セパラブルフラスコと還流冷却器の間に取り付け、更に内温105℃で3時間反応した。反応後のレゾール型縮合物の分子量はMw=1651、Mn=989であった。
反応終了後、内温80℃に冷却し、水200g、30%硫酸39.8g(0.122mol)、シュウ酸二水和物1.70g(0.014mol)を加え0.2時間撹拌後静置し、下層の水層を除去した。四つ口セパラブルフラスコ内のレゾール型縮合物は、1027.7g(純分55%)であった。
続いて、レゾルシン82.5g(0.75mol)、ステアリン酸(日油株式会社製 ビーズ ステアリン酸 つばき)224.6gを加え、内温90℃まで昇温し、常圧下、内温90〜115℃で2時間還流脱水をしながら反応を行った。続いて、115〜125℃で1時間還流脱水をしながら反応を行った。
反応後、常圧下、内温140〜145℃でトルエンを留去した後、内温140〜150℃に保ったまま16kPaまで減圧とすることにより、トルエンをさらに留去し、橙色透明のノボラック型共縮合物を含む樹脂組成物808gを得た。得られた樹脂組成物の分析結果は下記の通り。
・重量平均分子量(Mw):3143
・数平均分子量(Mn):1097
・軟化点:104℃
・残存p−tert−オクチルフェノール:0.006%
・残存p−クレゾール:0.003%
・残存レゾルシン:2.1%
・トルエン:0.7%
【0095】
<実施例7>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、純度92%のパラホルム166.3g(5.10mol)、p−tert−オクチルフェノール593.3g(2.88mol)、p−クレゾール13.0g(0.12mol)、トルエン467gを順に加えた。その後、内温40℃まで昇温し、24%水酸化ナトリウム水溶液75.0g(0.45mol)を添加し、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温65℃まで昇温し、同温度にて1時間反応した。その後、ディーンスターク管を四つ口セパラブルフラスコと還流冷却器の間に取り付け、更に内温105℃で2.5時間反応した。反応後のレゾール型縮合物の分子量はMw=2344、Mn=1509であった。
反応終了後、内温80℃に冷却し、水200g、30%硫酸66.3g(0.203mol)、シュウ酸二水和物2.83g(0.023mol)を加え0.2時間撹拌後静置し、下層の水層を除去した。四つ口セパラブルフラスコ内のレゾール型縮合物は、1189.2g(純分61%)であった。
続いて、レゾルシン135.3g(1.23mol)、ステアリン酸(日油株式会社製 ビーズ ステアリン酸 つばき)212.6gを加え、内温90℃まで昇温し、常圧下、内温90〜115℃で2時間還流脱水をしながら反応を行った。続いて、115〜125℃で1時間還流脱水をしながら反応を行った。
反応後、常圧下、内温140〜145℃でトルエンを留去した後、内温140〜150℃に保ったまま16kPaまで減圧とすることにより、トルエンをさらに留去し、黄色透明のノボラック型共縮合物を含む樹脂組成物1001gを得た。得られた樹脂組成物の分析結果は下記の通り。
・重量平均分子量(Mw):3862
・数平均分子量(Mn):1409
・軟化点:103℃
・残存p−tert−オクチルフェノール:0.030%
・残存p−クレゾール:0.000%
・残存レゾルシン:1.4%
・トルエン:0.2%
【0096】
<比較例1>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、純度92%のパラホルム33.3g(1.02mol)、p−tert−オクチルフェノール118.7g(0.58mol)、p−クレゾール2.6g(0.024mol)、トルエン91gを順に加えた。その後、内温40℃まで昇温し、24%水酸化ナトリウム水溶液10.0g(0.06mol)を添加し、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温65℃まで昇温し、同温度にて1時間反応した。その後、更に内温75℃まで昇温し同温度で2時間反応した。反応後のレゾール型縮合物の分子量はMw=324、Mn=295であった。
