(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-19681(P2018-19681A)
(43)【公開日】2018年2月8日
(54)【発明の名称】電子タバコのプラスチック製構成要素の超音波溶接用のソノトロード
(51)【国際特許分類】
A24F 47/00 20060101AFI20180112BHJP
B23K 20/10 20060101ALI20180112BHJP
【FI】
A24F47/00
B23K20/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-104150(P2017-104150)
(22)【出願日】2017年5月26日
(31)【優先権主張番号】102016000054263
(32)【優先日】2016年5月26日
(33)【優先権主張国】IT
(71)【出願人】
【識別番号】392003937
【氏名又は名称】ジー.デー ソチエタ ペル アツィオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D SOCIETA PER AZIONI
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153084
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 康史
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100157211
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 一夫
(72)【発明者】
【氏名】マイケル アンドレ ルメイ
(72)【発明者】
【氏名】ジョバンニ マデラ
(72)【発明者】
【氏名】カルロ モレッティ
(72)【発明者】
【氏名】マルコ マッツォーニ
(72)【発明者】
【氏名】マッシモ サルトーニ
(72)【発明者】
【氏名】ルカ フェデリチ
【テーマコード(参考)】
4E167
【Fターム(参考)】
4E167AA22
4E167BE04
4E167BE07
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電子タバコのプラスチック製構成要素の不規則な立体構造溶接部分の溶接が精確にできる超音波溶接するためのソノトロードを提供する。
【解決手段】ソノトロード1は、溶接すべき構成要素を少なくとも部分的に収容するためのキャビティ4を含む。キャビティは、ソノトロードの外部と連通する、本体の第2の端部3における開口部5を画定する。開口部においてキャビティの横断面は、基準円周の第1円弧の形状を有し、互いに反対側にある第1及び第2端部を含む第1部分と、前記基準円周の第2円弧の形状を有し、互いに反対側にある第1及び第2の端部を含む第2の部分を含む輪郭を有する。該輪郭は、第1及び第2の部分の第1の端部に連結され、基準円周との関係で外側に展開する第3部分と、第1及び第2の部分の第2の端部に連結され、前記基準円周との関係で外側に展開する第4部分を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子タバコのプラスチック製構成要素(G、B)の超音波溶接用のソノトロード(1)において、
軸(H)に沿った長手方向展開を有する本体であって、超音波発生器に連結可能な第1の端部(2)と、前記第1の端部と反対側の第2の端部(3)とを含む本体(10)と、
前記本体(10)の前記第2の端部(3)から、長手方向展開軸(H)に対して平行な軸に沿って前記本体(10)の前記第1の端部(2)に向かって展開する、溶接すべき電子タバコのプラスチック製構成要素(G)を少なくとも部分的に収容するためのキャビティ(4)であって、ソノトロード(1)の外部と連通する、本体(10)の第2の端部(3)における開口部(5)を画定するキャビティ(4)とを含み、
前記開口部(5)においてキャビティ(4)の横断面が、
基準円周(C1)の第1の円弧の形状を有し、かつ互いに反対側にある第1の端部(61)及び第2の端部(62)を含む第1の部分(6)と、
