【解決手段】第1絶縁層110と、第1絶縁層の一面に形成される収容溝120と、第1絶縁層に埋め込まれ、一面が第1絶縁層の一面から露出する内部導体パターン310と、収容溝に配置される電子部品500と、電子部品及び内部導体パターンをカバーするように第1絶縁層上に形成される第2絶縁層210と、第1絶縁層及び第2絶縁層のそれぞれに形成される外部導体パターン410と、外部導体パターンと内部導体パターンとを互いに接続するために第1絶縁層及び/または第2絶縁層に形成され、外部導体パターンに接続する一端から内部導体パターンに接続する他端に行くほど直径が減少する第1ビアV1と、を含む。
前記外部導体パターンと前記電子部品とを互いに接続するために前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層のうちの少なくとも一方に形成される第2ビアをさらに含む請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電子部品内蔵プリント回路基板。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本出願で用いた用語は、ただ特定の実施例を説明するために用いたものであって、本発明を限定するものではない。単数の表現は、文の中で明白に表現しない限り、複数の表現を含む。
【0010】
本出願において、「含む」または「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在を指定するものであって、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたもの等の存在または付加可能性を予め排除するものではないことを理解しなくてはならない。
【0011】
また、明細書の全般にわたって、「上に」とは、対象部分の上または下に位置することを意味し、必ずしも重力方向を基準にして上側に位置することを意味するものではない。
【0012】
また、「結合」とは、各構成要素の間の接触関係において、各構成要素が物理的に直接接触する場合のみを意味するものではなく、他の構成が各構成要素の間に介在され、該他の構成に構成要素がそれぞれ接触している場合まで包括する概念として使用する。
【0013】
図面に示された各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜上任意に示したものであって、本発明が必ずしもそれらに限定されることはない。
【0014】
以下、本発明に係る電子部品内蔵プリント回路基板の実施例を添付図面を参照して詳細に説明し、添付図面を参照して説明するに当たって、同一または対応する構成要素には同一の図面符号を付し、これに対する重複説明を省略する。
【0017】
図1は、本発明の一実施例に係る電子部品内蔵プリント回路基板を示す図である。
【0018】
図1を参照すると、本発明の一実施例に係る電子部品内蔵プリント回路基板1000は、第1絶縁層110と、収容溝120と、内部導体パターン310と、電子部品500と、第2絶縁層210とを含み、接着層600と、外部導体パターン410と、第1ビアV1と、第2ビアV2とをさらに含むことができる。
【0019】
第1絶縁層110は、熱可塑性絶縁樹脂、熱硬化性絶縁樹脂及び光硬化性絶縁樹脂のうちのいずれか1種で形成することができる。または、第1絶縁層110としては、上述の絶縁樹脂のうちのいずれか1種にガラス繊維等の補強材が含浸されたものを用いることができる。または、第1絶縁層110としては、上述の絶縁樹脂のうちのいずれか1種に有機フィラー及び/または無機フィラーが分散されたものを用いることもできる。
【0020】
第1絶縁層110は、一面及び一面に対向する他面を含む。第1絶縁層110の一面及び他面は、第1絶縁層110の厚さ方向において互いに対向する第1絶縁層110の上面及び下面となる。
【0021】
収容溝120は、第1絶縁層110の一面に形成される。収容溝120は、第1絶縁層110の一面に形成され、第1絶縁層110を厚さ方向に貫通しない形態を有する。収容溝120の底面は、第1絶縁層110の一面よりも第1絶縁層110の厚さ方向の中心に近く形成される。収容溝120の深さは、後述する内部導体パターン310の厚さ及び電子部品500の厚さ等を考慮して変更可能である。
【0022】
