【解決手段】このテレビジョン装置(表示装置)100は、表示部1と、表示部1に対向して配置され、照射された光を表示部1側に反射する反射シート5と、反射シート5の互いに異なる反射領域A1〜A4に光を照射可能なように、反射シート5の下方端部5a近傍に配置された光出射部6a〜6dと、光出射部6a〜6dごとに発光量を調整する制御を行う制御部3と、を備える。
前記反射部は、前記光出射部から出射された光が、導光板を介さずに空間を介して前記反射部の前記反射領域に照射されるように構成されている、請求項1または2に記載の表示装置。
前記反射部は、前記光出射部側の前記反射部の一方端部から、前記一方端部とは逆側の他方端部に向かって、前記表示部に近づくように傾斜している、請求項3に記載の表示装置。
前記反射部は、前記表示部に沿って配置され、光を前記表示部側に反射する反射部本体と、前記反射部本体から前記表示部に向けて延びるとともに、前記光出射部からの光の出射方向に沿って延びており、前記反射部の前記反射領域を区画する仕切壁とを含む、請求項3または4に記載の表示装置。
前記光出射部は、前記反射部の互いに向かい合う前記端部の一方側に設けられる第1光出射部と、他方側に設けられる第2光出射部とを含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の表示装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1の液晶ディスプレイ装置では、導光板での拡散と反射フィルムでの反射とにより表示面の全体に導光しており、光の導光位置の制御が十分にできないため、表示面(所定範囲の表示面)ごとの明るさの制御が十分にできないと考えられる。このため、表示面ごとに明るさの制御を行うローカルディミング制御自体を行うことができないという問題点がある。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、反射部の端部近傍に配置された複数の光出射部を制御することにより、ローカルディミング制御を行うことが可能な表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の一の局面による表示装置は、表示部と、表示部に対向して配置され、照射された光を表示部側に反射する反射部と、反射部の互いに異なる反射領域に光を照射可能なように、反射部の端部近傍に配置された複数の光出射部と、複数の光出射部ごとに発光量を調整する制御を行う制御部と、を備える。
【0009】
この発明の一の局面による表示装置では、上記のように、反射部の互いに異なる反射領域に光を照射可能なように、反射部の端部近傍に配置された複数の光出射部と、複数の光出射部ごとに発光量を調整する制御を行う制御部とを設ける。これにより、光出射部からの光を互いに異なる反射領域に照射することができるので、制御部により、光出射部ごとに発光量を調整することによって、反射領域ごとに光の照射(量)を調整することができる。その結果、各反射領域に対応する表示部の所定範囲の表示面ごとの明るさを調整することができる。すなわち、ローカルディミング制御を行うことができる。
【0010】
上記一の局面による表示装置において、好ましくは、複数の光出射部は、反射領域が互いに略重複しないように、反射領域に光を照射するように構成されている。このように構成すれば、隣接する他の反射領域からの光の影響をほとんど受けることなく、反射領域の光の照射(量)を調整することができる。その結果、より効果的にローカルディミング制御を行うことができる。
【0011】
上記一の局面による表示装置において、好ましくは、反射部は、光出射部から出射された光が、導光板を介さずに空間を介して反射部の反射領域に照射されるように構成されている。このように構成すれば、表示装置が導光板を備えないので、装置構成を簡素化することができる。
【0012】
この場合、好ましくは、反射部は、光出射部側の反射部の一方端部から、一方端部とは逆側の他方端部に向かって、表示部に近づくように傾斜している。このように構成すれば、表示面と平行に反射部が配置される場合と比較して、光出射部側を向くように反射部を配置することができるので、複数の光出射部からの光を、容易に反射領域に照射して、効率的に表示部側に光を反射することができる。
【0013】
上記光が導光板を介さずに空間を介して反射部の反射領域に照射される構成において、好ましくは、反射部は、表示部に沿って配置され、光を表示部側に反射する反射部本体と、反射部本体から表示部に向けて延びるとともに、光出射部からの光の出射方向に沿って延びており、反射部の反射領域を区画する仕切壁とを含む。このように構成すれば、仕切壁により、仕切壁の一方側の反射領域から他方側の反射領域への光漏れを抑制することができる。
