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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-200241(P2018-200241A)
(43)【公開日】2018年12月20日
(54)【発明の名称】三次元形状測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/25 20060101AFI20181122BHJP
   G03B 21/14 20060101ALI20181122BHJP
【FI】
   G01B11/25 H
   G03B21/14 D
   G03B21/14 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2017-105347(P2017-105347)
(22)【出願日】2017年5月29日
(71)【出願人】
【識別番号】000220505
【氏名又は名称】日本電産トーソク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】特許業務法人 志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】農宗 千典
(72)【発明者】
【氏名】郷司 裕介
(72)【発明者】
【氏名】坂東 賢也
(72)【発明者】
【氏名】木下 崇志
(72)【発明者】
【氏名】山田 正彰
【テーマコード(参考)】
2F065
2K203
【Fターム(参考)】
2F065AA21
2F065AA53
2F065DD02
2F065DD06
2F065DD14
2F065FF01
2F065FF04
2F065FF09
2F065HH06
2F065JJ03
2F065JJ05
2F065JJ07
2F065LL05
2F065NN20
2F065QQ25
2F065TT02
2F065TT08
2F065UU01
2K203FA79
2K203FB07
2K203GC09
2K203GC17
2K203GC19
2K203HA62
2K203KA85
(57)【要約】      (修正有)
【課題】簡単な構造で、かつ、容易に投射装置の焦点距離を変更できる三次元形状測定装置を提供する。
【解決手段】第1光学系31を有し、第1光学系31を介して光を対象物に投射する投射装置30と、対象物を撮像する撮像装置40と、投射装置30および撮像装置40を支持する筐体10aと、投射装置30の焦点距離を変更する第1コンバージョンレンズ51および第2コンバージョンレンズ52を有し、筐体10aに支持されるコンバージョンレンズユニット80と、を備える。第2コンバージョンレンズ52は、投射装置30の焦点距離を第1コンバージョンレンズ51が変更する焦点距離と異なる焦点距離に変更する。コンバージョンレンズユニット80は、投射装置30が第1コンバージョンレンズ51を介して対象物に光を投射可能な第1状態と、投射装置30が第2コンバージョンレンズ52を介して対象物に光を投射可能な第2状態と、に切換可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1焦点距離に設定された第1光学系を有し、前記第1光学系を介して光を対象物に投射する投射装置と、
前記対象物を撮像する撮像装置と、
前記投射装置および前記撮像装置を支持する筐体と、
前記投射装置の焦点距離を変更する第1コンバージョンレンズおよび第2コンバージョンレンズを有し、前記筐体に支持されるコンバージョンレンズユニットと、
を備え、
前記第2コンバージョンレンズは、前記投射装置の焦点距離を前記第1コンバージョンレンズが変更する焦点距離と異なる焦点距離に変更し、
前記撮像装置は、前記投射装置が光を投射する投射方向と直交する第1方向において、前記投射装置を挟んで一対設けられ、
前記コンバージョンレンズユニットは、前記投射装置が前記第1コンバージョンレンズを介して前記対象物に光を投射可能な第1状態と、前記投射装置が前記第2コンバージョンレンズを介して前記対象物に光を投射可能な第2状態と、に切換可能である、三次元形状測定装置。
【請求項2】
前記コンバージョンレンズユニットは、前記第1状態と、前記第2状態と、前記投射装置が前記第1コンバージョンレンズおよび前記第2コンバージョンレンズを介さずに前記対象物に光を投射可能な第3状態と、に切換可能である、請求項1に記載の三次元形状測定装置。
【請求項3】
前記コンバージョンレンズユニットは、前記第1コンバージョンレンズおよび前記第2コンバージョンレンズを支持するレンズ支持部を有し、
前記レンズ支持部は、
前記レンズ支持部を前記投射方向に貫通する貫通孔を有し、かつ、
前記コンバージョンレンズユニットが前記第1状態となる第1位置と、前記コンバージョンレンズユニットが前記第2状態となる第2位置と、前記コンバージョンレンズユニットが前記第3状態となる第3位置と、の間で前記筐体に対して相対的に移動可能であり、
前記第1コンバージョンレンズは、前記レンズ支持部が前記第1位置にある場合に前記投射方向において前記第1光学系の前側に対向して配置され、
前記第2コンバージョンレンズは、前記レンズ支持部が前記第2位置にある場合に前記投射方向において前記第1光学系の前側に対向して配置され、
前記貫通孔は、前記レンズ支持部が前記第3位置にある場合に前記投射方向において前記第1光学系の前側に対向して配置される、請求項2に記載の三次元形状測定装置。
【請求項4】
前記レンズ支持部は、前記投射方向と直交する第2方向に移動することで、前記第1位置と前記第2位置と前記第3位置との間を移動可能である、請求項3に記載の三次元形状測定装置。
【請求項5】
前記第2方向は、前記第1方向と直交する方向である、請求項4に記載の三次元形状測定装置。
【請求項6】
前記レンズ支持部は、前記投射方向と平行な軸周りに回転することで、前記第1位置と前記第2位置と前記第3位置との間を移動可能である、請求項3に記載の三次元形状測定装置。
【請求項7】
前記コンバージョンレンズユニットは、
前記第1光学系よりも前記第1方向の一方側の位置から前記第1光学系に向かって延びる第1ガイド部と、
前記第1光学系よりも前記第1方向の他方側の位置から前記第1光学系に向かって延びる第2ガイド部と、
前記第1コンバージョンレンズを支持し、前記第1ガイド部に移動可能に取り付けられる第1レンズ支持部と、
前記第2コンバージョンレンズを支持し、前記第2ガイド部に移動可能に取り付けられる第2レンズ支持部と、
を有し、
前記第1レンズ支持部は、前記第1ガイド部の延びる方向に沿って、前記第1コンバージョンレンズが前記投射方向において前記第1光学系の前側に対向して配置される第4位置と、前記第4位置よりも前記第1方向の一方側の第5位置と、の間で前記筐体に対して相対的に移動可能であり、
前記第2レンズ支持部は、前記第2ガイド部の延びる方向に沿って、前記第2コンバージョンレンズが前記投射方向において前記第1光学系の前側に対向して配置される第6位置と、前記第6位置よりも前記第1方向の他方側の第7位置と、の間で前記筐体に対して相対的に移動可能であり、
前記第1レンズ支持部が前記第4位置にあり、かつ、前記第2レンズ支持部が前記第7位置にある場合に、前記コンバージョンレンズユニットが前記第1状態となり、
前記第1レンズ支持部が前記第5位置にあり、かつ、前記第2レンズ支持部が前記第6位置にある場合に、前記コンバージョンレンズユニットが前記第2状態となり、