本実施例においての収容溝120は通常の場合と異なって、第1絶縁層110の一面に埋め込まれるように形成されたダミーパターン320を除去することにより形成される。絶縁層の一部を除去して収容溝またはキャビティを形成する通常の方法の場合は、絶縁層を除去する過程で発生した残留樹脂(スミア)及び残留樹脂を除去するための工程(デスミア)により収容溝またはキャビティの内壁が不均一となる。しかし、本実施例によれば、収容溝120の形成の際に上述した残留樹脂が発生しないので、収容溝120の内側面をより均一に形成することができる。このため、より精密な寸法の収容溝120を形成することができる。
【0023】
内部導体パターン310は、第1絶縁層110に埋め込まれ、一面が第1絶縁層110の一面から露出される。すなわち、内部導体パターン310は、厚さ方向のすべてが第1絶縁層110に埋め込まれ、一面が第1絶縁層110の一面よりも第1絶縁層110の厚さ方向の中心に近く形成することができる。この場合、内部導体パターン310の一面が第1絶縁層110の一面から露出するように、第1絶縁層110には内部導体パターン310の一面を底面とする溝を形成することができる。または、内部導体パターン310は、厚さ方向のすべてが第1絶縁層110に埋め込まれ、一面が第1絶縁層110の一面と同じ平面上に配置されるように形成することができる。または、内部導体パターン310は、厚さ方向の一部が第1絶縁層110に埋め込まれ、厚さ方向の他の一部が第1絶縁層110の一面から突出するように形成することができる。
【0024】
内部導体パターン310が第1絶縁層110に埋め込まれることは、コアレス(coreless)工法と称する方法を用いて内部導体パターン310及び第1絶縁層110を形成するからである。コアレス工法により製造されたプリント回路基板は、コアド(cored)プリント回路基板に比べて、剛性のためにビルドアップ絶縁層よりも大きい厚さを有するコアを必要としない。これにより、本実施例によれば、相対的に薄板化された電子部品内蔵プリント回路基板を提供することができる。
【0025】
内部導体パターン310は、銅(Cu)を含む材質で形成できるが、本実施例の範囲はこれに限定されない。例として、内部導体パターン310は、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、金(Au)及び白金(Pt)のうちの少なくとも1種以上を含む材質で形成可能である。
【0026】
内部導体パターン310は、シグナルパターン、ビアパッド、パワーパターン及びグラウンドパターンのうちの少なくとも1種を含むことができる。
【0027】
電子部品500は、収容溝120に配置される。電子部品500の厚さは、収容溝120の深さよりも大きい値を有することができる。この場合に電子部品500は、収容溝120に配置され、厚さ方向の一部が第1絶縁層110の一面から突出することができる。
【0028】
電子部品500は、キャパシタ、インダクタ、及びレジスタ等の受動素子であり、これに限定されることはない。電子部品500がキャパシタである場合は、電子部品500は、薄膜キャパシタ、フィルムキャパシタ及びMLCC(Multi−Layered Ceramic Capacitor)のうちのいずれか1種であることができる。
【0029】
第2絶縁層210は、電子部品500及び第1絶縁層110上に形成される。本実施例の場合、第2絶縁層210は、第1絶縁層110及び電子部品500上に形成され、第1絶縁層110の一面から突出した電子部品500をカバーし、第1絶縁層110の一面と接触する。
【0030】
第2絶縁層210は、熱可塑性絶縁樹脂、熱硬化性絶縁樹脂及び光硬化性絶縁樹脂のうちのいずれか1種で形成されることができる。または、第2絶縁層210は、上述した絶縁樹脂のうちのいずれか1種にガラス繊維等の補強材が含浸されたものであってもよい。または、第2絶縁層210は、上述した絶縁樹脂のうちのいずれか1種に有機フィラー及び/または無機フィラーが分散されたものであってもよい。
【0031】
第2絶縁層210は、収容溝120の内壁と電子部品500との間を充填することができる。収容溝120の横断面積と電子部品500の横断面積とは互いに一致しないこともあるので、収容溝120の内壁と電子部品500の側面との間には空き空間が生じ得る。第2絶縁層210により上述した空き空間を充填することにより、電子部品500の移動を制限できる。電子部品500は、下面が収容溝120の底面である第1絶縁層110と接触し、上面及び側面が第2絶縁層210と接触する。
【0032】
内部導体パターン310の一面は、第1絶縁層110の一面よりも下部に配置され得る。すなわち、
