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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-183590(P2018-183590A)
(43)【公開日】2018年11月22日
(54)【発明の名称】非正視治療の追跡方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   A61F 9/00 20060101AFI20181026BHJP
   G06Q 50/22 20180101ALI20181026BHJP
【FI】
   A61F9/00
   G06Q50/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2018-82838(P2018-82838)
(22)【出願日】2018年4月24日
(31)【優先権主張番号】62/489,666
(32)【優先日】2017年4月25日
(33)【優先権主張国】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
2.SMALLTALK
(71)【出願人】
【識別番号】510294139
【氏名又は名称】ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Johnson & Johnson Vision Care, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ノエル・エイ・ブレナン
(72)【発明者】
【氏名】シュ・チェン
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA04
(57)【要約】
【課題】 個人の屈折異常の進行を予測し追跡する方法として個人の眼の将来の軸方向の伸長を推定するためのシステム、方法及びコンピュータプログラム製品を提供すること。
【解決手段】 方法は、コンピュータインタフェースを介して、基準時点から個人の前の所定期間における屈折変化に関するデータを受信することと、個人の年齢を表すデータ及び基準時点で測定された眼の現在の軸長値を表すデータを受信することと、個人の年齢、基準時点で測定された眼の現在の軸長値、及び前の所定期間における屈折変化に応じて、眼の将来の軸方向の伸長をプロセッサによって計算することと、計算された眼の軸方向の伸長の出力指示を生成し、出力指示を使用して個人のための近視抑制治療を選択することと、を含む。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
個人の近視を治療するためのコンピュータ実施方法であって、
コンピュータでインタフェースを介して、前の所定期間における前記個人の基準時点からの屈折変化に関するデータを受信することと、
前記インタフェースを介して、前記個人の年齢を表すデータ及び前記基準時点で測定された前記眼の現在の軸長値を表すデータを受信することと、
前記個人の前記年齢、前記基準時点で測定された前記眼の前記現在の軸長値、及び前記前の所定期間における前記屈折変化に応じて、前記眼の将来の軸方向の伸長を前記プロセッサによって予測することと、
前記インタフェースを介して、前記眼の前記予測される将来の軸方向の伸長の出力指示を生成することと、
前記出力指示を使用して前記個人のための近視抑制治療を選択することと、を含むコンピュータ実施方法。
【請求項2】
前記個人の過去の屈折変化に関するデータを受信することと、
前記過去の屈折変化データから、前記個人の屈折変化の進行変化率を計算することと、
前記計算された変化率を年率に換算して、過去1年間の前記屈折変化を得ることと、を更に含む、請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項3】
前記近視抑制治療が、近視抑制眼用レンズ、オルソケラトロジー又は製薬学的な治療計画を含む、請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項4】
前記近視抑制眼用レンズが、近視抑制コンタクトレンズを含む、請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項5】
前記プロセッサによって、前記眼の前記計算された将来の軸方向の伸長を所定の閾値と比較することと、
前記眼の前記計算された軸方向の伸長が前記所定の閾値より大きいとき、急速な進行者となる個人を前記プロセッサが同定することと、を更に含む、請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項6】
前記所定の閾値が、約0.301mm/年である、請求項5に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項7】
前記眼の前記計算された軸方向の伸長が、値ΔALであり、前記方法は、次式:
ΔAL=a×RECIPY(D)−b×年齢+c×軸長−d
に従ってΔALを計算することを含み、式中、a、b、及びcは、対応する係数であり、dは、mm単位の一定値であり、RECIPYは、ジオプター(D)で前記屈折変化を表し、年齢は、個人の年齢を年単位で表し、軸長は、mm単位である、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項8】
a=−0.12051+/−.05162(mm/D)、係数値b=0.03954+/−0.00323(mm/年)、係数値c=0.036819+/−0.001098、及び値d=0.35111(mm)+/−0.025809である、請求項7に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項9】
個人の近視を治療するためのコンピュータシステムであって、
命令を記憶するためのメモリと、
前記メモリと連結されたプロセッサであって、
前記サーバでインタフェースを介して、前の所定期間における前記個人の基準時点からの屈折変化に関するデータを受信し、
前記インタフェースを介して、前記個人の年齢を表すデータ及び前記基準時点で測定された前記眼の現在の軸長値を表すデータを受信し、
前記個人の前記年齢、前記基準時点で測定された前記眼の前記現在の軸長値、及び前記前の所定期間における前記屈折変化に応じて、前記眼の将来の軸方向の伸長を予測し、
前記インタフェースを介して、前記眼の前記予測される将来の軸方向の伸長の出力指示を生成し、
前記出力指示を使用して前記個人のための近視抑制治療を選択するための、前記記憶された命令を実行するプロセッサと、を備えるコンピュータシステム。
【請求項10】
前記記憶された命令が、
前記個人の過去の屈折変化に関するデータを受信し、
前記過去の屈折変化データから、前記個人の屈折変化の進行変化率を計算し、
前記計算された変化率を年率に換算して、過去1年間の前記屈折変化を得るように、前記プロセッサを更に構成する、請求項9に記載のコンピュータシステム。
【請求項11】
前記近視抑制治療が、近視抑制眼用レンズ、近視抑制コンタクトレンズ、及びソフトコンタクトレンズ、オルソケラトロジー又は製薬学的な治療計画のうち1つ又は2つ以上を含む、請求項9に記載のコンピュータシステム。
【請求項12】
前記プロセッサが、
前記眼の前記計算された軸方向の伸長を所定の閾値と比較し、
