【解決手段】表示部150は、目標位置となる店舗位置(アイコン)を含む地図画像を表示する。操作受付部130は、フリック操作によるスクロール指示を受け付ける。表示制御部140は、表示部150の画面内に表示された店舗位置が複数であれば、スクロール指示に応じて地図画像が移動するように基準位置を更新する。一方、画面内に表示された店舗位置が1つであれば、表示制御部140は、スクロール指示に応じて地図画像が縮小するように縮尺を更新する。これにより、スクロール時においても、店舗のアイコンが少なくとも1つ表示され続けることになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1の情報提供システムに代表される従来の情報提供システムでは、表示される地図をユーザが自由にスクロールすることが可能となっている。そのため、例えば、初期の地図上に表示されていなかった近隣の店舗等であっても、地図を移動(地図の表示範囲を移動)させることによって適宜探すことができる。
【0006】
しかしながら、従来の情報提供システムでは、スクロール指示に応じて単純に地図を移動させているだけであるため、店舗等が存在しない空白域に移動した場合では、地図上にアイコンが1つも表示されないことになる。
【0007】
この場合、表示される地図が無意味となるだけでなく、ユーザが目標位置(例えば、店舗等の位置)を見失うことになる。そのため、ユーザは、逆方向にスクロールさせたり、地図の縮尺を縮小する(より広域を表示させる)など、余分な操作を行う必要があった。
【0008】
そのため、スクロール時においても、目標位置を含む地図画像を適切に提示することのできる技術が求められていた。
【0009】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、目標位置を含む地図画像を適切に提示することのできる地図提示装置、地図提示方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の観点に係る地図提示装置は、
複数の目標位置が設定された地図をスクロール可能に提示する地図提示装置であって、
前記設定された複数の目標位置の少なくとも1つが画面内に表示されるように、当該画面に表示する地図画像の基準位置ならびに縮尺を設定する表示制御部と、
前記地図画像に対するスクロール指示を受け付ける受付部と、を備え、
前記表示制御部は、
前記画面内に表示された目標位置が複数であれば、前記スクロール指示に応じて前記地図画像が移動するように前記基準位置を更新し、
前記画面内に表示された目標位置が1つであれば、前記スクロール指示に応じて前記地図画像が縮小するように前記縮尺を更新する、
ことを特徴とする。
【0011】
また、上記観点に係る地図提示装置において、
前記表示制御部は、
前記スクロール指示に応じて前記基準位置を更新する基準位置更新モードと、前記スクロール指示に応じて前記縮尺を更新する縮尺更新モードとの何れかに切り換え可能であり、
前記画面内に表示された目標位置が複数から1つになれば、前記縮尺更新モードに切り換え、
前記画面内に表示された目標位置が1つから複数になれば、前記基準位置更新モードに切り換えてもよい。
【0012】
また、上記観点に係る地図提示装置において、
前記表示制御部は、前記1つとなった目標位置が前記画面の周辺領域に表示されたことを契機に前記縮尺更新モードに切り換えてもよい。
【0013】
また、上記観点に係る地図提示装置において、
前記表示制御部は、前記画面内に表示された目標位置の数が所定の閾値以下から閾値を超えたことを契機に前記基準位置更新モードに切り換えてもよい。
【0014】
本発明の第2の観点に係る地図提示方法は、
複数の目標位置が設定された地図をスクロール可能に提示する地図提示装置における地図提示方法であって、
前記地図提示装置が、前記設定された複数の目標位置の少なくとも1つが画面内に表示されるように、当該画面に表示する地図画像の基準位置ならびに縮尺を設定する表示制御ステップ、
前記地図提示装置が、前記地図画像に対するスクロール指示を受け付ける受付ステップ、を備え、
前記表示制御ステップでは、
前記画面内に表示された目標位置が複数であれば、前記スクロール指示に応じて前記地図画像が移動するように前記基準位置を更新し、
前記画面内に表示された目標位置が1つであれば、前記スクロール指示に応じて前記地図画像が縮小するように前記縮尺を更新する、
ことを特徴とする。
【0015】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
複数の目標位置が設定された地図をスクロール可能に提示するコンピュータを、
前記設定された複数の目標位置の少なくとも1つが画面内に表示されるように、当該画面に表示する地図画像の基準位置ならびに縮尺を設定する表示制御部、