反応終了後、内温80℃に冷却し、30%硫酸8.8g(0.027mol)、シュウ酸二水和物0.38g(0.003mol)を加え0.2時間撹拌後静置し、下層の水層を除去した。四つ口セパラブルフラスコ内のレゾール型縮合物は、245.1g(純分63%)であった。
続いて、ディーンスターク管を四つ口セパラブルフラスコと還流冷却器の間に取り付けた。レゾルシン92.4g(0.84mol)を加え、内温90℃まで昇温し、常圧下、内温90〜115℃で1時間還流脱水をしながら反応を行った。続いて、115〜125℃で1時間還流脱水をしながら反応を行った。
反応後、常圧下、内温140〜145℃でトルエンを留去した後、内温140〜150℃に保ったまま16kPaまで減圧とすることにより、トルエンをさらに留去し、橙色透明のノボラック型共縮合物232gを得た。得られた共縮合物の分析結果は下記の通り。
・重量平均分子量(Mw):1024
・数平均分子量(Mn):564
・軟化点:96℃
・残存p−tert−オクチルフェノール:7.800%
・残存p−クレゾール:0.332%
・残存レゾルシン:8.1%
・トルエン:1.9%
【0097】
<比較例2>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、純度92%のパラホルム33.3g(1.02mol)、p−tert−オクチルフェノール43.3g(0.21mol)、p−クレゾール42.1g(0.39mol)、トルエン112gを順に加えた。その後、内温40℃まで昇温し、24%水酸化ナトリウム水溶液10.0g(0.12mol)を添加し、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温65℃まで昇温し、同温度にて2時間反応した。反応後のレゾール型縮合物の分子量はMw=248、Mn=206であった。
反応終了後、内温80℃に冷却し、30%硫酸17.64g(0.054mol)、シュウ酸二水和物0.76g(0.006mol)を加え0.2時間撹拌後静置し、下層の水層を除去した。四つ口セパラブルフラスコ内のレゾール型縮合物は、226.2g(純分51%)であった。
続いて、ディーンスターク管を四つ口セパラブルフラスコと還流冷却器の間に取り付けた。レゾルシン52.8g(0.48mol)、ステアリン酸(日油株式会社製 ビーズ ステアリン酸 つばき)38.4gを加え、内温90℃まで昇温し、常圧下、内温90〜115℃で2時間還流脱水をしながら反応を行った。続いて、115〜125℃で1時間還流脱水をしながら反応を行った。
反応後、常圧下、内温140〜145℃でトルエンを留去した後、内温140〜150℃に保ったまま16kPaまで減圧とし、トルエンをさらに留去させている途中で反応液の発泡が認められた為、その時点で留去を終了し内容物を取り出した所、橙色で部分的にマーブル状(帯状)に白濁した、不均一なノボラック型共縮合物を含む樹脂組成物(197g)が得られた。得られた樹脂組成物の分析結果は下記の通り。なお、当該樹脂組成物は、不溶不融の性状を示し、測定溶媒や水に対し、膨潤した。
・重量平均分子量(Mw):THFに不溶のため測定不可
・数平均分子量(Mn):THFに不溶のため測定不可
・軟化点:>195℃(測定上限以上)
・残存p−tert−オクチルフェノール:アセトンに不溶のため測定不可
・残存p−クレゾール:アセトンに不溶のため測定不可
・残存レゾルシン:アセトンに不溶のため測定不可
・トルエン:アセトンに不溶のため測定不可
【0098】