前記基準円周(C1)の第2の円弧の形状を有し、かつ互いに反対側にある第1の端部(71)及び第2の端部(72)を含む第2の部分(7)であって、前記第2の部分(7)の前記第1の端部(71)が前記第1の部分(6)の前記第1の端部(61)に近接しており、前記第2の部分(7)の前記第2の端部(72)が前記第1の部分(6)の前記第2の端部(71)に近接している、第2の部分(7)と、
前記第1の部分(6)の前記第1の端部(61)及び前記第2の部分(7)の前記第1の端部(71)に連結され、前記基準円周(C1)の外側に展開している第3の部分(8)と、
前記第1の部分(6)の前記第2の端部(62)及び前記第2の部分(7)の前記第2の端部(72)に連結され、前記基準円周(C1)の外側に展開している第4の部分(9)とを含む輪郭を有することを特徴とするソノトロード。
【請求項2】
電子タバコの前記プラスチック製構成要素(G、B)が、気流群(G)及びベース要素(B)を含み、前記気流群Gは、支持要素(S)と、気流流路を画定し前記支持要素(S)から長手方向軸(L)に沿って展開する管状部分(T)と、管状部分(T)との関係において両側に配置され、前記支持要素(S)から前記管状部分(T)の前記展開軸(L)に対し平行な長手方向軸に沿って対応する連結ゾーン(Z1、Z2)において展開している第1の取付け具(A1)及び第2の取付け具(A2)とを含み、前記第1の取付け具(A1)及び前記第2の取付け具(A2)の各々が、前記支持要素(S)との前記対応する連結ゾーン(Z1、Z2)に拡幅部分(I1、I2)を有し、
前記ソノトロード(1)の前記キャビティ(4)は、同じ前記管状部分(T)の内部に前記気流群(G)の前記第1の取付け具(A1)及び前記第2の取付け具(A2)を収容するように整形され予備配置されており、前記キャビティ(4)の前記開口部(5)の前記横断面の前記輪郭の前記第3の部分(8)及び前記第4の部分(9)の各々は、前記気流群(G)の対応する取付け具(A1、A2)の拡幅部分(I1、I2)を収容するように整形され予備配置されている、請求項1に記載のソノトロード(1)。
【請求項3】
前記キャビティ(4)が、前記本体(10)の前記第2の端部(3)から展開する、前記横断面を有する第1の部分と、前記本体(10)の前記長手方向展開軸(H)に平行な展開軸を有し、前記本体(10)の前記第1の端部(2)に向かって前記第1の部分から展開する円筒形の第2の部分と、を含む、請求項1又は2に記載のソノトロード(1)。
【請求項4】
前記キャビティ(4)の前記第2の部分の前記展開軸が前記基準円周(C1)の中心(O)を通る、請求項3に記載のソノトロード(1)。
【請求項5】
前記第3の部分(8)と前記第4の部分(9)が前記基準円周(C1)の直径方向軸(D)との関係において非対称である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のソノトロード。
【請求項6】
前記第3の部分(8)と前記第4の部分(9)が、前記基準円周(C1)の直径方向軸(D)との関係において対称である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のソノトロード。
【請求項7】
前記第3の部分(8)と前記第4の部分(9)が、前記基準円周との関係において直径方向に反対側にある、請求項1〜6のいずれか1項に記載のソノトロード(1)。
【請求項8】
前記基準円周(C1)が、5.5ミリメートル〜6.0ミリメートルの間に含まれる直径を有し、前記第3の部分(8)と前記第4の部分(9)の間の最大直径方向距離が6.70ミリメートル〜6.72ミリメートルの間に含まれる、請求項7に記載のソノトロード(1)。
【請求項9】
前記第3の部分(8)と前記基準円周(C1)の前記中心(O)との間の前記最大直径方向距離が、3.49ミリメートル〜3.59ミリメートルの間に含まれ、前記第4の部分(9)と前記基準円周(C1)の前記中心(O)との間の前記最大直径方向距離が、3.12ミリメートル〜3.23ミリメートルの間に含まれる、請求項8及び5に記載のソノトロード(1)。
【請求項10】