前記眼の前記計算された軸方向の伸長が前記所定の閾値より大きいとき、急速な進行者となる個人を同定し、
前記急速な進行者のための近視抑制治療を選択するための、更なる命令を実行する、請求項9に記載のコンピュータシステム。
【請求項13】
前記眼の前記計算された軸方向の伸長が、値ΔALであり、前記プロセッサが、
次式:
ΔAL=a×RECIPY(D)−b×年齢+c×軸長−d
に従ってΔALを計算するための更なる命令を実行し、式中、a、b、及びcは、対応する係数であり、dは、mm単位の一定値であり、RECIPYは、ジオプターで前記屈折変化を表し、年齢は、個人の年齢を年単位で表し、軸長は、mm単位である、請求項9に記載のコンピュータシステム。
【請求項14】
a=−0.12051+/−.05162(mm/D)、係数値b=0.03954+/−0.00323(mm/年)、係数値c=0.036819+/−0.001098、及び値d=0.35111(mm)+/−0.025809である、請求項13に記載のコンピュータシステム。
【請求項15】
個人の近視を治療するためのコンピュータプログラム製品であって、プログラム命令を実装した非一時的なコンピュータ読み取り可能記憶媒体を含み、前記プログラム命令が、
コンピュータでインタフェースを介して、前の所定期間における前記個人の基準時点からの屈折変化に関するデータを受信することと、
前記インタフェースを介して、前記個人の年齢を表すデータ及び前記基準時点で測定された前記眼の現在の軸長値を表すデータを受信することと、
前記個人の前記年齢、前記基準時点で測定された前記眼の前記現在の軸長値、及び前記前の所定期間における前記屈折変化に応じて、前記眼の将来の軸方向の伸長をプロセッサによって予測することと、
前記インタフェースを介して、前記眼の前記予測される将来の軸方向の伸長の出力指示を生成することと、
前記出力指示を使用して前記個人のための近視抑制治療を選択することと、を含む方法を実施するために前記プロセッサによって実行可能である、コンピュータプログラム製品。
【請求項16】
前記プログラム命令が、
前記個人の過去の屈折変化に関するデータを受信することと、
前記過去の屈折変化データから、前記個人の屈折変化の進行変化率を計算することと、
前記計算された変化率を年率に換算して、過去1年間の前記屈折変化を得ることと、を実施するように前記プロセッサを更に構成する、請求項15に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項17】
前記近視抑制治療が、近視抑制眼用レンズ、オルソケラトロジー又は製薬学的な治療計画を含む、請求項15に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項18】
前記近視抑制眼用レンズが、近視抑制コンタクトレンズを含む、請求項15に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項19】
前記眼の前記計算された軸方向の伸長が、値ΔALであり、前記方法は、次式:
ΔAL=a×RECIPY(D)−b×年齢+c×軸長−d
に従ってΔALを計算することを含み、式中、a、b、及びcは、対応する係数であり、dは、mm単位の一定値であり、RECIPYは、ジオプターで前記屈折変化を表し、年齢は、個人の年齢を年単位で表し、軸長は、mm単位である、請求項15に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項20】
a=−0.12051+/−.05162(mm/D)、係数値b=0.03954+/−0.00323(mm/年)、係数値c=0.036819+/−0.001098、及び値d=0.35111(mm)+/−0.025809である、請求項19に記載のコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本特許出願は、2017年4月25日に出願された米国特許仮出願第62/489,666号の利益を主張しており、2016年1月27日に出願された米国特許出願第15/007,660号の一部継続出願である。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、個人の近視の進行を、その個人の過去の屈折変化率に基づいて個人の眼の軸長の変化を予測することによって判定し、予測される軸方向の伸長に基づいて屈折の進行を抑制するための近視抑制治療オプションを推奨する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
視力低下に至る一般的な状態としては、近視及び遠視が挙げられ、近視及び遠視については、眼鏡、又はハード若しくはソフトコンタクトレンズの形態の矯正レンズが処方される。これらの症状は、一般的に、眼の長さと眼の光学成分の焦点との間の不均衡と説明される。近視眼は、網膜平面の前で焦点を結び、遠視眼は、網膜平面の後で焦点を結ぶ。近視が典型的に発症するのは、眼の軸長が、眼の光学成分の焦点距離よりも長くなる、即ち、眼が伸びすぎるからである。遠視は、典型的には、眼の軸長が、眼の光学構成要素の焦点距離と比較して短すぎるため、即ち、眼が、十分な長さにならないために発症する。
【0004】
近視は、世界の多くの地域で高い有病率を有する。この状態に関して最も懸念されるのが、例えば、5又は6ジオプターを超える高度近視への進行の可能性であり、高度近視は、視覚補助具なしで機能する能力に劇的に影響を与える。高度近視は、また、網膜疾患、白内障、緑内障、及び近視性黄斑変性症(MMD;近視性網膜症としても周知である)のリスク増大にも関連しており、世界的に見て永久的失明の主因となり得る。例えば、MMDは、病理学的近視と生理学的近視との間に明確な区別がない状態にする程度の、かつ近視の「安全」レベルがないような屈折異常(RE)に関連している。
【0005】
矯正レンズは、それぞれ、近視を矯正するために網膜面の前から、又は遠視を矯正するために網膜面の後ろから焦点を移すことによって、よりはっきりした像を網膜面に描くように眼の総焦点(gross focus)を変えるために使用される。しかしながら、上記状態の矯正アプローチは、上記状態の原因に対応するのではなく、単に補綴であり、つまり、症状に対応することを目的とする。
【0006】
大部分の眼は、単純近視、又は単純遠視を有するのではなく、近視性乱視、又は遠視性乱視を有する。焦点の乱視誤差は、点光源の像に、異なる焦点距離で2つの相互に垂直な線として形成させる。以下で論じる内容では、近視及び遠視という用語は、それぞれ、単純近視及び近視性単乱視、並びに遠視及び遠視性単乱視を含んで使用される。
【0007】
正視は、無限遠の物体が、光学補正の必要性なく、かつ水晶体が弛緩した状態で相対的に鮮明に焦点が合っているはっきりした視覚の状態を説明する。通常の、つまり正常視の大人の眼では、開口、つまり瞳孔の中央、つまり軸傍領域を通る遠くの物体及び近くの物体の両方からの光が、倒立像が感知される網膜平面近傍で眼の内側の水晶レンズによって集束される。しかし、ほとんどの正常な眼は、概ね、5mmの開口について約+0.5ジオプター(D)の領域において、正の縦球面収差を呈することが観察され、つまり、開口瞳孔周辺にて開口、つまり、瞳孔を通る光線は、眼が無限遠に焦点を合わせているとき、網膜面の前で+0.5D集束される。本明細書で使用するとき、尺度Dは、メートル単位のレンズ又は光学システムの焦点距離の反数と定義されるジオプトリー度数である。
