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特開2018-175058家電製品用操作補助装置および家電製品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-175058(P2018-175058A)
(43)【公開日】2018年11月15日
(54)【発明の名称】家電製品用操作補助装置および家電製品
(51)【国際特許分類】
   A47L 15/42 20060101AFI20181019BHJP
【FI】
   A47L15/42 B
   A47L15/42 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2017-75317(P2017-75317)
(22)【出願日】2017年4月5日
(71)【出願人】
【識別番号】000146995
【氏名又は名称】テクノエクセル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104787
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 伸司
(72)【発明者】
【氏名】北村 友宏
【テーマコード(参考)】
3B082
【Fターム(参考)】
3B082BB01
(57)【要約】
【課題】本体部に対する閉塞部材の開口操作時や閉塞操作時の負担を十分に軽減する。
【解決手段】家電製品の閉塞部材に固定された開閉ユニット10の回動機構(モータ13、ウォームギア14および動力伝達機構15)が、閉塞部材によって家電製品の本体部における開口部が閉塞され、かつ本体部に固定されているU字金具4が係合部32c内に進入させられている状態で矢印Fbの向きに回動フック12を回動させてU字金具4を下ハーフ11aに対して相対的に移動させることで開口操作を補助すると共に係合部32cからのU字金具4の離脱を許容し、閉塞部材が閉塞位置に向けて移動させられて係合部32c内にU字金具4が進入させられている状態で矢印Faの向きに回動フック12を回動させてU字金具4を下ハーフ11aに対して開閉方向に沿って相対的に移動させることで閉塞操作を補助して閉塞部材を閉塞位置に位置させる。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
家電製品の本体部に設けられた開口部を開口可能に閉塞する閉塞部材および当該本体部のいずれか一方に配設されると共に、前記開口部を閉塞する閉塞位置に位置している前記閉塞部材を当該開口部を開口する開口位置に向けて移動させる開口操作と、前記開口位置に位置している前記閉塞部材を前記閉塞位置に向けて移動させる閉塞操作とを補助可能に構成された家電製品用操作補助装置であって、
前記いずれか一方に固定される基部と、
前記閉塞部材および前記本体部の他方に配設された被係合部材が係合可能な係合部が設けられると共に前記基部に対して回動可能に軸支された第1の回動部材と、
前記基部に対して前記第1の回動部材を回動させる回動機構とを備え、
前記第1の回動部材は、前記基部に対する当該第1の回動部材の回動中心から外側に向かう向きに沿ったスリット状に前記係合部が形成されると共に当該係合部における当該外側の端部が開放されて当該係合部内への前記被係合部材の進入および当該係合部からの当該被係合部材の離脱が可能に構成され、
前記回動機構は、前記閉塞位置に位置した前記閉塞部材によって前記開口部が閉塞され、かつ前記係合部内に前記被係合部材が進入させられている状態において、前記本体部に対する前記閉塞部材の開閉方向に沿って当該係合部における前記外側の端部が移動する第1の回動方向に前記第1の回動部材を回動させて当該被係合部材を前記基部に対して当該開閉方向に沿って相対的に移動させることによって前記開口操作を補助すると共に当該係合部からの当該被係合部材の離脱を許容し、前記閉塞部材が前記閉塞位置に向けて移動させられて前記係合部内に前記被係合部材が進入させられている状態において、当該係合部における前記外側の端部が前記開閉方向に沿って移動する第2の回動方向に前記第1の回動部材を回動させて当該被係合部材を前記基部に対して当該開閉方向に沿って相対的に移動させることによって前記閉塞操作を補助して前記閉塞部材を前記閉塞位置に位置させる家電製品用操作補助装置。
【請求項2】
家電製品の本体部に設けられた開口部を開口可能に閉塞する閉塞部材および当該本体部のいずれか一方に配設されると共に、前記開口部を閉塞する閉塞位置に位置している前記閉塞部材を当該開口部を開口する開口位置に向けて移動させる開口操作を補助可能に構成された家電製品用操作補助装置であって、
前記いずれか一方に固定される基部と、
前記閉塞部材および前記本体部の他方に配設された被係合部材が係合可能な係合部が設けられると共に前記基部に対して回動可能に軸支された第1の回動部材と、
前記基部に対して前記第1の回動部材を回動させる回動機構とを備え、
前記第1の回動部材は、前記基部に対する当該第1の回動部材の回動中心から外側に向かう向きに沿って長いスリット状に前記係合部が形成されると共に当該係合部における当該外側の端部が開放されて当該係合部内への前記被係合部材の進入および当該係合部からの当該被係合部材の離脱が可能に構成され、
前記回動機構は、前記閉塞位置に位置した前記閉塞部材によって前記開口部が閉塞され、かつ前記係合部内に前記被係合部材が進入させられている状態において、前記本体部に対する当該閉塞部材の開閉方向に沿って当該係合部における前記外側の端部が移動する第1の回動方向に前記第1の回動部材を回動させて当該被係合部材を前記基部に対して当該開閉方向に沿って相対的に移動させることによって前記開口操作を補助すると共に当該係合部からの当該被係合部材の離脱を許容する家電製品用操作補助装置。
【請求項3】
家電製品の本体部に設けられた開口部を開口可能に閉塞する閉塞部材および当該本体部のいずれか一方に配設されると共に、前記開口部を開口する開口位置に位置している前記閉塞部材を当該開口部を閉塞する閉塞位置に向けて移動させる閉塞操作を補助可能に構成された家電製品用操作補助装置であって、
前記いずれか一方に固定される基部と、
前記閉塞部材および前記本体部の他方に配設された被係合部材が係合可能な係合部が設けられると共に前記基部に対して回動可能に軸支された第1の回動部材と、
前記基部に対して前記第1の回動部材を回動させる回動機構とを備え、
前記第1の回動部材は、前記基部に対する当該第1の回動部材の回動中心から外側に向かう向きに沿って長いスリット状に前記係合部が形成されると共に当該係合部における当該外側の端部が開放されて当該係合部内への前記被係合部材の進入および当該係合部からの当該被係合部材の離脱が可能に構成され、
前記回動機構は、前記閉塞部材が前記閉塞位置に向けて移動させられて前記係合部内に前記被係合部材が進入させられている状態において、前記本体部に対する当該閉塞部材の開閉方向に沿って当該係合部における前記外側の端部が移動する第2の回動方向に前記第1の回動部材を回動させて当該被係合部材を前記基部に対して当該開閉方向に沿って相対的に移動させることによって前記閉塞操作を補助して前記閉塞部材を前記閉塞位置に位置させる家電製品用操作補助装置。
【請求項4】
前記第1の回動部材は、前記回動機構によって当該第1の回動部材を回動させるための第1の円形歯車部を備え、
前記回動機構は、前記基部に固定されたモータと、当該モータの回動軸に取り付けられたウォームギアと、前記第1の回動部材における前記第1の円形歯車部に噛合させられた第2の円形歯車部および前記ウォームギアに噛合させられた第3の円形歯車部を有して前記基部に軸支された第2の回動部材とを備えて構成されている請求項1から3のいずれかに記載の家電製品用操作補助装置。
【請求項5】
前記第1の回動部材における前記係合部の形成部位と前記第1の円形歯車部との間に設けられて当該係合部の形成部位と当該第1の円形歯車部とを相互に連結すると共に当該第1の円形歯車部の回動が規制されている状態において当該係合部の形成部位を回動させようとする予め規定された第1の大きさを超える外力が加えられたときに当該係合部の形成部位と当該第1の円形歯車部との連結を解除して当該第1の円形歯車部に対する当該係合部の形成部位の回動を許容する第1の連結機構と、
前記第2の回動部材における前記第2の円形歯車部と前記第3の円形歯車部との間に設けられて当該第2の円形歯車部と当該第3の円形歯車部とを相互に連結すると共に当該第3の円形歯車部の回動が規制されている状態において当該第2の円形歯車部を回動させようとする予め規定された第2の大きさを超える外力が加えられたときに当該第2の円形歯車部と当該第3の円形歯車部との連結を解除して当該第3の円形歯車部に対する当該第2の円形歯車部の回動を許容する第2の連結機構と、
前記モータにおける前記回動軸と前記ウォームギアとの間に設けられて当該回動軸と当該ウォームギアとを相互に連結すると共に当該回動軸の回動が規制されている状態において当該ウォームギアを回動させようとする予め規定された第3の大きさを超える外力が加えられたときに当該回動軸と当該ウォームギアとの連結を解除して当該回動軸に対する当該ウォームギアの回動を許容する第3の連結機構とのうちの少なくとも1つを備えている請求項4記載の家電製品用操作補助装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の家電製品用操作補助装置と、前記回動機構を制御する制御装置と、前記本体部、前記閉塞部材および前記被係合部材とを備えて構成された家電製品。
【請求項7】
前記家電製品用操作補助装置は、当該家電製品用操作補助装置に対する前記被係合部材の相対的な位置を検出して第1の検出信号を出力する第1の位置検出部を備え、