前記本体(10)の前記長手方向展開軸(H)の方向に沿った前記第3の部分(8)と前記第4の部分(9)の前記展開が、前記本体(10)の前記第2の端部(3)から出発して前記第1の端部(2)に向かって評価した場合に非対称である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のソノトロード(1)。
【請求項11】
前記本体(10)の前記第2の端部(3)から出発して前記第1の端部(2)に向かって評価した場合、前記第3の部分(8)が、前記本体(10)の前記長手方向展開軸(H)の前記方向に沿って1.6ミリメートル〜2.1ミリメートルの間に含まれる展開を有し、一方前記第4の部分(9)は、前記本体(10)の前記長手方向展開軸(H)の前記方向に沿って1.3ミリメートル〜1.8ミリメートルの間に含まれる展開を有する、請求項10に記載のソノトロード。
【請求項12】
前記本体(10)の前記長手方向展開軸(H)の方向に沿った前記第3の部分(8)と前記第4の部分(9)の前記展開が、前記本体(10)の前記第2の端部(3)から出発して前記第1の端部(2)に向かって評価した場合、対称である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のソノトロード(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子タバコの技術分野に属する。詳細には、本発明は、電子タバコのプラスチック製構成要素を超音波溶接するためのソノトロード(sonotrode(超音波振動子))に関する。
【背景技術】
【0002】
公知のように、電子タバコは、厳密には電気エネルギーを用いて加熱することによる溶液(通常はプロピレングリコール及びグリセロール水溶液)の蒸発を可能にする。
【0003】
詳細には、電子タバコは、一対の端子に電気エネルギーを供給するための充電式バッテリを含む。これらの端子は抵抗器に固定され、この抵抗器は、蒸発させるべき溶液が浸漬された芯の上に巻き付けられた複数のコイルを含む。端子に給電するバッテリの活性化は、溶液の蒸発が発生するまで抵抗器を加熱させる。
【0004】
電子タバコは同様に、プラスチック材料の支持要素から突出する気流流路も含んでおり、この流路を通って蒸発した溶液は、空気と共に、ユーザーにより吸入され得る。
【0005】
支持要素から、同じくプラスチック材料製の2つの取付け具も突出しており、これらの取付け具の内部に端子が収納されている(各取付け具に1つずつ)。詳細には、端子は、抵抗器のコイルに溶接されるために端子のそれぞれの端部が取付け具を超えて突出し、一方反対側の端部では、端子は、充電式バッテリとの接続のためのコネクタを担持している。
【0006】
これらのコネクタの存在により、取付け具は、少なくとも部分的にコネクタをカバーするために、支持要素との連結ゾーンにおいて各々1つの拡幅部分(すなわち取付け具の展開との関係における突出)を形成させられる。
【0007】
(成形によって得られる)上述のプラスチック材料でできた群は、それぞれの支持要素において、一般に円筒形断面を有し同じくプラスチック材料で作られているベースに固定される。
【0008】
詳細には、支持要素(ひいては上述の群全て)に対するプラスチック製ベースの固定は、超音波溶接を用いて行なうことができる。
【0009】
公知の通り、超音波溶接は、溶接ゾーンにおいてプラスチック材料を互いに融合させるため、高周波音波エネルギーを使用する。それぞれの溶接中、溶接すべき構成要素(例えば、端子がすでに取付けられている群とベース)は、圧力下で合せて保持され、超音波振動を受ける。
【0010】
この目的で、より高い周波数へと上昇させることによって低周波回路網エネルギーを変換して振動を生成する発生器と、超音波周波数における振動力学的エネルギーを変換するための変換器と、音波の振幅を増大させるブースタと、相互の固定を要する部品に対して振動の形でエネルギーを伝達するソノトロードと、を含む溶接機が使用される。
【0011】
詳細には、このソノトロードは、円筒形キャビティが具備されたヘッドを含み、このキャビティの内部に、溶接中、溶接すべき構成要素(例えば以上で提案されている例においては、気流流路及び2つの端子を内蔵する横方向取付け具)が部分的に配置される。ソノトロードのヘッドが溶接すべき構成要素上に伝達する振動は、これらの構成要素の加熱をひき起こし、こうして溶接を可能にする。