【0008】
正常な眼の球面収差は、一定でない。例えば、調節(主として水晶体に対する変更を介して導き出される眼の光出力の変化)が原因となって、球面収差が、正から負に変わる。
【0009】
米国特許第6,045,578号は、正の球面収差をコンタクトレンズに付加することにより、近視の進行を低減、又は抑制することを開示している。この方法は、視覚系の球面収差を変化させて、眼の長さの延伸を変えることを含む。換言すれば、球面収差によって、正視化を調節することができる。このプロセスにおいて、近視眼の角膜には、レンズの中心から離れると大きくなるジオプトリー度数を有するレンズが装着される。レンズの中心部分に入射する近軸光線は、眼の網膜上に集められ、物体の鮮明な像を生成する。角膜の周辺部分に入射する周縁光線は、角膜と網膜との間の平面内に集められ、網膜上に、その像の正の球面収差を生成する。この正の球面収差は、眼の延伸を阻止する傾向がある、眼に対する生理学的効果を及ぼすことで、近視眼がより長く延伸する傾向を軽減する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
個人の眼の将来の軸方向の伸長(長さの変化)を推定し、個人の近視の進行の指標として軸方向の伸長値を使用するためのシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品。
【0011】
システムは、コンピュータにより実施され、個人の眼の延伸、即ち、個人の眼の軸方向の伸長を、その個人の過去の近視の進行速度に基づき、並びに特に、過去の所定期間にわたってその個人について検出された屈折変化の値、即ち、過去(例えば、過去1年間)の進行速度、及びその他のパラメータに応じて、予測する方法を有するコンピュータプログラム製品を実行する。
【0012】
したがって本発明は、過去の所定の時間にわたる個人の屈折変化の推定を決定し、この情報を使用して、眼の軸長における変化を表す値を予測することができるため、将来の期間にわたる近視の進行の推定を可能にするように使用され得る。
【0013】
これらの結果は、臨床医が幼時における過剰な眼の延伸を検出する助けになり得るため、近視の予防及び/又は抑制のための介入に対する意思決定を容易にする。
【0014】
本発明の一態様によれば、個人の近視を治療するためのコンピュータ実施方法が提供される。方法は、コンピュータでインタフェースを介して、前の所定期間における個人の基準時点からの屈折変化に関するデータを受信することと、インタフェースを介して、個人の年齢を表すデータ及び基準時点で測定された眼の現在の軸長値を表すデータを受信することと、個人の年齢、基準時点で測定された眼の現在の軸長値、及び前の所定期間における屈折変化に応じて、眼の将来の軸方向の伸長をプロセッサによって計算することと、インタフェースを介して計算された眼の軸方向の伸長の出力指示を生成し、出力指示を使用して個人のための近視抑制治療を選択することと、を含む。
【0015】
一態様では、コンピュータ実施方法は、個人の過去の屈折変化に関するデータをコンピューティングデバイスに受信させ、過去の屈折変化データから、個人の屈折変化の進行変化率を計算する。この計算された変化率は、更に年率に換算されて過去1年間の屈折変化を得る。
【0016】
決定された過去1年にわたる個人の屈折変化の進行変化率に基づいて、コンピュータ実施方法は、眼の将来の軸方向の伸長を、以下により値ΔALとして計算する。
ΔAL=a×RECIPY(D)−b×年齢+c×軸長−d
式中、a、b、及びcは、対応する係数であり、dは、mm単位の一定値であり、RECIPYは、ジオプターで屈折変化を表し、年齢は、個人の年齢を年単位で表し、軸長は、mm単位である。
【0017】
計算された個人のΔALに基づいて、実施する方法は、非正視抑制治療、例えば、その個人に特有の近視抑制眼用レンズ(例えば、即ち近視抑制コンタクトレンズ)の使用の処方を推奨してもよい。
【0018】
本発明の別の態様によれば、個人の近視を治療するためのコンピュータシステムが提供される。システムは、命令を記憶するメモリと、メモリと連結されたプロセッサと、を備え、このプロセッサは、サーバのインタフェースを介して、基準時点から個人の前の所定期間における屈折変化に関するデータを受信し、インタフェースを介して、個人の年齢を表すデータ及び基準時点で測定された眼の現在の軸長値を表すデータを受信し、個人の年齢、基準時点で測定された眼の現在の軸長値、及び前の所定期間における屈折変化に応じて、眼の将来の軸方向の伸長を計算し、インタフェースを介して計算された眼の軸方向の伸長の出力指示を生成し、出力指示を使用して個人のための近視抑制治療を選択するための記憶された命令を実行する。
【0019】
更なる態様において、動作を実施するためのコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、処理回路によって読み取り可能な記憶媒体と、方法を実行するために処理回路によって実行される記憶命令とを含む。方法は、上に列挙されたものと同じである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明の上述及び他の特徴と利点は、添付図面に例証されるような、本発明の好ましい実施形態の以下のより詳しい記載から明白となるであろう。
図1】個人の眼の将来の軸方向の伸長を推定するためのコンピュータ実施システムを示す。
図2】一実施形態に従って、個人の眼の推定された将来の軸方向の伸長に基づいて近視用の治療オプションを示唆するために使用される方法を示す。
図3】本発明の少なくとも1つの実施形態を実施するための代表的なハードウェア環境を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、個人の眼の将来の軸方向の伸長(長さの変化)を推定し、個人の近視の進行の指標として軸方向の伸長値を使用することによって、経時的な個人の屈折異常進行を追跡するための方法及びシステムに関する。
【0022】
一実施形態では、コンピュータ実施システムは、個人の眼の延伸、即ち、個人の眼の軸方向の伸長を、過去の所定期間にわたってその個人について検出された屈折変化の値、即ち、(例えば、過去1年間)、及びその他のパラメータに応じて、その個人の過去の近視の進行速度に基づき、予測する方法を有するコンピュータプログラム製品を実行する。
【0023】
別の例示の実施形態によれば、本発明は、予測される個人の眼の軸方向の伸長に基づき将来の近視の進行を推定し、個人における近視の進行を低減し、遅延させ、除去し、潜在的に逆転させるための治療オプションを提供する方法を目的とする。
【0024】