図1に示すように、内部導体パターン310は、厚さ方向のすべてが第1絶縁層110に埋め込まれ、一面が第1絶縁層110の一面よりも第1絶縁層110の厚さ方向の中心に近く形成されることができる。内部導体パターン310の一面は、第1絶縁層110の一面から露出するので、第1絶縁層110の一面には内部導体パターン310の一面を底面とする溝が形成される。この場合、第2絶縁層210は、上述した溝を充填し、内部導体パターン310の一面と接触できる。
【0033】
接着層600は、収容溝120の底面と電子部品500との間に介在され得る。接着層600は、収容溝120に配置された電子部品500の移動を制限することができる。接着層600は、エポキシ樹脂を含むことができ、これに限定されず、電気絶縁特性及び接着特性を有する任意の物質を含むことができる。
【0034】
外部導体パターン410は、第1絶縁層110及び第2絶縁層210上にそれぞれ形成されることができる。すなわち、外部導体パターン410は、第1絶縁層110の他面に形成され、第2絶縁層210の他面に形成されることができる。
【0035】
図1を参照すると、外部導体パターン410は、第1絶縁層110の下面及び第2絶縁層210の上面にそれぞれ形成されることができる。
【0036】
外部導体パターン410は、銅(Cu)を含む材質で形成可能であるが、本実施例の範囲がこれに限定されることはない。例として、外部導体パターン410は、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、金(Au)及び白金(Pt)のうちの少なくとも1種以上を含む材質で形成可能である。
【0037】
外部導体パターン410は、接続パッド、シグナルパターン、ビアパッド、パワーパターン及びグラウンドパターンのうちの少なくとも1種を含むことができる。
【0038】
第1ビアV1は、外部導体パターン410と内部導体パターン310とを互いに接続するために第1絶縁層110及び/または第2絶縁層210に形成される。
図1を基準にして、
図1の上部に示された第1ビアV1は、第2絶縁層210を貫通し、内部導体パターン310と第2絶縁層210の上面に形成された外部導体パターン410とを電気的に互いに接続させる。
図1の下部に示された第1ビアV1は、第1絶縁層110を貫通し、内部導体パターン310と第1絶縁層110の下面に形成された外部導体パターン410とを電気的に互いに接続させる。
【0039】
第1ビアV1は、外部導体パターン410に接続する一端から内部導体パターン310に接続する他端に行くほど直径が減少する。すなわち、第1ビアV1は、内部導体パターン側に行くほど直径が減少する。各第1ビアV1の直径が最小となる部分は内部導体パターンと接触する各第1ビアV1の他端である。
【0040】
第1ビアV1は、銅(Cu)を含む材質で形成できるが、本実施例の範囲がこれに限定されることはない。例として、第1ビアV1は、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、金(Au)及び白金(Pt)のうちの少なくとも1種以上を含む材質で形成することができる。
【0041】
第2ビアV2は、外部導体パターン410と電子部品500とを互いに接続するために第1絶縁層110または第2絶縁層210に形成される。
図1を基準にして、
図1の上部に示された第2ビアV2は、第2絶縁層210を貫通し、電子部品500の外部電極と第2絶縁層210の上面に形成された外部導体パターン410とを電気的に互いに接続させる。
図1の下部に示された第2ビアV2は、第1絶縁層110を貫通し、電子部品500の外部電極と第1絶縁層110の下面に形成された外部導体パターン410とを電気的に互いに接続させる。
【0042】
第2ビアV2は、銅(Cu)を含む材質で形成できるが、本実施例の範囲がこれに限定されることはない。例として、第2ビアV2は、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、金(Au)及び白金(Pt)のうちの少なくとも1種以上を含む材質で形成されることができる。
【0043】
一方、
図1には第2ビアV2の横断面積が電子部品500に近いほど小さくなることを示しているが、これは例示に過ぎない。すなわち、第2ビアV2は、第2ビアV2を形成するためのビアホールの加工方法により、
図1とは異なって、実質的に同一の横断面積を有する柱状に形成されることができる。
