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特開2018-194587位置検出装置及びこれを適用する像振れ補正装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-194587(P2018-194587A)
(43)【公開日】2018年12月6日
(54)【発明の名称】位置検出装置及びこれを適用する像振れ補正装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 5/00 20060101AFI20181109BHJP
   H02K 33/18 20060101ALI20181109BHJP
   H02K 41/03 20060101ALI20181109BHJP
   H02K 11/215 20160101ALI20181109BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20181109BHJP
   H04N 5/232 20060101ALI20181109BHJP
【FI】
   G03B5/00 J
   H02K33/18 B
   H02K41/03 A
   H02K11/215
   H04N5/225 300
   H04N5/232 480
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2017-95779(P2017-95779)
(22)【出願日】2017年5月12日
(71)【出願人】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
(74)【代理人】
【識別番号】100101661
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100135932
【弁理士】
【氏名又は名称】篠浦 治
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 修平
【テーマコード(参考)】
2K005
5C122
5H611
5H633
5H641
【Fターム(参考)】
2K005AA01
2K005BA52
2K005BA54
2K005CA03
2K005CA23
2K005CA24
2K005CA40
2K005CA44
2K005CA53
5C122DA03
5C122DA04
5C122EA41
5C122FB03
5C122GE11
5C122HA82
5C122HB06
5H611AA01
5H611BB09
5H611PP05
5H611QQ03
5H611RR02
5H611UA04
5H633BB02
5H633BB17
5H633BB20
5H633GG03
5H633GG08
5H633GG23
5H633HH02
5H633HH05
5H633JA09
5H641BB06
5H641BB15
5H641BB16
5H641BB18
5H641GG03
5H641GG07
5H641GG26
5H641HH02
5H641JA02
(57)【要約】
【課題】VCM式駆動機構を有する光学式像振れ補正装置に適用される位置検出装置において、磁気検出式の形態を採りつつ高い位置検出精度を確保でき装置の小型化に寄与する位置検出装置を提供する。
【解決手段】磁石43またはコイル53の一方が配置された固定部材41と、磁石またはコイルの他方と光学素子32とが配置された可動枠52を有し磁石及びコイルを含むVCM駆動部により可動枠を固定部材に対して光学素子の光軸Oに沿う方向と垂直な方向へ駆動される可動部材51と、可動部材または固定部材のうちコイルが配置されている部材に配置されていて可動部材が駆動された際の磁石の磁束密度の変化を検出する磁気検出部材36とを具備し、磁気検出部材は光軸に沿う方向と垂直な平面内においてコイルに電流を流した際にコイルの磁束密度が磁石による磁束密度の変化に影響を及ぼさない位置に配置されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁石またはコイルの一方が配置された固定部材と、
上記磁石または上記コイルの他方と光学素子とが配置された可動枠を有し、上記磁石及び上記コイルを含むVCM駆動部により上記可動枠を上記固定部材に対して上記光学素子の光軸に沿う方向と垂直な方向へ駆動される可動部材と、
上記可動部材または上記固定部材のうち上記コイルが配置されている部材に配置されていて、上記可動部材が駆動された際の上記磁石の磁束密度の変化を検出する磁気検出部材と、
を具備し、
上記磁気検出部材は、上記光軸に沿う方向と垂直な平面内において、上記コイルに電流を流した際に当該コイルの磁束密度が上記磁石による磁束密度の変化に影響を及ぼさない位置に配置されていることを特徴とする位置検出装置。
【請求項2】
上記磁気検出部材は、上記コイルに電流を流した際に発生する磁束密度の値が、上記光軸に沿う方向においてゼロとなる位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。
【請求項3】
上記磁気検出部材は、上記コイルに電流を流した際に発生する磁束密度の値が、上記光軸に沿う方向においてゼロになる仮想のライン上に配置されていることを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。
【請求項4】
上記光軸に沿う方向においてゼロになる上記仮想のラインは、上記光学素子の光軸に最も近い辺に沿って形成されることを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。
【請求項5】
互いに対向して配置された一組の磁石または互いに対向して配置された一組のコイルの内の一方が配置された固定部材と、
上記互いに対向して配置された一組の磁石または上記互いに対向して配置された一組のコイルの他方と、光学素子とが配置されていて、上記光学素子の光軸と垂直な平面内で移動する可動部材と、
上記可動部材または上記固定部材の内の上記一組のコイルが配置されている部材に配置されていて、当該可動部材が駆動された際、上記一組の磁石のそれぞれの磁束密度の変化を検出する一組の磁気検出部材と、
を具備し、
上記一組の磁気検出部材は、上記一組のコイルに互いに反対方向の電流を流した際、当該一組のコイルのそれぞれから発生する上記光軸に沿う方向における磁束密度の和がゼロになる第1の仮想のライン上に配置されていることを特徴とする位置検出装置。
【請求項6】
上記光軸に沿う方向の軸線上の一点を原点とし、上記原点を互いに通り、互いに垂直なX軸及びY軸を想定した際、上記一組のコイルは上記原点を挟んで上記X軸上に配置され、上記Y軸上には第3のコイル及び第3の磁気検出部材が配置され、
上記第3の磁気検出部材は、上記光軸に沿う方向から投影した際、上記第1の仮想のライン上であって、かつ上記第3のコイルから発生する磁束が当該第3のコイルの開口部の面に垂直な方向の成分の合計がゼロになる第2の仮想のラインと交差する位置に配置されていることを特徴とする請求項5記載の位置検出装置。
【請求項7】
上記X軸上に配置された一組のコイルは、上記原点を挟んで配置され、かつ上記X軸を挟む一組の長辺は当該X軸と平行な一組の長辺である第1及び第2のコイルを含み、
上記一組の磁気検出部は、上記第1及び第2のコイルの各々の原点側の端部に各々一つずつ配置された第1及び第2の磁気検出部を有し、
上記第1〜第3の磁気検出部は、三角形の各頂点となる位置に配置されていることを特徴とする請求項6記載の位置検出装置。
【請求項8】
上記第3の磁気検出部は、上記第1及び第2のコイルの磁束が光軸方向において互いに反対方向となってキャンセルされる位置に配置されていることを特徴とする請求項7記載の位置検出装置。
【請求項9】
