特開2018-196494(P2018-196494A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-196494(P2018-196494A)
(43)【公開日】2018年12月13日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20181116BHJP
   A63F 7/02 20060101ALI20181116BHJP
【FI】
   A63F5/04 512Z
   A63F5/04 512D
   A63F7/02 320
   A63F7/02 334
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-101849(P2017-101849)
(22)【出願日】2017年5月23日
(71)【出願人】
【識別番号】000144153
【氏名又は名称】株式会社三共
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小倉 敏男
(72)【発明者】
【氏名】平田 征也
【テーマコード(参考)】
2C082
2C088
2C333
【Fターム(参考)】
2C082BB48
2C082BB69
2C082BB78
2C082BB93
2C082DA52
2C082DB07
2C082EA07
2C082EA14
2C088BC47
2C333AA11
2C333DA02
2C333DA03
(57)【要約】
【課題】遊技機において識別情報を適切に確認することができる遊技機を提供する。
【解決手段】演算部41aは、記憶異常が発生したとき、または初期化操作が行われたときに、第1基板に割り当てられた識別情報を特定可能な識別コマンドを第2基板に送信する処理を実行する。演算部91aは、識別コマンドに基づいて、識別コマンドから特定可能な識別情報と、識別コマンドを受信した受信日時とを記憶部91bに記憶させるとともに、液晶表示器51に識別情報と受信日時とを表示させる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
前記遊技機を制御する第1制御手段と、
前記第1制御手段から送信されるコマンドに基づいて前記遊技機を制御する第2制御手段とを備え、
前記第1制御手段は、所定条件が成立したときに、当該第1制御手段に割り当てられた識別情報を特定可能な識別コマンドを前記第2制御手段に送信可能であり、
前記第2制御手段は、
前記識別コマンドに基づいて、当該識別コマンドから特定可能な前記識別情報と、当該識別コマンドを受信した受信日時とを記憶可能であり、
報知条件が成立したときに、前記識別情報と前記受信日時とを特定可能な情報を報知する制御を行う、遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技を行うことが可能な遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機として、所定の賭数を設定し、スタート操作が行われたことに基づいて、複数種類の識別情報の可変表示が行われるスロットマシンや、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、該遊技領域に設けられている入賞口などの始動領域に遊技媒体が入賞したときに複数種類の識別情報の可変表示が行われるパチンコ遊技機などがある。
【0003】
このような遊技機として、所定条件が成立すると、ROMコードなどの固有の識別情報をホールコンピュータなどの外部装置に出力するものがあった(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−005544号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の遊技機は、外部装置においては識別情報を確認することができたが、遊技機においては識別情報を確認することができなかった。
【0006】
この発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技機において識別情報を適切に確認することができる遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) 遊技を行うことが可能な遊技機(たとえば、スロットマシン、パチンコ遊技機)であって、
前記遊技機を制御する第1制御手段(たとえば、第1基板40)と、
前記第1制御手段から送信されるコマンド(たとえば、識別コマンド)に基づいて前記遊技機を制御する第2制御手段(たとえば、第1基板40)とを備え、
