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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-189017(P2018-189017A)
(43)【公開日】2018年11月29日
(54)【発明の名称】外接ギヤポンプ
(51)【国際特許分類】
   F04C 2/18 20060101AFI20181102BHJP
   F04C 15/00 20060101ALI20181102BHJP
【FI】
   F04C2/18 311D
   F04C15/00 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-91230(P2017-91230)
(22)【出願日】2017年5月1日
(71)【出願人】
【識別番号】000001247
【氏名又は名称】株式会社ジェイテクト
(74)【代理人】
【識別番号】110002583
【氏名又は名称】特許業務法人平田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉田 直史
【テーマコード(参考)】
3H041
3H044
【Fターム(参考)】
3H041AA02
3H041BB02
3H041CC15
3H041DD03
3H041DD04
3H041DD07
3H041DD09
3H041DD10
3H044AA02
3H044BB02
3H044CC14
3H044DD03
3H044DD04
3H044DD06
3H044DD08
3H044DD19
(57)【要約】
【課題】小型化が可能な外接ギヤポンプを提供する。
【解決手段】駆動ギヤ2及び従動ギヤ3とポンプハウジング4とを有する外接ギヤポンプ1は、駆動ギヤ2及び従動ギヤ3の中心部にそれぞれ軸孔20,30が形成されており、ポンプハウジング4は、駆動ギヤ2及び従動ギヤ3の歯先面22a,32aに対向する内面41aを有する筒部41と、筒部41の軸方向両側でポンプ室400を形成する第1及び第2の側板部42,45と、第1の側板部42から第2の側板部45に向かって突出し、駆動ギヤ2及び従動ギヤ3の軸孔20,30に嵌入して駆動ギヤ2及び従動ギヤ3を支持する第1及び第2の支持部43,44とを有し、駆動ギヤ2は、複数のギヤ歯22が形成されたギヤ部23と、ギヤ部23の軸方向一端部に連続して設けられ、モータ部12の駆動力をギヤ部23に伝達する軸部24とを有し、軸部24が第2の側板部45に形成された挿通孔450に挿通されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動源により回転駆動される駆動ギヤと、前記駆動ギヤとの噛み合いにより回転する従動ギヤと、前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤが収容されるポンプ室が形成されたハウジングと、前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤの回転を円滑にする第1及び第2の軸受とを備え、前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤの回転によって流体を吸入側から吸入して吐出側に吐出する外接ギヤポンプであって、
前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤは、それぞれが互いに噛み合うギヤ歯を有すると共に、その中心部に軸孔が形成されており、
前記ハウジングは、前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤの前記ギヤ歯の歯先面に対向する内面を有する筒部と、前記筒部の軸方向一側及び他側に設けられて前記筒部と共に前記ポンプ室を形成する第1及び第2の側板部と、前記第1の側板部から前記第2の側板部に向かって突出し、前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤの前記軸孔にそれぞれ嵌入して前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤを支持する第1及び第2の支持部とを有し、
前記駆動ギヤは、前記ギヤ歯が外周面に形成されたギヤ部と、ギヤ部の軸方向一端部に連続して設けられ、前記駆動源の駆動力を前記ギヤ部に伝達する軸部とを有し、前記軸部が前記第2の側板部に形成された挿通孔に挿通されている、
外接ギヤポンプ。
【請求項2】
前記第1の支持部は、前記駆動ギヤの前記軸孔に前記ギヤ歯の歯筋方向の中央部よりも前記第2の側板部に近い位置まで嵌入し、
前記第2の支持部は、前記従動ギヤの前記軸孔に前記ギヤ歯の歯筋方向の中央部よりも前記第2の側板部に近い位置まで嵌入している、
請求項1に記載の外接ギヤポンプ。
【請求項3】
前記第1の軸受は、前記駆動ギヤの前記軸孔の内面と前記第1の支持部との間に配置されたすべり軸受であり、
前記第1の軸受における前記第1の支持部との対向面、及び前記第1の支持部における前記第1の軸受との対向面のうち少なくとも何れかに、前記駆動ギヤの回転方向に対して傾斜した方向に延在して流体を流動させる溝が形成されている、
請求項1又は2に記載の外接ギヤポンプ。
【請求項4】
