【解決手段】タイヤ周方向Cに延びる複数の主溝18と、主溝に交差する方向に延びる複数の横溝20とにより、トレッド部16にブロック列22が設けられた空気入りタイヤ10において、主溝18を挟んで対向するブロック24,26の側面部32,42にそれぞれブロック上面からブロック底部に向かって延びる凹状のノッチ50を設け、これらノッチ間を繋ぐ補強凸部54を主溝18の溝底に設ける。
前記ノッチは、ブロック底部側ほど主溝に近づくように傾斜した傾斜面を備え、前記傾斜面が前記主溝の溝壁面よりもゆるやかな勾配で形成された、請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態について図面を参照して説明する。
【0010】
実施形態に係る空気入りタイヤ10は、
図1に示すように、左右一対のビード部12及びサイドウォール部14と、左右のサイドウォール部14の径方向外方端部同士を連結するように両サイドウォール部間に設けられたトレッド部16とを備えて構成されており、トレッドパターン以外については一般的なタイヤ構造を採用することができる。
【0011】
図1〜3に示すように、トレッド部16のトレッドゴム表面には、タイヤ周方向Cに延びる複数の主溝18と、主溝18に交差する複数の横溝20とにより、タイヤ幅方向Wに複数のブロック列22が設けられている。
【0012】
この例では、主溝18は、タイヤ幅方向Wに間隔をおいて3本形成されている。タイヤ赤道CL上に位置するセンター主溝18Aと、その両側に配された一対のショルダー主溝18B,18Bである。3本の主溝18は、いずれも屈曲しながらタイヤ周方向Cに延びるジグザグ状の溝である。なお、主溝18は、一般に5mm以上の溝幅(開口幅)を持つ周方向溝である。
【0013】
トレッド部16には主溝18によって複数の陸部が区画形成され、各陸部は、複数の横溝20がタイヤ周方向Cに間隔をおいて設けられることで、ブロック列22として形成されている。詳細には、センター主溝18Aとショルダー主溝18Bとの間に挟まれた左右一対のセンター陸部は、横溝20Aを設けることにより、複数のセンターブロック24をタイヤ周方向Cに配設してなるセンターブロック列22Aとして形成されている。センターブロック列22Aは、トレッド部16において、タイヤ幅方向Wの中央部に位置するブロック列である。また、ショルダー主溝18Bとタイヤ接地端Eとの間に挟まれた左右一対のショルダー陸部は、横溝20Bを設けることにより、複数のショルダーブロック26をタイヤ周方向Cに配設してなるショルダーブロック列22Bとして形成されている。ショルダーブロック列22Bは、トレッド部16において、タイヤ幅方向両端部に位置するブロック列である。
【0014】
横溝20A,20Bは、主溝18A,18Bに対して交差する方向に延びて上記各陸部を横断する溝である。横溝20A,20Bは、タイヤ幅方向Wに延びる溝であれば、必ずしもタイヤ幅方向Wに平行でなくてもよい。この例では、横溝20A,20Bは、傾斜しつつタイヤ幅方向Wに延びる溝である。
【0015】
センターブロック24は、
図2及び
図3に示すように、左右の主溝18A,18Bに面する左右一対の縦側面部28,28と、前後の横溝20A,20Aに面する前後一対の横側面部30,30とを備える。ここで、縦側面部28とは、ブロック24の側面部のうち主溝18に面する(即ち、主溝に接して主溝の溝壁面の一部を構成する)側面部である。横側面部30とは、ブロック24の側面部のうち横溝20に面する(即ち、横溝に接して横溝の溝壁面の一部を構成する)側面部である。
【0016】
一対の縦側面部28,28は、タイヤ周方向Cに対して傾斜した互いに平行な稜線32A,32Aを持つ一対の第1縦側面部32,32と、第1縦側面部32の稜線32Aよりもタイヤ周方向Cに対して大きく傾斜した互いに平行な稜線34A,34Aを持つ一対の第2縦側面部34,34とからなる。ここで、稜線とは、ブロックの側面と上面(トレッド面)とが交わったところに生じる線のことである。第1縦側面部32の稜線32Aは、タイヤ周方向Cに対して角度αで一方側に傾斜した直線状をなし、第2縦側面部34の稜線34Aは、タイヤ周方向Cに対して角度β(但し、β>α)で他方側に傾斜した直線状をなす。第2縦側面部34の稜線34Aは、第1縦側面部32の稜線32Aよりも短く設定されている。また、第2縦側面部34は、第1縦側面部32と鈍角に交わるように形成されている。
【0017】
一対の横側面部30,30は、タイヤ幅方向Wに対して傾斜した互いに平行な稜線30A,30Aを持つ側面部である。横側面部30は、一方の縦側面部28の第1縦側面部32と他方の縦側面部28の第2縦側面部34との間に介在して、両者を連結する側面部である。以上より、センターブロック24は、平面視で略六角形状(凸六角形状)をなしている。
