【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明は、電源(E)と、前記電源(E)に導通可能な一対の電極(51,55)と、水が貯留されるとともに前記一対の電極(51,55)が内部に配置される水槽(21,31)とを備え、前記電源(E)から前記一対の電極(51,55)に電圧を印加することで、水槽(21,31)内の水中で浄化成分を生成する浄化水生成装置であって、前記電源(E)が設けられるとともに、前記水槽(21,31)が取り外し可能に設置される設置部(71)を有する装置本体(60)を更に備え、前記一対の電極(51,55)は、前記水槽(21,31)に固定されるとともに、該水槽(21,31)が前記設置部(71)から外れたときに、前記電源(E)と非導通状態になることを特徴とする。
【0009】
ここで、浄化水生成装置は、放電により浄化成分を生成する放電方式、及び電気分解により浄化成分を生成する電気分解方式を含むものである。
【0010】
第1の発明では、電源(E)を有する装置本体(60)に対し、電極(51,55)とともに水槽(21,31)を取り外すことができる。これにより、水槽(21,31)の水の補充や洗浄の際には、装置本体(60)と分離された水槽(21,31)だけを取り扱うことができる。従って、これらの作業を簡便に行うことができる。
【0011】
装置本体(60)の設置部(71)から水槽(21,31)を取り外した状態では、一対の電極(51,55)が電源(E)と非導通状態となる。このため、水槽(21,31)を取り外した状態において、水槽(21,31)内の水や一対の電極(51,55)を電流が流れてしまうことを確実に防止できる。
【0012】
第2の発明は、第1の発明において、前記設置部(71)は、前記水槽(21,31)を収容するとともに上側が開放された収容部(71)で構成され、前記装置本体(60)には、前記収容部(71)の開放部(72)を開閉する開閉蓋(90)が設けられ、前記一対の電極(51,55)は、前記開閉蓋(90)が閉状態であるときに前記電源(E)と導通状態となり、前記開閉蓋(90)が開状態であるときに、前記電源(E)と非導通状態になることを特徴とする。
【0013】
第2の発明では、水槽(21,31)を装置本体(60)の収容部(71)に設置した状態で、装置本体(60)の開閉蓋(90)を閉状態にすると、水槽(21,31)が開閉蓋(90)によって覆われる。これにより、装置本体(60)の内部に水槽(21,31)を内蔵できる。従って、電源(E)から一対の電極(51,55)に電圧が印加されるときに、ユーザ等が水槽(21,31)や一対の電極(51,55)にアクセスすることを確実に禁止できる。
【0014】
一方、装置本体(60)の開閉蓋(90)を開状態にすると、収容部(71)内の水槽(21,31)が外部へ露出される。このため、ユーザ等は、水槽(21,31)や一対の電極(51,55)にアクセスすることができる。開閉蓋(90)を開状態にすると、一対の電極(51,55)が電源(E)と非導通状態になる。従って、ユーザ等が水槽(21,31)や一対の電極(51,55)にアクセスできる状態において、水槽(21,31)内の水や一対の電極(51,55)を電流が流れてしまうことを確実に防止できる。
【0015】
第3の発明は、第2の発明において、前記装置本体(60)には、前記電源(E)と繋がる本体側導通部(C1,C2)が設けられ、前記水槽(21,31)には、前記一対の電極(51,55)とそれぞれ繋がる電極側導通部(52,56)が設けられ、前記開閉蓋(90)には、該開閉蓋(90)が閉状態であるときに、前記本体側導通部(C1,C2)と前記電極側導通部(52,56)との双方と接触し、該開閉蓋(90)が開状態であるときに、前記本体側導通部(C1,C2)と前記電極側導通部(52,56)の少なくとも一方から離間する導電部材(94,95)が設けられることを特徴とする。
【0016】
第3の発明では、開閉蓋(90)の開閉状態の切り換えに伴い、本体側導通部(C1,C2)と電極側導通部(52,56)とが電気的に断続される。具体的には、開閉蓋(90)が開状態であるときには、開閉蓋(90)の導電部材(94,95)が、本体側導通部(C1,C2)及び電極側導通部(52,56)の少なくとも一方から離間する。従って、本体側導通部(C1,C2)と電極側導通部(52,56)とは、電気的に遮断されるため、電源(E)と一対の電極(51,55)とは非導通状態になる。このため、ユーザ等が水槽(21,31)や一対の電極(51,55)にアクセスできる状態において、水槽(21,31)内の水や一対の電極(51,55)を電流が流れてしまうことを確実に防止できる。
【0017】
一方、開閉蓋(90)が閉状態であるときには、開閉蓋(90)の導電部材(94,95)が、本体側導通部(C1,C2)及び電極側導通部(52,56)の双方と接触する。従って、本体側導通部(C1,C2)と電極側導通部(52,56)とは、電気的に接続されるため、電源(E)と一対の電極(51,55)とが導通状態になる。従って、電源(E)から一対の電極(51,55)に電圧が印加されるときに、ユーザ等が水槽(21,31)や一対の電極(51,55)にアクセスすることを確実に禁止できる。