前記第1の支持部に前記溝を流動した流体を循環させる流通孔が形成されている、
請求項3に記載の外接ギヤポンプ。
【請求項5】
前記ハウジングの前記第2の側板部と前記駆動ギヤの前記ギヤ部との間に、同ギヤ部の軸方向端面に弾性的に押し付けられる摺動面を有するサイドプレートが配置され、
前記駆動ギヤの前記軸部には、前記溝を流動した流体を前記サイドプレートと前記第2の側板部との間の隙間に流動させる流通孔が形成されている、
請求項3又は4に記載の外接ギヤポンプ。
【請求項6】
前記第2の軸受は、前記従動ギヤの前記軸孔の内面と前記第2の支持部との間に配置されたすべり軸受であり、
前記第2の軸受における前記第2の支持部との対向面、及び前記第2の支持部における前記第2の軸受との対向面のうち少なくとも何れかに、前記従動ギヤの回転方向に対して傾斜した方向に延在して流体を流動させる溝が形成されている、
請求項1乃至5の何れか1項に記載の外接ギヤポンプ。
【請求項7】
前記第2の支持部に前記溝を流動した流体を循環させる流通孔が形成されている、
請求項6に記載の外接ギヤポンプ。
【請求項8】
前記ハウジングの前記第2の側板部と前記従動ギヤとの間に、前記従動ギヤの軸方向端面に弾性的に押し付けられる摺動面を有するサイドプレートが配置され、
前記サイドプレートには、前記溝を流動した流体を前記サイドプレートと前記第2の側板部との間の隙間に流動させる流通孔が形成されている、
請求項7に記載の外接ギヤポンプ。
【請求項9】
前記ハウジングは、前記第1の側板部に前記筒部ならびに前記第1及び第2の支持部が一体に設けられた本体に、前記第2の側板部が締結部材によって締結されている、
請求項1乃至8の何れか1項に記載の外接ギヤポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに噛み合う駆動ギヤ及び従動ギヤの回転により、流体を吸入して吐出する外接ギヤポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、駆動ギヤ及び従動ギヤの回転によって流体を吸入して吐出する外接ギヤポンプが例えば自動車の自動変速機に用いられている。駆動ギヤ及び従動ギヤは、ハウジングに形成されたポンプ室に収容され、その歯先面がポンプ室の内面に対向している。駆動ギヤは電動モータ等の駆動源の駆動力によって回転し、従動ギヤは駆動ギヤとの噛み合いによって回転する。
【0003】
特許文献1に記載の外接ギヤポンプの駆動ギヤ(原動ギヤ)及び従動ギヤは、複数の外歯が設けられたギヤ本体と、ギヤ本体の軸方向一端部及び他端部から同軸的に延出された軸状のシャフトとを有している。これらのシャフトは、ハウジングに設けられた軸受部に挿通されている。駆動ギヤは、一方のシャフトの先端部がハウジングの外部に突出し、この突出した部分から駆動源の駆動力を受けて回転する。
【0004】
特許文献2に記載の外接ギヤポンプの駆動ギヤ(第1の歯車)及び従動ギヤ(第2の歯車)は、中空の円筒状に形成されており、その中心部にハウジング(ケーシング)に設けられた一対の支承ジャーナルがそれぞれ受容されている。駆動ギヤを支持する支承ジャーナルには、駆動ギヤに駆動力を伝達する駆動軸が挿通されており、駆動軸の先端部に設けられた成形ヘッドを介して駆動軸と駆動ギヤとが連結されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−130358号公報
【特許文献2】特開平10−288168号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように構成された外接ギヤポンプが例えば自動車に搭載される場合には、搭載上の都合から可能な限り小型であることが望まれる。特許文献2に記載された外接ギヤポンプでは、駆動ギヤ及び従動ギヤがその中心部に受容される支承ジャーナルによって支持されるので、特許文献1に記載の外接ギヤポンプに比較して軸方向の小型化が可能となるが、駆動ギヤの支承ジャーナルには駆動軸が挿通されるため、支承ジャーナルが大径となり、ひいては駆動ギヤ及び従動ギヤが径方向に大型化してしまう。
【0007】
そこで、本発明は、小型化が可能な外接ギヤポンプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の目的を達成するため、駆動源により回転駆動される駆動ギヤと、前記駆動ギヤとの噛み合いにより回転する従動ギヤと、前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤが収容されるポンプ室が形成されたハウジングと、前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤの回転を円滑にする第1及び第2の軸受とを備え、前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤの回転によって流体を吸入側から吸入して吐出側に吐出する外接ギヤポンプであって、前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤは、それぞれが互いに噛み合うギヤ歯を有すると共に、その中心部に軸孔が形成されており、前記ハウジングは、前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤの前記ギヤ歯の歯先面に対向する内面を有する筒部と、前記筒部の軸方向一側及び他側に設けられて前記筒部と共に前記ポンプ室を形成する第1及び第2の側板部と、前記第1の側板部から前記第2の側板部に向って突出し、前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤの前記軸孔にそれぞれ嵌入して前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤを支持する第1及び第2の支持部とを有し、前記駆動ギヤは、前記ギヤ歯が外周面に形成されたギヤ部と、ギヤ部の軸方向一端部に連続して設けられ、前記駆動源の駆動力を前記ギヤ部に伝達する軸部とを有し、前記軸部が前記第2の側板部に形成された挿通孔に挿通されている、外接ギヤポンプを提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、外接ギヤポンプの小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1の実施の形態に係る外接ギヤポンプを示す断面図である。
図2】外接ギヤポンプのポンプ部を示す分解斜視図である。
図3】ポンプ部の一部の構成部品を示す斜視図である。
図4】外接ギヤポンプの動作を説明するために示す説明図である。
図5】比較例に係る外接ギヤポンプの構成を示す分解斜視図である。
図6】本発明の第2の実施の形態に係るポンプハウジングの本体部を、筒部の一部を破断して示す斜視図である。
図7】第2の実施の形態に係る外接ギヤポンプの断面図である。
図8】本発明の第3の実施の形態に係るポンプハウジング及び軸受の一部を破断して示す斜視図である。
図9】(a)及び(b)は、本発明の第4の実施の形態に係る外接ギヤポンプを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[第1の実施の形態]
本発明の実施の形態について、図1乃至図4を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。
【0012】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る外接ギヤポンプを示す断面図である。図2は、外接ギヤポンプのポンプ部を示す分解斜視図である。図3は、ポンプ部の一部の構成部品を図2とは反対側から見た状態を示す斜視図である。図4は、外接ギヤポンプの動作を説明するために示す説明図である。この外接ギヤポンプ1は、例えば自動車に搭載され、エンジンの出力を変速する自動変速機のアクチュエータに流体としての作動油を供給する。
【0013】
(外接ギヤポンプの構成)
外接ギヤポンプ1は、ポンプ部11と、ポンプ部11を駆動する駆動源としてのモータ部12とを有している。ポンプ部11は、モータ部12によって1方向に回転駆動される駆動ギヤ2と、駆動ギヤ2との噛み合いにより回転する従動ギヤ3と、駆動ギヤ2及び従動ギヤが3収容されるポンプ室400が形成されたポンプハウジング4と、駆動ギヤ2及び従動ギヤ3の回転を円滑にする第1及び第2の軸受5,6と、樹脂からなる板状のサイドプレート7とを備え、駆動ギヤ2及び従動ギヤ3の回転によって作動油を吸入側から吸入して吐出側に吐出する。
【0014】
モータ部12は、駆動軸であるモータシャフト81と、モータハウジング82と、モータハウジング82に保持された環状の固定子83と、固定子83の内側に配置された回転子84と、モータシャフト81を支持する第1及び第2の転がり軸受85,86とを有している。固定子83は、鉄心831と、鉄心831に取り付けられたインシュレータ832と、インシュレータ832に巻き付けられた巻線833とを有している。巻線832には、図略の制御装置から励磁電流が供給される。回転子84は、モータシャフト81に固定されたコア841と、コア841の外周面に取り付けられた複数の永久磁石842とを有している。モータ部12は、固定子83と回転子84との間に作用する磁力によって駆動力を発生する。
【0015】
モータハウジング82は、固定子83の鉄心831が固定された筒状の本体部821と、本体部821におけるポンプ部11とは反対側の端部を閉塞する蓋部822とを有し、本体部821と蓋部822とが複数のボルト823によって締結されている。本体部821は第1の転がり軸受85を支持し、蓋部923は第2の転がり軸受85を支持している。
【0016】
第1の転がり軸受85は、回転子84よりもポンプ部12側でモータシャフト81を支持し、第2の転がり軸受86は、回転子84のポンプ部12とは反対側でモータシャフト81を支持している。第1及び第2の転がり軸受85,86は、それぞれが外輪851,861、内輪852,862、及び複数の球状の転動体853,863を有する玉軸受である。
【0017】
駆動ギヤ2は、中心部に軸孔20が形成された円筒状の基部21、及び基部21から放射状に設けられた複数のギヤ歯22からなるギヤ部23と、ギヤ部23の軸方向一端部に連続して設けられた円柱状の軸部24と、軸部24におけるギヤ部23とは反対側の端面に立設された突起25とを一体に有している。軸部24は、基部21と軸方向に並び、その外径が軸孔20の内径よりも大きい。軸孔20は、一端が軸部24によって閉塞されると共に、基部21における軸部24とは反対側の端面に開口する止まり穴である。
