特開2018-181841(P2018-181841A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-181841(P2018-181841A)
(43)【公開日】2018年11月15日
(54)【発明の名称】セラミックヒーター
(51)【国際特許分類】
   H05B 3/74 20060101AFI20181019BHJP
   H05B 3/16 20060101ALI20181019BHJP
   H01L 21/02 20060101ALI20181019BHJP
【FI】
   H05B3/74
   H05B3/16
   H01L21/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-66838(P2018-66838)
(22)【出願日】2018年3月30日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0042856
(32)【優先日】2017年4月3日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】518110914
【氏名又は名称】ミコ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】MICO CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】チョン チュル ホ
(72)【発明者】
【氏名】チェ ジン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】イ ジュ ソン
【テーマコード(参考)】
3K092
【Fターム(参考)】
3K092PP20
3K092QA05
3K092RF03
3K092RF11
3K092RF26
3K092VV22
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ウェーハーを均一に加熱することができるセラミックヒーターを提供する。
【解決手段】セラミックヒーター100はリフトピンの昇降のために上下を貫通する多数のピンホール112を有するセラミックボディ110と、ボディの内部に備えられ、外部から印加される電源により熱を発生しセラミックボディの上部面に置かれるウェーハーを加熱するための発熱部材130及びボディの上部面でピンホールが備えられた部位の周りに沿って備えられ、ウェーハーが均一に加熱されるように発熱部材で発生された熱をウェーハーに電導させるための熱伝達部材150を含み得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リフトピンの昇降のために上下を貫通する多数のピンホールを有するセラミックボディと、
前記ボディの内部に備えられ、外部から印加される電源により熱を発生し前記セラミックボディの上部面に置かれるウェーハーを加熱するための発熱部材と、
前記ボディの上部面で前記ピンホールが備えられた部位の周りに沿って備えられ、前記ウェーハーが均一に加熱されるように前記発熱部材で発生された熱を前記ウェーハーへ電導させるための熱伝達部材と、を含むことを特徴とするセラミックヒーター。
【請求項2】
前記熱伝達部材は前記ボディと同一の材質からなるか、前記ボディより高い熱伝達率を有する材質からなっていることを特徴とする、請求項1に記載のセラミックヒーター。
【請求項3】
前記熱伝達部材は前記各ピンホールの周りに沿ってリング形態で備えられることを特徴とする、請求項1に記載のセラミックヒーター。
【請求項4】
前記熱伝達部材は前記各ピンホールの周りに沿って多数個が互いに離隔され備えられることを特徴とする、請求項1に記載のセラミックヒーター。
【請求項5】
前記熱伝達部材は前記各ピンホールと密着するか前記各ピンホールから離隔され配置されることを特徴とする、請求項1に記載のセラミックヒーター。
【請求項6】
前記熱伝達部材と前記各ピンホールの間の離隔間隔は0乃至20mmであることを特徴とする、請求項5に記載のセラミックヒーター。
【請求項7】
一つのピンホールの周りに沿って備えられる熱伝達部材の上部面の面積は13mm乃至1900mmであることを特徴とする、請求項1に記載のセラミックヒーター。
【請求項8】
前記ボディの上部面に互いに離隔され備えられ、ウェーハーを支持するための多数の支持部材を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載のセラミックヒーター。
【請求項9】
前記熱伝達部材は前記支持部材と同一の高さを有することを特徴とする、請求項8に記載のセラミックヒーター。
【請求項10】
前記熱伝達部材の高さは5μm乃至40μmであることを特徴とする、請求項9に記載のセラミックヒーター。
【請求項11】
前記ボディの内部に配置され、外部の接地部材と電気的に連結される電極部材を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載のセラミックヒーター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はセラミックヒーターに関し、より詳しくは半導体の製造工程でウェーハーを加熱するためのセラミックヒーターに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、半導体素子はウェーハー上に蒸着工程、写真蝕刻工程等を介し回路パターンを形成し前記回路パターンを個別化し複数の半導体チップを獲得した後、前記半導体チップをパッケージングすることにより製造される。
