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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-193799(P2018-193799A)
(43)【公開日】2018年12月6日
(54)【発明の名称】駐車装置
(51)【国際特許分類】
   E04H 6/06 20060101AFI20181109BHJP
   E04H 6/42 20060101ALI20181109BHJP
【FI】
   E04H6/06 A
   E04H6/42 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-99469(P2017-99469)
(22)【出願日】2017年5月19日
(71)【出願人】
【識別番号】000004640
【氏名又は名称】日本発條株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】500521267
【氏名又は名称】株式会社ニッパツパーキングシステムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】栗山 茂幸
(57)【要約】
【課題】車両の方向を変換する機構を用いなくとも、車両の入出庫を容易することのできる駐車装置を提供する。
【解決手段】駐車装置100はパレット104が設けられた駐車空間P1に通じる第1入出庫口111Aと第2入出庫口111Bとを備える。制御装置11は、第1入出庫口111Aに設けられた第1ゲート112Aを開放する場合には、第2車止め装置13Bに車両の移動を規制させ、第2入出庫口111Bに設けられた第2ゲート112Bを開放する場合には、第1車止め装置13Aに車両の移動を規制させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両が載置されるパレットと、
前記パレットが設けられた空間に通じる第1入出庫口および第2入出庫口と、
前記第1入出庫口に設けられた第1ゲートと、
前記第2入出庫口に設けられた第2ゲートと、
前記パレットに載置された車両の前記第1入出庫口への移動を規制する、可動式の第1車止め装置と、
前記パレットに載置された車両の前記第2入出庫口への移動を規制する、可動式の第2車止め装置と、
前記第1ゲートを開放する場合には、前記第2車止め装置に前記車両の移動を規制させ、前記第2ゲートを開放する場合には、前記第1車止め装置に前記車両の移動を規制させる制御装置と、
を備える駐車装置。
【請求項2】
少なくとも前記第1ゲートを開放または閉鎖させるための操作を受け付ける第1操作装置と、
少なくとも前記第2ゲートを開放または閉鎖させるための操作を受け付ける第2操作装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記第1操作装置が操作されている場合には、前記第2操作装置の操作の受け付けを制限し、前記第2操作装置が操作されている場合には、前記第1操作装置の操作の受け付けを制限する、
請求項1に記載の駐車装置。
【請求項3】
前記第1操作装置および前記第2操作装置は、少なくとも非常停止ボタンの操作の受け付けを制限しない、
請求項2に記載の駐車装置。
【請求項4】
前記第1操作装置は、前記駐車装置の前記第1入出庫口側に設けられ、
前記第2操作装置は、前記駐車装置の前記第2入出庫口側に設けられている、
請求項2または請求項3に記載の駐車装置。
【請求項5】
前記制御装置は、少なくとも前記パレットに前記車両が載置されている場合には、前記第1ゲートを開放する際に前記第1車止め装置による前記規制を解除し、前記第2ゲートを開放する際に前記第2車止め装置による前記規制を解除する、請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載の駐車装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の入出庫を容易にする駐車装置に関する。
【背景技術】
【0002】
駐車装置には、パレット上に車両を載置して駐車する方式の装置がある。駐車装置の利用者は、車両を前進または後進させて、パレットに該車両を載置させることにより、該車両の入庫を行う。出庫の際には、利用者は、前進入庫をしていた場合は該車両を後進させ、後進入庫をしていた場合は該車両を前進させる。出庫を容易にするために、利用者が後進入庫を選択することも多い。しかし、駐車装置またはその周辺の車路が狭い場合など、利用者が後進入庫を行うことが難しい場合がある。