前記第1レンズ支持部が前記第5位置にあり、かつ、前記第2レンズ支持部が前記第7位置にある場合に、前記コンバージョンレンズユニットが前記第3状態となる、請求項2に記載の三次元形状測定装置。
【請求項8】
前記第1ガイド部および前記第2ガイド部は、円弧状に延びる、請求項7に記載の三次元形状測定装置。
【請求項9】
前記第1コンバージョンレンズは、前記投射装置の焦点距離を長くするレンズであり、
前記第2コンバージョンレンズは、前記投射装置の焦点距離を短くするレンズである、請求項1から8のいずれか一項に記載の三次元形状測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元形状測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクタによって対象物に投射パターンを投射し、投射パターンが投射された対象物の画像をカメラによって撮像して対象物の三次元光学測定を行う装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−187669号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような装置において、大きさが互いに異なる複数の対象物を測定対象とする場合、各対象物の大きさに合わせてカメラの焦点距離を変更する場合がある。この場合、カメラの焦点距離の変更に合わせて、投射パターンを投射するプロジェクタの焦点距離を変更する。プロジェクタの焦点距離を変更する方法としては、プロジェクタに焦点距離を変更するコンバージョンレンズを装着する方法、およびプロジェクタにオートフォーカス機能を搭載する方法等が考えられる。
【0005】
しかし、プロジェクタにコンバージョンレンズを装着する場合、測定対象の大きさを変更する度にコンバージョンレンズを別のコンバージョンレンズと交換する必要があり、手間が掛かる。また、プロジェクタにオートフォーカス機能を搭載する場合、装置が複雑化し、装置の製造コストが増大する。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みて、簡単な構造で、かつ、容易に投射装置の焦点距離を変更できる三次元形状測定装置を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の三次元形状測定装置の一つの態様は、第1焦点距離に設定された第1光学系を有し、前記第1光学系を介して光を対象物に投射する投射装置と、前記対象物を撮像する撮像装置と、前記投射装置および前記撮像装置を支持する筐体と、前記投射装置の焦点距離を変更する第1コンバージョンレンズおよび第2コンバージョンレンズを有し、前記筐体に支持されるコンバージョンレンズユニットと、を備え、前記第2コンバージョンレンズは、前記投射装置の焦点距離を前記第1コンバージョンレンズが変更する焦点距離と異なる焦点距離に変更し、前記撮像装置は、前記投射装置が光を投射する投射方向と直交する第1方向において、前記投射装置を挟んで一対設けられ、前記コンバージョンレンズユニットは、前記投射装置が前記第1コンバージョンレンズを介して前記対象物に光を投射可能な第1状態と、前記投射装置が前記第2コンバージョンレンズを介して前記対象物に光を投射可能な第2状態と、に切換可能である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一つの態様によれば、簡単な構造で、かつ、容易に投射装置の焦点距離を変更できる三次元形状測定装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、第1実施形態の三次元形状測定装置の一部を示す斜視図である。
図2図2は、第1実施形態の三次元形状測定装置を模式的に示す平面図である。
図3図3は、第1実施形態の三次元形状測定装置を模式的に示す平面図である。
図4図4は、第1実施形態の三次元形状測定装置を模式的に示す平面図である。
図5図5は、第2実施形態の三次元形状測定装置の一部を示す斜視図である。
図6図6は、第2実施形態のコンバージョンレンズユニットを示す斜視図である。
図7図7は、第3実施形態の三次元形状測定装置の一部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
各図に示すXYZ軸座標系において、Z軸方向は、上下方向Zとする。X軸方向は、Z軸方向と直交する方向であり、投射装置30が投射する光の投射方向Xとする。Y軸方向は、Z軸方向およびX軸方向の両方と直交する方向とする。上下方向Zの正の側を「上側」と呼び、負の側を「下側」と呼ぶ。Y軸方向と平行な方向を幅方向Yと呼ぶ。なお、上側、下側および上下方向とは、単に各部の相対位置関係を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
【0011】
<第1実施形態>
図1から図4に示すように、本実施形態の三次元形状測定装置10は、筐体10aと、投射装置30と、撮像装置40と、第3コンバージョンレンズ53と、第4コンバージョンレンズ54と、駆動装置70a,70bと、コンバージョンレンズユニット80と、光照射装置60と、図示しない演算処理装置と、を備える。投射装置30は、第1焦点距離に設定された第1光学系31を有する。第1光学系31は、投射装置30の投射レンズを含む。撮像装置40aは、第2焦点距離に設定された第2光学系41を有する。第2光学系41は、撮像装置40aの撮像レンズを含む。第1光学系31の第1焦点距離と第2光学系41の第2焦点距離は、投射装置30の位置と撮像装置40の位置とに応じて適宜決められ、互いに同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。
【0012】
図2から図4に示すように、三次元形状測定装置10は、投射装置30によって対象物Os,Om,Obに光を投射し、光が投射された対象物Os,Om,Obを撮像装置40によって撮像する。そして、三次元形状測定装置10は、図示しない演算処理装置によって、撮像装置40が撮像した画像情報に基づいた演算処理を行い、対象物Os,Om,Obの形状を測定する。
【0013】
対象物Osと対象物Omと対象物Obとは、互いに大きさが異なる。対象物Omの大きさは、対象物Osの大きさよりも大きい。対象物Obの大きさは、対象物Omの大きさよりも大きい。図2は、対象物Omの形状を測定する場合を示している。図3は、対象物Osの形状を測定する場合を示している。図1および図4は、対象物Obの形状を測定する場合を示している。
【0014】
図1に示すように、投射装置30は、後述する筐体本体11の底板部11aの上面に固定されている。すなわち、筐体本体11は、投射装置30を支持する。投射装置30は、第1光学系31を介して光を対象物Os,Om,Obに投射する。投射装置30は、例えば、格子状のパターンの光を対象物Os,Om,Obに投射するプロジェクタである。投射装置30が投射する光の投射方向Xは、投射装置30から投射される光の中心である光軸J1と平行な方向である。光軸J1は、第1光学系31における投射レンズの光軸である。
【0015】
図2から図4に示すように、本実施形態の三次元形状測定装置10においては、撮像装置40は、投射装置30が光を投射する投射方向Xと直交する幅方向Yにおいて、投射装置30を挟んで撮像装置40aと撮像装置40bとの一対設けられている。そのため、2つの撮像装置40a,40bを用いて三角測量を行うことで、対象物Os,Om,Obの形状をより精度よく測定することができる。本実施形態において幅方向Yは、第1方向に相当する。