図1は、個人の眼の将来の軸方向の伸長を推定し、近視抑制治療を決定するためのコンピュータ実施システムを示す。いくつかの態様では、システム100は、コンピューティングデバイス、モバイル装置、又はサーバを含み得る。いくつかの態様では、コンピューティングデバイス100は、入力データを受信し、本明細書に記載の方法工程のうちの1つ又は2つ以上などのデータ分析を行い、データを出力するための、例えば、パーソナルコンピュータ、ノートブック、タブレット、スマートデバイス、スマートフォン、又は他の任意の同様のコンピューティングデバイスを含み得る。入力データ及び出力データは少なくとも1つのデータベース130に記憶又は保存され得る。入力及び/又は出力データはコンピュータ100にインストールされたソフトウェアアプリケーション170[例えばアイケア開業医(ECP)のオフィス内のコンピュータ]によって、スマートデバイス121にダウンロード可能なソフトウェアアプリケーション(アプリ)によって、又はネットワーク99を介して、コンピュータによってアクセス可能なセキュアウェブサイト125若しくはウェブリンクによって、アクセスされ得る。入力及び/又は出力データはコンピュータ又はスマートデバイスのグラフィックユーザーインタフェース上に表示され得る。
【0025】
特に、コンピューティングシステム100は、1つ又は2つ以上のハードウェアプロセッサ152A、152B、例えば、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラム命令を記憶するためのメモリ154、ネットワークインタフェース156、ディスプレイデバイス158、入力デバイス159、及び他の任意のコンピューティングデバイスに共通の機能を含み得る。いくつかの態様では、コンピューティングシステム100は、例えば、公衆又はプライベート通信ネットワーク99を介してウェブサイト125又はウェブ若しくはクラウドベースのサーバ120と通信するように構成されている任意のコンピューティングデバイスであり得る。更に、システム100の一部として示されるように、臨床医の測定値から取り込まれた、個人の屈折変化に関し、関連する近視抑制治療を含む履歴データは、取り付けられた又はリモートメモリ記憶装置、例えば、データベース130内に、取得され、記録される。
【0026】
図1に示された実施形態では、プロセッサ152A、152Bとして、例えば、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は他の様々な動作を実施するように構成されている任意のプロセッサを挙げることができる。プロセッサ152A、152Bは、後述される命令を実行するように構成され得る。これらの命令は、例えば、メモリ記憶装置154内にプログラムされたモジュールとして記憶され得る。
【0027】
メモリ154として、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び/若しくはキャッシュメモリ又はその他のものなど揮発性メモリの形態の非一時的コンピュータ読み取り可能媒体を挙げることができる。メモリ154として、例えば、その他の取り外し可能/取り外し不可能、揮発性/不揮発性記憶媒体を挙げることができる。非限定的な例としてのみ、メモリ154としては、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EPROM、若しくはフラッシュメモリ)、ポータブルコンパクトディスク読出し専用メモリ(CD−ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、又はこれらの任意の好適な組み合わせが挙げられる。
【0028】
ネットワークインタフェース156は、ウェブサイトサーバ120との間で、例えば、有線又は無線接続を介して、データ又は情報を送受信するように構成されている。例えば、ネットワークインタフェース156は、Bluetooth(登録商標)、WIFI(例えば、802.11a/b/g/n)、セルラーネットワーク(例えば、CDMA、GSM、M2M、及び3G/4G/4G LTE)、近距離無線通信システム、衛星通信、ローカルエリアネットワーク(LAN)経由、ワイドエリアネットワーク(WAN)経由、又はコンピューティングデバイス100がサーバ120に情報を送信する若しくはそのサーバから情報を受信するのを可能にする他の任意の通信形態などの、無線技術及び通信プロトコルを利用し得る。
【0029】
ディスプレイ158として、例えば、コンピュータモニタ、テレビ、多機能テレビ、例えば、ノートブック、スマートフォン、スマートウォッチ、仮想現実ヘッドセット、スマートウェアラブルデバイスなどのパーソナルコンピューティングデバイスに組み込まれたディスプレイ画面、又はユーザー情報を表示する他の任意の機構を挙げることができる。いくつかの態様では、ディスプレイ158として、液晶ディスプレイ(LCD)、電子ペーパー/電子インクディスプレイ、有機LED(OLED)ディスプレイ、又はその他の同様のディスプレイ技術を挙げることができる。いくつかの態様では、ディスプレイ158は、タッチセンサ式であってもよく、入力デバイスとしても機能し得る。
【0030】
入力デバイス159として、例えば、キーボード、マウス、タッチセンサ式ディスプレイ、キーパッド、マイクロフォン、又はコンピューティングデバイス100と相互作用する能力をユーザーにもたらすように、単独で若しくは一緒に使用され得るその他の同様の入力デバイス若しくはその他の任意の入力デバイスを挙げることができる。
【0031】
個人の眼の軸長における変化を計算するためのコンピュータシステム100の能力に関して、システム100は、現在の個人の過去の屈折変化/異常に関するデータ、例えば、一定期間(例えば、過去1年間)にわたって臨床医から受信したデータを記憶するように構成されたメモリ160を含む。一実施形態では、このデータは、ローカルメモリ160(即ち、コンピュータ又はモバイル装置システム100に固有である)に記憶されてもよく、ないしは別の方法でリモートサーバ120からネットワークを介して検索されてもよい。現在の個人の過去の屈折変化に関するデータは、システム100のローカル接続されたメモリ記憶装置160に対する入力のためにリモートネットワーク接続を介してアクセスされ得る。
【0032】
一実施形態では、コンピューティングシステム100は、デバイスメモリ154に記憶されたプログラム済み処理モジュールを使用する技術プラットフォームを提供し、このモジュールはプロセッサ(複数可)152A、152Bを介して実行されて、個人の眼の将来の軸方向の伸長の長さを、その個人用に受信した過去の屈折変化データの入力セットに基づいて計算する能力をシステムに提供し得る。
【0033】
一実施形態では、メモリ154に記憶されたプログラムモジュールは、オペレーティングシステムソフトウェア170、及び様々なソフトウェアモジュールがどのように相互作用するか、軸長における変化の計算を実行するために使用される動作を制御するために使用されるウェブサービス、などを指定するためのAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)のような関連する機構を含み得る本明細書の方法を実行するためのソフトウェアアプリケーションモジュール175を含み得る。デバイスメモリ154に記憶された1つのプログラムモジュール180は、現在の個人の過去の期間、例えば1年における屈折変化を表している値(「RECIPY」)を決定する「RECIPY」計算プログラム190を含んでもよい。個人のこのRECIPY屈折変化率値から、デバイスメモリ154に記憶された更なるプログラムモジュール190は、様々なデータ及びその個人の軸長(「ΔAL」)値の変化を予測するためにプロセッサによって実行されるアルゴリズムの処理命令を提供するプログラムコードを含んでもよい。その個人の軸長(「ΔAL」)値の予測される変化に基づき、更なるモジュール195が呼び出されて、臨床医、個人、又は任意のユーザーに、個人の屈折変化を抑制若しくは予防するか又は屈折の進行速度を低下させるために使用され得る近視用コンタクトレンズのタイプなどの治療オプション(複数可)を薦めることができる。
