【解決手段】本発明のゲームプログラムは、ピースオブジェクトを配置エリアに積載するピースオブジェクト配置制御部、ピースオブジェクトを移動させるピースオブジェクト移動制御部、所定条件を満たすピースオブジェクト群が消去された場合、ピースオブジェクト消去数をカウントする消去数カウント部、消去数が所定値以上になった場合、特殊ピースオブジェクトのみを配置エリアから消去して、所定時間継続中、選択されたピースオブジェクトをユーザの入力情報に基づいて移動させる特別攻撃部、特別攻撃部により消去されたピースオブジェクト数に基づき特別攻撃力を演算する特別攻撃力演算部、特別攻撃力演算部によって演算された攻撃力情報に基づいて、体力パラメータの残存値を変動させる体力パラメータ処理部、としてコンピュータを機能させる。
ユーザの入力操作に基づいて、特殊キャラクタオブジェクトを含む複数のキャラクタオブジェクトを選択し、所定の配置エリアにおいて積載されるように配置された前記キャラクタオブジェクトのそれぞれに対応するピースオブジェクトのいずれか1つずつについて選択を受け付け、選択された前記ピースオブジェクトの配置状態を変化させ、所定条件を満たすピースオブジェクト群を消去して、消去されたピースオブジェクトの数に基づいて攻撃力を決定し、敵キャラクタに前記攻撃力で攻撃を加え、前記敵キャラクタに関連する体力パラメータの残存値を変動させるゲームを進行させる処理を行うゲームプログラムであって、
前記ユーザの入力情報に基づいて選択を受け付け可能な前記ピースオブジェクトを、前記配置エリアに配置するピースオブジェクト配置制御部、
前記ユーザの入力情報に基づいて選択を受け付けたピースオブジェクトおよび少なくともこのピースオブジェクトに隣接するピースオブジェクトを移動させるピースオブジェクト移動制御部、
前記ピースオブジェクト移動制御部による前記ピースオブジェクトの移動により、前記所定条件を満たしたピースオブジェクト群を消去するピースオブジェクト消去制御部、
前記ピースオブジェクト消去制御部によって消去されたピースオブジェクトの数に基づいて、前記攻撃力を演算する攻撃力演算部、
前記所定条件を満たすピースオブジェクト群が消去された場合に、前記ピースオブジェクトの消去数をカウントする消去数カウント部、
前記消去数カウント部によるカウント数が所定値以上になった場合に、前記特殊キャラクタオブジェクトに対応する特殊ピースオブジェクトのみを前記配置エリアからすべて消去して、
所定時間内において前記特殊ピースオブジェクト以外のピースオブジェクトを前記配置エリアに配置し、
前記所定時間継続中、前記敵キャラクタからの攻撃を中断させて前記ユーザの入力によるピースオブジェクトの選択を受け付け、前記選択されたピースオブジェクトを前記ユーザの入力情報に基づいて移動させ、前記所定条件を満たすピースオブジェクト群を消去する特別攻撃部、
前記消去数カウント部によるカウント数が所定値以上になってから前記所定時間内に、前記特別攻撃部により消去されたピースオブジェクトの数に基づいて、特別攻撃による攻撃力を演算する特別攻撃力演算部、
前記攻撃力演算部または前記特別攻撃力演算部によって演算された前記攻撃力の情報に基づいて、前記体力パラメータの残存値を変動させる体力パラメータ処理部、
として、コンピュータを機能させるゲームプログラム。
複数のユーザの入力情報に基づいて味方チームを編成し、前記味方チームと前記敵キャラクタとの対戦を制御するマルチプレイ制御部、としてコンピュータをさらに機能させ、
前記ピースオブジェクト配置制御部は、前記敵キャラクタとの対戦中に、自ユーザ以外の他ユーザにおいて前記消去数カウント部によるカウント数が所定値以上になった場合、前記自ユーザの前記配置エリアに配置されているピースオブジェクトのうち1つを第2の特別ピースオブジェクトに変更する処理を行い、
前記ピースオブジェクト消去制御部は、前記ユーザの入力情報に基づいて前記第2の特別ピースオブジェクトが含まれた状態で前記第1の所定数以上の同属性のピースオブジェクトが直線に並べられた場合、下記(e)または下記(f)の条件を満たすピースオブジェクトを消去する、請求項2または3に記載のゲームプログラム。
(e)前記直線の延長上に並んでいるピースオブジェクトのすべて。
(f)前記直線に対して、前記第2の特別ピースオブジェクトを基点として直角方向に並んでいるピースオブジェクトのすべて。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献のゲームにおいては、敵キャラクタへの攻撃を行う前に、単調なパズルゲームを行うだけとなる。そのため、敵キャラクタへの攻撃の合間のパズルゲームに興趣性がなく、爽快感に欠けるゲームになってしまっているという課題があった。
【0006】
したがって、本発明は、所定期間に盤面に配置されたオブジェクトを数多く消去し、強力な攻撃を行うことにより、所定の従来よりも興趣性および爽快感を向上したゲームとすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明によって提供されるゲームプログラムは、ユーザの入力操作に基づいて、特殊キャラクタオブジェクトを含む複数のキャラクタオブジェクトを選択し、所定の配置エリアにおいて積載されるように配置された前記キャラクタオブジェクトのそれぞれに対応するピースオブジェクトのいずれか1つずつについて選択を受け付け、選択された前記ピースオブジェクトの配置状態を変化させ、所定条件を満たすピースオブジェクト群を消去して、消去されたピースオブジェクトの数に基づいて攻撃力を決定し、敵キャラクタに前記攻撃力で攻撃を加え、前記敵キャラクタに関連する体力パラメータの残存値を変動させるゲームを進行させる処理を行うゲームプログラムであって、
前記ユーザの入力情報に基づいて選択を受け付け可能な前記ピースオブジェクトを、前記配置エリアに配置するピースオブジェクト配置制御部、
前記ユーザの入力情報に基づいて選択を受け付けたピースオブジェクトおよび少なくともこのピースオブジェクトに隣接するピースオブジェクトを移動させるピースオブジェクト移動制御部、
前記ピースオブジェクト移動制御部による前記ピースオブジェクトの移動により、前記所定条件を満たしたピースオブジェクト群を消去するピースオブジェクト消去制御部、
前記ピースオブジェクト消去制御部によって消去されたピースオブジェクトの数に基づいて、前記攻撃力を演算する攻撃力演算部、
前記所定条件を満たすピースオブジェクト群が消去された場合に、前記ピースオブジェクトの消去数をカウントする消去数カウント部、
前記消去数カウント部によるカウント数が所定値以上になった場合に、前記特殊キャラクタオブジェクトに対応する特殊ピースオブジェクトのみを前記配置エリアからすべて消去して、