【0012】
しかしながら、上述のソノトロードを用いて、電子タバコのプラスチック製構成要素の最適な溶接を得ることは不可能である。実際には、これらの構成要素が多くの場合有する不規則な立体構造(例えば、上述のベース及び群の場合は、支持要素との連結ゾーン内に取付け具の拡幅部分が存在することに起因する)は、溶接の部分的制御しか可能にしない。
【0013】
その結果、上述のソノトロードを用いた場合、溶接に不精確さが発生することが多く、構成要素は、ひとたび共に溶接された時点で一部の部域において、望ましくない余剰の材料を提示する可能性があり、あるいは非連続的な溶接が発生し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、上述の先行技術の欠点を克服することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この目的は、本願の請求項に係る電子タバコのプラスチック製構成要素の超音波溶接用のソノトロードを提案することによって達成される。
【0016】
有利にも、本発明に係るソノトロードを用いると、プラスチック製構成要素の構造及び/又は輪郭が不規則である場合でも同様に、電子タバコ用のプラスチック製構成要素の極めて精確な溶接を得ることが可能である。したがって、ひとたび溶接作業が完了した時点で、望ましくない部域内における構成要素上の材料の余剰及び/又は不正確さを回避することが可能である。さらに、本発明を用いると、先行技術とは異なり、溶接の連続性が確保される。
【0017】
本発明の具体的実施形態及びさらなる利点は、添付の図を用いて、以下の開示において明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】一部の内部部分が明らかにされた状態の、本発明に係る電子タバコのプラスチック製構成要素の超音波溶接用のソノトロードの斜視図を示す。
【
図3】
図1のソノトロードの、部分的に断面を斜線で描いた側面図を示す。
【
図5A】本発明に係るソノトロードを用いて溶接される、電子タバコのいくつかの構成要素の各々の斜視図を示す。
【
図5B】本発明に係るソノトロードを用いて溶接される、電子タバコのいくつかの構成要素の各々の斜視図を示す。
【
図6】
図5A及び5Bで言及された構成要素の前面図を示す。
【
図7】電子タバコの構成要素の溶接中の、本発明に係る超音波溶接機の側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1〜4及び7〜8を参照すると、本発明に係る電子タバコのプラスチック製構成要素G、Bの超音波溶接用のソノトロードが、参照番号1で標示されている。
【0020】
ソノトロード1は、軸Hに沿った長手方向展開を有する本体10を含む。本体10は、超音波発生器に連結され得る第1の端部と第1の端子2とは反対側の第2の端部3とを含む。第2の端部3は、溶接すべきプラスチック製構成要素Gと少なくとも部分的に接触する。
【0021】
ソノトロードは同様に、本体10の第2の端部3から、長手方向展開軸Hに対して平行な軸に沿って本体10の第1の端部2に向かって展開する、溶接すべき電子タバコのプラスチック製構成要素Gを少なくとも部分的に内部に収容するためのキャビティ4も同様に含む(
図1参照)。
【0022】
詳細には、このキャビティ4は、ソノトロード1の外部と連通する、本体10の第2の端部3における開口部5を画定する。
【0023】
詳細には、開口部5の部域内においてキャビティ4の横断面は、基準円周C1の第1の円弧の形状を有し、かつ互いに反対側にある第1の端部61及び第2の端部62を含む第1の部分6と、前記基準円周C1の第2の円弧の形状を有し、互いに反対側にある第1の端部71及び第2の端部72を含む第2の部分7を含む輪郭(周縁部)を有する。詳細には、第2の部分7の第1の端部71は第1の部分6の第1の端部61に近接しており、第2の部分7の第2の端部72は、第1の部分6の第2の端部62に近接している。
【0024】
前述の輪郭はさらに、第1の部分6の第1の端部61及び第2の部分7の第1の端部71に連結され、基準円周C1との関係において外側に展開している第3の部分8を含む。
【0025】
