【解決手段】画像デ−タに基づいて記録媒体の端部に対して余白なしで画像を形成する画像形成手段と、画像データに含まれる特定の対象画像と記録媒体の端部との位置関係により特定の対象画像が欠ける場合、記録媒体に対する特定の対象画像の位置を補正する補正手段と、を備え、補正手段は、位置関係が閾値以下である場合、画像データの中心を特定の対象画像が記録媒体の端部から遠ざかるように移動する。
前記補正手段は、前記端部の一定領域における画像が一定の均一画像であった場合、前記画像データの中心を移動する際に、前記画像データの移動方向とは反対側の各端部に対して前記画像データを引き伸ばすように拡大する、
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
前記補正手段は、前記端部の一定領域における画像が不均一画像であった場合、前記画像データの中心を移動する際に、前記画像データの移動方向とは反対側の各端部に対して前記画像データの拡大率を増加させる、
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
前記補正手段は、前記位置関係が閾値以下である場合、1以上の画像が描画される仮想的なシートを表すレイヤーのうち前記特定の対象画像を含まないベースレイヤーに配置される前記画像データの各端部の一定領域における画像を引き伸ばすように拡大する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、縁部の画像に含まれる特定の対象画像が欠損することがなく余白なし印刷ができる画像形成装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の画像形成装置は、
画像デ−タに基づいて記録媒体の端部に対して余白なしで画像を形成する画像形成手段と、
前記画像データに含まれる特定の対象画像と前記記録媒体の端部との位置関係により前記特定の対象画像が欠ける場合、前記記録媒体に対する前記特定の対象画像の位置を補正する補正手段と、を備えた、
ことを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記補正手段は、前記位置関係が閾値以下である場合、前記画像データの中心を前記特定の対象画像が前記記録媒体の端部から遠ざかるように移動する、
ことを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、
前記補正手段は、前記端部の一定領域における画像が一定の均一画像であった場合、前記画像データの中心を移動する際に、前記画像データの移動方向とは反対側の各端部に対して前記画像データを引き伸ばすように拡大する、
ことを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、
前記補正手段は、前記端部の一定領域における画像が不均一画像であった場合、前記画像データの中心を移動する際に、前記画像データの移動方向とは反対側の各端部に対して前記画像データの拡大率を増加させる、
ことを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記補正手段は、前記位置関係が閾値以下である場合、前記画像データの各端部の一定領域における画像を引き伸ばすように拡大する、
ことを特徴とする。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記補正手段は、前記位置関係が閾値以下である場合、1以上の画像が描画される仮想的なシートを表すレイヤーのうち前記特定の対象画像を含まないベースレイヤーに配置される前記画像データの各端部の一定領域における画像を引き伸ばすように拡大する、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、記録媒体に対する特定の対象画像の位置を補正する補正手段を有しない構成に比して、余白なし印刷する際に、画像に含まれる特定の対象画像が欠損することがなく余白なし印刷ができる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、画像データの中心を特定の対象画像が記録媒体の端部から遠ざかるように移動する補正手段を有しない構成に比して、画像に含まれる特定の対象画像の欠損を防止することができる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、画像データの中心を移動する際に、画像データの移動方向とは反対側の各端部に対して画像データを引き伸ばすように拡大する補正手段を有しない構成に比して、用紙の周縁部に白い縁が生じないようにすることができる。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、画像データの中心を移動する際に、画像データの移動方向とは反対側の各端部に対して画像データの拡大率を増加させる補正手段を有しない構成に比して、用紙の周縁部に白い縁が生じないように余白なし印刷することができる。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、画像データの各端部の一定領域における画像を引き伸ばすように拡大する補正手段を有しない構成に比して、余白なし印刷する際に、画像に含まれる特定の対象画像が欠損することがなく余白なし印刷することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、ベースレイヤーに配置される画像データの各端部の一定領域における画像を引き伸ばすように拡大する補正手段を有しない構成に比して、用紙の周縁部に白い縁が生じないように余白なし印刷することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に図面を参照しながら、以下に実施形態及び具体例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態及び具体例に限定されるものではない。