【0003】
特許文献1は、狭い土地であっても車両の入出庫を容易にするために、ターンテーブルを設けた駐車装置を開示している。この駐車装置では、ゲートの前にターンテーブルが設けられている。利用者は、車両を前進させて該ターンテーブルに該車両を載置させる。そして、利用者は、該ターンテーブルを用いて該車両の方向を変換させた後、後進入庫を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−275342号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の駐車装置では、ターンテーブルを用いた車両の方向の転換に時間を要する。また、後進入庫を行う場合、利用者は、該車両の方向の転換後、該車両を後進させなければならない。この場合に、利用者は、車両の後方を確認しながら該車両の入庫を行うため、入庫に時間を要することがある。さらに、駐車装置のゲート付近に支柱などの構造物が存在する場合、利用者は、車両のドアを開けて該車両の後方を確認することが難しい場合もある。
【0006】
そこで、本発明の目的の一つは、車両の方向を変換する機構を用いなくとも、車両の入出庫を容易することのできる駐車装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態によると、車両が載置されるパレットと、前記パレットが設けられた空間に通じる第1入出庫口および第2入出庫口と、前記第1入出庫口に設けられた第1ゲートと、前記第2入出庫口に設けられた第2ゲートと、前記パレットに載置された車両の前記第1入出庫口への移動を規制する、可動式の第1車止め装置と、前記パレットに載置された車両の前記第2入出庫口への移動を規制する、可動式の第2車止め装置と、前記第1ゲートを開放する場合には、前記第2車止め装置に前記車両の移動を規制させ、前記第2ゲートを開放する場合には、前記第1車止め装置に前記車両の移動を規制させる制御装置と、を備える駐車装置が提供される。
【0008】
本発明の駐車装置は、少なくとも前記第1ゲートを開放または閉鎖させるための操作を受け付ける第1操作装置と、少なくとも前記第2ゲートを開放または閉鎖させるための操作を受け付ける第2操作装置と、を備え、前記制御装置は、前記第1操作装置が操作されている場合には、前記第2操作装置の操作の受け付けを制限し、前記第2操作装置が操作されている場合には、前記第1操作装置の操作の受け付けを制限してもよい。
【0009】
また、前記第1操作装置および前記第2操作装置は、少なくとも非常停止ボタンの操作の受け付けを制限しない、ようにしてもよい。
【0010】
さらに、前記第1操作装置は、前記駐車装置の前記第1入出庫口側に設けられ、前記第2操作装置は、前記駐車装置の前記第2入出庫口側に設けられてもよい。
【0011】
前記制御装置は、少なくとも前記パレットに前記車両が載置されている場合には、前記第1ゲートを開放する際に前記第1車止め装置による前記規制を解除し、前記第2ゲートを開放する際に前記第2車止め装置による前記規制を解除してもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る駐車装置によれば、車両の方向を変換する機構を用いなくとも、車両の入出庫を容易することのできる駐車装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態に係る駐車装置の概略構成を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係る駐車装置の1階部分を上から見た図である。
図3】本発明の一実施形態に係る駐車装置の第1操作装置および第2操作装置の模式図である。
図4】本発明の一実施形態に係る駐車装置のシステム概略構成を示すブロック図である。
図5】本発明の一実施形態に係る駐車装置の制御装置の動作を示すフローチャートである。
図6】本発明の一実施形態に係る駐車装置の第1入出庫口から車両を入庫する場合の動作を説明する図である。
図7】本発明の一実施形態に係る駐車装置の第1入出庫口から車両を入庫する場合の動作を説明する図である。
図8】本発明の一実施形態に係る駐車装置の第1入出庫口から車両を入庫する場合の動作を説明する図である。
図9】本発明の一実施形態に係る駐車装置の第1入出庫口から車両を入庫する場合の動作を説明する図である。
図10】本発明の一実施形態に係る駐車装置の第1入出庫口から車両を入庫する場合の動作を説明する図である。
