【実施例】
【0046】
以下、参考例、実施例及び試験例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、これらは本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
【0047】
以下の参考例及び実施例においてカラムクロマトグラフィーを使用して精製した際の「KP−Sil」にはBiotage社SNAPCartridge KP−Sil、「HP−Sil」にはBiotage社SNAPCartridge HP−Sil、「SNAP Ultra」にはBiotage社SNAPCartridge SNAP Ultra、「KP−NH」にはBiotage社SNAPCartridge KP−NH、「Grace OH」にはGrace社Reveleris Silica Flash Cartridge、「Grace NH」にはGrace社Reveleris Amino Flash Cartridgeを使用した。
【0048】
以下の参考例及び実施例の後処理操作の際の「ISOLUTE Phase Separator」にはBiotage社ISOLUTE Phase Separatorを使用した。
【0049】
以下の参考例および実施例において、分取高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による精製は以下の条件により行った。ただし、塩基性官能基を有する化合物の場合、本操作でトリフルオロ酢酸を用いたときには、フリー体を得るための中和操作等を行う場合がある。
機械:Gilson社 preparative HPLC system
カラム:資生堂 Capcelpak C18 MGII 5μm 20×150mm
溶媒:A液;0.1%トリフルオロ酢酸含有水、B液;0.1%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
グラジエント:0分(A液/B液=90/10)、22分(A液/B液=20/80)、25分(A液/B液=10/90)
流速:20mL/min、検出法:UV 254nm
以下の参考例および実施例において、高速液体クロマトグラフィーマススペクトル(LCMS)は以下の条件により測定した。
測定機械:Agilent社 Agilent1290及びAgilent6130
カラム:Waters社 Acquity CSH C18 1.7μm 2.1x50mm
溶媒:A液;0.1%ギ酸含有水、B液;0.1%ギ酸含有アセトニトリル
グラジエント:0分(A液/B液=80/20)、1.2〜1.4分(A液/B液=1/99)
流速:0.8mL/min、検出法:UV 254nm
イオン化法:電子衝撃イオン化法(ESI:Electron Spray Ionization)
【0050】
以下の参考例および実施例において、マススペクトル(MS)は以下の条件により測定した。
MS測定機器:島津社LCMS−2010EVあるいはmicromass社 Platform LC
【0051】
以下の参考例および実施例において、化合物名はACD/Name (ACD/Labs 12.01, Advanced Chemistry Development Inc.)により命名した。
【0052】
参考例及び実施例中、以下の用語及び試薬は下記のように表記した。
MeOH(メタノール)、THF(テトラヒドロフラン)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、MeCN(アセトニトリル)、EtOAc(酢酸エチル)、CHCl
3(クロロホルム)、HATU[O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート]、Pd(PPh
3)
4[テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)]、brine(飽和塩化ナトリウム水溶液)、DIPEA(N,N−ジイソプロピルエチルアミン)、TEA(トリエチルアミン)、MgSO
4(無水硫酸マグネシウム)、NaHCO
3(炭酸水素ナトリウム)、Na
2SO
3(亜硫酸ナトリウム)、Na
2SO
4(硫酸ナトリウム)、TFAA(トリフルオロ酢酸無水物)、UHP(尿素−過酸化水素)、DBU(ジアザビシクロウンデセン)、Cs
2CO
3(炭酸セシウム)。
【0053】
参考例1 (5−フルオロ−2−ヨードフェニル)[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル]メタノン
【0054】
【化18】
5−フルオロ−2−ヨード安息香酸(0.50g、1.9mmol)のCHCl
3(10mL)溶液にオキサリルクロリド(0.32mL、3.8mmol)、DMF(1滴)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下溶媒留去して得られた残渣をCHCl
3(3mL)に溶解し、別途調整した(2S)−ピペリジン−2−イルメタノール(0.32mg、2.8mmol)、TEA(0.65mL、4.7mmol)のCHCl
3(7mL)溶液に氷浴下滴下後、室温に昇温し1時間撹拌した。反応液に水を加え、CHCl
3で抽出した。有機層をISOLUTE Phase Separatorで乾燥後、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(Grace OH 12g、CHCl
3/MeOH=100/0〜90/10)、カラムクロマトグラフィー(Grace NH 12g、CHCl
3/MeOH=100/0〜90/10)にて精製することにより表題化合物(0.51g)を得た(無色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 364 [M+H]+
【0055】