所定時間内において前記特殊ピースオブジェクト以外のピースオブジェクトを前記配置エリアに配置し、
前記所定時間継続中、前記敵キャラクタからの攻撃を中断させて前記ユーザの入力によるピースオブジェクトの選択を受け付け、前記選択されたピースオブジェクトを前記ユーザの入力情報に基づいて移動させ、前記所定条件を満たすピースオブジェクト群を消去する特別攻撃部、
前記消去数カウント部によるカウント数が所定値以上になってから前記所定時間内に、前記特別攻撃部により消去されたピースオブジェクトの数に基づいて、特別攻撃による攻撃力を演算する特別攻撃力演算部、
前記攻撃力演算部または前記特別攻撃力演算部によって演算された前記攻撃力の情報に基づいて、前記体力パラメータの残存値を変動させる体力パラメータ処理部、
として、コンピュータを機能させることを特徴とする。
【0008】
また、上記第1の発明によって提供されるゲームプログラムは、前記所定条件は、第1の所定数以上の同属性のピースオブジェクトを連続して直線に並べた場合であり、
前記ピースオブジェクト消去制御部は、前記ピースオブジェクト移動制御部によって、前記第1の所定数より大きい第2の所定数以上の同属性のピースオブジェクトが連続して直線、L字状、T字状または十字状に並べられた場合、前記直線、前記L字状、前記T字状または前記十字状に並べられた同属性のピースオブジェクトを消去する処理を行うことを特徴とする。
【0009】
また、上記第1の発明によって提供されるゲームプログラムにおいて、前記ピースオブジェクト配置制御部は、
前記ピースオブジェクト消去制御部により前記直線、前記L字状、前記T字状または前記十字状に並べられた同属性のピースオブジェクトを消去する処理が行われた後、下記(a)、(b)、(c)または(d)の条件を有した第1の特別ピースオブジェクトを生成し、
前記第1の特別ピースオブジェクトを前記配置エリアにおける前記消去されたピースオブジェクトが配置されていた箇所に配置する処理を行うことを特徴とする。
【0010】
(a)縦方向に直線に並べられた前記第2の所定数の同属性のピースオブジェクトを消去する処理が行われた場合に生成されるものであって、他の同属性のピースオブジェクトとともに直線に前記第1の所定数以上連続して並べた場合に、前記第1の特別ピースオブジェクトを基点として前記配置エリア内で横方向に並んでいるピースオブジェクトすべてを消去する際のトリガー(処理実行のきっかけ)となるもの。
【0011】
(b)横方向に直線に並べられた前記第2の所定数の同属性のピースオブジェクトを消去する処理が行われた場合において生成されるものであって、他の同属性のピースオブジェクトとともに直線に連続して前記第1の所定数以上並べた場合に、前記第1の特別ピースオブジェクトを基点として前記配置エリア内で縦方向に並んでいるピースオブジェクトすべてを消去する際のトリガーとなるもの。
【0012】
(c)前記直線に並べられた前記第2の所定数より多い第3の所定数以上の同属性のピースオブジェクトを消去する処理が行われた場合において生成されるものであって、前記第1の特別ピースオブジェクトを隣り合うピースオブジェクトのいずれか1つに重なり合わされた場合に、前記第1の特別ピースオブジェクトと、前記重なり合わされたピースオブジェクトと同属性のピースオブジェクトすべてとを前記配置エリアから消去する際のトリガーとなるもの。
【0013】
(d)前記L字状、前記T字状または前記十字状に並べられた前記第2の所定数より多い第3の所定数以上の同属性のピースオブジェクトを消去する処理が行われた場合において生成されるものであって、直線に連続して前記第1の所定数以上並べた場合に、前記第1の特別ピースオブジェクトと、前記第1の特別ピースオブジェクトと隣り合うピースオブジェクトすべてとを消去する際のトリガーとなるもの。
【0014】
また、上記第1の発明によって提供されるゲームプログラムは、複数のユーザの入力情報に基づいて味方チームを編成し、前記味方チームと前記敵キャラクタとの対戦を制御するマルチプレイ制御部、としてコンピュータをさらに機能させ、
前記ピースオブジェクト配置制御部は、前記敵キャラクタとの対戦中に、自ユーザ以外の他ユーザにおいて前記消去数カウント部によるカウント数が所定値以上になった場合、前記自ユーザの前記配置エリアに配置されているピースオブジェクトのうち1つを第2の特別ピースオブジェクトに変更する処理を行い、
前記ピースオブジェクト消去制御部は、前記ユーザの入力情報に基づいて前記第2の特別ピースオブジェクトが含まれた状態で前記第1の所定数以上の同属性のピースオブジェクトが直線に並べられた場合、下記(e)または下記(f)の条件を満たすピースオブジェクトを消去することを特徴とする。
【0015】
(e)前記直線の延長上に並んでいるピースオブジェクトのすべて。
(f)前記直線に対して、前記第2の特別ピースオブジェクトを基点として直角方向に並んでいるピースオブジェクトのすべて。
【0016】
第2の発明によって提供されるゲーム装置は、上記ゲームプログラムを記憶した記憶部と、上記ゲームプログラムを実行するコンピュータとを備えたことを特徴とする。
【0017】
第3の発明によって提供されるサーバ装置は、上記ゲームプログラムを記憶した記憶部と、上記ゲームプログラムを実行するコンピュータとを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、従来よりも興趣性および爽快感を向上したゲームプログラム、ゲーム装置およびサーバ装置を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図面を参照して、本発明の実施形態であるゲームプログラムについて説明する。本発明において、下記の本実施形態に記載される事項は一例(代表例)であり、これに限定されるものではない。また、本実施形態に記載されない事項は意識的に除外したものでもない。
【0021】
本実施形態において上位概念化して記載された事項は、本実施形態に記載されていない当業者において公知であるものも含み、さらに出願時点において存在し得ないものも含む。また、各フローチャートの処理手順について、本実施形態に限定されるものではなく、各処理を実行する手段および手順などは適宜選択し得るものである。
【0022】
<ゲームシステムの説明>
図1はゲームシステム1の構成を説明する図である。本実施形態のゲームシステム1は、ネットワーク4を介して相互に通信可能なサーバ装置2、ゲーム装置3で構成される。
【0023】
ゲーム装置3は、インターネット通信などの通信回線32を備え、ネットワーク4に接続することができる。また、このゲーム装置3は、
図1に示す各機能を備える。
<ゲーム装置の説明>
