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特開2018-200649入力装置、傾倒方向判定方法、および傾倒方向判定プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-200649(P2018-200649A)
(43)【公開日】2018年12月20日
(54)【発明の名称】入力装置、傾倒方向判定方法、および傾倒方向判定プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0338 20130101AFI20181122BHJP
【FI】
   G06F3/0338
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-106056(P2017-106056)
(22)【出願日】2017年5月29日
(71)【出願人】
【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプス電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 昌弘
(74)【代理人】
【識別番号】100085453
【弁理士】
【氏名又は名称】野▲崎▼ 照夫
(74)【代理人】
【識別番号】100135183
【弁理士】
【氏名又は名称】大窪 克之
(72)【発明者】
【氏名】山本 孝一
(72)【発明者】
【氏名】平野 伸児
【テーマコード(参考)】
5B087
【Fターム(参考)】
5B087AA09
5B087AB02
5B087AE09
5B087BC02
5B087BC12
(57)【要約】
【課題】正確に操作軸の操作を検出可能な入力装置、傾倒方向判定方法、および傾倒方向判定プログラムを提供する。
【解決手段】入力装置100は、接続部141を含む基部121と、先端152と接続部141に接続された基端151とを含む操作軸122と、操作軸122の操作に応じた基部121の歪みを検出する少なくとも1つの検出器群135と、を備え、操作軸122が、基端151から先端152まで第1方向に延び、操作軸122が、第1方向に直交する少なくとも1つの検出方向に向けて傾倒可能に基部121に支持され、少なくとも1つの検出器群135の各々が、少なくとも1つの検出方向の異なる1つに対応し、少なくとも1つの検出器群135の各々が、対応する検出方向における操作軸122の操作に応じた基部121の歪みを検出する3つ以上の歪み検出器133を含む。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続部を含む基部と、
先端と前記接続部に接続された基端とを含む操作軸と、
前記操作軸の操作に応じた前記基部の歪みを検出する少なくとも1つの検出器群と、
を備え、
前記操作軸が、前記基端から前記先端まで第1方向に延び、
前記操作軸が、前記第1方向に直交する少なくとも1つの検出方向に向けて傾倒可能に前記基部に支持され、
前記少なくとも1つの検出器群の各々が、前記少なくとも1つの検出方向の異なる1つに対応し、
前記少なくとも1つの検出器群の各々が、前記対応する検出方向における前記操作軸の操作に応じた前記基部の歪みを検出する3つ以上の歪み検出器を含む、
入力装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つの検出方向の各々が、順方向と前記順方向とは逆の逆方向とを含み、
前記少なくとも1つの検出器群の各々が、2つの副群を含み、
前記2つの副群の各々が、2つの前記歪み検出器を含み、
各前記検出方向に関し、前記2つの副群のうちの1つの前記副群が、前記検出方向における前記操作軸の中心から前記順方向に離れた位置にあり、他の1つの前記副群が、前記中心から前記逆方向に離れた位置にあり、
前記副群の各々に含まれる前記2つの歪み検出器が、前記中心から互いに異なる距離において前記基部の歪みを検出する、
請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
