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特開2018-187421電気刺激ハプティックフィードバックインターフェース
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-187421(P2018-187421A)
(43)【公開日】2018年11月29日
(54)【発明の名称】電気刺激ハプティックフィードバックインターフェース
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/36 20060101AFI20181102BHJP
   A63F 13/24 20140101ALI20181102BHJP
   A63F 13/285 20140101ALI20181102BHJP
【FI】
   A61N1/36
   A63F13/24
   A63F13/285
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-133228(P2018-133228)
(22)【出願日】2018年7月13日
(62)【分割の表示】特願2014-169650(P2014-169650)の分割
【原出願日】2014年8月22日
(31)【優先権主張番号】14/022,108
(32)【優先日】2013年9月9日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】500390995
【氏名又は名称】イマージョン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】IMMERSION CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100116872
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 和子
(72)【発明者】
【氏名】マー リチャード
(72)【発明者】
【氏名】グラント ダニー
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053BB02
4C053JJ02
4C053JJ04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ユーザの皮膚に接触する電極によって、電気刺激電流を受信し、電極近傍の筋肉を収縮及び弛緩することによりハプティック効果を生じるハプティカリィイネーブルドシステムを提供する。
【解決手段】電気刺激電極のためのハプティック駆動回路16は、ハプティック効果プロセッサ12からのハプティック効果に基づくハプティック信号を受信する入力を有する。駆動回路は、ハプティック信号に基づく電気刺激電流を生成するロジックを含む。ユーザの皮膚に接触する電極18は、電気刺激電流を受信し、電極近傍の筋肉を収縮及び弛緩することによりハプティック効果を生じる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極のための駆動回路であって、
プロセッサによって決定された第1のハプティック効果に基づく第1のハプティック信号を受信する入力と、
前記第1のハプティック信号に基づく第1の電流を生成するロジックと、
前記第1の電流を受信及びリレーする第1の電極と、を備え、
前記第1の電極は、ユーザの皮膚に接触され、前記第1の電流は、前記第1の電極へ送信され、前記第1の電流は、ハプティック効果を前記第1の電極の近傍の筋肉の収縮及び弛緩によって生成させる、駆動回路。
【請求項2】
前記プロセッサによって決定された第2のハプティック効果に基づく第2のハプティック信号を受信する入力と、
前記第2のハプティック信号に基づく第2の電流を生成するロジックと、
前記第2の電流を受信及びリレーする第2の電極と、を備え、
前記第2の電極は、前記ユーザの皮膚に接触されるが、前記第1の電極には接触せず、前記第1及び第2の電流は、異なる時間で、前記第1の電極の近傍の筋肉及び前記第2の電極の近傍の筋肉を収縮及び弛緩することによって特定のハプティック効果を提供する、請求項1に記載の駆動回路。
【請求項3】
前記第1のハプティック信号は、振動アクチュエータでハプティックフィードバックを生成することを意図し、前記第1の電流は、電気的筋肉刺激信号値への振動ハプティック信号値のマップに基づいて生成される、請求項1に記載の駆動回路。
【請求項4】
前記第1の電流は、最大マグニチュードにならないように調整される請求項1に記載の駆動回路。
【請求項5】
前記第1のハプティック信号は、受信機によって無線で受信される請求項1に記載の駆動回路。
【請求項6】
前記第1のハプティック信号は、バーチャルオブジェクトとインタラクトする前記ユーザの動作に応じて受信される請求項1に記載の駆動回路。
【請求項7】
前記第1のハプティック信号は、ゲームシステムとインタラクトする前記ユーザの動作に応じて受信される請求項1に記載の駆動回路。
【請求項8】
ハプティカリィイネーブルドシステムであって、
ハプティックコントローラから第1のハプティック信号を受信し、前記第1のハプティック信号が、プロセッサによって決定された第1のハプティック効果に基づき、前記第1のハプティック信号に基づいて第1のEMS電流を生成する電気的筋肉刺激(EMS)駆動回路と、
前記駆動回路から前記第1のEMS電流を受信し、ユーザの皮膚と接触する電気伝導媒体へ前記第1のEMS電流を提供する電極と、を備えるシステム。
【請求項9】
前記駆動回路から第2のEMS電流を受信し、前記第2のEMS電流を電気伝導第2媒体へ提供する第2の電極をさらに備え、前記電気伝導第2媒体は、前記ユーザの皮膚と接触するが、前記電極の前記電気伝導媒体とは隔てられており、
前記駆動回路は、第2のハプティック信号を受信するように構成され、前記第2のハプティック信号は、前記プロセッサによって決定された第2のハプティック効果に基づき、前記駆動回路は、前記第2のハプティック信号に基づいて第2の電流を生成するように構成され、