輪郭はさらに、第1の部分6の第2の端部62及び第2の部分7の第2の端部72に連結され、前記基準円周C1の外側に展開している第4の部分9を含む。
【0026】
換言すると、開口部5の輪郭は、第2の端部3において、円周として整形されておらず、単に(同じ)基準円周C1の2つの円弧として整形されているにすぎず、基準円周C1との関係において外側に向かって突出する2つの部分(上述の第3の部分8と第4の部分9)がこれら2つの円弧の間に間置され、これらの円弧に対し連結されている(特に
図2を参照すべきであり、この図では、開口部5の平面図はその横断面に対応している)。
【0027】
有利にも、こうして、以下の開示においてより良く規定される通り、不規則な立体構造及び/又は輪郭を有する電子タバコの前記プラスチック製構成要素G、Bの最適な溶接が可能になる。
【0028】
例えば、溶接すべき電子タバコのプラスチック製構成要素G、Bは、気流群Gとベース要素Bを含む(
図5A、5B、6を参照のこと)。
【0029】
気流群(G)は、それ自体、支持要素Sと、気流流路を画定し支持要素Sから長手方向軸Lに沿って(例えば支持要素Sに対して直交して)展開する管状部分Tと、管状部分Tとの関係において両側に(すなわち反対の側に)配置され、ベース要素Sから管状部分Tの展開軸Lに対し平行な長手方向軸に沿って(例えば支持体Sに直交して)対応する連結ゾーンZ1、Z2において展開している第1の取付け具A1及び第2の取付け具A2とを含む。
【0030】
詳細には、第1の取付け具A1及び第2の取付け具A2は各々、支持要素Sとのそれぞれの連結ゾーンZ1、Z2において拡幅部分I1、I2(すなわち、それらの展開との関係における突出部)を整形する(つねに
図5A、5B、6を参照)。
【0031】
好ましくは、ソノトロード1のキャビティ4は、同じ管状部分Tの内部に気流群Gの第1の取付け具A1及び第2の取付け具A2を収容するように整形され予備配置されている。詳細には、キャビティ4の開口部5の横断面の輪郭の第3の部分8及び第4の部分9は、気流群(G)の対応する取付け具A1、A2の拡幅部分I1、I2を各々収容するように予備配置され整形されている(
図1〜4を参照)。
【0032】
換言すると、キャビティ4は、管状部分T、取付け具A1、A2及びそれぞれの拡幅部分I1、I2により形成されたユニットの形状と(可能なかぎり)相補性のある形状を有する。これにより、有利にも、極めて制御された形で溶接を実施することが可能になる。
【0033】
例えば、支持要素Sは、円形輪郭を有し、ベース部材Bは円筒形断面を有する。
【0034】
例えば、気流群Gは、成形を介して単体として得られる。
【0035】
第1の取付け具A1及び第2の取付け具A2は各々、電子タバコの金属端子Eを内部に収納することができる(
図5A、5B、6を参照)。
【0036】
該本文の導入部分で言及した通り、端子Eは、それぞれの端部で、取付け具(A1、A2)を超えて突出して、蒸発させるべき溶液を加熱するために使用される抵抗器(図示せず)のコイルに溶接される。端子Eはさらに、上述の端部とは反対側の端部において、電気エネルギーを供給するための手段(例えば充電式バッテリ、図示せず)との接続のためのコネクタ(見えず)を各々有している。
【0037】
これらのコネクタが存在することで、少なくとも部分的にコネクタをカバーする第1の取付け具A1及び第2の取付け具A2が、支持要素Sとのそれぞれの連結ゾーンZ1、Z2において前記拡幅部分I1、I2を必然的に有することが可能になる。
【0038】
本発明の好ましい実施形態によると、キャビティ4は、本体10の第2の端部3から本体10の第1の端部2に向かって展開する、前述の横断面を有する第1の部分と、本体10の展開軸Hに平行な展開軸を伴い円筒形である第2の部分とを含み、第2の部分は、本体10の第1の端部2に向かって第1の部分から延在する。
【0039】
好ましくは、基準円周C1は、キャビティ4の第2の端部の縁部によって画定された円周と一致する。
【0040】
好ましくは、キャビティ4の第2の部分の展開軸は、基準円周C1の中心Oを通る。
【0041】
さらに好ましくは、キャビティ4の第2の部分の展開軸は、ソノトロード1の本体の展開軸Hと一致する。
【0042】
添付
