特開2018-186691IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

インバータ等の電力変換器を構成するIGBT等の電圧制御形の半導体素子をオン・オフ駆動すると共に、半導体素子の短絡時における過電流を低減することのできる半導体素子の駆動装置

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】例えばIGBTからなる半導体素子のターン・オン時における過電流の検出速度を速くすると共に、半導体素子の短絡時における過電流を低減することのできる半導体素子の保護装置を提供する。
【解決手段】駆動装置1において、半導体素子に流れる電流を電圧変換して検出する電流検出回路7により検出された電流検出電圧を過電流検出閾値電圧と比較して半導体素子に流れる過電流を検出する過電流検出回路8と、過電流検出時に前記半導体素子のオン・オフ駆動を制御して前記半導体素子の熱破壊を防止する保護回路10と、前記半導体素子のゲート電圧が基準電圧よりも低い時には、過電流検出閾値電圧を第1の閾値電圧に設定し、ゲート電圧が基準電圧よりも低い時には、第1の閾値電圧よりも低い第2の閾値電圧に設定するゲート電圧検出回路11とを備える。
【選択図】図1

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

ところでIGBT2がターン・オンする際、IGBT2のゲート・エミッタ間に流れるゲート電流が該IGBT2の電流検出端子から抵抗RSに流れ込む。この電流検出端子から流れ込むゲート電流により、図10(c)に示すように抵抗RSを介して検出される電流検出電圧Vsに過渡センス電圧Vtrが重畳することが否めない。特にIGBT2のターン・オン時およびターン・オフ時には、ゲート電圧Vgが電源電圧Vccよりも低い状態にあるのでIGBT2のオン抵抗が高く、これに伴って過渡センス電圧Vtrも高くなる。 従ってIGBT2のターン・オン時およびターン・オフ時に発生する過渡センス電圧Vtrを過電流として誤検出しないようにすることが望まれる。この誤検出防止については、例えば特許文献1に開示されるようにIGBT2を構成する主IGBTセルのゲート閾値電圧よりもセンスIGBTセルのゲート閾値電圧を高くすれば良い。或いは過電流検出のための過電流検出閾値電圧Vrefを高めに設定したり、過電流の誤検出防止期間を長めに設定しておけば良い。 しかしながらIGBT2のターン・オン時およびターン・オフ時における動作特性に合わせて過電流の誤検出防止期間を設定すると、過電流検出に大きな時間遅れが生じると言う不具合がある。しかもこのような過電流の検出時間遅れの問題を解消するべく、IGBT2の素子構造を工夫して前述したゲート閾値電圧を調整することも困難である。 本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、例えばIGBTからなる絶縁ゲート型の半導体素子に流れる過電流を、ターン・オン時およびターン・オフ時における過渡センス電圧の影響を受けることなく、短時間に確実に検出することのできる保護機能を備えた半導体素子の駆動装置を提供することにある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明に係る半導素子の駆動装置は、例えばIGBT等の電圧制御形の半導体素子をオン・オフ駆動すると共に、IGBTを過電流(短絡電流)に起因する熱破壊から保護する機能を備えたものであって、 前記半導体素子に流れる電流を電圧変換して検出する電流検出回路と、 この電流検出回路により検出された電流検出電圧を所定の過電流検出閾値電圧と比較して前記半導体素子に流れる過電流を検出する過電流検出回路と・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明に係る半導体素子の駆動装置においては、半導体素子のゲート電圧に応じて過電流検出回路における過電流検出閾値電圧が変更される。特にゲート電圧が所定のゲート基準電圧よりも低い時には過電流検出閾値電圧として第1の閾値電圧が設定される。またゲート電圧が所定のゲート基準電圧よりも高い時には過電流検出閾値電圧として前記第1の閾値電圧よりも低い第2の閾値電圧が設定される。 従ってゲート電圧が所定のゲート基準電圧よりも低い状態においては、過電流検出閾値電圧が第1の閾値電圧として高く設定されているので、過渡センス電圧Vtrの増加の影響を受けることなしに過電流検出を確実に行うことが可能となる。これに対してゲート電圧が印加されている状態において、半導体素子の短絡等が伴うとコレクタ電流が増加する。するとゲート電圧が所定のゲート基準電圧よりも高くなり、過電流検出閾値電圧が第2の閾値電圧として低く設定される。この結果、半導体素子の短絡等に起因する過電流を.僅かな時間遅れの下で速やかに、且つ確実に検出することが可能となる。従って過電流保護機能を速やかに働かせることができ、その過電流を効果的に抑制することができる。そして過電流に起因する素子破壊等を効果的に防止することが可能となる。 また上述した構成に加えてゲート電圧に応じて過電流検出期間を制御する技術を併用することで、ターン・オン時およびターン・オフ時における過電流検出を、より確実に速やかに行うことを可能とする等の効果がある。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明の第1の半導体素子の駆動装置の要部概略構成図。

【図2】図1に示す駆動装置におけるターン・オン時の過電流検出動作を示す図。

【図3】図1に示す駆動装置におけるフィルタ回路(タイミング調整回路)の構成例を示す図。

【図4】図3に示すフィルタ回路(タイミング調整回路)の動作を示す図。

【図5】図1に示す駆動装置におけるフィルタ回路(タイミング調整回路)の別の構成例を示す図。

【図6】図5に示すフィルタ回路(タイミング調整回路)の動作を示す図。

【図7】本発明の第2の半導体素子の駆動装置の要部概略構成図。

【図8】図7に示す駆動装置における過電流検出動作を示す図。

【図9】過電流保護機能を備えた従来の半導体素子の駆動装置の腰部概略構成図。

【図10】IGBTのターン・オン時における各部の電圧・電流の変化と、過渡センス電圧に起因する過電流検出の問題点を説明するための図。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1 駆動装置   2 IGBT(電圧制御形の半導体素子)   3 フリーホイーリング・ダイオード   4 ドライブ回路   5 P型MOS-FET   6 N型MOS-FET   7 電流検出回路   8 過電流検出回路(比較器)   9 タイミング調整回路(ローパス・フィルタ回路)   10 保護回路(ロジック回路)   11 ゲート電圧検出回路(分圧回路)   12 比較器   13 スイッチ回路   14 反転回路   15 スイッチ回路   16 タイミング調整回路(第2のローパス・フィルタ回路)   17, 18 アンド・ゲート回路   19 オア回路

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