【0014】
上記一の局面による表示装置において、好ましくは、反射領域は、表示部の表示面と平行な面方向において、マトリクス状に配置され、面方向のうち光出射部側の反射部の端部が延びる第1方向に直交する第2方向に並ぶ複数の反射領域からなる反射領域群と、反射領域群の端部近傍に配置され、反射領域群に光を照射する複数の光出射部からなる光出射部群とを含む単位構成が、第1方向に複数配置されている。このように構成すれば、ローカルディミング制御を行うための単位構成が第1方向に複数配置されているので、単位構成ごとに同様の調整を行うことができる。このため、表示面における明るさおよび暗さ(明暗)のばらつきを効果的に抑制することができる。
【0015】
この場合、好ましくは、光出射部は、光を発する光源部と、光源部からの光を反射部に導くレンズとを含み、複数の光出射部は、互いに光源部に対するレンズの配光特性を異ならせること、または、互いに光出射部自体の設置角度を異ならせることにより、光の出射方向を異ならせて、反射部の異なる反射領域に光を照射するように構成されている。このように構成すれば、光源部に対するレンズの配光特性を異ならせる場合には、各光出射部を同様の位置に配置することができる。また、互いに光出射部自体の設置角度を異ならせる場合には、同じ構成の光出射部により、互いに異なる反射領域に光を照射することができる。これらにより、複数の光出射部の構成を簡素化することができる。
【0016】
上記一の局面による表示装置において、好ましくは、光出射部は、表示部の表示面に直交する方向において、複数並べて設けられている。このように構成すれば、表示部の表示面に直交する方向において、反射部に近い一の光出射部から、一の光出射部に近い反射領域に光を照射するとともに、反射部から遠い他の光出射部から、他の光出射部から遠い反射領域に光を照射するように表示装置を構成することができる。このため、反射部に近い一の光出射部から、遠い反射領域に光を照射するとともに、反射部から遠い他の光出射部から、近い反射領域に光を照射する場合と比較して、一の光出射部から反射部に入射する光の入射角と、他の光出射部から反射部に入射する光の入射角との差を小さくすることができる。このため、反射領域から反射された光を表示面の所定範囲に、均等に導くことができる。
【0017】
この場合、好ましくは、複数の光出射部は、それぞれ、表示部の表示面に略平行な方向に光を出射するように構成されている。このように構成すれば、複数の光出射部から出射された光の反射部への入射角を揃えることができるので、反射領域から反射された光を表示面の所定範囲に、より均等に導くことができる。
【0018】
上記光出射部が表示部の表示面に直交する方向に複数並べて設けられている構成において、好ましくは、光出射部は、光を発する光源部と、光源部からの光を反射部に導くレンズとを含み、複数の光出射部のレンズは、表示部の表示面に直交する方向において、互いに接続されて、一体的に形成されている。このように構成すれば、複数の光出射部のレンズが一体的に形成されるので、装置構成を簡素化することができる。
【0019】
上記一の局面による表示装置において、好ましくは、光出射部は、反射部の互いに向かい合う端部の一方側に設けられる第1光出射部と、他方側に設けられる第2光出射部とを含む。このように構成すれば、光出射部が反射部の互いに向かい合う端部の一方側にのみ設けられる場合と比較して、光出射部から反射領域までの最大の導光距離を短くすることができる。これにより、光のエネルギーロスを抑制することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、上記のように、反射部の端部近傍に配置された複数の光出射部を制御することにより、ローカルディミング制御を行うことが可能な表示装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
[第1実施形態]
図1〜
図5を参照して、本発明の第1実施形態によるテレビジョン装置100の構成について説明する。なお、テレビジョン装置100は、特許請求の範囲の「表示装置」の一例である。
【0024】
本発明の第1実施形態によるテレビジョン装置100は、
図1に示すように、画像を表示する表示面10を有する液晶式の表示部1と、表示部1を収容するフロントキャビネット(前側筐体)2aおよびリアキャビネット(後側筐体)2bとを備えている。また、テレビジョン装置100は、
図2に示すように、制御部3と、表示部1の後方に表示部1に対向して配置される光学シート4と、光学シート4および表示部1の後方に表示部1に対向して配置されるシート状の反射シート5と、反射シート5の下方端部5a近傍に配置された光出射部6a、6b、6cおよび6dと、光出射部6a〜6dが設置される基板7とを備えている。なお、反射シート5は、特許請求の範囲の「反射部」の一例である。