前記第1及び第2の電流は、異なる時間で、前記電極の近傍の筋肉及び前記第2の電極の近傍の筋肉を収縮及び弛緩することによってハプティック効果を提供する、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1のハプティック信号は、振動アクチュエータでハプティックフィードバックを生成することを意図し、前記駆動回路は、電気的筋肉刺激信号値への振動ハプティック信号値のマップに基づいて前記第1のEMS電流を生成する、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1のEMS電流は、最大マグニチュードにならないように調整される請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記第1のハプティック信号は、受信機によって無線で受信される請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1のハプティック信号は、バーチャルオブジェクトとインタラクトする前記ユーザの動作に応じて受信される請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1のハプティック信号は、ゲームシステムとインタラクトする前記ユーザの動作に応じて受信される請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
ハプティック効果を提供する方法であって、
電気的筋肉刺激(EMS)駆動回路において、ハプティックコントローラから第1のハプティック信号を受信するステップであって、前記第1のハプティック信号が、プロセッサによって決定された第1のハプティック効果に基づく、ステップと、
前記EMS駆動回路において、前記第1のハプティック信号に基づく第1のEMS電流を生成するステップと、
電極において、前記EMS駆動回路から前記第1のEMS電流を受信するステップと、
前記電極において、ユーザの皮膚と接触する電気伝導媒体へ前記第1のEMS電流を提供するステップと、を備える方法。
【請求項16】
前記EMS駆動回路において、第2のハプティック信号を受信するステップであって、前記第2のハプティック信号が、前記プロセッサによって決定された第2のハプティック効果に基づく、ステップと、
前記EMS駆動回路において、前記第2のハプティック信号に基づく第2のEMS電流を生成するステップと、
第2の電極において、前記EMS駆動回路から前記第2のEMS電流を受信するステップと、
前記第2の電極において、前記ユーザの皮膚と接触するが、前記電極の電気伝導媒体とは隔てられている電気伝導第2媒体へ前記第2のEMS電流を提供するステップと、をさらに備え、
前記前記第1及び第2の電流は、異なる時間で、前記電極の近傍の筋肉及び前記第2の電極の近傍の筋肉を収縮及び弛緩することによってハプティック効果を提供する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のハプティック信号は、振動アクチュエータでハプティックフィードバックを生成することを意図し、
前記駆動回路は、電気的筋肉刺激信号値への振動ハプティック信号値のマップに基づいて前記第1のEMS電流を生成する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のEMS電流は、最大マグニチュードにならないように調整される請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記第1のハプティック信号は、受信機によって無線で受信される請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のハプティック信号は、ゲームシステム又はバーチャルオブジェクトとインタラクトする前記ユーザの動作に応じて受信される請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一実施形態は、ハプティックフィードバックインターフェースに関する。より具体的には、本発明の一実施形態は、筋肉に直接ハプティックフィードバックを提供するために配置されたハプティックフィードバックインターフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
電子デバイスメーカーは、ユーザにとってリッチなインターフェースを提供するために努力している。従来のデバイスは、ユーザにフィードバックを提供するために視覚及び聴覚のキューを使用する。いくつかのインターフェースデバイスでは、運動感覚フィードバック(例えば、アクティブ及び抵抗性のフォースフィードバック)及び/又は触覚フィードバック(例えば、振動、テクスチャ及び熱)もユーザに提供され、より一般的には、「ハプティックフィードバック」又は「ハプティック効果」と総称される。ハプティックフィードバックは、ユーザインターフェースを促進及び簡素化するキューを提供することができる。具体的には、振動効果又は振動触覚ハプティック効果は、ユーザに特定のイベントを知らせるため、又はシミュレート又はバーチャル環境内でより深い知覚没入を生成するためのリアルなフィードバックを提供するための電子デバイスのユーザのキューの提供に有益である。
【0003】
ハプティックフィードバックは、携帯電話、スマートフォン、ポータブルゲーミングデバイス、車両ベースデバイス及びインターフェース(vehicle based devices and interfaces)、及び他の様々なポータブル及びモバイル電子デバイスのようなポータブル及びモバイル電子デバイスに組み込まれることも多くなっている。例えば、いくつかのポータブルゲーミングアプリケーションは、ハプティックフィードバックを提供するように構成される大規模なゲーミングシステムで用いられるコントロールデバイス(例えば、ジョイスティック等)と同様の態様で振動することが可能である。さらに、自動車の電源に接続されるようなデバイスは、電圧出力の範囲に亘ってハプティックフィードバックを提供する場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
振動効果を生成するために、多くのデバイスは、いくつかのタイプのアクチュエータ又はハプティック出力デバイスを使用する。この目的で使用される既存のアクチュエータは、ソレノイドアクチュエータ、モータによって偏心質量が可動する偏心質量アクチュエータ(Eccentric Rotating Mass(「ERM」)actuator)、リニア共振アクチュエータ(inear resonant actuator(「LRA」))、又は圧電トランスデューサのような電磁気アクチュエータを含む。典型的には、ハプティックアクチュエータ用の電源入力電圧は、特定の電流の流れでハプティックアクチュエータを制御する。電流及び電圧の組み合わせは、アクチュエータによって提供されるハプティック応答を変化させる。ハプティックコントローラは、所望の電流レベルに基づいて、変化するハプティック体験を提供するために、ハプティックアクチュエータへ提供される電流を調整する。