【0016】
撮像装置40aの第2光学系41(撮像レンズ)の光軸J2aおよび撮像装置40bの第2光学系41(撮像レンズ)の光軸J2bは、上下方向Zと直交し、かつ、投射装置30の光軸J1に対して傾いている。光軸J2a,J2bは、各撮像装置40から対象物Os,Om,Obに向かうに従って光軸J1に近づく向きに傾いている。光軸J2aと光軸J2bとは、光軸J1上で交わる。なお、撮像装置40aと撮像装置40bとは、平面視において投射装置30の光軸J1に対して線対称に配置されている点を除いて同様である。そのため、以下の説明においては、代表して、撮像装置40aについてのみ説明する場合がある。
【0017】
光軸J2aと平行な方向を光軸方向D2aとし、光軸J2bと平行な方向を光軸方向D2bとする。光軸方向D2a,D2bは、投射方向Xと交差する方向である。各光軸J1,J2a,J2bと平行な方向において、三次元形状測定装置10を基準として、対象物Os,Om,Ob側を「前側」と呼び、対象物Os,Om,Obと逆側を「後側」と呼ぶ。すなわち、投射方向Xの正の側は、前側である。投射方向Xの負の側は、後側である。なお、前側および後側とは、単に各部の相対位置関係を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
【0018】
図1に示す筐体10aは、投射装置30および撮像装置40aを支持する。筐体10aは、筐体本体11と、支持部材20と、を有する。筐体本体11は、三次元形状測定装置10の各部を内部に収容する。図1では、筐体本体11のうち一部の図示を省略している。図1では、筐体本体11のうち三次元形状測定装置10の各部を下側から支持する底板部11aおよび三次元形状測定装置10の各部の後側を覆う後板部11bを示している。
【0019】
支持部材20は、撮像装置40、第3コンバージョンレンズ53、第4コンバージョンレンズ54、光照射装置60および駆動装置70a,70bを支持する部材である。本実施形態において支持部材20は、幅方向Yにおいて投射装置30を挟んで2つ設けられている。2つの支持部材20は、底板部11a上に固定されている。2つの支持部材20は、平面視において投射装置30の光軸J1に対して線対称に配置されている点を除いて同様である。そのため、以下の説明においては、代表して、図1における右側に配置された支持部材20、すなわち撮像装置40aを支持する支持部材20についてのみ説明する場合がある。
【0020】
支持部材20は、第1部分21と、第2部分22と、を有する。第1部分21は、図1に示す移動方向D3aに延びる矩形板状である。移動方向D3aは、撮像装置40aが移動する方向である。移動方向D3aは、投射方向Xおよび光軸方向D2aの両方と平行な平面(XY平面)と平行で、かつ、光軸方向D2aと直交する方向である。第1部分21の板面は、上下方向Zと平行であり、かつ、光軸方向D2aと直交する。図2に示すように、第1部分21は、撮像装置40aの第2光学系41(撮像レンズ)の光軸方向D2aにおいて撮像装置40aの前側に位置する。
【0021】
第1部分21は、第1部分21を光軸方向D2aに貫通する貫通孔21aを有する。貫通孔21aは、第1部分21における移動方向D3aの中央に配置されている。図1に示すように、貫通孔21aの形状は、例えば、円形状である。貫通孔21aは、撮像装置40aが後述する第3撮像位置P3に位置する場合に撮像装置40aの第2光学系41(撮像レンズ)と光軸方向D2aに対向する。
【0022】
第1部分21は、第3コンバージョンレンズ53および第4コンバージョンレンズ54を支持する。より詳細には、第3コンバージョンレンズ53および第4コンバージョンレンズ54は、第1部分21を光軸方向D2aに貫通する2つの孔にそれぞれ嵌め合わされて、第1部分21に固定されている。これにより、第3コンバージョンレンズ53および第4コンバージョンレンズ54は、筐体10aに固定されている。第3コンバージョンレンズ53と第4コンバージョンレンズ54と貫通孔21aとは、移動方向D3aに沿って配置されている。第3コンバージョンレンズ53と第4コンバージョンレンズ54とは、移動方向D3aにおいて貫通孔21aを挟んで配置されている。第3コンバージョンレンズ53は、第4コンバージョンレンズ54よりも、移動方向D3aにおいて投射装置30に近い位置に配置されている。
【0023】
第2部分22は、第1部分21の上端部から光軸方向D2aの後側に延びる矩形板状である。第2部分22の平面視形状は、移動方向D3aに長い略長方形状である。第2部分22の板面は、上下方向と直交する。図示は省略するが、第2部分22の下面には、移動方向D3aに沿って延びるレールが設けられている。
【0024】
第3コンバージョンレンズ53および第4コンバージョンレンズ54は、撮像装置40の焦点距離を変更するレンズである。第3コンバージョンレンズ53および第4コンバージョンレンズ54は、各支持部材20の第1部分21に1つずつ設けられている。本実施形態において第3コンバージョンレンズ53は、撮像装置40の焦点距離を長くするレンズである。第3コンバージョンレンズ53は、例えば、テレコンバージョンレンズである。本実施形態において第4コンバージョンレンズ54は、撮像装置40の焦点距離を短くするレンズである。すなわち、第4コンバージョンレンズ54は、撮像装置40の焦点距離を第3コンバージョンレンズ53が変更する焦点距離と異なる焦点距離に変更する。第4コンバージョンレンズ54は、例えば、ワイドコンバージョンレンズである。
【0025】
第3コンバージョンレンズ53は、撮像装置40が後述する第1撮像位置P1に位置する場合に撮像装置40の第2光学系41(撮像レンズ)と光軸方向D2a,D2bに対向する。第4コンバージョンレンズ54は、撮像装置40が後述する第2撮像位置P2に位置する場合に撮像装置40の第2光学系41と光軸方向D2a,D2bに対向する。
【0026】
撮像装置40aは、投射装置30から射出された光が投射される対象物Os,Om,Obを、第2光学系41を介して撮像する。撮像装置40aは、第1撮像位置P1と、第2撮像位置P2と、第3撮像位置P3と、の間で移動方向D3aに沿って移動可能に筐体10aに支持されている。より詳細には、撮像装置40aは、第2部分22の下側において、第2部分22の下面に設けられたレールに取り付けられている。撮像装置40aは、このレールに沿って移動方向D3aに移動可能である。
【0027】
第1撮像位置P1は、第3コンバージョンレンズ53を介して対象物Osを撮像可能な位置である。第2撮像位置P2は、撮像装置40aが第3コンバージョンレンズ53を介さずに対象物を撮像可能な位置である。本実施形態において第2撮像位置P2は、撮像装置40aが第4コンバージョンレンズ54を介して対象物Obを撮像可能な位置である。第3撮像位置P3は、撮像装置40aが対象物Omを直接的に撮像可能な位置である。第1撮像位置P1は、第2撮像位置P2よりも、移動方向D3aにおいて投射装置30に近い位置である。第3撮像位置P3は、移動方向D3aにおいて第1撮像位置P1と第2撮像位置P2との間の位置である。
【0028】
なお、本明細書において「対象物を直接的に撮像可能である」とは、撮像装置が有する第2光学系以外の光学部材を介することなく、対象物を撮像可能なことを含む。
【0029】