前記第1制御手段は、所定条件(たとえば、図2に示す記憶異常発生(Sa1でYES)、初期化操作(Sa4でYES))が成立したときに、当該第1制御手段に割り当てられた識別情報を特定可能な識別コマンドを前記第2制御手段に送信可能であり(たとえば、図2に示すように、記憶異常が発生したとき(Sa1でYES)に識別コマンドを第2基板に送信する(Sa2)、初期化操作が行われたとき(Sa4でYES)に識別コマンドを第2基板に送信する(Sa6))、
前記第2制御手段は、
前記識別コマンドに基づいて、当該識別コマンドから特定可能な前記識別情報と、当該識別コマンドを受信した受信日時とを記憶可能であり(たとえば、図1に示すように、識別情報と受信日時を記憶部91bに記憶する)、
報知条件が成立したとき(たとえば、図3(B)に示すSc1でYESのとき)に、前記識別情報と前記受信日時とを特定可能な情報を報知する制御を行う(たとえば、図3(B)に示すSc2、図4に示すように、液晶表示器51に「識別情報受信(ABC)」と「2017/5/1 20:00」とを表示させる処理を行う)。
【0008】
(2) 上記(1)の遊技機において、
前記識別情報は、前記第1制御手段に含まれる演算部(たとえば、図1に示す演算部41a)に割り当てられた当該演算部固有の情報である。
【0009】
(3) 上記(1)または(2)の遊技機において、
前記所定条件は、前記第1制御手段により所定情報(たとえば、記憶部41bに記憶された情報)が正常にバックアップされていないときに成立する(たとえば、図2に示すように、記憶部91bにおいて記憶異常が発生したとき(Sa1でYES)に成立する)。
【0010】
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、
前記第2制御手段は、
特定事象(たとえば、初期化操作)が発生した旨の発生情報と、当該特定事象が発生した発生日時とを記憶可能であり(たとえば、記憶部91bに初期化操作が行われた旨の情報と発生日時とを記憶する)、
前記識別情報と前記受信日時とを特定可能な情報に併せて、前記発生情報と前記発生日時とを特定可能な情報を報知するための画像を表示する制御を行う(たとえば、図3(B)に示すSc2、図4に示すように、液晶表示器51に「識別情報受信(ABC)」と「2017/5/1 20:00」とを表示させる処理を行うとともに、液晶表示器51に「初期化操作」と「2017/5/1 20:01」とを表示させる処理を行う)。
【0011】
(5) 上記(4)の遊技機において、
前記第2制御手段は、前記発生情報と前記発生日時とを特定可能な情報と、前記識別情報と前記受信日時とを特定可能な情報とが区別可能な画像を表示する制御を行う(たとえば、図4に示すように、「識別情報受信(ABC)」および「2017/5/1 20:00」の表示は背景色が灰色であるため、「初期化操作」および「2017/5/1 20:01」の表示と区別可能である)。
【0012】
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかの遊技機において、
前記第1制御手段は、
電源投入時に初期化手段(たとえば、初期化スイッチ37)が操作されていることを条件に初期化処理を実行し(初期化スイッチ37をon状態(初期化操作が行われた状態)にして電源を投入すると、初期化処理が行われる)、
電源投入時に所定情報(たとえば、記憶部41bに記憶された情報)の記憶に関する異常(たとえば、記憶異常)が発生していることを検出した場合、前記初期化手段が操作されていても前記初期化処理を実行しない(たとえば、図2に示すように、Sa4で初期化操作が行われたか否かを判定する前にSa1で記憶異常が発生していれば(Sa1でYES)、Sa5の初期化処理が行われない)。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態に係る遊技機1の主な内部構成の一例を示す図である。
図2】第1基板40が実行する起動処理の制御内容を示すフローチャートである。
図3】第2基板90が実行する記憶処理および表示処理の制御内容を示すフローチャートである。
図4】識別情報などが表示された画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係る遊技機1を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
[遊技機1の主な内部構成]
図1は、本実施形態に係る遊技機1の主な内部構成の一例を示す図である。図1に示すように、遊技機1には、遊技の進行を制御する第1基板40、所定の演出を制御する第2基板90、および電気部品の駆動電源を生成する電源基板101が設けられている。
【0015】