【0018】
従動ギヤ3は、中心部に軸孔30が形成された円筒状の基部31と、基部31から放射状に設けられた複数のギヤ歯32とを一体に有している。軸孔30は、基部31を軸方向に貫通し、その両側が従動ギヤ3の軸方向端面に開口している。従動ギヤ3のギヤ歯32と駆動ギヤ2のギヤ歯22とは互いに噛み合っている。従動ギヤ3は、この噛み合いによって駆動ギヤ2から回転力を受けてポンプ室400内で回転する。
【0019】
駆動ギヤ2は、突起25から受けたモータ部12の駆動力が軸部24によってギヤ部23に伝達され、従動ギヤ3を回転させる。駆動ギヤ2の突起25とモータシャフト81とは、芯ずれ等のミスアライメントを許容するカップリング87を介して連結されている。カップリング87は、モータハウジング82の本体部821に形成された貫通孔820に収容されている。
【0020】
ポンプハウジング4は、駆動ギヤ2及び従動ギヤ3のギヤ歯22,32の歯先面22a,32aに対向する内面41aを有する筒部41と、筒部41の軸方向一側に設けられた平板状の第1の側板部42と、第1の側板部42から筒部41内に突出する第1及び第2の支持部43,44と、筒部41の軸方向他側に設けられて第1の側板部42と向かい合う第2の側板部45とを有している。第1の側板部42及び第2の側板部45は、筒部41と共にポンプ室400を形成する。第1及び第2の支持部43,44は、それぞれが円柱状であり、互いに平行に延在している。筒部41には、ポンプ室400に作動油を吸入する吸入口411と、ポンプ室400から作動油を吐出する吐出口412とが形成されている。
【0021】
第1及び第2の支持部43,44は、第1の側板部42から第2の側板部45に向かって突出し、駆動ギヤ2及び従動ギヤ3の軸孔20,30にそれぞれ嵌入して駆動ギヤ2及び従動ギヤ3を支持している。第1の支持部43は、駆動ギヤ2の軸孔20に、ギヤ歯22の歯筋方向の中央部よりも第2の側板部45に近い位置まで嵌入している。また、第2の支持部44は、従動ギヤ3の軸孔30に、ギヤ歯32の歯筋方向の中央部よりも第2の側板部45に近い位置まで嵌入している。
【0022】
ここで、歯筋方向の中央部とは、駆動ギヤ2及び従動ギヤ3の軸方向においてギヤ歯22,32が設けられた範囲を軸方向に二等分する位置をいい、図1ではこの位置を二点鎖線で図示している。また、図1では、駆動ギヤ2及び従動ギヤ3の回転軸線をそれぞれ一点鎖線で図示している。本実施の形態では、第1及び第2の支持部43,44が、駆動ギヤ2及び従動ギヤ3の軸孔20,30に、ギヤ歯22,32の歯筋方向の略全体(90%以上の範囲)にわたって配置されている。
【0023】
本実施の形態では、ポンプハウジング4が、第1の側板部42に筒部41ならびに第1及び第2の支持部43,44が一体に設けられた本体40に、別体である第2の側板部45が締結部材としてのボルト46によって締結されて構成されている。このように、筒部41、第1の側板部42、ならびに第1及び第2の支持部43,44を一体に形成することで、各部の間の寸法精度を高めることができ、ポンプ室400内における作動油の漏れを抑制してポンプ効率を高めることができる。
【0024】
本体40には、例えばエンドミル等の工具を用いた切削加工によってポンプ室400や第1及び第2の支持部43,44が形成されている。ただし、本体40は、これに限らず、例えば第1の側板部42に形成された一対の嵌合穴に第1及び第2の支持部43,44をそれぞれ圧入すると共に、第1の側板部42を筒部41に圧入することによって一体化してもよい。なお、図2では、便宜上、第1の側板部42ならびに第1及び第2の支持部43,44と筒部41とを分離して図示している。
【0025】
第2の側板部45には、駆動ギヤ2の軸部24を挿通させる挿通孔450が形成されている。挿通孔450の内周面と軸部24との外周面との間には、作動油の漏出を防ぐためのシール部材47が配置されている。また、第2の側板部45は、複数のボルト48(図1参照)によってモータハウジング82の本体部821と締結されている。
【0026】
第1及び第2の支持部43,44の外周に配置された第1及び第2の軸受5,6は、円筒状に形成されたすべり軸受である。第1の軸受5は、駆動ギヤ2の軸孔20の内面と第1の支持部43との間に配置されている。第2の軸受6は、従動ギヤ3の軸孔30の内面と第2の支持部44との間に配置されている。第1の軸受5は、駆動ギヤ2の軸孔20に圧入され、駆動ギヤ2と一体に回転する。第2の軸受6は、従動ギヤ3の軸孔30に圧入され、従動ギヤ3と一体に回転する。第1の軸受5の内径は第1の支持部43の外径よりも僅かに大きく、第2の軸受6の内径は第2の支持部44の外径よりも僅かに大きい。また、第1の軸受5の外径は、駆動ギヤ2の軸部24の外径よりも小さい。
【0027】
サイドプレート7は、駆動ギヤ2のギヤ部23及び従動ギヤ3とポンプハウジング4の第2の側板部45との間に配置されている。サイドプレート7には、駆動ギヤ2の軸部24を挿通させる貫通孔70が形成されている。貫通孔70は、駆動ギヤ2のギヤ部23及び従動ギヤ3側の表(おもて)面7a、及び第2の側板部45側の裏面7bに開口している。サイドプレート7は、駆動ギヤ2と従動ギヤ3の並び方向に沿った長手方向の寸法がポンプ室400の同方向の長さと略同一であり、長手方向の中央部においてこの長手方向に直交する短手方向の長さがポンプ室400の同方向の長さよりも短くなっている。よって、第1の側板部42側から第2の側板部45を見た場合に、吸入口411及び吐出口412の近傍において第2の側板部45がサイドプレート7に覆われていない領域が存在する。