図11】本発明の一実施形態に係る駐車装置の第2入出庫口から車両を出庫する場合の動作を説明する図である。
図12】本発明の一実施形態に係る駐車装置の第2入出庫口から車両を出庫する場合の動作を説明する図である。
図13】本発明の一実施形態に係る駐車装置の第2入出庫口から車両を出庫する場合の動作を説明する図である。
図14】本発明の一実施形態に係る駐車装置の第2入出庫口から車両を出庫する場合の動作を説明する図である。
図15】本発明の一実施形態に係る駐車装置の第2入出庫口から車両を出庫する場合の動作を説明する図である。
図16】本発明の一実施形態に係る駐車装置の第2入出庫口から車両を出庫する場合の動作を説明する図である。
図17】本発明の一実施形態に係る駐車装置の第2入出庫口から車両を出庫する場合の動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下に示す実施形態は本発明の実施形態の一例であって、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。なお、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号(数字の後にA、Bなどを付しただけの符号)を付す。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なったり、構成の一部が図面から省略されたりする場合がある。
【0015】
<実施形態>
[駐車装置の構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る駐車装置100の概略構成を示す図である。図1には、駐車装置100を側面(本実施形態では、第1入出庫口111Aが設けられた面を正面とする。)から見た図が示されている。図2は、駐車装置100の1階部分を上から見た図である。
【0016】
駐車装置100は、二段方式または多段方式の機械式の駐車装置である。駐車装置100は、パレット104に載置された車両を、上下方向に積み重ねた状態で格納する。以下では、車両が四輪駆動車である場合を説明するが、自動二輪車などの車両であってもよい。駐車装置100は、同一階に複数台の車両を格納することができる。同一階に格納可能な車両の台数は、本実施形態では6台であるが、5台以下または7台以上であってもよい。
【0017】
駐車装置100は、支柱102によって主構造体が構成され、該主構造体の中に、パレット104を備える。パレット104は、昇降機106によって、支柱102に沿って昇降させられる。パレット104は、左右方向に沿って移動させられてもよい。パレット104は、複数の車両を上下方向に積み重ねたときに、これらの車両同士が干渉しない間隔を空けて設けられている。
【0018】
駐車装置100は、パレット104を昇降させることで、目的とするパレット104を入出庫口(後述する、第1入出庫口111Aおよび第2入出庫口111B)に対応する位置に移動させる。パレット104の移動方式は特に問わないが、例えば、上段のパレット104に載置された車両を出庫するために下段のパレット104を地下ピットに沈み込ませる方式、下段または上段のパレット104を左右方向にスライドさせて上段のパレット104を下段のパレット104が存在しない空間に降下させる方式、またはこれらを組み合わせた方式などである。図1で示す例では、駐車装置100の1階から上階に向かって、駐車空間P1、P2、P3、およびP4が設けられている。駐車空間の数は4つに限られず、3つ以下または5つ以上であってもよい。
【0019】
駐車装置100は、制御装置11を備える。制御装置11は、駐車装置100の動作を制御する。なお、制御装置11が設けられる位置は問わない。
【0020】
駐車装置100は、パレット104が設けられる駐車空間P1に通じている第1入出庫口111Aおよび第2入出庫口111Bを備える。第1入出庫口111Aは、駐車装置100の一方の側面側に設けられている。第2入出庫口111Bは、駐車装置100の他方の側面側に設けられている。駐車装置100においては、駐車空間P1に設けられたパレット104を挟んだ一方の側に第1入出庫口111Aが、反対側に第2入出庫口111Bが設けられている。パレット104が上下方向だけでなく左右方向にも移動可能である場合、パレット104と、該パレット104を挟む第1入出庫口111Aおよび第2入出庫口111Bとの対応は変化し得る。利用者は、利用するパレット104に対応する第1入出庫口111Aおよび第2入出庫口111Bのうちの一方を選択して、車両の入出庫を行うことができる。