第1基板40には、記憶部41bおよび演算部41aが搭載されている。演算部41aは、遊技の進行に関する処理を行うとともに、第1基板40に接続された遊技部品の制御を行う。
【0016】
また、第1基板40には、RTC(リアルタイムクロック)(図示なし)が設けられている。RTCは、現在時刻を計時し、出力するものである。演算部41aは、RTCが出力する日時情報を取得し、取得した日時情報に基づいて各種処理を実行する。たとえば、後述する初期化操作が行われたときには、演算部41aは、RTCが出力する日時情報に基づき、初期化操作が行われた日時を生成する処理を行う。たとえば、後述する初期化操作が行われたときには、演算部41aは、RTCが出力する日時情報に基づき、初期化操作が行われた日時を生成する処理を行う。
【0017】
記憶部41bは、バックアップ用電源に接続されている。このため、電断が発生したとしても記憶部41bの記憶情報が消去されることなく、電断中においても記憶部41bに記憶された所定情報はバックアップされる。所定情報には、遊技機の制御状態を復旧させるための情報が含まれる。所定情報には、識別情報および受信日時が含まれる。したがって、電断が発生したとしても、識別情報および識別情報の受信日時はバックアップされているため、その情報は保持される。また、初期化操作が行われた旨の情報と初期化操作が行われた日時についても所定情報に含まれ、同様にバックアップされる。
【0018】
電源基板101には、記憶部41bの初期化を行うための初期化スイッチ37、および遊技機1の電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が接続されている。第1基板40には、電源基板101を介して初期化スイッチ37および電源スイッチ39などのスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
【0019】
第2基板90には、記憶部91bおよび演算部91aが搭載されている。演算部91aは、演出を行うための各種の制御を行うとともに、第2基板90に接続された液晶表示器51などの遊技部品の制御を行う。
【0020】
また、第2基板90には、RTC(図示なし)が設けられている。演算部91aは、RTCが出力する現在の日時情報を取得し、取得した日時情報に基づいて各種処理を実行する。たとえば、後述する識別情報が受信されたときには、演算部91aは、RTCが出力する日時情報に基づき、識別情報の受信日時を生成する処理を行う。なお、図1は、あくまで一例であり、遊技機1の内部にはその他の構成も設けられている。
【0021】
[コマンド]
第1基板40に搭載された演算部41aは、遊技の進行に応じて各種コマンドを送信する処理を行う。第2基板90に搭載された演算部91aは、第1基板40から送信されたコマンドの制御情報に基づいて演出の制御を行う。
【0022】
第1基板40から送信されるコマンドには、初期化操作コマンドがある。初期化操作コマンドとは、初期化操作が行われたことを特定可能なコマンドである。また、初期化操作コマンドは、初期化操作が行われた際に送信される。
【0023】
ここで、初期化操作とは、初期化スイッチ37をon状態にする操作を言う。初期化スイッチ37をon状態にした状態で遊技機1の電源を投入すると、第1基板の起動処理において初期化処理が実行される。初期化処理とは、記憶部41bの所定領域に格納された情報が消去されることを言う。
【0024】
演算部91aは、初期化操作コマンドを受信した場合には、記憶部91bに初期化操作が行われた旨の情報と、発生日時を記憶させる処理を行う。また、初期化操作が行われた旨の情報と発生日時は、液晶表示器51に表示可能である。
【0025】
また、第1基板40から送信されるコマンドには、識別コマンドがある。識別コマンドとは、第1基板に割り当てられた識別情報を特定可能なコマンドである。具体的には、識別情報は、第1基板40に取り付けられた演算部41aおいて、演算部41aに割り当てられている固有の情報である。識別情報は、記憶部41bに格納されている。たとえば、演算部41aの識別情報として、識別情報「ABC」が割り当てられている。
【0026】
不正な手段によって、演算部41aが交換された場合や、第1基板40自体が交換された場合は、識別情報が変わることになる。なお、識別情報は、演算部41aに割り当てられたものに限らず、第1基板40に割り当てられたものであってもよい。また、識別情報は、記憶部41bに格納されるものに限らず、第1基板40に搭載される別の記憶部に格納されるものであってもよい。
【0027】
演算部41aは、記憶部41bに記憶異常が発生したとき、または、初期化操作がされたときに、識別コマンドを第2基板に送信する処理を行う。なお、記憶部41bの記憶異常については後述する。