前記検出方向の各々に対応する4つの前記歪み検出器から検出された歪みを表す検出値を受信して、前記検出方向の各々における前記操作軸の傾倒方向を判定する判定部をさらに備え、
前記検出された歪みが伸張である場合の前記検出値の極性と、前記検出された歪みが収縮である場合の前記検出値の極性とが逆であり、
収縮の程度が大きいほど、前記検出値の絶対値が大きく、
伸張の程度が大きいほど、前記検出値の絶対値が大きく、
前記中心から前記逆方向に離れた位置にある前記2つの歪み検出器のうち、前記中心から遠い前記歪み検出器が、前記検出値であるRO値を出力し、
前記中心から前記逆方向に離れた位置にある前記2つの歪み検出器のうち、前記中心に近い前記歪み検出器が、前記検出値であるRI値を出力し、
前記中心から前記順方向に離れた位置にある前記2つの歪み検出器のうち、前記中心に近い前記歪み検出器が、前記検出値であるFI値を出力し、
前記中心から前記順方向に離れた位置にある前記2つの歪み検出器のうち、前記中心から遠い前記歪み検出器が、前記検出値であるFO値を出力し、
前記判定部が、
RO値<0と、RI値>FI値と、FO値>0とのすべてが満たされる場合に、前記傾倒方向を前記逆方向と判定し、
RO値<0と、RI値<FI値と、FO値<0とのすべてが満たされる場合に、前記傾倒方向を前記逆方向と判定し、
RO値>0と、RI値<FI値と、FO値<0とのすべてが満たされる場合に、前記傾倒方向を前記順方向と判定し、
RO値<0と、RI値>FI値と、FO値<0とのすべてが満たされる場合に、前記傾倒方向を前記順方向と判定する、
請求項2に記載の入力装置。
【請求項4】
前記検出された歪みが伸張である場合、前記検出値の極性が正であり、
前記検出された歪みが収縮である場合、前記検出値の極性が負であり、
前記RO値を出力する前記歪み検出器が、前記基部のRO位置における歪みを検出し、
前記RI値を出力する前記歪み検出器が、前記基部のRI位置における歪みを検出し、
前記FI値を出力する前記歪み検出器が、前記基部のFI位置における歪みを検出し、
前記FO値を出力する前記歪み検出器が、前記基部のFO位置における歪みを検出し、
前記RO位置は、前記操作軸に印加される印加力が、0を上回る大きさをもち前記逆方向を向く力と、0以上の大きさをもち前記第1方向に沿って前記先端から前記基部に向かう押圧方向を向く力との合力である第1印加状態において、前記第1方向と前記印加力の方向とのなす印加角度によらず前記RO値が負となる位置であり、
前記RI位置は、前記第1印加状態において、前記印加角度が増加するのに伴って前記RI値が正から負に単調減少する位置であり、
前記FI位置は、前記第1印加状態において、前記印加角度が増加するのに伴って前記FI値が負から正に単調増加する位置であり、
前記FO位置は、前記第1印加状態において、前記印加角度が増加するのに伴って前記RO値が正から負に単調減少する位置であり、
前記RO位置は、前記操作軸に印加される印加力が、0を上回る大きさをもち前記順方向を向く力と、0以上の大きさをもち前記押圧方向を向く力との合力である第2印加状態において、前記印加角度が増加するのに伴って、前記RO値が、正から負に単調減少する位置であり、
前記RI位置は、前記第2印加状態において、前記印加角度が増加するのに伴って前記RI値が負から正に単調増加する位置であり、
前記FI位置は、前記第2印加状態において、前記印加角度が増加するのに伴って前記FI値が正から負に単調減少する位置であり、
前記FO位置は、前記第2印加状態において、前記印加角度によらず前記RO値が負となる位置である、
請求項3に記載の入力装置。
【請求項5】
各前記副群に含まれる1つの前記歪み検出器が、対応する前記検出方向において前記接続部の外縁より外側に位置し、同じ前記副軸に含まれる他の1つの前記歪み検出器が、対応する前記検出方向において前記1つの歪み検出器と前記中心との間に位置する、
請求項2乃至請求項4の何れか一項に記載の入力装置。
【請求項6】
前記基部が、前記第1方向に直交する平面に沿って前記接続部から外側に広がる外側部を含み、
前記外側部が、
前記第1方向に直交する平面に沿って広がる外側表面と、
前記外側表面において前記先端から前記基端に向かう方向に窪んだ調節溝と
を含み、
前記調節溝が、前記操作軸に隣接する、