参考例2〜3を参考例1と同様の方法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名、MSデータを表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】
参考例4 [(2S)−2−(クロロメチル)ピペリジン−1−イル](5−フルオロ−2−ヨードフェニル)メタノン
【0058】
【化19】
参考例1で得られた(5−フルオロ−2−ヨードフェニル)[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル]メタノン(0.10g、0.28mmol)、TEA(0.12mL、0.83mmol)のCHCl
3(1mL)溶液に氷冷下、メシルクロライド(0.095mL、0.83mmol)を加え、室温まで昇温して2時間撹拌した。反応混合物に水を加えCHCl
3で抽出した。有機層を水、brineで洗浄した。有機層をISOLUTE Phase Separatorで乾燥後、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(grace OH 12g、hexane/EtOAc=80/20〜20/80)にて精製することにより表題化合物(0.081g)を得た(無色非晶質)。
MS (ESI pos.) m/z : 382 [M+H]+
【0059】
参考例5〜6を参考例4と同様の方法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名、MSデータを表2に示す。
【0060】
【表2】
【0061】
参考例7 [5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル][(2S)−2−{[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル]メタノン
【0062】
【化20】
[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル][5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]メタノン(0.44g、1.5mmol)と4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(0.34g、1.8mmol)のトルエン溶液(5mL)にシアノメチレントリブチルホスホラン(1.2mL、4.4mmol)を加え、100℃で1時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物をセライト(登録商標)でろ過し、水を加えEtOAcで抽出した。有機層を水、brineで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥し、乾燥剤をろ別後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(HP−Sil 10g、hexane/EtOAc=80/20〜20/80)にて精製し、表題化合物(0.52g)を得た(無色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 477 [M+H]+
【0063】
参考例8〜10を参考例7と同様の方法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名、MSデータを表3に示す。
【0064】
【表3】
【0065】
参考例11 (5−フルオロ−2−ヨードフェニル)[(2S)−2−{[4−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル]メタノン
【0066】
【化21】
5−フルオロ−2−(1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン(0.042g、0.25mmol)のTHF(2mL)溶液に水素化ナトリウム(0.011g、0.28mmol)を加え室温で30分撹拌した。参考例4で得られた[(2S)−2−(クロロメチル)ピペリジン−1−イル](5−フルオロ−2−ヨードフェニル)メタノン(0.081g、0.21mmol)を加え、80℃で4時間撹拌した。室温で放冷後、反応液に水を加え、CHCl3で抽出した。有機層を水、brineで洗浄した。有機層をISOLUTE Phase Separatorで乾燥後、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(grace NH 12g、hexane/EtOAc=70/30〜20/80)にて精製することにより表題化合物(0.052g)を得た(無色油状物)。
MS (ESI pos.) m/z : 509 [M+H]+
【0067】
参考例12 [(2S)−2−(アジドメチル)ピペリジン−1−イル][5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]メタノン
【0068】
【化22】
[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル][5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]メタノンで得られた(0.10g、0.83mmol)、アジ化ナトリウム(0.16g、2.5mmol)のDMF(2mL)懸濁液を80℃で1時間撹拌した。反応液に水を加え、EtOAcで抽出し、有機層をbrineで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(Grace OH、hexane/EtOAc=80/20〜20/80)にて精製することにより表題化合物(0.10g)を得た(無色油状物)。