【0005】
電気的筋肉刺激(Electrical muscle stimulation (「EMS」))は、筋肉の近傍に印加される電流を用いて、筋肉神経を刺激することにより筋収縮を生じる。電流は、典型的には、収縮される筋肉の近傍に位置する電極を通じて皮膚に印加される。電流は、インパルスを用いてコントローラによって電極に印加されることができ、筋肉を素早く収縮及び弛緩させる。EMSは、伝統的にスポーツ医療、エクササイズ及びフィジカルセラピーで使用されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態は、ハプティック効果プロセッサからのハプティック効果に基づいてハプティック信号を受信する入力を有する電気的筋肉刺激電極のためのハプティック駆動回路を含む。駆動回路は、ハプティック信号に基づいて電気的筋肉刺激電流を生成するロジックを含む。ユーザの皮膚と接触する電極は、電気的筋肉刺激電流を受信し、電極の近傍の収縮及び弛緩により、ユーザによって感じられるハプティック効果を生じる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本発明の一実施形態に係るハプティカリィイネーブルドシステムのブロック図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係る、バーチャルボタンとのユーザインタラクト及び電気的筋肉刺激応答の受信を示す。
図3図3は、本発明の一実施形態に係るバーチャルスクローラブルリストアイテムとのユーザインタラクト及び電気的筋肉刺激応答の受信を示す。
図4図4は、本発明のいくつかの実施形態に係る図1のEMS駆動回路の機能を示すフローチャートである。
図5図5は、本発明のいくつかの実施形態に係るハプティックフィードバックシステムの追加の無線特性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
一実施形態は、ハプティック制御信号を受信し、信号を電気インパルスに処理し、インパルスをユーザの皮膚上の電極パッドへ印加して、電極パッド近傍の筋肉を収縮させるハプティックフィードバックインターフェースである。ユーザインターフェースデバイスは、ユーザに提供するためのハプティック効果を決定するハプティック制御システムに接続する。ハプティック制御システムは、ハプティック効果に対応する制御信号を提供する。ハプティックフィードバックインターフェースは、ターゲットとなる筋肉の近傍のユーザの皮膚に配置される電極へ印加される、対応する電気インパルスを生成する。
【0009】
近年、コンピュータシステムは、実際の物理接触なしでインタラクションをすることが可能になってきている。例えば、いくつかのゲーミングシステムは、カメラを用いて、プレーヤーの動きを検出し、このような動きを画面上のアバターの動きに変換する。他のインターフェースは、画面又は他の入力デバイスに実際に接触せずにコンピュータシステム画面とインタラクトするために開発されている。このような非物理接触インタラクションの一つの欠点として、プレーヤー又はユーザは、一般的に、振動知覚を通じて利用可能であるハプティックフィードバックを受信する機会を失うということがある。このような状況でハプティックフィードバックを提供するための既存の解決手段は、ポケット又は他の体と接触する部分に配置されるグローブ又はオブジェクトのようなウェアラブルデバイスを通じてユーザに振動フィードバックを提供することを含む。これらのシステムは、一般的に、自己内蔵型の振動ハプティックアクチュエータ及び電源の両方を必要とするため、嵩張ってしまう。本明細書で開示されているように、他の解決手段は、筋収縮を生成するためにユーザの皮膚に印加されるパルス電流を通じてハプティックフィードバックを提供するためにEMSを用いることである。インパルス電流は、振動フィードバックと同様に感じることができる収縮状態と弛緩状態とを筋肉に交互に行わせる。インパルス電流の電圧レベルは、強い又は弱い筋収縮を提供するように調整されてもよい。EMSフィードバックは、追加のハプティックフィードバックオプションを提供するために振動フィードバックと組み合わせられてもよい。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係るハプティカリィイネーブルドシステム(haptically−enabled system)10のブロック図である。システム10は、ハウジング15内に実装されたタッチ検知面11又は他のタイプのユーザインターフェースを含んでもよく、機械的なキー/ボタン13を含んでもよい。システム10は、視覚インターフェースと物理的な接触なしでユーザインタラクションを検出するセンサ19のような他の又は代替のセンサを含んでもよい。例えば、センサ19は、ユーザの動き及びインタラクションを検出するために用いられるカメラであってもよい。別の例では、センサ19は、以下に説明される、又は身体に配置される電極に組み込まれてもよい。システム10は、ゲームコントローラ又はハプティックグローブを含む、システム10とインタラクトする他の又は代替のデバイスを含んでもよい。システム10は、ユーザに画像を提供するための物理的な又はバーチャルディスプレイデバイスも含んでもよい。このようなディスプレイの例は、Google Glassのようなオーバーレイ又はヘッドアップタイプのディスプレイ又はOculus Rift VRディスプレイのようなバーチャルリアリティディスプレイを含んでもよく、両者は、バーチャルオブジェクトとのインタラクションをサポートするためにディスプレイを提供することができる。システム10の内部は、EMS用にシステム10によってインパルス電流を生成し、振動ハプティック効果用にシステム10によって振動を生成するハプティックフィードバックシステムである。一実施形態では、インパルス電流は、電極へ提供される。振動ハプティック効果を含む実施形態については、振動は、タッチ面11で生成されてもよい。一実施形態では、システム10は、ゲームシステムに組み込まれる。別の実施形態では、システム10は、拡張又はバーチャルリアリティインターフェースに組み込まれる。いくつかの実施形態では、刺激は、本明細書で説明されるような他の互換性のある技術を用いて人体に向けられるものであってもよい。