【0028】
サイドプレート7の裏面7bには、サイドプレート7の厚さ方向に窪んだ溝7cが形成され、この溝7cにゴム製のサイドシール71がサイドプレート7の厚さ方向に圧縮された状態で配置されている。サイドシール71は、第2の側板部45に弾接し、ポンプ室400を吸入口411側の低圧室401と吐出口412側の高圧室402とに区画している。また、サイドプレート7の表面7aは、サイドシール71の復元力によって駆動ギヤ2のギヤ部23の軸方向端面23a及び従動ギヤ3の軸方向端面3aに押し付けられている。また、駆動ギヤ2のギヤ部23及び従動ギヤ3は、サイドプレート7から受ける押し付け力により、サイドプレート7とは反対側の端面が第1の側板部42に押し付けられている。
【0029】
サイドプレート7の表面7aは、その一部が駆動ギヤ2の回転によってギヤ部23の軸方向端面23aが摺動する摺動面7dであり、また他の一部が従動ギヤ3の回転によってその軸方向端面3aが摺動する摺動面7eである。摺動面7dは駆動ギヤ2のギヤ部23の軸方向端面23aに弾性的に押し付けられ、摺動面7dは従動ギヤ3の軸方向端面3aに弾性的に押し付けられている。
【0030】
(外接ギヤポンプの動作)
上記のように構成された外接ギヤポンプ1は、モータ部12の駆動力によって駆動ギヤ2及び従動ギヤ3がポンプ室400内で回転することで、吸入口411から吸入した作動油を吐出口412から吐出する。図4では、駆動ギヤ2及び従動ギヤ3の回転方向を矢印で示している。
【0031】
ポンプハウジング4における筒部41の内面41aと駆動ギヤ2及び従動ギヤ3の複数のギヤ歯22,32の歯先面22a,32aとは、例えば3〜4μmの僅かな隙間(シール隙間)を介して向かい合う。駆動ギヤ2の周方向に隣り合う2つのギヤ歯22の間、及び従動ギヤ3の周方向に隣り合う2つのギヤ歯32の間には、それぞれ油室Sが形成されている。吸入口411から吸入された作動油は、駆動ギヤ2及び従動ギヤ3の回転に伴い、油室Sによって低圧室401から高圧室402に移動する。高圧室402では、駆動ギヤ2のギヤ歯22と従動ギヤ3のギヤ歯32とが噛み合うことによる容積変化によって作動油の圧力が高められ、吐出口412から作動油が吐出される。
【0032】
(比較例)
図5は、比較例に係る外接ギヤポンプ9の構成を示す分解斜視図である。この外接ギヤポンプは、駆動ギヤ91及び従動ギヤ92と、駆動ギヤ91及び従動ギヤ92を支持する第1及び第2のサイドプレート93,94と、駆動ギヤ91及び従動ギヤ92ならびに第1及び第2のサイドプレート93,94を収容するポンプハウジング95と、駆動ギヤ91の回転を円滑にする一対のすべり軸受96と、従動ギヤ92の回転を円滑にする一対のすべり軸受97とを備えている。
【0033】
駆動ギヤ91は、外周面に複数のギヤ歯911が形成されたギヤ部912と、ギヤ部912の軸方向一側及び他側に設けられた軸部913,914とを一体に有している。軸部914は、図略のモータ部のモータシャフトに連結され、モータ部の駆動力を受けて回転する。従動ギヤ92は、外周面に複数のギヤ歯921が形成されたギヤ部922と、ギヤ部922の軸方向一側及び他側に設けられた軸部923,924とを一体に有し、ギヤ歯921が駆動ギヤ91のギヤ歯911に噛み合うことによって回転する。
【0034】
第1のサイドプレート93には、駆動ギヤ91の軸部913を支持する支持孔931、及び従動ギヤ92の軸部923を支持する支持孔932が形成されている。第2のサイドプレート94には、駆動ギヤ91の軸部914を支持する支持孔941、及び従動ギヤ92の軸部924を支持する支持孔942が形成されている。第1のサイドプレート93の支持孔931,932には、それぞれすべり軸受96,97が収容されている。第2のサイドプレート94の支持孔941,942にも同様に、それぞれすべり軸受96,97が収容されている。
【0035】
第1のサイドプレート93には、サイドシール933が取り付けられている。また、図示は省略しているが、第2のサイドプレート94にも同様のサイドシールが取り付けられている。ポンプハウジング95は、軸方向の両端部が図略の蓋部材によって閉塞される。
【0036】
外接ギヤポンプ9は、第1の実施の形態に係る外接ギヤポンプ1と同様に動作し、吸入口951から吸入した作動油を図略の吐出口から吐出する。この外接ギヤポンプ9を第1の実施の形態に係る外接ギヤポンプ1と比較すると、駆動ギヤ91が軸方向両端部に軸部913,914を有し、また従動ギヤ92が軸方向両端部に軸部923,924を有するので、ポンプハウジング95が軸方向に大型化してしまう。また、駆動ギヤ91の軸部913,914及び従動ギヤ92の軸部923,924の軸方向長さに応じた厚みの第1及び第2のサイドプレート93,94が必要となるので、外接ギヤポンプ1よりも重量が増大してしまう。
【0037】
(第1の実施の形態の作用及び効果)