前記制御装置は、前記第1の検出信号に基づいて前記家電製品用操作補助装置に対する前記被係合部材の相対的な位置を特定して前記回動機構を制御する請求項6記載の家電製品。
【請求項8】
前記家電製品用操作補助装置は、前記基部に対する前記第1の回動部材の回動位置を検出して第2の検出信号を出力する第2の位置検出部を備え、
前記制御装置は、前記第2の検出信号に基づいて前記基部に対する前記第1の回動部材の回動位置を特定して前記回動機構を制御する請求項6または7記載の家電製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家電製品の本体部に設けられた開口部を開口可能に閉塞する閉塞部材の本体部に対する開口操作や閉塞操作を補助する家電製品用操作補助装置、およびそのような家電製品用操作補助装置を備えて構成された家電製品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、下記の特許文献には、洗浄機本体、および洗浄機本体に対してスライドレールを介して取り付けられた洗浄槽を備えて構成された食器洗浄機の発明が開示されている。この場合、洗浄機本体は、洗浄槽を収容可能な前面開口の箱状に形成されている。また、洗浄槽は、洗浄対象の食器等を出し入れ可能な上面開口の容器状に形成されており、蓋体によって上面開口部が閉塞される。
【0003】
この食器洗浄機による食器の洗浄に際しては、まず、洗浄機本体内に収容されている洗浄槽を洗浄機本体の前面側に引き出す(洗浄槽によって閉塞された状態となっている洗浄機本体の前面開口部を開口する操作:以下「開口操作」ともいう)。次いで、洗浄槽から蓋体を取り外して食器等を収容した後に蓋体を洗浄槽に取り付ける。続いて、前面側に引き出されている洗浄槽を押し込んで洗浄機本体内に収容する(洗浄機本体の前面開口部を洗浄槽によって閉塞する操作:以下「閉塞操作」ともいう)。この後、操作ボタンの操作によって洗浄処理の開始を指示することにより、洗浄槽内の食器等が洗浄される。
【0004】
一方、洗浄処理が完了したときには、上記の開口操作を行って洗浄槽を洗浄機本体の前面側に引き出した後に、洗浄槽から蓋体を取り外して食器等を取り出す。また、食器等の取り出しが終了したときには、洗浄槽に蓋体を取り付けた後に上記の閉塞操作を行って洗浄槽を洗浄機本体内に収容する。以上により、食器等を洗浄する一連の作業が完了する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−261259号公報(第5−15頁、第1−17図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上記特許文献に開示の食器洗浄機の構成には、以下の解決すべき課題が存在する。具体的には、上記特許文献に開示の食器洗浄機では、開口操作によって洗浄槽を洗浄機本体の前面側に引き出し、閉塞操作によって洗浄槽を洗浄機本体内に収容する構成が採用されている。この場合、この種の食器洗浄機では、食器等を洗浄する洗浄機構等が洗浄槽に配設されているため、これらの存在に起因して洗浄槽が重くなっている。また、食器等が収容されている状態においては、洗浄対象の重量の分だけ洗浄槽がさらに重くなる。このため、上記の食器洗浄機では、食器等の洗浄開始前および洗浄完了後の開口操作や閉塞操作が利用者にとって大きな負担となっている現状がある。
【0007】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、家電製品の本体部に対する閉塞部材の開口操作時や閉塞操作時の負担を十分に軽減し得る家電製品用操作補助装置および家電製品を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成すべく、請求項1記載の家電製品用操作補助装置は、家電製品の本体部に設けられた開口部を開口可能に閉塞する閉塞部材および当該本体部のいずれか一方に配設されると共に、前記開口部を閉塞する閉塞位置に位置している前記閉塞部材を当該開口部を開口する開口位置に向けて移動させる開口操作と、前記開口位置に位置している前記閉塞部材を前記閉塞位置に向けて移動させる閉塞操作とを補助可能に構成された家電製品用操作補助装置であって、前記いずれか一方に固定される基部と、前記閉塞部材および前記本体部の他方に配設された被係合部材が係合可能な係合部が設けられると共に前記基部に対して回動可能に軸支された第1の回動部材と、前記基部に対して前記第1の回動部材を回動させる回動機構とを備え、前記第1の回動部材は、前記基部に対する当該第1の回動部材の回動中心から外側に向かう向きに沿ったスリット状に前記係合部が形成されると共に当該係合部における当該外側の端部が開放されて当該係合部内への前記被係合部材の進入および当該係合部からの当該被係合部材の離脱が可能に構成され、前記回動機構は、前記閉塞位置に位置した前記閉塞部材によって前記開口部が閉塞され、かつ前記係合部内に前記被係合部材が進入させられている状態において、前記本体部に対する前記閉塞部材の開閉方向に沿って当該係合部における前記外側の端部が移動する第1の回動方向に前記第1の回動部材を回動させて当該被係合部材を前記基部に対して当該開閉方向に沿って相対的に移動させることによって前記開口操作を補助すると共に当該係合部からの当該被係合部材の離脱を許容し、前記閉塞部材が前記閉塞位置に向けて移動させられて前記係合部内に前記被係合部材が進入させられている状態において、当該係合部における前記外側の端部が前記開閉方向に沿って移動する第2の回動方向に前記第1の回動部材を回動させて当該被係合部材を前記基部に対して当該開閉方向に沿って相対的に移動させることによって前記閉塞操作を補助して前記閉塞部材を前記閉塞位置に位置させる。
【0009】
また、請求項2記載の家電製品用操作補助装置は、家電製品の本体部に設けられた開口部を開口可能に閉塞する閉塞部材および当該本体部のいずれか一方に配設されると共に、前記開口部を閉塞する閉塞位置に位置している前記閉塞部材を当該開口部を開口する開口位置に向けて移動させる開口操作を補助可能に構成された家電製品用操作補助装置であって、前記いずれか一方に固定される基部と、前記閉塞部材および前記本体部の他方に配設された被係合部材が係合可能な係合部が設けられると共に前記基部に対して回動可能に軸支された第1の回動部材と、前記基部に対して前記第1の回動部材を回動させる回動機構とを備え、前記第1の回動部材は、前記基部に対する当該第1の回動部材の回動中心から外側に向かう向きに沿って長いスリット状に前記係合部が形成されると共に当該係合部における当該外側の端部が開放されて当該係合部内への前記被係合部材の進入および当該係合部からの当該被係合部材の離脱が可能に構成され、前記回動機構は、前記閉塞位置に位置した前記閉塞部材によって前記開口部が閉塞され、かつ前記係合部内に前記被係合部材が進入させられている状態において、前記本体部に対する当該閉塞部材の開閉方向に沿って当該係合部における前記外側の端部が移動する第1の回動方向に前記第1の回動部材を回動させて当該被係合部材を前記基部に対して当該開閉方向に沿って相対的に移動させることによって前記開口操作を補助すると共に当該係合部からの当該被係合部材の離脱を許容する。
【0010】
さらに、請求項3記載の家電製品用操作補助装置は、家電製品の本体部に設けられた開口部を開口可能に閉塞する閉塞部材および当該本体部のいずれか一方に配設されると共に、前記開口部を開口する開口位置に位置している前記閉塞部材を当該開口部を閉塞する閉塞位置に向けて移動させる閉塞操作を補助可能に構成された家電製品用操作補助装置であって、前記いずれか一方に固定される基部と、前記閉塞部材および前記本体部の他方に配設された被係合部材が係合可能な係合部が設けられると共に前記基部に対して回動可能に軸支された第1の回動部材と、前記基部に対して前記第1の回動部材を回動させる回動機構とを備え、前記第1の回動部材は、前記基部に対する当該第1の回動部材の回動中心から外側に向かう向きに沿って長いスリット状に前記係合部が形成されると共に当該係合部における当該外側の端部が開放されて当該係合部内への前記被係合部材の進入および当該係合部からの当該被係合部材の離脱が可能に構成され、前記回動機構は、前記閉塞部材が前記閉塞位置に向けて移動させられて前記係合部内に前記被係合部材が進入させられている状態において、前記本体部に対する当該閉塞部材の開閉方向に沿って当該係合部における前記外側の端部が移動する第2の回動方向に前記第1の回動部材を回動させて当該被係合部材を前記基部に対して当該開閉方向に沿って相対的に移動させることによって前記閉塞操作を補助して前記閉塞部材を前記閉塞位置に位置させる。
【0011】
また、請求項4記載の家電製品用操作補助装置は、請求項1から3のいずれかに記載の家電製品用操作補助装置において、前記第1の回動部材は、前記回動機構によって当該第1の回動部材を回動させるための第1の円形歯車部を備え、前記回動機構は、前記基部に固定されたモータと、当該モータの回動軸に取り付けられたウォームギアと、前記第1の回動部材における前記第1の円形歯車部に噛合させられた第2の円形歯車部および前記ウォームギアに噛合させられた第3の円形歯車部を有して前記基部に軸支された第2の回動部材とを備えて構成されている。
【0012】