【0011】
ハプティックフィードバックシステムは、プロセッサ又はコントローラ12を含む。プロセッサ12には、メモリ20及びEMS駆動回路16が接続され、EMS駆動回路16は、EMS電極パッド18に接続される。電極18は、任意のタイプの皮膚に直接接触する電極であり、受信された電気信号を皮膚に接触するための電気伝達媒体を含みうる。電極18は、皮膚への伝達を向上させるための物質を含んでもよい。電極18は、また、接着品質を提供し、皮膚への電極の配置を維持するための物質も含んでもよい。追加で、プロセッサ12は、アクチュエータ28に接続されるアクチュエータ駆動回路26に接続されてもよい。アクチュエータ28は、ERM、LRA、圧電トランスデューサ又はソレノイドアクチュエータを含む、任意のタイプのモータであることができる。
【0012】
プロセッサ12は、任意のタイプの汎用目的のプロセッサであってもよく、又は特定用途向け集積回路(「ASIC」)のようなハプティック効果を提供するように具体的に設計されたプロセッサであることもできる。プロセッサ12は、システム10全体を動作する同一のプロセッサであってもよく、別のプロセッサであってもよい。プロセッサ12は、どのハプティック効果がプレイされるか、及びハプティック効果がハイレベルパラメータに基づいてプレイされる順序を決定することができる。通常、特定のハプティック効果を定義するハイレベルパラメータは、マグニチュード(magnitude)、周波数及び持続期間を含む。EMS効果については、一又はそれ以上の電極に亘る電流インパルスパターンのようなローレベルパラメータも特定のハプティック効果を決定するために用いられる。振動ハプティック効果については、ストリーミングモータコマンドのようなローレベルパラメータも特定のハプティック効果を決定するために用いられる。ハプティック効果は、ハプティック効果が生成されるとき又はユーザのインタラクションに基づくこれらのパラメータのバリエーションであるときに、これらのパラメータのいくつかのバリエーションを含む場合、「動的(dynamic)」とみなされてもよい。
【0013】
プロセッサ12は、EMS駆動回路16へ制御信号を出力し、EMS駆動回路16は、所望のハプティック効果を生じるために、必要な電気インパルス電流及び電圧(つまり、「EMS信号」)を電極18に提供するために用いられる電子部品及び回路を含む。システム10は、一以上の電極18を含んでもよく、各電極は、別の駆動回路16を含んでもよく、全てが共通のプロセッサ12と接続される。駆動回路16及び一又はそれ以上の電極18は、バンド、ベルト又は他のウェアラブルアイテムに組み込まれてもよく、これは、異なる筋肉に近接するコンタクトの各ポイントによって、皮膚と接触するいくつかのポイントを提供してもよい。例えば、グローブは、個別又はグループでインパルス電流を受信するように構成される、各指、手及びリスト用の電極を含んでもよい。電極18は、任意の特定のサイズ又は形状に限定されない。例えば、グローブは、手の全体面を覆う一つの大きな電極として機能するための材料から製造されてもよく、ミディアムサイズの電極は、前腕又は上腕領域に配置されてもよく、又は小さい電極は、手の各指に配置されてもよい。
【0014】
振動ハプティック効果を含む実施形態では、プロセッサ12は、駆動回路26へ制御信号を出力し、これは、所望のハプティック効果を生じるために、アクチュエータ28に、必要な電流及び電圧(つまり、「モータ信号」)を供給するために用いられる電子部品及び回路を含む。システム10は、一以上のアクチュエータ28を含んでもよく、各アクチュエータは、別の駆動回路26を含んでもよく、全てが共通のプロセッサ12に接続される。
【0015】
メモリデバイス20は、ランダムアクセスメモリ(RAM)又はリードオンリーメモリ(ROM)のような任意のタイプのストレージデバイス又はコンピュータ可読媒体であることができる。メモリ20は、プロセッサ12によって実行される命令を記憶する。命令のうち、メモリ20は、ハプティック効果モジュール22を含み、以下のより詳細に開示されるように、プロセッサ12によって実行されるときに、電極18用にEMS信号を生成する命令、又はハプティック効果を提供するアクチュエータ28用の駆動信号を含む。特定のハプティック効果用のパラメータは、メモリ20に位置し、ハプティック効果モジュール22によってアクセス可能なハプティック効果バンクに記憶されてもよい。メモリ20は、プロセッサ12の内部に配置されてもよく、又は内部及び外部メモリの任意の組み合わせであってもよい。
【0016】
タッチ面11は、インタラクション情報としてタッチを認識し、面上でのタッチの位置及びマグニチュードも認識してもよい。インタラクションを決定するためにカメラ又はセンサを用いる実施形態では、センサ19は、身体の位置及び動きを認識するための技術を用いてもよく、これらの位置及び動きをインタラクション情報にしてもよい。インタラクション情報に対応するデータは、プロセッサ12又はシステム10内の別のプロセッサに送信され、プロセッサ12は、インタラクション情報を読み取り、それに応じてハプティック効果信号を生成する。タッチ面11は、容量検知、抵抗検知、表面音響波検知、圧力検知、光学検知等を含む任意のセンシング技術を用いてタッチを検知してもよい。タッチ面11は、マルチタッチ接触を検知してもよく、同時に生じるマルチタッチを区別することが可能であってもよい。タッチ面11は、キー、ダイヤル等とインタラクトするためのユーザのために画像を生成及び表示するタッチスクリーンであってもよく、又は最小限の画像又は画像のないタッチパッドであってもよい。センサ19は、赤外線、光学又は非可視光キャプチャリングを含む任意のセンシング技術を用いて動きを検知してもよく、オブジェクト検出、エッジ検出、ピクセル分析、微分演算等を用いて入力を処理してもよい。タッチ面を用いない実施形態では、タッチ面11は、ディスプレイシステム用に置き換えられてもよく、インタラクションは、センサ19又はゲームパッド、マウス、キーボード等のような物理インタラクションを通じて実現されてもよい。
【0017】