MS (ESI pos.) m/z : 326 [M+H]+
【0069】
参考例13〜18を参考例12と同様の方法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名、MSデータを表4に示す。
【0070】
【表4】
【0071】
参考例19 [(2S)−2−{[4−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル](3−ヨード−6−メチルピリジン−2−イル)メタノン
【0072】
【化23】
参考例17で得られた[(2S)−2−(アジドメチル)ピペリジン−1−イル](3−ヨード−6−メチルピリジン−2−イル)メタノン(0.043g、0.11mmol)、2−エチニル−5−フルオロピリジン(0.015g、0.12mmol)、ヨウ化銅(0.001g、0.006mmol)、L−アスコルビン酸(0.004g、0.022mmol) のDMF/4−メチルピペリジン(8:2、1mL)懸濁液を80℃で1時間撹拌した。反応液に水を加え、EtOAcで抽出し、有機層をbrineで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をHPLCにて精製することにより表題化合物(0.056g)を得た(無色油状物)。
MS (ESI pos.) m/z : 507 [M+H]+
【0073】
参考例20 (6−{[(2S)−2−{[4−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル]カルボニル}−5−ヨードピリジン−2−イル)メチル アセタート
【0074】
【化24】
参考例20を参考例19と同様の方法により得た。
MS (ESI pos.) m/z : 565 [M+H]+
【0075】
参考例21 3−ヨード−6−メチルピリジン−2−カルボン酸塩酸塩(1:1)
【0076】
【化25】
3−ヨード−6−メチルピコリン酸メチル(3.0g、10.8mmol)のトルエン(27mL)溶液に、濃塩酸(13.5mL)を加え、100℃で5時間撹拌した。反応液を濃縮し、表題化合物(3.2g)を得た(無色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 264 [M+H]+
【0077】
参考例22 メチル 3−ヨード−6−メチルピリジン−2−カルボキシラート 1−オキシド
【0078】
【化26】
3−ヨード−6−メチルピコリン酸メチル(5.0g、18.0mmol)、UHP(9.2g、75.8mmol)のMeCN(50mL)溶液に、TFAA(10.2mL、72.2mmol)を0℃で30分間かけて滴下し、室温で30分間撹拌した。その後UHP(6.8グラム、55.9mmol)を加え、TFAA(7.6mL、54.1mmol)を0℃で15分間かけて滴下し、室温で45分間撹拌した。NaHCO
3水溶液、Na
2SO
3水溶液を加えCHCl
3で抽出後、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(Grace NH、hexane/EtOAc=88/12〜0/100)にて精製することにより表題化合物(4.1g)を得た。
MS (ESI pos.) m/z : 294[M+H]+
【0079】
参考例23 メチル 6−[(アセチルオキシ)メチル]−3−ヨードピリジン−2−カルボキシラート
【0080】
【化27】
参考例22で得られたメチル 3−ヨード−6−メチルピリジン−2−カルボキシラート 1−オキシド(4.8g、16.2mmol)の無水酢酸(4.8mL)溶液を、100℃で5時間撹拌した。NaHCO
3水溶液を加えCHCl
3で抽出後、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(Grace NH、hexane/EtOAc=88/12〜0/100)にて精製することにより表題化合物(3.9g)を得た(無色油状物)。
MS (ESI pos.) m/z : 336[M+H]+
【0081】
参考例24 6−[(アセチルオキシ)メチル]−3−ヨードピリジン−2−カルボン酸
【0082】
【化28】
参考例23で得られたメチル 6−[(アセチルオキシ)メチル]−3−ヨードピリジン−2−カルボキシラート(3.9g、11.7mmol)のTHF/水(29mL/7mL)溶液に、水酸化カリウム(1.56g、24.0mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、THF(12mL)に溶解後、無水酢酸(6.6mL、70.3mmol)、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(0.14g、1.2mmol)を加え、室温で2.5時間撹拌した。反応液を濃縮し、水を加え、CHCl
3で抽出後減圧下溶媒留去し、表題化合物(3.2g)を得た(無色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 319[M−H]−
【0083】
参考例25 {(2S)−1−[5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル]ピペリジン−2−イル}アセトニトリル
【0084】
【化29】
[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル][5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]メタノン(0.30g,0.94mmol)のDMF(5mL)溶液にシアン化ナトリウム(0.055g,1.1mmol)を加え、80℃に加熱して5時間撹拌した。室温で放冷後、反応溶液に水を加え、EtOAcを用いて抽出した。抽出した有機層をbrineで洗浄、MgSO