さらに、請求項5記載の家電製品用操作補助装置は、請求項4記載の家電製品用操作補助装置において、前記第1の回動部材における前記係合部の形成部位と前記第1の円形歯車部との間に設けられて当該係合部の形成部位と当該第1の円形歯車部とを相互に連結すると共に当該第1の円形歯車部の回動が規制されている状態において当該係合部の形成部位を回動させようとする予め規定された第1の大きさを超える外力が加えられたときに当該係合部の形成部位と当該第1の円形歯車部との連結を解除して当該第1の円形歯車部に対する当該係合部の形成部位の回動を許容する第1の連結機構と、前記第2の回動部材における前記第2の円形歯車部と前記第3の円形歯車部との間に設けられて当該第2の円形歯車部と当該第3の円形歯車部とを相互に連結すると共に当該第3の円形歯車部の回動が規制されている状態において当該第2の円形歯車部を回動させようとする予め規定された第2の大きさを超える外力が加えられたときに当該第2の円形歯車部と当該第3の円形歯車部との連結を解除して当該第3の円形歯車部に対する当該第2の円形歯車部の回動を許容する第2の連結機構と、前記モータにおける前記回動軸と前記ウォームギアとの間に設けられて当該回動軸と当該ウォームギアとを相互に連結すると共に当該回動軸の回動が規制されている状態において当該ウォームギアを回動させようとする予め規定された第3の大きさを超える外力が加えられたときに当該回動軸と当該ウォームギアとの連結を解除して当該回動軸に対する当該ウォームギアの回動を許容する第3の連結機構とのうちの少なくとも1つを備えている。
【0013】
また、請求項6記載の家電製品は、請求項1から5のいずれかに記載の家電製品用操作補助装置と、前記回動機構を制御する制御装置と、前記本体部、前記閉塞部材および前記被係合部材とを備えて構成された。
【0014】
また、請求項7記載の家電製品は、請求項6記載の家電製品において、前記家電製品用操作補助装置は、当該家電製品用操作補助装置に対する前記被係合部材の相対的な位置を検出して第1の検出信号を出力する第1の位置検出部を備え、前記制御装置は、前記第1の検出信号に基づいて前記家電製品用操作補助装置に対する前記被係合部材の相対的な位置を特定して前記回動機構を制御する。
【0015】
さらに、請求項8記載の家電製品は、請求項6または7記載の家電製品において、前記家電製品用操作補助装置は、前記基部に対する前記第1の回動部材の回動位置を検出して第2の検出信号を出力する第2の位置検出部を備え、前記制御装置は、前記第2の検出信号に基づいて前記基部に対する前記第1の回動部材の回動位置を特定して前記回動機構を制御する。
【発明の効果】
【0016】
請求項1記載の家電製品用操作補助装置では、第1の回動部材が、第1の回動部材の回動中心から外側に向かう向きに沿ったスリット状に係合部が形成されると共に係合部における外側の端部が開放されて係合部内への被係合部材の進入および係合部からの被係合部材の離脱が可能に構成され、回動機構が、閉塞位置に位置した閉塞部材によって開口部が閉塞され、かつ第1の回動部材における係合部内に被係合部材が進入させられている状態において、係合部における外側の端部が開閉方向に沿って移動する第1の回動方向に第1の回動部材を回動させて被係合部材を基部に対して開閉方向に沿って相対的に移動させることによって開口操作を補助すると共に係合部からの被係合部材の離脱を許容し、閉塞部材が閉塞位置に向けて移動させられて第1の回動部材における係合部内に被係合部材が進入させられている状態において、係合部における外側の端部が開閉方向に沿って移動する第2の回動方向に第1の回動部材を回動させて被係合部材を基部に対して開閉方向に沿って相対的に移動させることによって閉塞操作を補助して閉塞部材を閉塞位置に位置させる。また、請求項6記載の家電製品では、上記の家電製品用操作補助装置と、回動機構を制御する制御装置と、本体部、閉塞部材および被係合部材とを備えて構成されている。
【0017】
したがって、請求項1記載の家電製品用操作補助装置、および請求項6記載の家電製品によれば、開口操作に際しては、家電製品用操作補助装置による開口操作の補助により、被係合部材が係合している第1の回動部材の回動に伴って家電製品用操作補助装置に対して被係合部材が開閉方向に沿って相対的に移動させられることで、利用者が開口部を開口するために大きな操作力を加えていなくても閉塞部材が開口位置に向けて移動させられるため、開口部を容易に開口させることができる。また、閉塞操作に際しては、家電製品用操作補助装置による閉塞操作の補助により、被係合部材に係合した第1の回動部材の回動に伴って家電製品用操作補助装置に対して被係合部材が開閉方向に沿って相対的に移動させられることで、利用者が開口部を閉塞するために大きな操作力を加えていなくても閉塞部材が閉塞位置に向けて移動させられるため、開口部を容易に閉塞することができると共に、家電製品用操作補助装置によって閉塞部材が確実に閉塞位置まで移動させられるため、いわゆる半開き状態(開口部が完全に閉塞されていない状態)となるのを好適に回避することができる。
【0018】
請求項2記載の家電製品用操作補助装置では、第1の回動部材が、第1の回動部材の回動中心から外側に向かう向きに沿ったスリット状に係合部が形成されると共に係合部における外側の端部が開放されて係合部内への被係合部材の進入および係合部からの被係合部材の離脱が可能に構成され、回動機構が、閉塞位置に位置した閉塞部材によって開口部が閉塞され、かつ第1の回動部材における係合部内に被係合部材が進入させられている状態において、係合部における外側の端部が開閉方向に沿って移動する第1の回動方向に第1の回動部材を回動させて被係合部材を基部に対して開閉方向に沿って相対的に移動させることによって開口操作を補助すると共に係合部からの被係合部材の離脱を許容する。また、請求項6記載の家電製品では、上記の家電製品用操作補助装置と、回動機構を制御する制御装置と、本体部、閉塞部材および被係合部材とを備えて構成されている。
【0019】
したがって、請求項2記載の家電製品用操作補助装置、および請求項6記載の家電製品によれば、開口操作に際して、家電製品用操作補助装置による開口操作の補助により、被係合部材が係合している第1の回動部材の回動に伴って家電製品用操作補助装置に対して被係合部材が開閉方向に沿って相対的に移動させられることで、利用者が開口部を開口するために大きな操作力を加えていなくても閉塞部材が開口位置に向けて移動させられるため、開口部を容易に開口させることができる。
【0020】
請求項3記載の家電製品用操作補助装置では、第1の回動部材が、第1の回動部材の回動中心から外側に向かう向きに沿ったスリット状に係合部が形成されると共に係合部における外側の端部が開放されて係合部内への被係合部材の進入および係合部からの被係合部材の離脱が可能に構成され、回動機構が、閉塞部材が閉塞位置に向けて移動させられて第1の回動部材における係合部内に被係合部材が進入させられている状態において、係合部における外側の端部が開閉方向に沿って移動する第2の回動方向に第1の回動部材を回動させて被係合部材を基部に対して開閉方向に沿って相対的に移動させることによって閉塞操作を補助して閉塞部材を閉塞位置に位置させる。また、請求項6記載の家電製品では、上記の家電製品用操作補助装置と、回動機構を制御する制御装置と、本体部、閉塞部材および被係合部材とを備えて構成されている。
【0021】
したがって、請求項3記載の家電製品用操作補助装置、および請求項6記載の家電製品によれば、閉塞操作に際して、家電製品用操作補助装置による閉塞操作の補助により、被係合部材に係合した第1の回動部材の回動に伴って家電製品用操作補助装置に対して被係合部材が開閉方向に沿って相対的に移動させられることで、利用者が開口部を閉塞するために大きな操作力を加えていなくても閉塞部材が閉塞位置に向けて移動させられるため、開口部を容易に閉塞することができると共に、家電製品用操作補助装置によって閉塞部材が確実に閉塞位置まで移動させられるため、いわゆる半開き状態(開口部が完全に閉塞されていない状態)となるのを好適に回避することができる。
【0022】
請求項4記載の家電製品用操作補助装置では、第1の回動部材が、回動機構によって第1の回動部材を回動させるための第1の円形歯車部を備え、回動機構が、基部に固定されたモータと、モータの回動軸に取り付けられたウォームギアと、第1の回動部材における第1の円形歯車部に噛合させられた第2の円形歯車部およびウォームギアに噛合させられた第3の円形歯車部を有して基部に軸支された第2の回動部材とを備えている。
【0023】
したがって、請求項4記載の家電製品用操作補助装置、および請求項6記載の家電製品用操作補助装置を備えた家電製品によれば、回動機構を構成するモータの回動軸などに第1の回動部材を固定して直接回動させる構成とは異なり、ウォームギアの直径および歯部の形成ピッチや、各円形歯車部の直径(歯数)を適宜規定することにより、非力なモータであっても第1の回動部材を確実に回動させて家電製品用操作補助装置に対して被係合部材を確実に移動させることができる。これにより、大きなトルクを発生させる高価なモータを採用することなく、開口操作や閉塞操作を確実に補助し得る家電製品用操作補助装置を安価に製造することができる。
【0024】
請求項5記載の家電製品用操作補助装置では、第1の連結機構、第2の連結機構および第3の連結機構のうちの少なくとも1つを備えている。したがって、請求項5記載の家電製品用操作補助装置、および請求項6記載の家電製品用操作補助装置を備えた家電製品によれば、モータが停止している状態において第1の回動部材を回動させようとする大きな力が加わったときに、いずれかの連結機構による連結が解除されて第1の回動部材等が自由に回動できる状態となるため、家電製品用操作補助装置の機構部品が破損する事態を好適に回避することができる。
【0025】
請求項7記載の家電製品では、家電製品用操作補助装置が、家電製品用操作補助装置に対する被係合部材の相対的な位置を検出して第1の検出信号を出力する第1の位置検出部を備え、制御装置が、第1の検出信号に基づいて家電製品用操作補助装置に対する被係合部材の相対的な位置を特定して回動機構を制御する。したがって、請求項7記載の家電製品によれば、開口操作の補助を終了させるためのスイッチ操作等を行わなくても、第1の位置検出部からの第1の検出信号に基づいて制御装置が回動機構を制御して第1の回動部材の回動を停止させることができ、閉塞操作の補助を開始させるためのスイッチ操作を行わなくても第1の位置検出部からの第1の検出信号に基づいて制御装置が回動機構を制御して第1の回動部材の回動を開始させることができるため、利用者の負担を十分に軽減することができる。
