技術分野
この発明は、半導体装置および半導体装置の製造方法
要約特許出願時に添付された[要約書]
【課題】ポンプアウトによるサーマルペーストの枯渇を抑制し、熱によるパワー半導体チップの故障を抑制できる半導体装置および半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】半導体装置は、半導体チップ1を搭載した積層基板2が接合されたベース板3と、ベース板3に、サーマルペースト16および金属リング12を介して取り付けられたヒートシンク11と、を備える。また、金属リング12の中穴は、半導体チップ1と対向する部分に設けられ、前記中穴の部分13にサーマルペースト16が充填されている。また、金属リング12は、ベース板3と同程度の硬度の材料、または、より硬度が低い材料で形成されている。
【選択図】図1
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
上述のように、AlSiCベース板は温度変動による形状変化に対して良好である。しかし、AlSiCベース板は熱伝導率が銅に比べ大幅に低下する欠点がある。近年、この欠点を改良した材料として、MgSiC(マグネシウム合金に炭化珪素が含まれる複合材)が提案されている。以下、MgSiCを使用したベース板3をMgSiCベース板と記載する。MgSiCベース板は、熱膨張係数等の機械的特性がAlSiCベース板と同程度であり、熱電導率がAlSiCベース板よりも20%程度向上した材料である。
図13は、MgSiCベース板を用いた従来構造のパワー半導体モジュールのヒートシンク取り付け前の構成を示す断面図である。図14はMgSiCベース板を用いた従来構造のパワー半導体モジュールのヒートシンク取り付け後の構成を示す断面図である。図13に示すように、MgSiCベース板は、MgSiC材のみで構成され、表面には軟質金属層は存在しない。さらに、MgSiCベース板は、SiCの粉末が表面に露出するため、最表面が硬質であり、図14に示すように、MgSiCベース板はつぶれることがない。
このため、ヒートシンク11の凹凸9による隙間を埋めることができず、MgSiCベースを使用すると、AlSiCベースよりベース板3とヒートシンク11との間に隙間が多くできる。隙間が多くできると、パワー半導体チップ1の発熱により、サーマルペースト(不図示)が熱膨張して、隙間からサーマルペーストが外側に押し出される(ポンプアウト)。そのため、パワー半導体チップ1の発熱の繰り返しにより、サーマルペーストが枯渇するおそれがある。サーマルペーストは、グリースのような高粘度の液体に、熱伝導性の高い粒子を混ぜ込んだサーマルグリースである。サーマルペーストは、発熱体、例えば、ベース板3と放熱器、例えば、ヒートシンク11間の微細な隙間を埋め、伝熱性を向上させるためのものである。このため、サーマルペーストが枯渇するとベース板3からヒートシンク11への熱伝導が十分に行われず、パワー半導体チップ1が熱により故障する場合がある。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、ポンプアウトによるサーマルペーストの枯渇を抑制し、熱によるパワー半導体チップの故障を抑制できる半導体装置および半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置は、次の特徴を有する。半導体チップを搭載した積層基板が接合されたベース板と、前記ベース板に、サーマルペーストおよび金属リングを介して取り付けられたヒートシンクと、を備える。
【発明の効果】
本発明にかかる半導体装置および半導体装置の製造方法によれば、ポンプアウトによるサーマルペーストの枯渇を抑制し、熱によるパワー半導体チップの故障を抑制できるという効果を奏する。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】実施の形態にかかるパワー半導体モジュールの構成を示す断面図である。
【図2】実施の形態にかかるパワー半導体モジュールのベース板と金属リングを示す斜視図である。
【図3】実施の形態にかかるパワー半導体モジュールの金属リングの図2のA−A’部分の断面図である。
【図4】実施の形態にかかるパワー半導体モジュールのベース板の裏面を示す斜視図である。
【図5】実施の形態にかかるパワー半導体モジュールの図4にB−B’部分の断面図である(その1)。
【図6】実施の形態にかかるパワー半導体モジュールの図4にB−B’部分の断面図である(その2)。
【図7】実施の形態にかかるパワー半導体モジュールの金属リングの図2のA−A’部分の他の断面図である。
【図8】実施の形態にかかるパワー半導体モジュールの製造途中の状態を示す断面図である(その1)。
【図9】実施の形態にかかるパワー半導体モジュールの製造途中の状態を示す断面図である(その2)。
【図10】実施の形態にかかるパワー半導体モジュールの製造途中の状態を示す断面図である(その3)。
【図11】従来構造のパワー半導体モジュールのヒートシンク取り付け前の構成を示す断面図である。
【図12】従来構造のパワー半導体モジュールのヒートシンク取り付け後の構成を示す断面図である。
【図13】MgSiCベース板を用いた従来構造のパワー半導体モジュールのヒートシンク取り付け前の構成を示す断面図である。
【図14】MgSiCベース板を用いた従来構造のパワー半導体モジュールのヒートシンク取り付け後の構成を示す断面図である。
1 パワー半導体チップ
2 積層基板
21 絶縁基板
22 導電性板
3 ベース板
31 突起
32 溝
4 ケース
5 金属端子
6 金属ワイヤ
7 蓋
8 封止材
9 凹凸
10 軟質Al金属層
11 ヒートシンク
12 金属リング
121 突起
13 サーマルペースト塗布エリア
16 サーマルペースト
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