【0003】
前記蒸着工程は前記ウェーハー上に絶縁膜、導電膜等の多様な膜を形成する工程である。前記蒸着工程の例としては物理気相蒸着、化学気相蒸着、プラズマ強化化学気相蒸着などを挙げることができる。
【0004】
特に、プラズマ強化化学気相蒸着工程の場合、前記ウェーハーを工程温度に加熱しプラズマ状態に形成されたソースガスと反応ガスを利用し、前記ウェーハー上に所望の膜を形成することができる。前記プラズマ強化化学気相蒸着工程を行うための装置は、工程チャンバー内部に供給されたソースガスと反応ガスをプラズマ状態に形成するためのプラズマソースと、前記ウェーハーを支持し工程温度で加熱するためのセラミックヒーターを含み得る。
【0005】
前記セラミックヒーターには前記ウェーハーを工程温度に加熱するための発熱部材と、前記ソースガスと反応ガスをプラズマ状態に形成するための電極部材が備えられる。また、前記セラミックヒーターにはリフトピンの昇降のために上下を貫通する多数のピンホールが備えられる。このとき、前記発熱部材及び前記電極部材は前記ピンホールと離隔され配置される。
【0006】
前記発熱部材が前記ピンホールと離隔され配置され、前記ピンホールが前記セラミックヒーターの上端部位で断面積が増加する構造を有するので、前記発熱部材で発生された熱が前記セラミックヒーターに支持されたウェーハーに均一に伝達されない。即ち、前記ウェーハーで前記ピンホールの上方に位置した部位の温度が残りの部位の温度と差が出る可能性がある。従って、前記ウェーハーの温度分布が不均一になり得る。
【0007】
前記ウェーハーの温度が不均一な状態で前記ウェーハーに対し蒸着工程を行う場合、前記ウェーハーで前記ピンホールの上方に位置した部位に形成される膜の厚さが相対的に薄くなり、前記ウェーハー上に膜が均一に形成されない可能性がある。従って、前記ウェーハーの品質に悪影響を及ぼし得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はウェーハーを均一に加熱することができるセラミックヒーターを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によるセラミックヒーターはリフトピンの昇降のために上下を貫通する多数のピンホールを有するセラミックボディと、前記ボディの内部に備えられ、外部から印加される電源により熱を発生し前記セラミックボディの上部面に置かれるウェーハーを加熱するための発熱部材及び前記ボディの上部面で前記ピンホールが備えられた部位の周りに沿って備えられ、前記ウェーハーが均一に加熱されるように前記発熱部材で発生された熱を前記ウェーハーに電導させるための熱伝達部材を含み得る。
【0010】
本発明の一実施例によると、前記熱伝達部材は前記ボディと同一の材質からなるか、前記ボディより高い熱伝達率を有する材質からなってもよい。
本発明の一実施例によると、前記熱伝達部材は前記各ピンホールの周りに沿ってリング形態で備えられていてもよい。
【0011】
本発明の一実施例によると、前記熱伝達部材は前記各ピンホールの周りに沿って多数個が互いに離隔され備えられていてもよい。
本発明の一実施例によると、前記熱伝達部材は前記各ピンホールと密着するか前記各ピンホールから離隔され配置されていてもよい。
【0012】
本発明の一実施例によると、前記熱伝達部材と前記各ピンホールの間の離隔間隔は0乃至20mmであってもよい。
本発明の一実施例によると、一つのピンホールの周りに沿って備えられる熱伝達部材の上部面面積は13mm乃至1900mmであってもよい。
【0013】
本発明の一実施例によると、前記セラミックヒーターは前記ボディの上部面に互いに離隔され備えられ、ウェーハーを支持するための多数の支持部材を更に含んでいてもよい。
本発明の一実施例によると、前記熱伝達部材は前記支持部材と同一の高さを有していてもよい。
【0014】
本発明の一実施例によると、前記熱伝達部材の高さは5μm乃至40μmであってもよい。
本発明の一実施例によると、前記セラミックヒーターは前記ボディの内部に配置され、外部の接地部材と電気的に連結される電極部材を更に含んでいてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明による前記セラミックヒーターは、前記セラミックボディの上面に前記ピンホールの周りに沿って前記熱伝達部材を備える。それ故、前記セラミックボディ内部で前記発熱部材が前記ピンホールと離隔されており、前記ピンホールが前記セラミックヒーターの上面に行くほど断面積が増加する構造を有していても、前記発熱部材で発生された熱が前記熱伝達部材を介し前記ウェーハーで前記ピンホールの上方に位置した部位に伝達され得る。従って、前記セラミックヒーターに支持されたウェーハーが均一に加熱され得る。前記ウェーハーが均一に加熱されるので、蒸着工程で前記ウェーハー上に膜を均一に形成することができる。それ故、前記ウェーハーの品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施例によるセラミックヒーターを説明するための部分断面図である。