システム10は、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(「PDA」)、スマートフォン、コンピュータタブレット、ゲーミングコンソール、車両ベースのインターフェース、拡張現実インターフェースのようなハンドヘルドデバイスであってもよく、又は、一又はそれ以上のEMS電極18を含むハプティック効果システムを含む任意の他のタイプのデバイスであってもよい。システム10は、物理振動感覚を提供する従来の振動アクチュエータを追加で含んでもよい。よって、システム10は、EMS電極及び振動アクチュエータのミックスされたシステムであってもよい。ユーザインターフェースは、タッチ検知面であってもよく、又はマウス、タッチパッド、ミニジョイスティック、スクロールホイール、トラックボール、ゲームパッド又はゲームコントローラ等のような任意の他のタイプのユーザインターフェースであってもよく、又はセンサ16のような一又はそれ以上のセンサによって提供される物理的でないインターフェースであってもよい。一以上のアクチュエータを有する実施形態では、各アクチュエータは、デバイス上でハプティック効果の広い範囲を生成するために、異なる回転性能を有してもよい。
【0018】
図2は、一実施形態に係る、バーチャルボタン220とのユーザインタラクト及び電気的筋肉刺激応答の受信を示す。ユーザは、Google Glassのようなオーバーレイ又はヘッドアップタイプのディスプレイ、又はOculus Rift VRディスプレイのようなバーチャルリアリティインターフェースを用いてもよい。ユーザの手210は、手又は指に配置される筋肉に近い手に取り付けられた電気刺激パッド又はEMS電極18を有する。センサ19は、ユーザが、物理ボタンに物理的に接触せずに、バーチャルボタン220を押したことを判定する。それに応じて、プロセッサ12は、メモリ20に記憶された効果バンクから提供するためのハプティック効果を決定する。プロセッサ12は、EMS駆動回路16に制御信号を送信し、これは、次に、電極18へインパルス電流を提供し、手210の筋肉に接触させ、それにより、バーチャルボタン220上での指の動きのハプティックフィードバックを提供する。
【0019】
ハプティックフィードバックは、ボタンを押す動きとは反対の力に感じられてもよい。フィードバックは、電極18を通じて提供されるインパルス電流に応じて手の筋肉によって生成される手のバジング(buzzing)、振動又はパルシング(pulsing)感覚を含んでもよい。よって、バーチャルボタン220を押す動作の物理フィードバックを提供する。
【0020】
図3は、一実施形態に係るバーチャルスクローラブルリストアイテム320とのユーザインタラクト及び電気的筋肉刺激応答の受信を示す。ユーザは、再び、Google Glassのようなオーバーレイ又はヘッドアップタイプのディスプレイ、又はOculus Rift VRディスプレイのようなバーチャルリアリティインターフェースを用いてもよい。ユーザの手310は、手又は指に配置される筋肉に近い手に取り付けられた電気刺激パッド又はEMS電極18を有する。センサ19は、ユーザが、物理ボタンに物理的に接触せずに、バーチャルボタン320を押したことを判定する。それに応じて、プロセッサ12は、メモリ20に記憶された効果バンクから提供するためのハプティック効果を決定する。プロセッサ12は、EMS駆動回路16に制御信号を送信し、これは、次に、電極18へインパルス電流を提供し、手310の筋肉に接触させ、それにより、バーチャルボタン320上での指の動きのハプティックフィードバックを提供する。
【0021】
ハプティックフィードバックは、ボタンを押す動きとは反対の力に感じられてもよい。上記と同様に、フィードバックは、電極18を通じて提供されるインパルス電流に応じて手の筋肉によって生成される手のバジング(buzzing)、振動又はパルシング(pulsing)感覚を含んでもよい。よって、バーチャルボタン220を押す動作の物理フィードバックを提供する。
【0022】
当業者は、図2及び3によって図示される使用例が単なる実施例であることを理解するであろう。EMS電極は、特定のフィードバック感覚を生成するために、特定の筋肉をターゲットとすること、及びEMS電極へ特定の手法で電流を印加することを含む、幅広い種類の構成で用いられてもよい。例えば、一定間隔で腕に配置される複数の電極は、いくつかの腕を這い上がるような感覚を提供するように信号が送られることができる。これは、一つの電極にインパルス電流をもたらし、その後、第2のインパルス電流を次の電極に順次もたらし、いくつかの重複が2つのインパルス電流間で生じるように、1つのインパルス電流から次へ電圧レベルをフェーディングする。当業者は、また、本明細書に開示される実施形態が、過度の実験なしで、電極タイプ、電極構成、筋肉ターゲティング及び電流パスシング技術を含む、電極技術の向上の利点を有することも理解するであろう。本明細書に開示される実施形態は、システムとのインタラクションではない通知に応じてハプティックフィードバックを実装してもよい。例えば、EMS電極は、ユーザが電話の着呼を受信したときにアクティブとなってもよい。
【0023】
EMSの使用の別の例は、冷寒地でのハプティックフィードバックの提供である。振動アクチュエータによって提供されるフィードバックは、衣服の層によって弱められる、又は寒さで感覚レベルが低下したことによって感じられない場合がある。EMS電極は、筋肉又は筋肉群へ直接ハプティックフィードバックを提供するために衣服に組み込まれる又は皮膚に適用されてもよい。このようなフィードバックは、フィードバックが、皮膚の表面とは反対の筋肉の収縮で主に感じられるため、冷寒地でもより感じやすい。例えば、スキーリフトオペレーターは、人がリフトから降りる各時間のEMSフィードバック又は通知を受信してもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、EMSフィードバック信号は、図1に図示されるようにプロセッサ12によってネイティブに提供される。しかし、別の実施形態では、EMSフィードバックは、振動ハプティックフィードバックシステムへレトロフィット(retrofitted)されてもよい。このような実施形態では、変換ユニットは、プロセッサ12により提供される信号を、駆動回路16及びEMS電極18によって使用する信号へ変換し、EMS駆動回路16と共に又はEMS駆動回路16に組み込まれて使用されてもよい。