【0026】
請求項8記載の家電製品では、家電製品用操作補助装置が、基部に対する第1の回動部材の回動位置を検出して第2の検出信号を出力する第2の位置検出部を備え、制御装置が、第2の検出信号に基づいて基部に対する第1の回動部材の回動位置を特定して回動機構を制御する。したがって、請求項8記載の家電製品によれば、第1の回動部材が正常に回動しているか否かを確実に特定することができると共に、閉塞操作の補助を終了させるためのスイッチ操作を行わなくても第2の位置検出部からの第2の検出信号に基づいて制御装置が回動機構を制御して第1の回動部材の回動を停止させることができるため、利用者の負担を一層軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】食器洗浄機1の外観斜視図である。
図2】食器洗浄機1の構成図である。
図3】本体部2の開口部2aを洗浄槽3によって閉塞した状態の食器洗浄機1を図1に示す一点鎖線の位置で切断した断面図である。
図4】本体部2の開口部2aを開口した状態の食器洗浄機1を図1に示す一点鎖線の位置で切断した断面図である。
図5】食器洗浄機1における開閉ユニット10の分解斜視図である。
図6】U字金具4、および開閉ユニット10における回動フック12の外観斜視図である。
図7】開閉ユニット10における動力伝達機構15の分解斜視図である。
図8】動力伝達機構15の動作原理について説明するための断面図である。
図9】動力伝達機構15の動作原理について説明するための他の断面図である。
図10】被検出柱5と開閉ユニット10における操作片17との位置関係について説明するための説明図である。
図11】開閉ユニット10の側面図である。
図12】食器洗浄機1(開閉ユニット10)の動作について説明するための説明図である。
図13】食器洗浄機1(開閉ユニット10)の動作について説明するための他の説明図である。
図14】食器洗浄機1(開閉ユニット10)の動作について説明するためのさらに他の説明図である。
図15】食器洗浄機1(開閉ユニット10)の動作について説明するためのさらに他の説明図である。
図16】食器洗浄機1(開閉ユニット10)の動作について説明するためのさらに他の説明図である。
図17】食器洗浄機1(開閉ユニット10)の動作について説明するためのさらに他の説明図である。
図18】食器洗浄機1(開閉ユニット10)の動作について説明するためのさらに他の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明に係る家電製品用操作補助装置および家電製品の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0029】
最初に、食器洗浄機1の構成について添付図面を参照して説明する。
【0030】
図1〜4に示す食器洗浄機1は、「家電製品」の一例であって、本体部2、洗浄槽3、U字金具4、被検出柱5、洗浄機構6、操作部7、表示部8、コントローラ9および開閉ユニット10を備えて構成されている。
【0031】
本体部2は、「本体部」の一例であって、洗浄槽3を収容可能な箱状に形成されると共に、図3,4に示すように、その前面側に開口部2a(「開口部」の一例)が設けられている。洗浄槽3は、「閉塞部材」の一例であって、食器等を収容可能な上面開口の容器状に形成された洗浄槽本体3aと、洗浄機構6や開閉ユニット10などを取り付けるためのベース部3bとを備えている。この場合、本例の食器洗浄機1では、図1に示すように、洗浄槽3における洗浄槽本体3aの前面側の部位によって本体部2の開口部2aが閉塞される構成が採用されている。
【0032】
なお、本例の食器洗浄機1では、図3に示すように、洗浄槽3における洗浄槽本体3aの前面側部位によって本体部2の開口部2aが閉塞された状態における本体部2に対する洗浄槽3の位置が「閉塞位置」に相当する。また、本例の食器洗浄機1では、図4に示すように、洗浄槽3が本体部2の前面側に引き出されて開口部2aが開口された状態における本体部2に対する洗浄槽3の位置が「開口位置」に相当する。さらに、本例の開閉ユニット10では、本体部2に対して洗浄槽3が「閉塞位置」から「開口位置」に向かう矢印Bの向き(開口方向)、および本体部2に対して洗浄槽3が「開口位置」から「閉塞位置」に向かう矢印Aの向き(閉塞方向)が「開閉方向」に相当する。
【0033】
また、実際の食器洗浄機1では、本体部2に対する洗浄槽3の「開閉方向」への移動を案内するスライド機構(レール機構)等が配設されているが、食器洗浄機1の構成についての理解を容易とするために、スライド機構についての図示および詳細な説明を省略する。
【0034】
U字金具4は、「被係合部材」の一例であって、本例の食器洗浄機1では、図3,4に示すように、本体部2内に固定されている(「閉塞部材および本体部の他方」が「本体部」に相当する本体部2の構成の例)。被検出柱5は、後述するように開閉ユニット10に対するU字金具4の相対的な位置を検出させるための突起物であって、本例の食器洗浄機1では、U字金具4と共に本体部2内に固定されている。
【0035】
洗浄機構6は、一例として洗浄槽3のベース部3bに取り付けられて洗浄槽本体3a内の食器等に向けて予め規定された水圧で温水等を噴射する噴射装置等(図示せず)を備え、コントローラ9の制御に従って食器等を洗浄する。操作部7は、洗浄条件の設定操作、洗浄処理の開始を指示する操作、および後述するように開口部2aの開口を指示する操作などを実行可能な複数の操作スイッチを備え、一例として洗浄槽3の洗浄槽本体3aにおける前面パネルに配設されている(図示せず)。表示部8は、食器洗浄機1の動作状態を報知可能に一例として洗浄槽3の洗浄槽本体3aにおける前面パネルに操作部7と並んで配設されている(図示せず)。
【0036】
コントローラ9は、食器洗浄機1を総括的に制御する。具体的には、コントローラ9は、操作部7の操作によって設定された(選択された)条件に従って洗浄機構6を制御して洗浄槽3(洗浄槽本体3a)内の食器等を洗浄させる。また、コントローラ9は、「制御装置」に相当し、後述するように開閉ユニット10を制御して本体部2に対する洗浄槽3の開口操作および閉塞操作を補助させる。
【0037】
開閉ユニット10は、「家電製品用操作補助装置」の一例であって、図3,4に示すように、一例として、洗浄槽3の洗浄槽本体3aに取り付けられている(「閉塞部材および本体部のいずれか一方」が、「「閉塞部材」に相当する洗浄槽3の構成の例)。この開閉ユニット10は、図5に示すように、ケーシング11、回動フック12、モータ13、ウォームギア14、動力伝達機構15、検出スイッチ16、操作片17および検出スイッチ18a,18bを備えて構成されている。
【0038】
ケーシング11は、下ハーフ11aおよび上ハーフ11bを備え、両ハーフ11a,11bを嵌め合わせることによって各構成要素を収容可能な容器体が構成される。また、本例の開閉ユニット10では、両ハーフ11a,11bを嵌め合わせることによって形成される容器体内へのU字金具4や被検出柱5の進入、および内部空間からのU字金具4や被検出柱5の離脱が可能な挿入部21(図5,11参照)がケーシング11(下ハーフ11aおよび上ハーフ11b)に形成されている。
【0039】
この場合、下ハーフ11aには、回動フック12を回動可能に軸支する回動軸22と、モータ13を固定するモータ固定部23と、ウォームギア14を取り付けるウォームギア取付け部24と、動力伝達機構15を回動可能に軸支する回動軸25と、検出スイッチ16を固定する検出スイッチ固定部26と、操作片17を取り付ける操作片取付け部27と、検出スイッチ18a,18bを固定する検出スイッチ固定部28a,28bとが形成されている。
【0040】
なお、本例の開閉ユニット10では、下ハーフ11aが「基部」に相当し、この下ハーフ11aがベース部3bに固定されることによって開閉ユニット10が洗浄槽3に固定される構成が採用されている。また、本例の食器洗浄機1では、図11に示すように、本体部2に固定されているU字金具4および被検出柱5が本体部2の挿入部21に対して食器洗浄機1の前後方向(本体部2に対する洗浄槽3の「開閉方向」)で重なった状態となるように洗浄槽3(洗浄槽本体3a)に対する開閉ユニット10(ケーシング11)の固定位置が規定されている。
【0041】
回動フック12は、「第1の回動部材」の一例であって、図6に示すように、U字金具4が係合させられるフック本体部32(「係合部の形成部位」の一例)と、動力伝達機構15が噛合させられる円形歯車部33(「第1の円形歯車部」の一例」)と、後述するように検出スイッチ18a,18bに回動フック12の回動位置を検出させるための回動位置検出用凸部34a,34bとが一体形成されると共に、ケーシング11(下ハーフ11a)の回動軸22に軸支させるための軸孔31が中心部に形成されている。なお、本明細書において参照する各図においては、回動フック12を回動軸22に固定する(離脱を規制する)ための固定ネジの図示を省略している。
【0042】