請求項1〜請求項8のいずれか一つに記載の位置検出装置を有することを特徴とする像振れ補正装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、撮像装置若しくは当該撮像装置に装着されるレンズ鏡筒に搭載され、ボイスコイルモータ(VCM)タイプの駆動機構を用いた光学式像振れ補正装置に適用される位置検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、撮像光学系により結像された光学像を光電変換素子等(以下、撮像素子という)を用いて順次画像信号に変換し、これにより得られた画像信号を所定の形態の画像データとして記録媒体に記録し得ると共に、この記録媒体に記録された画像データを画像として再生表示する液晶表示装置(LCD),有機EL表示装置等の画像表示装置を備えて構成された撮像装置、例えばデジタルカメラやビデオカメラ等が一般に実用化され広く普及している。
【0003】
従来のこの種の撮像装置においては、使用者(ユーザ)が装置本体を自身の手等で保持して使用する際に、装置本体の保持が不安定になることから生じる撮像装置の微細な移動(いわゆる手振れ等)を検出して、これを打ち消すための像振れ補正装置が、種々提案され、また実用化されている。
【0004】
例えば、従来の撮像装置において、手振れ等を検出して、これを打ち消す方向に撮像光学系の一部の光学部材を当該撮像光学系の光軸に略直交する面上で(シフト方向に)移動させたり、同撮像光学系の光軸に対して直交する二軸(X軸及びY軸)のそれぞれを中心とするピッチ方向及びヨー方向に回転させたりし得るように構成したいわゆるレンズシフト式の光学式像振れ補正装置を備えたレンズ鏡筒を適用したものがある。
【0005】
また、同様に、従来の撮像装置において、手振れ等を検出して、これを打ち消す方向に撮像素子を、同様に撮像光学系の光軸に対して直交する面上でシフト移動させ、同撮像光学系の光軸に直交するX軸,Y軸周りのピッチ又はヨー回転及び光軸O周りの回転を行い得るように構成したいわゆる撮像素子シフト式の光学式像振れ補正装置を備えたものもある。
【0006】
そして、この種の光学式像振れ補正装置において、光学レンズ又は撮像素子を光軸に直行する方向若しくは光軸周りに移動させるための駆動機構としては、例えばボイスコイルモータ(Voice Coil Motor;VCM)タイプの磁気式アクチュエータや振動型リニアアクチュエータ等を用いるものが一般に実用化されている。
【0007】
一方、この種の光学式像振れ補正装置においては、撮像光学系の一部の光学部材若しくは撮像素子を移動させる制御を行うために、像振れ補正時に移動させる光学部材若しくは撮像素子を保持する可動枠部材の位置を検出する位置検出装置を具備しているのが一般である。
【0008】
像振れ補正装置に適用される従来の位置検出装置としては、例えば磁気を発する部材(磁石等)と、当該磁石の磁界を検出する磁気検出部材(ホール素子等)等からなる磁気検出式の位置検出装置等がある。
【0009】
例えば、特開2010−15107号公報等によって開示されている従来の像振れ補正装置は、コイル,ヨーク,マグネット等からなるボイスコイルモータタイプの駆動機構と、磁石と磁気検出部材(ホール素子)とからなる磁気検出式の位置検出装置とを有して構成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2010−15107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところが、特開2010−15107号公報等によって開示されている従来の像振れ補正装置においては、ボイスコイルモータタイプの駆動機構と磁気検出式の位置検出装置とを有して構成されている。このような構成のものでは、例えば駆動機構から生じる磁気が位置検出装置の磁気検出部材(ホール素子)に影響を及ぼしてしまう可能性がある。すると、当該位置検出装置は、高精度な位置検出精度を得られない可能性が考えられる。
【0012】
したがって、ボイスコイルモータタイプの駆動機構と磁気検出式の位置検出装置とを有して像振れ補正装置を構成する場合、駆動機構から発生する磁気の影響が位置検出装置に及ばないようにするための工夫が必要となる。例えば、駆動機構と位置検出装置とを離して配置するといった工夫である。
【0013】
しかしながら、上述したように、駆動機構から発生する磁気が位置検出装置の位置検出精度に及ぼす影響を避けるために、両ユニット間を離して配置するようなレイアウトを採用するのみでは、装置自体を小型化するには限界があるという問題点が生じる。
【0014】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ボイスコイルモータ(VCM)タイプの駆動機構を用いて移動対象物(撮像レンズ若しくは撮像素子)を搭載した可動部を固定部に対して移動させることで像振れ補正処理を行う形態の光学式像振れ補正装置に適用される位置検出装置において、磁気検出式の形態を採りながら、常に高い位置検出精度を確保することができると共に、この位置検出装置を適用する像振れ補正装置及びこれを搭載する装置(撮像装置又はレンズ鏡筒)自体の小型化を容易に実現することのできる位置検出装置及びこれを適用する像振れ補正装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明の一態様の位置検出装置は、磁石またはコイルの一方が配置された固定部材と、上記磁石または上記コイルの他方と光学素子とが配置された可動枠を有し、上記磁石及び上記コイルを含むVCM駆動部により上記可動枠を上記固定部材に対して上記光学素子の光軸に沿う方向と垂直な方向へ駆動される可動部材と、上記可動部材または上記固定部材のうち上記コイルが配置されている部材に配置されていて、上記可動部材が駆動された際の上記磁石の磁束密度の変化を検出する磁気検出部材とを具備し、上記磁気検出部材は、上記光軸に沿う方向と垂直な平面内において、上記コイルに電流を流した際に当該コイルの磁束密度が上記磁石による磁束密度の変化に影響を及ぼさない位置に配置されている。
【0016】
本発明の他の一態様の位置検出装置は、互いに対向して配置された一組の磁石または互いに対向して配置された一組のコイルの内の一方が配置された固定部材と、上記互いに対向して配置された一組の磁石または上記互いに対向して配置された一組のコイルの他方と、光学素子とが配置されていて、上記光学素子の光軸と垂直な平面内で移動する可動部材と、上記可動部材または上記固定部材の内の上記一組のコイルが配置されている部材に配置されていて、当該可動部材が駆動された際、上記一組の磁石のそれぞれの磁束密度の変化を検出する一組の磁気検出部材とを具備し、上記一組の磁気検出部材は、上記一組のコイルに互いに反対方向の電流を流した際、当該一組のコイルのそれぞれから発生する上記光軸に沿う方向における磁束密度の和がゼロになる第1の仮想のライン上に配置されている。
【0017】
本発明の一態様の像振れ補正装置は、上記位置検出装置を有する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ボイスコイルモータ(VCM)タイプの駆動機構を用いて移動対象物(撮像レンズ若しくは撮像素子)を搭載した可動部を固定部に対して移動させることで像振れ補正処理を行う形態の光学式像振れ補正装置に適用される位置検出装置において、磁気検出式の形態を採りながら、常に高い位置検出精度を確保することができると共に、この位置検出装置を適用する像振れ補正装置及びこれを搭載する装置(撮像装置又はレンズ鏡筒)自体の小型化を容易に実現することのできる位置検出装置及びこれを適用する像振れ補正装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態の位置検出装置を適用する像振れ補正装置を搭載した撮像装置を示す外観斜視図
図2図1の符号[2]で示す切断面において切断した図1の撮像装置の縦断面を示し、当該撮像装置及びこれに装着されるレンズ鏡筒の内部構造の概略構成を示す概念図
図3】本発明の一実施形態の位置検出装置を適用した像振れ補正装置の外観斜視図
図4図3の像振れ補正装置のうちの固定部を示す外観斜視図
図5図3の像振れ補正装置のうち撮像ユニットを搭載した状態の可動部を、図3の矢印[5]方向(裏面側)から見た際のようすを示す外観斜視図
図6図4の固定部に設けられる複数の駆動用磁石の配置を概念的に示す図
図7図5の可動部に設けられる複数の駆動用コイルの配置を概念的に示す図
図8図5の可動部に搭載される撮像ユニットにおいて位置検出装置の位置検出部材(ホール素子)の配置を概念的に示す図