【0018】
ショルダーブロック26は、ショルダー主溝18Bに面する縦側面部36と、タイヤ接地端Eに面する(即ち、接地端壁面の一部を構成する)縦側面部38と、前後の横溝20B,20Bに面する前後一対の横側面部40,40とを備える。縦側面部36,38は、ショルダーブロック26の側面部のうち主溝18又は接地端Eに面する側面部である。横側面部40は、ショルダーブロック26の側面部のうち横溝20Bに面する側面部である。
【0019】
ショルダー主溝18Bに面する縦側面部36は、上記の縦側面部28と同様、タイヤ周方向Cに対して傾斜した稜線42Aを持つ第3縦側面部42と、第3縦側面部42の稜線42Aよりもタイヤ周方向Cに対して大きく傾斜した稜線44Aを持つ第4縦側面部44とからなる。第3縦側面部42の稜線42Aは、タイヤ周方向Cに対して角度αで一方側に傾斜した直線状をなし、第4縦側面部44の稜線44Aは、タイヤ周方向Cに対して角度β(但し、β>α)で他方側に傾斜した直線状をなす。また、第4縦側面部44の稜線44Aは、第3縦側面部42の稜線42Aよりも短く、更に、第4縦側面部44は、第3縦側面部42と鈍角に交わるように形成されている。
【0020】
一対の横側面部40,40は、タイヤ幅方向Wに対して傾斜した互いに平行な稜線40A,40Aを持つ側面部である。以上より、ショルダーブロック26は、平面視で略五角形状(凸五角形状)をなしている。
【0021】
以上のようなセンターブロック24及びショルダーブロック26の形状を持つため、主溝18及び横溝20は次のように設けられている。
図3に示すように、主溝18は、タイヤ周方向Cに対して角度αで一方側に傾斜した第1溝部46と、タイヤ周方向Cに対して角度βで他方側に傾斜した第2溝部48とを、鈍角状の屈曲部を介して、タイヤ周方向Cに交互に繰り返してなるジグザグ形状を有する。第2溝部48は、第1溝部46よりも短く、タイヤ周方向Cに対する傾斜角度βが第1溝部46の傾斜角度αよりも大きく設定されている。そして、隣り合う主溝18A,18B間で、屈曲部の頂部同士が向かい合うように配置され、その頂部同士を横溝20Aで連結することにより、センターブロック列22Aが形成されている。また、ショルダー主溝18Bのタイヤ幅方向外側に向いた各屈曲部の頂部からタイヤ接地端Eまで横溝20Bを設けることで、ショルダーブロック列22Bが形成されている。
【0022】
図2〜4に示すように、主溝18を挟んで対向するブロック24,26の側面部には、それぞれブロック上面からブロック底部に向かって延びる凹状のノッチ50,50が設けられている。ノッチ50は、ブロック上面から主溝18の溝底に向かってブロック底部まで切り欠かれた平面視コの字状の凹みである。
【0023】
詳細には、センター主溝18Aを挟んで対向するセンターブロック24,24の第1縦側面部32,32における中央部にそれぞれノッチ50,50が設けられている。ノッチ50は、第1縦側面部32の稜線方向における中央部、即ち稜線中央付近に設けられており、互いに対向する側面部32,32に1つずつ設けられている。
【0024】
また、ショルダー主溝18Bを挟んで対向するセンターブロック24とショルダーブロック26において、その第1縦側面部32とこれに対向する第3縦側面部42における各中央部にもそれぞれノッチ50,50が設けられている。ノッチ50は、第1縦側面部32及び第3縦側面部42の稜線方向における中央部、即ち稜線中央付近にそれぞれ設けられており、互いに対向する側面部32,42に1つずつ設けられている。なお、この例では、ショルダーブロック26において、タイヤ接地端Eに面する縦側面部38の中央部にも、同様の凹状のノッチ52が設けられている。
【0025】
図4及び
図5に示すように、主溝18を挟んで対向するノッチ50,50間には、両者の間を繋ぐ補強凸部54が設けられている。補強凸部54は、対向するノッチ50,50の底部同士を連結するように主溝18を横断する突起であり、主溝18の溝底から突出形成されている。
【0026】
補強凸部54は、主溝18を横断する方向に延びる横成分56とともに、主溝18の長さ方向に延びる縦成分58を含む。縦成分58は、主溝18の幅方向中央部において、タイヤ周方向Cに延びる主溝18の長さ方向に沿って延びる成分である。詳細には、
図4に示すように、センター主溝18Aを挟んで対向するノッチ50,50間を繋ぐ補強凸部54Aは、各ノッチ50,50から延び主溝長さ方向において位置ずれした一対の横成分56A,56Aを、縦成分58Aを介して屈曲状に連結してなるクランク状の凸部である。一方、ショルダー主溝18Bを挟んで対向するノッチ50,50間を繋ぐ補強凸部54Bは、ショルダー主溝18Bを横断する横成分56Bの中央部から、主溝長さ方向の両側にそれぞれ縦成分58B,58Bを張り出し形成してなる十字状の凸部である。