4で乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(grace OH 12g、hexane/EtOAc=80/20〜20/80)にて精製し、表題化合物(0.25g)を得た(無色油状物)。
MS (ESI pos.) m/z : 310 [M+H]+
【0085】
参考例26〜27を参考例25と同様の方法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名、MSデータを表5に示す。
【0086】
【表5】
【0087】
参考例28 N’−ヒドロキシ−2−{(2S)−1−[5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル]ピペリジン−2−イル}エタンイミドアミド
【0088】
【化30】
参考例25で得られた{(2S)−1−[5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル]ピペリジン−2−イル}アセトニトリル(0.25g,0.81mmol)のエタノール(5mL)溶液に50%ヒドロキシルアミン水溶液(0.14mL,2.4mmol)を加え、80℃に加熱して5時間撹拌した。室温で放冷後、反応溶液を減圧下溶媒留去した。得られた残留物に水を加え、EtOAcを用いて抽出した。抽出した有機層をbrineで洗浄、MgSO
4で乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去することで表題化合物(0.17g)を得た(無色油状物)。
MS (ESI pos.) m/z : 343 [M+H]+
【0089】
参考例29〜30を参考例28と同様の方法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名、MSデータを表6に示す。
【0090】
【表6】
【0091】
実施例1 [(2S)−2−{[4−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル][5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]メタノン
【0092】
【化31】
[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル][5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]メタノン(0.13g、0.42mmol)を原料に参考例4と同様の方法によりクロロ化し、[(2S)−2−(クロロメチル)ピペリジン−1−イル][5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)メタノン(0.080g)を得た。(2S)−2−(クロロメチル)ピペリジン−1−イル][5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル)メタノン(0.080g、0.25mmol)のMeCN溶液(1mL)に、5−フルオロ−2−(1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン (0.041g、0.25mmol)、Cs
2CO
3(0.27g、0.50mmol)を加え、油浴温度90℃で3時間撹拌した。室温まで放冷し、水を加えた後、EtOAcで抽出した。抽出した有機層をbrineで洗浄、MgSO
4で乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(HP−Sil 10g、hexane/EtOAc=88/12〜0/100)で精製し表題化合物(0.076g)を得た(無色油状物)。
LCMS retention time 0.90 min.
MS (ESI pos.) m/z : 446 [M+H]+
【0093】
実施例2〜13を実施例1と同様の方法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名、LCMSデータを表7−1〜7−2に示す。
【0094】
【表7-1】
【0095】
【表7-2】
【0096】
実施例14 [(2S)−2−({4−[6−(メトキシメチル)ピリジン−2−イル]−1H−ピラゾール−1−イル}メチル)ピペリジン−1−イル][5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]メタノン
【0097】
【化32】
参考例7で得られた[5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル][(2S)−2−{[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル]メタノン(0.10g、0.21mmol)及び2−ブロモ−6−(メトキシメチル)ピリジン(0.047g、0.23mmol)の1,4−ジオキサン溶液(0.5mL)に2mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液(0.32mL) 、Pd(PPh
3)
4(0.007g、0.006mmol)を加え100℃で2時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に水を加えCHCl
3で抽出した。有機層をbrineで洗浄し、MgSO
4で乾燥後、乾燥剤を濾別した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−NH 12g、hexane/EtOAc=80/20〜0/100)にて精製し、表題化合物(0.076g)を得た(無色油状物)。
LCMS retention time 0.89 min.