前記地図画像に対するスクロール指示を受け付ける受付部、として機能させ、
前記表示制御部は、
前記画面内に表示された目標位置が複数であれば、前記スクロール指示に応じて前記地図画像が移動するように前記基準位置を更新し、
前記画面内に表示された目標位置が1つであれば、前記スクロール指示に応じて前記地図画像が縮小するように前記縮尺を更新する、
ことを特徴とする。
【0016】
上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。
更に、上記プログラムを記録する情報記録媒体は、非一時的な(non-transitory)記録媒体であり、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。ここで、非一時的な記録媒体とは、有形な(tangible)記録媒体をいう。非一時的な記録媒体は、例えば、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等である。また、一時的な(transitory)記録媒体とは、伝送媒体(伝搬信号)それ自体を示す。一時的な記録媒体は、例えば、電気信号、光信号、電磁波等である。なお、一時的な(temporary)記憶領域とは、データやプログラムを一時的に記憶するための領域であり、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、目標位置を含む地図画像を適切に提示することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、スマートフォンに本発明が適用される実施形態を説明するが、この他にも、コンピュータ(パソコン)、ゲーム機器、PDA(Personal Digital Assistant)などの情報処理装置においても同様に本発明を適用することができる。
すなわち、以下に記載する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素または全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0020】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施の形態に係る地図提示装置が実現される典型的なスマートフォンの外観を示す模式図である。図示するように、このスマートフォン1の特徴として、表示デバイス17の前面にはタッチスクリーン18が配置されており、ユーザの指等による操作が可能となっている。
【0021】
図2は、このスマートフォン1の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0022】
スマートフォン1は、一例として、処理制御部10と、フラッシュメモリ11と、無線通信部12と、通信コントローラ13と、サウンドアンプ14と、スピーカ15と、操作ボタン16と、表示デバイス17と、タッチスクリーン18と、測位ユニット19と、を備える。
【0023】
処理制御部10は、CPU(Central Processing Unit)コア10aと、画像処理部10bと、クロック回路10cと、VRAM(Video Random Access Memory)10dと、WRAM(Work RAM)10eと、LCD(Liquid Crystal Display)コントローラ10fと、タッチスクリーンコントローラ10gと、を備える。
【0024】
CPUコア10aは、スマートフォン1全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。具体的には、フラッシュメモリ11に記憶されたアプリケーションプログラムやデータを読み出して、所定の処理を実行する。
【0025】
画像処理部10bは、フラッシュメモリ11から読み出されたデータや、CPUコア10aにて処理されたデータを加工処理した後、これをVRAM 10dに格納する。
【0026】
クロック回路10cは、種々の時間(時刻)を計時するための回路であり、スマートフォン1に設定された現在時刻や、アプリケーションプログラムに必要となる経過時間等を計時する。
【0027】
VRAM 10dは、表示用の情報を記憶するメモリであり、画像処理部10b等により加工された画像情報(地図画像等)を記憶する。
WRAM 10eは、CPUコア10aがプログラムに従った各種処理を実行する際に必要となるワークデータ等を記憶する。
【0028】
LCDコントローラ10fは、表示デバイス17を制御し、所定の表示用画像を表示させる。例えば、LCDコントローラ10fは、VRAM 10dに記憶された画像情報(地図画像等)を、所定の同期タイミングで表示信号に変換し、表示デバイス17に出力する。