ゲーム装置3は、たとえば据え置き型のゲーム装置または携帯型ゲーム装置である。また、ゲーム装置3はパーソナルコンピュータまたはスマートフォンなどの汎用機器を含む。
【0024】
<ゲーム装置のハードウェア構成>
ゲーム装置3は、上述のゲームを実行するため、
図1に示すようにバス30上に制御部31、通信回線32、および記憶部33を備える。
【0025】
制御部31は、CPU310、ROM(フラッシュメモリ)311、RAM312、画像プロセッサ313、音声プロセッサ314および操作部315を備える。
【0026】
CPU310は、後述するように、ゲーム装置3で実行されるゲームを制御する。
【0027】
ROM311には、ゲームプログラムを実行するための基本プログラムなどが記憶されている。
【0028】
RAM312には、CPU310がゲームプログラムを実行する際に使用されるワークエリアが設定される。ワークエリアには、ゲーム進行に伴って発生する各種パラメータなどが含まれる。
【0029】
画像プロセッサ313は、ゲーム画面を生成可能なGPU(Graphics Processing Unit)を備える。画像プロセッサ313には、ビデオRAM(VRAM)34が接続される。VRAM34には表示部35が接続されている。画像プロセッサ313は、CPU310の指示にしたがってゲーム空間を生成する。このゲーム空間を仮想カメラで撮影した画像などがゲーム画面として表示部35上に描画される。
【0030】
音声プロセッサ314は、ゲーム音声を生成するDSP(Digital Signal Processor)を備える。音声プロセッサ314は、生成したゲーム音声をD/Aコンバータを含むアンプ36に送信する。アンプ36は、この音声信号を増幅してスピーカ37に送信する。
【0031】
操作部315には、コントローラ38が接続されている。コントローラ38は、十字ボタン、プッシュスイッチ、ジョイスティック、マウス、キーボードおよびタッチパネルなどを含む。また、操作部315は、ユーザによるコントローラ38を介した操作信号を検出し、その操作信号をCPU310に送信する。
【0032】
通信回線32は、インターネット回線などを介してデータ通信を行う。制御部31は、データ通信によってゲーム装置3とサーバ装置2との間で通信を行うことにより、ゲーム進行を実行する(所謂オンラインゲーム)またはゲームプログラムのダウンロードなどを行う。制御部31は、インターネット回線でダウンロードすることのみならず、USBなどのインタフェース経由でゲームプログラムを受信(記憶)することもできる。
【0033】
また、通信回線32は、ゲームプレイに必要なユーザ情報(ユーザIDなど)、ユーザと他のユーザとの関係情報(フレンド情報など)およびゲームスコアなどをサーバ装置2、ゲーム装置3に送信(受信)する。
【0034】
記憶部33は、ハードディスクまたはメモリーカードなどである。制御部31は、例えば、予めゲームプログラムおよび楽曲データを記憶部33に記憶するほか、サーバ装置2からダウンロードしたゲームプログラムなどを記憶する。また、このゲームプログラムには、プログラム本体のほか、ゲーム進行に必要なオブジェクト画像、キャラクタ画像、背景画像、音楽およびステージ画像などの様々なゲームデータが含まれる。
【0035】
<制御部の説明>
図2は、制御部31(CPU310)の機能ブロック図である。ゲーム装置3は、記憶部33に記憶されたゲームプログラムと制御部31との協働によって同図に示す機能を実現する。また、ゲーム装置3のCPU310は、ピースオブジェクト移動制御部31A、ピースオブジェクト配置制御部31B、消去数カウント部31C、ピースオブジェクト消去制御部31D、攻撃力演算部31E、特別攻撃部31F、特別攻撃力演算部31G、体力パラメータ処理部31H、管理部31I、ゲーム進行部31Jおよびマルチプレイ制御部31Kを備える。
【0036】
なお、CPU310は、ピースオブジェクト移動制御部31A、ピースオブジェクト配置制御部31B、消去数カウント部31C、ピースオブジェクト消去制御部31D、攻撃力演算部31E、特別攻撃部31F、特別攻撃力演算部31G、体力パラメータ処理部31H、管理部31I、ゲーム進行部31Jおよびマルチプレイ制御部31Kを備えることに限らず他の機能を適宜備える。またそれぞれの機能は、下記実施形態に記載される処理を実行することに限定されない。いかなる処理をどの機能により実現するかは適宜選択され得るものである。
【0037】
・ピースオブジェクト移動制御部31A
ピースオブジェクト移動制御部31Aは、コントローラ38(操作部315)からユーザの入力操作に基づいて選択を受け付けたピースオブジェクト53を移動させるための操作信号を受信した場合、表示部35に表示された配置エリア52(
図3参照)内のピースオブジェクト53のうち操作信号に対応するピースオブジェクト53の移動を実行させる。詳細については後述する。
【0038】
また、ピースオブジェクト移動制御部31Aは、後述する消去数カウント部31Cによるカウント数が所定値以上になった場合、所定時間内において、敵キャラクタ55との戦闘順番を無視して、連続したユーザの入力によるピースオブジェクトの選択を受け付け、この選択されたピースオブジェクトを前記ユーザの入力情報に基づいて移動させる。
【0039】
・ピースオブジェクト配置制御部31B
ピースオブジェクト配置制御部31Bは、初期状態において、それぞれ異なる属性の5種類のピースオブジェクト53を表示部35の配置エリア52内においてランダムに配置する処理を実行させる。たとえば、
図3に示したように、49個のピースオブジェクト53を配置エリア52内において7行×7列のマス目にランダムに配置する。
【0040】
なお、本実施形態においては、
図3のように規則的に配置されるピースオブジェクト53の配置例を示したが、これに限られず、たとえば、配置エリア52の底部から順にピースオブジェクト53を不規則に積載していくような構成の配置であってもよい。また、ピースオブジェクト53は必ずしも同じ大きさのものでなくてもよい。
【0041】
また、ピースオブジェクト配置制御部31Bは、後述するピースオブジェクト消去制御部31Dによってピースオブジェクト53が消去された場合、消去されたピースオブジェクト53の位置を埋めるように、残存しているピースオブジェクト53を配置エリア52の下方へずらす処理を実行させる。
【0042】
その後、ピースオブジェクト配置制御部31Bは、新たなピースオブジェクト53をランダムに生成し、配置エリア52において空いている箇所を埋めるように、配置エリア52の上方から新たなピースオブジェクト53を配置エリア52に、順次、詰めるように配置する。これにより、再度、初期状態と同じ配列に戻す処理を実行させる。具体的には、たとえば、再度、49個のピースオブジェクト53が7行×7列に配置された状態となるように戻す処理を実行させる。