図9図3の像振れ補正装置を上面から見た平面(図6図8を重ねた状態の平面)と、その断面([A]−[A]線に沿う断面)を示す図
図10図3の像振れ補正装置を上面から見た平面を示し、撮像ユニットを搭載した可動部をX軸に沿う方向に移動させる際の作用を示す図
図11図3の像振れ補正装置を上面から見た平面を示し、撮像ユニットを搭載した可動部をY軸に沿う方向に移動させる際の作用を示す図
図12図3の像振れ補正装置を上面から見た平面を示し、撮像ユニットを搭載した可動部をZ軸周りに回転させる際の作用を示す図
図13図3の像振れ補正装置の可動部に設けられる複数の駆動用コイルと複数のホール素子のみを取り出して、これらの部材の像振れ補正装置内における配置を概念的に示す図(上面から見た平面と一部のコイル(第1〜第3)の断面を示す図)
図14図3の像振れ補正装置の第3駆動用コイルから発生する磁束のうちY軸に平行な線上の磁束密度の値の変位を示す図
図15図3の像振れ補正装置の第1,第2駆動用コイルからそれぞれ発生する磁束のうちX軸に平行な線上の磁束密度の値の変位と、両者の磁束密度の和の値の変位を示す図
図16】本発明の一実施形態の位置検出装置の変形例を示す概念図
図17】本発明が適用される撮像装置の他の形態の概略構成を示す概念図
図18】本発明が適用される撮像装置の別の形態の概略構成を示す概念図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。以下の説明に用いる各図面は模式的に示すものであり、各構成要素を図面上で認識できる程度の大きさで示すために、各部材の寸法関係や縮尺等を各構成要素毎に異ならせて示している場合がある。したがって、本発明は、各図面に記載された各構成要素の数量や各構成要素の形状や各構成要素の大きさの比率や各構成要素の相対的な位置関係等に関して、図示の形態のみに限定されるものではない。
【0021】
本発明の位置検出装置は、例えば画像データを取得する撮像装置の本体内や、当該撮像装置に装着されるレンズ鏡筒内等に搭載される光学式像振れ補正装置において適用される位置検出装置である。
【0022】
以下に説明する本発明の一実施形態は、撮像装置の本体に搭載される光学式像振れ補正装置(以下、単に像振れ補正装置と略記する)に適用される位置検出装置を例示するものである。
【0023】
なお、本実施形態においては、撮像装置に装着されるレンズ鏡筒の撮像光学系における光軸を符号Oで表すものとする。この光軸Oに沿う方向において、当該レンズ鏡筒が装着される撮像装置の前面に対向する側、即ち被写体のある側を前方というものとする。また光軸Oに沿う方向において、当該レンズ鏡筒の装着される撮像装置のある側、即ち当該撮像装置内の撮像素子が設けられている側を後方というものとする。そして、上記撮像光学系の光軸Oは、上記撮像素子の受光面の略中心を通るように配置されている。また、撮像素子の受光面は、上記撮像光学系の光軸Oに直交する面に平行な面に配置されているものとする。
【0024】
[一実施形態]
図1は、本発明の一実施形態の位置検出装置を適用する像振れ補正装置を搭載した撮像装置を示す外観斜視図である。図2は、図1の符号[2]で示す切断面において切断した図1の撮像装置の縦断面を示し、当該撮像装置及びこれに装着されるレンズ鏡筒の内部構造の概略構成を示す概念図である。なお、図2においては、図面の煩雑化を避けるために、本発明に直接関連しない構成部材の図示を省略しており、また、各ユニットの内部構成を簡略化して示している。
【0025】
なお、図1において符号Zで示す矢印は光軸Oに平行な軸線を示している。以下、これをZ軸というものとする。また、同図1において符号Yで示す矢印は光軸O(Z軸)に対して直交する軸線であって、鉛直方向に平行な軸線を示している。以下、これをY軸というものとする。そして、同図1において符号Xで示す矢印は光軸O(Z軸)及びY軸に対して互いに直交する軸線であって、水平方向に平行な軸線を示している。以下、これをX軸というものとする。また、撮像素子の受光面は、X軸及びY軸を含む面(XY平面という)に平行となるように配置されているものとする。
【0026】
まず、本発明の一実施形態の位置検出装置を適用する像振れ補正装置の詳細構成を説明する前に、当該像振れ補正装置が搭載される撮像装置の概略構成について、図1図2を用いて以下に説明する。
【0027】
撮像装置1は、複数の光学レンズからなる撮像光学系により生成される光学像を固体撮像素子(以下単に撮像素子という)を用いて光電変換し、この撮像素子によって得られる画像信号を静止画像又は動画像を表わすデジタル画像データに変換し、こうして生成されたデジタル画像データを記憶媒体に記録し、また当該記憶媒体に記録されたデジタル画像データに基いて静止画像又は動画像を表示装置に再生表示し得るように構成される一般的な形態の撮像装置である。
【0028】
撮像装置1は、装置本体10とレンズ鏡筒20とを有して構成される。この場合において、装置本体10とレンズ鏡筒20とは、分離できるように構成されていてもよいし、一体に構成されていてもよい。
【0029】
即ち、撮像装置1は、装置本体10に対して異なる種類の複数のレンズ鏡筒20のうちの一つを選択して装着することができるように構成されたいわゆるレンズ交換式の撮像装置であってもよいし、レンズ鏡筒20が装置本体10の前面に一体に取り付けられた形態のいわゆるレンズ一体式の撮像装置であってもよい。
【0030】
撮像装置1における装置本体10は、当該撮像装置1を構成する各種構成ユニットを内部に収納する筐体と、この筐体の外表面の所定位置にそれぞれ配設される複数の操作部材等を有して構成されている。
【0031】
当該装置本体10の筐体内に収納されている各種構成ユニットとしては、例えば撮像素子を含む撮像ユニット31を搭載した像振れ補正装置30(図2参照)のほか、図示を省略しているがファインダ装置,シャッター機構,複数の電気基板等がある。
【0032】
また、シャッター機構は、図示していないが、例えば上記撮像素子の受光面の前面側に設けられるフォーカルプレーン式のシャッター機構等が適用される。なお、シャッター機構については、装置本体10内に配設される形態のものとは別に、レンズ鏡筒20の内部に配設される形態のいわゆるレンズシャッター機構等を適用したものでもよい。
【0033】
さらに、当該装置本体10に含まれるその他の構成ユニットとしては、表示装置(不図示)等がある。この表示装置は、装置本体10の筐体の背面側に配設されている。
【0034】
表示装置は、撮像素子によって取得された画像データ若しくは不図示の記録媒体に記録済みの画像データに基づいて画像を表示したり、各種設定を行うための選択表示画面等を表示する表示パネル等を有して構成される。
【0035】
さらにまた、装置本体10の筐体外部には、複数の操作部材が設けられている。これら複数の操作部材としては、図1に示すように、例えばシャッタレリーズや各設定変更等を行なうための押圧式操作部材14や、設定切換操作やモード選択操作等を行なうための回転式操作部材15や、電源のオンオフ操作等を行なうためのレバー式操作部材16等のほか、その他の操作を行うためのスライド式操作部材等がある。
【0036】
一方、上記撮像装置1に装着されるレンズ鏡筒20は、例えば全体として円筒形状に形成されている。このレンズ鏡筒20の内部には、複数の光学部材からなる複数の撮像レンズ群(21〜28;図2参照)等からなる撮像光学系と、この撮像光学系を構成する複数の撮像レンズ群のそれぞれを保持する複数のレンズ保持部材(不図示)と、所定の撮像レンズ群とこれを保持する保持部材(不図示)を焦点調節動作や変倍動作のために光軸Oに沿う方向へと進退移動させるフォーカス駆動機構やズーム駆動機構等(不図示)を有している。
【0037】
レンズ鏡筒20は、上記装置本体10の前面側に配設されている。この場合において、レンズ鏡筒20は、装置本体10に対して固定した形態(レンズ一体式)であってもよいし、装置本体10に対して着脱自在の形態(レンズ交換式)であってもよい。
【0038】
ここで、装置本体10の前面の所定の部位にレンズ鏡筒20が配設された状態とされたとき、レンズ鏡筒20の撮像光学系によって形成される光学像は、装置本体10内の撮像ユニット31の撮像素子の受光面上に結像するように構成されている。
【0039】