請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の入力装置。
【請求項7】
接続部を含む基部と、先端と前記接続部に接続された基端とを含む操作軸と、前記操作軸の操作に応じた前記基部の歪みを検出する少なくとも1つの検出器群と、前記操作軸の傾倒方向を判定する判定部とを備える入力装置により実行される傾倒方向判定方法であって、
前記操作軸が、前記基端から前記先端まで第1方向に延び、
前記操作軸が、前記第1方向に直交する少なくとも1つの検出方向に向けて傾倒可能に前記基部に支持され、
前記少なくとも1つの検出器群の各々が、前記少なくとも1つの検出方向の異なる1つに対応し、
前記少なくとも1つの検出器群の各々が、前記対応する検出方向における前記操作軸の操作に応じた前記基部の歪みを検出する4つの歪み検出器を含み、
前記少なくとも1つの検出方向の各々が、順方向と前記順方向とは逆の逆方向とを含み、
前記少なくとも1つの検出器群の各々が、2つの副群を含み、
前記2つの副群の各々が、2つの前記歪み検出器を含み、
各前記検出方向に関し、前記2つの副群のうちの1つの前記副群が、前記検出方向における前記操作軸の中心から前記順方向に離れた位置にあり、他の1つの前記副群が、前記中心から前記逆方向に離れた位置にあり、
前記副群の各々に含まれる前記2つの歪み検出器が、前記中心から互いに異なる距離において前記基部の歪みを検出し、
前記判定部が、前記検出方向の各々に対応する4つの前記歪み検出器から検出された歪みを表す検出値を受信して、前記検出方向の各々における前記操作軸の傾倒方向を判定し、
前記検出された歪みが伸張である場合の前記検出値の極性と、前記検出された歪みが収縮である場合の前記検出値の極性とが逆であり、
収縮の程度が大きいほど、前記検出値の絶対値が大きく、
伸張の程度が大きいほど、前記検出値の絶対値が大きく、
前記中心から前記逆方向に離れた位置にある前記2つの歪み検出器のうち、前記中心から遠い前記歪み検出器が、前記検出値であるRO値を出力し、
前記中心から前記逆方向に離れた位置にある前記2つの歪み検出器のうち、前記中心に近い前記歪み検出器が、前記検出値であるRI値を出力し、
前記中心から前記順方向に離れた位置にある前記2つの歪み検出器のうち、前記中心に近い前記歪み検出器が、前記検出値であるFI値を出力し、
前記中心から前記順方向に離れた位置にある前記2つの歪み検出器のうち、前記中心から遠い前記歪み検出器が、前記検出値であるFO値を出力し、
前記判定部が、
RO値<0と、RI値>FI値と、FO値>0とのすべてが満たされる場合に、前記傾倒方向を前記逆方向と判定し、
RO値<0と、RI値<FI値と、FO値<0とのすべてが満たされる場合に、前記傾倒方向を前記逆方向と判定し、
RO値>0と、RI値<FI値と、FO値<0とのすべてが満たされる場合に、前記傾倒方向を前記順方向と判定し、
RO値<0と、RI値>FI値と、FO値<0とのすべてが満たされる場合に、前記傾倒方向を前記順方向と判定する、
傾倒方向判定方法。
【請求項8】
コンピュータに請求項7に記載の傾倒方向判定方法を実行させる傾倒方向判定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力装置、傾倒方向判定方法、および傾倒方向判定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ノートパソコンなどの電子機器に搭載されて、操作者の操作を検出する入力装置が知られている。検出された操作に応じて、例えば、画面上のポインタが移動する。例えば、特許文献1に開示された入力装置は、基部から延びた操作軸を備え、操作者が指先で操作軸を傾倒させたときの基部の歪みを検出することにより、操作軸の傾倒方向を検出する。具体的には、操作軸が傾倒したとき、操作軸を挟んだ両側における基部の一方が延び、基部の他方が縮むことを利用して、傾倒方向が検出される。
【0003】
図14は、第1比較例の入力装置900の動作を説明するための概念図である。第1比較例の入力装置900は、歪みを検出される基部901と、基部901から中心軸902に沿って伸びた操作軸903とを備える。
【0004】