すなわち、駐車装置100は、パレット104の両側から車両の入出庫を行うことが可能な駐車装置である。図1および図2の例では、駐車装置100は、駐車空間P1に設けられているすべてのパレット104について、両側からの車両の入出庫を行うことが可能な構成である。しかし、駐車装置100は、少なくとも一つのパレット104について、両側から車両の入出庫を行うことが可能な構成であればよい。具体的には、駐車装置100が備える少なくとも一つのパレット104について、該パレット104に対応する第1入出庫口111Aおよび第2入出庫口111Bが存在する場合があればよい。なお、第1入出庫口111A、および第2入出庫口111Bのそれぞれと、パレット104との距離は問わない。
【0021】
駐車装置100は、第1ゲート112Aおよび第2ゲート112Bを1つずつ備える。第1ゲート112Aは、第1入出庫口111Aに設けられた安全ゲートである。第2ゲート112Bは、第2入出庫口111Bに設けられた安全ゲートである。第1ゲート112Aおよび第2ゲート112Bは、例えば上下に移動する方式であるが、入出庫口を開放または閉鎖し得る限り、その方式は問わない。第1ゲート112Aおよび第2ゲート112Bは、例えばバーのような形態であってもよい。
【0022】
第1ゲート112Aが開放している場合には、利用者は、第1入出庫口111Aを利用して車両の入出庫を行うことができる。第2ゲート112Bが開放している場合には、利用者は、第2入出庫口111Bを利用して車両の入出庫を行うことができる。なお、図2には、駐車装置100の1階部分のすべての第1ゲート112Aおよび第2ゲート112Bが閉じられた状態が示されている。
【0023】
駐車装置100は、第1操作装置12A、および第2操作装置12Bを備える。第1操作装置12Aは、駐車装置100の第1入出庫口111A側に設けられた操作装置である。第2操作装置12Bは、駐車装置100の第2入出庫口111B側に設けられた操作装置である。第1操作装置12Aは、例えば、第1入出庫口111Aの近くの支柱102に取り付けられた操作盤である。第2操作装置12Bは、例えば、第2入出庫口111Bの近くの支柱102に取り付けられた操作盤である。なお、第1操作装置12Aおよび第2操作装置12Bが設けられる位置は問わない。
【0024】
第1操作装置12Aは、少なくとも第1ゲート112Aを開放または閉鎖させるための操作を受け付ける。第1入出庫口111Aを利用して車両の入出庫を行う場合、利用者は、第1操作装置12Aを操作する。この操作に応じて、第1ゲート112Aは開放する。
【0025】
第2操作装置12Bは、少なくとも第2ゲート112Bを開放または閉鎖させるための操作を受け付ける。第2入出庫口111Bを利用して車両の入出庫を行う場合、利用者は、第2操作装置12Bを操作する。この操作に応じて、第2ゲート112Bは開放する。
【0026】
駐車装置100は、第1車止め装置13A、および第2車止め装置13Bを備える。第1車止め装置13A、および第2車止め装置13Bは、各パレット104に対応して、それぞれ1つずつ設けられている。第1車止め装置13Aは、パレット104における第1入出庫口111Aに比較的近い位置に設けられている。第2車止め装置13Bは、パレット104における第2入出庫口111Bに比較的近い位置に設けられている。
【0027】
第1車止め装置13A、および第2車止め装置13Bは、可動式の車止め装置である。第1車止め装置13A、および第2車止め装置13Bは、車両の車輪に接触する部位、及び当該部位を移動させるための駆動手段(例えば、モータ)を備える。第1車止め装置13A、および第2車止め装置13Bは、それぞれパレット104の上面から上に突出して、車両の車輪に接触することによって、該車両の移動を規制する。車両の移動を規制しない場合、第1車止め装置13A、および第2車止め装置13Bは、それぞれパレット104の上面と同じ位置、またはそれよりも低い位置にある。第1車止め装置13A、および第2車止め装置13Bは、車両の移動を規制できるのであれば、その方式を問わない。
【0028】
第1車止め装置13Aは、第1入出庫口111Aへの車両の移動を規制する。このため、第1車止め装置13Aは、第2入出庫口111Bを利用して車両の入出庫が行われる場合には、車両の移動を規制するが、第1入出庫口111Aを利用して車両の入出庫が行われる場合には、その規制を解除する(つまり規制しない)。第2車止め装置13Bは、第2入出庫口111Bへの車両の移動を規制する。このため、第2車止め装置13Bは、第1入出庫口111Aを利用して車両の入出庫が行われる場合には、該車両の移動を規制するが、第2入出庫口111Bを利用して車両の入出庫が行われる場合には、その規制を解除する。