【0029】
タッチスクリーンコントローラ10gは、ユーザの指等によって、タッチスクリーン18が操作されると、その座標(検出位置)を取得する。例えば、表示デバイス17に地図画像が表示されている状態で、タッチスクリーン18に対するフリック操作(画面に触れた指先を素早く払う操作)が行われると、タッチスクリーンコントローラ10gは、このフリック操作の方向やフリック量を検出する。
【0030】
フラッシュメモリ11は、例えば、フラッシュSSD(Solid State Drive)からなり、OS(Operating System)や各種アプリケーションプログラムとそれらを実行する際に必要な各種データ(地図データ等)を記憶する。
【0031】
無線通信部12は、移動体通信網を介して、他のスマートフォン1等との間で、音声通話やメッセージの送受信を行う。また、無線通信部12は、移動体通信網や無線アクセスポイントを介して、インターネット上のサーバとデータ通信を行う。例えば、無線通信部12は、サーバから地図データを受信して、フラッシュメモリ11に記憶するようにしてもよい。
【0032】
通信コントローラ13は、無線通信部12を制御し、所定のプロトコルに沿って、処理制御部10と他のスマートフォン1やサーバ等との間で行われる無線通信の仲立ちをする。
【0033】
サウンドアンプ14は、処理制御部10にて生成された音声信号を増幅し、スピーカ15に供給する。
スピーカ15は、例えば、ステレオスピーカ等からなり、サウンドアンプ14にて増幅された音声信号に従って、通話時の音声や楽曲音等を出力する。
【0034】
操作ボタン16は、スマートフォン1に適宜配置された複数のキースイッチ等からなり、ユーザの操作に従って、所定の指示入力を受け付ける。
【0035】
表示デバイス17は、LCD等からなり、LCDコントローラ10fに制御され、例えば、地図画像を表示する。
【0036】
タッチスクリーン18は、表示デバイス17の前面に重畳して配置され、ユーザの指等による各種操作を検出する。
例えば、タッチスクリーン18は、静電容量方式(投影型静電容量方式)のタッチセンサパネル等からなり、ユーザの指等によるフリック操作を検知し、そのフリック操作がなされた座標に応じた情報(フリックの方向やフリック量を示す信号等)を出力する。なお、タッチスクリーン18は、他に抵抗膜方式による抵抗値の変化等から、ユーザの指等によるフリック操作を検出してもよい。
【0037】
測位ユニット19は、例えば、複数のGPS(Global Positioning System)衛星から送られる信号を受信し、所定のタイミング毎に、スマートフォン1の現在位置を測位する。
なお、このようなGPS衛星を用いる代わりに、測位ユニット19は、複数の基地局からの電波強度(受信強度等)を用いて、スマートフォン1の現在位置を測位してもよい。
【0038】
(地図提示装置の概要構成)
図3は、本実施形態に係る地図提示装置100の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
地図提示装置100は、記憶部110と、位置検出部120と、操作受付部130と、表示制御部140と、表示部150とを備える。
【0039】
記憶部110は、複数の目標位置(一例として、店舗位置)が設定された地図データを記憶する。
例えば、記憶部110には、
図4に示すような店舗情報111を含んだ地図データが記憶されている。なお、地図データは、一例として、GIS(Geographic Information System)形式で作成されており、地図上の店舗位置に、店舗を示すアイコン(各種アイコン)が重畳されるようになっている。
図4に示す店舗情報111には、店舗ID111a、店舗種別111b、アイコンID111c、及び、店舗位置111d(緯度,経度)が含まれている。
なお、上述したフラッシュメモリ11やWRAM10e等が、このような記憶部110として機能しうる。
【0040】
図3に戻って、位置検出部120は、地図提示装置100の現在位置を検出する。例えば、位置検出部120は、現在位置を示す緯度及び経度を含む位置情報を生成することで、現在位置を検出する。
なお、上述した測位ユニット19が、このような位置検出部120として機能しうる。
【0041】
操作受付部130は、ユーザからの各種操作を受け付ける。例えば、操作受付部130は、上述したタッチスクリーン18から得られる情報に基づいて、ユーザからの操作を受け付ける。例えば、操作受付部130は、ユーザによるフリック操作に応じて、地図画像に対するスクロール指示を受け付ける。
なお、上述したCPUコア10a、及び、タッチスクリーンコントローラ10g等が、このような操作受付部130として機能しうる。
【0042】