【0034】
図2は、個人の眼の将来の軸方向の伸長を推定するために、また一実施形態に従って、個人の眼の推定された将来の軸方向の伸長に基づいて近視性患者用の治療オプションを示唆するためにシステム100で実行されるコンピュータ実施方法200を示す。個人には、年齢が約6〜14才である小児を含んでもよい。しかし、本明細書の方法は、低年齢児、年長の青年、又は若年成人にも適用できよう。
【0035】
一実施形態では、方法は、205で一定期間にわたってその個人で測定された屈折値を表すデータを受信する。例えば、図1のシステム100は、一定期間にわたって個人の屈折変化を表すデータをメモリから受信する。一例では、一定期間は、基準時点、例えば、本日の前の1年又は2年以上であってもよい。更に、210で、図1のシステムは、少なくとも個人の年齢を含む個人についての特徴を受信する。215で、システム100は、眼の軸長の現在の測定値を受信する。このデータが利用できない場合は、臨床医又はECPは、システムディスプレイインタフェース158を介して超音波、部分コヒーレンス干渉法、光低コヒーレンス反射計測、波長掃引型光干渉断層計又はその他の測定技術を使用して個人の眼の軸長の現在の測定値を取得する又は得るように促され得る。一定期間にわたる個人の測定された屈折値を表すデータから、システムは、RECIPY計算プログラムモジュール180を呼び出して、一定期間にわたって220で個人の屈折変化率値を計算する。変化率を年率に換算することによって、システムは、前年の屈折異常変化「RECIPY」を計算する。例えば、屈折異常データが現在の日付の前の2年間既知であり、屈折の変化が−2Dであった場合、RECIPY値が−1D(ここでDは、ジオプターである)になるであろう。通常、臨床診療において屈折異常の変化として測定されたものの、将来の進行は、軸方向の伸長として取り込まれる。それはこのパラメータが、進行の監視において屈折異常より精度の高い評価基準であり、近視性網膜症などの近視に関連した変化の進行に最も関連しているからである。
【0036】
近視の進行は、個人の屈折異常の変化を特徴とし得るが、本実施形態によれば、近視の進行は、個人の眼の軸長における変化を特徴とする。図2の工程225に続けると、システム100は、個人の眼の軸長における変化を予測するために軸長の変化の計算プログラムモジュール190を実行する。下の等式1)は、年率に換算された過去の屈折変化率「RECIPY」の値、工程210で受信した年齢データ、及び215で受信した予測の作成時の軸長データに応じた、軸長「ΔAL」における予測される変化を表す。
ΔAL=f(RECIPY,年齢,軸長)
詳細には、
ΔAL=[a(mm/D)×RECIPY(D)]−b(mm/年)×年齢(才)]+[c×軸長(mm)]−d(mm)(1)
式中、ΔALは、推定された眼の軸方向の伸長(例えば、基準時点後12ヶ月間にわたる)であり、ミリメートルで測定され、RECIPYは、前年の屈折異常変化であり(又は屈折データが特に前の12ヶ月間に使用可能でない場合、相対化された量)、ジオプターDで測定され、「年齢」は、年単位の小児の年齢であり、「軸長」は、基準時点でmm単位で測定された眼の軸長である。一実施形態では、係数値a=−0.12051+/−.05162(mm/D)、係数値b=0.03954+/−0.00323(mm/年)、係数値c=0.036819+/−0.001098、及び値d=0.35111+/−0.025809(mm)である。
【0037】
更なる実施形態では、前の屈折変化、現在の軸長、及び患者の年齢に応じて眼の将来の軸方向の伸長を予測するための等式1)の等価形式が実施され得ることを理解されたい。このような将来の屈折変化の予測は、過去の軸方向の伸長の測定値を入力パラメータとして受信し得る。このような将来の屈折変化の予測はまた、将来の予測される屈折異常変化も出力し得る。更に、等式1)の形式は、角膜の半径、前房深度、レンズの厚さ、レンズの度、硝子体腔深度若しくは類似のものなどの、患者の若しくは患者の眼の生体測定データ、又は、野外活動を含む特定の活動に従事している時間量、細かい作業活動のレベル(例えば、日若しくは週若しくは月あたりの読んでいる時間数、又は勉強若しくは読書に費やした時間、又はデジタル装置で費やした時間)が挙げられるがこれらに限定されない患者の行動態様、又は、近視性の親若しくは兄弟姉妹の人数、患者の親若しくは兄弟姉妹の屈折状況、患者の人種、民族性、ジェンダーが挙げられるがこれらに限定されない患者の遺伝子構成に関する情報、又は、国若しくは都市化の程度などの地理的な位置、若しくは屈折の進行に関連すると見なされるその他の任意のタイプの人口統計上の若しくは環境的な変数が挙げられるがこれらに限定されない更なるパラメータなど、が挙げられるがこれらに限定されない屈折異常進行の他の潜在的な予測因子に対応する追加の入力パラメータを受信するように修正されてもよい。
【0038】
一実施形態では、等式1)は、臨床研究の対照群からのデータに従って屈折の進行における将来のΔAL変化を予測するように開発されたモデルによって生じた。実施例の研究では、対照群内の100人の被験者は、2年間追跡され、システムは、ベースライン、12ヶ月、及び24ヶ月の時に入手できる毛様体筋麻痺性自動屈折(cycloplegic autorefraction)及び軸長のデータ、並びに被験者の性別、人種及び民族性のデータを得た。第1の12ヶ月データは、事前の履歴として使用され、第2の12ヶ月データは、12ヶ月の検査を、第2の12ヶ月間の進行の予測を行う日(即ち、「基準」時点)とした将来の進行として使用された。このデータセットに含まれた被験者は、ベースラインの最も良好な球面屈折−0.75D〜−5.00D及び乱視1.00D以下を有する8〜15才(平均±SD=9.8±1.3才)の小児であった。被験者の51パーセントは、女性で、93%はアジア人であった。被験者の右眼のみが、分析用のデータセットに含まれた。このデータセットの「RECIPY」の平均(±SD)は、屈折変化で−0.64±0.52D(範囲:−2.25〜+0.50D)であった。第1の12ヶ月間中の軸方向の伸長は、0.25±0.16mm(範囲:−0.18〜0.65mm)であった。2年目の開始時において、毛様体筋麻痺性自動屈折の等価球面度数の平均±SDは、−3.35±1.26D(範囲:−1.37〜−6.87D)であり、軸長の平均±SDは、24.86±0.87mm(範囲:23.07〜26.78mm)であった。
【0039】
入手できるデータは、基準時点におけるRECIPY、屈折異常及び軸長、性別、民族性、並びに2回目の12ヶ月間における軸方向の伸長を含んだ。多変量解析が実施され、等式1)をもたらして、変数を関連付け、次式を得た。
ΔAL=[−0.12051(mm/D)×RECIPY(D)]−[0.03954(mm/年)×年齢(才)]+[0.036819×軸長(mm)]−0.35111(mm)。
【0040】
適合値の統計情報は、下の表1に示され、F及びPは、分散分析の実施から導かれる統計的優位性を判定する統計値を表す。低いP値に基づいて、RECIPY、年齢、及び軸長は、有意な予測変数値であることがわかる。
【0041】
【表1】
【0042】