そのために、レンズ鏡筒20の撮像光学系の光軸Oと、撮像ユニットの撮像素子の受光面の略中心部とは略一致するように、装置本体10に対するレンズ鏡筒20の配置が規定されている。
【0040】
本実施形態の像振れ補正装置30は、図2に示すようにまた詳細は後述するように、撮像ユニット31を一体に保持する可動部51を、固定部41に対して光軸Oに直交する面(XY平面)内で移動させることで像振れ補正処理を行なうための組立体(構成ユニット)である(詳細は後述する)。
【0041】
上記撮像装置1自体についてのその他の構成は、従来の同形態の撮像装置と略同様の構成を有するものとして、これ以上の詳細説明は省略する。
【0042】
次に、本実施形態の位置検出装置を適用した像振れ補正装置30の詳細構成について、図3図8等を用いて以下に説明する。
【0043】
図3は、本発明の一実施形態の位置検出装置を適用した像振れ補正装置の外観斜視図である。図4は、図3の像振れ補正装置のうちの固定部を示す外観斜視図である。図5は、図3の像振れ補正装置のうち撮像ユニットを搭載した状態の可動部を示す外観斜視図である。なお、図5図3の矢印[5]方向(裏面側)から見た際を示している。
【0044】
図6は、図4の固定部に設けられる複数の駆動用磁石の配置を概念的に示す図である。図7は、図5の可動部に設けられる複数の駆動用コイルの配置を概念的に示す図である。図8は、図5の可動部に搭載される撮像ユニットにおいて位置検出装置の位置検出部材(ホール素子)の配置を概念的に示す図である。図9は、像振れ補正装置を上面から見た平面(図6図8を重ねた状態の平面)と、その断面([A]−[A]線に沿う断面)を示す図である。
【0045】
本発明の一実施形態の位置検出装置を適用した像振れ補正装置30は、上述したように、撮像ユニット31を一体に搭載する可動部51を、固定部41に対して光軸Oに直交する面(XY平面)内で移動させることで像振れ補正処理を行なうための組立体(構成ユニット)である。
【0046】
上記像振れ補正装置30は、図3等に示すように、撮像ユニット31と、可動部51と、固定部41等によって主に構成されている。
【0047】
撮像ユニット31は、像振れ補正処理時の可動対象となる光学素子である撮像素子32と、撮像素子ホルダ33と、撮像基台34と、撮像基板35等によって構成されている。
【0048】
撮像素子32は、レンズ鏡筒20の撮像光学系(21〜28)によって結像された光学像を順次光電変換して画像信号に変換し所定の形態の画像データを生成する光電変換素子である。この撮像素子32は、例えばCCD(Charge Coupled Device;電荷結合素子)を用いたCCDイメージセンサーやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor;相補性金属酸化膜半導体)等を用いたMOS型イメージセンサー等が適用される。
【0049】
撮像素子ホルダ33は、上記撮像素子32の外縁を覆い、撮像基台34に対して固定するための保持部材である。
【0050】
撮像基台34は、上記撮像素子ホルダ33を固定することで上記撮像素子32を固定保持する基本部材である。
【0051】
撮像基板35は、上記撮像素子32を駆動制御し、光電変換処理等の画像信号処理を行う回路等を備えた電気基板である。この撮像基板35は、上記撮像基台34に固定保持されている。
【0052】
このように上記撮像ユニット31自体の構成は、従来一般的な撮像装置に適用される撮像ユニット31と同様のものが適用されているものとし、これ以上の詳細説明は省略する。
【0053】
なお、詳細は後述するが、上記撮像基板35には、本実施形態の位置検出装置の一部を構成する磁気検出部材である複数のホール素子(36x1,36x2,36y;図8等参照)が実装されている。
【0054】
可動部51は、VCM駆動部(詳細後述)の複数の駆動用コイル53(詳細後述)と、上記撮像ユニット31(光学素子)とを配置した可動枠52を有して構成されている。そして、当該可動部51は、後述するように、駆動用磁石43及び駆動用コイル53を含むVCM駆動部(詳細後述)により可動枠52を固定部41(詳細後述;固定部材)に対して撮像光学系(光学素子)の光軸Oに沿う方向に対し垂直な方向へ駆動される可動部材である。
【0055】
可動部51は、固定部41(詳細後述)に対して平行となるように積層させた形態で、かつ上記固定部41に対して光軸Oに直交する面(XY平面)に平行な方向に移動自在に構成されている。
【0056】
このような構成を採ることにより、上記像振れ補正装置30は、所定の像振れ補正信号に基いて、可動部51を固定部41に対して像振れがキャンセルされる方向へ駆動させる制御を行って像振れ補正効果を得るというものである。そのための基本的な構成は、従来の像振れ補正装置におけるものと略同様である。以下に、可動部51の構成を簡単に説明する。
【0057】
可動部51は、主に図3図5等に示すように、可動枠52と、複数の駆動用コイル53と、連結部材54と、ボール受部56と、ボール57等によって構成される可動部材である。
【0058】
可動枠52は、当該可動部51の基本構成部であって、全体として略平板部材によって形成されている部材である。この可動枠52は、一方の面に撮像ユニット31が積層した形態で一体に保持されており、他方の面にVCM駆動部(詳細後述)の一部を構成する複数の駆動用コイル53が固設されている。
【0059】
なお、ここで、可動枠52の一方の面(撮像ユニット31が保持されている面)を上面というものとする。また、同可動枠52の他方の面(駆動用コイル53が固設されている面)を下面というものとする。
【0060】
連結部材54は、可動枠52と撮像ユニット31の撮像基台34との間を連結する棒状部材である。この連結部材54は、一端が可動枠52の上面側の四隅部分に立設されている。また、当該連結部材54の他端は撮像ユニット31の撮像基台34の四隅部分に当接し支持している。そして、当該連結部材54の先端側からビス55を用いて撮像基台34の四隅部分を固定支持している。これにより、撮像ユニット31は、可動枠52の上面側において、可動枠52と略平行に積層した形態で一体に固定保持されている。
【0061】
この場合において、上述したように、撮像素子32の受光面は、光軸Oに対して直交する面、即ちXY平面に平行となるように配置される。この撮像素子32の受光面に対して、可動枠52は、その移動方向が略平行となるように配置される。したがって、これにより、可動枠52の移動方向と撮像素子32の受光面とは略平行となるように構成されている。
【0062】
可動枠52の下面側には、四隅部分近傍のそれぞれに平板状のボール受部56が形成されている。このボール受部56は、撮像素子32の受光面(XY平面)に平行な平面部を有して形成されている。このボール受部56には、それぞれにボール57が配設されている。そして、このボール57は、上記ボール受部56の平面部と、固定枠42(後述する)側のボール板46(後述する)との間に挟持されている。これにより、可動部51が固定部41に対して常に円滑に所定の移動平面(XY平面)内で移動するように構成されている。
【0063】
なお、図示を省略しているが、固定枠42に対して可動枠52が光軸と垂直な方向に移動できるように、例えば、複数のコイル状のばね(不図示)で可動枠52を固定枠42に付勢するようにしても良い。この場合、これら複数の付勢ばねは、可動枠52と固定枠42との平行状態を維持させつつ、可動枠52を固定枠42側に向けてボール57を介して付勢する。これにより、可動枠52は固定枠42に対して所定の面内(光軸Oに直交するXY平面内)で常に円滑に移動し得るように構成する。
また、可動枠52に複数の磁気付勢用のヨークを配置し、このヨークが固定枠42に配置された複数の駆動用磁石43に吸引される磁気ばねを構成することにより、可動枠52と固定枠42との平行状態を維持させつつ、可動枠52を固定枠42側に向けてボール57を介して付勢するようにしても良い。
【0064】
上記VCM駆動部は、上記可動部51を駆動するための駆動ユニットである。上記像振れ補正装置30におけるVCM駆動部は、ボイスコイルモータ(Voice Coil Motor;VCM)タイプの磁気式アクチュエータを用いる駆動ユニットである。このVCM駆動部は、複数の駆動用コイル53と、複数の駆動用磁石43とによって主に構成されている。
【0065】