【0043】
また、ピースオブジェクト配置制御部31Bは、後述するピースオブジェクト消去制御部31Dによって所定のピースオブジェクト53(たとえば、ピースオブジェクト53A)すべてが配置エリア52から消去される処理が実行された場合、消去されたピースオブジェクト53の位置を埋めるように、残存しているピースオブジェクト53を配置エリア52の下方へずらす処理を実行させる。
【0044】
また、ピースオブジェクト配置制御部31Bは、後述するピースオブジェクト消去制御部31Dによって直線、L字状、T字状または十字状に並べられた同属性のピースオブジェクトを消去する処理が行われた後、後述する第1の特別ピースオブジェクト(図示せず)を生成する。そして、前記第1の特別ピースオブジェクトを配置エリア52における前記消去されたピースオブジェクト53が配置されていた箇所に配置する処理を実行させる。
【0045】
ここで、T字状に並べられた同属性のピースオブジェクトの例を
図4(a)〜(d)、L字状に並べられた同属性のピースオブジェクトの例を
図4(e)〜(h)、十字状に並べられた同属性のピースオブジェクトの例を
図4(i)に示す。
【0046】
また、前記第1の特別ピースオブジェクトとは、下記(a)、(b)、(c)または(d)の内容の条件を有したピースオブジェクトのことである。なお、第1の特別ピースオブジェクトは、ピースオブジェクト53の一種でもある。すなわち、ピースオブジェクト53に、特別なピースオブジェクト消去効果を発動させるトリガー(きっかけ)となる機能を付与したものである。
【0047】
・条件(a)
(a−1)後述のピースオブジェクト消去制御部31Dによって、縦方向に並べられた第2の所定数(たとえば、4個)の同属性のピースオブジェクト53を消去する処理が行われた場合において生成され、(a−2)ピースオブジェクト移動制御部31Aにより配置エリア52内で同属性のピースオブジェクト53が直線に連続して第1の所定数(たとえば、3個)以上並べられたピースオブジェクト53群に含まれることになった場合、(a−3)前記第1の特別ピースオブジェクトを基点として配置エリア52内で横方向に並んでいるピースオブジェクト53すべて(7行×7列の配列を例にすれば、横方向に一列に並んでいる7個のピースオブジェクト53)を同属性に限らず消去するトリガー(処理実行のきっかけ)となるもの。
【0048】
・条件(b)
(b−1)後述のピースオブジェクト消去制御部31Dによって、横方向に並べられた第2の所定数(たとえば、4個)の同属性のピースオブジェクト53を消去する処理が行われた場合において生成され、(b−2)ピースオブジェクト移動制御部31Aにより配置エリア52内で同属性のピースオブジェクト53が直線に連続して第1の所定数(たとえば、3個)以上並べられたピースオブジェクト53群に含まれることになった際、(b−3)前記第1の特別ピースオブジェクトを基点として配置エリア52内で縦方向に並んでいるピースオブジェクト53すべて(7行×7列の配列を例にすれば、縦方向に一列に並んでいる7個のピースオブジェクト53)を消去するトリガーとなるもの。
【0049】
・条件(c)
(c−1)後述のピースオブジェクト消去制御部31Dによって、直線に並べられた第2の所定数(たとえば、4個)より多い第3の所定数(たとえば、5個)以上の同属性のピースオブジェクト53を消去する処理が行われた場合において生成され、(c−2)ピースオブジェクト移動制御部31Aによって配置エリア52内で前記第1の特別ピースオブジェクトを隣り合うピースオブジェクトのいずれか1つに重なり合わせられる処理が行われた際、(c−3)前記第1の特別ピースオブジェクトと、前記重なり合わされたピースオブジェクトと同属性のピースオブジェクトすべてとを配置エリア52から消去するトリガーとなるもの。
【0050】
・条件(d)
(d−1)後述のピースオブジェクト消去制御部31Dによって、前記L字状、前記T字状または前記十字状に並べられた第2の所定数(たとえば、4個)より多い第3の所定数(たとえば、5個)以上の同属性のピースオブジェクトを消去する処理が行われた場合において生成され、(d−2)ピースオブジェクト移動制御部31Aによって配置エリア52内で直線に連続して第1の所定数(たとえば、3個)以上並べる処理が行われた際、(d−3)前記第1の特別ピースオブジェクトと、前記第1の特別ピースオブジェクトと隣り合うピースオブジェクトのすべてとを消去するトリガーとなるもの。
【0051】
また、ピースオブジェクト配置制御部31Bは、後述のマルチプレイ制御部31Kによってマルチプレイモード(複数のユーザで編成したチームと敵キャラクタ55との対戦モード)が実行されている場合、敵キャラクタ55との対戦中に、自ユーザ以外の他ユーザにおいて後述する消去数カウント部31Cによるカウント数が所定値以上になった場合、自ユーザの配置エリア52に配置されているピースオブジェクトのうち1つをランダムに後述する第2の特別ピースオブジェクト(図示せず)に変更する処理を実行させる。
【0052】
・消去数カウント部31C
消去数カウント部31Cは、所定条件を満たすピースオブジェクト53群がピースオブジェクト消去制御部31Dによって消去された場合に、ピースオブジェクト53の消去数および累積消去数をカウントする処理を実行させる。カウントされたピースオブジェクト53の消去数の情報(以下、消去数情報)および累積消去数の情報(以下、累積消去数情報)は、管理部31Iに送信される。
【0053】
ここで、所定条件とは、たとえば、同じ属性のピースオブジェクト53が所定個数(たとえば、3個以上)連続して配置エリア52内において縦または横方向に並んだ状態になった場合である。
【0054】
・ピースオブジェクト消去制御部31D
ピースオブジェクト消去制御部31Dは、前記所定条件を満たすピースオブジェクト群を消去するとともに、消去数カウント部31Cによる累積消去数が所定値以上になった場合(
図3の例では、消去数パラメータ表示58が満たされた場合)に、所定の属性のピースオブジェクト(特殊キャラクタオブジェクト)のみを配置エリア52からすべて消去する処理を実行させる。これにより、一瞬にして、多数の特殊キャラクタオブジェクトが消去される。
【0055】
ここで、特殊キャラクタオブジェクトとは、たとえば、
図3に示したように、あらかじめユーザの操作によって選択され、戦闘エリア51下部中央に配置されたキャラクタオブジェクト54C(特殊キャラクタオブジェクト54C)と同じ属性のピースオブジェクト53C(特殊ピースオブジェクト53C)である。
【0056】