【0027】
この例では、縦成分58の主溝長さ方向における延在量(即ち、横成分56からの張り出し量)G1は、横成分56の幅G2の40%以上に設定されている。延在量G1は、幅G2に対して40〜100%でもよい。
【0028】
図5及び
図6に示すように、ノッチ50は、ブロック底部側ほど主溝18に近づくように傾斜した傾斜面60を備える。傾斜面60は、ノッチ50の上端から下端まで設けられ、下端部で湾曲面部62を介して補強凸部54の上面に繋がっている。傾斜面60は、主溝18の溝壁面(ノッチ50の両側の溝壁面。この例では第1縦側面部32及び第3縦側面部42)よりもゆるやかな勾配で形成されている。すなわち、
図6に示すように、主溝18の溝壁面の(鉛直面に対する)傾斜角度θ1に対し、ノッチ50の傾斜面60の(鉛直面に対する)傾斜角度θ2が大きく設定されている(θ2>θ1)。
【0029】
補強凸部54は、ブロック24,26の高さよりも低い突起であり、この例では、補強凸部54の主溝18内での高さH1は、主溝深さH0の10〜30%に設定されている。補強凸部54の高さH1が主溝深さH0の10%以上であることにより、補強凸部54によるストーンドリリング効果を高めることができる。また、30%以下であることにより、補強凸部54の動きを抑えて、欠けを発生しにくくすることができる。
【0030】
図4及び
図7に示されるように、主溝18の溝底には、耐ストーンドリリング性を向上するために複数の突起64が断続して設けられている。突起64は、主溝18の幅方向中央部に設けられた主溝長さ方向に延びる細長い突起であり、前後の補強凸部54,54の間に複数並設されている。突起64の高さは、補強凸部54の高さH1と同じ高さに設定されている。
【0031】
図2〜4に示すように、各ブロック24,26にはトラクション性を向上するために切れ込みであるサイプが設けられている。詳細には、センターブロック24には、ノッチ50に開口しかつ両側のノッチ50,50間を繋ぐタイヤ幅方向Wに延在する第1サイプ70が設けられ、また、第1サイプ70のタイヤ周方向両側に、両端がブロック24内で終端しタイヤ幅方向Wに延びる第2サイプ72がそれぞれ設けられている。ショルダーブロック26には、一端がノッチ50,56に開口するとともに他端がショルダーブロック26内で終端するタイヤ幅方向Wに延在する2本の第3サイプ74が設けられ、また、第3サイプ74のタイヤ周方向両側に、一端がタイヤ接地端Eに開口するとともに、他端がショルダーブロック26内で終端するタイヤ幅方向Wに延在する第4サイプ76が設けられている。これらサイプ70,72,74,76は、この例では複数箇所で屈曲したジグザグ形状のサイプであるが、直線状のサイプでもよい。なお、サイプ70,72,74,76の溝幅は、特に限定されず、例えば、0.1〜1.5mmでもよく、0.3〜0.8mmでもよい。
【0032】
横溝20には、前後のセンターブロック24,24間、及び前後のショルダーブロック26,26間を、それぞれ繋ぐブリッジ部78が、各横溝20の溝底に隆起状に設けており、これにより、横溝20を主溝18に対して浅く形成している。
【0033】
以上よりなる本実施形態によれば、主溝18を挟んで対向するブロック24,26の側面部32,42にそれぞれノッチ50,50を設けたことにより、トラクション要素を増やして、トラクション性を向上することができる。また、ノッチ50を第1縦側面部32や第3側面部42の中央部に設けたことにより、各ブロック24,26の剛性差を無くして偏摩耗を抑制することができる。
【0034】
また、ノッチ50,50間を繋ぐ補強凸部54を主溝18の溝底に設けたことにより、ノッチ50によって低下したブロック24,26の剛性を確保し、ブロック24,26の動きを抑制して耐偏摩耗性を向上することができる。また、補強凸部54により、ストーンドリリングを抑制することができる。そのため、ノッチ50によるトラクション性を維持し、ストーンドリリングを抑制しながら、耐偏摩耗性を向上することができる。
【0035】
本実施形態によれば、また、補強凸部54が主溝18を横断する方向に延びる横成分56とともに主溝18の長さ方向に延びる縦成分58を備えているので、縦成分58を持たない場合に比べて、補強凸部54で繋がれたブロック24,26間の制駆動時における同時変形を抑制することができ、偏摩耗の発生を抑えることができる。特に、センター主溝18Aの補強凸部54Aのようなクランク状の凸部であると、補強凸部54で連結されたブロック24,24間の動きを効果的にずらすことができ、偏摩耗の抑制効果に優れる。
【0036】