【0028】
演算部91aは、識別コマンドに基づいて、識別コマンドから特定可能な識別情報と、識別コマンドを受信した受信日時とを記憶部91bに記憶させる処理を行う。
【0029】
演算部91aは、表示条件が成立すると、液晶表示器51に識別情報と受信日時とを特定可能な情報が表示させる。たとえば、液晶表示器51に「識別情報受信(ABC)」と「2017/5/1 20:00」とが表示される。
【0030】
表示条件は、たとえば、遊技機1に設置された操作手段を操作されることによって成立するものであってもよい。また、遊技店の店員のみが確認可能な位置に設置されている7セグメント表示器に表示させるようにしてもよい。たとえば、遊技機1の扉を開いた筐体の内部に7セグメント表示器を設置する。このようにして表示を行う場合は、表示条件は常に成立するようにしてもよい。つまり、識別情報などは常に7セグメント表示器に表示されるようになる。
【0031】
[記憶異常]
記憶部41bの記憶異常(以下、単に記憶異常とも称する)は、第1基板の記憶部41bに情報が正常に記憶されていないときに発生する。
【0032】
たとえば、なんらかの不具合により記憶部41bの記憶情報が破壊されているか、記憶情報が消去された場合において、記憶部41bの記憶異常は発生する。
【0033】
また、記憶部41bは、バックアップ用電源に接続されているため、電断が発生したとしても記憶部41bの記憶情報が消去されることがない。ただし、バックアップ用電源から電力が供給されなくなったような不具合が発生した場合は、記憶情報が消去されるため、記憶部41bの記憶異常が発生する。
【0034】
また、工場出荷時においては、記憶部41bに情報が記憶されていない。たとえば、工場から出荷されて遊技店に遊技機が設置され、初めて電源を起動した場合には、記憶部41bに情報が記憶されていないため、記憶部41bの記憶異常が発生することになる。
【0035】
[第1基板40の起動処理]
図2は、第1基板40に搭載された演算部41aが実行する起動処理の制御内容を示すフローチャートである。
【0036】
演算部41aは、記憶異常が発生しているか否かを判断する(Sa1)。演算部41aは、記憶異常が発生していると判断した場合(Sa1でYES)、Sa2のステップに進む。
【0037】
演算部41aは、Sa2のステップにおいて、識別コマンド送信処理を実行する(Sa2)。識別コマンド送信処理において、演算部41aは、第1基板に割り当てられた識別情報を特定可能な識別コマンドを送信するための処理を行う。
【0038】
次に、演算部41aは、異常処理を実行する(Sa3)。演算部41aは、異常処理において、記憶異常が発生している旨のエラーコードを生成する。そして、演算部41aは、エラーコードに基づき遊技の進行が不能化される異常状態に制御するとともに、表示機器にエラー状態を報知させる処理を行う。また、演算部41aは、記憶異常を報知した旨を示す記憶異常報知フラグをONにする。
【0039】
一方、演算部41aは、記憶異常が発生していないと判断した場合(Sa1でNO)、初期化操作がされたか否かを判断する(Sa4)。
【0040】
演算部41aは、初期化操作がされたと判断した場合(Sa4でYES)、初期化処理を実行する(Sa5)。初期化処理において、記憶部41bに記憶された所定領域の情報が初期化される。
【0041】
次に、演算部41aは、識別コマンド送信処理を実行する(Sa6)。識別コマンド送信処理において、演算部41aは、演算部41aの識別情報を特定可能な識別コマンドを送信するための処理を行う。
【0042】
次に、演算部41aは、初期化操作コマンド送信処理を実行する(Sa7)。初期化操作コマンド送信処理において、演算部41aは、初期化操作が行われたことが特定可能な情報を識別コマンドとして送信するための処理を行う。Sa7のステップの実行後、演算部41aは、Sa8のステップに進む。
【0043】
一方、演算部41aは、Sa4のステップにおいて、初期化操作がされていないと判断した場合(Sa5でNO)、Sa8のステップに進む。Sa8のステップにおいて、演算部41aは、遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行する。
【0044】
このように、演算部41aは、記憶異常が発生しているときは、初期化処理を実行することなく、異常状態を報知させる異常処理を行う。また、演算部41aは、初期化操作が行われているときは、初期化処理を実行可能である。ただし、演算部41aは、初期化操作が行われていたとしても、記憶異常が発生しているときは、初期化処理を実行することなく、異常状態を報知させる異常処理を行う。
【0045】