例えば、プロセッサ12により生成される信号は、ERMアクチュエータのための所望の電流出力レベルであってもよい。この信号は、EMS駆動回路16による使用のための信号に変換する変換ユニットによって受信されてもよい。いくつかの実施形態では、EMS駆動回路16は、回路の内部に変換機能を統合してもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、振動アクチュエータ駆動回路によって使用する目的のハプティック信号は、プロセッサ12によって生成される。振動ハプティック信号は、数で表される振動マグニチュードに対応してもよい。コンバータは、振動ハプティック信号に含まれている振動マグニチュード値をEMS出力レベルにマッピングすることにより、振動ハプティック信号をEMSフィードバック信号に変換してもよい。例えば、高い振動マグニチュードは、高い電圧及び高い周波数電流パルスによって表され、これは、EMS電極18の近傍の筋肉に、低い振動マグニチュードを示す振動ハプティック信号で生じるよりも大きい力及び周波数(収縮/弛緩の間隔が短い)で生じる。これらのマッピングは、身体の電気抵抗の測定のような他の要因と共に、EMS電極18の電極タイプ及び表面領域コンタクトに応じてカスタマイズされてもよい。
【0026】
図4は、いくつかの実施形態に係る図1のEMS駆動回路16の機能を示すフローチャートである。一実施形態では、図4のフローチャートの機能は、メモリ又は他のコンピュータ可読又は有形媒体に記憶されるソフトウェアによって実装され、プロセッサによって実行される。別の実施形態では、機能は、(例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルゲートアレイ(PGA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等)用途の使用を通じて)ハードウェアによって行われてもよく、又はハードウェア及ソフトウェアの任意の組み合わせによって行われてもよい。
【0027】
405では、駆動回路16は、ハプティックフィードバックをユーザに提供するプロセッサ12からの信号を受信する。プロセッサ12は、ハプティックフィードバックが適切であるかどうか、及びどちらのハプティックフィードバックを提供するかどうかを決定するプログラム又はハードウェアインターフェースに基づいて信号を生成することができる。例えば、プロセッサ12は、画面上にキャラクターアバターを表示し、カメラのようなセンサ19を含むゲーミングシステムへ組み込まれてもよい。ユーザは、身体の一部を動かすことによってアバターとインタラクトしてもよい。センサ19は、動きを観測し、動きを読み取り、画面上に対応する態様で動くアバターを有してもよい。システムは、インタラクションを促進するために、ハプティック信号をユーザへ提供するコンポーネントを含んでもよい。信号は、ゲームとインタラクトするユーザの動きに対してアバターのリアクション動作と一致してもよい。例えば、金庫のダイヤル錠を回すことを含むゲームがあるとする。ユーザは、手を上げて、手及び指で把持及び回すモーションをする。画面は、同様に、その手を上げて、ダイヤルを把持し、ダイヤルを回すユーザのアバター(又はその一部分)を表示する。既存の技術により、システムは、振動信号をグローブに配置されるハプティックアクチュエータへ提供するために、信号を、ユーザによって身に付けられているハプティックインターフェースへ提供することができる。アクチュエータは、ユーザがダイヤルを回したときに振動し、ダイヤル回す度にダイヤルの各「クリック」を一度振動する。振動信号は、ユーザへ提供されるハプティックフィードバックに対応する。しかし、いくつかの実施形態では、提供されるハプティック信号は、手に取り付けられた電極を通じて、EMSフィードバックに適した信号へ解釈されることができる。振動フィードバックの生成ではない金庫の例では、システムは、手の筋肉が収縮するような態様で電流インパルスを生成し、ダイヤルのクリック毎に手に「クリック」感覚を提供する。
【0028】
いくつかの実施形態において405で提供される信号は、EMSフィードバックの一部として電極へ提供するために準備される信号であってもよく、又はいくつかの実施形態では、振動アクチュエータの駆動回路によって慣例的に受信される信号であってもよい。後者の場合、駆動回路16は、当該信号をEMS電極へ提供するために適切な信号に変換することができる。410では、駆動回路16は、受信された信号が、EMS信号へ変換される必要があるかどうかを判定する。415では、信号がEMS信号へ変換される必要がある場合、駆動回路16は、信号を処理して、プロセッサ12によって提供されるハプティック効果に対応するEMS信号へ変換する。信号が変換されると、フローは、エレメント420へ移る。
【0029】
410へ戻ると、プロセッサ12から受信された信号が変換される必要がない場合、フローは、エレメント420へ移り、エレメント415からのフローの分岐と結合する。420では、所望のEMS効果をEMS電極18へ提供するために信号にさらなる処理がなされる。例えば、ユーザは、EMS信号のための電圧及び/又は電流レベルによって設定される最大強度レベルを構成することができ、420での処理は、信号をEMS電極18へ送信することに向けて最大にならないような、提供されたEMS信号を正規化してもよい。同様に、システムは、EMS電極18の接触領域で検知又は構成されてもよく、EMS電極信号のマグニチュードを調整してもよく、例えば、大きな接触領域を有するEMS電極は、小さいEMS電極に比べて、EMS電極へ送信されるEMS電流パルス用により大きな強度レベルを必要としてもよい。システムは、着用者の特性に対する信号の強度を調整するために、EMS電極18の着用者の電気抵抗を表す値を検知又は構成されてもよい。例えば、人間の電気インピーダンスは、人間の水分レベル、身体の肥満レベル及び他の要因で変化しうる。高インピーダンスを有する人は、低インピーダンスを有する人と同様のハプティック効果を実現するために、より大きな強度の信号を必要としてもよい。
【0030】
425では、EMS信号は、プロセッサ12から405で受信された信号に対応する電圧レベルでの電流パルスとしてEMS電極18へ送信される。430では、EMS電極18は、接触領域に亘って皮膚へ電流パルスを提供する。435では、電極18の近傍の筋肉は、周波数、持続期間及び強度又はマグニチュードを含む電流パルスに応じて収縮及び弛緩する。