【0025】
テレビジョン装置100は、一般的なテレビジョン装置とは異なり、導光板を備えていない。すなわち、テレビジョン装置100は、光出射部6a〜6dから出射された光が、導光板を介さずに空間を介して反射シート5の後述する反射領域A1〜A4に直接照射されるように構成されている。
【0026】
以下では、テレビジョン装置100の表示面10側を前方(Y1方向)とし、前方の逆方向を後方(Y2方向)とし、前方および後方に沿う方向を前後方向(Y方向)として説明する。前後方向(Y方向)は、表示部1の表示面10に直交する方向である。また、前後方向(Y方向)および上下方向(Z方向)に直交する方向を幅方向(X方向)として説明する。上下方向(Z方向)および幅方向(X方向)は、表示部1の表示面10と平行な面方向である。なお、幅方向(X方向)は、特許請求の範囲の「第1方向」の一例である。また、上下方向(Z方向)は、特許請求の範囲の「第2方向」の一例である。
【0027】
図1に示すように、フロントキャビネット2aは、表示部1の周縁部を前面側から覆うように設けられている。また、フロントキャビネット2aは、表示面10を前方側に露出させるための矩形状の開口部を有している。リアキャビネット2b(
図3参照)は、表示部1の背面側を覆うように設けられている。
図2に示すように、リアキャビネット2bには、背面カバー2cが設けられている。背面カバー2cは、リアキャビネット2bに対して後方(Y2方向)から脱着可能なように構成されている。背面カバー2cの内側には、空間部が設けられている。
【0028】
制御部(制御基板)3は、背面カバー2cの内側の空間部に配置されている。制御部3は、少なくとも、CPUや、ROM、RAMを有する構成である。制御部3は、テレビジョン装置100の各部の駆動を制御するように構成されている。たとえば、制御部3は、光出射部6a〜6dごとに発光量を調整することにより、反射シート5の後述する反射領域A1〜A4ごとに明るさを変化させて、所定範囲の表示面10ごとに明るさの調整を行う制御(ローカルディミング制御)を行うように構成されている。その結果、表示部1に表示される画像内において、明るい部分と暗い部分との差をより際立たせることが可能となる。つまり、より高いコントラスト(明暗差)を得ることが可能となる。
【0029】
光学シート4は、光学シート4は、拡散板やその他の機能性シートなどであり、複数設けられている。光学シート4は、反射シート5において反射された光を効率よく表示部1に伝達する機能を有している。
【0030】
反射シート5は、表示部1側(前方)に光を反射する反射面を有している。また、
図3に示すように、反射シート5は、光出射部6a〜6d側の下方端部5aから、下方端部5aとは逆側の上方端部5bに向かって、表示面10(
図2参照)に近づくように傾斜している。すなわち、反射シート5は、上方端部5bが下方端部5aよりも前方側(Y1方向側)に位置するように傾斜している。なお、下方端部5aは、特許請求の範囲の「一方端部」および「端部」の一例である。また、上方端部5bは、特許請求の範囲の「他方端部」の一例である。
図3以降、理解容易のため、反射シート5の傾斜角度を誇張して図示している。
【0031】
反射シート5は、表示部1の後方側(Y2方向側)に、表示部1に沿って配置される反射シート本体51と、反射シート本体51の幅方向(X方向)の両端部から前方に延びるように設けられる側部52と、反射シート本体51の上方端部5bから前方に延びるように設けられる上部53とを有している。なお、反射シート本体51は、特許請求の範囲の「反射部本体」の一例である。
【0032】
光出射部6a〜6dは、反射シート5の下方端部5a近傍において、幅方向(X方向)に一直線状に並んで配置されている。
【0033】
図4(a)に示すように、光出射部6aは、光を発する光源部(LEDパッケージ)61と、光源部61からの光を反射シート5に導くレンズ62aとを備えている。レンズ62aは、基板7側に光源部61を配置するための凹部63aを含んでいる。凹部63aは、レンズ62aのZ方向に延びる中心軸線αに対して、前方(Y2方向)に配置されている。これにより、
図5(a)に示すように、光出射部6aは、上方(Z1方向)、かつ、光源部61に対する中心軸線α側(後方)に向けて光を出射するように構成されている。また、光出射部6aは、反射シート5の下端近傍に位置する反射領域A1に光を照射するように構成されている。
【0034】
図4(b)に示すように、光出射部6bは、光を発する光源部61と、光源部61からの光を反射シート5に導くレンズ62bとを備えている。レンズ62bは、基板7側に光源部61を配置するための凹部63bを含んでいる。凹部63bは、レンズ62bの中心軸線αに対して、前方(Y2方向)に配置されている。また、凹部63bは、レンズ62aの凹部63aよりも中心軸線αに近い位置に配置されている。これにより、