なお、記憶異常が発生し(Sa1でYES)、異常処理(Sa3)により異常状態の報知が行なわれた後に遊技機1の電源を切り、初期化操作が行われた状態で再度電源を投入した場合は、次の処理を行う。
【0046】
たとえば、演算部41aは、図2の起動処理において、異常処理が行われた旨を示す記憶異常報知フラグをセットする。演算部41aは、再度の電源投入時に実行する起動処理において、記憶異常報知フラグがONであった場合には、記憶異常が発生していたとしてもSa2,Sa3の処理を実行することなく、Sa4のステップに進む。そして、演算部41aは、初期化操作が行われた状態であるため、Sa4でYESと判断し、初期化処理を実行する(Sa5)。このように、初期化操作が行われた状態で電源を投入した場合、最初の起動時には異常報知が行なわれる一方で、再度初期化操作が行われた状態で電源を投入した場合には初期化処理が行われる。なお、演算部41aは、初期化処理(Sa5)により記憶異常が解消されている場合は、遊技制御処理(Sa8)を実行する。一方、再度の電源投入時に実行する起動処理において、記憶異常が発生しているにも関わらず初期化操作が行われていない場合、Sa8の処理を実行することなく、再度異常処理(Sa3)を実行する。
【0047】
なお、本実施の形態においては、記憶異常が発生したときに(Sa1でYES)、初期化処理を行わせることなく、異常状態を報知させる異常処理(Sa3)を行わせるようにしたが、これに限らず、記憶異常が発生したときには(Sa1でYES)、初期化処理を行わせるとともに、異常状態を報知させる異常処理(Sa3)を行わせるようにしてもよい。
【0048】
また、本実施の形態においては、記憶部41bは、バックアップ用電源に接続されているため、通常の遊技機1の電源投入時(たとえば、営業開始時の遊技機1の電源投入など)においては記憶部41bの記憶異常が発生しない。しかし、記憶部41bがバックアップ用電源に接続されていないような場合は、通常の遊技機1の電源投入時においても、毎回記憶部41bの記憶異常が発生し、識別情報の送信処理が行われることになる。
【0049】
なお、本実施の形態においては、上記第1基板40の起動処理(遊技機1の電源投入時)において、記憶異常が発生していると判断した場合に識別コマンドが送信される構成となっているが、遊技機1の電源がon状態である間にも、識別コマンドを送信させる処理を行わせるようにしてもよい。たとえば、一時間に一度、識別コマンドを送信させる処理を行わせてもよい。また、遊技機が有利状態に制御されるたびに、識別コマンドを送信させる処理を行わせてもよい。このようにすることで、たとえば、遊技機1の電源がon状態において識別情報が変化したような場合であっても、新たな識別情報を送信することができる。
【0050】
[第2基板90の記憶処理および表示処理]
図3は、第2基板90に搭載された演算部91aが実行する記憶処理および表示処理の制御内容を示すフローチャートである。まず、図3(A)のフローチャートに基づき、第2基板90が実行する記憶処理について説明する。
【0051】
演算部91aは、識別コマンドを受信しているか否かを判断する(Sb1)。演算部91aは、識別コマンドを受信していると判断した場合(Sb1でYES)、Sb2のステップに進む。一方、演算部91aは、識別コマンドを受信していないと判断した場合(Sb1でNO)、Sb5のステップに進む。
【0052】
演算部91aは、記憶部91bに識別情報が記憶されているか否かを判断する(Sb2)。演算部91aは、記憶部91bに識別情報を記憶されていないと判断した場合(Sb2でNO)、Sb4のステップに進む。演算部91aは、記憶部91bに識別情報が記憶されていると判断した場合(Sb2でYES)、Sb3のステップに進む。
【0053】
演算部91aは、記憶部91bに記憶されている識別情報と受信した識別情報とが一致するか否かを判断する(Sb3)。演算部91aは、記憶部91bに記憶されている識別情報と受信した識別情報とが一致しないと判断した場合(Sb3でNO)、Sb4のステップに進む。演算部91aは、記憶部91bに記憶されている識別情報と受信した識別情報とが一致すると判断した場合(Sb3でYES)、Sb5のステップに進む。
【0054】
演算部91aは、受信した識別情報と受信日時を記憶部91bに記憶させる処理を行い(Sb4)、Sb5のステップに進む。
【0055】
演算部91aは、初期化操作コマンドを受信したか否かを判断する(Sb5)。演算部91aは、初期化操作コマンドを受信していないと判断した場合(Sb5でNO)、記憶処理を終了する。一方、演算部91aは、初期化操作コマンドを受信していると判断した場合(Sb5でYES)、初期化操作が行われた旨の情報と発生日時とを記憶部91bに記憶させて(Sb6)、記憶処理を終了する。