図3に示すように、本実施形態において第1撮像位置P1は、対象物Osの形状を測定する場合に撮像装置40aが配置される位置である。図4に示すように、本実施形態において第2撮像位置P2は、対象物Obの形状を測定する場合に撮像装置40aが配置される位置である。図2に示すように、本実施形態において第3撮像位置P3は、対象物Omの形状を測定する場合に撮像装置40aが配置される位置である。
【0030】
本実施形態において撮像装置40bは、第1撮像位置P1と、第2撮像位置P2と、第3撮像位置P3と、の間で移動方向D3bに沿って移動可能に筐体10aに支持されている。移動方向D3bは、投射方向Xおよび光軸方向D2bの両方と平行な平面(XY平面)と平行で、かつ、光軸方向D2bと直交する方向である。移動方向D3aと移動方向D3bとは、互いに交差する。
【0031】
例えば、図2に示す第3撮像位置P3に撮像装置40が配置された状態を基準として考えると、対象物Omよりも小さい対象物Osの形状を測定する場合には、図3に示すように撮像装置40を第3撮像位置P3から第1撮像位置P1に移動させる。第1撮像位置P1に移動した撮像装置40の第2光学系41(撮像レンズ)の前側には、第3コンバージョンレンズ53が配置される。これにより、第3コンバージョンレンズ53を介して対象物Osを撮像する撮像装置40の焦点距離が長くなると共に、撮像装置40の画角θ1が狭くなる。
【0032】
これにより、撮像装置40の撮像倍率を向上させることができ、撮像装置40の分解能を向上させることができる。そして、撮像装置40の位置が第3撮像位置P3から第1撮像位置P1へと移動することで、撮像装置40の位置が第3撮像位置P3である場合に比べて、比較的小さい対象物Osを三次元形状測定装置10から前側に比較的小さい位置に配置しつつ、対象物Osに焦点を合わせることができる。すなわち、三次元形状測定装置10と対象物Osとの間の投射方向Xの距離Lを比較的小さくできる。したがって、比較的小さい対象物Osの撮像を容易にできる。
【0033】
一方、対象物Omよりも大きい対象物Obの形状を測定する場合には、図4に示すように撮像装置40を第3撮像位置P3から第2撮像位置P2に移動させる。第2撮像位置P2に移動した撮像装置40の第2光学系41(撮像レンズ)の前側には、第4コンバージョンレンズ54が配置される。これにより、第4コンバージョンレンズ54を介して対象物Obを撮像する撮像装置40の焦点距離が短くなると共に、撮像装置40の画角θ1が広くなる。したがって、第4コンバージョンレンズ54が設けられていない場合に比べて、比較的大きい対象物Obを、三次元形状測定装置10に近い位置に配置しつつ、対象物Obに焦点を合わせることができる。
【0034】
以上のようにして、本実施形態によれば、形状を測定する対象物の大きさが変わっても、撮像装置40を移動させて、第3コンバージョンレンズ53および第4コンバージョンレンズ54の有無を切り換えることで、撮像装置40の焦点距離および画角θ1を変更し、撮像装置40を対象物の大きさの変化に合わせることができる。そして、これにより、三次元形状測定装置10全体が大型化することを抑制できる。したがって、本実施形態によれば、小型で、かつ、大きさが互いに異なる複数の対象物の形状を対象物の大きさに合わせて容易に測定することができる三次元形状測定装置10が得られる。
【0035】
また、第3コンバージョンレンズ53と第4コンバージョンレンズ54とは筐体10aに固定されているため、撮像装置40に対して手動でコンバージョンレンズを付け替える手間がない。また、撮像装置40を移動させた後に、撮像装置40の焦点を合わせる必要もない。
【0036】
また、例えば、撮像装置40にオートフォーカス機能を搭載して、撮像装置40を移動させずに、撮像装置40の焦点距離および画角θ1を変更する方法が考えられる。しかし、この場合、オートフォーカス機能を搭載することで、三次元形状測定装置が複雑化し、三次元形状測定装置の製造コストが増大する。また、オートフォーカス機能を搭載した場合、焦点距離および画角θ1を調整して対象物を測定する際には、撮像装置40の第2光学系41(撮像レンズ)を強固に固定する必要がある。これは、第2光学系41を固定しない場合には、微振動によって第2光学系41の位置が変化して形状測定の精度が低下する虞があるためである。そのため、第2光学系41を強固に固定する固定機構も必要となり、三次元形状測定装置がより複雑化し、三次元形状測定装置の製造コストがより増大する。また、三次元形状測定装置の重量が大きくなり、取扱い性が低下する。
【0037】
これに対して、本実施形態によれば、撮像装置40を移動させて、筐体10aに固定された第3コンバージョンレンズ53および第4コンバージョンレンズ54の有無を切り換える構成である。そのため、オートフォーカス機能を搭載する場合に比べて、三次元形状測定装置10の構成を簡単化でき、かつ、軽量化できる。これにより、三次元形状測定装置10の製造コストを安価にできると共に、取扱い性を向上できる。また、撮像装置40の第2光学系41(撮像レンズ)自体は固定焦点としたまま、撮像装置40の焦点距離および画角θ1を変更することができるため、第2光学系41の固定機構を設ける必要がなく、三次元形状測定装置10の構成をより簡単化でき、かつ、より軽量化できる。したがって、三次元形状測定装置10の製造コストをより安価にできると共に、より取扱い性を向上できる。また、微振動によって、形状測定の精度が低下することもない。
【0038】
また、例えば、オートフォーカス機能を設ける場合、大きさによらず対象物を同じ位置に配置して対象物の形状を測定することが可能となるが、比較的大きい対象物Obを配置する位置に合わせた場合、比較的小さい対象物Osを配置する位置が三次元形状測定装置から比較的離れた位置となる。そのため、対象物Osの大きさの割に、対象物Osを配置する位置が三次元形状測定装置から遠くなり、対象物Osを取扱いにくい。これに対して、本実施形態によれば、対象物Os,Om,Obの大きさに応じて、対象物Os,Om,Obが配置される投射方向Xの位置がある程度異なる。そのため、対象物Os,Om,Obを取り扱いやすい。
【0039】
また、本実施形態によれば、撮像装置40が第3コンバージョンレンズ53を介して対象物Osを撮像する第1撮像位置P1、撮像装置40が直接的に対象物Omを撮像する第3撮像位置P3、および撮像装置40が第4コンバージョンレンズ54を介して対象物Obを撮像する第2撮像位置P2が、投射装置30から離れる向きに沿って、この順に配置されている。第3コンバージョンレンズ53は、撮像装置40の焦点距離を長くするレンズである。第4コンバージョンレンズ54は、撮像装置40の焦点距離を短くするレンズである。したがって、第1撮像位置P1から第3撮像位置P3の間で撮像装置40を移動させた場合に、撮像装置40の位置に応じて適切に焦点距離を変化させることができる。
【0040】
また、本実施形態によれば、撮像装置40の第2光学系41は、第3撮像位置P3において、貫通孔21aと光軸方向D2aと対向する。そのため、第3撮像位置P3において撮像装置40は、貫通孔21aを介して、直接的に対象物Omを撮像する。そのため、第1部分21に第3コンバージョンレンズ53と第4コンバージョンレンズ54とを支持させた状態で、第1撮像位置P1と第2撮像位置P2との移動方向D3aの間にある第3撮像位置P3において、撮像装置40によって直接的に対象物Omを撮像することが容易である。
【0041】