表示制御部140は、複数の店舗位置のうちの少なくとも1つが画面内(表示部150の表示領域内)に表示されるように、画面に表示する地図画像の基準位置ならびに縮尺を設定する。
例えば、表示制御部140は、初期画面(地図画像を表示する際の初期画面)において、位置検出部120が検出した現在位置を基準位置(一例として、表示する地図画像の中心位置)に設定し、予め定められた初期値(初期の尺度)を尺度に設定する。なお、このように設定した基準位置ならびに尺度により定まる地図画像(つまり、表示部150に表示される地図の範囲)内に、
図4に示される店舗位置111dが何れも含まれない場合に、表示制御部140は、尺度を1段階ずつ縮小して(範囲を広げて)行き、店舗位置111dのうち少なくとも1つが地図画像内に含まれるようにする。
なお、初期画面に設定する基準位置は、このような現在位置に限られず、適宜変更可能である。例えば、ユーザが指定したランドマーク(一例として、駅、施設等)の位置を基準位置に設定してもよい。
このようにして設定された基準位置ならびに尺度より定まる地図画像が、表示部150に表示される。
【0043】
また、表示制御部140は、操作受付部130にてユーザからのスクロール指示を受け付けると、画面内に表示された店舗位置が複数であれば、そのスクロール指示に応じて地図画像が移動するように基準位置を更新する。一方、画面内に表示された店舗位置が1つであれば、表示制御部140は、そのスクロール指示に応じて地図画像が縮小するように縮尺を更新する。
【0044】
具体例として、
図5(a)に示すように、地図画像上に2つのアイコン(アイコンi1,i2)が表示部150に表示されている状態(画面内に店舗位置が複数ある状態)において、ユーザにより、矢印方向(右から左への水平方向)にフリック操作が行われた場合について説明する。なお、ユーザは、このようなフリック操作を繰り返し行い、矢印方向へのスクロール指示を順次行うものとする。
【0045】
この場合、画面内の店舗位置が複数であるため、表示制御部140は、スクロール指示に応じて地図画像が左に移動するように基準位置を更新する(順次更新する)。この結果、表示部150に表示される地図画像は、
図5(b)に示すように、左方向へスクロールして行く。やがて、
図6(a)に示すように、アイコンi1の店舗位置が画面内に含まれなくなり、アイコンi2だけになると、画面内の店舗位置が1つであるため、表示制御部140は、スクロール指示に応じて地図画像が縮小するように尺度を更新する(順次更新する)。この結果、表示部150に表示される地図画像は、
図6(b),(c)に示すように、順次縮小して行く。
【0046】
そして、
図6(c)に示すように、アイコンi3,i4の店舗位置が画面内に加わると、画面内の店舗位置が複数(アイコンi2〜i4の3つ)であるため、表示制御部140は、スクロール指示に応じて地図画像が左に移動するように基準位置を更新する(順次更新する)。
【0047】
なお、上述した画像処理部10bやLCDコントローラ10fが、このような表示制御部140として機能しうる。
【0048】
図3に戻って、表示部150は、地図画像等を表示する。つまり、表示部150は、表示制御部140により設定された基準位置ならびに尺度により定まる地図画像を表示する。
なお、上述した表示デバイス17が、このような表示部150として機能しうる。
【0049】
(地図提示装置の動作の概要)
以下、このような構成の地図提示装置100の動作について図面を参照して説明する。一例として、上述した
図5(a)の地図画像が表示部150に表示されている状態における地図提示装置100の動作について、
図7を参照して説明する。
図7は、地図提示装置100にて実行される地図提示処理の流れを示すフローチャートである。
【0050】
まず、地図提示装置100は、タッチスクリーン18へのフリック操作を検出したか否かを判別する(ステップS201)。
すなわち、操作受付部130により、指等によるフリック操作が受け付けられ、ユーザからのスクロール指示がなされたかどうかを判別する。
地図提示装置100は、タッチスクリーン18へのフリック操作を検出していないと判別すると(ステップS201;No)、そのまま、フリック操作の検出を待機する。
【0051】
一方、タッチスクリーン18へのフリック操作を検出したと判別した場合(ステップS201;Yes)に、地図提示装置100は、画面内の店舗位置が複数あるか否かを判別する(ステップS202)。
すなわち、表示制御部140は、上述した
図5(a)の地図画像において、店舗のアイコンが複数表示されているかどうかを判別する。
【0052】
地図提示装置100は、画面内の店舗位置が複数あると判別すると(ステップS202;Yes)、基準位置更新モードに切り換える(ステップS203)。
すなわち、表示制御部140は、スクロール指示に応じて地図画像の基準位置を更新する基準位置更新モードに切り換える。なお、既に、基準位置更新モードであれば、そのまま基準位置更新モードが継続される。