この場合、この回動フック12では、後述する「閉塞操作の補助」に際してU字金具4を開閉ユニット10内に引き込むための延出片32aと、後述する「開口操作の補助」に際してU字金具4を開閉ユニット10外に押し出すための延出片32bとが回動フック12の回動中心から外側に向かって平行に延出させられ、これにより、両延出片32a,32bの間に「係合部」に相当する係合部32cが形成されてフック本体部32が構成されている。また、この回動フック12(フック本体部32)では、係合部32cが、下ハーフ11a(回動軸22)に対する回動フック12の回動中心から外側に向かう向きに沿って長いスリット状に形成されると共に、その外側の端部が開放されて係合部32c内へのU字金具4の進入および係合部32cからのU字金具4の離脱が可能に構成されている。
【0043】
モータ13は、「モータ」の一例であって、ウォームギア14および動力伝達機構15と相俟って「回動機構」を構成し、後述するように、その回動軸に固定されているウォームギア14をコントローラ9の制御に従って回動させることによって動力伝達機構15を介して回動フック12を回動させる。ウォームギア14は、「ウォームギア」の一例であって、モータ13の回動軸に固定される円筒体の周面に動力伝達機構15に噛合可能な螺旋状の歯部が形成されると共に、モータ13によって回動させられることによって動力伝達機構15を回動させる。なお、図5、および後に参照する図12〜18では、ウォームギア14における歯部の図示を省略している。
【0044】
動力伝達機構15は、「第2の回動部材」の一例であって、図7に示すように、円形歯車部41、円形歯車部42、ボール43,43・・、コイルスプリング44,44・・、押え板45、平ワッシャ46およびEリング47を備えて構成されている。
【0045】
円形歯車部41は、「第3の円形歯車部」の一例であって、ウォームギア14に噛合可能に歯部が形成されている。この円形歯車部41には、ケーシング11(下ハーフ11a)の回動軸25に軸支させるための軸孔51が中心部に形成されると共に、ボール43およびコイルスプリング44を収容するための4つの丸孔52が軸孔51を囲むようにして等間隔で形成されている。
【0046】
円形歯車部42は、「第2の円形歯車部」の一例であって、回動フック12における円形歯車部33に噛合可能に歯部が形成されている。この円形歯車部42には、ケーシング11(下ハーフ11a)の回動軸25に軸支させるための軸孔61が中心部に形成されると共に、円形歯車部41と共に回動軸25に軸支された状態において円形歯車部41と対向する面に、円形歯車部41における各丸孔52,52・・の位置に対応させて4つの係合用凹部62が形成されている。
【0047】
ボール43は、コイルスプリング44と相俟って「第2の連結機構」を構成する。具体的には、本例の開閉ユニット10(動力伝達機構15)では、円形歯車部41の各丸孔52に挿入されたボール43がコイルスプリング44の付勢力によって円形歯車部42に向かって押し付けられることにより、図8に示すように、ボール43が円形歯車部42の係合用凹部62に係合しているときには、円形歯車部41,42がボール43によって相互に連結された状態となる構成が採用されている。
【0048】
また、本例の開閉ユニット10(動力伝達機構15)では、ウォームギア14に噛合させられている円形歯車部41の回動が規制されている状態(モータ13が停止している状態)において、円形歯車部42を回動させようとする予め規定された大きさ(「第2の大きさ」の一例)を超える外力が加わったときに、図9に示すように、ボール43がコイルスプリング44の付勢力に抗して円形歯車部41の丸孔52内に退動させられる結果、円形歯車部42における係合用凹部62に対するボール43の係合が解除されて、円形歯車部41,42の連結が解除される(円形歯車部41に対する円形歯車部42の回動が許容される)構成が採用されている。
【0049】
押え板45は、回動軸25を挿通可能な円環状に形成されており、円形歯車部41における各丸孔52からのボール43やコイルスプリング44の離脱を規制可能に円形歯車部41に固定されている。平ワッシャ46およびEリング47は、固定ネジ25a(図8,9参照)と相俟って回動軸25からの円形歯車部41、円形歯車部42および押え板45の離脱を規制する。なお、本明細書において参照する図8,9以外の各図においては、動力伝達機構15を回動軸25に固定する(離脱を規制する)ための固定ネジの図示を省略している。
【0050】
検出スイッチ16は、「第1の位置検出部」の一例であって、開閉ユニット10に対する被検出柱5の相対的な位置を検出して検出信号(「第1の検出信号」の一例)をコントローラ9に出力する。この場合、本例の食器洗浄機1では、被検出柱5がU字金具4と並んで本体部2に固定されているため、開閉ユニット10に対する被検出柱5の相対的な位置を特定することによって開閉ユニット10に対するU字金具4の相対的な位置を特定することが可能となっている。
【0051】
操作片17は、コイルスプリング17aと共にケーシング11(下ハーフ11a)の操作片取付け部27に取り付けられて、挿入部21からケーシング11内に被検出柱5が進入させられたときに、検出スイッチ16をオン状態に操作する。この場合、コイルスプリング17aは、図10,12〜18に示す矢印Dbの向き(挿入部21からケーシング11内に進入させられた状態のU字金具4および被検出柱5に向かう向き)で操作片17を常時付勢可能に下ハーフ11a(操作片取付け部27)に取り付けられている。
【0052】
このため、本例の開閉ユニット10では、洗浄槽3が「開口位置」に位置している状態(後述するようにU字金具4および被検出柱5がケーシング11内に進入させられていない状態)において、図12に示すように、操作片17がコイルスプリング17aの付勢力によって矢印Dbの向きに移動させられた状態となっている。これにより、この開閉ユニット10では、後述するようにU字金具4および被検出柱5がケーシング11内に進入させられていない状態において操作片17が検出スイッチ16に非接触の状態となる結果、検出スイッチ16がオフの状態に操作されている。なお、U字金具4および被検出柱5がケーシング11内に進入させられた際の検出スイッチ16の操作状態については、後に詳細に説明する。
【0053】
検出スイッチ18a,18bは、「第2の位置検出部」の一例であって、ケーシング11(下ハーフ11a)に対する回動フック12の回動位置(回動角度)を検出して検出信号(「第2の検出信号」の一例)をコントローラ9に出力する。この場合、本例の開閉ユニット10では、洗浄槽3が「開口位置」に位置している状態(後述するようにU字金具4および被検出柱5がケーシング11内に進入させられていない状態)において、図12に示すように、係合部32cへのU字金具4の進入を許容する回動位置に回動フック12が回動させられた状態となっている。
【0054】
これにより、この開閉ユニット10では、U字金具4および被検出柱5がケーシング11内に進入させられていない状態において、回動フック12の回動位置検出用凸部34aが検出スイッチ18aに接した状態となる結果、検出スイッチ18aがオンの状態に操作されると共に、回動フック12の回動位置検出用凸部34bが検出スイッチ18bに非接触の状態となる結果、検出スイッチ18bがオフの状態に操作される。なお、U字金具4および被検出柱5がケーシング11内に進入させられた際の検出スイッチ18a,18bの操作状態については、後に詳細に説明する。
【0055】
次に、食器洗浄機1の使用方法について、添付図面を参照して説明する。なお、開閉ユニット10による「開口操作の補助」および「閉塞操作の補助」に関する理解を容易とするために、最初に、「開口位置」に位置している洗浄槽3を「閉塞位置」に移動させる「閉塞操作」時の動作について説明し、その後に、「閉塞位置」に位置している洗浄槽3を「開口位置」に移動させる「開口操作」時の動作について説明する。
【0056】
「閉塞操作」に際しては、図4に示すように「開口位置」に位置している洗浄槽3を本体部2に対して矢印Aの向きで移動させる。この場合、洗浄槽3が「開口位置」に位置している状態では、洗浄槽3に固定されている開閉ユニット10がU字金具4および被検出柱5から大きく離間した状態となっており、開閉ユニット10による「閉塞操作の補助」が行なわれない。このため、開閉ユニット10が同図に破線で示す位置に到達して開閉ユニット10による「閉塞操作の補助」が開始されるまでは、利用者の操作力だけで本体部2に対して洗浄槽3を移動させる。
【0057】
一方、本体部2に対する洗浄槽3の矢印Aの向きへの移動に伴い、開閉ユニット10がU字金具4および被検出柱5に対して十分に接近した状態から、洗浄槽3が本体部2に対して矢印Aの向きにさらに移動させられたときには、U字金具4および被検出柱5が図12に矢印Caで示す向きで開閉ユニット10に対して相対的に移動させられる結果、U字金具4および被検出柱5が挿入部21からケーシング11内に進入する。この際には、図13に示すように、U字金具4がケーシング11内の回動フック12におけるフック本体部32の係合部32c内に進入した状態となる(「閉塞部材が閉塞位置に向けて移動させられて係合部内に被係合部材が進入させられている状態」の一例)。
【0058】
この場合、本例の開閉ユニット10(食器洗浄機1)では、係合部32c内に進入したU字金具4がフック本体部32(延出片32b)に当接するのに先立ち、被検出柱5の先端部が操作片17の先端部に接した状態(図10における左図の状態)となる。また、U字金具4および被検出柱5が矢印Caで示す向きで開閉ユニット10に対して相対的にさらに移動させられたときには、図14に示すように、操作片17が、コイルスプリング17aによる付勢力に抗して被検出柱5によって矢印Daの向きに押し避けられた状態(図10における右図の状態)となる結果、操作片17によって検出スイッチ16がオンの状態に操作される。
【0059】