【0029】
第1車止め装置13A、および第2車止め装置13Bは、それぞれあらかじめ決められた複数の位置の中から選択的に突出する構成であってもよい。例えば、パレット104に載置された車両の車輪の位置や車種などに応じて、自動または手動によりその突出する位置が選択される。車両の先端から前輪までの距離と、車両の後端から後輪までの距離とは異なることが多い。この場合でも、第1入出庫口111Aと第2入出庫口111Bとのどちらからも車両の入庫を行えるように、駐車装置100においては、第1入出庫口111Aから余裕を持った距離の位置に第1車止め装置13Aが設けられ、また、第2入出庫口111Bから余裕を持った距離の位置に第1車止め装置13Bが設けられる。
【0030】
[操作装置]
図3は、第1操作装置12Aおよび第2操作装置12Bの模式図である。第1操作装置12Aおよび第2操作装置12Bは、本実施形態では、同一の構成である。第1操作装置12Aおよび第2操作装置12Bは、駐車装置100の基本的な操作を受け付ける。第1操作装置12Aおよび第2操作装置12Bは、それぞれ操作電源スイッチ120、操作部122、情報表示部124、情報入力部126、および非常停止ボタン128を備える。
【0031】
操作電源スイッチ120は、制御対象のゲート(第1ゲート112Aまたは第2ゲート112B)の開閉を指示するためのスイッチである。操作電源スイッチ120は、操作鍵を挿入し、「切」から「入」に回すことで、操作装置の電源の投入、操作部122の操作の受け付けおよび情報入力部126を用いた情報の入力の少なくともいずれかを可能にするためのスイッチである。操作部122は、操作手順ごとに点灯ランプおよび操作ボタンを有する。情報表示部124は、各種の情報を表示する。情報表示部124は、例えば液晶ディスプレイを含む。情報入力部126は、利用者からの情報の入力を受け付ける。情報入力部126は、例えば複数のスイッチを含む。非常停止ボタン128は、非常時に操作されるボタンである。非常停止ボタン128が操作されると、利用者の安全を確保するため、駐車装置100の特定の動作(例えば、パレット104の移動)が停止する。
【0032】
[制御構成]
図4は、駐車装置100のシステム概略構成を示すブロック図である。図4に示すように、駐車装置100を制御するシステムは、制御装置11、第1操作装置12A、第2操作装置12B、第2車止め装置13B、第1車止め装置13A、パレット移動機構14、第1ゲート開閉機構15A、および第2ゲート開閉機構15Bを備える。これらは、ネットワークNWに接続されている。
【0033】
制御装置11は、駐車装置100の各部の動作を制御する。制御装置11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)で例示される演算処理装置、ならびにROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)で例示されるメモリを搭載したプロセッサを備える。
【0034】
第1操作装置12Aおよび第2操作装置12Bは、利用者の操作を受け付けて、該操作に応じた信号を、制御装置11に出力する。また、第1操作装置12Aおよび第2操作装置12Bは、制御装置11からの信号に応じた処理を実行する。第1車止め装置13A、および第2車止め装置13Bは、制御装置11からの信号に応じて駆動し、車両の移動を規制する、またはその規制を解除する。パレット移動機構14は、制御装置11からの信号に応じて、図1に示す各パレット104を移動させる。パレット移動機構14は、例えば図1に示す昇降機106を含む。第1ゲート開閉機構15Aは、制御装置11からの信号に応じて、図1に示す各第1ゲート112Aを開放し、または閉鎖する。第2ゲート開閉機構15Bは、制御装置11からの信号に応じて、図1に示す各第2ゲート112Bを開放し、または閉鎖する。
【0035】
[制御方法]
図5は、駐車装置100の制御装置11の動作を示すフローチャートである。以下では、利用者Uが車両Vの入出庫を行う場合の駐車装置100の動作を説明する。
ステップS1において、制御装置11は、第1操作装置12Aおよび第2操作装置12Bのうちの一方の操作が開始されたか否かを判断する。制御装置11は、第1操作装置12Aまたは第2操作装置12Bに対して、入庫または出庫の開始を指示する所定の操作(例えば、操作電源スイッチ120の操作)が行われたかどうかを判断する。ステップS1で「NO」と判断した場合、制御装置11は待機する。