図1に示す駆動装置70aは、撮像装置40aを移動方向D3aに移動させる。駆動装置70bは、撮像装置40bを移動方向D3bに移動させる。駆動装置70aと駆動装置70bとは、平面視において投射装置30の光軸J1に対して線対称に配置されている点を除いて同様である。そのため、以下の説明においては、代表して、駆動装置70aについてのみ説明する場合がある。
【0042】
駆動装置70aは、第2部分22に設けられている。駆動装置70aは、モータ71と、ねじシャフト71aと、撮像装置固定部72と、を有する。モータ71は、移動方向D3aにおいて、第2部分22の上面の投射装置30側の端部に固定されている。モータ71の出力軸は、モータ本体から移動方向D3aにおける投射装置30から離れる向きに延びている。モータ71の出力軸には、ねじシャフト71aがカップリングによって取り付けられている。ねじシャフト71aは、移動方向D3aに沿って、ほぼ撮像装置固定部72の一端から他端まで延びている。図示は省略するが、ねじシャフト71aの外周面には、雄ネジ部が設けられている。
【0043】
撮像装置固定部72は、光軸方向D2aに延びる角柱状である。撮像装置固定部72は、第2部分22の上側に配置されている。撮像装置固定部72には、撮像装置40aが固定されている。撮像装置固定部72は、ねじシャフト71aが通される孔を有する。この孔の内周面には、ねじシャフト71aの外周面の雄ネジ部と噛み合わされる雌ネジ部が設けられている。これにより、モータ71の出力軸の回転に伴って、ねじシャフト71aが回転すると、撮像装置固定部72が移動方向D3aに沿って移動する。撮像装置固定部72が移動することで、撮像装置固定部72に固定された撮像装置40aも移動する。このようにして、駆動装置70aは、撮像装置40aを移動方向D3aに移動させる。
【0044】
駆動装置70a,70bは、使用者の入力等に応じて、撮像装置40a,40bの位置を移動させる。駆動装置70aと駆動装置70bとは、連動している。そのため、例えば、駆動装置70aが撮像装置40aを第3撮像位置P3から第1撮像位置P1に移動させると同時に、駆動装置70bは、撮像装置40bを第3撮像位置P3から第1撮像位置P1に移動させる。なお、駆動装置70a,70bは、例えば、センサ等によって対象物の大きさを検出して、対象物の大きさに合わせて自動で撮像装置40a,40bの位置を移動させる構成であってもよい。
【0045】
コンバージョンレンズユニット80は、筐体10aに支持されている。コンバージョンレンズユニット80は、第1コンバージョンレンズ51および第2コンバージョンレンズ52と、基部81と、レンズ支持部82と、駆動部90と、を有する。
【0046】
第1コンバージョンレンズ51および第2コンバージョンレンズ52は、投射装置30の焦点距離を変更するレンズである。本実施形態において第3コンバージョンレンズ53は、投射装置30の焦点距離を第3コンバージョンレンズ53と同様に変更する。すなわち、第1コンバージョンレンズ51は、投射装置30の焦点距離を長くする。第1コンバージョンレンズ51は、例えば、テレコンバージョンレンズである。
【0047】
第2コンバージョンレンズ52は、投射装置30の焦点距離を第1コンバージョンレンズ51が変更する焦点距離と異なる焦点距離に変更する。本実施形態において第2コンバージョンレンズ52は、投射装置30の焦点距離を第4コンバージョンレンズ54と同様に変更する。すなわち、第2コンバージョンレンズ52は、投射装置30の焦点距離を短くする。第2コンバージョンレンズ52は、例えば、ワイドコンバージョンレンズである。
【0048】
ここで、本明細書において、「投射装置の焦点距離を第3コンバージョンレンズと同様に変更するレンズ」とは、焦点距離を変更する向きが第3コンバージョンレンズと同様であればよく、焦点距離を変更する度合いについては同じであってもよいし、異なっていてもよい。具体的には、第3コンバージョンレンズが本実施形態のように撮像装置の焦点距離を長くするレンズである場合、「投射装置の焦点距離を第3コンバージョンレンズと同様に変更するレンズ」とは、投射装置の焦点距離を長くするレンズであればよく、焦点距離を長くする度合いについては、第3コンバージョンレンズと同じであってもよいし、異なっていてもよい。なお、これは、第3コンバージョンレンズを第4コンバージョンレンズに置き換えても同様である。
【0049】
本実施形態においては、第3コンバージョンレンズ53と第1コンバージョンレンズ51とは、例えば、同一のレンズであり、焦点距離を長くする度合いも同じである。本実施形態においては、第4コンバージョンレンズ54と第2コンバージョンレンズ52とは、例えば、同一のレンズであり、焦点距離を短くする度合いも同じである。
【0050】
基部81は、上下方向Zに延びる矩形板状である。基部81の板面は、投射方向Xと直交する。基部81は、幅方向Yに並ぶ一対の支持部材20同士の間において、筐体10aに固定されている。図示は省略するが、基部81は、基部81を投射方向Xに貫通する孔を有する。この孔には、第1光学系31の前側の端部が嵌め合わされている。
【0051】
レンズ支持部82は、上下方向Zに延びる矩形板状である。レンズ支持部82の板面は、投射方向Xと直交する。レンズ支持部82は、レンズ支持部82を投射方向Xに貫通する貫通孔82aを有する。貫通孔82aの形状は、円形状である。
【0052】
レンズ支持部82は、第1コンバージョンレンズ51および第2コンバージョンレンズ52を支持する。より詳細には、第1コンバージョンレンズ51および第2コンバージョンレンズ52は、レンズ支持部82を投射方向Xに貫通する2つの孔にそれぞれ嵌め合わされて、レンズ支持部82に固定されている。第1コンバージョンレンズ51と貫通孔82aと第2コンバージョンレンズ52とは、上下方向Zに沿って上側から下側に向かって、この順に配置されている。
【0053】
レンズ支持部82は、基部81の前側に配置されている。レンズ支持部82の上端は、基部81の上端よりも下側に位置する。レンズ支持部82は、上下方向Zに移動可能に基部81に支持されている。より詳細には、レンズ支持部82は、第1位置PP1と、第2位置PP2と、第3位置PP3と、の間で筐体10aに対して相対的に移動可能に基部81に支持されている。図1および図4では、レンズ支持部82が第2位置PP2にある場合を示している。図2では、レンズ支持部82が第3位置PP3にある場合を示している。図3では、レンズ支持部82が第1位置PP1にある場合を示している。なお、本実施形態において、上下方向Zは、第2方向に相当する。
【0054】
図3に示すように、第1位置PP1は、投射装置30が第1コンバージョンレンズ51を介して対象物Os,Om,Obに光を投射可能な位置である。第1コンバージョンレンズ51は、レンズ支持部82が第1位置PP1にある場合に投射方向Xにおいて第1光学系31(投射レンズ)の前側に対向して配置される。
【0055】
図1および図4に示すように、第2位置PP2は、投射装置30が第2コンバージョンレンズ52を介して対象物Os,Om,Obに光を投射可能な位置である。第2コンバージョンレンズ52は、レンズ支持部82が第2位置PP2にある場合に投射方向Xにおいて第1光学系31(投射レンズ)の前側に対向して配置される。
【0056】
図2に示すように、第3位置PP3は、投射装置30が第1コンバージョンレンズ51および第2コンバージョンレンズ52を介さずに対象物Os,Om,Obに光を投射可能な位置である。本実施形態において第3位置PP3は、投射装置30が直接的に対象物Os,Om,Obに光を投射可能な位置である。投射装置30が直接的に対象物Os,Om,Obに光を投射可能な位置とは、投射装置30の光軸J1が貫通孔82aを通る位置、すなわち投射装置30から射出される光が貫通孔82aを通過して対象物Os,Om,Obに投射される位置である。すなわち、貫通孔82aは、レンズ支持部82が第3位置PP3にある場合に投射方向Xにおいて第1光学系31(投射レンズ)の前側に対向して配置される。