一実施形態では、急速な進行者は、上記軸方向の伸長、例えば、0.20mmを有すると見なされ得る。この場合では、等式1)アルゴリズムは、0.87の感度及び0.58の特異度を呈する。一実施形態では、急速な進行者であると予測される人の平均進行は、この基準によって0.301mm/年であり、遅い進行者(0.146mm/年)であると予測される人の平均進行の2倍であった。0.23mmのアルゴリズムからのカットオフ値を使用して、0.20mmを超えて進行するであろう人々を予測する場合は、感度は、0.79であり、0.71の特異度を有する。
【0043】
下の表2は、基準時点における所与のデータ、即ち、基準時点における年齢、指示対象時点の軸長、及び決定されたRECIPY値について、2年目の一部の選択された実施例の軸方向の伸長に関する予測を示す。
【0044】
【表2】
【0045】
図2に戻ると、屈折の進行における予測される将来のΔAL変化に基づいて、特定のタイプのソフトレンズ又はオルソケラトロジー治療計画を推奨してもよい。一実施形態では、図2の230で、システム100は、今後1年間に予測されるΔAL変化に基づく個人の予測される近視の進行を所与として個人の近視治療として使用するための好適な屈折設計を有するソフトコンタクトレンズなどの光学素子を決定し得る。一実施形態では、治療オプションは、正の球面収差を有し、レンズ中央から離れるとジオプトリー度数が大きくなる多焦点コンタクトレンズを含んでもよく、このコンタクトレンズは、ある量の周辺の「ぼけ」を生じさせて、眼の延伸を抑制するための周知された方法で眼に光を与えない。他の実施形態では、点眼液の療法若しくは個人に投与される他の製薬学的治療が近視の進行を低減するのに好適であり得るか、又は野外で過ごした療法が近視の進行を遅延若しくは防止すると判断され得ると、決定されてもよい。個人において近視の進行を低減し、遅延させ、除去し、若しくは更に逆転させ得る現在又は将来利用可能な任意の治療オプションが230で決定され得る。図2の235で、システムは、システムにローカルに接続されているか、ネットワークを介したリモートコンピュータへの通信のためのものかに関わらず、システムディスプレイインタフェース158を介して臨床医のために推奨を自動的に生成してもよい。
【0046】
一実施形態では、ディスプレイはコンピュータ又はスマートデバイス(例えばタブレットコンピュータ、スマートフォン、携帯情報端末、ウェアラブルデジタルデバイス、ゲーム機器、TV)のグラフィックユーザーインタフェースであり得る。特定の実施形態では、ディスプレイはアイケア提供者のコンピュータ又はスマートデバイス上で、及びユーザーのコンピュータ又はスマートデバイス上で同期され得る。
【0047】
急速な進行者の予測
一実施形態では、システム100は、急速な進行者になりやすい近視者を更に同定し得る。そのような近視者の検出は、治療計画を標的にするのに、及び近視抑制臨床研究を設計する際に有用であり得る。将来の急速な進行の可能性の評価において急速な進行の履歴は、良く知られている危険因子の年齢に比べて同様又はより良好な予測値の因子であることが示されてきたように、過去の屈折の進行(RECIPY)を含む等式1)のアルゴリズムは、将来の急速な進行を予測するために使用され得る。
【0048】
更なる実施例では、システム100は、ベースライン、1年、及び2年を含む期間にわたって、−0.75〜−5.00Dの近視を有する8〜15才の100人の小児で得た(例えば、部分干渉法によって得た)毛様体筋麻痺性動屈折(CAR)データ及び軸長データを受信した。多変数回帰分析が右眼で実施され、2年目の軸方向の伸長は、前年の屈折異常変化(RECIPY)、年齢、ジェンダー、民族性、1年の軸長及び1年の屈折異常による多変数分析に適合した。進行の識別における良好な感度のために軸方向の伸長を従属変数として選択したが、過去の屈折変化を予測変数として使用した。
【0049】
RECIPY、年齢、1年の軸長因子に関する実施例のp−値分析結果は、RECIPY(p<0.0001)、年齢(p<0.001)、1年の軸長(p<0.05)及びRECIPY年齢相互作用(p<0.05)であり、これら全ての因子が1〜2年の軸方向の伸長の予測において有意に寄与したことを示している。ジェンダー、民族性、及び1年の屈折異常は、軸方向の伸長の予測に対して有意に寄与しなかった。モデル適合は、2年目の軸方向の伸長における分散の57%を占めた。0.2mmの基準を使用して、モデルは、急速な進行者の予測において、0.87の感度及び0.58の特異度を有する。この基準によって急速な進行者(0.301mm/年)に分類される人の平均進行は、遅い進行者(0.146mm/年)であると予測される人の平均進行の2倍であった。
【0050】
したがって、等式1)に従うΔALの計算は、将来の軸方向の伸長の良好な予測を提供する。この情報は、近視抑制治療をガイドするのに、及び臨床研究の設計に有用である。
【0051】
出願者の同時係属中の米国特許出願第15/007,660号は、その全内容及び開示が、あたかも全体に本明細書に陳述されているかのように参照により本明細書に援用され、経時的な個人の屈折異常進行を予測し追跡するためのシステム及び方法を詳述している。記載されたシステム及び方法は、近視の治療のコースを最適に決定するために、また個人に適用された治療のコースが有効であった/おそらく有効であるかどうかを経時的にECPが評価するために適用される。ECP、親、及び患者は、したがって特定の近視抑制治療の見込まれる長期的な利点についてより良い理解を提供される。
【0052】
システム、方法、及びコンピュータプログラム製品に基づいて、本発明は、ECPが計算された将来の眼の軸方向の伸長及び結果として生じる予想される近視の進行に基づいて小児のための近視抑制治療及び/又は眼用レンズのタイプを選択するのを助け得る。
【0053】
同時係属中の米国特許出願第15/007,660号に記述された方法、システムは、ECPが近視の進行を遅らせるために治療の効果を実証及び追跡するように実施されてもよく、また個人が近視抑制治療の長期的な利点を理解できるようにする。同時係属中の米国特許出願第15/007,660号に記述された原理は、等式1)に従って予測される軸方向の伸長値の決定に基づき近視の進行を遅らせるために近視抑制治療を追跡するように適用され得る。
【0054】
したがって、将来の所定期間にわたる基準集団に対する個人の眼の潜在的な軸方向の伸長を推定する追跡方法及びシステムは、1)ECPが軸方向の伸長(したがって屈折)の進行を予測及び追跡すると共に、近視の進行を遅らせるために治療の効果を実証及び追跡することを可能にし、及び/又は2)患者若しくは両親が近視抑制治療の長期にわたる利点を理解できるようにするために使用され得る。
【0055】
本明細書で記述される原理は近視を対象としているが、本発明はそれに限定されるものではなく遠視又は乱視などの他の屈折異常にも適用できよう。
【0056】
本開示に基づく当業者には理解されるように、本発明の態様はシステム、方法、又はコンピュータプログラム製品として実施され得る。したがって、本発明の態様は完全なハードウェアの実施形態、ソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなど)で動作するプロセッサ、又は本明細書では一般に「回路」、「モジュール」、又は「システム」と呼ばれ得るソフトウェアとハードウェアとを組み合わせた実施形態をとり得る。更に、本発明の態様は、1つ又は2つ以上のコンピュータ可読媒体中に具現化されたコンピュータプログラム製品の形態をとってもよく、この媒体は、コンピュータ可読プログラムコードが内部に具現化されている。