以上説明した第1の実施の形態によれば、駆動ギヤ2及び従動ギヤ3が、その中心部に形成された軸孔20,30に嵌入する第1及び第2の支持部43,44によって支持されるので、ポンプ部11の軸方向長さを短くすることができ、比較例に係る外接ギヤポンプ9に比較して小型化が可能となる。また、駆動ギヤ2のギヤ部23には、ギヤ部23の軸方向一端部に連続して設けられた軸部24によってモータ部12の駆動力が伝達されるので、例えば特許文献2に記載されたもののように駆動ギヤを支持する支承ジャーナルに駆動軸を挿通する場合に比較して、ポンプ部11の径方向の大きさを小型化することができる。
【0038】
また、本実施の形態によれば、第1の支持部43が駆動ギヤ2の軸孔20にギヤ歯22の歯筋方向の中央部よりも第2の側板部45に近い位置まで嵌入し、かつ第2の支持部44が従動ギヤ3の軸孔30にギヤ歯32の歯筋方向の中央部よりも第2の側板部45に近い位置まで嵌入しているので、第1及び第2の軸受5,6による軸受負荷容量を十分に確保することができ、駆動ギヤ2及び従動ギヤ3が高圧室402における作動油の圧力を受けても、その回転軸が第1及び第2の支持部43,44の軸方向に対して傾くことが抑制される。
【0039】
また、本実施の形態によれば、ポンプハウジング4の第1の側板部42に筒部41ならびに第1及び第2の支持部43,44が一体に設けられているので、第1の支持部43によって支持された駆動ギヤ2のギヤ歯22の歯先面22aと筒部41の内面41aとの間隔、及び第2の支持部44によって支持された従動ギヤ3のギヤ歯32の歯先面32aと筒部41の内面41aとの間隔を適切に保つことができ、油室S間の作動油の漏れが抑えられることによって高いポンプ効率が得られると共に、部品点数を削減して組み付け工数を減らすことが可能となる。
【0040】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について、図6及び図7を参照して説明する。
【0041】
図6は、本実施の形態に係るポンプハウジング4の本体部40を、筒部41の一部を破断して示す斜視図である。図7は、図6に示すポンプハウジング4を含む本実施の形態の外接ギヤポンプ1の断面図であり、(a)は駆動ギヤ2の回転軸線を含む断面を、(b)は従動ギヤ3の回転軸線を含む断面を、それぞれ示す。図6以降の各図面において、第1の実施の形態で説明したものと機能が共通する部材等については、図1乃至図4に付したものと同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0042】
本実施の形態及び後述する第3及び第4の実施の形態では、駆動ギヤ2の軸孔20及び従動ギヤ3の軸孔30内で潤滑油を流動させるための構成が設けられている。本実施の形態では、第1及び第2の支持部43,44の外周面43a,44aに複数の油溝431,441が形成されると共に、第1及び第2の支持部43,44の内部に油溝431,441を流動した作動油を循環させる流通孔432,442が形成されている。第1及び第2の支持部43,44の外周面43a,44aは、第1及び第2の軸受5,6の内周面5a,6aに対向する対向面である。
【0043】
図6では、第1の支持部43に対する駆動ギヤ2の回転方向、及び第2の支持部44に対する従動ギヤ3の回転方向を矢印で示している。図6の図示例では、第1の支持部43に3本の油溝431が互いに等間隔をもって形成され、第2の支持部44に同じく3本の油溝441が互いに等間隔をもって形成されている。第1の支持部43の油溝431は、駆動ギヤ2の軸方向及び回転方向に対して傾斜した方向に延在し、駆動ギヤ2と共に第1の軸受5が回転することによって作動油を流動させる。また、第2の支持部44の油溝441は、従動ギヤ3の軸方向及び回転方向に対して傾斜した方向に延在し、従動ギヤ3と共に第2の軸受6が回転することによって作動油を流動させる。
【0044】
第1の支持部43の油溝431の傾斜方向は、第1の支持部43の先端側ほど駆動ギヤ2の回転方向後側となる方向である。また、第2の支持部44の油溝441の傾斜方向は、第2の支持部44の先端側ほど従動ギヤ3の回転方向後側となる方向である。このため、駆動ギヤ2及び従動ギヤ3の回転により、作動油が第1及び第2の支持部43,44の先端側(第2の側板部45側)に流動する。
【0045】
油溝431,441は、第1及び第2の支持部43,44の外周面43a,44aにおける低圧室401側及び高圧室402側のうち、低圧室401側のみに形成されている。これは、高圧室402における作動油の圧力を受けた駆動ギヤ2及び従動ギヤ3を支持する際の面圧が過大とならないように配慮されたものである。つまり、外接ギヤポンプ1の動作時には、高圧室402における作動油の圧力によって駆動ギヤ2及び従動ギヤ3が図7(a)及び(b)に示すように低圧室401側に片寄って回転するが、この圧力を受ける側に油溝431,441が設けられていると、油溝431,441によって第1及び第2の支持部43,44の外周面43a,44aと第1の軸受5,6の内周面5a,6aとの接触面積が狭くなり、接触面圧が増大してしまう。本実施の形態では、油溝431,441を低圧室401側に形成することにより、第1及び第2の支持部43,44と第1及び第2の軸受5,6との接触面積が油溝431,441によって狭くならないようにされている。
【0046】