この際には、コントローラ9が検出スイッチ16からの検出信号(オン信号)に応じてモータ13を制御し、ウォームギア14の回動を開始させる。これにより、ウォームギア14に噛合させられている動力伝達機構15(円形歯車部41)が矢印Eaの向きに回動させられる結果、動力伝達機構15(円形歯車部42)に円形歯車部33が噛合させられている回動フック12が矢印Faの向き(「本体部に対する閉塞部材の開閉方向に沿って係合部における外側の端部が移動する第2の回動方向:後述する「第1の回動方向」とは逆方向の一例」)に回動させられる。
【0060】
この場合、本例の開閉ユニット10(食器洗浄機1)では、上記したように、U字金具4が回動フック12におけるフック本体部32(延出片32b)に当接するのに先立って検出スイッチ16からの検出信号に応じて回動フック12の矢印Faの向きへの回動が開始される。このため、モータ13が停止した状態(すなわち、回動フック12の回動が規制された状態)のまま、開閉ユニット10内に進入したU字金具4が回動フック12のフック本体部32(延出片32b)に当接する事態が回避されて、矢印Faの向きに回動し始めた状態の回動フック12(フック本体部32の延出片32b)にU字金具4が当接することとなる。この結果、フック本体部32(延出片32b)や、回動フック12が噛合させられている動力伝達機構15(円形歯車部42)などに過度なストレスが加わる事態が好適に回避される。
【0061】
また、回動フック12の矢印Faの向きでの回動が開始されたときには、回動フック12の回動位置検出用凸部34aによってオン状態に操作されていた検出スイッチ18aに対して回動位置検出用凸部34aが非接触の状態となる結果、検出スイッチ18aがオフ状態となる。この際に、コントローラ9は、検出スイッチ18aからの検出信号(オフ信号)に基づき、開閉ユニット10が「閉塞操作の補助」を正常に開始した(回動フック12の回動が開始された)と判別し、モータ13によるウォームギア14の回動を継続させる。これにより、回動フック12の矢印Faの向きへの回動が継続される。
【0062】
一方、図4に示す矢印Aの向きで本体部2に対して洗浄槽3を移動させていた(閉塞操作を行っていた)利用者は、被検出柱5の操作片17への当接、およびウォームギア14の回動フック12(延出片32b)への当接を感知した時点において、操作を終了したり、操作力を弱めたりする。この際には、上記したようにコントローラ9の制御下でモータ13によるウォームギア14の回動が継続されることで回動フック12が矢印Faの向きにさらに回動させられたときに、図15に示すように、まず、U字金具4の内側部位に回動フック12におけるフック本体部32の延出片32aが当接し、回動フック12が矢印Faの向きにさらに回動させられることによって開閉ユニット10に対してU字金具4が矢印Caの向きでさらに移動させられる。
【0063】
この場合、開閉ユニット10(回動フック12)が洗浄槽3に固定され、かつU字金具4が本体部2に固定されている本例の食器洗浄機1では、U字金具4が開閉ユニット10(ケーシング11の下ハーフ11a)に対して矢印Caの向きに相対的に移動させられることによって、U字金具4が固定されている本体部2に対して開閉ユニット10(下ハーフ11a)が固定されている洗浄槽3が図4に示す矢印Aの向きに移動させられることとなる。これにより、利用者が閉塞操作を終了したり、閉塞操作の操作力を弱めたりした場合においても、洗浄槽3の「閉塞位置」に向けての移動が確実に継続される(「被係合部材を基部に対して開閉方向に沿って相対的に移動させることによって閉塞操作を補助する」との動作の一例)。
【0064】
また、回動フック12の矢印Faの向きへの回動(すなわち、開閉ユニット10に対するU字金具4の矢印Caの向きへの相対的な移動による洗浄槽3の矢印Aの向きへの移動)が継続されて、図3示すように洗浄槽3が「閉塞位置」に到達したときには、図16に示すように、回動フック12の回動位置検出用凸部34bが検出スイッチ18bに接して検出スイッチ18bがオン状態に操作される。この際に、コントローラ9は、検出スイッチ18bからの検出信号(オン信号)に基づき、洗浄槽3が「閉塞位置」に位置する回動位置まで回動フック12が回動したと判別し、モータ13を制御してウォームギア14の回動を停止させる。
【0065】
これにより、開閉ユニット10による「閉塞操作の補助」が終了し、U字金具4に係合している回動フック12(フック本体部32の延出片32a)によってU字金具4に対する開閉ユニット10の移動(すなわち、本体部2に対する開閉ユニット10の移動)が規制されて、本体部2の開口部2aが洗浄槽3によって閉塞された状態が維持される。以上により、「閉塞操作」が完了する。
【0066】
この場合、本例の食器洗浄機1では、前述したように、「開口位置」に位置している洗浄槽3を本体部2に対して矢印Aの向きで移動させる際に、本体部2に固定されているU字金具4が洗浄槽3に固定されている開閉ユニット10内に進入するまで利用者の操作力だけで本体部2に対して洗浄槽3を移動させることとなる。したがって、例えば洗浄槽3内に食器等が収容されていないとき(洗浄槽3を勢いよく移動させても差し支えのないとき)に閉塞操作を短時間で完了させたい場合には、「開口位置」から、U字金具4が開閉ユニット10内に進入する位置まで、本体部2に対して洗浄槽3を高速に移動させることが可能となっている。
【0067】
また、本例の食器洗浄機1では、上記したように「閉塞操作」時に洗浄槽3を高速に移動させた際にU字金具4が回動フック12(フック本体部32の延出片32b)に勢いよく当接したとしても、開閉ユニット10(回動フック12、動力伝達機構15、ウォームギア14等)が破損する事態が好適に回避されている。この場合、本例の食器洗浄機1に搭載されている開閉ユニット10では、前述したように、「閉塞操作」に際してU字金具4が開閉ユニット10内に進入させられたときに、U字金具4が回動フック12(延出片32b)に当接するのに先立って、被検出柱5によって押し避けられた操作片17によって検出スイッチ16がオン操作されてコントローラ9の制御下で回動フック12の回動(モータ13によるウォームギア14の回動)が開始される構成が採用されている。
【0068】
しかしながら、U字金具4が開閉ユニット10内に進入させられる以前に本体部2に対して洗浄槽3が高速に移動させられていた場合には、回動フック12が回動し始める前に、U字金具4が延出片32bに当接することがある。かかる場合には、回動フック12に対するU字金具4の矢印Caの向きへの相対的な移動に伴って延出片32bが押されて回動フック12が矢印Faの向きで強制的に回動させられる結果、回動フック12の円形歯車部33に噛合させられている動力伝達機構15(円形歯車部42)が矢印Eaの向きで強制的に回動させられる。
【0069】
この場合、本例の開閉ユニット10とは異なり、動力伝達機構15に代えて、動力伝達機構15の円形歯車部41,42を一体形成した「第2の回動部材」によってウォームギア14と回動フック12(円形歯車部33)とを連結する構成においても、モータ13によって回動フック12を任意に回動させることができる。しかしながら、そのような構成を採用した場合には、モータ13が停止していることでウォームギア14の回動が規制されている状態で上記のように回動フック12を強制的に回動させようとする力が加わったときに、ウォームギア14の歯部、円形歯車部41の歯部、円形歯車部42の歯部および円形歯車部33の歯部に大きなストレスが加わることとなり、最悪の場合には、各歯部や回動軸22,25などが破損するおそれがある。
【0070】
これに対して、本例の開閉ユニット10では、前述したように、ボール43およびコイルスプリング44によって連結された円形歯車部41,42を備えて動力伝達機構15が構成されている。したがって、モータ13が停止している状態(すなわち、ウォームギア14に噛合させられている円形歯車部41の回動が規制されている状態)において上記のように回動フック12を強制的に回動させようとする力が加わったときには、円形歯車部33に噛合させられている円形歯車部42を回動させようとする力が加わったときに、図9に示すように、ボール43が円形歯車部41の丸孔52内に退動させられて円形歯車部42(係合用凹部62)に対するボール43の係合が解除される。これにより、ウォームギア14および円形歯車部41の回動が規制されたまま、回動フック12および円形歯車部42の回動が許容される結果、各構成要素に大きなストレスが加わる事態が回避される。
【0071】
一方、図3に示すように洗浄槽3が「閉塞位置」に位置している状態(「閉塞位置に位置した閉塞部材によって開口部が閉塞され、かつ係合部内に被係合部材が進入させられている状態」の一例)において洗浄槽3を「開口位置」に移動させるとき(開口部2aを開口するとき)には、一例として、操作部7の「OPEN」との操作スイッチを操作する。
【0072】
この際に、コントローラ9は、操作部7からの操作信号に応じてモータ13を制御し、ウォームギア14の回動(上記の「閉塞操作の補助」時と逆向きへの回動)を開始させる。これにより、ウォームギア14に噛合させられている動力伝達機構15(円形歯車部41)が図16に示す矢印Ebの向きに回動させられる結果、動力伝達機構15(円形歯車部42)に円形歯車部33が噛合させられている回動フック12が矢印Fbの向き(「本体部に対する閉塞部材の開閉方向に沿って係合部における外側の端部が移動する第1の回動方向」の一例)に回動させられる。
【0073】
また、回動フック12の矢印Fbの向きでの回動が開始されたときには、回動フック12の回動位置検出用凸部34bによってオン状態に操作されていた検出スイッチ18bに対して回動位置検出用凸部34bが非接触の状態となる結果、検出スイッチ18bがオフ状態となる。この際に、コントローラ9は、検出スイッチ18bからの検出信号(オフ信号)に基づき、開閉ユニット10が「開口操作の補助」を正常に開始した(回動フック12の回動が開始された)と判別し、モータ13によるウォームギア14の回動を継続させる。これにより、回動フック12の矢印Fbの向きへの回動が継続される。