図5(b)に示すように、光出射部6bは、上方(Z1方向)、かつ、光源部61に対する中心軸線α側(後方)に向けて光を出射するように構成されている。また、光出射部6bは、反射領域A1の上方(Z1方向)に隣接して位置する反射シート5の反射領域A2に光を照射するように構成されている。
【0035】
図4(c)に示すように、光出射部6cは、光を発する光源部61と、光源部61からの光を反射シート5に導くレンズ62cとを備えている。レンズ62cは、基板7側に光源部61を配置するための凹部63cを含んでいる。凹部63cは、レンズ62cの中心軸線αに対して、後方(Y1方向)に配置されている。これにより、
図5(c)に示すように、光出射部6cは、上方(Z1方向)、かつ、光源部61に対する中心軸線α側(前方)に向けて光を出射するように構成されている。また、光出射部6cは、反射領域A2の上方(Z1方向)に隣接して位置する反射シート5の反射領域A3に光を照射するように構成されている。
【0036】
図4(d)に示すように、光出射部6dは、光を発する光源部61と、光源部61からの光を反射シート5に導くレンズ62dとを備えている。レンズ62dは、基板7側に光源部61を配置するための凹部63dを含んでいる。凹部63dは、レンズ62dの中心軸線αに対して、後方(Y1方向)に配置されている。また、凹部63dは、レンズ62cの凹部63cよりも中心軸線αから離間した位置に配置されている。これにより、
図5(d)に示すように、光出射部6cは、上方(Z1方向)、かつ、光源部61に対する中心軸線α側(前方)に向けて光を出射するように構成されている。また、光出射部6dは、反射領域A3の上方(Z1方向)に隣接して位置する反射シート5の反射領域A4に光を照射するように構成されている。
【0037】
図5(a)〜(d)に示すように、反射領域A1〜A4は、概して、光出射部6a〜6dの直上に配置されている。
【0038】
図4(a)〜(d)に示すように、レンズ62a〜62dは、光源部61からの光を反射および屈折させることにより略平行な光にするコリメータレンズである。具体的には、レンズ62a〜62dは、光源部61の上方(Z1方向)に配置される屈折面64aと、光源部61の側方(Z方向に交差する方向)に配置される反射面64bとを有している。
【0039】
ここで、レンズ62a〜62dは、互いに異なる形状を有しており、配光特性(光の出射方向)が互いに異なるように構成されている。これにより、レンズ62a〜62dは、光の出射方向を互いに異ならせて、反射シート5の異なる反射領域A1〜A4に光を照射するように構成されている。
【0040】
図5(a)〜(d)に示すように、レンズ62a〜62dは、互いに隣接してX方向に並ぶように配置されている。また、レンズ62a〜62dは、反射領域A1〜A4が互いに略重複しないように、反射領域A1〜A4に光を照射するように構成されている。
【0041】
図3に示すように、テレビジョン装置100は、幅方向(X方向)に互いに隣接して並ぶ光出射部6a〜6dをそれぞれ1つずつ有する光出射部群G1と、この光出射部群G1が直下(Z2方向)に配置され、反射領域A1〜A4を1つずつ有する反射領域群G2とを含む単位構成Uを備えている。なお、反射領域群G2とは、上下方向(Z方向)に並ぶ反射領域A1〜A4の集まりであり、光出射部群G1とは、一の反射領域群G2に光を照射する光源(光出射部6a〜6d)の集まりである。また、テレビジョン装置100には、この単位構成Uが幅方向(X方向)に複数(4個)並ぶように配置されている。したがって、反射領域Aは、表示部1の表示面10と平行な面方向(上下方向(Z方向)および幅方向(X方向))において、4行4列のマトリクス状に配置されている。
【0042】
基板7は、幅方向(X方向)に直線状に延びる平板形状を有している。基板7の上面(Z1方向側の面)には、光出射部6a〜6dが設置されている。
【0043】
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0044】
第1実施形態では、上記のように、反射シート5の互いに異なる反射領域Aに光を照射可能なように、反射シート5の下方端部5a近傍に配置された光出射部6a〜6dと、光出射部6a〜6dごとに発光量を調整する制御を行う制御部3とを設ける。これにより、光出射部6a〜6dからの光を互いに異なる反射領域Aに照射することができるので、制御部3により、光出射部6a〜6dごとに発光量を調整することによって、反射領域A1〜A4ごとに光の照射(量)を調整することができる。その結果、各反射領域A1〜A4に対応する表示部1の所定範囲の表示面10ごとの明るさを調整することができる。すなわち、ローカルディミング制御を行うことができる。