MS (ESI pos.) m/z : 472 [M+H]+
【0098】
実施例15〜42を実施例14と同様の方法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名、LCMSデータを表8−1〜8−4に示す。
【0099】
【表8-1】
【0100】
【表8-2】
【0101】
【表8-3】
【0102】
【表8-4】
【0103】
実施例43 3−{[(2S)−2−{[4−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル]カルボニル}−4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)安息香酸
【0104】
【化33】
実施例4で得られた[(2S)−2−{[4−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル][6−メチル−3−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ピリジン−2−イル]メタノン(0.040g、0.08mmol)のMeOH(2mL)溶液に、2M水酸化ナトリウム水溶液(2mL)を加え、室温で1時間撹拌した。1.2M塩酸を用いて反応液のpHを1〜2に調製後、CHCl
3によって抽出した。抽出した有機層をbrineで洗浄、MgSO
4で乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去し、表題化合物(0.023g)を得た(無色油状物)。
LCMS retention time 0.86 min.
MS (ESI pos.) m/z : 476[M+H]+
【0105】
実施例44 2−[1−({(2S)−1−[5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル]ピペリジン−2−イル}メチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリジン−3−カルボン酸
【0106】
【化34】
実施例44を実施例43と同様の方法により得た。
LCMS retention time 0.77 min.
MS (ESI pos.) m/z : 472[M+H]+
【0107】
実施例45 3−{[(2S)−2−{[4−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル]カルボニル}−4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンズアミド
【0108】
【化35】
実施例43で得られた3−{[(2S)−2−{[4−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル]カルボニル}−4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)安息香酸(0.013g、0.030mmol)のDMF(2mL)溶液にHATU(0.016g、0.040mmol)、DIPEA(0.014mL、0.080mmol)、27%アンモニア水溶液(2mL)を加え、室温で18時間撹拌した。反応溶液に飽和NaHCO
3水溶液を加え、EtOAcを用いて抽出した。抽出した有機層をbrineで洗浄、MgSO
4で乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Grace NH 4g、hexane/EtOAc=80/20〜20/80)にて精製し、凍結乾燥することで表題化合物(0.013g)を得た(無色油状物)。
LCMS retention time 0.74 min.
MS (ESI pos.) m/z : 475 [M+H]+
【0109】
実施例46〜53を実施例45と同様の方法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名、LCMSデータを表9に示す。
【0110】
【表9】
【0111】
実施例54 3−{[(2S)−2−{[4−(6−メトキシピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル]カルボニル}−4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンズアミド
【0112】
【化36】
実施例42で得られた3−{[(2S)−2−{[4−(6−メトキシピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル]カルボニル}−4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾニトリル(0.080g、0.17mmol)、炭酸カリウム(0.012g、0.085mmol)のDMSO(1.5mL)懸濁液に30% 過酸化水素水(0.20mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、EtOAcで抽出した。有機層を水、brineで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(Grace OH、CHCl
3/MeOH=100/0〜90/10)にて精製することにより表題化合物(0.060g)を得た(無色固体)。
LCMS retention time 0.83 min.
MS (ESI pos.) m/z : 487 [M+H]+
【0113】
実施例55 [(2S)−2−{[4−(6−ヒドロキシピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル][5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]メタノン
【0114】
【化37】
実施例15で得られた[(2S)−2−{[4−(6−メトキシピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル][5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]メタノン(0.20g、0.43mmol)に水(5mL)を加え室温で撹拌し、そこへ25%臭化水素酢酸溶液(5mL)を加え7時間加熱還流した。反応液をCHCl
3で抽出した。有機層をISOLUTE Phase Separatorで乾燥後、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(Grace NH、CHCl
3/MeOH=100/0〜95/5)にて精製することにより表題化合物(0.18g)を得た(無色固体)。
LCMS retention time 0.79 min.