このうち上記可動枠52の下面側には、複数の駆動用コイル53が固設されている。これら複数の駆動用コイル53のうちの2つは、X軸に沿う方向においてZ軸を中心とする略対象となる位置に配置されている。同様に、複数の駆動用コイル53のうちの他の2つは、Y軸に沿う方向においてZ軸を中心とする略対象となる位置に配置されている。
【0066】
ここで、複数の駆動用コイル53の配置について次のように規定する。可動部51を上面から見たときの平面は図7に示すようになる。ここで、X軸及びY軸によってなるXY平面における直交座標系を考える。
【0067】
当該直交座標系において、第1象限[I]及び第4象限[IV]の領域で略X軸上に配置される駆動用コイルを第1駆動用コイル53y1(第1のコイル)というものとする。
【0068】
第2象限[II]及び第3象限[III]の領域で略X軸上に配置される駆動用コイルを第2駆動用コイル53y2(第2のコイル)というものとする。
【0069】
第1象限[I]及び第2象限[II]の領域で略Y軸上に配置される駆動用コイルを第3駆動用コイル53x1(第3のコイル)というものとする。
【0070】
第3象限[III]及び第4象限[IV]の領域で略Y軸上に配置される駆動用コイルを第4駆動用コイル53x2というものとする。
【0071】
ここで、X軸に沿う方向に配置される第1,第2駆動用コイル53y1,53y2は、可動部51のY軸に沿う方向への移動に寄与するコイルである。
【0072】
また、Y軸に沿う方向に配置される第3,第4駆動用コイル53x1,53x2は、可動部51のX軸に沿う方向への移動に寄与するコイルである。
【0073】
なお、各駆動用コイルの空芯部は、光軸Oに平行な方向を向くように配置されている。また、各駆動用コイルのそれぞれは、当該像振れ補正装置30を組み立てたときに、固定部41側に設けられる複数の駆動用磁石43(詳細後述)に対向するように、可動枠52に対して配置され固設されている。
【0074】
次に、固定部41は、上記VCM駆動部の他の一部を構成する複数の駆動用磁石43を備え、上記可動部51に対して対向配置される構成ユニットである。この固定部41は、装置本体10の所定の固定部分に固設されている。そして、当該固定部41は、可動部51に対して平行となるように、上記可動部51の下面側に積層させた形態で配置されている。この構成により、固定部41は、上記可動部51に対して光軸Oに直交する面(XY平面)に平行な方向に移動自在に構成されている。当該固定部41の基本的な構成は、従来の像振れ補正装置におけるものと略同様である。以下に、固定部41の構成を簡単に説明する。
【0075】
固定部41は、主に図3図4等に示すように、固定枠42と、複数の駆動用磁石43と、支柱44と、カバー部材47と、ボール板46等によって構成される固定部材である。
【0076】
固定枠42は、当該固定部41の基本構成部であって、全体として略平板部材によって形成されている部材である。この固定枠42は、一方の面にVCM駆動部の他の一部を構成する複数の磁石43が固設されており、他方の面は装置本体10の固定部分(不図示)に対して固定支持されている。
【0077】
なお、ここで、固定枠42の一方の面(駆動用磁石43が固設されている面)を上面というものとする。また、同固定枠42の他方の面(装置本体10への固定面)を下面というものとする。
【0078】
カバー部材47は、上記可動部51のXY平面内の移動領域を確保しつつ、当該固定部41及び上記可動部51の外縁部の一部(本例では可動部51の外縁四辺のうちの三辺)を覆い保護するために設けられている部材である。このカバー部材47は、固定枠42との間に設けられた支柱44及びビス45によって固定支持されている。
【0079】
固定枠42の上面側において、四隅部分近傍のそれぞれに平板状のボール板46が形成されている。このボール板46は、撮像素子32の受光面(XY平面)に平行な平面部を有して形成されている。このボール板46は、当該像振れ補正装置30が組み立てられたとき、上記可動部51のボール受部56に対向する位置に配置される。そして、ボール板46とボール受部56との間に上記ボール57が挟持される。
【0080】
そして、上記固定枠42の上面側には、上述したように、VCM駆動部の他の一部を構成する複数の駆動用磁石43が固設されている。これら複数の駆動用磁石43は、X軸及びY軸を挟んで対向する各位置に磁極の異なる磁石がそれぞれ配置されている。
【0081】
ここで、複数の駆動用磁石43の配置(磁極)について次のように規定する。固定部41を上面から見たときの平面は図6に示すようになる。ここで、X軸及びY軸によってなるXY平面における直交座標系を考える。
【0082】
この直交座標系において、第1象限[I]には、X軸に沿って配置されるX駆動用磁石43y1と、Y軸に沿って配置されるY駆動用磁石43x1との2つの磁石が配置される。これら2つの駆動用磁石(43y1,43x1)の各磁極は上面側がN極となるように配設されている。
【0083】
第2象限[II]には、X軸に沿って配置されるX駆動用磁石43y2と、Y軸に沿って配置されるY駆動用磁石43x2との2つの磁石が配置される。これら2つの駆動用磁石(43y2,43x2)の各磁極は上面側がS極となるように配設されている。
【0084】
第3象限[III]には、X軸に沿って配置されるX駆動用磁石43y3と、Y軸に沿って配置されるY駆動用磁石43x3との2つの磁石が配置される。これら2つの駆動用磁石(43y3,43x3)の各磁極は上面側がN極となるように配設されている。
【0085】
第4象限[IV]には、X軸に沿って配置されるX駆動用磁石43y4と、Y軸に沿って配置されるY駆動用磁石43x4との2つの磁石が配置される。これら2つの駆動用磁石(43y4,43x4)の各磁極は上面側がS極となるように配設されている。
【0086】
そして、X軸に沿う方向に配置される二対の磁石、即ちX駆動用磁石43y1,43y4の一対と、X駆動用磁石43y2,43y3の一対とは、上記第1,第2駆動用コイル53y1,53y2と協働して可動部51のY軸に沿う方向への移動に寄与する。
【0087】
Y軸に沿う方向に配置される二対の磁石、即ちY駆動用磁石43x1,43x2の一対の磁石と、Y駆動用磁石43x3,43x4の一対の磁石とは、上記第3,第4駆動用コイル53x1,53x2と協働して可動部51のX軸に沿う方向への移動に寄与する。
【0088】
一方、上述したように、上記撮像基板35には、複数のホール素子(36x1,36x2,36y;図8等参照)が実装されている。即ち、上記複数のホール素子は、可動部51のX軸に沿う方向及びY軸に沿う方向における位置及びZ軸周りの回転を検出するための位置検出装置の一部を構成する部材である。
【0089】
なお、本実施形態においては、複数のホール素子のうちX軸に沿う方向における可動部51の位置及びZ軸周りの可動部51の回転を検出する2つのホール素子(36x1,36x2)と、Y軸に沿う方向における可動部51の位置を検出する1つのホール素子(36y)の3つを設けた例を示している。
【0090】
ここで、上記複数のホール素子のうち符号36x1で示すホール素子を第1ホール素子(第1の磁気検出部材)と呼称し、符号36x2で示すホール素子を第2ホール素子(第2の磁気検出部材)と呼称するものとする。また、符号36yで示すホール素子を第3ホール素子(第3の磁気検出部材)と呼称するものとする。
【0091】
この場合において、第1,第2ホール素子36x1,36x2は、XY平面に平行な面(撮像基板35)内で、Y軸上にあって、かつZ軸を挟んで対向する所定の各位置に配置されている。また、上記第3ホール素子36yは、XY平面に平行な面(撮像基板35)内においてX軸上に配置されている。
【0092】
上記複数のホール素子は、可動部51(可動部材;駆動用コイルが配置されている部材)に配置されていて、可動部51(可動部材)がVCM駆動部により駆動された際の上記複数の駆動用磁石43の磁束密度の値の変化を検出する磁気検出装置である。
【0093】
つまり、上記複数のホール素子は、上記複数の駆動用磁石43の磁束密度の値の変化を検出することにより可動部51の位置を検出する位置検出装置の一部を構成する。
【0094】
そのために、上記複数のホール素子は、上記固定部41の上面に固設された上記複数の駆動用磁石43に各対向するように配設されている。