【0057】
1つ又は2つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせが利用されてもよい。このコンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、限定されるものではないが、例えば、電子、磁気、光学、電磁気、赤外、若しくは半導体システム、機器、若しくはデバイス、又は前述の任意の好適な組み合わせであってもよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(包括的なリスト)には、以下、即ち1本又は2本以上の配線を有する電気接続、携帯用コンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、携帯コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD−ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、又は上記の任意の適宜の組み合わせが含まれよう。本開示の文脈で、コンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置、又はデバイスによって、又はこれと接続して使用するためのプログラムを含み、又は記憶することができる。
【0058】
本発明の態様のための動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java、Smalltalk、C++、C#、Transact−SQL、XML、PHPなどのオブジェクト指向プログラミング言語を含む1つ又は2つ以上のプログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は類似のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語のいずれかの組み合わせで書き込み得る。プログラムコードは、完全にユーザーのコンピュータ上で、部分的にユーザーのコンピュータ上で独立したソフトウェアパッケージとして、部分的にユーザーのコンピュータ上で、部分的にはリモートコンピュータ上で、又は完全にリモートコンピュータ上又はサーバ上で実行され得る。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザーのコンピュータに接続されてもよく、又は(例えばインターネットサービスプロバイダを利用したインターネットを介して)外部コンピュータ接続されてもよい。
【0059】
コンピュータプログラム命令は汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラム可能なデータ処理機器のプロセッサに提供されて、命令がコンピュータ、又は他のプログラム可能データ処理機器のプロセッサで実行され、指定の機能/動作を実施するための手段を生成し得る。
【0060】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理機器、又は他のデバイスが特定の方法で機能するように指示して、コンピュータ可読媒体に記憶されている命令が特定の機能/動作を実施する命令を含むメ−カーの製品を生成できるようにコンピュータ可読媒体に記憶され得る。
【0061】
これらのコンピュータプログラムの命令をコンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理機器、又は他のデバイス上にロードして、一連の操作工程をそのコンピュータ、他のプログラム可能な機器、又は他のデバイス上で実施させ、コンピュータ実施プロセスを生成させて、そのコンピュータ又は他のプログラム可能な機器上で実行される命令が、定められている機能/動作を実施するプロセスをもたらすようにしてもよい。
【0062】
次いで図3を参照すると、本発明の少なくとも1つの実施形態を実施するための代表的なハードウェア環境が示されている。この概略図は、本発明の少なくとも1つ実施形態による情報処理/コンピュータシステムのハードウェア構成を示している。システムは少なくとも1つのプロセッサ又中央処理ユニット(CPU)10を備えている。CPU10は、ランダムアクセスメモリ(RAM)14、リードオンリーメモリ(ROM)16、及び入力/出力(I/O)アダプタ18へのシステムバス12に相互接続されている。I/Oアダプタ18は、ディスクユニット11及びテープドライブ13、又はシステムによって可読である他のプログラム記憶デバイスなどの周辺機器に接続することができる。システムはプログラム記憶デバイス上の本発明による命令を読み取り、これらの命令に従って本発明の少なくとも1つの方法論を実行することができる。システムは更に、キーボード15、マウス17、スピーカ24、マイクロフォン22、及び/又はタッチスクリーンデバイス(図示せず)などの他のユーザーインタフェースデバイスをバス12に接続してユーザー入力を収集するユーザーインタフェースアダプタ19を含んでいる。加えて、通信アダプタ20はバス12をデータ処理ネットワーク25に接続し、ディスプレイアダプタ21はバス12を、例えばモニタ、プリンタ、又は送信機などの出力デバイスとして具現化し得るディスプレイデバイス23に接続する。
【0063】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を記載する目的でのみ使用され、限定を意図するものではない。本明細書で使用するとき、文脈上特に明記されない限り、単数形「a」、「an」及び「the」は複数の形態をも含むものとする。基本用語「含む」及び/又は「有する」は、本明細書で用いられる場合、記載された特徴、完全体、工程、動作、要素、及び/又は構成部品の存在を特定するものであるが、1つ又は2つ以上の他の特徴、完全体、工程、動作、要素、構成要素及び/又はそれらの群の存在を除外するものではないことを理解されたい。
【0064】
本明細書で用いられる「通信する」は、1つ又は2つ以上の追加の構成要素を介して(又はネットワークを経て)間接的に、又は通信すると記載された2つの構成要素間で直接的に物理的接続、又は無線接続を含む。
【0065】
ここで図示及び説明した実施形態は、最も実用的で好適な実施形態と考えられるが、当業者であれば、ここに図示及び開示した特定の設計及び方法からの変更はそれ自体当業者にとって自明であり、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく使用できることは明らかであろう。本発明は、説明し例証した特定の構成に限定されないが、添付の特許請求の範囲に含まれ得る全ての修正と一貫するように構成されているべきである。
【0066】
〔実施の態様〕
(1) 個人の近視を治療するためのコンピュータ実施方法であって、
コンピュータでインタフェースを介して、前の所定期間における前記個人の基準時点からの屈折変化に関するデータを受信することと、
前記インタフェースを介して、前記個人の年齢を表すデータ及び前記基準時点で測定された前記眼の現在の軸長値を表すデータを受信することと、