図14に示すように、操作者が操作軸903をx2方向に倒すとき、操作者が操作軸903に加える外力904は、通常、z2方向とx2方向との間の方向となる。操作軸903が比較的長い場合、操作軸903にモーメントが働き、基部901のうち中心軸902のx1側の部分が縮み、基部901のうち中心軸902のx2側の部分が伸びる。逆に、図示しないが、操作者が操作軸903をx1方向に倒すとき、基部901のうち中心軸902のx1側の部分が伸び、基部901のうち中心軸902のx2側の部分が縮む。
【0005】
例えば、基部901のうち中心軸902のx1側の部分に装着した歪み検出器で、伸びと縮みとのいずれが発生したかを検出することにより、操作方向を検出することができる。また、伸びと縮みとの大きさを検出することにより、外力の大きさを検出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2014−182669号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、電子機器が小型化するのに伴って、入力装置にも小型化が要求されている。しかしながら、入力装置を小型化して操作軸を短くすると、検出された操作軸の傾倒方向が、実際の操作軸の傾倒方向と逆となる逆走現象が発生する場合がある。本発明者らの検討により、操作軸の長さ方向に加わる力により、操作軸の両側において基部が延びることが一つの原因となって、このような逆走現象が発生することが判った。
【0008】
図15図16とは、本発明者らが検討した、第2比較例の入力装置910の動作を説明するための概念図である。第2比較例の入力装置910は、歪みを検出される基部911と、基部911から中心軸912に沿って伸びた操作軸913とを備える。第2比較例の操作軸913は、第1比較例(図14)の操作軸903より短い。図16における中心軸912と外力914の方向との間の角度915は、図15における角度915より小さい。
【0009】
本発明者らの検討により、操作軸913が比較的短い場合、操作軸913が基部911をz2方向に押す力が大きく影響するので、角度915の大きさによらず、中心軸912の両側で基部911が伸びるため、第1比較例(図14)と同様には操作軸913の傾倒方向を検出できないことがわかった。
【0010】
図15に示すように、角度915が大きい場合、基部911のうちx2側の部分が、x1側の部分に比べて大きく伸びる。操作軸913が反対方向に押された場合は、基部911のx1側の部分が、x2側の部分に比べて大きく伸びる。そのため、中心軸912の両側における伸びの程度を比較することにより、操作軸913がx1方向とx2方向とのいずれに押されたかが検出される。
【0011】
図16に示すように、角度915が小さい場合、基部911のうち中心軸912のx1側の部分が、基部911のうち中心軸912のx2側の部分に比べて大きく伸びる場合がある。従って、図15の検出方法を適用すると、検出される傾倒方向が、操作軸913を押した方向と反対方向となり、逆走現象が発生する。本発明者らは、基部911がz2方向に押されることによる沈みの影響が大きくなることが、この逆走現象の一つと考える。逆走現象を防いで、正確に操作軸の操作を検出することが求められる。
【0012】
本開示は、正確に操作軸の操作を検出可能な入力装置、傾倒方向判定方法、および傾倒方向判定プログラムを提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、接続部を含む基部と、先端と接続部に接続された基端とを含む操作軸と、操作軸の操作に応じた基部の歪みを検出する少なくとも1つの検出器群と、を備え、操作軸が、基端から先端まで第1方向に延び、操作軸が、第1方向に直交する少なくとも1つの検出方向に向けて傾倒可能に基部に支持され、少なくとも1つの検出器群の各々が、少なくとも1つの検出方向の異なる1つに対応し、少なくとも1つの検出器群の各々が、対応する検出方向における操作軸の操作に応じた基部の歪みを検出する3つ以上の歪み検出器を含む、入力装置である。
【0014】