MS (ESI pos.) m/z : 444 [M+H]+
【0115】
実施例56 [(2S)−2−{[4−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル][5−フルオロ−2−(ピリミジン−2−イル)フェニル]メタノン
【0116】
【化38】
参考例11で得られた(5−フルオロ−2−ヨードフェニル)[(2S)−2−{[4−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル]メタノン(0.052g、0.10mmol)及び2−(トリブチルスタンナニル)ピリミジン(0.076g、0.21mmol)のDMF溶液(1mL)にPd(PPh
3)
4(0.012g、0.010mmol)とヨウ化銅(0.004g、0.020mmol)、フッ化セシウム(0.023g、0.15mmol)を加え、120℃で1時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物をセライト(登録商標)でろ過し、水を加えEtOAcで抽出した。有機層を水、brineで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥し、乾燥剤をろ別後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(HP−Sil 10g、CHCl
3/MeOH=100/0〜90/10)にて精製し、表題化合物(0.022g)を得た(無色油状物)。
LCMS retention time 0.89 min.
MS (ESI pos.) m/z : 461 [M+H]+
【0117】
実施例57〜58を実施例56と同様の方法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名、LCMSデータを表10に示す。
【0118】
【表10】
【0119】
実施例59 {6−[1−({(2S)−1−[5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル]ピペリジン−2−イル}メチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリジン−2−イル}メチル アセタート
【0120】
【化39】
実施例26で得られた[(2S)−2−({4−[6−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−イル]−1H−ピラゾール−1−イル}メチル)ピペリジン−1−イル][5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]メタノン(0.034g、0.071mmol)、TEA(0.030mL、0.21mmol)のCHCl
3(0.7mL)溶液にアセチルクロリド(0.015mL、0.21mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液を水で洗浄した。有機層をISOLUTE Phase Separatorで乾燥後、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(Grace OH、hexane/EtOAc=50/50〜0/100)にて精製することにより表題化合物(0.027g)を得た(無色油状物)。
LCMS retention time 0.98 min.
MS (ESI pos.) m/z : 500 [M+H]+
【0121】
実施例60 6−[1−({(2S)−1−[5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル]ピペリジン−2−イル}メチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリジン−2−イル アセタート
【0122】
【化40】
実施例60を実施例59と同様の方法により得た。
LCMS retention time 0.97 min.
MS (ESI pos.) m/z : 486 [M+H]+
【0123】
実施例61 [(2S)−2−({4−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−2−イル]−1H−ピラゾール−1−イル}メチル)ピペリジン−1−イル][5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]メタノン
【0124】
【化41】
実施例18で得られた1−{6−[1−({(2S)−1−[5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル]ピペリジン−2−イル}メチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリジン−2−イル}エタノン(0.080g、0.17mmol)のTHF溶液(4mL)に氷浴冷却下3mol/Lメチルマグネシウムブロミド−ジエチルエーテル溶液(0.085mL、0.26mmol)を滴下して加えた。室温に昇温後、10分間撹拌した。反応混合物に塩化アンモニウム水溶液を加えCHCl
3で抽出した。有機層をbrineで洗浄し、MgSO
4で乾燥後、乾燥剤を濾別した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(HP−Sil 10g、hexane/EtOAc=88/12〜0/100)にて精製し、表題化合物(0.038g)を得た(無色固体)。
LCMS retention time 0.87 min.
MS (ESI pos.) m/z : 486 [M+H]+
【0125】
実施例62 [(2S)−2−({4−[6−(メチルスルフィニル)ピリジン−2−イル]−1H−ピラゾール−1−イル}メチル)ピペリジン−1−イル][5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]メタノン
【0126】
【化42】
【0127】
実施例63 [(2S)−2−({4−[6−(メチルスルホニル)ピリジン−2−イル]−1H−ピラゾール−1−イル}メチル)ピペリジン−1−イル][5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]メタノン
【0128】
【化43】
実施例17で得られた[(2S)−2−({4−[6−(メチルスルファニル)ピリジン−2−イル]−1H−ピラゾール−1−イル}メチル)ピペリジン−1−イル][5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]メタノン(0.050g、0.10mmol)のTHF−MeOH−飽和NaHCO
3水溶液(2:1:1、1mL)懸濁液にペルオキシ一硫酸カリウム(0.14g、0.23mmol)を加え室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加えEtOAcで抽出した。有機層を水、brineで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥し、乾燥剤をろ別後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(HP−Sil 10g、hexane/EtOAc=88/12〜0/100〜CHCl
3/MeOH=100/0〜95/5)にて精製し、実施例62の表題化合物(0.019g)(無色油状物)と実施例63の表題化合物(0.003g)を得た(無色油状物)。
【0129】
実施例62:
LCMS retention time 0.79 min.
