(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-187025(P2018-187025A)
(43)【公開日】2018年11月29日
(54)【発明の名称】運動能力測定方法、運動能力測定装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63B 71/06 20060101AFI20181102BHJP
A61B 5/11 20060101ALI20181102BHJP
【FI】
A63B71/06 G
A61B5/10 310A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-91142(P2017-91142)
(22)【出願日】2017年5月1日
(71)【出願人】
【識別番号】000004330
【氏名又は名称】日本無線株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119677
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100115794
【弁理士】
【氏名又は名称】今下 勝博
(72)【発明者】
【氏名】富木 洋一
(72)【発明者】
【氏名】松本 景子
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038VA04
4C038VB01
4C038VC20
(57)【要約】
【課題】被検者1人であっても正確に往復運動を計数できる運動能力測定方法、運動能力測定装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る運動能力測定方法は、被検体に向けて電磁波を照射し、前記電磁波の反射波を受信する送受信手順と、前記送受信手順で受信した前記反射波のうち最大の反射波を抽出し、前記被検体までの距離又は前記被検体の速度を測定する計測手順と、前記計測手順で測定した前記距離又は前記速度を時系列に並べた時系列波形を取得し、前記時系列波形の前記距離の長短の繰り返し又は前記速度の符号の反転から前記被検体が行う往復運動の往復回数を計数する計数手順と、を行う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体に向けて電磁波を照射し、前記電磁波の反射波を受信する送受信手順と、
前記送受信手順で受信した前記反射波のうち最大の反射波を抽出し、前記被検体までの距離を測定する計測手順と、
前記計測手順で測定した前記距離から速度を計算し、前記速度の符号の反転から前記被検体が行う往復運動の往復回数を計数する計数手順と、
を行う運動能力測定方法。
【請求項2】
被検体に向けて電磁波を照射し、前記電磁波の反射波を受信する送受信手順と、
前記送受信手順で受信した前記反射波のうち最大の反射波を抽出し、前記被検体までの距離を測定する計測手順と、
前記計測手順で測定した前記距離から速度を計算し、任意の時間における前記速度の最大値と最小値を検出し、前記最大値と前記最小値との間に第1しきい値を設定し、前記第1しきい値と前記最小値との間に第2しきい値を設定し、前記速度が前記第1しきい値と前記第2しきい値との間を跨いだ回数から前記被検体が行う往復運動の往復回数を計数する計数手順と、
を行う運動能力測定方法。
【請求項3】
前記計数手順は、
時系列波形の前記速度の符号の反転が始まったことを検知し、前記往復運動の往復回数を計数し始めることを特徴とする請求項1又は2に記載の運動能力測定方法。
【請求項4】
前記計数手順が計数する前記往復回数をモニタに表示させる表示手順をさらに行うことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の運動能力測定方法。
【請求項5】
前記計数手順が計数する前記往復回数を記憶装置に記憶させる記憶手順をさらに行うことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の運動能力測定方法。
【請求項6】
前記往復回数が増加する周期を取得し、前記周期が所定の範囲内に含まれないときに警告を発する警告手順をさらに行うことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の運動能力測定方法。
【請求項7】
前記計測手順で測定した前記距離から前記往復運動の振幅を取得し、前記振幅が所定の範囲内に含まれないときに警告を発する警告手順をさらに行うことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の運動能力測定方法。
【請求項8】
前記往復運動の種類および被検者の情報に応じた往復の推奨周期が設定され、前記計数手順で前記往復運動の往復回数を計数し始めた後に前記推奨周期を前記被検体に報知する報知手順をさらに行うことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の運動能力測定方法。
【請求項9】
電磁波を照射し、前記電磁波の反射波を受信する送受信手段と、
前記送受信手段と接続し、請求項1から8のいずれか記載の運動能力測定方法を行う制御手段と、
を備える運動能力測定装置。
【請求項10】