図2図1に図示されたセラミックヒーターを説明するための平面図である。
図3図1に図示された熱伝達部材の一例を説明するための平面図である。
図4図1に図示された熱伝達部材の他の例を説明するための平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付した図面を参照し、本発明の実施例によるセラミックヒーターについて詳しく説明する。本発明は多様な変更を加えられることができ、様々な形態を有することができるゆえ、特定実施例を図面に例示し本文に詳しく説明する。しかし、これは本発明を特定の開示形態について限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むものとして理解されなければならない。各図面を説明しながら類似した参照符号を類似した構成要素について使用した。添付された図面において、構造物の寸法は本発明の明確性を期するために実際より拡大し図示したものである。
【0018】
第1、第2等の用語は、多様な構成要素を説明するのに使用され得るが、前記構成要素は前記用語により限定されてはならない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的だけで使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しないながら、第1構成要素は第2構成要素として命名され得るし、同じく第2構成要素も第1構成要素として命名され得る。
【0019】
本出願で使用した用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されるもので、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なる意味でない限り、複数の表現を含む。本出願で、「含む」または「有する」等の用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするもので、一つまたはそれ以上の異なる特徴や数字、段階、動作、構成要素、部分品またはこれらを組み合わせたものの存在、または付加可能性を予め排除しないものとして理解されなければならない。
【0020】
異なって定義されない限り、技術的であるか科学的な用語を含み、ここで使用される全ての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者により一般的に理解されるものと同一の意味を有している。一般的に使用される辞典に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有するものとして解釈されなければならなく、本出願で明白に定義しない限り、理想的であるか過度に形式的な意味として解釈されない。
【0021】
図1は本発明の一実施例によるセラミックヒーターを説明するための部分断面図で、図2図1に図示されたセラミックヒーターを説明するための平面図である。
図1及び図2を参照すると、セラミックヒーター100はボディ110、支持部材120、発熱部材130、電極部材140及び熱伝達部材150を含む。
【0022】
ボディ110は平板形態を有し、セラミック材質からできていてもよい。前記セラミック材質は耐熱性が優秀で、電気的絶縁体である。例えば、前記セラミック材質はAl203、Y203、Al203/Y203、Zr02、AlC(Autoclaved lightweight concrete)、TiN、AlN、TiC、MgO、CaO、CeO2、TiO2、BxCy、BN、SiO2、SiC、YAG、Mullite、AlF3等であってもよい。
【0023】
ボディ110は上下を貫通する多数のピンホール112を有する。リフトピン(図示せず)はピンホール112に沿って昇降するように備えられ、ウェーハーをボディ110の上部面にローディングするか、前記ウェーハーをボディ110の上部面からアンローディングすることができる。
【0024】
一方、ピンホール112はボディ110の上端部位で断面積が増加する構造を有する。
支持部材120はボディ110の上部面に互いに離隔されるように備えられ、前記ウェーハーを支持する。支持部材120はボディ110の上部面中心を基準に同心円形態または放射状に配列され得る。ボディ110で前記上部面の平坦図が不良だとしても支持部材120が前記ウェーハーを水平にするように安定して支持することができる。また、支持部材120は前記ウェーハーをボディ110の上部面と離隔させることができる。従って、前記ウェーハーがボディ110に密着することを防止することができる。
【0025】
支持部材120はボディ110と同一の材質からできていてもよい。支持部材120とボディ110の材質が同一の場合、支持部材120はボディ110と一体として形成され得る。支持部材120とボディ110の材質が同一だとしても支持部材120とボディ110が個別に形成され得る。
【0026】
一方、支持部材120はボディ110と相違した材質からできていてもよい。この場合、支持部材120とボディ110は個別に形成され得る。