【0044】
また、
図1に示されている第2ビアV2の数は例示に過ぎず、本発明の範囲がこれに限定されることはない。すなわち、
図1とは異なって、第2ビアV2は、電子部品500の上部または下部のうちのいずれかに対に形成されることができる。または、第2ビアV2は、外部電極のうちのある1つに接続されるもの及び外部電極のうちの他の1つに接続されるものがそれぞれ電子部品500の上部及び下部に形成されることもできる。または、
図1とは異なって、半導体チップを電子部品500として用いる場合、第2ビアV2は、半導体チップの活性面に接続するように電子部品500の上部または下部のうちのいずれかに2つ以上複数に形成されることもできる。
【0045】
また、本実施例の場合、外部導体パターン410の少なくとも一部を露出する開口を含み、外部導体パターン410をカバーするように、外部導体パターン410、第1絶縁層110及び第2絶縁層210上に形成されたソルダーレジストSRをさらに含むことができる。
【0047】
図2は、本発明の他の実施例に係る電子部品内蔵プリント回路基板を示す図である。
【0048】
図2を参照すると、本発明の他の実施例に係る電子部品内蔵プリント回路基板2000は、第1絶縁層110と、収容溝120と、内部導体パターン310と、電子部品500と、中間絶縁層700と、対応溝220と、第2絶縁層210と、を含む。
【0049】
本実施例に適用する第1絶縁層110、収容溝120、内部導体パターン310、電子部品500及び第2絶縁層210については、本発明の一実施例で説明したので、以下ではそれらに関する詳細な説明を省略し、一実施例と差のある部分のみを説明する。
【0050】
対応溝220は、後述する中間絶縁層700と接触する第2絶縁層210の一面に形成される。対応溝220は、上述した収容溝120とともに本実施例に係る電子部品内蔵プリント回路基板に電子部品500を内蔵するための空間を提供する。上述したように、収容溝120の深さよりも電子部品500の厚さが大きい値を有する場合があるので、対応溝220は、第1絶縁層110の一面から突出した電子部品500の厚さ方向の一部を収容する。
【0051】
対応溝220は、上述した収容溝120の製造方法と同じ方法により形成することができる。すなわち、対応溝220は、第2絶縁層210の一面に形成されたダミーパターン320を除去することにより、第2絶縁層210の一面に形成することができる。
【0052】
中間絶縁層700は、第1絶縁層110と第2絶縁層210との間に介在される。上述した本発明の一実施例では第1絶縁層110と第2絶縁層210とが互いに接触したが、本実施例の場合は、第1絶縁層110と第2絶縁層210とが互いに接触せず、両者の間に中間絶縁層700が介在される。すなわち、中間絶縁層700の一面は第1絶縁層110の一面と接触し、中間絶縁層700の一面と対向する中間絶縁層700の他面は第2絶縁層210の一面と接触する。これにより、第1絶縁層110と第2絶縁層210とは中間絶縁層700を媒介にして互いに結合する。
【0053】
中間絶縁層700は、熱可塑性絶縁樹脂、熱硬化性絶縁樹脂及び光硬化性絶縁樹脂のうちのいずれか1種で形成することができる。または、中間絶縁層700は、上述の絶縁樹脂のうちのいずれか1種にガラス繊維等の補強材が含浸されたもので形成されることができる。または中間絶縁層700は、上述の絶縁樹脂のうちのいずれか1種に有機フィラー及び/または無機フィラーが分散されたもので形成されることができる。
【0054】
中間絶縁層700は、収容溝120及び対応溝220のそれぞれの内壁と電子部品500との間を充填する。中間絶縁層700により、電子部品500が収容溝120及び/または対応溝220内で移動することが制限される。
【0055】
(電子部品内蔵プリント回路基板の製造方法)
【0056】
図3から
図13は、本発明の一実施例に係るプリント回路基板の製造工程を順次に示す図である。
【0057】
先ず、
図3を参照すると、キャリアCに内部導体パターン310及びダミーパターン320を形成する。
【0058】
キャリアCは、支持部材Sと、支持部材Sの両面に形成された第1金属箔CF1と、上部及び下部の第1金属箔CF1にそれぞれ形成された第2金属箔CF2と、を含むことができる。キャリアCは、第1金属箔CF1と第2金属箔CF2との間に介在された離型層をさらに含むことができる。
【0059】