この構成によれば、検出方向ごとに3つ以上の歪み検出器で歪みが検出されるので、2つの場合に比べて、より多くの詳細な基部の歪みに基づいて、より正確に操作軸の操作を検出することができる。
【0015】
好適には本発明の入力装置において、少なくとも1つの検出方向の各々が、順方向と順方向とは逆の逆方向とを含み、少なくとも1つの検出器群の各々が、2つの副群を含み、2つの副群の各々が、2つの歪み検出器を含み、各検出方向に関し、2つの副群のうちの1つの副群が、検出方向における操作軸の中心から順方向に離れた位置にあり、他の1つの副群が、中心から逆方向に離れた位置にあり、副群の各々に含まれる2つの歪み検出器が、中心から互いに異なる距離において基部の歪みを検出する。
【0016】
この構成によれば、検出方向ごとに、2つの歪み検出器で順方向側の歪みを検出し、他の2つの歪み検出器で逆方向側の歪みを検出するので、各側において1つの歪み検出器により歪みを検出する場合に比べて、詳細に歪みを検出することができる。さらに、各側において、2つの歪み検出器が操作軸の中心から異なる距離にあるので、同じ距離にある場合に比べて多くの情報を取得できる。その結果、より正確に操作軸の操作を検出することができる。
【0017】
好適には本発明の入力装置は、検出方向の各々に対応する4つの歪み検出器から検出された歪みを表す検出値を受信して、検出方向の各々における操作軸の傾倒方向を判定する判定部をさらに備え、検出された歪みが伸張である場合の検出値の極性と、検出された歪みが収縮である場合の検出値の極性とが逆であり、収縮の程度が大きいほど、検出値の絶対値が大きく、伸張の程度が大きいほど、検出値の絶対値が大きく、中心から逆方向に離れた位置にある2つの歪み検出器のうち、中心から遠い歪み検出器が、検出値であるRO値を出力し、中心から逆方向に離れた位置にある2つの歪み検出器のうち、中心に近い歪み検出器が、検出値であるRI値を出力し、中心から順方向に離れた位置にある2つの歪み検出器のうち、中心に近い歪み検出器が、検出値であるFI値を出力し、中心から順方向に離れた位置にある2つの歪み検出器のうち、中心から遠い歪み検出器が、検出値であるFO値を出力し、判定部が、RO値<0と、RI値>FI値と、FO値>0とのすべてが満たされる場合に、傾倒方向を逆方向と判定し、RO値<0と、RI値<FI値と、FO値<0とのすべてが満たされる場合に、傾倒方向を逆方向と判定し、RO値>0と、RI値<FI値と、FO値<0とのすべてが満たされる場合に、傾倒方向を順方向と判定し、RO値<0と、RI値>FI値と、FO値<0とのすべてが満たされる場合に、傾倒方向を順方向と判定する。
【0018】
この構成によれば、第1方向と外力の方向とのなす印加角に応じて、基部の変形が伸張と歪みとの間で入れ替わる場合においても、適切に傾倒方向を判定することができる。
【0019】
好適には本発明の入力装置において、検出された歪みが伸張である場合、検出値の極性が正であり、検出された歪みが収縮である場合、検出値の極性が負であり、RO値を出力する歪み検出器が、基部のRO位置における歪みを検出し、RI値を出力する歪み検出器が、基部のRI位置における歪みを検出し、FI値を出力する歪み検出器が、基部のFI位置における歪みを検出し、FO値を出力する歪み検出器が、基部のFO位置における歪みを検出し、RO位置は、操作軸に印加される印加力が、0を上回る大きさをもち逆方向を向く力と、0以上の大きさをもち第1方向に沿って先端から基部に向かう押圧方向を向く力との合力である第1印加状態において、第1方向と印加力の方向とのなす印加角度によらずRO値が負となる位置であり、RI位置は、第1印加状態において、印加角度が増加するのに伴ってRI値が正から負に単調減少する位置であり、FI位置は、第1印加状態において、印加角度が増加するのに伴ってFI値が負から正に単調増加する位置であり、FO位置は、第1印加状態において、印加角度が増加するのに伴ってRO値が正から負に単調減少する位置であり、RO位置は、操作軸に印加される印加力が、0を上回る大きさをもち順方向を向く力と、0以上の大きさをもち押圧方向を向く力との合力である第2印加状態において、印加角度が増加するのに伴って、RO値が、正から負に単調減少する位置であり、RI位置は、第2印加状態において、印加角度が増加するのに伴ってRI値が負から正に単調増加する位置であり、FI位置は、第2印加状態において、印加角度が増加するのに伴ってFI値が正から負に単調減少する位置であり、FO位置は、第2印加状態において、印加角度によらずRO値が負となる位置である。