【0031】
図4のフローチャートは、リアルタイム又はほぼリアルタイムで実行され、信号が受信されると直ぐに処理され、EMSインパルス電流として出力されることを意味する。バッファリングは存在しない(回路構成要素によって誘導される非常に小さい遅延以外)。いくつかの実施形態では、410で判定が行われ、例えば、信号のタイプは、既に知られている。このような場合、415又は420での対応するフローエレメントは、入力される。例えば、EMS電極が振動アクチュエータに置き換えられるレトロフィットな用途では、プロセッサ12によって提供される信号は、常に、振動アクチュエータへ信号を送るために使用される信号として期待され、その場合、フローエレメント410は、スキップされ、405から415へ進む。同様に、EMSの特定用途では、信号のタイプがEMS信号であると期待される場合、410での判定は、行う必要がない。このような場合、フローは、エレメント405から直接、エレメント420へと進む。
【0032】
いくつかの実施形態では、EMS駆動回路16は、電気的筋肉刺激を提供するために食品医薬品局(Food and Drug Administration (「FDA」))によって認可されたEMSコントローラを含んでもよい。他の回路も、信号変換及びEMSコントローラの制御を提供する駆動回路16に含まれてもよい。
【0033】
図5は、いくつかの実施形態に係るシステム10の追加の無線特性を示す図である。いくつかの実施形態では、EMSフィードバックシステムのウェアラブル特性は、システム10のモビリティを改善するための無線機能使用によってさらに促進される。送信機/受信機デバイス30は、プロセッサ12によって送信される信号が、駆動回路16へ無線で送信されるように、システムに組み込まれてもよい。振動アクチュエータ及びEMS電極の双方を含む組み合わせられたシステムでは、信号は、駆動回路26へ無線で送信されてもよい。当業者は、送信機/受信機30が、電磁気スペクトルでの任意の技術を用いて信号を送受信するのに適していてもよいことを理解するであろう。例えば、送信機/受信機30は、Bluetooth(登録商標)又は無線イーサネット(登録商標)のような無線周波数技術に基づいてもよく、又は赤外線のような光周波数技術に基づいてもよい。磁気誘導技術は、無線信号送信のために用いられてもよい。駆動回路16は、ユーザによって身に付けられてもよく、例えば、電源と共にベルトに付けられてもよい。いくつかの実施形態では、EMS駆動回路16の一又はそれ以上は、プロセッサ12に無線で接続され、かつ電源と共に、電極18へ局所的に配置されてもよい。
【0034】
開示されているように、実施形態は、EMS駆動回路へハプティック信号を送信するプロセッサを含む電気刺激ハプティックフィードバックインターフェースと、ハプティック信号を受信し、かつ電極へEMS信号を提供するEMS駆動回路と、プロセッサによって提供されるハプティック信号に対応するEMS信号を受信する少なくとも1つの電極と、を実装する。EMSハプティックフィードバックインターフェースは、システムとユーザのインタラクションに対応する入力を受信し、ユーザに適切なフィードバックを提供するハプティック効果を決定するために入力を処理し、EMSフィードバックインターフェースへハプティック効果情報を提供する大規模なシステムの一部であってもよい。
【0035】
本明細書では、複数の実施形態を具体的に例示および/または説明している。しかし、開示されている実施形態の修正および変更も、上述の教示の対象範囲に含まれ、本発明の精神および範囲から逸脱せずに添付の請求項の範囲内に含まれるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2018年7月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動回路であって、
第1のハプティック信号及び第2のハプティック信号を受信する入力であって、前記第1のハプティック信号は、プロセッサによって決定された第1のハプティック効果に基づき、前記のハプティック信号は、前記プロセッサによって決定された第2のハプティック効果に基づく、入力と、
前記第1のハプティック信号に基づく第1の電流を生成するロジックと、
前記第2のハプティック信号に基づく第2の電流を生成するロジックと、
を備え、
前記第1の電は、ユーザの皮膚との接触に用いられる第1の電極へ送信され、前記第1の電流は、前記第1のハプティック効果を前記第1の電極の近傍の筋肉の収縮及び弛緩によって生成させ
前記第2の電流は、前記ユーザの皮膚との接触に用いられるが前記第1の電極との接触には用いられない第2の電極に送信され、前記第2の電流は、前記第2のハプティック効果を前記第2の電極の近傍の筋肉の収縮及び弛緩によって生成させ、
第1の電流の前記送信の終端部は、前記第1の電極から前記第2の電極へ向かう方向で前記ユーザの皮膚に沿った物体の動きをシミュレートするために、前記第2の電流の前記送信の始端部にオーバーラップする駆動回路。
【請求項2】
前記第1の電流に関する電圧レベルは、前記オーバーラップ中に、前記第2の電流に関する電圧レベルに減少される請求項1に記載の駆動回路。
【請求項3】
前記第1のハプティック信号及び前記第2のハプティック信号は、異なる回転周波数を有する複数の振動アクチュエータでハプティックフィードバックを生成することを意図し、前記第1の電流及び前記第2の電流の少なくとも一方は、電気的筋肉刺激信号値への振動ハプティック信号値のマップに基づいて生成される、請求項1に記載の駆動回路。
【請求項4】
前記第1の電流及び前記第2の電流の少なくとも一方は、最大マグニチュードにならないように調整される請求項1に記載の駆動回路。
【請求項5】
前記第1のハプティック信号及び前記第2のハプティック信号の少なくとも一方は、受信機によって無線で受信される請求項1に記載の駆動回路。
【請求項6】
前記ユーザの電気抵抗値を検知すると共に、前記検知された電気抵抗値の大きさに基づいて、前記第1のハプティック信号及び前記第2のハプティック信号の少なくとも一方の強度を調整する手段をさらに備える請求項1に記載の駆動回路。
【請求項7】