本実施例の場合、第1金属箔CF1及び第2金属箔CF2はすべて銅(Cu)で形成されるので、以下では第1金属箔CF1及び第2金属箔CF2をそれぞれ第1銅箔CF1及び第2銅箔CF2と称する。
【0060】
内部導体パターン310及びダミーパターン320は、キャリアCの第2銅箔CF2にそれぞれ形成される。内部導体パターン310及びダミーパターン320は、第2銅箔CF2に、内部導体パターン310の形成領域及びダミーパターン320の形成領域に対応する領域を開放したメッキレジストパターンを形成した後に、第2銅箔CF2を給電層として電解メッキを行い、メッキレジストパターンを除去することにより形成することができる。
【0061】
ダミーパターン320は、後述する工程により除去され、第1絶縁層110に収容溝120を形成する構成である。したがって、ダミーパターン320の厚さは電子部品500の厚さ及び第1絶縁層110の厚さを考慮して様々に変更可能である。すなわち、
図3とは異なって、ダミーパターン320は、内部導体パターン310よりも厚くまたは薄く形成されることができる。
【0062】
次に、
図4を参照すると、内部導体パターン310及びダミーパターン320をカバーするようにキャリアCの両面に第1絶縁層110を形成する。
【0063】
第1絶縁層110は、半硬化(B−stage)絶縁フィルムが金属箔の一面に形成されたRCC(Resin Coated Copper)をキャリアCの両面にラミネーションすることにより形成することができる。半硬化絶縁フィルムは、キャリアCの両面に積層された後に加熱及び加圧されることで完全硬化(C−stage)することができる。
【0064】
一方、RCCを用いて第1絶縁層110を形成する方法とは異なって、第1絶縁層110及び第3金属箔CF3は、キャリアCにそれぞれ形成されることができる。
図4には、第1絶縁層110に第3金属箔CF3が形成されていることを示しているが、本発明の範囲がこれに限定されることはない。
【0065】
本実施例の場合、第3金属箔CF3を銅(Cu)で形成するので、以下では第3金属箔CF3を第3銅箔CF3と称する。
【0066】
次に、
図5を参照すると、キャリアCから第1絶縁層110を分離する。
【0067】
上述したように、キャリアCの第1銅箔CF1と第2銅箔CF2との間には離型層を形成でき、または、両者の界面に低粗度面を形成できる。このため、キャリアCと第1絶縁層110との分離は、キャリアCの第1銅箔CF1と第2銅箔CF2との間で生じる。その結果、キャリアCから分離された第1絶縁層110の一面には第1銅箔CF1が付着されている。
【0068】
第1絶縁層110の一面に付着された第1銅箔CF1は、銅エッチング液により除去でき、または物理的研磨等の方法により除去できる。銅エッチング液により第1銅箔CF1を除去する場合は、第1絶縁層110の他面に形成された第3銅箔CF3が第1銅箔CF1とともに除去されることを防止するために、第3銅箔CF3にエッチングレジストを形成することができる。第3銅箔CF3に形成されたエッチングレジストは、第1銅箔CF1をエッチングにより除去した後に、第3銅箔CF3から剥離されることができる。
【0069】
内部導体パターン310及びダミーパターン320が銅(Cu)で形成された場合は、第1銅箔CF1を銅エッチング液により除去すると、内部導体パターン310及びダミーパターン320のそれぞれの一部も除去される。この場合、内部導体パターン310及びダミーパターン320のそれぞれの一面は、第1絶縁層110の一面よりも第1絶縁層110の厚さ中心に近く配置されることになる。すなわち、第1絶縁層110の一面には、内部導体パターン310及びダミーパターン320のそれぞれの一面を底面とする溝が形成され得る。
【0070】
次に、
図6及び
図7を参照すると、ダミーパターン320を除去する。
【0071】
先ず、
図5に示すように、第1絶縁層110の一面及び他面にそれぞれドライフィルム等を塗布し、ドライフィルムを選択的露光及び現像してダミーパターン320に対応する領域のみに開口部が形成されたエッチングレジストパターンERを形成する。
【0072】
その後に、
図6に示すように、エッチングレジストパターンERの開口部から露出したダミーパターン320を銅エッチング液により除去した後に、エッチングレジストパターンERを第1絶縁層110から剥離する。
【0073】
次に、
図8を参照すると、ダミーパターン320が除去されて形成された第1絶縁層110の収容溝120の底面に接着層600を形成する。
【0074】