請求項1から8のいずれかに記載の運動能力測定方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、非接触センサで被検体の運動能力を測定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
健康寿命促進のため自治体等で運動能力測定が実施されている。しかし、運動能力測定を行おうとすれば、例えば、腕立て、腹筋、踏み台昇降、反復横跳びのように往復運動の回数を計数する種目もあり、計数するために人手がかかるという課題があった。人手を削減するために、例えば、被検者1人でも腕立て伏せの回数を計数できる腕立て伏せ運動用カウント装置がある(例えば特許文献1を参照。)。
【0003】
この腕立て伏せ運動用カウント装置は、装置本体と、ディスプレイと複数の作動ボタンとを有するカウンタ組立体であって、前記カウンタ組立体は、当該カウント装置の頂部を形成する変形可能な発泡体リング内に嵌合している、カウンタ組立体と、を備え、運動中のユーザが、ユーザの胸にて、前記カウンタ組立体の少なくとも1つのセンサを始動させるような所定距離前記発泡体リングを押し下げて、前記運動の経過時間とともに前記ディスプレイに反復カウントを登録させることを特徴とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−110580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の装置は、ユーザが胸で機械的なボタンを押すことで腕立て伏せの回数をカウントする。しかし、装置の配置場所やボタンの押し方によっては正確に腕立て伏せの回数を計数できないという課題があった。
【0006】
前記課題を解決するために、本発明は、被検者1人であっても正確に往復運動を計数できる運動能力測定方法、運動能力測定装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る運動能力測定方法は、非接触センサを用いて被検者の位置や速度から往復運動を計数することとした。
【0008】
具体的には、本発明に係る運動能力測定方法は、
被検体に向けて電磁波を照射し、前記電磁波の反射波を受信する送受信手順と、
前記送受信手順で受信した前記反射波のうち最大の反射波を抽出し、前記被検体までの距離を測定する計測手順と、
前記計測手順で測定した前記距離から速度を計算し、前記速度の符号の反転から前記被検体が行う往復運動の往復回数を計数する計数手順と、
を行う。
【0009】
また、本発明に係る運動能力測定方法は、
被検体に向けて電磁波を照射し、前記電磁波の反射波を受信する送受信手順と、
前記送受信手順で受信した前記反射波のうち最大の反射波を抽出し、前記被検体までの距離を測定する計測手順と、
前記計測手順で測定した前記距離から速度を計算し、任意の時間における前記速度の最大値と最小値を検出し、前記最大値と前記最小値との間に第1しきい値を設定し、前記第1しきい値と前記最小値との間に第2しきい値を設定し、前記速度が前記第1しきい値と前記第2しきい値との間を跨いだ回数から前記被検体が行う往復運動の往復回数を計数する計数手順と、
を行う。
【0010】
また、本発明に係る運動能力測定装置は、
電磁波を照射し、前記電磁波の反射波を受信する送受信手段と、
前記送受信手段と接続し、前記運動能力測定方法を行う制御手段と、
を備える。
【0011】
本発明に係る運動能力測定方法及び装置は、電磁波を使用した非接触センサを用いており、機械的なボタンが無いため装置の配置場所やボタンの押し方による往復運動の計数の不正確さが生じない。従って、本発明は、被検者1人であっても正確に往復運動を計数できる運動能力測定方法および運動能力測定装置を提供することができる。
【0012】
本発明に係る運動能力測定方法の計数手順は、時系列波形の前記速度の符号の反転が始まったことを検知し、前記往復運動の往復回数を計数し始めることを特徴とする。被検者が合図しなくとも自動で往復運動の回数計測を開始できる。
【0013】
なお、本発明に係る運動能力測定方法は、前記被検体が開始合図を発した後、所定時間経過後に前記運動能力測定方法を開始してもよい。例えば、前記開始合図は、前記被検体が発する音声、前記被検体がスイッチボタンを押したことによる開始信号、又は前記被検体が自身の識別番号を読み取らせたことによる開始信号であってもよい。被検者が往復運動を開始するまでの準備時間を考慮することができる。
【0014】
本発明に係る運動能力測定方法は、前記計数手順が計数する前記往復回数をモニタに表示させる表示手順をさらに行うことを特徴とする。
【0015】
本発明に係る運動能力測定方法は、前記計数手順が計数する前記往復回数を記憶装置に記憶させる記憶手順をさらに行うことを特徴とする。
【0016】
本発明に係る運動能力測定方法は、警告手順をさらに行ってもよい。警告手順は、前記往復回数が増加(カウントアップ)する周期を取得し、前記周期が所定の範囲内に含まれないときに警告を発する手順である。警告手順は、前記計測手順で測定した前記距離から前記往復運動の振幅を取得し、前記振幅が所定の範囲内に含まれないときに警告を発する手順であってもよい。往復運動が適切になされていないことを被検者に通知することができる。
【0017】