なお、戦闘エリア51下部中央に配置される特殊キャラクタオブジェクトは、キャラクタオブジェクト54A、54B、54D、54Eのいずれか1つを、ユーザの操作によって適宜選択してもよい。すなわち、このとき選択されたキャラクタオブジェクト54のいずれか1つが、戦闘エリア51下部中央に配置され、特殊キャラクタオブジェクトとなる。そして、特殊キャラクタオブジェクトに対応するピースオブジェクトが特殊ピースオブジェクトとなる。
【0057】
また、ピースオブジェクト消去制御部31Dは、第1の所定数(たとえば、3個)以上の同属性のピースオブジェクトを連続して直線に並べた場合、ピースオブジェクト移動制御部31Aによって、前記第1の所定数より大きい第2の所定数(たとえば、4個)以上の同属性のピースオブジェクトが連続して直線、T字状、L字状または十字状に並べられた場合、これらの直線、T字状、L字状または十字状に並べられた同属性のピースオブジェクトを消去する処理を実行させる。
【0058】
また、ピースオブジェクト消去制御部31Dは、ピースオブジェクト配置制御部31Bによって前記(a)〜(d)の条件の前記第1の特別ピースオブジェクトのいずれか1つが生成され、使用された場合、前記(a)〜(d)の内容にしたがって、ピースオブジェクト53を消去する処理を実行させる。
【0059】
また、ピースオブジェクト消去制御部31Dは、(1)後述のマルチプレイ制御部31Kによってマルチプレイモードが実行されている状態において、(2)ピースオブジェクト配置制御部31Bにより第2の特別ピースオブジェクト(図示せず)が生成され、(3)自ユーザの入力情報に基づいて前記第2の特別ピースオブジェクトが含まれた状態で前記第1の所定数(たとえば、3個)以上の同属性のピースオブジェクト53が直線G(図示せず)上に並べられた場合、(4)下記(e)または下記(f)の条件を満たすピースオブジェクトを同属性に限らず消去する処理を実行させる。
【0060】
(e)前記直線Gの延長上に並んでいるピースオブジェクトのすべて。
(7行×7列の配列を例にすれば、たとえば、直線Gが横方向のものである場合、この横方向に直線Gの延長上に一列に並んでいる7個のピースオブジェクト53)。
【0061】
(f)前記直線Gに対して、前記第2の特別ピースオブジェクトを基点として直角方向に並んでいるピースオブジェクトのすべて。
(7行×7列の配列を例にすれば、たとえば、直線Gが横方向のものである場合、前記第2の特別ピースオブジェクトを含む縦方向の直線上に一列に並んでいる7個のピースオブジェクト53)。
【0062】
なお、第2の特別ピースオブジェクトは、ピースオブジェクト53の一種でもある。すなわち、ピースオブジェクト53に、上述した特殊なピースオブジェクト消去効果を発動させるトリガー(きっかけ)となる機能を付与したものである。
【0063】
・攻撃力演算部31E
攻撃力演算部31Eは、ピースオブジェクト消去制御部31Dによって消去されたピースオブジェクト53の数に基づいて、攻撃力を演算する処理を実行させる。たとえば、ピースオブジェクト53Aが3つ縦に並んで消去された場合、1つのピースオブジェクト53Aに割り当てられた攻撃力の3倍の値を敵キャラクタ55への攻撃力として演算する処理を実行させる。
【0064】
なお、攻撃力演算部31Eは、演算された攻撃力の情報(以下、攻撃力情報)を体力パラメータ処理部31Hに送信する。
【0065】
また、攻撃力演算部31Eは、消去数カウント部31Cによる累積消去数が所定値以上になった場合、消去数カウント部31Cによる累積消去数が所定値になった後から所定時間(たとえば10秒)経過後までに消去されたピースオブジェクト数に基づいて攻撃力を演算する処理を実行させる。
【0066】
・特別攻撃部31F
特別攻撃部31Fは、
図3の例を用いて説明すると、消去数カウント部31Cによるカウント数が所定値以上になった場合、特殊キャラクタオブジェクト54Cに対応する特殊ピースオブジェクト53Cのみを一斉に配置エリア52からすべて消去する処理を実行させる。
【0067】
また、特別攻撃部31Fは、特殊ピースオブジェクト53C以外の新たなピースオブジェクト53A、53B、53D、53Eのいずれかをランダムに生成する処理を実行させる。これにより、所定の属性のピースオブジェクト53(たとえば、ピースオブジェクト53C以外のピースオブジェクト53A、53B、53D、53E)が消去条件を満たしやすくなる。
【0068】
また、特別攻撃部31Fは、配置エリア52の上方から新たなピースオブジェクト53を配置エリア52に、順次、詰めるように配置する処理を実行させる。これにより、再度、初期状態と同じ配列に戻す処理を実行させる。具体的には、たとえば、再度、49個のピースオブジェクト53が7行×7列に配置された状態となるように戻す処理を実行させる。
【0069】
また、特別攻撃部31Fは、前記所定時間継続中、敵キャラクタ55からの攻撃(たとえば、敵キャラクタ55の攻撃ターン)を中断させてユーザの入力によるピースオブジェクト53の選択を受け付け、前記選択されたピースオブジェクト53のいずれかをユーザの入力情報に基づいて移動させ、前記所定条件を満たすピースオブジェクト群を消去する処理を実行させる。ここで、特別攻撃部31Fは、敵キャラクタ55からの攻撃を中断させる場合、ユーザの攻撃の1ターンが終わるごとに、敵キャラクタ55の攻撃ターン数が1ずつ減るようにする処理を実行させてもよい。
【0070】
・特別攻撃力演算部31Gは、消去数カウント部31Cによるカウント数が所定値以上になってから前記所定時間内に、特別攻撃部31Fにより消去されたピースオブジェクトの数に基づいて、特別攻撃による攻撃力を演算する。なお、特別攻撃部31Fにより消去されたピースオブジェクトの数には、消去数カウント部31Cによるカウント数が所定値以上になった際に、特別攻撃部31Fによって一斉に消去された特殊ピースオブジェクト53Cすべても含まれる。
【0071】
特殊ピースオブジェクトが全部消された分の攻撃力も含まれるようにしてもよい。
【0072】
・体力パラメータ処理部31H
体力パラメータ処理部31Hは、攻撃力演算部31Eから受信した前記攻撃力情報に基づいて、敵キャラクタ55の体力パラメータの残存値を変動させる。体力パラメータ処理部31Hは、変動させる敵キャラクタの体力パラメータの残存値の情報(以下、体力パラメータ残存値情報)を管理部31Iに送信する。
【0073】
なお、体力パラメータ処理部31Hは、攻撃力演算部31Eから受信した前記攻撃力情報に基づいて、敵キャラクタ55のダメージ量を算出するものであってもよい。そして、算出したダメージ量を敵キャラクタ55の体力値から減算するものであってもよい。
【0074】
・管理部31I