また、以下の図面を使用した説明において、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
【0020】
(1)画像形成装置の全体構成及び動作
図1は本実施形態に係る画像形成装置1の内部構成を示す断面模式図、
図2は画像形成装置1の機能構成の一例を示すブロック図、
図3は余白なし印刷時に拡大された画像データのオブジェクト画像OGと用紙Pの端部との位置関係を示す図、
図4(a)は余白あり印刷、(b)は全面余白なし印刷、(c)は一部余白なし印刷時のトナー像形成を説明する図、
図5は余白なし印刷時のトナー像形成を説明する図であり、(a)は中間転写ベルト151上に形成されるトナー像サイズ、(b)は用紙サイズ、(c)は用紙サイズとトナー像サイズの関係を示す。
以下、図面を参照しながら、画像形成装置1の全体構成、機能構成及び動作を説明する。
【0021】
(1.1)画像形成装置の全体構成
画像形成装置1は、画像形成部10と、画像形成部10の底部に装着された給紙装置20と、操作表示部30と、画像処理部40と、を備えて構成され、用紙Pの端部に余白部を設けず用紙Pの端部に至るまで画像を印刷する余白なし印刷機能を有している。
【0022】
画像形成部10は、システム制御装置11、露光装置12、感光体ユニット13、現像装置14、転写装置15、定着装置16、を備えて構成され、画像処理部40から受け取った画像情報を給紙装置20から送り込まれた用紙P上にトナー像として形成する。
【0023】
画像形成部10の底部には、用紙トレイ21、22を有する給紙装置20が設けられ、更に給紙装置20の下方には、上下方向に多段(本実施形態においては2段)に配置され、用紙Pを収容する用紙トレイT1、T2からなるトレイモジュールTMが接続されて画像形成部10に対する用紙供給を行う。
【0024】
操作表示部30は、いわゆるユーザーインターフェースに相当するもので、液晶表示パネル、各種操作ボタン、タッチパネル等を組み合わせて構成され各種の設定や指示の入力及び情報表示に用いられる。
【0025】
画像処理部40は、外部機器82(
図2に図示:例えばパーソナルコンピュータ等)から送信された印刷情報から画像データを生成する。
【0026】
(1.2)画像形成部10の構成及び動作
このような構成の画像形成装置1では、画像形成のタイミングに合わせて給紙装置20又はトレイモジュールTMのうち、印刷ジョブで印刷の1枚毎に指定されたトレイから繰り出された用紙Pが画像形成部10へ送り込まれる。
【0027】
感光体ユニット13は、給紙装置20の上方に、それぞれが並列して設けられ、回転駆動する感光体ドラム131を備えている。露光装置12により静電潜像が形成されたそれぞれの感光体ドラム131上には、それぞれの現像装置14によってイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像が形成される。
【0028】
各感光体ユニット13の感光体ドラム131に形成された各色トナー像は、転写装置15の中間転写ベルト151上に順次静電転写(一次転写)され、各色トナーが重畳された重畳トナー像が形成される。中間転写ベルト151上の重畳トナー像は、レジストローラ対24から送り出され、搬送ガイドにより案内された用紙Pに二次転写ローラ152によって一括転写される。
【0029】
定着装置16は一対の加熱モジュール161と加圧モジュール162の圧接領域によって定着ニップ部NP(定着領域)が形成される。
転写装置15においてトナー像が一括転写された用紙Pは、トナー像が未定着の状態で搬送ガイド153を介して定着装置16の定着ニップ部NPに搬送され、一対の加熱モジュール161と加圧モジュール162により、圧着と加熱の作用でトナー像が定着される。
定着トナー像が形成された用紙Pは、搬送ガイドによってガイドされ、排出ローラ対163から画像形成装置1上面の排紙トレイ部TR1に排出・収容される。
【0030】
(1.3)システム制御装置の機能構成と動作
画像形成装置1は、画像出力制御部111、画像データ補正部112、画像判定部113、位置算出部114、余白判別部115、電源制御部116、露光制御部117、定着温度制御部118を含むシステム制御装置11を備え、メモリに記憶された制御プログラムを実行して、画像形成装置1全体の動作制御を行う。
【0031】
画像出力制御部111は、給紙装置20との間の情報授受についての制御の他に、画像形成部10が備える露光装置12、感光体ユニット13、現像装置14、転写装置15、定着装置16等に対して、動作制御指示を与える。