接着層600は、接着フィルムを収容溝120の底面に積層するか、または液状の接着物質を収容溝120の底面に塗布することにより形成することができる。
【0075】
次に、
図9を参照すると、収容溝120に電子部品500を配置する。電子部品500は、接着層600により第1絶縁層110に固定できる。電子部品500の厚さは、収容溝120の深さよりも大きい値を有することができるので、電子部品500の一部が第1絶縁層110の一面から突出する。
【0076】
次に、
図10を参照すると、電子部品500及び第1絶縁層110上に第2絶縁層210を形成する。
【0077】
第2絶縁層210は、半硬化(B−stage)絶縁フィルムが金属箔の一面に形成されているRCC(Resin Coated Copper)を第1絶縁層110の一面にラミネーションすることにより形成することができる。半硬化絶縁フィルムは、第1絶縁層110の一面に積層された後に加熱及び加圧されることにより完全硬化(C−stage)することができる。
【0078】
一方、RCCを用いて第2絶縁層210を形成する方法とは異なって、第2絶縁層210及び第4金属箔CF4は、第1絶縁層110にそれぞれ形成されることができる。
図10には、第2絶縁層210に第4金属箔CF4が形成されていることを示しているが、本発明の範囲がこれに限定されることはない。
【0079】
本実施例の場合は、第4金属箔CF4が銅(Cu)で形成されるため、以下では第4金属箔CF4を第4銅箔CF4と称する。
【0080】
次に、
図11を参照すると、第1絶縁層110及び第2絶縁層210に第1ビアホールVH1及び第2ビアホールVH2を形成し、その後にシード層SLを形成する。
【0081】
先ず、第1及び第2絶縁層110、210に第1ビアホールVH1及び第2ビアホールVH2を形成する。第1ビアホールVH1及び第2ビアホールVH2は、メカニカルドリリングまたはレーザドリリングにより形成することができる。第1及び第2絶縁層110、210が光硬化性絶縁樹脂を含む場合は、第1ビアホールVH1及び第2ビアホール(VH1)は、フォトリソグラフィ工程を経て第1及び第2絶縁層110、210に形成されることができる。または、第1ビアホールVH1及び第2ビアホールVH2は、第3及び第4銅箔CF3、CF4の一部を選択的に除去した後に、第1及び第2絶縁層110、210をエッチングすることで形成することができる。
【0082】
以後、第1ビアホールVH1及び第2ビアホールVH2の形成された第1絶縁層110及び第2絶縁層210の表面にシード層SLを形成する。シード層SLは、無電解銅メッキにより形成できるが、これに限定されず、スパッタリングまたは蒸着等の方法を用いて形成することもできる。また、シード層は、銅ではなく、異なる導電性物質を含むことができる。
【0083】
次に、
図12を参照すると、第1ビアV1、第2ビアV2及び外部導体パターン410を形成する。
【0084】
第1ビアV1、第2ビアV2及び外部導体パターン410は、第1絶縁層110の他面及び第2絶縁層210の他面に、外部導体パターン410の形成領域に対応する領域にのみ開口部を形成したメッキレジストパターンを形成した後に、シード層SLを給電層とする電解銅メッキを行うことにより形成することができる。メッキレジストパターンは、電解銅メッキ工程の後に剥離される。また、電解メッキ層が形成された領域を除いた領域に対応する第3銅箔CF3、第4銅箔CF4及びシード層SLは除去される。
【0085】
次に、
図13を参照すると、第1絶縁層110及び第2絶縁層210にソルダーレジストSRを形成することができる。
【0086】
ソルダーレジストSRは、フィルム形態で積層するか、液状の絶縁物質を第1及び第2絶縁層210に塗布した後に硬化することで形成することができる。ソルダーレジストSRは光硬化性物質を含むことができ、これに限定されることはない。
【0087】
本発明の一実施例に係る電子部品内蔵プリント回路基板の製造方法によれば、収容溝120を精密な寸法で形成することができる。また、コアレス工法により基板を製造するので、基板の薄板化を実現することができる。
【0088】
以上、本発明の一実施例について説明したが、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば特許請求の範囲に記載された本発明の思想から逸脱しない範囲内で、構成要素の付加、変更または削除等により本発明を様々に修正及び変更することができ、これも本発明の権利範囲内に含まれるものといえよう。