図7(a)及び(b)では、図面左側が高圧室402側であり、図面右側が低圧室401側にあたる。第1の支持部43の高圧室402側には第1の軸受5の内周面5aが当接し、低圧室401側には第1の軸受5の内径と第1の支持部43の外径との差に応じた僅かな隙間が形成される。第1の軸受5の低圧室401側では、複数の油溝431により、第1の支持部43の先端側への作動油の流れが発生する。また、第2の支持部44の高圧室402側には第2の軸受6の内周面6aが当接し、低圧室401側には第2の軸受6の内径と第2の支持部44の外径との差に応じた僅かな隙間が形成される。第2の軸受6の低圧室401側では、複数の油溝441によって、第2の支持部44の先端側への作動油の流れが発生する。
【0047】
油溝431,441は、第1及び第2の支持部43,44の外周面43a,44aのうち、外接ギヤポンプ1の動作時において第1及び第2の軸受5,6の内周面5a,6aに当接しない範囲に設けられている。なお、図7(a)及び(b)では、説明の明確化のため、第1及び第2の支持部43,44の外周面43a,44aと軸受5,6の内周面5a,6aとの間の隙間を誇張して表している。
【0048】
油溝431,441に流入した作動油は、第1及び第2の支持部43,44の延伸方向に沿って流動しながら一部が軸受5,6の回転方向に漏れ出し、第1及び第2の支持部43,44の外周面43a,44aと第1及び第2の軸受5,6の内周面5a,6aとの接触面を潤滑する。これにより、この接触面における摩耗や過熱が抑制される。
【0049】
第1の支持部43には、第1の側板部42側の基端部から第2の側板部45側の先端部に至る軸方向の全体にわたって油溝431が形成されている。同様に、第2の支持部44には、第1の側板部42側の基端部から第2の側板部45側の先端部に至る軸方向の全体にわたって油溝441が形成されている。一方、第1及び第2の軸受5,6の軸方向の長さは第1及び第2の支持部43,44の軸方向の長さよりも短く、第1の側板部42の内面42a(ポンプ室400側の面)と、この内面42aに対向する第1及び第2の軸受5,6の軸方向端面5b,6bとの間に隙間が形成されている。
【0050】
第1の支持部43の流通孔432は、第1の支持部43の先端面43bに開口して第1の支持部43の軸方向に延びる縦孔433と、第1の支持部43の外周面43aに開口して第1の支持部43の径方向に延びる横孔434とからなり、縦孔433と横孔434とが第1の支持部43の内部で連通している。同様に、第2の支持部44の流通孔442は、第2の支持部44の先端面44bに開口して第2の支持部44の軸方向に延びる縦孔443と、第2の支持部44の外周面44aに開口して第2の支持部44の径方向に延びる横孔444とからなり、縦孔443と横孔444とが第2の支持部44の内部で連通している。
【0051】
第1の支持部43の横孔434は、外周面43aのうち、第1の側板部42の内面42aと第1の軸受5の軸方向端面5bとの間に開口している。第2の支持部44の横孔444は、外周面44aのうち、第1の側板部42の内面42aと第2の軸受6の軸方向端面6bとの間に開口している。また、第1の支持部43の先端面43bと軸孔20の底面20aとの間、及び第2の支持部44の先端面44bとサイドプレート7の表面7aとの間には、作動油が流動可能な隙間が形成されている。これにより、流通孔432,442の縦孔433,443に作動油が流入しやすく、かつ横孔434,444から作動油が流出しやすくなっている。
【0052】
なお、本実施の形態では、横孔434,444が低圧室401側に開口しているが、横孔434,444が高圧室402側に開口してもよい。また、本実施の形態では、第1及び第2の支持部43,44にそれぞれ1本の流通孔432,442が形成されているが、第1及び第2の支持部43,44に複数の流通孔432,442が形成されていてもよい。またさらに、第1及び第2の支持部43,44の外周面43a,44aと第1及び第2の軸受5,6の内周面5a,6aとの接触面積が十分に確保できるのであれば、複数の油溝431,441を高圧室402側に設けてもよく、また低圧室401側及び高圧室402側の双方に設けてもよい。
【0053】
本実施の形態によれば、第1の実施の形態の作用及び効果に加え、駆動ギヤ2の軸孔20及び従動ギヤ3の軸孔30内で潤滑油が循環するので、軸孔20,30内の一部における作動油が過熱したり、あるいは油切れが発生することが抑制される。
【0054】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について、図8を参照して説明する。
【0055】
図8は、本発明の第3の実施の形態に係るポンプハウジング4の本体部40を筒部41の一部を破断して示すと共に、第1及び第2の軸受5,6の一部を破断して示す斜視図である。本実施の形態に係る第1及び第2の軸受5,6は、第1の実施の形態と同様に円筒状であるが、図8では軸方向視において半円状となる第1及び第2の軸受5,6の一部分を示している。
【0056】