【0020】
この構成によれば、第1方向と外力の方向とのなす印加角に応じて、基部の変形が伸張と歪みとの間で入れ替わる場合においても、適切に傾倒方向を判定することができる。
【0021】
好適には本発明の入力装置において、各副群に含まれる1つの歪み検出器が、対応する検出方向において接続部の外縁より外側に位置し、同じ副軸に含まれる他の1つの歪み検出器が、対応する検出方向において1つの歪み検出器と中心との間に位置する。
【0022】
この構成によれば、接続部の外縁より外側に位置する1つの歪み検出器により、操作軸から離れた部分の歪みを検出するとともに、その1つの歪み検出器と中心との間に位置する他の1つの歪み検出器により操作軸に近い部分の歪みを検出するので、基部の詳細な歪みを検出して、より正確に操作軸の操作を検出することができる。
【0023】
好適には本発明の入力装置において、基部が、第1方向に直交する平面に沿って接続部から外側に広がる外側部を含み、外側部が、第1方向に直交する平面に沿って広がる外側表面と、外側表面において先端から基端に向かう方向に窪んだ調節溝とを含み、調節溝が、操作軸に隣接する。
【0024】
この構成によれば、操作軸が傾倒したときに調節溝付近で基部が変形しやすいので、設計段階から基部の変形の仕方を正確に制御することができる。そのため、個体間の誤差を小さくして、より正確に操作軸の操作を検出することができる。
【0025】
本発明は、接続部を含む基部と、先端と接続部に接続された基端とを含む操作軸と、操作軸の操作に応じた基部の歪みを検出する少なくとも1つの検出器群と、操作軸の傾倒方向を判定する判定部とを備える入力装置により実行される傾倒方向判定方法であって、操作軸が、基端から先端まで第1方向に延び、操作軸が、第1方向に直交する少なくとも1つの検出方向に向けて傾倒可能に基部に支持され、少なくとも1つの検出器群の各々が、少なくとも1つの検出方向の異なる1つに対応し、少なくとも1つの検出器群の各々が、対応する検出方向における操作軸の操作に応じた基部の歪みを検出する4つの歪み検出器を含み、少なくとも1つの検出方向の各々が、順方向と順方向とは逆の逆方向とを含み、少なくとも1つの検出器群の各々が、2つの副群を含み、2つの副群の各々が、2つの歪み検出器を含み、各検出方向に関し、2つの副群のうちの1つの副群が、検出方向における操作軸の中心から順方向に離れた位置にあり、他の1つの副群が、中心から逆方向に離れた位置にあり、副群の各々に含まれる2つの歪み検出器が、中心から互いに異なる距離において基部の歪みを検出し、判定部が、検出方向の各々に対応する4つの歪み検出器から検出された歪みを表す検出値を受信して、検出方向の各々における操作軸の傾倒方向を判定し、検出された歪みが伸張である場合の検出値の極性と、検出された歪みが収縮である場合の検出値の極性とが逆であり、収縮の程度が大きいほど、検出値の絶対値が大きく、伸張の程度が大きいほど、検出値の絶対値が大きく、中心から逆方向に離れた位置にある2つの歪み検出器のうち、中心から遠い歪み検出器が、検出値であるRO値を出力し、中心から逆方向に離れた位置にある2つの歪み検出器のうち、中心に近い歪み検出器が、検出値であるRI値を出力し、中心から順方向に離れた位置にある2つの歪み検出器のうち、中心に近い歪み検出器が、検出値であるFI値を出力し、中心から順方向に離れた位置にある2つの歪み検出器のうち、中心から遠い歪み検出器が、検出値であるFO値を出力し、判定部が、RO値<0と、RI値>FI値と、FO値>0とのすべてが満たされる場合に、傾倒方向を逆方向と判定し、RO値<0と、RI値<FI値と、FO値<0とのすべてが満たされる場合に、傾倒方向を逆方向と判定し、RO値>0と、RI値<FI値と、FO値<0とのすべてが満たされる場合に、傾倒方向を順方向と判定し、RO値<0と、RI値>FI値と、FO値<0とのすべてが満たされる場合に、傾倒方向を順方向と判定する、傾倒方向判定方法である。
【0026】