<比較例3>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、市販品の、p−tert−オクチルフェノール、クレゾール、ホルムアルデヒド及びレゾルシン由来の構成単位を含むノボラック型共縮合物(樹脂接着剤)であるSUMIKANOL620(田岡化学工業社製)160.0g、ステアリン酸(日油株式会社製 ビーズ ステアリン酸 つばき)40.0gを加えた。その後、内温140℃まで昇温し、内温140〜150℃にて1時間撹拌したところ、それぞれ融解し、褐色な樹脂液となった。その後、金属製バット上に取り出し、室温まで冷却したところ、部分的に白濁が見られる、マーブル状(帯状)の不均一な樹脂組成物199.2gを得た。また、一部の分離したステアリン酸がバット上で白色不透明に固化していた。
分析、評価には分離したステアリン酸の無い部分を選択して分取し、用いた。得られた樹脂組成物の分析結果は下記の通り。
・重量平均分子量(Mw):1024
・数平均分子量(Mn):564
・軟化点:79℃
・残存p−tert−オクチルフェノール:4.702%
・残存p−クレゾール:3.430%
・残存レゾルシン:6.7%
・トルエン:1.6%
【0099】
<比較例4>
還流冷却器および温度計を備えた三つ口セパラブルフラスコに、市販品の、p−tert−オクチルフェノール、クレゾール、ホルムアルデヒド及びレゾルシン由来の構成単位を含むノボラック型共縮合物(樹脂接着剤)であるSUMIKANOL620(田岡化学工業社製、残存p-tert-オクチルフェノール:6重量%、クレゾール4重量%)200.0g、水200gを加えた。その後、内温80℃まで昇温し、内温80〜100℃で保温しながら1時間撹拌し、樹脂を軟化させた。その後、撹拌を止め、水層のみを分液除去した。同様の操作を水200gを用いて2回繰り返した。
次いで、常圧下、内温140〜145℃で水を留去した後、内温150〜165℃に昇温し、同温に保ったまま0.65kPaまで減圧したが、留出物が殆ど認められなかった為、内温180〜190℃に昇温し、同温を保ったまま0.65kPaまで減圧とすることにより、さらにp−tert−オクチルフェノール及びp−クレゾール等のアルキルフェノール、レゾルシンを留去し、褐色透明のノボラック型共縮合物を152gを得た。得られたノボラック型共縮合物の分析結果は下記の通り。
・重量平均分子量(Mw):1890
・数平均分子量(Mn):886
・軟化点:148℃
・残存p−tert−オクチルフェノール:1.704%
・残存p−クレゾール:0.018%
・残存レゾルシン:1.4%
・トルエン:0.0%
なお、上述の比較例において、SUMIKANOL620を水にて洗浄する工程は、濃縮によりSUMIKANOL620に含まれるp-tert-オクチルフェノール及びクレゾールを除去する操作を実施する際、SUMIKANOL620に含まれる残存レゾルシンに起因する反応器の配管閉塞を避ける為に実施した。
【0100】
<比較例5>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、比較例4で得た共縮合物48.0g、ステアリン酸(日油株式会社製 ビーズ ステアリン酸 つばき)12.0gを加えた。その後、内温150℃まで昇温し、内温150〜160℃で1時間撹拌したところ、それぞれ融解した。その後、金属製バット上に取り出し、室温まで冷却したところ、部分的に白濁が見られる、褐色不透明の樹脂組成物59.2gを得た。また、一部の分離したステアリン酸がバット上で白色不透明に固化していた。
分析、評価には分離したステアリン酸の無い部分を選択して分取し、用いた。得られた樹脂組成物の分析結果は下記の通り。
・重量平均分子量(Mw):1526
・数平均分子量(Mn):709
・軟化点:135℃
・残存p−tert−オクチルフェノール:1.302%
・残存p−クレゾール:0.012%
・残存レゾルシン:1.2%
・トルエン:0.0%
【0101】