本実施の形態に係るポンプハウジング4の第1及び第2の支持部43,44には、第2の実施の形態と同様に、作動油を流通させる流通孔432,442が形成されているが、外周面43a,44aに油溝431,441は形成されていない。一方、本実施の形態では、第1の支持部43の外周面43aに対向する第1の軸受5の内周面5aに、駆動ギヤ2の軸方向及び回転方向に対して傾斜した方向に延在し、駆動ギヤ2と共に第1の軸受5が回転することによって作動油を流動させる複数の油溝51が形成されている。また、第2の支持部44の外周面44aに対向する第2の軸受6の内周面6aに、従動ギヤ3の軸方向及び回転方向に対して傾斜した方向に延在し、従動ギヤ3と共に第2の軸受6が回転することによって作動油を流動させる複数の油溝61が形成されている。複数の油溝51,61は、第1及び第2の軸受5,6の内周面5a,6aの軸方向全体にわたって延び、周方向に等間隔に形成されている。
【0057】
第1の軸受5の油溝51の傾斜の方向は、第1の支持部43の先端側ほど第1の軸受5の回転方向後側となる方向である。また、第2の軸受6の油溝61の傾斜の方向は、第2の支持部44の先端側ほど第2の軸受6の回転方向後側となる方向である。これにより、第2の実施の形態と同様に、モータ部12の駆動力による駆動ギヤ2及び従動ギヤ3の回転によって作動油が第1及び第2の支持部43,44の先端側に流動し、流通孔432,442によって循環する。
【0058】
本実施の形態によっても、第2の実施の形態と同様に、駆動ギヤ2の軸孔20及び従動ギヤ3の軸孔30内で作動油が循環するので、軸孔20,30内の一部における作動油が過熱したり、あるいは油切れが発生することが抑制される。
【0059】
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について、図9を参照して説明する。
【0060】
図9(a)及び(b)は、第4の実施の形態に係る外接ギヤポンプ1を第2の実施の形態に係る図7(a)及び(b)に対応する断面で示す断面図である。
【0061】
本実施の形態に係る外接ギヤポンプ1は、ポンプハウジング4の第1及び第2の支持部43,44の外周面43a,44aに油溝431,441が形成されているが、流通孔432,442は形成されていない。また、本実施の形態では、駆動ギヤ2の軸部24に、第1の支持部43の油溝431を流動した作動油をサイドプレート7と第2の側板部45との間の隙間に流動させる流通孔241,242が形成されている。流通孔241,242は、一端が軸孔20の底面20aに開口すると共に、他端が軸部24の外周面24aに開口している。なお、図9(a)では軸部24に2つの流通孔241,242が形成された場合を例示しているが、流通孔の数は特に限定はなく、1つでもよいし3つ以上でもよい。
【0062】
また、本実施の形態では、サイドプレート7に、第2の支持部44の油溝441を流動した作動油をサイドプレート7と第2の側板部45との間の隙間に流動させる流通孔72が形成されている。流通孔72は、第2の支持部44の先端面44bと向かい合う位置に形成され、サイドプレート7の表面7aと裏面7bとの間を貫通している。
【0063】
駆動ギヤ2の流通孔241,242及びサイドプレート7の流通孔72からサイドプレート7と第2の側板部45との間の隙間に流動した作動油は、サイドプレート7の周縁部と筒部41の内面41aとの間の隙間から第1の側板部42側に流動する。なお、他の実施の形態と同様に、第1の支持部43の先端面43bと軸孔20の底面20aとの間、及び第2の支持部44の先端面44bとサイドプレート7の表面7aとの間には、作動油が流動可能な隙間が形成されている。
【0064】
本実施の形態によれば、駆動ギヤ2及び従動ギヤ3の軸孔20,30内を第1及び第2の支持部43,44の先端側に流動した作動油がサイドプレート7と第2の側板部45との間の隙間に流動する。これにより、軸孔20,30内の一部における作動油が過熱したり、あるいは油切れが発生することが抑制される。
【0065】
(付記)
以上、本発明を第1乃至第4実施の形態に基づいて説明したが、これらの実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
【0066】
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能であり、上記各実施の形態の構成を適宜組み合わせて実施してもよい。また、上記各実施の形態では、駆動ギヤ2を駆動する駆動源として電動モータ(モータ部12)を用いた場合について説明したが、これに限らず、例えば自動車のエンジン等の走行用の駆動源の駆動力の一部によって駆動ギヤ2を駆動してもよい。また、上記各実施の形態では、ポンプ室400内に単一のサイドプレート7が配置された場合について説明したが、これに限らず、駆動ギヤ2のギヤ部23及び従動ギヤ3の軸方向両側にそれぞれサイドプレート7を配置してもよい。
【符号の説明】
【0067】
1…外接ギヤポンプ 12…モータ部(駆動源)
2…駆動ギヤ 20…軸孔
22…ギヤ歯 22a…歯先面
23…ギヤ部 24…軸部
241,242…流通孔 3…従動ギヤ
30…軸孔 32…ギヤ歯
32a…歯先面 4…ポンプハウジング(ハウジング)
40…本体 400…ポンプ室
41…筒部 41a…内面
42…第1の側板部 43…第1の支持部
431…油溝 432…流通孔
44…第2の支持部 441…油溝
442…流通孔 45…第2の側板部
450…挿通孔 46…ボルト(締結部材)
5…第1の軸受 6…第2の軸受
51,61…油溝(溝) 7…サイドプレート
7d,7e…摺動面 72…流通孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9