【0057】
図1に示す駆動部90は、レンズ支持部82を上下方向Zに移動させる。駆動部90は、基部81に設けられている。駆動部90は、モータ91と、ねじシャフト91aと、固定部92と、を有する。モータ91は、基部81の前面の上端部に固定されている。ねじシャフト91aは、上下方向Zに延びている。図示は省略するが、ねじシャフト91aの外周面には、雄ネジ部が設けられている。ねじシャフト91aの上端は、モータ91の出力軸に接続されている。ねじシャフト91aは、モータ91によって軸周りに回転させられる。
【0058】
固定部92は、レンズ支持部82の前面に固定されている。固定部92は、ねじシャフト91aが通される孔を有する。この孔の内周面には、ねじシャフト91aの外周面の雄ネジ部と噛み合わされる雌ネジ部が設けられている。これにより、モータ91の出力軸の回転に伴って、ねじシャフト91aが回転すると、固定部92が上下方向Zに沿って移動する。固定部92が移動することで、レンズ支持部82も移動する。このようにして、駆動部90は、レンズ支持部82を上下方向Zに移動させる。
【0059】
駆動部90によってレンズ支持部82が移動させられることで、コンバージョンレンズユニット80は、複数の状態に切換可能である。本実施形態においてコンバージョンレンズユニット80は、第1状態S1と、第2状態S2と、第3状態S3と、に切換可能である。第1状態S1は、レンズ支持部82が第1位置PP1にある場合のコンバージョンレンズユニット80の状態であり、投射装置30が第1コンバージョンレンズ51を介して対象物Os,Om,Obに光を投射可能な状態である。すなわち、第1位置PP1は、コンバージョンレンズユニット80が第1状態S1となる位置である。コンバージョンレンズユニット80が第1状態S1となることで、第1コンバージョンレンズ51が投射装置30に装着され、投射装置30の焦点距離が長くなり、かつ、投射装置30の画角θ2は狭くなる。
【0060】
第2状態S2は、レンズ支持部82が第2位置PP2にある場合のコンバージョンレンズユニット80の状態であり、投射装置30が第2コンバージョンレンズ52を介して対象物Os,Om,Obに光を投射可能な状態である。すなわち、第2位置PP2は、コンバージョンレンズユニット80が第2状態S2となる位置である。コンバージョンレンズユニット80が第2状態S2となることで、第2コンバージョンレンズ52が投射装置30に装着され、投射装置30の焦点距離が短くなり、かつ、投射装置30の画角θ2が広くなる。
【0061】
第3状態S3は、レンズ支持部82が第3位置PP3にある場合のコンバージョンレンズユニット80の状態であり、投射装置30が第1コンバージョンレンズ51および第2コンバージョンレンズ52を介さずに対象物Os,Om,Obに光を投射可能な状態である。すなわち、第3位置PP3は、コンバージョンレンズユニット80が第3状態S3となる位置である。第3状態S3においては、投射装置30の焦点距離および画角θ2は、投射装置30が有する第1光学系31の第1焦点距離および画角となる。
【0062】
以上のように、本実施形態においては、レンズ支持部82が駆動部90によって上下方向Zに移動させられることで、コンバージョンレンズユニット80の状態が第1状態S1から第3状態S3のいずれかの状態に切り換わる。
【0063】
図3に示すように、コンバージョンレンズユニット80は、撮像装置40が第1撮像位置P1に位置するときに、レンズ支持部82が第1位置PP1となり、第1状態S1となる。図4に示すように、コンバージョンレンズユニット80は、撮像装置40が第2撮像位置P2に位置するときに、レンズ支持部82が第2位置PP2となり、第2状態S2となる。図2に示すように、コンバージョンレンズユニット80は、撮像装置40が第3撮像位置P3に位置するときに、レンズ支持部82が第3位置PP3となり、第3状態S3となる。
【0064】
このように、撮像装置40の位置の変化に合わせて、レンズ支持部82を移動させてコンバージョンレンズユニット80の状態を変化させることで、第3コンバージョンレンズ53および第4コンバージョンレンズ54による撮像装置40の焦点距離および画角θ1の変更に合わせて投射装置30の焦点距離および画角θ2を変更することができる。これにより、対象物Os,Om,Obに対して、適切に焦点を合わせて光を投射することができる。したがって、三次元形状測定装置10による形状の測定精度を向上することができる。
【0065】
また、本実施形態によれば、コンバージョンレンズユニット80が第1コンバージョンレンズ51と第2コンバージョンレンズ52とを有しており、かつ、コンバージョンレンズユニット80の状態を第1状態S1と第2状態S2とに切り換えることで、投射装置30に対して装着されるコンバージョンレンズを容易に切り換えることができる。そのため、手動で投射装置30に装着されるコンバージョンレンズを交換する場合に比べて、投射装置30の焦点距離を容易に変更することができる。また、コンバージョンレンズユニット80の状態の切り換えは、第1コンバージョンレンズ51の位置と第2コンバージョンレンズ52の位置とを変化させればよいため、オートフォーカス機能を搭載する場合に比べて、三次元形状測定装置10の構造を簡単化できる。これにより、三次元形状測定装置10の製造コストを低減できる。以上により、本実施形態によれば、簡単な構造で、かつ、容易に投射装置30の焦点距離を変更できる三次元形状測定装置10が得られる。
【0066】
また、本実施形態によれば、コンバージョンレンズユニット80は、第1コンバージョンレンズ51および第2コンバージョンレンズ52を介さずに対象物Os,Om,Obに光を投射可能な第3状態S3に切換可能である。そのため、投射装置30にコンバージョンレンズを装着せずに、投射装置30が直接的に光を対象物Os,Om,Obに投射することが可能である。
【0067】
また、本実施形態によれば、第1コンバージョンレンズ51および第2コンバージョンレンズ52を支持するレンズ支持部82を移動させることで、コンバージョンレンズユニット80の状態を切り換えることができる。そのため、コンバージョンレンズユニット80の状態の切り換えを行う構造をより簡単化できる。また、レンズ支持部82には第3位置PP3にある場合に第1光学系31の前側に対向して配置される貫通孔82aが設けられている。そのため、レンズ支持部82を第3位置PP3に移動させてコンバージョンレンズユニット80を第3状態S3とすることで、投射装置30から投射される光を、貫通孔82aを介して直接的に対象物Os,Om,Obに投射することができる。
【0068】
また、本実施形態によれば、レンズ支持部82は、投射方向Xと直交する上下方向Zに移動することで、第1位置PP1と第2位置PP2と第3位置PP3との間を移動可能である。そのため、レンズ支持部82を直線的に移動させることによって、コンバージョンレンズユニット80の状態を切り換えることができる。これにより、コンバージョンレンズユニット80の構造をより簡単化しやすい。
【0069】