管理部31Iは、体力パラメータ処理部31Hから受信した前記体力パラメータ残存値情報に基づいて、表示部35の戦闘エリア51における敵キャラクタ55の体力パラメータ表示56を減少変動させる。
【0075】
また、管理部31Iは、消去数カウント部31Cから受信した前記消去数情報に基づいて、表示部35の配置エリア52における消去数パラメータ表示58を増加変動させる。
【0076】
また、管理部31Iは、敵キャラクタ55の体力値が所定値以下(0以下)になったと判断した場合、この敵キャラクタ55を生存状態(体力値が0より大きい状態)から死亡状態(体力値が0以下の状態)へ変更する。
【0077】
また、管理部31Iは、敵キャラクタからユーザキャラクタ(図示せず)が攻撃を受けた場合、ダメージ量を算出し、算出したダメージ量を前記ユーザキャラクタの体力値から減算する。そして、表示部35の戦闘エリア51における前記ユーザキャラクタの体力パラメータ表示57を減少変動させる。
【0078】
また、管理部31Iは、後述のマルチプレイ制御部31Kによってマルチプレイモードが実行されている場合、自ユーザのゲーム装置3と他ユーザのゲーム装置3との通信を制御し、必要に応じて、各情報について双方向の送受信処理を実行させる。
【0079】
また、管理部31Iは、初期設定を行う場合の表示部35への画面表示信号の送信および設定処理、その他の様々な処理を実行させる。たとえば、ユーザと敵キャラクタとの戦闘がターン制(たとえば、1回ずつの順番制)である場合、ユーザと敵キャラクタとの戦闘順番を管理し、ユーザに戦闘順番が到来したことを報知する処理を実行させる。
【0080】
・ゲーム進行部31J
ゲーム進行部31Jは、ピースオブジェクト53、キャラクタオブジェクト54、敵キャラクタ55、他のユーザキャラクタなどをゲーム空間に生成する。また、必要に応じて、岩、木、壁、ドラム缶または車両などのオブジェクトをゲーム空間に生成する。
【0081】
・マルチプレイ制御部31K
マルチプレイ制御部31Kは、複数のユーザの入力情報に基づいて味方チームを編成し、前記味方チームと敵キャラクタ55との対戦を制御する処理を実行させる。なお、マルチプレイ制御部31Kにおける処理は、管理部31Iにおいて実行してもよい。
【0082】
<ゲームの説明>
以下、本実施形態におけるゲーム装置3において実行されるゲームプログラムによって提供されるゲームについて説明する。本実施形態では、ユーザキャラクタ(図示せず)がパズルゲームを介して敵キャラクタと戦闘を行うロールプレイングゲームを例にとって説明する。ロールプレイングゲームは、三次元空間において実行されるゲーム、および二次元空間において実行されるゲームを含む。
【0083】
本実施形態では、決まった順番で、ユーザキャラクタと敵キャラクタとが対戦を行うロールプレイングゲームとして説明を行う。
【0084】
また、ロールプレイングゲームでなくても、本件発明のようなパズルゲームの基本構成を有していればよく、前記パズルゲームの基本構成を利用したゲームであれば本件発明を適用可能である。
【0085】
<実施例1>
図3は、表示部35に表示されるゲーム画面を説明する図である。
図3には、表示部35の戦闘エリア51において5種類のキャラクタオブジェクト54(54A〜54E)および敵キャラクタ55が表示されている。また、配置エリア52において複数のピースオブジェクト53(53A〜53E)が7行×7列の状態でランダムに配置されている。
【0086】
・ピースオブジェクト53(53A〜53E)
消去する対象となるピースオブジェクト53(53A〜53E)のそれぞれは、ユーザによるコントローラ38の操作を介して、配置エリア52内において隣に位置するピースオブジェクト53のいずれか1つと入れ替え移動(スライド移動)させることができる。なお、同属性のピースオブジェクト53を所定数(たとえば、3個)以上並べて消去する状態にできない限り、ピースオブジェクト53を移動させることができないようにしてもよい。
【0087】
・キャラクタオブジェクト54(54A〜54E)
キャラクタオブジェクト54(54A〜54E)は、あらかじめユーザがゲームプレイ前に選択したものである。また、キャラクタオブジェクト54(54A〜54E)は、どの順序で戦闘エリア51の下部に表示するかも、あらかじめユーザによって選択することができるようになっている。
【0088】
なお、キャラクタオブジェクト54(54A〜54E)は、戦闘エリア51において表示位置が固定されており、戦闘エリア51内ではユーザの操作に基づいて位置を移動させることができるものではない。ただし、戦闘前後の別の場面でキャラクタオブジェクト54を選択し直すことができるようになっている。
【0089】
ここで、キャラクタオブジェクト54A〜54Eのそれぞれは、順に、ピースオブジェクト53A〜53Eに対応しているものであるが、消去する対象となるオブジェクトではない。
【0090】
また、本実施形態においては、それぞれ異なる属性の5種類のキャラクタオブジェクト54(54A〜54E)を用いた例を示すが、これに限られず、それぞれ異なる属性の複数種のピースオブジェクトを用いるものであってもよいし、同属性のものが一部に含まれていてもよいし、すべて同属性のものであってもよい。なお、キャラクタオブジェクト54(54A〜54E)がすべて同属性の場合、ピースオブジェクト53の少なくとも一部はキャラクタオブジェクト54と同種類にしないように設定される。
【0091】
・敵キャラクタ55
敵キャラクタ55は、対戦相手であり、表示位置が固定されている。また、敵キャラクタ55は、管理部31Iによって行動が制御されている。
【0092】
戦闘エリア51における敵キャラクタ55の上部には、敵キャラクタ55の体力パラメータ表示56(体力ゲージ)が表示されている。体力パラメータ表示56は、表示がなくなると死亡状態(体力値0)となり、ユーザキャラクタに倒された状態となる。
【0093】
また、戦闘エリア51におけるキャラクタオブジェクト54(54A〜54E)の下部には、自ユーザキャラクタの体力パラメータ表示57(体力ゲージ)が表示されている。体力パラメータ表示57は、表示がなくなると死亡状態(体力値0)となり、ゲームオーバーとなる。
【0094】
・基本的なピースオブジェクトの消去条件
本実施形態における基本的なピースオブジェクトの消去条件は、所定個数(たとえば、3個)以上の同属性のピースオブジェクトを縦方向または横方向に連続して直線に並ぶように、各ピースオブジェクトを移動させることである。
【0095】
・第1の特別ピースオブジェクトを生成するためのピースオブジェクトの消去条件