【0053】
地図提示装置100は、地図画像が移動するように基準位置を更新する(ステップS204)。
例えば、上述した
図5(a)のように、矢印方向(右から左への水平方向)にフリック操作が行われた場合に、表示制御部140は、スクロール指示に応じて地図画像が左に移動するように基準位置を更新する。この結果、表示部150に表示される地図画像は、上述した
図5(b)に示すように、左方向へスクロールして行く。
【0054】
一方、ステップS202にて、画面内の店舗位置が複数でない(1つしかない)と判別した場合(ステップS202;No)に、地図提示装置100は、縮尺更新モードに切り換える(ステップS205)。
すなわち、表示制御部140は、スクロール指示に応じて地図画像の縮尺を更新する縮尺更新モードに切り換える。なお、既に、縮尺更新モードであれば、そのまま縮尺更新モードが継続される。
【0055】
地図提示装置100は、地図画像が縮小するように縮尺を更新する(ステップS206)。
例えば、上述した
図6(a)のように、アイコンi2の店舗位置だけが表示された状態で、継続してフリック操作(右から左へのフリック操作)が行われた場合に、表示制御部140は、スクロール指示に応じて地図画像が縮小するように尺度を更新する。この結果、表示部150に表示される地図画像は、上述した
図6(b),(c)に示すように、順次縮小して行く。
【0056】
そして、
図6(c)に示すように、アイコンi3,i4の店舗位置が画面内に加わると、画面内の店舗位置が複数(アイコンi2〜i4の3つ)になるため、上述したステップS203にて基準位置更新モードに切り替わり、そして、上述したステップS204にて基準位置が更新されて地図画像がスクロールして行く。
【0057】
このような地図提示処理により、スクロール時においても、目標位置となる店舗のアイコンが少なくとも1つ表示され続けることになる。このため、ユーザは、目標位置を見失うことなく、周辺の店舗を探すことができる。
この結果、目標位置を含む地図画像を適切に提示することができる。
【0058】
(他の実施形態)
上記の実施形態では、上述した
図6(a)のように、画面内の店舗位置が1つ(アイコンi2だけ)になることを契機に、地図画像を縮小する(縮尺更新モードに切り換える)場合について説明したが、1つとなった店舗位置が画面の周辺領域に移動したことを契機に、縮尺更新モードに切り換えるようにしてもよい。
【0059】
すなわち、上述した
図6(a)のように、画面内の店舗位置が1つ(アイコンi2だけ)になっても、表示制御部140は、スクロール指示に応じて基準位置の更新を継続する。やがて、
図8(a)のように、アイコンi2の店舗位置が画面内の周辺領域まで移動すると、表示制御部140は、これを契機として縮尺更新モードに切り換える。つまり、表示制御部140は、スクロール指示に応じて地図画像が縮小するように尺度を更新する。この結果、表示部150に表示される地図画像は、
図8(b),(c)に示すように、順次縮小して行く。
そして、
図8(c)に示すように、アイコンi3,i4の店舗位置が画面内に加わると、画面内の店舗位置が複数(アイコンi2〜i4の3つ)であるため、表示制御部140は、上記と同様に、基準位置更新モードに切り換える。
【0060】
また、上記の実施形態では、画面内の店舗位置が1つから複数に増えたことを契機に、地図画像を移動する(基準位置更新モードに切り換える)場合について説明したが、予め定められた閾値(一例として、2,3,5等)以下から閾値を超えたことを契機に、基準位置更新モードに切り換えるようにしてもよい。
【0061】
また、上記の実施形態では、現在の画面内を基準とし、店舗位置の数の変化に応じて、基準位置更新モード又は縮尺更新モードに切り換える場合について説明したが、スクロール指示に応じて地図画像を移動させた後の画面内を基準とし、店舗位置の数の変化に応じて、基準位置更新モード又は縮尺更新モードに切り換えてもよい。
【0062】
上記の実施形態では、目標位置として店舗位置が地図データに設定された場合について説明したが、目標位置はこのような店舗位置に限られず任意である。例えば、目標位置として商品を配達すべきユーザ宅の位置が地図データに設定された場合でも、上記と同様に、目標位置を含む地図画像を適切に提示することができる。
【0063】
上記の実施形態では、スマートフォン1を用いたフリック操作により、スクロール指示を行う場合について説明したが、他の手法によるスクロール指示であってもよい。例えば、パソコンのトラックボールを用いて、ユーザがトラックボールを任意の方向に回転させることにより、スクロール指示を行う場合でも、上記と同様に、目標位置を含む地図画像を適切に提示することができる。