又、画像出力制御部111は、システム制御装置11が備える電源制御部116、露光制御部117、定着温度制御部118に対して、それぞれ動作制御指示を与える。すなわち、画像形成部10を構成する露光装置12、感光体ユニット13、現像装置14、転写装置15、定着装置16等への給電、駆動を行うか否かを決定し、その決定結果をそれぞれの制御部に対して指示する。
【0032】
更に、画像出力制御部111は、画像データ補正部112、画像判定部113、位置算出部114、余白判別部115との間の情報授受を行い、余白なし印刷が選択された場合に、予め定められた動作制御を行う。
【0033】
補正手段の一例としての画像データ補正部112は、画像形成部10を介して出力すべき特定の対象画像の一例としてのオブジェクト画像OGと用紙Pの端部との位置関係によりオブジェクト画像OGが欠ける場合、用紙Pに対するオブジェクト画像OGの位置を補正する。特定の対象画像としては、絵、図形、文字等で、その画像そのものが特定の意味を有し、その一部が欠けた場合にはその特定の意味が失われ画像の認識が困難になる虞がある画像をいう。
【0034】
具体的には、位置関係が閾値以下である場合、画像データの中心をオブジェクト画像OGが用紙Pの端部から遠ざかるように移動する。また、用紙Pの端部の一定領域における画像が一定の均一画像であった場合、画像データの中心を移動する際に、画像データの移動方向とは反対側の各端部に対して画像データを引き伸ばすように拡大する補正を行う。用紙P端部の一定領域における画像が不均一画像であった場合、画像データの中心を移動する際に、画像データの移動方向とは反対側の各端部に対して画像データの拡大率を増加させるように補正する。
【0035】
画像判定部113は、画像データの端部の一定領域における画像の均一性を判別し、判定結果を画像出力制御部111に対して出力する。具体的には、端部の一定領域を複数の領域に分割し、各々の領域に含まれる画像データの画像パターンの面積(画像密度)を各色ごとに算出して、各々の領域における画像パターンの画像密度の差が閾値以内であれば均一画像、閾値を超えていれば不均一と判断する。
【0036】
位置算出部114は、オブジェクト画像OGと用紙Pの端部との位置関係を算出する。具体的には、オブジェクト画像データの用紙Pに対する位置座標から各オブジェクト画像OGの端部と用紙Pの各端部との距離を算出する。
図3に模式的に示すように、オブジェクト画像OGの端部と用紙Pの各端部との距離Dが閾値以下(距離が短い)の場合、余白なし印刷のために画像データを所定の倍率で拡大すると、オブジェクト画像OGの一部が用紙Pの端部からはみ出して、そのまま余白なし印刷を行うとオブジェクト画像OGに欠落(
図3中 破線領域参照)が発生する。
位置算出部114は、各オブジェクト画像OGの端部と用紙Pの各端部との距離Dに基づいて算出した位置関係を画像出力制御部111に対して出力する。
【0037】
余白判別部115は、受け入れた画像データの用紙Pに対する周辺余白の有無を検出して余白なし印刷か余白あり印刷かを判断する。
図4(a)に模式的に示すように、余白あり印刷時には、トナー像は用紙P内に全て収まり、用紙Pの周辺に上余白(mh)・下余白(mb)・左余白(ml)・右余白(mr)の周辺余白が存在する。
これに対し余白なし印刷は、
図4(b)に示すように、トナー像が用紙Pの端部にまで達しており、周辺余白がなくなる。
図4(b)においては、上余白・下余白・左余白・右余白のすべてがない状態を図示してあるものの、
図4(c)に一例として示すように一部の端部に余白がなければ余白なし印刷と判断する。
【0038】
図5(a)は中間転写ベルト151上に形成されるトナー像サイズを表しており、縦はIv、横はIhである。また、
図5(b)は用紙Pのサイズを表しており、縦はPv、横はPhである。
余白なし印刷においては、トナー像と用紙Pのサイズ関係は
図5(c)に模式的に示すように、Pv<Iv、Ph<Ihとなるように設定される。つまり、用紙Pが前後左右に少々ずれて給紙されても、用紙Pに余白が生じることがないように、トナー像のサイズは選択されている用紙サイズより若干大きくなるように一定の拡大率Rで拡大して形成される。
【0039】
(2)余白なし印刷
図6は余白なし印刷の動作の流れを示すフローチャート、
図7(a)は端部の一定領域における画像が一定の均一画像であった場合の画像データの補正を示す模式図、(b)は端部の一定領域における画像が不均一画像であった場合の画像データの補正を示す模式図である。以下、図面を参照しながら、画像形成装置1が行う余白なし印刷時の画像補正について説明する。
【0040】
画像形成装置1は、余白なし印刷を行う印刷元データとしての画像データから、1以上の画像が描画される仮想的なシートを表すレイヤーごとにオブジェクト画像データを取得する(S101)。
【0041】
位置算出部114は、取得されたオブジェクト画像データに対して、それぞれ用紙Pの端部との距離Dを算出し(S102)、距離Dが所定の閾値以下であるか否かが判定される(S103)。閾値は、画像データに対して余白なし印刷を行うために設定される拡大率Rに基づいて予め設定されている。
【0042】
距離Dが閾値以下と判断された場合(S103:Yes)、画像データ補正部112は、画像データの中心Cをオブジェクト画像OGが用紙Pの端部から遠ざかるように移動する(S104:
図7中 矢印参照)。尚、距離Dが閾値を越えていると判断された場合(S103:No)、画像データは所定の拡大率Rで拡大され余白なし印刷される(S109)。
【0043】
続いて、画像データの移動方向とは反対側の各端部に対して余白Wが発生するか否かを判定する(S105)。その結果、画像データの中心Cの移動に伴って、各端部に余白Wが発生する場合(S105:Yes)、画像判定部113は、画像データの端部の一定領域における画像が一定の均一画像であるか否か判定する(S106)。尚、画像データの中心Cの移動を行っても、各端部に余白Wが発生しない場合(S105:No)、画像データは所定の拡大率Rで拡大され余白なし印刷される(S109)。
【0044】
端部の一定領域における画像が一定以上均一である場合(S106:Yes)、画像データ補正部112は、画像データの移動方向とは反対側の各端部に対して画像データを引き伸ばすように拡大し(S107)各端部に画像L1を補完する(
図7(a)中 L1参照)。
このように、端部の一定領域における画像が一定以上均一である場合に、画像データの移動方向とは反対側の各端部に対して画像データを引き伸ばすように拡大して各端部に画像L1を補完することで、用紙端部での画像のずれを抑制しながら、用紙Pの周縁部に白い縁が生じないように余白なし印刷することができる。
【0045】
端部の一定領域における画像が閾値を超えて不均一である場合(S106:No)、画像データ補正部112は、画像データの移動方向とは反対側の各端部に対して画像データの拡大率を増加させて(S108)各端部に画像L2を補完する(
図7(b)中 L2参照)。
このように、端部の一定領域における画像が閾値を超えて不均一である場合に、画像データの移動方向とは反対側の各端部に対して画像データの拡大率を増加させて各端部に画像L2を補完することで、用紙端部での画像のずれを抑制しながら、用紙Pの周縁部に白い縁が生じないように余白なし印刷することができる。
【0046】
このようにして、余白なし印刷の際に、各レイヤーのオブジェクト画像OGと用紙Pの端部との距離Dが所定の閾値以下であると判定された場合には、オブジェクト画像OGが用紙Pの端部から遠ざかるように移動するとともに、画像データの移動方向とは反対側の各端部に対して余白が発生する場合には、画像データの移動方向とは反対側の各端部に対して画像データの補正を行うことで、画像に含まれるオブジェクト画像OGが欠損することがなく余白なし印刷ができる。
【0047】
「変形例1」
図8は変形例1に係る画像形成装置1における余白なし印刷時の動作の流れを示すフローチャート、
図9はオブジェクト画像と用紙端部との位置関係が一定の閾値以下である場合の画像データの補正を示す模式図である。
【0048】
画像形成装置1は、余白なし印刷を行う印刷元データとしての画像データから、レイヤーごとにオブジェクト画像データを取得する(S201)。
【0049】
位置算出部114は、取得されたオブジェクト画像データに対して、それぞれ用紙Pの端部との距離Dを算出し(S202)、距離Dが所定の閾値以下であるか否かが判定される(S203)。
【0050】
距離Dが閾値以下と判断された場合(S203:Yes)、画像データ補正部112は、画像データの端部領域を拡大して(S204)各端部に画像L3を補完し(
図9中 L3参照)、余白なし印刷される(S205)。尚、距離Dが閾値を越えていると判断された場合(S203:No)、画像データは所定の拡大率Rで拡大され余白なし印刷される(S205)。
【0051】
このようにして、余白なし印刷の際に、各レイヤーのオブジェクト画像OGと用紙Pの端部との距離Dが所定の閾値以下であると判定された場合には、画像データ補正部112は、画像データの端部領域を拡大するように画像データの補正を行うことで、画像に含まれるオブジェクト画像OGが欠損することがなく余白なし印刷ができる。
【0052】
「変形例2」
図10は変形例2に係る画像形成装置1における余白なし印刷時の動作の流れを示すフローチャート、
図11はオブジェクト画像と用紙端部との位置関係が一定の閾値以下である場合の画像データの補正を示す模式図である。
【0053】
画像形成装置1は、余白なし印刷を行う印刷元データとしての画像データから、レイヤーごとにオブジェクト画像データを取得する(S301)。
【0054】
位置算出部114は、取得されたオブジェクト画像データに対して、それぞれ用紙Pの端部との距離Dを算出し(S302)、距離Dが所定の閾値以下であるか否かが判定される(S303)。
【0055】
距離Dが閾値以下と判断された場合(S303:Yes)、画像データ補正部112は、ベースレイヤーBLの画像データの端部領域を拡大して(S304)各端部に画像L4を補完し(
図11中 L4参照)余白なし印刷される(S305)。尚、距離Dが閾値を越えていると判断された場合(S303:No)、画像データは所定の拡大率Rで拡大され余白なし印刷される(S305)。
【0056】
このようにして、余白なし印刷の際に、各レイヤーのオブジェクト画像OGと用紙Pの端部との距離Dが所定の閾値以下であると判定された場合には、画像データ補正部112は、ベースレイヤーの画像データの端部領域を拡大するように画像データの補正を行うことで、画像に含まれるオブジェクト画像OGが欠損することがなく余白なし印刷ができる。