【0045】
また、第1実施形態では、上記のように、光出射部6a〜6dを、反射領域Aが互いに略重複しないように、反射領域Aに光を照射するように構成する。これにより、隣接する他の反射領域Aからの光の影響をほとんど受けることなく、反射領域Aの光の照射(量)を調整することができる。その結果、より効果的にローカルディミング制御を行うことができる。
【0046】
また、第1実施形態では、上記のように、反射シート5を、光出射部6a〜6dから出射された光が、導光板を介さずに空間を介して反射シート5の反射領域Aに照射されるように構成する。これにより、テレビジョン装置100が導光板を備えないので、装置構成を簡素化することができる。
【0047】
また、第1実施形態では、上記のように、反射シート5を、光出射部6a〜6d側の反射シート5の下方端部5aから、下方端部5aとは逆側の上方端部5bに向かって、表示部1に近づくように傾斜させる。これにより、表示面10と平行に反射シート5が配置される場合と比較して、光出射部6a〜6d側を向くように反射シート5を配置することができるので、光出射部6a〜6dからの光を、容易に反射領域Aに照射して、効率的に表示部1側に光を反射することができる。
【0048】
また、第1実施形態では、上記のように、反射領域Aを、表示部1の表示面10と平行な面方向において、マトリクス状に配置し、面方向のうち光出射部6a〜6d側の反射シート5の下方端部5aが延びる第1方向に直交する第2方向に並ぶ複数の反射領域Aからなる反射領域群G2と、反射領域群G2の下方端部5a近傍に配置され、反射領域群G2に光を照射する光出射部6a〜6dからなる光出射部群G1とを含む単位構成Uを、第1方向に複数配置する。これにより、ローカルディミング制御を行うための単位構成Uが第1方向に複数配置されているので、単位構成Uごとに同様の調整を行うことができる。このため、表示面10における明るさおよび暗さ(明暗)のばらつきを効果的に抑制することができる。
【0049】
また、第1実施形態では、上記のように、光出射部6a〜6dに、光を発する光源部61と、光源部61からの光を反射シート5に導くレンズ62a〜62dとを設ける。これにより、レンズ62a〜62dにより容易に光源部61からの光の向きを変えることができるので、光出射部6a〜6dは、互いに異なる反射領域Aに向けて容易に光を出射することができる。
【0050】
また、第1実施形態では、上記のように、光出射部6a〜6dを、互いに光源部61に対するレンズ62a〜62dの配光特性を異ならせることにより、光の出射方向を異ならせて、反射シート5の異なる反射領域に光を照射するように構成する。これにより、光源部61に対するレンズ62a〜62dの配光特性を異ならせる場合には、設計上、各光出射部6a〜6dを同様の位置に配置することができる。また、互いに光出射部6a〜6d自体の設置角度を異ならせる場合には、同じ構成の光出射部6a〜6dにより、互いに異なる反射領域Aに光を照射することができる。これらにより、光出射部6a〜6dの構成を簡素化することができる。
【0051】
また、第1実施形態では、上記のように、レンズ62a〜62dに、光源部61からの光を反射および屈折させることにより略平行な光にするコリメータレンズを設ける。これにより、コリメータレンズにより略平行な光を容易に得ることができる。これにより、光出射部6a〜6dは、所定の反射領域Aに光が略収まるように、光を出射することができる。
【0052】
[第2実施形態]
次に、
図1および
図6を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、光出射部6a〜6bの形状を異ならせること(配光特性を異ならせること)により、光の出射方向を異ならせて、反射シート5の異なる反射領域A1〜A4に光を照射した上記第1実施形態とは異なり、光出射部206a〜206b自体の設置角度を異ならせることにより、光の出射方向を異ならせて、反射シート5の異なる反射領域A1〜A4に光を照射するように構成した例について説明する。なお、第2実施形態のテレビジョン装置200(
図1参照)は、第1実施形態と同様に、単位構成Uが幅方向(X方向)に複数(4個)並ぶように配置されている。以下の説明では、1個の単位構成Uについて説明し、他の単位構成Uについて説明を省略する。
【0053】
図6に示すように、第2実施形態によるテレビジョン装置200(
図1参照)は、光出射部206a〜206dを備えている。
【0054】
光出射部206a〜206dは、それぞれ、上記第1実施形態の光出射部6a〜6dと同様の位置に配置されている。
【0055】