【0074】
また、回動フック12が矢印Fbの向きにさらに回動させられたときには、図17に示すように、U字金具4の外側部位に回動フック12におけるフック本体部32の延出片32bが当接し、回動フック12が矢印Fbの向きにさらに回動させられることによって開閉ユニット10に対してU字金具4が矢印Cbの向きで移動させられる。この場合、開閉ユニット10(回動フック12)が洗浄槽3に固定され、かつU字金具4が本体部2に固定されている本例の食器洗浄機1では、U字金具4が開閉ユニット10(ケーシング11の下ハーフ11a)に対して矢印Cbの向きに相対的に移動させられることによって、U字金具4が固定されている本体部2に対して開閉ユニット10(下ハーフ11a)が固定されている洗浄槽3が図3に示す矢印Bの向きに移動させられることとなる。
【0075】
これにより、回動フック12の矢印Fbの向きへの回動に伴ってU字金具4が矢印Cbの向きに相対的に移動させられている状態が継続している間、洗浄槽3の「開口位置」に向けての移動が継続される(「被係合部材を基部に対して開閉方向に沿って相対的に移動させることによって開口操作を補助する」との動作の一例)。
【0076】
また、回動フック12の矢印Fbの向きへの回動(すなわち、開閉ユニット10に対するU字金具4の矢印Cbの向きへの相対的な移動による洗浄槽3の矢印Bの向きへの移動)が継続され、図18に示すように、回動フック12の係合部32cからU字金具4を離脱させることができる状態(「係合部からの被係合部材の離脱を許容し」との状態の一例)となったときには、回動フック12の回動位置検出用凸部34aが検出スイッチ18aに接して検出スイッチ18aがオン状態に操作される。
【0077】
この際に、コントローラ9は、検出スイッチ18aからの検出信号(オン信号)に基づき、洗浄槽3が「開口操作の補助を終了する位置」に位置するまで回動フック12が回動したと判別し、モータ13を制御してウォームギア14の回動を停止させる。これにより、開閉ユニット10による「開口操作の補助」が終了し、洗浄槽3が半開き状態となる。この後、利用者は、半開き状態の洗浄槽3を自らの操作力によって「開口位置」まで移動させる。以上により、「開口操作」が完了する。
【0078】
この場合、本例の食器洗浄機1では、操作部7の操作による「開口位置」に向けての洗浄槽3の移動が開始される以前に洗浄槽3を「閉塞位置」から「開口位置」に向けて強制的に移動させようとする力が加えられたとき(洗浄槽3を無理矢理開けようとする力が加えられたとき)にも、開閉ユニット10(回動フック12、動力伝達機構15、ウォームギア14等)が破損する事態が好適に回避される。
【0079】
具体的には、前述した「閉塞操作」時の動作とほぼ同様のため、詳細な説明を省略するが、本体部2に対する洗浄槽3の矢印Bの向きへの強制的な移動に伴って開閉ユニット10に対してU字金具4が矢印Cbの向きに相対的に移動させられたときに、回動フック12を矢印Fbの向きへ強制的に回動させようとする力に起因して円形歯車部42が矢印Ebの向きに強制的に回動させられる力が伝達されたときに、円形歯車部42に対するボール43の係合が解除される。これにより、ウォームギア14および円形歯車部41の回動が規制されたまま、回動フック12および円形歯車部42の回動が許容される結果、各構成要素に大きなストレスが加わる事態が回避される。
【0080】
また、本例の食器洗浄機1では、前述したように開閉ユニット10における回動フック12の係合部32cからU字金具4を離脱させることが可能な位置まで洗浄槽3が移動させられた状態から、図4に示す「開口位置」に達するまでは、利用者の操作力だけで本体部2に対して洗浄槽3を移動させることとなる。したがって、「閉塞操作」時と同様にして、例えば洗浄槽3内に食器等が収容されていないとき(洗浄槽3を勢いよく移動させても差し支えのないとき)に開口操作を短時間で完了させたい場合には、開閉ユニット10による「開口操作の補助」が完了した位置から「開口位置」まで、本体部2に対して洗浄槽3を高速に移動させることが可能となっている。
【0081】
このように、この開閉ユニット10では、回動フック12が、回動フック12の回動中心から外側に向かう向きに沿ったスリット状に係合部32cが形成されると共に係合部32cにおける外側の端部が開放されて係合部32c内へのU字金具4の進入および係合部32cからのU字金具4の離脱が可能に構成され、「回動機構(本例では、モータ13、ウォームギア14および動力伝達機構15)」が、「閉塞位置」に位置した洗浄槽3によって開口部2aが閉塞され、かつ回動フック12における係合部32c内にU字金具4が進入させられている状態において、係合部32cにおける外側の端部が「開閉方向」に沿って移動(本例では、図1,3,4における矢印Bの向きに移動)する「第1の回動方向(本例では、図12〜18における矢印Fbの向き)」に回動フック12を回動させてU字金具4をケーシング11(下ハーフ11a)に対して「開閉方向」に沿って相対的に移動させることによって「開口操作」を補助すると共に係合部32cからのU字金具4の離脱を許容し、洗浄槽3が「閉塞位置」に向けて移動させられて回動フック12における係合部32c内にU字金具4が進入させられている状態において、係合部32cにおける外側の端部が「開閉方向」に沿って移動(本例では、図1,3,4における矢印Aの向きに移動)する「第2の回動方向(本例では、図12〜18における矢印Faの向き)」に回動フック12を回動させてU字金具4をケーシング11(下ハーフ11a)に対して「開閉方向」に沿って相対的に移動させることによって「閉塞操作」を補助して洗浄槽3を「閉塞位置」に位置させる。また、この食器洗浄機1では、上記の開閉ユニット10と、「回動機構」を制御するコントローラ9と、本体部2、洗浄槽3およびU字金具4とを備えて構成されている。
【0082】
したがって、この開閉ユニット10および食器洗浄機1によれば、「開口操作」に際しては、開閉ユニット10による「開口操作」の補助により、U字金具4が係合している回動フック12の回動に伴って開閉ユニット10に対してU字金具4が「開閉方向」に沿って相対的に移動させられることで、利用者が開口部2aを開口するために大きな操作力を加えていなくても洗浄槽3が「開口位置」に向けて移動させられるため、開口部2aを容易に開口させることができる。また、「閉塞操作」に際しては、開閉ユニット10による「閉塞操作」の補助により、U字金具4に係合した回動フック12の回動に伴って開閉ユニット10に対してU字金具4が「開閉方向」に沿って相対的に移動させられることで、利用者が開口部2aを閉塞するために大きな操作力を加えていなくても洗浄槽3が「閉塞位置」に向けて移動させられるため、開口部2aを容易に閉塞することができると共に、開閉ユニット10によって洗浄槽3が確実に「閉塞位置」まで移動させられるため、いわゆる半開き状態(開口部2aが完全に閉塞されていない状態)となるのを好適に回避することができる。
【0083】
また、この開閉ユニット10では、回動フック12が、「回動機構」によって回動フック12を回動させるための円形歯車部33を備え、「回動機構」が、ケーシング11(下ハーフ11a)に固定されたモータ13と、モータ13の回動軸に取り付けられたウォームギア14と、回動フック12における円形歯車部33に噛合させられた円形歯車部42およびウォームギア14に噛合させられた円形歯車部41を有してケーシング11(下ハーフ11a)に軸支された動力伝達機構15とを備えている。
【0084】
したがって、この開閉ユニット10および食器洗浄機1によれば、モータ13の回動軸に「第1の回動部材(開閉ユニット10における回動フック12)」を固定して直接回動させる構成とは異なり、ウォームギア14の直径および歯部の形成ピッチや、各円形歯車部33,41,42の直径(歯数)を適宜規定することにより、非力なモータ13であっても「第1の回動部材」を確実に回動させて開閉ユニット10に対してU字金具4を確実に移動させることができる。これにより、大きなトルクを発生させる高価なモータを採用することなく、「開口操作」や「閉塞操作」を確実に補助し得る開閉ユニット10を安価に製造することができる。
【0085】
さらに、この開閉ユニット10では、円形歯車部41および円形歯車部42を相互に連結するボール43およびコイルスプリング44を備えている。したがって、この開閉ユニット10および食器洗浄機1によれば、モータ13が停止している状態において回動フック12を回動させようとする大きな力が加わったときに、ボール43による円形歯車部41,42の連結が解除されて回動フック12等が自由に回動できる状態となるため、開閉ユニット10の機構部品が破損する事態を好適に回避することができる。
【0086】
また、この食器洗浄機1では、開閉ユニット10が、開閉ユニット10に対するU字金具4の相対的な位置を検出して「第1の検出信号」を出力する検出スイッチ16を備え、コントローラ9が、「第1の検出信号」に基づいて開閉ユニット10に対するU字金具4の相対的な位置を特定してモータ13を制御する。したがって、この食器洗浄機1によれば、「開口操作」の補助を終了させるためのスイッチ操作等を行わなくても、検出スイッチ16からの検出信号に基づいてコントローラ9がモータ13を制御して回動フック12の回動を停止させることができ、「閉塞操作」の補助を開始させるためのスイッチ操作を行わなくても検出スイッチ16からの検出信号に基づいてコントローラ9がモータ13を制御して回動フック12の回動を開始させることができるため、利用者の負担を十分に軽減することができる。