発熱部材130はボディ110の内部に備えられる。発熱部材130はボディ110の大きさより小さい大きさを有する円板形態であってもよい。このとき、発熱部材130はピンホール112と対応する部位に開口を有する。発熱部材130は外部の電源供給部(図示せず)と電気的に連結される。従って、発熱部材130は前記電源供給部(図示せず)から電源を印加され熱を発生し、ボディ110の支持部材120に置かれる前記ウェーハーを加熱することができる。
【0027】
発熱部材130は発熱機能が可能な金属材質からできている。一例として、前記発熱部材130はタンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、銀(Ag)、金(Au)、ニオブ(Nb)、チタン(Ti)または、これらの合金からできていてもよい。
【0028】
電極部材140はボディ110の内部に備えられる。電極部材140はボディ110の大きさより小さい大きさを有する円板形態であってもよい。このとき、電極部材140はピンホール112と対応する部位に開口を有する。電極部材140は発熱部材130と異なる高さに配置される。例えば、電極部材140は発熱部材130の上方に配置されるか、発熱部材130の下方に配置されていてもよい。電極部材140は外部の接地部材と電気的に連結される。電極部材140は電導性が優秀な金属材質からできている。例えば、電極部材140は発熱部材130と類似した材質からできていてもよい。
【0029】
外部から印加される高周波電圧を介したプラズマを利用し、ボディ110に置かれた前記ウェーハーに薄膜を蒸着する場合、ボディ110を介し前記ウェーハーを安定して加熱することができ、ボディ110により前記ウェーハーが電気的に干渉されることも防止することができる。
【0030】
また、前記プラズマを利用した薄膜蒸着工程の場合、電極部材140は前記高周波電圧による前記プラズマが円滑に形成されるようにするための基準電圧を提供する。
発熱部材130及び電極部材140がピンホール112に沿って昇降する前記リフトピンと接触しないように発熱部材130及び電極部材140はピンホール112と離隔されていてもよい。即ち、発熱部材130の開口の直径及び電極部材140の開口の直径がピンホール112の直径より大きくなり得る。
【0031】
熱伝達部材150はボディ110の上部面でピンホール112が備えられた部位の周りに沿って備えられる。熱伝達部材150は発熱部材130で発生された熱を支持部材120に支持された前記ウェーハーに伝達する。従って、ボディ110の内部で発熱部材130がピンホール112と離隔されており、ピンホール112がボディ110の上端部位で断面積が増加する構造を有していても、発熱部材130で発生された熱が熱伝達部材150を介し前記ウェーハーでピンホール112の上方に位置した部位に直接伝達され得る。それ故、セラミックヒーター100で発生された熱により前記ウェーハーが均一に加熱され得る。また、前記ウェーハーが均一に加熱されるので、蒸着工程で前記ウェーハー上に膜を均一に形成することができる。
【0032】
熱伝達部材150はセラミック材質からできていてもよい。
例えば、熱伝達部材150はボディ110を為すセラミック材質より熱伝達率が相対的に高いセラミック材質からできていてもよい。この場合、熱伝達部材150が前記ウェーハーでピンホール112の上方に位置した部位の温度を相対的に速く増加させることができる。
【0033】
他の例として、熱伝達部材150とボディ110は同一のセラミック材質からできていてもよい。
一方、熱伝達部材150は多様な形態を有していてもよい。
【0034】
図3図1に図示された熱伝達部材の一例を説明するための平面図である。
図3を参照すると、熱伝達部材150は各ピンホール112の周りに沿って、大略ドーナツ形態、即ちリング形態で備えられていてもよい。詳しくは、熱伝達部材150はピンホール112の形態と対応する円形リング形態であるものが好ましいが、多角形リング形態であってもよい。前記リング形態の熱伝達部材150は内側面と外側面が平坦な形状を有していてもよいが、前記内側面と前記外側面がしわ形状や凹凸形状を有していてもよい。
【0035】
図4図1に図示された熱伝達部材の他の例を説明するための平面図である。
図4を参照すると、熱伝達部材150は各ピンホール112の周りに沿って、多数個が互いに離隔され備えられていてもよい。このとき、熱伝達部材150は円形、多角形等多様な形態を有していてもよい。
【0036】
熱伝達部材150は各ピンホール112と密着するか各ピンホールから離隔され配置されていてもよい。例えば、熱伝達部材150が円形のリング形状を有する場合、熱伝達部材150の内側の半径が各ピンホール112の最上端の半径と実質同一であるか、熱伝達部材150の内側の半径が各ピンホール112の最上端の半径より大きくてもよい。
【0037】
例えば、熱伝達部材150と各ピンホール112の間の離隔間隔(G)は0乃至約20mmであってもよい。
熱伝達部材150と各ピンホール112の間の離隔間隔(G)は0mmより小さい場合、熱伝達部材150が各ピンホール112を塞ぐことになり、前記リフトピンが昇降する時、熱伝達部材150と衝突し得る。従って、熱伝達部材150と各ピンホール112の間の離隔間隔(G)は0mmと同じであるか大きくてもよい。