【0018】
第4の発明は、第3の発明において、前記本体側導通部(C1,C2)及び前記電極側導通部(52,56)の少なくとも一方には、凸状又は凹状の第1導通部(79,80)が設けられ、前記導電部材(94,95)には、前記第1導通部が嵌合する第2導通部(94b,95b)が設けられることを特徴とする。
【0019】
第4の発明では、凸状又は凹状の第1導通部(79,80)が、第2導通部(94b,95b)に嵌合することで、本体側導通部(C1,C2)ないし電極側導通部(52,56)と、導電部材(94,95)との接触が確実に維持される。
【0020】
第5の発明は、第4の発明において、前記第1導通部(79,80)及び前記第2導通部(94b,95b)の少なくとも一方は、弾性材料であることを特徴とする。
【0021】
第5の発明では、第1導通部(79,80)が第2導通部(94b,95b)に嵌合すると、第1導通部(79,80)及び第2導通部(94b,95b)の少なくとも一方が弾性変形する。これにより、第1導通部(79,80)と第2導通部(94b,95b)の接触を一層確実に維持できる。
【0022】
第6の発明は、第3乃至5のいずれか1つの発明において、前記本体側導通部(C1,C2)には、水抜き孔(79a,80a)が形成され、前記装置本体(60)には、前記水抜き孔(79a,80a)から排出された水を溜める水溜空間(79b,80b)が形成されることを特徴とする。
【0023】
第6の発明では、開閉蓋(90)の裏側などに付着した水が、本体側導通部(C1,C2)付近に回り込むと、この水を水抜き孔(79a,80a)を通じて水溜空間(79b,80b)へ排出できる。従って、本体側導通部(C1,C2)や一対の電極(51,55)の付近に水が付着してしまうことを回避でき、これらの付近での短絡を回避できる。
【0024】
第7の発明は、第1乃至第6のいずれか1つにおいて、前記装置本体(60)は、前記電源(E)を収容する電源側ケーシング(61)と、前記設置部(71)を有する設置側ケーシング(70)とを有することを特徴とする。
【0025】
第7の発明では、電源(E)が設けられる電源側ケーシング(61)と、水槽(21,31)が設置される設置側ケーシング(70)とが別体に構成される。更に、電源(E)は、電源側ケーシング(61)に収容される。このため、水槽(21,31)側の水が、電源(E)の周囲へ回り込むことを確実に防止できる。
【0026】
第8の発明は、第7の発明において、前記電源側ケーシング(61)には、前記電源(E)と繋がる電源側導通部(64,65)が設けられ、前記設置側ケーシング(70)には、前記電源(E)と導通可能な設置側導通部(86,87)が設けられ、前記電源側導通部(64,65)及び設置側導通部(86,87)は、前記電源側ケーシング(61)と設置側ケーシング(70)とが連結されると、互いに導通するように構成されることを特徴とする。
【0027】
第8の発明では、電源側ケーシング(61)と設置側ケーシング(70)とが連結されると、電源側導通部(64,65)と設置側導通部(86,87)とが導通し、ひいては、電源(E)と一対の電極(51,55)が導通状態になる。一方、電源側ケーシング(61)と設置側ケーシング(70)との連結を解除すると、電源側導通部(64,65)と設置側導通部(86,87)とが分断される。これにより、電源側ケーシング(61)と設置側ケーシング(70)とを分離して扱うことができるとともに、電源(E)と一対の電極(51,55)とが非導通状態になる。
【0028】
第9の発明は、請求項1乃至8のいずれか1つにおいて、前記水槽(21,31)は、前記一対の電極(51,55)のうちの一方の電極(51,55)が配置される第1室(23)と、他方の電極(51,55))が配置される第2室(33)とに仕切られるとともに、第1室(23)と第2室(33)とを連通させる小孔(39)が形成されることを特徴とする。
【0029】
第9の発明では、電源(E)から一対の電極(51,55)に電圧が印加されると、小孔(39)内の電流密度が増大し、小孔(39)内で気泡が生成される。これにより、第1室(23)の水と第2室(33)の水とが気泡を介して分断され、該気泡中で放電が行われる。この結果、水中では、水酸ラジカル等の浄化成分が生成する。
【0030】
第10の発明は、前記水槽(21,31)の上側の開放部(72)を覆うように該水槽(21,31)に着脱可能に取り付けられる内蓋(40)を備え、前記内蓋(40)には、貫通穴(43,44)が形成されることを特徴とする。
【0031】
第10の発明では、水槽(21,31)の開放部(72)を内蓋(40)で覆うことで、水槽(21,31)内の水を外部へ流出することを確実に防止できる。水槽(21,31)に内蓋(40)を装着した状態において、小孔(39)で気泡(水蒸気)が発生すると、水槽(21,31)内の圧力が上昇してしまう可能性がある。これに対し、内蓋(40)に貫通穴(43,44)を形成することで、この水蒸気を貫通穴(43,44)を介して外部へ逃がすことができる。従って、水槽(21,31)内の圧力が過剰に上昇してしまうことを回避できる。