【0056】
このように、演算部91aは、第1基板40から送信された識別コマンドなどのコマンドを受信し、受信したコマンドから特定可能な情報を、記憶部91bに記憶させるとともに、液晶表示器51に表示可能とする。
【0057】
また、演算部91aは、記憶部91bに識別情報を記憶していない状況において、識別コマンドを受信したときに、識別コマンドから特定可能な識別情報と、識別コマンドを受信した受信日時とを、記憶部91bに記憶させる。また、演算部91aは、識別コマンドを受信したときに、受信した識別コマンドから特定可能な識別情報と記憶部91bが既に記憶している識別情報とが一致しないとき、識別コマンドから特定可能な識別情報とコマンドを受信した前記受信日時とを記憶部91bに記憶させる。
【0058】
次に、図3(B)のフローチャートに基づき、演算部91aが実行する表示処理について説明する。
【0059】
演算部91aは、表示条件が成立していると判断した場合(Sc1でYES)、表示処理を実行する(Sc2)。演算部91aは、表示処理において、識別情報および識別情報の受信日時、初期化操作および初期化操作の発生日時、現在時刻などを液晶表示器51に表示させる。Sc2のステップの終了後、演算部91aは、表示処理を終了する。
【0060】
一方、演算部91aは、表示条件が成立していないと判断した場合(Sc1でNO)、記憶処理を終了する。
【0061】
[識別情報などの情報を表示する画面]
図4は、識別情報などの情報が表示された画面を示す図である。演算部91aは、初期化操作が行われた旨の情報と発生日時とを記憶部91bに記憶させる。さらに、演算部91aは、識別情報と識別情報の受信日時に併せて、初期化操作が行われた旨の情報と発生日時を液晶表示器51に表示させる。
【0062】
ここで、「情報」の項目には、表示情報として、「識別情報受信」、「初期化操作」が表示される。「日時」の項目には、情報の項目に対応して、識別情報受信日時、初期化操作発生日時がそれぞれ表示される。
【0063】
図4の例では、1番目に2017年5月1日の20:00に識別情報「ABC」が受信された旨が表示されている。たとえば、工場出荷後に遊技店に遊技機1を設置し、初めて遊技機1の電源を投入したような場合が想定される。上述したように、最初に電源を投入した場合は、記憶部41bに情報が記憶されていないため記憶異常が発生し、記憶異常の発生により識別情報が送信される。なお、それ以降に電源を投入したとしても、記憶異常の発生などの識別コマンドの送信条件が成立していない限りは、識別情報は送信されない。
【0064】
また、図4の例では、2番目に2017年5月1日の20:01に初期化操作がされた旨が表示されている。3番目に2017年5月2日の9:11に初期化操作がされた旨が表示されている。4番目に2017年5月3日の9:19に初期化操作がされた旨が表示されている。
【0065】
識別情報および識別情報の受信日時と、初期化操作が行われた旨の情報および発生日時とは区別可能に表示される。たとえば、1番目に表示されている「識別情報受信(ABC)」および「2017/5/1 20:00」の表示は背景色が灰色であるため、2番目に表示されている「初期化操作」および「2017/5/1 20:01」の表示と区別可能である。
【0066】
[主な効果]
本実施の形態においては、図2に示したように、演算部41aは、記憶異常が発生したとき、または初期化操作が行われたときに、第1基板に割り当てられた識別情報を特定可能な識別コマンドを第2基板に送信し、演算部91aは、識別コマンドに基づいて、識別コマンドから特定可能な識別情報と、識別コマンドを受信した受信日時とを記憶部91bに記憶させる。また、図4に示したように、液晶表示器51に識別情報「識別情報受信(ABC)」と受信日時「2017/5/1 20:00」とが表示される。たとえば、不正な手段によって、第1基板40が交換された場合、識別情報は変更される。このような場合に、遊技店の管理者などは、遊技機1において第1基板に割り当てられた固有の識別情報を適切に確認することができるとともに、当該識別情報がどの時点で送信されたものかを確認することができる。
【0067】
図3に示したように、記憶部91bが識別情報を記憶していない状況において、第2基板が識別コマンドを受信したときに、識別コマンドから特定可能な識別情報と、識別コマンドを受信した受信日時とが記憶部91bに記憶され、表示条件が成立したときに、当該識別情報と受信日時とが液晶表示器51に表示されるため、遊技店の管理者などは、遊技機1において第1基板に割り当てられた固有の識別情報を適切に確認することができる。
【0068】