<比較例6>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、p−tert−オクチルフェノール59.3g(0.288mol)、p−クレゾール1.3g(0.012mol)、レゾルシン13.7g(0.125mol)、ステアリン酸(日油株式会社製 ビーズ ステアリン酸 つばき)11.0g、硫酸のイソプロピルアルコール25%溶液0.367g(0.00094mol)を順に加えた。その後、撹拌しながら内温90℃まで昇温した。次いで、内温100℃まで上昇させ、内温100〜110℃を維持しながら、純度37%のホルマリン33.1g(0.408mol)を滴下漏斗を介し、反応器内に37分間掛けて加えた。ホルマリンの滴下に従って、発泡と発熱があった。
続いて、内温130℃まで昇温し、常圧下、内温130〜150℃で水を留去しながら1.5時間反応を行った。150℃に達した後、40kPaまで減圧し、更に0.5時間水を留去させた。次いで、トリエタノールアミン0.21gを水0.21gで希釈し、反応器に加え0.2時間撹拌し、暗褐色固形物が不均一に分散した褐色不透明の樹脂組成物87gを得た。
当該樹脂組成物は、室温で粘調なペースト状であり、暗褐色固形物はTHFおよびアセトンに不溶であった。そのため、分析、評価には可溶分のみを選択し、分取して用いた。得られた樹脂組成物の分析結果は下記の通り。
・重量平均分子量(Mw):469
・数平均分子量(Mn):344
・軟化点:<60℃(測定下限以下)
・残存p−tert−オクチルフェノール:9.998%
・残存p−クレゾール:0.043%
・残存レゾルシン:0.3%
【0102】
<比較例7>
レゾルシン6.6g(0.06mol)、ステアリン酸(日油株式会社製 ビーズ ステアリン酸 つばき)44.2gに変えた以外は、実施例5と同様にして、反応を行い、黄色透明のノボラック型共縮合物を含む樹脂組成物199gを得た。得られた樹脂組成物の分析結果は下記の通り。
・重量平均分子量(Mw):146734
・数平均分子量(Mn):2364
・軟化点:135℃
・残存p−tert−オクチルフェノール:0.020%
・残存p−クレゾール:0.010%
・残存レゾルシン:0.0%
・トルエン:1.7%
【0103】
実施例1及び比較例1の共縮合物、実施例2〜7及び比較例2、6、7の樹脂組成物の分析結果等について以下表1及び2に示す。なお、各成分の含量は重量基準(重量%)である。また、POP、PCL、RES及びホルムアルデヒドの仕込モル比(mol%)は、POPとPCLの総仕込モル比を100(mol%)とした値である。また、以下各表における略称の意味は以下の通りである。
RES:レゾルシン
POP:p−tert−オクチルフェノール
PCL:p−クレゾール
【0104】
また、以下表1及び2における臭気は、10人の被験者に得られた共縮合物、又は樹脂組成物の臭いを嗅いでもらい、下記基準にて評価を行った結果を示した。
臭い・不快と感じた人の数 7人以上:5
7人未満、5人以上:4
5人未満、3人以上:3
2人:2
1人又は0人:1)
なお、市販品の樹脂接着剤であるSUMIKANOL620の臭気評価は「5」であった。
【0105】
【表1】
【0106】
【表2】
【0107】
2.上記実施例で得られた共縮合物及び樹脂組成物を用いたゴム組成物の製造例及び性能評価
【0108】
(1)上記実施例で得られた共縮合物及び樹脂組成物を含む未加硫ゴム組成物の製造
樹脂接着剤として、実施例2で製造した樹脂組成物を含む未加硫ゴム組成物を下記する方法により製造した。併せて、本発明の共縮合物及び樹脂組成物の性能を対比するため、市販品の樹脂接着剤であるSUMIKANOL620(田岡化学工業株式会社製、以下SKL620と称することもある)を含む未加硫ゴム組成物、及び樹脂接着剤を含まない未加硫ゴム組成物を下記する方法により製造した。
【0109】
<未加硫ゴム組成物の製造方法>
以下表3に示す配合に従い、まず、トーシン製加圧式ニーダーで不溶性硫黄、加硫促進剤およびメチレンドナーを除く成分および、樹脂組成物(樹脂接着剤)を添加混合し160℃に達した時点で排出した。次いで、得られた混合物に、60℃に保温した関西ロール株式会社製6インチオープンロールで不溶性硫黄、加硫促進剤およびメチレンドナーを添加混合することにより、未加硫ゴム組成物を製造した。