【0036】
ステップS1で「YES」と判断した場合、制御装置11は、第1操作装置12Aおよび第2操作装置12Bのどちらが操作を受け付けたかを判断する(ステップS2)。ここで、図6に示すように、利用者Uが第1操作装置12Aの操作を開始した場合を考える。利用者Uは、第1入出庫口111Aを利用して、車両Vを駐車装置100に前進入庫しようとしている。第1操作装置12Aが操作を受け付けたと判断した場合、制御装置11は、ステップS3に処理を進める。
【0037】
なお、図6の例では、第1車止め装置13A、および第2車止め装置13Bは、パレット104の上面から突出し、車両の移動を規制した状態であるものとする。第1車止め装置13A、および第2車止め装置13Bの図示においては、車両の移動を規制した状態にある場合には実線で、その規制を解除した状態にある場合には破線で示す。
【0038】
ステップS3において、制御装置11は、第2操作装置12Bをロックする。操作装置のロックとは、該操作装置の操作の受け付けを制限することをいう。本実施形態では操作装置がロックされると、該操作装置は、非常停止ボタン128の操作を受け付けるが、これ以外の操作を受け付けないものとする。さらに、ロックされた操作装置は、ロックされている旨を利用者に通知する。ここでは、第2操作装置12Bは、例えば「こちらの操作装置は使用できません。」というメッセージを、情報表示部124に表示する。ロックされている旨の通知の方法は別の方法でもよく、例えば別のメッセージの表示、画像の表示、音声の出力などであってもよい。利用者に操作された操作装置でない操作装置をロックするのは、第三者によって該操作装置が使用されるのを防ぐためである。
【0039】
ステップS4において、制御装置11は、第1操作装置12Aを用いて、利用者の認証を行う。利用者の認証は、利用者Uが、駐車装置100を利用する権限のある者かどうかを判断するために行われる。利用者の認証は、例えば、情報入力部126を用いて入力された暗証番号を用いて認証が行われる。ただし、利用者の認証は、暗証番号以外の認証情報を用いた認証(例えば、指紋認証や虹彩認証などのバイオメトリクス認証、またはICカードや磁気カードなどによる認証)であってもよい。
【0040】
ステップS4の認証に成功した場合、ステップS5において制御装置11は、適切なパレット104を呼び出すように、パレット移動機構14を制御する。既に該パレット104が適切な位置にある場合は、該パレット104の呼び出しは不要である。
【0041】
ステップS6において、制御装置11は、第1車止め装置13Aによる車両の移動の規制を解除する。一方、制御装置11は、第2車止め装置13Bについては、車両の移動を規制させた状態のままとする。これにより、駐車装置100は図7に示す状態となる。
【0042】
ステップS7において、制御装置11は、第1ゲート開閉機構15Aを制御することにより、第1ゲート112Aを開放する。これにより、駐車装置100は図8に示す状態となる。第1ゲート112Aが開放され、且つ第1車止め装置13Aによる規制が解除されたので、利用者Uは、第1入出庫口111Aを利用した車両Vの入庫が可能となる。
【0043】
なお、制御装置11が、第1車止め装置13Aによる車両の移動の規制を解除した後に、第1ゲート112Aを開放するのは、該車両の移動の規制中に入庫が開始されるのを、確実に回避するためである。安全が確保されているのであれば、制御装置11は、第1ゲート112Aの開放、および第1車止め装置13Aによる規制の解除を同時に行ってもよいし、先に第1ゲート112Aを開放してもよい。
【0044】
車両Vの入庫が完了すると、駐車装置100は図9に示す状態となる。その後、第1操作装置12Aから第1ゲート112Aを閉鎖する旨の操作の信号を受け付けると、ステップS8において制御装置11は、第1ゲート開閉機構15Aを制御することにより、第1ゲート112Aを閉鎖する。これにより、駐車装置100は図10に示す状態となる。
【0045】
そして、ステップS9において、制御装置11は、第1車止め装置13Aに車両Vの移動の規制を開始させる。これにより、駐車装置100は図11に示す状態となる。図11では、第1車止め装置13A、および第2車止め装置13Bの状態を明示するため、車両Vを点線で示してある。
【0046】