本発明に係る運動能力測定方法は、前記往復運動の種類および被検者の情報に応じた推奨周期が設定され、前記計数手順で前記往復運動の往復回数を計数し始めた後に前記推奨周期を前記被検体に報知する報知手順をさらに行うことを特徴とする。被検者に往復運動のペースを通知でき、適切な往復運動が実施可能となる。
【0018】
本発明に係るプログラムは、前記運動能力測定方法をコンピュータに実行させるプログラムである。本発明に係る運動能力測定方法はコンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、被検者1人であっても正確に往復運動を計数できる運動能力測定方法、運動能力測定装置及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明に係る運動能力測定方法を説明するフローチャートである。
【
図2】本発明に係る運動能力測定方法で取得する反射波の中で強度が強い距離を時系列に並べた図である。
【
図3】本発明に係る運動能力測定方法で作成したスペクトログラムである。
【
図4】本発明に係る運動能力測定装置を説明する図である。
【
図6】本発明に係る運動能力測定装置を説明する図である。
【
図7】本発明に係るクロックカウント方式で往復回数を計測する方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
【0022】
(運動能力測定方法)
図1は、本実施形態の運動能力測定方法を説明するフローチャートである。本実施形態の運動能力測定方法は、被検体に向けて電磁波を照射し、前記電磁波の反射波を受信する送受信手順と、前記送受信手順で受信した前記反射波のうち最大の反射波を抽出し、前記被検体までの距離を測定する計測手順と、前記計測手順で測定した前記距離から速度を計算し、前記速度の符号の反転から前記被検体が行う往復運動の往復回数を計数する計数手順と、を行う。
【0023】
なお、計測手順は、前記計測手順で測定した前記距離から速度を計算し、任意の時間における前記速度の最大値と最小値を検出し、前記最大値と前記最小値との間に第1しきい値を設定し、前記第1しきい値と前記最小値との間に第2しきい値を設定し、前記速度が前記第1しきい値と前記第2しきい値との間を跨いだ回数から前記被検体が行う往復運動の往復回数を計数してもよい。
【0024】
図1において、ステップS01が送受信手順に、ステップS02〜S04が計測手順に、ステップS05〜S08が計数手順に相当する。
【0025】
ステップS01はレーダ等のセンサで測定対象の距離と速度を測定するステップである。例えば、FMCW(周波数変調連続波;Frequency Modulated Continuous Wave)レーダを用いる。
【0026】
ステップS02では静止物成分除去を行う。被検者がいない状況で放射した電磁波の反射波の信号を静止物成分としてメモリに記憶する。そして、被検者がいるときの反射波の信号から静止物成分を減算することで、電磁波が被検者で反射した反射波の信号のみを取り出す。FMCWレーダを使用する場合、周波数スイープ間の反射波の信号の差分が小さい場合を被検者がいない状況と判断し、このような場合の反射信号の長期平均を静止物成分としてメモリに蓄積する。
【0027】
ステップS03では距離毎の反射強度を算出する。周波数スイープ間の反射波の信号を高速フーリエ変換(FFT)により距離毎の反射強度に変換する。ステップS04では注目距離を決定する。被検者からの反射波を距離毎に比較し、反射波中で強度が強い距離を見出す。
図2は、反射波中で強度が強い距離を時系列に並べた図である。被検者は往復運動しているので、反射波中で強度が強い距離は一定時間ごとに変動する。なお、本ステップでは複数の距離に注目してもよい。
【0028】
ステップS05ではスペクトログラムを作成する。注目距離の信号を一定時間毎に蓄積し、FFTにより速度毎の成分を求め、これを時系列に時間軸と速度軸の2次元にならべたスペクトログラムを作成する。
図3は、本ステップで作成したスペクトログラムである。被検者は往復運動を行っているので、運動速度は正値と負値とを繰り返している。
【0029】
運動速度の符号の反転から往復回数を計数する場合、被検者が往復運動を始める前などで運動速度が0付近であると運動速度の符号の反転が頻繁に発生(チャタリング)して往復回数が一気に増加し、正確に往復回数が測定できなくなる。そこで、ステップS06ではスペクトログラムから運動速度成分を抽出する。例えば、スペクトログラムにおいて速度の時間変化の平滑化を行い、スペクトログラムから往復運動をカウントしやすいデータに成形し直す。あるいは、被検者が行っている往復運動の種類により想定される速度範囲を用い、スペクトログラムにおいて当該速度範囲を強調して各時間でのピーク検出等を行い、スペクトログラムから往復運動をカウントしやすい計測用データに成形し直す。
【0030】
ステップS07ではカウント開始/終了制御を行う。例えば、運動速度成分の符号について反転が繰り返すようになったことをもって被検者が往復運動を開始したと検知し、後述する往復運動回数カウント処理を開始してもよい。また、開始合図後、被検者等が予め設定した開始タイミングで後述する往復運動回数カウント処理を開始してもよい。開始合図としては、被検者の声、スイッチボタンが押されたこと、被検者自身の識別番号を読み取らせたこと等が挙げられる。なお、開始から一定時間経過すると往復運動回数カウント処理を停止する。