なお、以下表3中の数値は質量部を表す。また表3中の各成分の詳細は以下の通りである。
【0110】
・天然ゴム:SMR−CV60
・カーボンブラック:東海カーボン株式会社製「シースト300」(HAF−LSグレード)
・亜鉛華:正同化学工業(株)亜鉛華2種
・老化防止剤:松原産業株式会社製「Antioxidant FR」
・コバルト塩:ステアリン酸コバルト(試薬)
・不溶性硫黄:フレキシス社製「クリステックスHS OT−20」
・加硫促進剤:N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(試薬)
・メチレンドナー:バラケミカル社製「スミカノール507AP」
【0111】
【表3】
【0112】
(2)加硫ゴム組成物の初期接着性、湿熱接着性及び乾熱接着性
上記の通り得られた各未加硫ゴム組成物を用いて、ゴム−スチールコード複合体の試料を作製した。詳細には、真鍮メッキスチールコード(直径約0.8ミリ,3×0.20+6×0.35mm構造、銅/亜鉛=64/36(質量比)の真鍮めっき)を1本/10mmの間隔で5本を配列したものの両面を、上記各未加硫ゴム組成物からなる約2ミリ厚の未加硫ゴムシートを用いて被覆し、このコードを平行になるように積層した剥離接着試験用の未加硫試料を作製した。得られた未加硫試料を用いて、初期接着性、湿熱接着性と乾熱接着性を下記方法により評価した。
【0113】
<初期接着性>
上記未加硫試料を作製し、室温にて24時間放置した後、160℃、6MPaで加圧下、t90+5分(レオメーター試験: JIS K 6300−2:2001準拠、160℃で測定)の条件で加硫し、5本のスチールコードを1cm挟んだ1cm×1cm×6cmの直方体のゴム片を得た。本ゴム片を島津製作所(株)製オートグラフ「AGC−X」を用いて1本毎にスチールコードの引抜試験を行い、100ミリ/分で垂直方向に引き抜く際の応力をゴム引抜応力(kgf)として測定した。また、引抜後のスチールコードのゴム被覆率を目視にて観察し、0〜100%で評価した。測定、評価はN=10(本)で実施し、平均値を求めた。結果を以下表4に示す。
【0114】
【表4】
【0115】
<湿熱接着性(湿熱老化後の接着性)>
上記未加硫試料を作製し、初期接着性評価と同様の手順で加硫したゴム片(試験片)とし、試験片を80℃×95%RHの蒸気内で7日間、14日間、放置した後、上記初期接着性と同様の引抜試験を行い、引抜後のスチールコードのゴム被覆率を目視にて観察し、0〜100%で評価した。測定、評価はN=10(本)で実施し、平均値を求めた。結果を以下表5に示す。なお、以下表における引抜強度変化率とは、初期値(0日、湿熱老化前)の引張強度を100とした場合の変化率(湿熱老化後の引張強度/湿熱老化前の引張強度×100)である。
【0116】
【表5】
【0117】
<乾熱接着性(乾熱老化後の接着性)>
上記未加硫試料を作製し、初期接着性評価と同様の手順で加硫したゴム片(試験片)とし、試験片を80℃のギヤオーブン内で3日間、7日間、放置した後、上記初期接着性と同様の引抜試験を行い、引抜後のスチールコードのゴム被覆率を目視にて観察し、0〜100%で評価した。測定、評価はN=5(本)で実施し、平均値を求めた。結果を以下表6に示す。なお、以下表における引抜強度変化率とは、初期値(0日、乾熱老化前)の引張強度を100とした場合の変化率(乾熱老化後の引張強度/乾熱老化前の引張強度×100)である。
【0118】
【表6】
【0119】
上記表4、表5及び6に示す通り、本発明の共縮合物及び樹脂組成物を配合したゴム組成物は、樹脂接着剤未添加のゴム組成物と比較して、ゴム‐スチールコード接着力が大きく改善し、公知の樹脂接着剤「SUMIKANOL620」を配合したゴム組成物と同等以上の性能を示すことが判明した。