前記第1のハプティック信号及び前記第2のハプティック信号の少なくとも一方は、ゲームシステムとインタラクトする前記ユーザの動作に応じて受信される請求項1に記載の駆動回路。
【請求項8】
ハプティカリィイネーブルドシステムであって、
ユーザの皮膚との接触に用いられる第1の電極と、
前記ユーザの皮膚との接触に用いられるが、前記第1の電極との接触に用いられない第2の電極と、
前記第1の電極及び前記第2の電極に結合される電気的筋肉刺激(EMS)駆動回路と、
を備え、
前記EMS駆動回路は、
ハプティックコントローラから第1のハプティック信号を受信し、前記第1のハプティック信号がプロセッサによって決定された第1のハプティック効果に基づき、
前記第1のハプティック信号に基づいて第1のEMS電流を生成し、
前記第1の電極に、前記第1のEMS電流を送信し、
前記ハプティックコントローラから第2のハプティック信号を受信し、前記第2のハプティック信号が前記プロセッサによって決定された第2のハプティック効果に基づき、
前記第2のハプティック信号に基づいて第2のEMS電流を生成し、
前記第2の電極に、前記第2のEMS信号を送信し、
前記第1のEMS電流は、前記第1のハプティック効果を前記第1の電極の近傍の筋肉の収縮及び弛緩によって生成させ、
前記第2のEMS電流は、前記第2のハプティック効果を前記第2の電極の近傍の筋肉の収縮及び弛緩によって生成させ、
前記第1のEMS電流の前記送信の終端部は、前記第1の電極から前記第2の電極に向かう方向で、前記ユーザの皮膚に沿った物体の動きをシミュレートするために、前記第2のEMS電流の前記送信の始端部にオーバーラップするシステム。
【請求項9】
前記第1のEMS電流に関する電圧レベルは、前記オーバーラップ中に、前記第2のEMS電流に関する電圧レベルに減少する請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1のハプティック信号及び前記第2のハプティック信号は、異なる回転周波数を有する複数の振動アクチュエータでハプティックフィードバックを生成することを意図し、前記EMS駆動回路は、電気的筋肉刺激信号値への振動ハプティック信号値のマップに基づいて前記第1のEMS電流及び前記第2のEMS電流の少なくとも一方を生成する、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1のEMS電流及び前記第2のEMS電流の少なくとも一方は、最大マグニチュードにならないように調整される請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記第1のハプティック信号及び前記第2のハプティック信号の少なくとも一方は、受信機によって無線で受信される請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記EMS駆動回路は、前記ユーザの電気抵抗値を検知すると共に、前記検知された電気抵抗値の大きさに基づいて、前記第1のハプティック信号及び前記第2のハプティック信号の少なくとも一方の強度を調整する手段を備える請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1のハプティック信号及び前記第2のハプティック信号の少なくとも一方は、ゲームシステムとインタラクトする前記ユーザの動作に応じて受信される請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
電気的筋肉刺激(EMS)駆動回路によってハプティック効果を提供する方法であって、
プロセッサから第1のハプティック信号を受信するステップであって、前記第1のハプティック信号が、前記プロセッサによって決定された第1のハプティック効果に基づくステップと、
前記第1のハプティック信号に基づく第1のEMS電流を生成するステップと、
ユーザの皮膚との接触に用いられる第1の電極に前記第1のEMS電流を送信するステップであって、前記第1のEMS電流は、前記第1のハプティック効果を前記第1の電極の近傍の筋肉の収縮及び弛緩によって生成させるステップと、
プロセッサから第2のハプティック信号を受信するステップであって、前記第2のハプティック信号は、前記プロセッサによって決定された第2のハプティック効果に基づくステップと、
前記第2のハプティック信号に基づいて第2のEMS電流を生成するステップと、
ユーザの皮膚との接触に用いられるが前記第1の電極との接触に用いられない第2の電極に、前記第2のEMS電流を送信するステップであって、前記第2のEMS電流は、前記第2の電極の近傍の筋肉の収縮及び弛緩によって前記第2のハプティック効果を生成させるステップと、
を備え、
前記第1のEMS電流の前記送信の終端部は、前記第1の電極から前記第2の電極へ向かう方向で前記ユーザの皮膚に沿った物体の動きをシミュレートするために、前記第2のEMS電流の前記送信の始端部にオーバーラップする方法。
【請求項16】
前記第1のEMS電流に関する電圧レベルは、前記オーバーラップ中に、前記第2のEMS電流に関する電圧レベルに減少する請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のハプティック信号及び前記第2のハプティック信号は、異なる回転周波数を有する複数の振動アクチュエータでハプティックフィードバックを生成することを意図し、
前記EMS駆動回路は、電気的筋肉刺激信号値への振動ハプティック信号値のマップに基づいて前記第1のEMS電流及び前記第2のEMS電流の少なくとも一方を生成する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のEMS電流及び前記第2のEMS電流の少なくとも一方は、最大マグニチュードにならないように調整される請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記第1のハプティック信号及び前記第2のハプティック信号の少なくとも一方は、受信機によって無線で受信される請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記ユーザの電気抵抗値を検知するステップと、
前記検知された電気抵抗値の大きさに基づいて、前記第1のハプティック信号及び前記第2のハプティック信号の少なくとも一方の強度を調整するステップと、
をさらに備える請求項15に記載の方法。
【外国語明細書】
2018187421000001.pdf