前記個人の前記年齢、前記基準時点で測定された前記眼の前記現在の軸長値、及び前記前の所定期間における前記屈折変化に応じて、前記眼の将来の軸方向の伸長を前記プロセッサによって予測することと、
前記インタフェースを介して、前記眼の前記予測される将来の軸方向の伸長の出力指示を生成することと、
前記出力指示を使用して前記個人のための近視抑制治療を選択することと、を含むコンピュータ実施方法。
(2) 前記個人の過去の屈折変化に関するデータを受信することと、
前記過去の屈折変化データから、前記個人の屈折変化の進行変化率を計算することと、
前記計算された変化率を年率に換算して、過去1年間の前記屈折変化を得ることと、を更に含む、実施態様1に記載のコンピュータ実施方法。
(3) 前記近視抑制治療が、近視抑制眼用レンズ、オルソケラトロジー又は製薬学的な治療計画を含む、実施態様1に記載のコンピュータ実施方法。
(4) 前記近視抑制眼用レンズが、近視抑制コンタクトレンズを含む、実施態様1に記載のコンピュータ実施方法。
(5) 前記プロセッサによって、前記眼の前記計算された将来の軸方向の伸長を所定の閾値と比較することと、
前記眼の前記計算された軸方向の伸長が前記所定の閾値より大きいとき、急速な進行者となる個人を前記プロセッサが同定することと、を更に含む、実施態様1に記載のコンピュータ実施方法。
【0067】
(6) 前記所定の閾値が、約0.301mm/年である、実施態様5に記載のコンピュータ実施方法。
(7) 前記眼の前記計算された軸方向の伸長が、値ΔALであり、前記方法は、次式:
ΔAL=a×RECIPY(D)−b×年齢+c×軸長−d
に従ってΔALを計算することを含み、式中、a、b、及びcは、対応する係数であり、dは、mm単位の一定値であり、RECIPYは、ジオプター(D)で前記屈折変化を表し、年齢は、個人の年齢を年単位で表し、軸長は、mm単位である、実施態様2に記載のコンピュータ実施方法。
(8) a=−0.12051+/−.05162(mm/D)、係数値b=0.03954+/−0.00323(mm/年)、係数値c=0.036819+/−0.001098、及び値d=0.35111(mm)+/−0.025809である、実施態様7に記載のコンピュータ実施方法。
(9) 個人の近視を治療するためのコンピュータシステムであって、
命令を記憶するためのメモリと、
前記メモリと連結されたプロセッサであって、
前記サーバでインタフェースを介して、前の所定期間における前記個人の基準時点からの屈折変化に関するデータを受信し、
前記インタフェースを介して、前記個人の年齢を表すデータ及び前記基準時点で測定された前記眼の現在の軸長値を表すデータを受信し、
前記個人の前記年齢、前記基準時点で測定された前記眼の前記現在の軸長値、及び前記前の所定期間における前記屈折変化に応じて、前記眼の将来の軸方向の伸長を予測し、
前記インタフェースを介して、前記眼の前記予測される将来の軸方向の伸長の出力指示を生成し、
前記出力指示を使用して前記個人のための近視抑制治療を選択するための、前記記憶された命令を実行するプロセッサと、を備えるコンピュータシステム。
(10) 前記記憶された命令が、
前記個人の過去の屈折変化に関するデータを受信し、
前記過去の屈折変化データから、前記個人の屈折変化の進行変化率を計算し、
前記計算された変化率を年率に換算して、過去1年間の前記屈折変化を得るように、前記プロセッサを更に構成する、実施態様9に記載のコンピュータシステム。
【0068】
(11) 前記近視抑制治療が、近視抑制眼用レンズ、近視抑制コンタクトレンズ、及びソフトコンタクトレンズ、オルソケラトロジー又は製薬学的な治療計画のうち1つ又は2つ以上を含む、実施態様9に記載のコンピュータシステム。
(12) 前記プロセッサが、
前記眼の前記計算された軸方向の伸長を所定の閾値と比較し、
前記眼の前記計算された軸方向の伸長が前記所定の閾値より大きいとき、急速な進行者となる個人を同定し、
前記急速な進行者のための近視抑制治療を選択するための、更なる命令を実行する、実施態様9に記載のコンピュータシステム。
(13) 前記眼の前記計算された軸方向の伸長が、値ΔALであり、前記プロセッサが、
次式:
ΔAL=a×RECIPY(D)−b×年齢+c×軸長−d
に従ってΔALを計算するための更なる命令を実行し、式中、a、b、及びcは、対応する係数であり、dは、mm単位の一定値であり、RECIPYは、ジオプターで前記屈折変化を表し、年齢は、個人の年齢を年単位で表し、軸長は、mm単位である、実施態様9に記載のコンピュータシステム。
(14) a=−0.12051+/−.05162(mm/D)、係数値b=0.03954+/−0.00323(mm/年)、係数値c=0.036819+/−0.001098、及び値d=0.35111(mm)+/−0.025809である、実施態様13に記載のコンピュータシステム。
(15) 個人の近視を治療するためのコンピュータプログラム製品であって、プログラム命令を実装した非一時的なコンピュータ読み取り可能記憶媒体を含み、前記プログラム命令が、
コンピュータでインタフェースを介して、前の所定期間における前記個人の基準時点からの屈折変化に関するデータを受信することと、
前記インタフェースを介して、前記個人の年齢を表すデータ及び前記基準時点で測定された前記眼の現在の軸長値を表すデータを受信することと、
前記個人の前記年齢、前記基準時点で測定された前記眼の前記現在の軸長値、及び前記前の所定期間における前記屈折変化に応じて、前記眼の将来の軸方向の伸長をプロセッサによって予測することと、
前記インタフェースを介して、前記眼の前記予測される将来の軸方向の伸長の出力指示を生成することと、
前記出力指示を使用して前記個人のための近視抑制治療を選択することと、を含む方法を実施するために前記プロセッサによって実行可能である、コンピュータプログラム製品。
【0069】
(16) 前記プログラム命令が、
前記個人の過去の屈折変化に関するデータを受信することと、
前記過去の屈折変化データから、前記個人の屈折変化の進行変化率を計算することと、
前記計算された変化率を年率に換算して、過去1年間の前記屈折変化を得ることと、を実施するように前記プロセッサを更に構成する、実施態様15に記載のコンピュータプログラム製品。
(17) 前記近視抑制治療が、近視抑制眼用レンズ、オルソケラトロジー又は製薬学的な治療計画を含む、実施態様15に記載のコンピュータプログラム製品。
(18) 前記近視抑制眼用レンズが、近視抑制コンタクトレンズを含む、実施態様15に記載のコンピュータプログラム製品。
(19) 前記眼の前記計算された軸方向の伸長が、値ΔALであり、前記方法は、次式:
ΔAL=a×RECIPY(D)−b×年齢+c×軸長−d
に従ってΔALを計算することを含み、式中、a、b、及びcは、対応する係数であり、dは、mm単位の一定値であり、RECIPYは、ジオプターで前記屈折変化を表し、年齢は、個人の年齢を年単位で表し、軸長は、mm単位である、実施態様15に記載のコンピュータプログラム製品。
(20) a=−0.12051+/−.05162(mm/D)、係数値b=0.03954+/−0.00323(mm/年)、係数値c=0.036819+/−0.001098、及び値d=0.35111(mm)+/−0.025809である、実施態様19に記載のコンピュータプログラム製品。
図1
図2
図3
【外国語明細書】
2018183590000001.pdf