ステップS10で操作が終了したと判断したとすると、制御装置11は、第2操作装置12Bのロックを解除する。例えば、第1操作装置12Aを用いて利用者により入出庫の完了を指示する操作が行われると、制御装置11は操作終了と判断する。そして、制御装置11は、第2操作装置12Bのロックを解除する(ステップS11)。
【0047】
以上が、第1入出庫口111Aを利用して車両Vの入庫が行わる場合の駐車装置100の動作の説明である。次に、図12に示すように、利用者Uが第2入出庫口111Bを利用して車両Vの出庫を行う場合の、駐車装置100の動作を説明する。この場合、利用者Uは、第2操作装置12Bを操作する。
【0048】
制御装置11は、第2操作装置12Bの操作が開始されたと判断すると、ステップS12の処理に進める。ステップS12において、制御装置11は、第1操作装置12Aをロックする。ロックされた第1操作装置12Aは、ロックされている旨を利用者に通知する。ロックされている旨の通知の方法は、ステップS3の通知の方法と同じでよい。
【0049】
ステップS13において制御装置11は、第2操作装置12Bを用いて利用者の認証を行う。認証に成功すると、ステップS14において制御装置11は、車両Vが載置されたパレット104を呼び出すように、パレット移動機構14を制御する。既に該パレット104が適切な位置にある場合は、該パレット104の呼び出しは不要である。
【0050】
ステップS15において制御装置11は、第2車止め装置13Bによる車両の移動の規制を解除する。一方、制御装置11は、第1車止め装置13Aについては、車両の移動を規制させた状態のままとする。これにより、駐車装置100は図13に示す状態となる。図13では、第1車止め装置13A、および第2車止め装置13Bの状態を明示するため、車両Vを点線で示してある。
【0051】
ステップS16において制御装置11は、第2ゲート開閉機構15Bを制御して、第2ゲート112Bを開放する。これにより、駐車装置100は図14に示す状態となる。第2ゲート112Bが開放され、且つ第2車止め装置13Bは解除されたので、利用者Uは、第2入出庫口111Bを利用した車両Vの入出庫が可能となる。
【0052】
なお、制御装置11が、第2車止め装置13Bによる車両の移動の規制を解除した後に、第2ゲート112Bを開放するのは、該車両の移動の規制中に出庫が開始されるのを確実に回避するためである。安全が確保されているのであれば、制御装置11は、第2ゲート112Bの開放、および第2車止め装置13Bによる規制の解除を同時に行ってもよいし、先に第2ゲート112Bを開放してもよい。
【0053】
車両Vの出庫が完了すると、駐車装置100は図15に示す状態となる。その後、第2操作装置12Bから、第2ゲート112Bを閉鎖する旨の操作の信号を受け付けると、ステップS17において制御装置11は、第2ゲート開閉機構15Bを制御することにより、第2ゲート112Bを閉鎖する。これにより、駐車装置100は図16に示す状態となる。
【0054】
ステップS18において制御装置11は、第2車止め装置13Bに車両Vの移動の規制を開始させる。これにより、駐車装置100は図17に示す状態となる。
【0055】
ステップS19で操作が終了したと判断したとすると、ステップS20において制御装置11は、第1操作装置12Aのロックを解除する。例えば、第2操作装置12Bを用いた所定の入出庫完了の操作が行われると、制御装置11は操作終了と判断する。
【0056】
以上が、第2入出庫口111Bを利用して車両Vの出庫が行われる場合の駐車装置100の動作の説明である。ここでは、利用者Uが、第1入出庫口111Aを利用して車両Vの前進入庫を行い、第2入出庫口111Bを利用して車両Vの前進出庫を行う場合について説明した。利用者Uが、第2入出庫口111Bを利用して車両Vの前進入庫を行い、第1入出庫口111Aを利用して車両Vの前進出庫を行う場合も、駐車装置100の動作は上述した説明のとおりとなる。具体的には、駐車装置100は、入庫時にステップS12乃至S20の処理を実行し、出庫時にステップS3乃至S11の処理を実行する。
【0057】
なお、利用者Uは、車両Vの前進入庫または前進出庫を行わなくてもよい。利用者Uは、車両Vの後進入庫または後進出庫を行って、車両Vの駐車装置10への入出庫を行ってもよい。
【0058】
以上説明した実施形態の駐車装置100によれば、利用者は、車両の入出庫に用いる入出庫口を、第1入出庫口111Aおよび第2入出庫口111Bから選択することができる。よって、利用者は、駐車装置100を利用する場合に、車両を前進させて入庫を行い、該車両を前進させて出庫を行うことができる。したがって、駐車装置100によれば、車両の方向を変換する機構を用いなくとも、車両の入出庫を容易することができる。