【0095】
このように、本実施形態の位置検出装置は、磁気を発する部材(複数の磁石;複数の駆動用磁石43)と、当該磁石の磁界の強さ(磁束密度の値の変化)を検出する磁気検出部材(複数のホール素子)とによって構成される磁気検出式の位置検出装置である。
【0096】
なお、複数のホール素子(36x1,36x2,36y)のそれぞれの詳細な配置条件については後述する。
【0097】
上述のよう構成された上記像振れ補正装置30の作用を、以下に簡単に説明する。図10図12は、上記像振れ補正装置30の作用を示す図であって、当該像振れ補正装置30を上面から見た平面図である。このうち、図10は、撮像ユニット31を搭載した可動部51をX軸に沿う方向に移動させる際の作用を示す図である。図11は、同可動部51をY軸に沿う方向に移動させる際の作用を示す図である。図12は、同可動部51をZ軸周りに回転させる際の作用を示す図である。
【0098】
まず、上記像振れ補正装置30において、撮像ユニット31を搭載した可動部51をX軸に沿う方向に移動させる際には、第3,第4駆動用コイル53x1,53x2にそれぞれ所定の方向の電流を印加する。
【0099】
図10に示す例では、第3駆動用コイル53x1に対して同図10の矢印符号C1で示す方向(上面から見て反時計方向)の電流を印加すると同時に、第4駆動用コイル53x2に対して同図10の矢印符号C2で示す方向(上面から見て時計周り方向)の電流を印加する。
【0100】
これにより、撮像ユニット31を搭載した可動部51は、同図10の矢印符号[+(プラス)X]方向に移動する。このときの可動部51の移動量は、印加する電流量によって制御できる。
【0101】
このように、可動部51のX軸に沿う方向への移動は、第3,第4駆動用コイル53x1,53x2へ電流を印加することにより実現できる。このとき、可動部51のX軸に沿う方向における[+(プラス)]方向と[−(マイナス)]方向とは、対応する各コイルに印加する電流の方向によって制御できる。
【0102】
次に、上記像振れ補正装置30において、撮像ユニット31を搭載した可動部51をY軸に沿う方向に移動させる際には、第1,第2駆動用コイル53y1,53y2にそれぞれ所定の方向の電流を印加する。
【0103】
図11に示す例では、第1駆動用コイル53y1に対して同図11の符号C3で示す方向(上面から見て反時計周り方向)の電流を印加すると同時に、第2駆動用コイル53y2に対して同図11の矢印符号C4で示す方向(上面から見て時計周り方向)の電流を印加する。
【0104】
これにより、撮像ユニット31を搭載した可動部51は、同図11の矢印符号[+(プラス)Y]方向に移動する。このときの可動部51の移動量は、印加する電流量によって制御できる。
【0105】
このように、可動部51のY軸に沿う方向への移動は、第1,第2駆動用コイル53y1,53y2へ電流を印加することにより実現できる。このとき、可動部51のY軸に沿う方向における[+(プラス)]方向と[−(マイナス)]方向とは、対応する各コイルに印加する電流の方向によって制御できる。
【0106】
上記像振れ補正装置30において、撮像ユニット31を搭載した可動部51をZ軸周りに回転させる際には、第3,第4駆動用コイル53x1,53x2にそれぞれ同方向の電流を印加する。
【0107】
図12に示す例では、第3,第4駆動用コイル53x1,53x2のそれぞれに対して同図12の矢印符号C5で示す方向(上面から見て時計周り方向)の電流を印加する。
【0108】
これにより、撮像ユニット31を搭載した可動部51は、同図12の矢印符号[+(プラス)R]方向(上面から見て反時計周り方向)に回転する。このときの可動部51の回転量は、印加する電流量によって制御できる。
【0109】
このように、可動部51のZ軸周りの回転は、第3,第4駆動用コイル53x1,53x2へ電流を印加することにより実現できる。このとき、可動部51のZ軸周りの回転方向における[+(プラス)]方向(上面から見て反時計周り方向)と[−(マイナス)]方向(上面から見て時計周り方向)とは、各コイルに印加する電流の方向によって制御できる。
【0110】
上述したように、上記像振れ補正装置30は、ボイスコイルモータ(VCM)タイプの磁気式アクチュエータを用いるVCM駆動部によって撮像ユニット31を搭載した可動部51を駆動する形態である。
【0111】
また、上述したように、本実施形態の位置検出装置は、磁気を発する部材(複数の磁石;駆動用磁石)と、当該磁石の磁界を検出する磁気検出部材(複数のホール素子)とによって構成される磁気検出式の位置検出装置である。
【0112】
したがって、VCM駆動部を構成する駆動用コイルからの磁界が、位置検出装置の磁気検出部材にノイズ成分として混入しないように工夫する必要がある。
【0113】
そこで、本実施形態の位置検出装置においては、複数のホール素子(36x1,36x2,36y)の配置条件を次のように規定している。
【0114】
即ち、上記複数のホール素子(磁気検出部材)は、光軸O(Z軸)に沿う方向に対し垂直な平面(XY平面)内において、上記駆動用コイルに電流を流した際に、当該駆動用コイルの磁束密度が上記駆動用磁石による磁束密度の変化に影響を及ぼさない位置に配置される。
【0115】
そのために、上記複数のホール素子(磁気検出部材)は、上記駆動用コイルに電流を流した際に発生する磁束密度の値が、上記光軸O(Z軸)に沿う方向においてゼロ(0)となる仮想線上の所定の位置に配置されている。
【0116】
図13は、可動部51に設けられる複数の駆動用コイル(53x1,53x2,53y1,53y2)と、複数のホール素子(36x1,36x2,36y)のみを取り出して、これらの部材の像振れ補正装置30内における配置を概念的に示す図である。なお、図13においては、上面から見た平面と一部のコイル(第1〜第3)の断面を示している。
【0117】
上記複数の駆動用コイル53に電流を流した際には、各駆動用コイルから磁束が発生する。このとき、上記複数のホール素子は、図13からもわかるように、近傍に配置されている複数の駆動用コイルの磁界の影響を受ける。
【0118】
具体的には、例えば第1ホール素子36x1は、第3駆動用コイル53x1と、第1,第2駆動用コイル53y1,53y2とのそれぞれから発生する磁界の影響を受ける位置に配置されている。
【0119】
ここでまず、第1ホール素子36x1に対する第3駆動用コイル53x1の磁界の影響を考える。
【0120】
上記第3駆動用コイル53x1に電流が流されると、当該第3駆動用コイル53x1には、図13の符号[T3]に示すような磁束が発生する。図14は、上記第3駆動用コイル53x1から発生する磁束[T3]のうちY軸に平行な線上の磁束密度の値の変位を示す図である。
【0121】
図14に示すように、第3駆動用コイル53x1から発生する磁束[T3]のうちY軸に平行な線上においてZ軸に沿う方向の磁束密度の成分がゼロ(0)になる位置[H1](即ち、磁束[T3]がXY平面に対して平行となる位置)が存在することがわかる。このような位置[H1]は、Y軸に平行な線上において複数存在する。
【0122】
図13において符号[V1]で示す仮想線(二点鎖線)は、第3駆動用コイル53x1から発生する磁束[T3]のうちY軸に平行な線上においてZ軸に沿う方向の磁束密度の成分がゼロ(0)になる位置[H1](以下、位置[H1]と略記する)を結んで形成される仮想のラインである。
【0123】
このことから、上記第1ホール素子36x1を上記仮想線[V1]上に配置すれば、第1ホール素子36x1に対する第3駆動用コイル53x1からの磁界の影響を避けることができることがわかる。
【0124】
次に、第1ホール素子36x1に対する第1,第2駆動用コイル53y1,53y2の磁界の影響を考える。
【0125】
ここで、上記第1駆動用コイル53y1には、図13の矢印符号C3で示す方向の電流が流される。すると、第1駆動用コイル53y1には、図13の符号[T1]に示すような磁束が発生する。同様に、上記第2駆動用コイル53y2には、図13の矢印符号C4で示す方向の電流が流される。すると、第2駆動用コイル53y2には、図13の符号[T2]に示すような磁束が発生する。
【0126】