また、本実施形態によれば、第2方向に相当する上下方向Zは、第1方向に相当する幅方向Yと直交する方向である。そのため、コンバージョンレンズユニット80の幅方向Yの寸法を小さくしやすい。これにより、投射装置30を幅方向Yに挟む一対の撮像装置40a,40bの間にコンバージョンレンズユニット80を配置しても、三次元形状測定装置10が幅方向Yに大型化することを抑制できる。また、一対の撮像装置40a,40bの幅方向Yの間隔を好適にしやすい。
【0070】
また、本実施形態によれば、第1コンバージョンレンズ51は、投射装置30の焦点距離を長くするレンズである。第2コンバージョンレンズ52は、投射装置30の焦点距離を短くするレンズである。したがって、コンバージョンレンズユニット80の状態を第1状態S1と第2状態S2とに切り換えることで、投射装置30の焦点距離を長くすることも短くすることもできる。これにより、撮像装置40の位置に応じて適切に投射装置30の焦点距離を変更しやすい。
【0071】
本実施形態では、コンバージョンレンズユニット80の駆動部90は、例えば、駆動装置70a,70bと連動する。これにより、駆動装置70a,70bによって撮像装置40a,40bの位置が変化させられると共に、自動的に駆動部90によってコンバージョンレンズユニット80の状態が切り換えられる。
【0072】
図1に示すように、光照射装置60は、各駆動装置70a,70bの撮像装置固定部72にそれぞれ固定されている。これにより、光照射装置60は、筐体10aに撮像装置40a,40bと共に移動可能に支持されている。光照射装置60は、撮像装置固定部72の光軸方向D2a,D2bの前端から前側に延びている。光照射装置60は、対象物Os,Om,Obの設置位置を示す光を照射する。本実施形態において光照射装置60は、例えば、レーザーポインタである。図2から図4に示すように、本実施形態において各光照射装置60から射出される光の光軸は、平面視において、撮像装置40a,40bの光軸J2a,J2bとそれぞれ一致する。
【0073】
一方の光照射装置60から射出される光と他方の光照射装置60から射出される光とは、一点で交わる。撮像装置40a,40bが移動することで各光照射装置60も移動するため、2つの光照射装置60から射出された光の交点は、撮像装置40a,40bの位置に応じて変化する。2つの光照射装置60から射出された光の交点は、平面視において、光軸J2aと光軸J2bとの交点と一致する。本実施形態では、2つの光照射装置60から射出された光の交点が、対象物Os,Om,Obの設置位置を示している。
【0074】
すなわち、図2においては、2つの光照射装置60から射出された光が交わる交点AP3に、対象物Omの後端における幅方向Yの中心を合わせて対象物Omを配置することで、対象物Omの形状を測定する適切な位置に対象物Omを配置することができる。図3においては、2つの光照射装置60から射出された光が交わる交点AP1に、対象物Osの後端における幅方向Yの中心を合わせて対象物Osを配置することで、対象物Osの形状を測定する適切な位置に対象物Osを配置することができる。図4においては、2つの光照射装置60から射出された光が交わる交点AP2に、対象物Obの後端における幅方向Yの中心を合わせて対象物Obを配置することで、対象物Obの形状を測定する適切な位置に対象物Obを配置することができる。
【0075】
以上のように、対象物Os,Om,Obの設置位置を示す光を照射する光照射装置60が設けられているため、使用者は、対象物Os,Om,Obを容易に適切な位置に設置することができる。また、本実施形態において光照射装置60は、撮像装置40の位置が変化するのに伴って、自動的に適切な設置位置を示す交点を作る位置に移動する。そのため、光照射装置60を移動させる駆動装置を別途設ける必要がなく、光照射装置60の移動を制御する必要もない。したがって、三次元形状測定装置10の部品点数が多くなることを抑制でき、かつ、三次元形状測定装置10の構造が複雑化することをより抑制できる。
【0076】
本発明は上述の実施形態に限られず、他の構成を採用することもできる。以下の説明において上記説明と同様の構成については、適宜同一の符号を付す等により説明を省略する場合がある。
【0077】
上述した実施形態において、レンズ支持部は、投射方向Xと直交する幅方向Yに移動する構成であってもよい。この構成においてレンズ支持部は、幅方向Yに延びており、第1コンバージョンレンズおよび第2コンバージョンレンズは、幅方向Yに沿ってレンズ支持部に固定される。この構成によれば、コンバージョンレンズユニットを上下方向Zに小型化できる。なお、この構成において幅方向Yは、第2方向に相当し、第1方向と平行な方向である。
【0078】
<第2実施形態>
図5に示すように、本実施形態の三次元形状測定装置110においてコンバージョンレンズユニット180のレンズ支持部182は、回転軸Rを中心とする円板状である。回転軸Rは、投射方向Xと平行な軸である。レンズ支持部182は、基部181に対して、回転軸R周りに回転可能に取り付けられている。図示は省略するが、コンバージョンレンズユニット180は、駆動部としてレンズ支持部182を回転軸R周りに回転させるモータを有する。
【0079】
レンズ支持部182の前面には、第1コンバージョンレンズ151と第2コンバージョンレンズ152とが、回転軸Rの周方向に沿って並んで固定されている。図示は省略するが、レンズ支持部182における第1コンバージョンレンズ151と第2コンバージョンレンズ152とが固定された部位には、それぞれレンズ支持部182を投射方向Xに貫通する孔が設けられている。
【0080】
図6に示すように、レンズ支持部182は、レンズ支持部182を投射方向Xに貫通する貫通孔182aを有する。第1コンバージョンレンズ151と第2コンバージョンレンズ152と貫通孔182aとは、回転軸Rの周方向に沿って、一周に亘って等間隔に配置されている。
【0081】
本実施形態では、レンズ支持部182は、回転軸R周りに回転することで、第1位置PP1と第2位置PP2と第3位置PP3との間を移動可能である。すなわち、レンズ支持部182を回転させることで、第1光学系31の前側に対向するコンバージョンレンズユニット180の部分を、第1コンバージョンレンズ151と第2コンバージョンレンズ152と貫通孔182aとの間で切り換えることができる。これにより、コンバージョンレンズユニット180の状態を第1状態S1と第2状態S2と第3状態S3とに切り換えることができる。図5においては、レンズ支持部182が第2位置PP2にあり、コンバージョンレンズユニット180が第2状態S2である場合を示している。図6においては、レンズ支持部182が第3位置PP3にあり、コンバージョンレンズユニット180が第3状態S3である場合を示している。
【0082】
本実施形態によれば、レンズ支持部182を回転軸R周りに回転させるため、直線的に移動させる場合に比べて、レンズ支持部182の寸法が一方向に大きくなることを抑制できる。そのため、コンバージョンレンズユニット180を上下方向Zおよび幅方向Yの両方に小型化しやすい。
【0083】
<第3実施形態>
図7に示すように、本実施形態の三次元形状測定装置210においてコンバージョンレンズユニット280は、基部281と、第1ガイド部283aと、第2ガイド部283bと、第1レンズ支持部282aと、第2レンズ支持部282bと、を有する。基部281は、前側から視てT字形状の板状である。基部281は、基部本体281aと、腕部281b,281cと、を有する。
【0084】