図6(a)に示すように、光出射部206aは、光を発する光源部(LEDパッケージ)61と、光源部61からの光を反射シート5に導くレンズ262とを備えている。レンズ262は、基板7側に光源部61を配置するための凹部263を含んでいる。凹部263は、レンズ262のZ方向に延びる中心軸線α上に配置されている。すなわち、図示しないが、光源部61は、中心軸線αが延びる方向から見て、レンズ262の中心に配置されている。これにより、
図6(a)に示すように、光出射部206aは、中心軸線αに沿って光出射部206aの上方に向けて光を出射するように構成されている。なお、光出射部206b〜206dは、光出射部206aと同様の構成を備えている。
【0056】
光出射部206a〜206dは、互いに光出射部206a〜206d自体の設置角度を異ならせることにより、光の出射方向を異ならせて、反射シート5の異なる反射領域に光を照射するように構成されている。光出射部206a〜206dは、それぞれ、反射領域A1〜A4に光を照射するように構成されている。
【0057】
第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0058】
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0059】
第2実施形態では、上記のように、光出射部206a〜206dは、互いに光出射部206a〜206d自体の設置角度を異ならせることにより、光の出射方向を異ならせて、反射シート5の異なる反射領域Aに光を照射するように構成されている。これにより、同じ構成の光出射部206a〜206dにより、互いに異なる反射領域Aに光を照射することができる。この結果、光出射部206a〜206dの構成を簡素化することができる。
【0060】
第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0061】
[第3実施形態]
次に、
図1および
図7を参照して、第3実施形態について説明する。この第3実施形態では、光出射部6a〜6bを前後方向(Y方向)において1個配置(1列で配置)した上記第1実施形態とは異なり、光出射部306aおよび306b(306cおよび306d)を前後方向(Y方向、表示部1の表示面10(
図2参照)に直交する方向)において複数(2個)並べて配置する例について説明する。なお、第3実施形態のテレビジョン装置300(
図1参照)は、上記第1実施形態と同様に、単位構成Uが幅方向(X方向)に複数(4個)並ぶように配置されている。以下の説明では、1個の単位構成Uについて説明し、他の単位構成Uについて説明を省略する。
【0062】
図7に示すように、第3実施形態によるテレビジョン装置300(
図1参照)は、光出射部306a〜306dを備えている。
【0063】
光出射部306a〜306dは、それぞれ、上記第1実施形態の光出射部6a〜6dと同様の構成を備えている。光出射部306aおよび306bは、前後方向(Y方向)に並ぶように配置されている。また、光出射部306aは、光出射部306bの後方側(Y2方向側)に配置されている。同様に、光出射部306cおよび306dは、前後方向(Y)に並ぶように配置されている。また、光出射部306cは、光出射部306dの後方側(Y2方向側)に配置されている。光出射部306cおよび306dは、光出射部306aおよび306bの幅方向一方側(X1方向側)に隣接して配置されている。なお、光出射部306cおよび306dは、光出射部306aおよび306bの幅方向他方側(X2方向側)に隣接して配置されていてもよい。
【0064】
光出射部306a〜306dは、それぞれ、反射領域A1〜A4に光を照射するように構成されている。
【0065】
第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0066】
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0067】
第3実施形態では、上記のように、光出射部306a〜306dは、表示部1の表示面10に直交する方向において、複数並べて設けられている。これにより、表示部1の表示面10に直交する方向において、反射シート5に近い一の光出射部から、一の光出射部に近い反射領域Aに光を照射するとともに、反射シート5から遠い他の光出射部から、他の光出射部から遠い反射領域Aに光を照射するようにテレビジョン装置300を構成することができる。このため、反射シート5に近い一の光出射部から、遠い反射領域Aに光を照射するとともに、反射シート5から遠い他の光出射部から、近い反射領域Aに光を照射する場合と比較して、一の光出射部から反射シート5に入射する光の入射角と、他の光出射部から反射シート5に入射する光の入射角との差を小さくすることができる。このため、反射領域Aから反射された光を表示面10の所定範囲に、均等に導くことができる。