図15は、上記第1,第2駆動用コイル53y1,53y2からそれぞれ発生する磁束[T1],[T2]のX軸に平行な線上の磁束密度の値の変位と、両者の磁束密度の和の値の変位を示す図である。
【0127】
なお、図15において、鎖線は、第1駆動用コイル53y1の磁束[T1]のうちX軸に平行な線上の磁束密度の値の変位を示している。また、一点鎖線は、第2駆動用コイル53y2の磁束[T2]のX軸に平行な線上の磁束密度の値の変位を示している。そして、実線は、上記磁束[T1],[T2]のX軸に平行な線上の磁束密度の値の和の変位を示している。
【0128】
図15に示すように、第1,第2駆動用コイル53y1、53y2から発生する磁束[T1],[T2]のZ軸に沿う方向の磁束密度の成分の和がゼロ(0)になる(即ちキャンセルされる)位置[H2]が存在することがわかる。このような位置[H2]は、X軸に平行な線上において複数存在する。
【0129】
図13において符号[V2]で示す仮想線(二点鎖線)は、第1,第2駆動用コイル53y1,53y2の磁束[T1],[T2]のZ軸に沿う方向の磁束密度の成分の和がゼロ(0)になる位置[H2](以下、位置[H2]と略記する)を結んで形成される仮想のラインである。
【0130】
このことから、上記第1ホール素子36x1を上記仮想線[V2]上に配置すれば、第1ホール素子36x1に対する第1,第2駆動用コイル53y1,53y2からの磁界の影響を避けることができることがわかる。
【0131】
したがって、第1ホール素子36x1に対する第3駆動用コイル53x1及び第1,第2駆動用コイル53y1,53y2のそれぞれからの磁界の影響を避けるためには、上記第1ホール素子36x1を、上記仮想線[V1],[V2]の交点(図13参照)に配置すればよい。
【0132】
このような配置条件を規定することにより、上記第1ホール素子36x1(磁気検出部材)は、光軸O(Z軸)に沿う方向に対し垂直な平面(XY平面)内において、各駆動用コイル53に電流を流した際に、当該駆動用コイル53の磁束密度が駆動用磁石による磁束密度の変化に影響を及ぼさない位置に配置することができる。
【0133】
なお、第2ホール素子36x2の配置については、上述の第1ホール素子36x1と全く同様に設定すればよい。
【0134】
この場合において、第1ホール素子36x1と第2ホール素子36x2とは、XY平面に平行な面内でY軸に平行な線上にあってZ軸を挟んで対向する所定の位置に配置されている。
【0135】
また、第1,第2ホール素子36x1,36x2は、いずれも移動対象物(本実施形態では撮像ユニット31の撮像素子32)の略中心点(Z軸;原点)近傍の位置に配置される。
【0136】
一方、第3ホール素子36yの配置条件は、次のように規定する。
【0137】
上記複数の駆動用コイル53に電流を流した際に、第3ホール素子36yは、第1駆動用コイル53y1から発生する磁界の影響のみを受ける位置に配置されている。したがって、第3ホール素子36yに対する第1駆動用コイル53y1の磁界の影響のみを考えればよい。
【0138】
ここで、第3ホール素子36yに対する第1駆動用コイル53y1の磁界の影響は、上述の第1ホール素子36x1に対する第3駆動用コイル53x1の磁界の影響と略同様である。
【0139】
したがって、第1駆動用コイル53y1から発生する磁束のX軸に平行な線上においてZ軸に沿う方向の磁束密度の成分がゼロ(0)になる位置に配置すれば、第3ホール素子36yに対する第1駆動用コイル53y1からの磁界の影響を避けることができる。
【0140】
以上説明したように上記一実施形態によれば、ボイスコイルモータ(VCM)タイプの駆動機構を用いて移動対象物である撮像素子32を搭載した可動部51を固定部41に対して移動させることで像振れ補正処理を行う形態の光学式像振れ補正装置30に適用される位置検出装置において、複数のホール素子(36x1,36x2,36y;磁気検出部材)を、駆動用コイルに電流を流した際に発生する磁束密度の値が、光軸O(Z軸)に沿う方向においてゼロ(0)となる仮想線上の所定の位置に配置するように構成している。
【0141】
このような構成により、位置検出装置の複数のホール素子は、VCM駆動部の駆動用コイルから発生する磁界の影響を受けるがことない。したがって、磁気検出式の位置検出装置であっても、常に高い位置検出精度を確保することができる。また、当該位置検出装置を適用する像振れ補正装置及びこれを搭載する撮像装置自体の小型化に寄与することができる。
【0142】
[変形例]
上述の一実施形態においては、位置検出装置における複数の駆動用コイルのうち、例えばX軸上に配設され可動部51のY軸に沿う方向への移動に寄与する一対の駆動用コイル(第3駆動用コイル53x1及び第4駆動用コイル53x2)は、略同様のサイズで構成されている。また、Y軸上に配設され可動部51のX軸に沿う方向への移動に寄与する一対の駆動用コイル(第1駆動用コイル53y1及び第2駆動用コイル53y2)は、略同様のサイズで構成されている。
【0143】
しかしながら、像振れ補正装置30の内部レイアウトによっては、上記各一対の駆動用コイルを異なるサイズで構成する場合もある。以下に説明する本変形例は、VCM駆動部の複数の駆動用コイルのサイズが異なる場合における位置検出装置のホール素子の配置の例示である。
【0144】
図16は、本発明の一実施形態の位置検出装置の変形例を示す概念図である。即ち、当該位置検出装置を適用する像振れ補正装置において、可動部に設けられる複数の駆動用コイルの一部と、これら複数の駆動用コイルの磁界の影響を受け得る位置に配設されるホール素子とを取り出して、これらの部材の像振れ補正装置内における配置を概念的に示す図である。なお、この図16は、上述の一実施形態における図13に準ずる図である。
【0145】
本変形例の基本的な構成は、上述の一実施形態と同様である。本変形例においては、位置検出装置を適用する像振れ補正装置の可動部に設けられる複数の駆動用コイルのうちの一部の構成(53Ay1,53Ay2)と、これら複数の駆動用コイルに合わせて規定されるホール素子(36x1)の配置が異なるのみである。したがって、以下の説明において、上述の一実施形態と同じ構成については、図示及び詳細説明は省略し、異なる部分のみ詳述する。
【0146】
図16に示すように、本変形例においては、複数の駆動用コイルのうちX軸上に配設され可動部51のY軸に沿う方向への移動に寄与する一対の駆動用コイル(第1駆動用コイル53Ay1と第2駆動用コイル53Ay2)のサイズが異なる構成となっている。
【0147】
具体的には、本変形例においては、図16に示すように、第1駆動用コイル53Ay1に対して、第2駆動用コイル53Ay2を小さいサイズで構成している。
【0148】
また、この場合において、第1駆動用コイル53Ay1と第2駆動用コイル53Ay2とは、X軸上に配置されているのは、上記一実施形態と同様である。しかし、本変形例では、第1駆動用コイル53Ay1と第2駆動用コイル53Ay2とは、Y軸線を中心として一方(具体的には第1,第4象限寄りの領域の方)に偏った位置に配置されている。
【0149】
一方、複数の駆動用コイルのうち可動部51のX軸に沿う方向への移動に寄与する一対の駆動用コイルはY軸上に配設されている。なお、図16においては、第3駆動用コイル53x1のみを図示している。この第3駆動用コイル53x1を含む一対の駆動用コイルのサイズ,配置は、上述の一実施形態と同様である。
【0150】
そして、各駆動用コイルに電流が流された際に、これら第3駆動用コイル53x1と、第1,第2駆動用コイル53Ay1,53Ay2とのそれぞれから発生する磁界の影響を受ける位置に、第1ホール素子36x1が配置されている。
【0151】
ここで、第1ホール素子36x1の配置は、上述の一実施形態で説明した通りに規定される。即ち、まず、第1ホール素子36x1に対する第3駆動用コイル53x1の磁界の影響は、上述の一実施形態と同様である。
【0152】
したがって、第3駆動用コイル53x1から発生する磁束のうちY軸に平行な線上においてZ軸に沿う方向の磁束密度の成分がゼロ(0)になる位置を結んで形成される仮想線[V1](図16参照)上に、上記第1ホール素子36x1を配置すれば、当該第1ホール素子36x1に対する第3駆動用コイル53x1からの磁界の影響を避けることができる。