MS (ESI pos.) m/z : 490 [M+H]+
実施例63:
LCMS retention time 0.85 min.
MS (ESI pos.) m/z : 506 [M+H]+
【0130】
実施例64〜68を参考例19と同様の方法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名、LCMSデータを表11に示す。
【0131】
【表11】
【0132】
実施例69 [(2S)−2−{[5−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル]メチル}ピペリジン−1−イル][5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]メタノン
【0133】
【化44】
5−フルオロピリジン−2−カルボン酸(0.077g,0.55mmol)のアセトニトリル(2.5mL)、DMF(0.5mL)混合溶液にカルボニルジイミダゾール(0.097g,0.60mmol)を加え、室温で1時間撹拌後、参考例28で得られたN’−ヒドロキシ−2−{(2S)−1−[5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル]ピペリジン−2−イル}エタンイミドアミド(0.17g,0.50mmol)のMeCN(2.5mL)、DMF(0.5mL)混合溶液を加え、室温で2時間撹拌した。次に反応溶液にDBU(0.074mL,0.50mmol)を加え、70℃に加熱して2.5時間撹拌した。室温で放冷後、反応溶液に水を加え、EtOAcを用いて抽出した。抽出した有機層をbrineで洗浄、MgSO
4で乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Grace NH 12g、hexane/EtOAc=80/20〜20/80)にて精製し、表題化合物(0.18g)を得た(無色油状物)。
LCMS retention time 1.06 min.
MS (ESI pos.) m/z : 448 [M+H]+
【0134】
実施例70〜71を実施例69と同様の方法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名、LCMSデータを表12に示す。
【0135】
【表12】
【0136】
実施例72 [(2S)−2−({4−[6−(ヒドロキシメチル)−4−メチルピリジン−2−イル]−1H−ピラゾール−1−イル}メチル)ピペリジン−1−イル][5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]メタノン
【0137】
【化45】
実施例32で得られた{4−メチル−6−[1−({(2S)−1−[5−メチル−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンゾイル]ピペリジン−2−イル}メチル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリジン−2−イル}メチル アセタート(0.025g、0.050mmol)及び水酸化カリウム(0.046g、0.49mmol)のTHF−水(4:1、0.15mL)溶液を80℃で5時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物を1.2M塩酸で中和し、CHCl
3で抽出した。有機層をbrineで洗浄し、MgSO
4で乾燥後、乾燥剤を濾別した。減圧下溶媒を留去し、表題化合物(0.016g)を得た(無色固体)。
LCMS retention time 0.58 min.
MS (ESI pos.) m/z : 472 [M+H]+
【0138】
実施例73〜75を実施例72と同様の方法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名、LCMSデータを表13に示す。
【0139】
【表13】
【0140】
実施例76 [5−(アミノメチル)−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル][(2S)−2−{[4−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル]メタノン
【0141】
【化46】
実施例73で得られた[(2S)−2−{[4−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル][5−(ヒドロキシメチル)−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル]メタノン(0.30g、0.65mmol)を参考例4と同様の方法によって3−{[(2S)−2−{[4−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル]カルボニル}−4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンジル メタンスルホナートの粗生成物を得た。粗生成物のTHF/MeOH (1/1、4mL)溶液に、27%アンモニア水溶液(2mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣をHPLCにて精製することにより表題化合物(0.044g)を得た。
LCMS retention time 0.35 min.