【0087】
さらに、この食器洗浄機1では、開閉ユニット10が、ケーシング11(下ハーフ11a)に対する回動フック12の回動位置を検出して「第2の検出信号」を出力する検出スイッチ18a,18bを備えコントローラ9が、「第2の検出信号」に基づいてケーシング11(下ハーフ11a)に対する回動フック12の回動位置を特定してモータ13を制御する。したがって、この食器洗浄機1によれば、回動フック12が正常に回動しているか否かを確実に特定することができると共に、「閉塞操作」の補助を終了させるためのスイッチ操作を行わなくても検出スイッチ18bからの検出信号に基づいてコントローラ9がモータ13を制御して回動フック12の回動を停止させることができるため、利用者の負担を一層軽減することができる。
【0088】
なお、「家電製品用操作補助装置」や「家電製品」の構成は、上記の開閉ユニット10の構成や食器洗浄機1の構成に限定されない。例えば、「開口操作」の補助、および「閉塞操作」の補助の双方を実行可能な開閉ユニット10(食器洗浄機1)の構成を例に挙げて説明したが、「開口操作」だけを補助する構成(「閉塞操作」を補助しない構成)や、「閉塞操作」だけを補助する構成(「開口操作」を補助しない構成)を採用することもできる。
【0089】
この場合、「開口操作」だけを補助する構成の「家電製品用操作補助装置」(図示せず)においては、上記の開閉ユニット10における「開口操作」の補助時と同様の動作を行うように構成すればよい。したがって、そのような構成の「家電製品用操作補助装置」、およびそのような「家電製品用操作補助装置」を備えた「家電製品」によれば、「開口操作」に際して、「家電製品用操作補助装置」による「開口操作」の補助により、「被係合部材」が係合している「第1の回動部材」の回動に伴って「家電製品用操作補助装置」に対して「被係合部材」が「開閉方向」に沿って相対的に移動させられることで、利用者が「開口部」を開口するために大きな操作力を加えていなくても「閉塞部材」が「開口位置」に向けて移動させられるため、「開口部」を容易に開口させることができる。
【0090】
また、「閉塞操作」だけを補助する構成の「家電製品用操作補助装置」(図示せず)においては、上記の開閉ユニット10における「閉塞操作」の補助時と同様の動作を行うように構成すればよい。したがって、そのような構成の「家電製品用操作補助装置」、およびそのような「家電製品用操作補助装置」を備えた「家電製品」によれば、「閉塞操作」に際して、「家電製品用操作補助装置」による「閉塞操作」の補助により、「被係合部材」に係合した「第1の回動部材」の回動に伴って「家電製品用操作補助装置」に対して「被係合部材」が「開閉方向」に沿って相対的に移動させられることで、利用者が「開口部」を閉塞するために大きな操作力を加えていなくても「閉塞部材」が「閉塞位置」に向けて移動させられるため、「開口部」を容易に閉塞することができると共に、「家電製品用操作補助装置」によって「閉塞部材」が確実に「閉塞位置」まで移動させられるため、いわゆる半開き状態(「開口部」が完全に閉塞されていない状態)となるのを好適に回避することができる。
【0091】
さらに、「本体部」に相当する本体部2に「被係合部材」に相当するU字金具4を固定すると共に、「閉塞部材」に相当する洗浄槽3に「家電製品用操作補助装置」に相当する開閉ユニット10を固定した構成を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて、「閉塞部材」に「被係合部材」を固定すると共に「本体部」に「家電製品用操作補助装置」を固定して「家電製品」を構成することもできる(図示せず)。このような構成を採用した場合においても、上記の開閉ユニット10、および開閉ユニット10を備えた食器洗浄機1と同様の効果を奏することができる。
【0092】
また、本体部2に対して洗浄槽3を引き出したり押し込んだりすることで本体部2の開口部2aを開口したり閉塞したりする「引出し式」の開閉機構を有する食器洗浄機1の構成を例に挙げて説明したが、「本体部」に対して「閉塞部材」を開閉する機構(開閉機構)は、「引出し式」に限定されず、「開き戸式」や「引き戸式」の開閉機構を備えた「家電製品」において、上記の開閉ユニット10のような「家電製品用操作補助装置」を備えることで、開閉ユニット10、および開閉ユニット10を備えた食器洗浄機1と同様の効果を奏することができる。
【0093】
この場合、「閉塞部材」の形状についても、上記の食器洗浄機1における洗浄槽3(洗浄槽本体3a)のような「容器状(槽状:トレイ状)」の部材に限定されず、「箱状」や「扉状(板状)」の部材を「閉塞部材」として備えて「本体部」の「開口部」を開閉する構成の「家電製品」に「家電製品用操作補助装置」を搭載することもできる。このような構成を採用した場合においても、上記の開閉ユニット10、および開閉ユニット10を備えた食器洗浄機1と同様の効果を奏することができる。
【0094】
さらに、U字金具4を開閉ユニット10に係合させて本体部2に対して洗浄槽3を移動させる構成を例に挙げて説明したが、「被係合部材」の形状はU字金具4のような「U字状」に限定されず、「第1の回動部材」における「係合部」に係合可能な各種の形状(「J字状」、「L字状」および「I字状」など)を採用することができる。また、「被係合部材」としてのU字金具4とは別個に配設した被検出柱5によって検出スイッチ16を操作することでU字金具4の相対的な位置を検出する構成(被検出柱5の相対的な位置の検出によってU字金具4の相対的な位置を検出する構成)を例に挙げて説明したが、検出スイッチ16などの「第1の位置検出部」によって「被係合部材」の相対的な位置を直接検出する構成を採用することもできる。
【0095】
さらに、モータ13の動力を、ウォームギア14、円形歯車部41,42を介して円形歯車部33に伝達することで回動フック12を回動させる構成を例に挙げて説明したが、「回動機構」の構成はこれに限定されず、「プーリ」および「ベルト」を組み合わせて「モータ」の動力を「第1の回動部材」に伝達する機構(図示せず)や、「リンク機構」によって「モータ」の動力を「第1の回動部材」に伝達する機構(図示せず)を採用することもできる。この場合、動力源として「ステッピングモータ」等を採用する場合には、その回動軸に「第1の回動部材」を取り付けて直接回動させる構成を採用することもできる。
【0096】
また、「第2の連結機構」としてのボール43およびコイルスプリング44を備えて円形歯車部41,42を相互に連結する構成を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて(または、このような構成に加えて)、「第1の連結機構」や「第3の連結機構」(図示せず)を備えて構成することもできる。
【0097】
この場合、「第1の連結機構」は、「第1の回動部材」における「係合部の形成部位」と「第1の円形歯車部」との間に設けられて「係合部の形成部位」と「第1の円形歯車部」とを相互に連結すると共に「第1の円形歯車部」の回動が規制されている状態において「係合部の形成部位」を回動させようとする予め規定された「第1の大きさ」を超える外力が加えられたときに「係合部の形成部位」と「第1の円形歯車部」との連結を解除して「第1の円形歯車部」に対する「係合部の形成部位」の回動を許容する。
【0098】
また、「第3の連結機構」は、「モータ」の「回動軸」と「ウォームギア」との間に設けられて「回動軸」と「ウォームギア」とを相互に連結すると共に「回動軸」の回動が規制されている状態において「ウォームギア」を回動させようとする予め規定された「第3の大きさ」を超える外力が加えられたときに「回動軸」と「ウォームギア」との連結を解除して「回動軸」に対する「ウォームギア」の回動を許容する。
【0099】
したがって、「第2の連結機構」を備えた構成に代えて(または、「第2の連結機構」に加えて)「第1の連結機構」や「第3の連結機構」を備えて構成することにより、前述した開閉ユニット10と同様にして、モータ13等が停止している状態において回動フック12を回動させようとする大きな力が加わったときに、各「連結機構」による連結が解除されて回動フック12などが自由に回動できる状態となるため、「家電製品用操作補助装置」の機構部品が破損する事態を好適に回避することができる。
【0100】
さらに、開閉ユニット10とは別個に設けられたコントローラ9の制御下で「開口操作」や「閉塞操作」を補助する構成を例に挙げて説明したが、「回動機構」の動作を制御する「制御部」を構成要素の1つとして備えて「家電製品用操作補助装置」を構成することもできる。加えて、「家電製品」としての食器洗浄機1に「家電製品用操作補助装置」としての開閉ユニット10を搭載した構成を例に挙げて説明したが、「家電製品」は「食器洗浄機」に限定されず、「食器乾燥機」、「冷蔵庫」および「冷凍庫」などの各種の「家電製品」に「家電製品用操作補助装置」を搭載することができる。
【符号の説明】
【0101】
1 食器洗浄機
2 本体部
3 洗浄槽
4 U字金具
5 被検出柱
9 コントローラ
10 開閉ユニット
11 ケーシング
11a 下ハーフ
11b 上ハーフ
12 回動フック
13 モータ
14 ウォームギア
15 動力伝達機構
16,18a,18b 検出スイッチ
17 操作片
17a,44 コイルスプリング
21 挿入部
22,25 回動軸
31,51,61 軸孔
32 フック本体部
32a,32b 延出片
32c 係合部
33,41,42 円形歯車部
34a,34b 回動位置検出用凸部
43 ボール
52 丸孔
62 係合部
A,B,Ca,Cb,Da,Db,Ea,Eb,Fa,Fb 矢印
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18