図3(A)に示したように、第2基板が識別コマンドを受信したときに、識別コマンドから特定可能な識別情報と記憶部91bに既に記憶している識別情報とが一致しない状況において、当該識別情報と受信日時とが記憶部91bに記憶される。このように、第1基板に割り当てられた情報である識別情報が一致しないことにより、遊技店の管理者などは、第1基板40が交換された可能性があることを知ることができる。
【0069】
図4に示したように、識別情報は、第1基板に設置された演算部41aに割り当てられた演算部41a固有の情報であるため、演算部41aが交換された可能性があることを知ることができる。
【0070】
図2に示したように、記憶部41bに記憶された情報が正常にバックアップされていないとき、識別コマンドが第2基板に送信される。たとえば、第1基板が工場出荷後初めて起動される場合は、記憶部41bに情報がバックアップされていない(記憶部41bに情報が格納されていない)ため、第1基板による制御が開始された時点での識別情報を確認することができる。
【0071】
図4に示したように、初期化操作が行われた旨の情報と発生日時とが記憶部91bに記憶され、液晶表示器51に識別情報「識別情報受信(ABC)」および受信日時「2017/5/1 20:00」が表示されるとともに、初期化操作が行われた旨の情報「初期化操作」および発生日時「2017/5/1 20:01」が表示されるため、初期化操作の発生履歴と併せて、識別情報の受信に関する情報を確認することができる。
【0072】
図4に示したように、識別情報「識別情報受信(ABC)」および受信日時「2017/5/1 20:00」の表示は背景色が灰色であるため、液晶表示器51に初期化操作が行われた旨の情報「初期化操作」および発生日時「2017/5/1 20:01」の表示と区別可能であり、識別情報とその受信日時を適切に確認することができる。
【0073】
図2に示したように、遊技機1の電源投入時に記憶部41bに記憶された情報に記憶異常が発生していることが検出された場合、初期化スイッチ37をon状態にして遊技機1の電源を投入されていたとしても初期化処理が実行されず、異常処理を行う。このようすることで、異常処理において確実に記憶異常エラーを報知することができる。
【0074】
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
【0075】
[遊技機について]
上述した遊技機1は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、可変表示部を変動表示した後、可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンであってもよい。上述した遊技機1は、各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示の結果に応じて、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御可能なパチンコ遊技機であってもよい。
【0076】
[設定変更状態について]
本実施の形態においては、図2に示したように、初期化操作を行ったとき(Sa1でYES)に、初期化処理が実行される(Sa5)ようにした。しかし、これに限らず、初期化操作を行ったとき(初期化スイッチ37をon状態としてから遊技機1の電源をonしたとき、図2のSa1のYES)に、初期化処理が実行される(Sa5)とともに、有利度を変更可能な設定変更状態に移行させるようにしてもよい。ここで、設定変更状態とは、遊技機における遊技用価値の付与率に関わる設定値が変更可能な状態である。
【0077】
また、遊技状態には、通常状態および有利状態が含まれる。通常状態は、たとえば、遊技機の設計として、遊技用価値の増加が望めない状態、または遊技の滞在率が有利状態よりも多い状態である。有利状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な状態である。有利状態は、たとえば、通常状態よりも遊技者の手持ちの遊技用価値が増えやすい状態、通常状態よりも遊技者の手持ちの遊技用価値が減りにくい状態、または通常状態よりも遊技者の手持ちの遊技用価値が増えやすい状態に移行しやすい状態である。なお、有利状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な状態であれば、いずれの状態であってもよい。
【0078】
設定変更状態に制御可能とした場合は、図2のフローチャートにおいて、初期化処理を実行した(Sa5)後に、設定変更状態への移行処理を行うようにする。所定の操作により設定値を変更した後、設定変更状態を終了し、Sa6のステップに進む。
【0079】