【0068】
第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0069】
[第4実施形態]
次に、
図1および
図8を参照して、第4実施形態について説明する。この第4実施形態では、光出射部6a〜6bを互いに異なる方向に向けて光を出射するように構成した上記第1実施形態とは異なり、光出射部406a〜406bを互いに略平行な方向に光を出射するように構成した例について説明する。
【0070】
図8に示すように、第4実施形態によるテレビジョン装置400(
図1参照)は、光出射部406a〜406dを備えている。
【0071】
光出射部406a〜406dは、それぞれ、光源部61と、光源部61からの光を表示面10と略平行なZ方向に出射するレンズ462a〜462dとを有している。つまり、光出射部406a〜406dは、互いに平行な方向に光を出射している。また、光出射部406a〜406dは、それぞれ、レンズ462a〜462dの中心軸線αが上下方向(Z方向)に延びるように配置されている。また、レンズ462a〜462dは、前後方向(X方向)において、互いに接続され、一体的に形成されている。
【0072】
光出射部406a〜406dは、それぞれ、反射領域A1〜A4に光を照射するように構成されている。
【0073】
第4実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0074】
(第4実施形態の効果)
第4実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0075】
第4実施形態では、上記のように、光出射部406a〜406dを、それぞれ、表示部1の表示面10に略平行な方向に光を出射するように構成する。これにより、光出射部406a〜406dから出射された光の反射シート5への入射角を揃えることができるので、反射領域Aから反射された光を、表示面10の所定範囲に、より均等に導くことができる。
【0076】
第4実施形態では、上記のように、光出射部406a〜406dは、光を発する光源部61と、光源部61からの光を反射シート5に導くレンズ462a〜462dとを含み、光出射部406a〜406dのレンズ462a〜462dは、表示部1の表示面10に直交する方向において、互いに接続されて、一体的に形成されている。これにより、光出射部406a〜406dのレンズ462a〜462dが一体的に形成されるので、装置構成を簡素化することができる。
【0077】
第4実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0078】
[第5実施形態]
次に、
図1および
図9を参照して、第5実施形態について説明する。この第5実施形態では、光出射部306a〜306bを反射シート5の下端近傍にのみ配置した上記第3実施形態とは異なり、光出射部506a〜506bを反射シート505の下端近傍および上端近傍の両方に配置する例について説明する。
【0079】
図9に示すように、第5実施形態によるテレビジョン装置500(
図1参照)は、光出射部506a〜506dと、反射シート505とを備えている。
【0080】
光出射部506aおよび506bと、光出射部506cおよび506dとは、それぞれ、上下方向(Z方向)において反射シート505の互いに向かい合う端部の下方側(一方側)および上方側(他方側)に設けられている。光出射部506aと、光出射部506cとは、上記第3実施形態の光出射部306aと同様の構成を備えている。また、光出射部506bと、光出射部506dとは、上記第3実施形態の光出射部306bと同様の構成を備えている。なお、光出射部506aおよび506bは、特許請求の範囲の「第1光出射部」の一例であり、光出射部506cおよび506dは、特許請求の範囲の「第2光出射部」の一例である。
【0081】
反射シート505は、上記第3実施形態とは異なり、幅方向(X方向)から見て、上下方向(Z方向)の中間位置Qが前方に突出するシート形状を有している。また、反射シート505は、中間位置Qの上方に反射領域A10およびA20を有し、中間位置Qの下方に反射領域A1およびA2を有している。
【0082】
光出射部506a〜506dは、それぞれ、反射領域A1、A2、A10およびA20に光を照射するように構成されている。
【0083】
光出射部506aおよび506bと、光出射部506cおよび506dとは、上下方向において対称な構成である。また、反射シート505も、上下方向において、中間位置Qに対して対称な構成である。
【0084】
第5実施形態のその他の構成は、上記第3実施形態と同様である。