【0038】
熱伝達部材150と各ピンホール112の間の離隔間隔(G)が約20mmを超過する場合、熱伝達部材150が各ピンホール112と過度に離隔される。従って、熱伝達部材150が発熱部材130で発生された熱を前記ウェーハーに直接伝達しても、前記ウェーハーでピンホール112の上方に位置した部位に前記熱が十分に伝達されない。それ故、前記ウェーハーでピンホール112の上方に位置した部位が、残りの部位より温度が低い可能性がある。
【0039】
また、一つのピンホール112の周りに沿って備えられる熱伝達部材150の上部面の面積は約13mm乃至1900mmであってもよい。
熱伝達部材150の上部面の面積が約13mm未満の場合、熱伝達部材150の面積が相対的に狭く、発熱部材130で発生された熱が前記ウェーハーに十分に伝達されない可能性がある。従って、前記ウェーハーでピンホール112の上方に位置した部位の温度が残りの部位の温度より低く、前記ウェーハーの温度が均一でない可能性がある。
【0040】
熱伝達部材150の上部面の面積が約1900mmを超過する場合、熱伝達部材150の面積が相対的に広く、発熱部材130で発生された熱が前記ウェーハーに過度に伝達され得る。従って、前記ウェーハーでピンホール112の上方に位置した部位の温度が残りの部位の温度より高く、前記ウェーハーの温度が均一でない可能性がある。
【0041】
一方、熱伝達部材150は支持部材120と同一の高さを有していてもよい。
熱伝達部材150の高さが支持部材120の高さより低い場合、支持部材120により支持されたウェーハーと熱伝達部材150の間のギャップにより熱伝達部材150が前記ウェーハーと接触することができない。従って、発熱部材130で発生された熱が熱伝達部材150を介し、前記ウェーハーに直接伝達されることができない。
【0042】
熱伝達部材150の高さが支持部材120の高さより高い場合、前記ウェーハーで熱伝達部材150により支持されない部位が下方に垂れる可能性がある。
それ故、熱伝達部材150が前記ウェーハーと接触し、前記ウェーハーの垂れを防止するために熱伝達部材150は支持部材120と同一の高さを有することが好ましい。
【0043】
例えば、熱伝達部材150の高さは約5μm乃至40μmであってもよい。
熱伝達部材150の高さが約5μm未満の場合、熱伝達部材150の高さが過度に低く、熱伝達部材150を製造することが難しい。
【0044】
熱伝達部材150の高さが約40μmを超過する場合、熱伝達部材150の高さにより発熱部材130で発生された熱が熱伝達部材150を介し前記ウェーハーまで伝達される過程で、熱損失が発生する可能性がある。従って、発熱部材130で発生された熱が前記ウェーハーに十分に伝達されなく、前記ウェーハーが不均一に加熱される可能性がある。
【0045】
試験例1
【0046】
【表1】
表1は熱伝達部材150が円形リング形態を有し、熱伝達部材150の上部面の面積を約13mm乃至1900mmに維持した状態でピンホール112と熱伝達部材150の間の距離を0mmから25mmまで5mm単位で増加させながらセラミックヒーターを700℃まで上昇し、ウェーハーでピンホール112の上方に位置した部位の温度と残りの部位の温度偏差を測定した結果である。前記温度偏差が約8℃以下である場合、前記ウェーハーの温度が均一なものとして判断する。
【0047】
前記温度偏差の測定結果、ピンホール112と熱伝達部材150の間の距離が0mmから20mmである場合、前記ウェーハーの温度が均一なものとして測定され、ピンホール112と熱伝達部材150の間の距離が25mmである場合、前記ウェーハーの温度が不均一なものとして測定された。それ故、前記ウェーハーの温度を均一に加熱するためには、熱伝達部材150と各ピンホール112は約0乃至20mmほど離隔されなければならないことが分かる。
【0048】
実験例2
【0049】
【表2】
表2は熱伝達部材150が円形リング形態を有し、熱伝達部材150の上部面の面積を約13mm乃至1900mmに維持した状態で熱伝達部材150の高さを変化させながらウェーハーでピンホール112の上方に位置した部位の温度と残りの部位の温度偏差を測定した結果である。前記温度偏差が約8℃以下である場合、前記ウェーハーの温度が均一なものとして判断する。
【0050】
前記温度偏差の測定結果、熱伝達部材150の高さが30乃至39μmである場合、前記ウェーハーの温度が均一なものとして測定され、熱伝達部材150の高さが40乃至45μmである場合、前記ウェーハーの温度が不均一なものとして測定された。それ故、前記ウェーハーの温度を均一に加熱するためには熱伝達部材150の高さは約40μm未満でなければならないことが分かる。
【0051】
前記では本発明の好ましい実施例を参照し説明したが、該当の技術分野の熟練された当業者は下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正及び変更させることができることを理解することができるだろう。
【符号の説明】
【0052】
100:セラミックヒーター
110:ボディ
112:ピンホール
120:支持部材
130:発熱部材
140:電極部材
150:熱伝達部材
図1
図2
図3
図4