本実施形態における特殊ピースオブジェクトを生成するためのピースオブジェクトの消去条件の1つ目は、所定個数(たとえば、4個)以上の同属性のピースオブジェクトを縦方向または横方向に一列に並ぶように、各ピースオブジェクトを移動させることである。なお、たとえば、最後に移動させたピースオブジェクトが前記条件(a)または前記条件(b)の第1の特別ピースオブジェクトとなる。
【0096】
本実施形態における特殊ピースオブジェクトを生成するためのピースオブジェクトの消去条件の2つ目は、所定個数(たとえば、5個)以上の同属性のピースオブジェクトを縦方向または横方向に一列に並ぶように、各ピースオブジェクトを移動させることである。なお、たとえば、最後に移動させたピースオブジェクトが前記条件(c)の第1の特別ピースオブジェクトとなる。
【0097】
本実施形態における第1の特別ピースオブジェクトを生成するためのピースオブジェクトの消去方法の3つ目は、所定数(たとえば、5個)以上の同属性のピースオブジェクトがT字状(
図4(a)〜(d)参照)、L字状(
図4(e)〜(h)参照)または十字状(
図4(i)参照)に並ぶように、各ピースオブジェクトを移動させることである。なお、たとえば、最後に移動させたピースオブジェクトが前記条件(d)の第1の特別ピースオブジェクトとなる。
【0098】
・所定数のピースオブジェクトが消去された場合の所定の属性のピースオブジェクトすべての消去
所定数のピースオブジェクトが消去された場合、あらかじめ選択された所定の属性のピースオブジェクトすべてが配置エリアから消去される。
図3の例を用いて具体的に説明すると、ピースオブジェクト53A〜53Eのいずれを消去しても、ピースオブジェクト53の消去として認められ、消去数がカウントされる。
【0099】
なお、
図3の例を用いて具体的に説明すると、キャラクタオブジェクト54A〜54Eのうち、中央のキャラクタオブジェクト54Cがあらかじめ選択された所定の属性のピースオブジェクトである。したがって、ピースオブジェクト53の消去数のカウント数が所定数となった場合、キャラクタオブジェクト54Cに対応するピースオブジェクト53Cのすべてが配置エリア52から消去される。
【0100】
また、所定の属性のピースオブジェクト53(たとえば、ピースオブジェクト53C)以外の新たなピースオブジェクトを生成(たとえば、ピースオブジェクト53B〜53Eをランダムに生成)する。そして、配置エリア52内に上方から順次配置する。これにより、所定の属性のピースオブジェクト53(たとえば、ピースオブジェクト53C以外のピースオブジェクト53)が消去条件を満たしやすくなる。
【0101】
また、所定数のピースオブジェクトが消去された後から所定時間内は、敵キャラクタとの攻撃順序の制限が解放され、自由に隣り合うピースオブジェクト53同士を入れ替え移動させることができる。これにより、ピースオブジェクト53の消去数の上乗せ、すなわち、攻撃力の上乗せが可能となる。
【0102】
・ユーザキャラクタ側の攻撃力の算出
ピースオブジェクトの消去数自体を攻撃力としてもよいが、たとえば、各ピースオブジェクトに固有の攻撃力情報を付与しておき、各ピースオブジェクトの消去数にピースオブジェクト固有の攻撃力を乗じて得た値をユーザキャラクタ側の攻撃力とすることができる。
図3の例を用いて具体的に説明すると、たとえば、ピースオブジェクト53Aに「10」の攻撃力情報を付与しておき、3個のピースオブジェクト53Aを並べて消去した場合、演算して30(=10×3個)の攻撃力とすることができる。
【0103】
また、上述したように、あらかじめ選択された所定の属性のピースオブジェクトすべてが配置エリアから消去された場合、消去されたピースオブジェクトの数にあらかじめ選択された所定の属性のピースオブジェクトの攻撃力情報を乗じて算出した値を攻撃力としてもよい。この他にも様々な算出式を用いてユーザキャラクタ側の攻撃力を算出することができる。
【0104】
・敵キャラクタにおける体力パラメータの残存値の変動
ユーザキャラクタが敵キャラクタを攻撃した場合、上述のようにして算出された攻撃力情報に基づいて、敵キャラクタにおける体力パラメータの残存値を変動させる。
図3の例を用いて具体的に説明すると、ユーザキャラクタ側の攻撃を受けた敵キャラクタ55は、算出された前記攻撃力情報に基づいて体力パラメータ表示56のゲージが減少する。ゲージ量が消滅し0となった場合、敵キャラクタ55は死亡状態となり、ユーザキャラクタに倒されたことになる。
【0105】
・ユーザキャラクタにおける体力パラメータの残存値の変動
ユーザキャラクタが敵キャラクタの攻撃を受けた場合、敵キャラクタの攻撃力情報に基づいて、ユーザキャラクタにおける体力パラメータの残存値を変動させる。
図3の例を用いて具体的に説明すると、敵キャラクタ55の攻撃を受けたユーザキャラクタは、敵キャラクタの攻撃力情報に基づいて体力パラメータ表示57のゲージが減少する。ゲージ量が消滅し0となった場合、ユーザキャラクタは死亡状態となり、ゲームオーバーとなる。
【0106】
<処理の流れ>
次に、ゲーム装置の処理の流れについて説明する。
図5は、ゲーム装置の実行処理の流れを示すフローチャートである。なお、ゲームの全体的なフローなどについては省略する。また、各処理は本実施形態に限らず、同時並行的に実行されるものであってもよく、順序は適宜変更されてもよい。
【0107】
まず、操作部315は、ユーザによるコントローラ38を介した操作信号を検出し、その操作信号を管理部31Iに送信する。この操作信号を受信した管理部31Iは、初期設定を実行する(ステップS1)。ここでの初期設定は、
図3を例にして説明すると、たとえば、他にも多種あるキャラクタオブジェクト54のうちそれぞれ異なる属性の5種類の選択、および、選択された5種類のキャラクタオブジェクト54A〜54Eの戦闘エリア内での配置位置の選択などである。
【0108】
また、他の初期設定として、
図3を例にして説明すると、ピースオブジェクト配置制御部31Bは、キャラクタオブジェクト54A〜54Eに順に対応するピースオブジェクト53A〜53Eを、表示部35の配置エリア52内においてランダムに配置する処理を実行させる。
【0109】
ステップS1の初期設定が完了すると、画像プロセッサ313は、ゲーム進行部31Jの指示にしたがって、たとえば
図3に示したようなゲーム空間を生成する。そして、管理部31Iは、このゲーム空間を仮想カメラで撮影した画像をゲーム画面として表示部35上に描画させ、表示する(ステップS2)。
【0110】
次に、ゲーム画面が表示されると、ピースオブジェクト移動制御部31Aは、配置エリア52内の各ピースオブジェクト53の入れ替え移動操作を受け付ける(ステップS3)。
【0111】