このようにした場合、遊技機1の電源投入時に記憶部41bに記憶された情報に記憶異常が発生していることを検出したとき、初期化スイッチ37をon状態にして遊技機1の電源を投入されていたとしても設定変更状態に制御されない。図2のフローチャートにおいて、遊技機1の電源投入時に記憶異常が発生していた場合(Sa1でYES)は、識別コマンド送信処理を実行し(Sa2)、異常処理(Sa3)を行うが、Sa4のYESのステップに進まないからである。
【0080】
なお、この場合において、再度初期化スイッチ37をon状態にして遊技機1の電源を投入した場合は、初期設定状態に移行する。上述したように、記憶異常報知フラグがONであるため、Sa1のステップにおいてYESとなり、初期化操作がされている(初期化スイッチ37をon状態になっている)ためSa4のステップでYESとなる。このため、次のSa5の初期化処理が実行された後に、設定変更状態へ移行することになる。
【0081】
このように、遊技機1の電源投入時に記憶部41bに記憶された情報に記憶異常が発生していることが検出された場合、初期化スイッチ37をon状態にして遊技機1の電源を投入されていたとしても設定変更状態に制御されず、異常処理を行う。このようすることで、異常処理において確実に記憶異常エラーを報知することができる。
【0082】
なお、記憶異常が発生している状態で、初期化スイッチ37をon状態にして遊技機1の電源を投入したときであっても、設定変更状態に移行するようにしてもよい。
【0083】
[コマンドについて]
本実施の形態においては、図2に示したように、記憶異常が発生した場合と、初期化操作がされた場合とにおいて、識別コマンドを送信し、それ以外の場合には識別コマンドを送信しないようにしている。しかし、識別コマンドの送信条件はこれに限らない。たとえば、遊技機1の電源が投入されたときには常に識別コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、Sa4でNOであったときも、識別コマンド送信処理を実行するようにしてもよい。
【0084】
この場合において、たとえば、不正な手段によって演算部41aが交換され、演算部41aの識別情報が「ABC」から「DEF」に変更されたとする。そして、遊技機1の電源が投入された場合、識別コマンドが送信される。受信した識別コマンド(DEF)は、記憶部91bに記憶されている識別情報(ABC)と一致しないため(Sb3でNO)、識別情報と識別情報の受信日時が記憶部91bに記憶されるとともに、液晶表示器51に表示可能になる。図4に示した状態を例にすれば、5番目に「識別情報受信(DEF)」と受信日時が表示されることになる。
【0085】
識別情報が変更されず、「ABC」のままである場合(Sb3でYES)は、記憶部91bへの記憶および液晶表示器51への表示がされることはない。ただし、記憶部91bの記憶異常が発生するなどして識別情報が消去されてしまったような場合(Sb2でNO)は、新たに受信した識別情報「ABC」は、記憶部91bに記憶されるとともに、液晶表示器51に表示可能となる。
【0086】
また、本実施の形態においては、初期化操作が行われた旨の情報と、初期化操作が行われた日時が記憶部91bに記憶されるとともに液晶表示器51に表示されるようにしたが、これに限らず、初期化操作が行われた旨の情報と、第2基板90が初期化操作コマンドを受信した受信日時が、記憶部91bに記憶されるとともに液晶表示器51に表示されるようにしてもよい。
【0087】
また、本実施の形態において、図2に示したように、初期化操作があったときに、演算部41aは初期化操作コマンドを送信するようにしたが、これに限らず、演算部41aは動作試験実施コマンドを送信するようにしてもよい。ここで、動作試験実施コマンドとは、遊技機の動作確認をする試験を実施したときに送信されるコマンドである。演算部91aは、動作試験実施コマンドを受信した場合には、記憶部91bに動作確認をする試験を実施した旨の情報と発生日時を記憶させるようにしてもよい。また、演算部91aは、動作確認をする試験を実施した旨の情報と発生日時は、液晶表示器51に表示させるようにしてもよい。
【0088】
[識別情報などの表示について]
本実施の形態においては、識別情報および識別情報の受信日時と、初期化操作が行われた旨の情報および発生日時とを、背景色を異ならせることで区別して表示するようにしたが、これに限らず、表示させる文字の大きさや文字の太さを異ならせることで区別して表示するようにしてもよい。
【0089】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0090】
40 第1基板、41a 演算部、41b 記憶部、90 第2基板、91a 演算部、91b 記憶部、51 液晶表示器、37 初期化スイッチ。
図1
図2
図3
図4