基部本体281aは、一対の支持部材20同士の幅方向Yの間に配置されている。腕部281bは、基部本体281aの上端部から幅方向一方側(−Y側)に延びている。腕部281bは、第1光学系31よりも幅方向一方側に位置し、一方の支持部材20の上側に配置されている。腕部281cは、基部本体281aの上端部から幅方向他方側(+Y側)に延びている。腕部281cは、第1光学系31よりも幅方向他方側に位置し、他方の支持部材20の上側に配置されている。なお、本実施形態において、幅方向一方側は、第1方向の一方側に相当し、幅方向他方側は、第1方向の他方側に相当する。
【0085】
第1ガイド部283aおよび第2ガイド部283bは、ガイドレールである。第1ガイド部283aおよび第2ガイド部283bは、基部281の前面に固定されている。より詳細には、第1ガイド部283aは、腕部281bから基部本体281aまで延びている。これにより、第1ガイド部283aは、第1光学系31よりも幅方向一方側(−Y側)の位置から第1光学系31に向かって延びている。本実施形態において第1ガイド部283aは、上方に対して幅方向他方側(+Y側)に斜めに傾いた向きに凸となる円弧状に延びている。
【0086】
第2ガイド部283bは、腕部281cから基部本体281aまで延びている。これにより、第2ガイド部283bは、第1光学系31よりも幅方向他方側(+Y側)の位置から第1光学系31に向かって延びている。本実施形態において第2ガイド部283bは、上方に対して幅方向一方側(−Y側)に斜めに傾いた向きに凸となる円弧状に延びている。
【0087】
第1レンズ支持部282aは、第1コンバージョンレンズ251を支持し、第1ガイド部283aに移動可能に取り付けられている。第1レンズ支持部282aは、第1ガイド部283aの延びる方向に沿って、第1コンバージョンレンズ251が投射方向Xにおいて第1光学系31の前側に対向して配置される第4位置と、第4位置よりも幅方向一方側(−Y側)の第5位置と、の間で筐体10aに対して相対的に移動可能である。図7では、第1レンズ支持部282aが第5位置に配置される場合を示している。
【0088】
第2レンズ支持部282bは、第2コンバージョンレンズ252を支持し、第2ガイド部283bに移動可能に取り付けられている。第2レンズ支持部282bは、第2ガイド部283bの延びる方向に沿って、第2コンバージョンレンズ252が投射方向Xにおいて第1光学系31の前側に対向して配置される第6位置と、第6位置よりも幅方向他方側(+Y側)の第7位置と、の間で筐体10aに対して相対的に移動可能である。図7では、第2レンズ支持部282bが第6位置に配置される場合を示している。
【0089】
図7のように、第1レンズ支持部282aが第5位置にあり、かつ、第2レンズ支持部282bが第6位置にある場合に、コンバージョンレンズユニット280が第2状態S2となる。これにより、投射装置30に第2コンバージョンレンズ252が装着される。第2レンズ支持部282bが、図7の位置から第2ガイド部283bに沿って幅方向他方側(+Y側)に移動して第7位置となると、第1コンバージョンレンズ251および第2コンバージョンレンズ252の両方が投射装置30に装着されない状態となり、コンバージョンレンズユニット280は、第3状態S3となる。すなわち、第1レンズ支持部282aが第5位置にあり、かつ、第2レンズ支持部282bが第7位置にある場合に、コンバージョンレンズユニット280が第3状態S3となる。
【0090】
一方、第2レンズ支持部282bが図7の位置から第7位置に移動し、かつ、第1レンズ支持部282aが図7の位置から第1ガイド部283aに沿って幅方向他方側(+Y側)に移動して第4位置となると、第1コンバージョンレンズ251が投射装置30に装着され、コンバージョンレンズユニット280は、第1状態S1となる。すなわち、第1レンズ支持部282aが第4位置にあり、かつ、第2レンズ支持部282bが第7位置にある場合に、コンバージョンレンズユニット280が第1状態S1となる。
【0091】
以上のように、本実施形態によれば、第1レンズ支持部282aと第2レンズ支持部282bとをそれぞれ移動させて位置を変更することで、コンバージョンレンズユニット280の状態を切り換えることができる。また、本実施形態によれば、第1ガイド部283aおよび第2ガイド部283bが円弧状に延びている。そのため、例えば第1ガイド部283aおよび第2ガイド部283bが直線状に延びる場合に比べて、第1ガイド部283aおよび第2ガイド部283bを上下方向Zに小型化しやすい。これにより、三次元形状測定装置210を上下方向Zに小型化しやすい。なお、第1ガイド部283aおよび第2ガイド部283bは、直線状に延びていてもよい。
【0092】
上述の各実施形態において、コンバージョンレンズユニットは、第1状態S1と第2状態S2とのみに切換可能であってもよい。この場合、撮像装置40は、第3コンバージョンレンズ53あるいは第4コンバージョンレンズ54を介してのみ対象物を撮像可能な構成であってもよい。すなわち、撮像装置40の位置は、第1撮像位置P1と第2撮像位置P2との間のみで切り換え可能であってもよい。また、コンバージョンレンズユニットは、4つ以上の状態に切換可能であってもよい。コンバージョンレンズユニットは、投射装置30の焦点距離を変更するコンバージョンレンズを3つ以上有してもよい。この場合、撮像装置40の焦点距離を変更するコンバージョンレンズも3つ以上設けられていてもよい。
【0093】
また、第1コンバージョンレンズと第2コンバージョンレンズとは、共に焦点距離を長くするレンズであってもよいし、共に焦点距離を短くするレンズであってもよい。この場合、第1コンバージョンレンズと第2コンバージョンレンズとは、焦点距離を変更させる度合いが、互いに異なる。また、第3コンバージョンレンズと第4コンバージョンレンズとは、共に焦点距離を長くするレンズであってもよいし、共に焦点距離を短くするレンズであってもよい。この場合、第3コンバージョンレンズと第4コンバージョンレンズとは、焦点距離を変更させる度合いが、互いに異なる。また、第1コンバージョンレンズ、第2コンバージョンレンズ、第3コンバージョンレンズおよび第4コンバージョンレンズは、クローズアップレンズであってもよい。
【0094】
また、第3コンバージョンレンズ53および第4コンバージョンレンズ54は、設けられなくてもよい。この場合、例えば、撮像装置40の焦点距離は、オートフォーカス機能によって調整可能な構成であってもよい。また、撮像装置40には、コンバージョンレンズを手動で装着する構成であってもよい。また、撮像装置40aと撮像装置40bとは、平面視において投射装置30の光軸J1に対して非線対称に配置されてもよい。
【0095】
上記の各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0096】
10,110,210…三次元形状測定装置、10a…筐体、82a,182a…貫通孔、30…投射装置、31…第1光学系、40,40a,40b…撮像装置、51,151,251…第1コンバージョンレンズ、52,152,252…第2コンバージョンレンズ、80,180,280…コンバージョンレンズユニット、82,182…レンズ支持部、282a…第1レンズ支持部、282b…第2レンズ支持部、283a…第1ガイド部、283b…第2ガイド部、Ob,Om,Os…対象物、PP1…第1位置、PP2…第2位置、PP3…第3位置、S1…第1状態、S2…第2状態、S3…第3状態、X…投射方向、Y…幅方向(第1方向)、Z…上下方向(第2方向)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7