また、補強凸部54の縦成分58の主溝長さ方向における延在量G1が横成分56の幅G2の40%以上であることにより、補強効果を高めて、制駆動時における同時変形の抑制効果を高め、耐偏摩耗性を向上することができる。
【0037】
また、ノッチ50がブロック底部側ほど主溝18に近づくように傾斜した傾斜面60を備え、該傾斜面60を主溝18の溝壁面32,42よりもゆるやかな勾配で形成したので、ブロック24,26の補強効果を向上させることができる。
【0038】
なお、上記実施形態では、主溝18を3本としたが、主溝の本数は特に限定されず、例えば4本や5本でもよい。好ましくは3本又は4本である。また、主溝18をジグザグ状溝としたが、ストレート状溝でもよく、また、ジグザグ状溝とストレート状溝を組み合わせたトレッドパターンに適用してもよい。また、主溝18を挟んで対向するブロック24,26の全ての側面部にノッチ50を設けて補強凸部54で連結したが、必ずしも全てのブロックにおいて適用しなくてもよい。
【0039】
本実施形態に係る空気入りタイヤとしては、乗用車用タイヤ、トラック、バス、ライトトラック(例えば、SUV車やピックアップトラック)などの重荷重用タイヤなど、各種車両用のタイヤが挙げられ、また、サマータイヤ、ウインタータイヤ、オールシーズンタイヤなどの用途も特に限定されない。好ましくは、重荷重用タイヤである。
【0040】
本明細書における上記各寸法は、空気入りタイヤを正規リムに装着して正規内圧を充填した無負荷の正規状態でのものである。正規リムとは、JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、又はETRTO規格における「Measuring Rim」である。正規内圧とは、JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の「最大値」、又はETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」である。
【実施例】
【0041】
上記の効果を確認するために、実施例1〜3および比較例1の重荷重用空気入りタイヤ(タイヤサイズ:11R22.5)を22.5×7.50のリムに装着し、内圧700kPaを充填して、定積載量10tの車輌に装着し、耐偏摩耗性、トラクション性、耐ストーンドリリング性について評価を行った。実施例3のタイヤは、
図1〜7に示す実施形態の特徴を備えたものである(主溝の溝幅=11.5mm、主溝の深さH0=16.5mm、主溝壁面の傾斜角度θ1=8°、ノッチ傾斜面の傾斜角度θ2=25°、補強凸部の高さH1=3.5mm、縦成分の延在量G1と横成分の幅G2の比は、センター主溝のクランク状補強凸部ではG1/G2=0.5、ショルダー主溝の十字状補強凸部では両側の縦成分それぞれG1/G2=0.8)。実施例2のタイヤは、ノッチ50の傾斜面60の傾斜角度θ2を主溝18の溝壁面の傾斜角度θ1に設定し(θ2=θ1=8°)、その他は実施例3のタイヤと同じ構成を持つものである。実施例1のタイヤは、補強凸部54を横成分56のみのストレート状に形成し(縦成分58無し)、その他は実施例2のタイヤと同じ構成を持つものである。比較例1のタイヤは、補強凸部54を設けておらず、その他は実施例1と同じ構成を持つものである。
【0042】
各評価方法は以下の通りである。
【0043】
・耐偏摩耗性:20,000km走行後の偏摩耗状態(ヒールアンドトウ摩耗量)を測定し、ヒールアンドトウ摩耗量の逆数について比較例1の値を100として指数化した。指数が大きい程、偏摩耗の発生が少なく、耐偏摩耗性に優れることを示す。
【0044】
・トラクション性:水深1.0mmの路面上を停止状態から20m進んだ時点の到達時間を測定し、到達時間の逆数について比較例1の値を100として指数化した。指数が大きい程、到達時間が短く、トラクション性が良いことを示す。
【0045】
・耐ストーンドリリング性:20,000km走行後の主溝底のクラック及びカットの量、深さを測定し、比較例1の測定結果を100として指数化した。指数が大きい程、クラックやカットが少なく耐ストーンドリリング性に優れることを示す。
【0046】
【表1】
【0047】
結果は、表1に示す通りであり、補強凸部を設けていない比較例1に対し、実施例1では補強凸部を設けたことにより、トラクション性を損なうことなく、耐偏摩耗性を向上することができ、耐ストーンドリリング性も向上していた。実施例2では、実施例1に対して、補強凸部に縦成分を付加したので、耐偏摩耗性が更に向上していた。また、実施例3では、ノッチの傾斜面を主溝の溝壁面よりもゆるやかな勾配で形成したので、実施例2に対して更に耐偏摩耗性が向上した。
【0048】
以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。