【0031】
ステップS08では往復運動回数カウント処理を行う。運動速度成分から往復運動の回数をカウントする。正の速度成分から負の速度成分に転じる毎、又は負の速度成分から正の速度成分に転じる毎にカウントアップする。この時、速度成分の符号が変わる時間間隔が異常に早い場合や、事前にメモリに保存してある速度成分の符号が変わる時間間隔と大きくずれている場合は、カウントしないことでカウント精度を向上する。また、速度成分の符号が変わる時間間隔が設定値と大きくずれていること被検者にアラームとして通知してもよい。被検者に往復運動がカウントされていないことを通知でき、無駄な運動を回避することができる。なお、ステップS04で測定した距離(
図2)から往復運動の振幅を取得し、振幅が所定の範囲(往復運動の種類による振幅範囲)内に含まれないときに警告を発してもよい。
【0032】
ステップS08の往復運動回数カウント処理ではクロックカウント方式で往復回数を計測してもよい。
図7は、クロックカウント方式で往復回数を計測する方法を説明する図である。例えば、被検者が行っている往復運動の種類により想定される速度範囲を用いて第1しきい値と第2しきい値を設定し、計測用データがこれらのしきい値の間を跨いだ回数を被験者が行う往復運動の往復回数としてもよい。なお、しきい値は任意の時間における速度(計測用データ)の最大値と最小値を検出し、前記最大値と前記最小値との間に第1しきい値を設定し、前記第1しきい値と前記最小値との間に第2しきい値を設定してもよい。
【0033】
ステップS08が行う往復運動回数カウント処理の結果を被験者が確認できるようにモニタに表示してもよい。このとき、往復運動を終了した時に表示してもよいし、往復運動中に表示してもよい。例えば、往復運動についての奨励周期が設定されており、被検者が往復運動を始めた後に当該奨励周期を表示あるいは通知することでトレーニングの効果を高めることができる。具体的な表示手法としては、ステップS05で作成したスペクトログラムをモニタに表示するとともに、往復運動の目指すべき効果的な往復周期もプロットし、被検者がプロットされた周期に合うように運動するよう促すことができる。
【0034】
また、ステップS08が行う往復運動回数カウント処理の結果を記憶装置に記憶させてもよい。過去のトレーニングの情報として定期的にレポートが可能となる。
【0035】
(実施例)
図4は、本発明に係る運動能力測定方法を行う運動能力測定装置100を説明する図である。運動能力測定装置100は、電磁波を照射し、電磁波の反射波を受信する送受信手段11と、送受信手段11と接続し、前述の運動能力測定方法を行う制御手段12と、を備える。運動能力測定装置100は、往復運動の往復回数、奨励周期、及びスペクトログラムを表示するモニタ13や、これらを記憶する記憶装置14を備えていてもよい。
【0036】
送受信手段11は、前述の運動能力測定方法の送受信手順を行う。送受信手段11は、例えば、FMCWレーダ、超音波速度計又はレーザ距離計である。
【0037】
制御手段12は、前述の運動能力測定方法の計測手順と計数手順を行うコンピュータである。制御手段12は、前述の運動能力測定方法のプログラムを備え、当該プログラムに従い前述の運動能力測定方法を実行する。なお、当該プログラムはコンピュータ11のROM(Read Only Memory)に記録されていてもよいし、記録媒体やネットワークを通して提供されてもよい。
【0038】
また、運動能力測定装置100のモニタ13や記憶手段14がスマートフォン等の携帯端末の場合、アプリとしてインストールされていてもよい。当該携帯端末が運動能力測定装置100のリモート装置として機能させることができる。例えば、携帯端末を被験者の傍らに置き、被検者の声で往復運動の計測を開始させたり、被検者に測定結果や推奨される往復運動の周期を提示させることができる。
【0039】
図5は、被検者が行う往復運動を説明する図である。
図5(a)は腕立て伏せ、
図5(b)は腹筋、
図5(c)は踏み台昇降、
図5(d)は反復横跳びである。腕立て伏せや踏み台昇降の場合、運動能力測定装置100は被検者の上(天井方向)に配置する。腹筋の場合、運動能力測定装置100は被検者の正面に配置する。反復横跳びの場合、運動能力測定装置100は被検者の側面に配置する。
【0040】
(他の実施例)
図6は、本発明に係る運動能力測定方法を行う他の運動能力測定装置110を説明する図である。運動能力測定装置110は、送受信手段11とモニタ13が被検者毎に配置される。制御手段12と記憶手段14が親機52である。送受信手段11及びモニタ13と親機52とは有線又は無線で接続される。送受信手段11及びモニタ13が一体化して子機51となっていてもよい。例えば、運動能力測定装置110は、公民館などに配置され、複数の被検者に対して同時に運動能力測定方法を実施できる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明に係る運動能力測定方法、運動能力測定装置及びプログラムは、ゲームセンターのゲームやアミューズメントパークのアトラクションに適用することができる。
【符号の説明】
【0042】
11:送受信手段
12:制御手段
13:モニタ
14:記憶手段
51:子機
52:親機
100、110:運動能力測定装置