図1〜4内で言及されている実施形態によると、第3の部分8及び第4の部分9は、基準円周C1の直径方向軸Dとの関係において(すなわち、基準円周C1の直径を通る軸との関係において)非対称である。
【0043】
代替的には、例示されていない一変形形態によると、第3の部分及び第4の部分は、基準円周の直径方向軸との関係において対称である。つねに図を参照しながら、第3の部分8及び第4の部分9は、基準円周C1との関係において、直径方向に反対側にある(すなわち、基準円周C1の直径の反対側の端部に配置されている)。
【0044】
例えば、基準円周C1は、5.5ミリメートル〜6.0ミリメートルの間に含まれる(好ましくは5.5ミリメートルに等しい)直径を有し、第3の部分8と第4の部分9の間の最大直径方向距離は6.70ミリメートル〜6.72ミリメートルの間に含まれる(好ましくは6.71ミリメートルに等しい)。
【0045】
例えば、第3の部分8と基準円周C1の中心Oとの間の最大直径方向距離は、3.49ミリメートル〜3.59ミリメートルの間に含まれ(好ましくは3.54ミリメートルに等しい)、一方第4の部分9と基準円周C1の中心Oの間の最大直径方向距離は、3.12ミリメートル〜3.23ミリメートルの間に含まれる(好ましくは3.17ミリメートルに等しい)。
【0046】
添付図を参照すると、第3の部分8及び第4の部分9は、本体10の長手方向軸Hの方向に沿って計算された互いに異なる長手方向延長部分を有する。
【0047】
これは、軸Hの方向に沿った端子Eの展開が、供給手段(図面中には見えない)に対し各端子Eが、例えば好適なコネクタ(同じく図示せず)を用いて接続されている位置に応じて変動するという事実に起因する可能性がある。実際には、実用的及び/又は構造的な理由から、前記軸Hとの関係において異なる位置(すなわち異なる「高さ」)での2つの端子Eの接続が必要となり得る。これらの実用的及び/又は構造的理由は、例えば供給手段の立体構造及び/又はタイプに関係する場合がある。
【0048】
したがって、本体10の長手方向展開軸Hの方向に沿った第3の部分8の展開と第4の部分9の展開は、本体10の第2の端部3から第1の端部2に向かって出発することを考慮した場合、非対称であり得る。
【0049】
例えば、本体10の第2の端部3から出発して第1の端部2に向かって、第3の部分8は、本体10の展開軸Hの方向に沿って1.6ミリメートル〜2.1ミリメートルの間に含まれる(好ましくは1.63ミリメートルに等しい)長手方向の展開を有することができる。
【0050】
例えば、本体10の第2の端部3から出発して第1の端部2に向かって、第4の部分9は、本体10の展開軸Hの方向に沿って1.3ミリメートル〜1.8ミリメートルの間に含まれる(好ましくは1.3ミリメートルに等しい)長手方向の展開を有することができる。
【0051】
代替的には、例示されていない一変形態様によると、第3の部分及び第4の部分は、本体の第1の端部に向かう第2の端部からの出発を考慮した場合、本体の展開方向に沿って同じ長手方向展開を有することができる。すなわち、軸方向との関係において対称な展開を有することができる。
【0052】
当然のことながら、以上で標示した寸法的範囲は、特に上述の気流群Gのサイズについて、電子タバコに溶接すべきプラスチック製構成要素に対応する。
【0053】
明らかに、上述のソノトロード1は、例えば外側管状収納用要素をベース要素Bに又はカバー用要素を外側コンテナに、といったように、電子タバコの他のプラスチック製構成要素を共に溶接するために使用可能である。
【0054】
本発明はさらに、上述の実施形態のいずれかに係るソノトロード1を含む超音波溶接機11に関する(
図7及び8を参照)。
【0055】
超音波溶接機は、ソノトロード1に加えて、この目的で、より高い周波数へと上昇させることによって低周波回路網エネルギーを変換して振動を生成するための発生器と、超音波周波数における振動力学的エネルギーを変換するための変換器と、音波の振幅を増大させるブースタと、相互固定を要する部品に対して振動の形でエネルギーを伝達するソノトロードとを含むことができる。
【0056】
明らかに、超音波溶接機11の使用には、ソノトロード1について記述されたものと同じ利点が関与する。
【外国語明細書】