【0153】
一方、第1ホール素子36x1に対する第1,第2駆動用コイル53Ay1,53Ay2の磁界の影響については、以下の通りである。
【0154】
即ち、第1,第2駆動用コイル53Ay1,53Ay2の各磁束のX軸に平行な線上においてZ軸に沿う方向の磁束密度の成分の和がゼロ(0)になる(即ちキャンセルされる)位置を結んで形成される仮想線[V3]は、図16に示すように、第1駆動用コイル53Ay1側に凸となる円弧形状になる。このことは、第1,第2駆動用コイル53Ay1,53Ay2の各サイズが異なることから、各駆動用コイルにそれぞれ発生する磁界の強さ(磁束密度の値)が異なることに起因する。
【0155】
したがって、上記仮想線[V3]上に上記第1ホール素子36x1を配置すれば、第1ホール素子36x1に対する第1,第2駆動用コイル53y1,53y2からの磁界の影響を避けることができる。
【0156】
そして、第1ホール素子36x1に対する第3駆動用コイル53x1及び第1,第2駆動用コイル53Ay1,53Ay2のそれぞれからの磁界の影響を避けるためには、上記第1ホール素子36x1を、上記仮想線[V1],[V3]の交点(図16参照)に配置すればよい。なお、複数のホール素子のうちの他のホール素子の配置については、上述の一実施形態と同様に設定すればよい。
【0157】
このような配置条件を規定することにより、上記第1ホール素子36x1(磁気検出部材)は、光軸O(Z軸)に沿う方向に対し垂直な平面(XY平面)内において、各駆動用コイルに電流を流した際に、各駆動用コイルの磁束密度が各駆動用磁石による磁束密度の変化に影響を及ぼさない位置に配置することができる。
【0158】
このような構成の上記変形例によれば、像振れ補正装置の内部レイアウトが異なる場合であっても、位置検出装置の位置検出部材の配置を適宜対応させることによって、上述の一実施形態と全く同様の効果を得ることができる。
【0159】
なお、上述の一実施形態及びその変形例においては、固定部41(固定部材)に駆動用磁石43(磁石)を配置し、可動部51(可動部材)に駆動用コイル53(コイル)と撮像素子32(光学素子)と複数のホール素子(磁気検出部材)とを配置した可動枠52を設けて構成している。しかしながら、本発明は、この形態に限られることはない。
【0160】
例えば、固定部41(固定部材)に駆動用コイル53(コイル)と複数のホール素子(磁気検出部材)とを配置し、可動部51(可動部材)に駆動用磁石43(磁石)と撮像素子32(光学素子)とを配置した可動枠52を設けて構成してもよい。
【0161】
また、上述の一実施形態においては、撮像装置1の装置本体10内に搭載された像振れ補正装置30に適用される位置検出装置を例に挙げて説明しているが、本発明の位置検出装置を適用できる装置は、この形態の装置に限られることはない。
【0162】
即ち、本発明の位置検出装置は、上述の一実施形態の形態(装置本体10側に設けた光学式像振れ補正装置30に適用した形態)のほかにも、図17に示すように、他の撮像装置1Aの装置本体10Aに装着されるレンズ鏡筒20A側に設けられる光学式像振れ補正装置40に適用することもできる。ここで、他の撮像装置1Aは、装置本体10A内に像振れ補正装置を持たない形態のものを例示している。
【0163】
また、この構成を採る場合には、図17に示されるように、像振れ補正装置40のVCM駆動部によって駆動される可動部に配置される光学素子は、撮像光学系の一部の光学レンズ群22としている。
【0164】
このレンズ鏡筒20A側に設けられる光学式像振れ補正装置40は、撮像光学系の一部の光学レンズ群22を光軸Oに対してXY平面上でシフト移動させることにより、カメラがX軸周りとY軸周りに回転することによって発生する像振れを補正する。
【0165】
このような形態の像振れ補正装置40に対しても、本発明の位置検出装置は、全く同様に適用することができる。
【0166】
さらに、本発明の位置検出装置は、図18に示すような、別の形態の撮像装置1Bに対しても適用できる。即ち、図18に示す別の形態の撮像装置1Bは、上述の一実施形態の装置本体10と、上述のレンズ鏡筒20Aとを組み合わせて構成した撮像装置の例示である。
【0167】
このように、撮像装置1の装置本体10とレンズ鏡筒20Aとのそれぞれに光学式像振れ補正装置30,40が具備されている構成とした場合には、各光学式像振れ補正装置30,40は互いに連携して補完し合う形態で像振れ補正処理が行われる。なお、この像振れ補正処理自体についての構成及び作用は、本発明とは直接関連しないので、その詳細な説明は省略する。
【0168】
このような構成とした場合にも、上記像振れ補正装置30,40のそれぞれに対して、本発明の位置検出装置を全く同様に適用することができる。
【0169】
以上のように、撮像装置とレンズ鏡筒との組み合わせはいずれであってもよい。即ち、撮像装置のみに光学式像振れ補正装置が設けられる構成であってもよい(図1図2参照)し、レンズ鏡筒のみに光学式像振れ補正装置が設けられる構成でもよい(図17参照)。さらに、光学式像振れ補正装置を備えた撮像装置に対して光学式像振れ補正装置を備えたレンズ鏡筒を装着する構成であってもよい(図18参照)。
【0170】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用を実施することができることは勿論である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせによって、種々の発明が抽出され得る。例えば、上記一実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題が解決でき、発明の効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。この発明は、添付のクレームによって限定される以外にはそれの特定の実施態様によって制約されない。
【産業上の利用可能性】
【0171】
本発明は、撮像機能に特化した撮像装置のみに限られることはなく、撮像機能を備えたその他の形態の電子機器、例えばデジタルカメラ,ビデオカメラ,ムービーカメラ,携帯電話,スマートフォン,電子手帳,電子辞書,携帯情報端末,パーソナルコンピュータ,タブレット型端末機器,ゲーム機器,テレビジョン受像器,時計,GPS(Global Positioning System)を利用したナビゲーション機器等、各種の撮像機能付き電子機器に対して広く適用することができる。
【0172】
さらに、撮像素子を用いて画像を取得して、その取得画像を表示装置を用いて表示する機能を有する電子機器、例えば望遠鏡,双眼鏡,単眼鏡,顕微鏡等の観察用機器に対しても同様に適用することができる。
【0173】
また、内視鏡,顕微鏡のような産業用若しくは医療用の観察機器等のほか、監視カメラや車載用カメラ等の撮像装置であっても同様に適用することができる。
【0174】
これらに加えてさらに、例えば透過型液晶表示装置等を用いて画像を拡大投影する投影型画像表示装置等に対しても同様に適用することができる。
【符号の説明】
【0175】
1,1A,1B……撮像装置
10,10A……装置本体
14……押圧式操作部材
15……回転式操作部材
16……レバー式操作部材
20,20A……レンズ鏡筒
21〜28……撮像光学系
22……光学レンズ群
30,40……光学式像振れ補正装置
31……撮像ユニット
32……撮像素子
33……撮像素子ホルダ
34……撮像基台
35……撮像基板
36……磁気検出部材
36x1……第1ホール素子
36x2……第2ホール素子
36y……第3ホール素子
41……固定部
42……固定枠
43……駆動用磁石
43x1,43x2,43x3,43x4……Y駆動用磁石
43y1,43y2,43y3,43y4……X駆動用磁石
44……支柱
45……ビス
46……ボール板
47……カバー部材
51……可動部
52……可動枠
53……駆動用コイル
53y1,53Ay1……第1駆動用コイル
53y2,53Ay2……第2駆動用コイル
53x1……第3駆動用コイル
53x2……第4駆動用コイル
54……連結部材
55……ビス
56……ボール受部
57……ボール
O……光軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18