MS (ESI pos.) m/z : 461 [M+H]+
【0142】
実施例77 [(2S)−2−{[4−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル]{5−[(メチルアミノ)メチル]−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル}メタノン
【0143】
【化47】
実施例77を実施例76と同様の方法により得た。
LCMS retention time 0.37 min.
MS (ESI pos.) m/z : 475 [M+H]+
【0144】
実施例78 N−[3−{[(2S)−2−{[4−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル]カルボニル}−4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ベンジル]アセトアミド
【0145】
【化48】
実施例76で得られた[5−(アミノメチル)−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)フェニル][(2S)−2−{[4−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]メチル}ピペリジン−1−イル]メタノン(0.026g、0.056mmol)のCHCl
3(0.6mL)溶液に、無水酢酸(5.8ul、0.061mmol)、TEA(15.5ul、0.11mmol)、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(1piece)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣をHPLCにて精製することにより表題化合物(0.028g)を得た(無色油状物)。
LCMS retention time 0.70 min.
MS (ESI pos.) m/z : 503 [M+H]+
【0146】
実施例79〜80を実施例78と同様の方法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名、LCMSデータを表14に示す。
【0147】
【表14】
【0148】
試験例 (オレキシン拮抗活性の測定)
試験化合物のヒトオレキシン1型受容体(hOX1R)、オレキシン2型受容体(hOX2R)に対する拮抗活性は文献(Toshikatsu Okumura et al., Biochemical and Biophysical Research Communications 280, 976−981, 2001)に記載された方法を改変して行った。hOX1R、hOX2Rを強制発現させたChinese hamster ovary(CHO)細胞を96wellのBlack clear bottomプレート(Nunc)の各ウェルに20,000個となるように播種し、0.1mM MEM非必須アミノ酸、0.5mg/mL G418、10% 牛胎児血清を含むHam’s F−12培地(以上インビトロジェン)で、37℃、5% CO
2の条件下で16時間培養した。培地を除去後、0.5μM Fluo−4AM エステル(同仁)を含むアッセイ用緩衝液(25mM HEPES(同仁)、Hanks’ balanced salt solution(インビトロジェン)、0.1% 牛血清アルブミン、2.5mM プロベネシド、200μg/mL Amaranth(以上Sigma−Aldrich)、pH7.4)を100μL添加し60分間、37℃、5% CO
2にインキュベートした。Fluo−4AM エステルを含むアッセイ用緩衝液を除去したのち、試験化合物は10mMとなるようにジメチルスルホキシドで溶解してアッセイ用緩衝液で希釈後、150μLを添加し、30分間インキュベートした。
リガンドであるヒトオレキシン-Aの2アミノ酸を置換したペプチド(Pyr-Pro-Leu-Pro-Asp-Ala-Cys-Arg-Gln-Lys-Thr-Ala-Ser-Cys-Arg-Leu-Tyr-Glu-Leu-Leu-His-Gly-Ala-Gly-Asn-His-Ala-Ala-Gly-Ile-Leu-Thr-Leu-NH2;ペプチド研究所)はhOX1Rに対しては終濃度300pM、hOX2Rに対しては3nMとなるようにアッセイ用緩衝液で希釈し、このリガンド溶液50μLを添加して反応を開始した。反応はFunctional Drug Screening System(FDSS;浜松ホトニクス社製)を用いて各wellの蛍光値を1秒毎に3分間測定し、最大蛍光値を細胞内Ca
2+濃度の指標として拮抗活性を求めた。試験化合物の拮抗活性は希釈緩衝液のみを添加したウェルの蛍光値を100%、リガンドおよび化合物を含まない緩衝液を添加したウェルの蛍光値を0%として算出し、種々の濃度の試験化合物を添加した際の蛍光値から、結合定数(Kb値)を求めた。
本発明化合物のKb値を表15に示す。
【0149】
【表15】