【0085】
(第5実施形態の効果)
第5実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0086】
第5実施形態では、上記のように、反射シート5の互いに向かい合う端部の一方側に配置される光出射部506a、506bと、他方側に配置される光出射部506c、506dとを設ける。これにより、光出射部が反射シート5の互いに向かい合う端部の一方側にのみ設けられる場合と比較して、光出射部506a、506bおよび光出射部506c、506dから反射領域Aまでの最大の導光距離を短くすることができる。これにより、光のエネルギーロスを抑制することができる。
【0087】
第5実施形態のその他の効果は、上記第3実施形態と同様である。
【0088】
[第6実施形態]
次に、
図10を参照して、第6実施形態について説明する。この第6実施形態では、上記第1実施形態の構成に加えて、反射シート605が仕切壁654を有する例について説明する。
【0089】
図10に示すように、第6実施形態によるテレビジョン装置600(
図1参照)は、反射シート605を備えている。
【0090】
反射シート605は、仕切壁654を含んでいる。仕切壁654は、反射シート本体51から表示部1(
図1参照)に向けて延びるとともに、光出射部6a〜6d(
図3参照)からの光の出射方向に沿って延びている。また、仕切壁654は、X方向の所定間隔ごとに複数(3個)設けられている。仕切壁654は、反射部の反射領域AをX方向に複数(4個)に区画している。
【0091】
第6実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0092】
(第6実施形態の効果)
第6実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0093】
第6実施形態では、上記のように、反射シート605を、表示部1に沿って配置し、光を表示部1側に反射する反射シート本体51と、反射シート本体51から表示部1に向けて延びるとともに、光出射部6a〜6dからの光の出射方向に沿って延びており、反射シート605の反射領域Aを区画する仕切壁654とを設ける。これにより、仕切壁654により、仕切壁654の一方側の反射領域Aから他方側の反射領域Aへの光漏れを抑制することができる。
【0094】
第6実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0095】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0096】
たとえば、上記第1〜第6実施形態では、テレビジョン装置に本発明を適用した例を示したが、テレビジョン装置以外の表示装置に本発明を適用してもよい。
【0097】
また、上記第1〜第6実施形態では、反射シートの上方端部または下方端部に光出射部を配置した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、反射シートの幅方向端部に光出射部を配置してもよい。
【0098】
また、上記第2実施形態では、光出射部自体を傾斜させた例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、光出射部ではなく、光出射部が設置される基板を傾けてもよい。
【0099】
また、上記第1〜第6実施形態では、反射領域を4行4列のマトリクス状に配置した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、反射領域を5行5列などの4行4列以外のマトリクス状に配置してもよい。
【0100】
また、上記第1〜第6実施形態では、1つの反射領域に対して1つの光出射部から光を照射するように構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、1つの反射領域に対して複数の光出射部から光を照射してもよい。
【0101】
また、上記第1〜第6実施形態では、特許請求の範囲の「反射部」として、シート状の反射シート5を用いた例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、シート状以外の反射部を用いてもよい。この場合、反射部の反射面(表示部側の面)が、光出射部側の反射部の一方端部から、一方端部とは逆側の他方端部に向かって、表示部に近づくように傾斜するのが好ましい。
【0102】
また、上記第1〜第6実施形態では、テレビジョン装置が導光板を備えない例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、テレビジョン装置が導光板を備えていてもよい。