【0059】
[変形例]
上述した実施形態は、互いに組み合わせたり、置換したりして適用することが可能である。また、上述した実施形態では、以下の通り変形して実施することも可能である。
第1操作装置12Aおよび第2操作装置12Bは、ロック中に、非常停止ボタン128の操作以外の特定の操作を受け付けてもよい。反対に、第1操作装置12Aおよび第2操作装置12Bは、非常停止ボタン128の操作を含め、ロック中は、該操作装置を用いたすべての操作を受け付けないようにしてもよい。
【0060】
駐車装置100が備える操作装置は、1台又は3台以上であってもよい。操作装置が3台以上設けられている場合、制御装置11は、一の操作装置の操作中は、他のすべての操作装置をロックする。操作装置が1台の場合、該操作装置は、すべてのゲートを対象として、該ゲートを開放または閉鎖させるための操作を受け付ける。また、操作装置は、入庫または出庫に用いる第1入出庫口111Aまたは第2入出庫口111Bを選択する操作を受け付ける。制御装置11は、該操作装置により受け付けられた入庫または出庫を指示する操作に応じて、第1入出庫口111Aの第1ゲート112Aまたは第2入出庫口111Bの第2ゲート112Bを、入庫または出庫のために開放または閉鎖させる。
【0061】
駐車装置100は、操作装置のロックを行わない構成であってもよい。この場合に、制御装置11は、一のパレット104に対応する第1ゲート112Aと、他のパレット104に対応する第2ゲート112Bと、を同時に開放する場合があってもよい。これにより、駐車装置100は、第1操作装置12Aおよび第2操作装置12Bの両方の操作を同時に受け付けて、同時に複数台の車両の入出庫を行えるようにすることもできる。
【0062】
この場合において、制御装置11は、駐車装置100の駐車空間への不審者等の侵入を防ぐために、一のパレット104に対応する第1ゲート112Aおよび第2ゲート112Bについては、同時に開放しないようにしてもよい。
【0063】
駐車装置100は、入庫時に車両がパレット104に載置されたことを検知した場合に、該パレット104に対応する第1ゲート112A、および第2ゲート112Bの両方を開放してもよい。車両がパレット104に載置されたことを検知するための方法は問わない。駐車装置100は、例えば、パレット104上に載置された物体の重量を計測する計測器を備える。制御装置11は、該計測器により計測された重量に基づいて、パレット104に車両が載置されたか否かを判断してもよい。また、駐車装置100は、パレット104上に物体が存在するか否かを検知するためのセンサ(例えば、赤外線センサ)を用いて、パレット104に車両が載置されたか否かを判断してもよい。
【0064】
この変形例によれば、車両の入庫後、利用者は、第1入出庫口111Aおよび第2入出庫口111Bのどちらからも駐車空間外へ移動することができる。また、入庫時には、利用者は駐車空間内に居るため、不審者等が駐車空間内に侵入する心配は少ない。
【0065】
この場合において、駐車装置100は、ゲートを開放するための操作を、第1操作装置12Aおよび第2操作装置12Bの一方を用いて受け付けると、該ゲートを閉鎖させるための操作を、他方を用いて受け付けてもよい。これにより、利用者の移動の負担が軽減される。
【0066】
上述した実施形態で説明した駐車装置100の構成は、一例に過ぎない。駐車装置は、複数のパレット104に対応して第1ゲートを1台だけ備えてもよいし、また、複数のパレット104に対応して第2ゲートを1台だけ備えてよい。駐車装置は、二段方式または多段方式の駐車装置でなくてもよい。
【0067】
なお、本発明は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0068】
11:制御装置
12A:第1操作装置、 12A:第2操作装置
13A:第1車止め装置、 13B:第2車止め装置
14:パレット移動機構
15A:第1ゲート閉開機構、 15B:第2ゲート閉開機構
100:駐車装置
120:操作電源スイッチ、 122:操作部
124:情報表示部、 126:情報入力部
128:非常停止ボタン
102:支柱、 104:パレット
111A:第1入出庫口、 111B:第2入出庫口
112A:第1ゲート、 112B:第2ゲート
V:車両、 NW:ネットワーク
図1
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