そして、ピースオブジェクト消去制御部31Dは、所定数(たとえば、3個)以上の同属性のピースオブジェクト53が、前記消去条件のいずれかを満たすように連続して並んだかどうか判定する(ステップS4)。所定数(たとえば、3個)以上の同属性のピースオブジェクト53が連続して並ばない場合(ステップS4:NO)、ステップS3に戻る。
【0112】
一方、所定数(たとえば、3個)以上の同属性のピースオブジェクト53が、前記消去条件のいずれかを満たすように連続して並んだ場合(ステップS4:YES)、前記第1の特別ピースオブジェクトのいずれかが含まれているかどうか判定する(ステップS5)。
【0113】
前記第1の特別ピースオブジェクトが含まれている場合(ステップS5:YES)、ピースオブジェクト消去制御部31Dは、前記第1の特別ピースオブジェクトの特殊効果を発動し(ステップS6)、この特殊効果の条件で、所定のピースオブジェクト53を前記各消去条件にしたがって消去する(ステップS7)。
【0114】
一方、前記第1の特別ピースオブジェクトが含まれていない場合(ステップS5:NO)、ピースオブジェクト消去制御部31Dは通常消去を行う(ステップS8)。ここで、通常消去とは、単に、前記第1の所定数(たとえば、3個)の同属性のピースオブジェクト53が、連続して縦方向または横方向に直線に並んだ状態で消去されることを指す。
【0115】
次に、消去数カウント部31Cは、ここまでに消去されたピースオブジェクト53の累積消去数をカウントする。そして、ピースオブジェクト53の消去数が所定数以上かどうか判定する(ステップS9)。
【0116】
ピースオブジェクト53の累積消去数が所定数以上の場合(ステップS9:YES)、
図3を例にして説明すると、特別攻撃部31Fは、配置エリア52内の特殊ピースオブジェクト53Cのすべてを消去する。このときと同時に、特別攻撃部31Fは、管理部31Iに敵キャラクタ55の攻撃中止信号を発信する(ステップS10)。この攻撃中止信号を受信した管理部31Iは、敵キャラクタ55の攻撃を所定時間(たとえば、7秒)中断させる。
【0117】
そして、特別攻撃部31Fは、特殊ピースオブジェクト53C以外のピースオブジェクトを配置エリア52内に配置し、前記所定時間が経過するまで、敵キャラクタ55との戦闘順に関係なく、ピースオブジェクト53の自由操作を受け付ける(ステップS11)。そして、この所定時間が経過するまでの間、特別攻撃部31Fによって、前記ステップS4〜前記ステップS8までの処理内容と同様の処理が行われる。
【0118】
前記所定時間の経過後、消去数カウント部31Cは、ステップS7またはS8と、ステップS10およびS11とで消去したピースオブジェクト53の消去数をカウントする(ステップS12)。
【0119】
そして、特別攻撃力演算部31Gは、ステップS12においてカウントされたピースオブジェクト53の消去数の情報に基づいて、特別攻撃力を算出する(ステップS13)。さらに、特別攻撃力演算部31Gは、算出した特別攻撃力の情報を体力パラメータ処理部31Hに送信する(ステップS14)。
【0120】
一方、ピースオブジェクト53の累積消去数が所定数以上でなかった場合(ステップS9:NO)、消去数カウント部31Cは、ステップS7またはS8で消去したステップS8で消去したピースオブジェクト53の消去数をカウントする(ステップS18)。
【0121】
そして、攻撃力演算部31Eは、ステップS18においてカウントされたピースオブジェクト53の消去数の情報に基づいて、攻撃力を算出する(ステップS19)。さらに、攻撃力演算部31Eは、算出した攻撃力の情報を体力パラメータ処理部31Hに送信する(ステップS19)。
【0122】
特別攻撃力情報または攻撃力情報を受信した体力パラメータ処理部31Hは、敵キャラクタ55の体力パラメータ表示56のゲージを減少させる(ステップS15)。
【0123】
そして、管理部31Iは、ステージクリアかどうか判定する(ステップ16)。すなわち、管理部31Iは、すべての敵キャラクタ55の体力パラメータ表示56のゲージ(体力値)が0以下となったかどうか判定する。
【0124】
ステージクリアした(すべての敵キャラクタ55の体力パラメータ表示56のゲージ(体力値)が0以下である)場合(ステップ17:YES)、終了する。
【0125】
一方、ステージクリアできていない場合(ステップ16:NO)は、ゲーム画面を更新し(ステップS17)、ステップS3に戻る。
【0126】
<実施例2>
以下に、自ユーザキャラクタと協力関係にある他ユーザキャラクタ(図示せず)とで、敵キャラクタと対戦するマルチプレイモードについて説明する。なお、実施例1と同様の部分については説明を省略することがある。
【0127】
自ユーザキャラクタと他のユーザキャラクタとは、たとえば互いに協力し合う仲間であり、それぞれ別のユーザ(コントローラ)によって操作されるオブジェクトである。このユーザキャラクタと他のユーザキャラクタとは、それぞれ個別に行動し、共通の敵キャラクタ55に対して攻撃する。なお、他のユーザキャラクタは、複数であってもよい。
【0128】
自ユーザキャラクタと他のユーザキャラクタとのゲーム装置3の制御は、実施例1と同様であるが、以下の異なっている点がある。
【0129】
マルチプレイ制御部31Kは、自ユーザキャラクタと他のユーザキャラクタとの入力情報に基づいて味方チームを編成する。また、マルチプレイ制御部31Kは、前記味方チームと敵キャラクタ55との対戦を制御する処理を実行させる。
【0130】
また、マルチプレイモードが実行され、敵キャラクタ55との対戦中に、他ユーザにおいて消去数カウント部31Cによるカウント数が所定値以上になった場合、ピースオブジェクト配置制御部31Bは、自ユーザの配置エリア52に配置されているピースオブジェクトのうち1つをランダムに、前記第2の特別ピースオブジェクト(図示せず)に変更する処理を実行させる。なお、ピースオブジェクト配置制御部31Bは、他ユーザ以外の別の他ユーザにも同様の処理を行ってもよい。
【0131】
これにより、前記味方チームと敵キャラクタ55との対戦を有利に運ぶことができる。
【0132】
以上の構成の本発明によれば、多数のピースオブジェクト53を連鎖させて連続的に大量消去することができる場合があるので、ユーザはゲーム中において爽快感を味わうことができる。したがって、従来よりも興趣性および爽快感を向上したゲームを提供できる。
【0133】
また、配置エリア52内の所定の属性のピースオブジェクト53のすべてを消去した後の所定時間内だけ自由にピースオブジェクト53を入れ替え移動できる。このとき、時間に制限があるため、ユーザの操作の上手さの程度によって、前記爽快感に差を出すことができる。すなわち、ユーザの操作が上手ければ上手いほど、高い爽快感を味わうことができる。したがって、従来よりも興趣性および爽快感を向上したゲームを提供できる。