本発明は、コンピュータに上記の傾倒方向判定方法を実行させる傾倒方向判定プログラムである。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、正確に操作軸の操作を検出可能な入力装置、傾倒方向判定方法、および傾倒方向判定プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施形態における入力装置の斜視図である。
図2】上側から見た図1に示す入力装置の分解斜視図である。
図3】下側から見た図1に示す入力装置の分解斜視図である。
図4図1に示す可変形部材の平面図である。
図5】支持部材を省略した、図1に示す入力装置の底面図である。
図6図5の6−6線を通る断面における入力装置の切断面図である。
図7図1に示す入力装置の制御系統を示す概略図である。
図8図6に示す操作軸に第1印加力を印加した場合の、検出方向の位置に応じた例示的な検出値を示すグラフである。
図9】印加角度ごとに、図8のグラフから読み取った、各位置における検出値を示す第1テーブルである。
図10図6に示す操作軸に第2印加力を印加した場合の、検出方向の位置に応じた例示的な検出値を示すグラフである。
図11】印加角度ごとに、図10のグラフから読み取った、各位置における検出値を示す第2テーブルである。
図12図7に示す判定部が実行する傾倒方向判定方法において使用される判定テーブルである。
図13図7に示す判定部が実行する傾倒方向判定方法を説明するためのフロー図である。
図14】第1比較例の入力装置の動作を説明するための概念図である。
図15】外力の角度が大きい場合の、第2比較例の入力装置の動作を説明するための概念図である。
図16】外力の角度が小さい場合の、第2比較例の入力装置の動作を説明するための概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
(全体構成)
以下、本発明の一実施形態における入力装置について説明する。図1は、本実施形態の入力装置100の斜視図である。入力装置100は、支持部材110と、支持部材110に固定された可変形部材120と、可変形部材120の歪みを検出する回路部材130とを備える。
【0030】
入力装置100は、例えば、ノートパソコンのキーボード内に内蔵される。操作者が指先で可変形部材120内の後述の操作軸122に力を加えると、操作軸122が傾倒する。操作軸122の傾倒に応じて、後述の基部121が歪む。回路部材130に搭載された後述の歪み検出器133が、基部121の歪みを検出する。図示しない外部の回路が、歪み検出器133の検出結果を利用して、操作軸122の傾倒方向と、操作者が力を加えた方向と、力の大きさとを検出する。
【0031】
他の例において、操作軸122に他の部材が装着されてもよい。例えば、操作軸122に滑りにくく、指で押しやすいゴム製の操作部材が取り付けられてもよい。
【0032】
本明細書において、互いに直交するx方向、y方向、及びz方向(第1方向または上下方向とも呼ばれる場合がある)を規定する。x方向は、互いに逆を向くx1方向とx2方向とを区別せずに表す。y方向は互いに逆を向くy1方向とy2方向とを区別せずに表す。z方向は互いに逆を向くz1方向とz2方向とを区別せずに表す。また、z1側を上と表現し、z2側を下と表現する場合がある。これらの方向は、相対的な位置関係を説明するために便宜上規定するのであって、実際の使用時の方向を限定するわけではない。構成要素の形状は、「略」という記載があるかないかにかかわらず、本明細書で開示された実施形態の技術思想が実現される限り、記載された表現に基づく厳密な幾何学的な形状に限定されない。
【0033】
操作軸122(図2)の傾倒方向がx1方向とx2方向とのいずれであるかを検出する場合、x方向が検出方向と呼ばれ、x1方向が順方向と呼ばれ、x2方向が逆方向と呼ばれる。操作軸122の傾倒方向がy1方向とy2方向とのいずれであるかを検出する場合、y方向が検出方向と呼ばれ、y1方向が順方向と呼ばれ、y2方向が逆方向と呼ばれる。検出方向はいずれも、操作軸122の延びるz方向に直交する。他の例において、検出方向は、x方向とy方向とのいずれか一方でもよく、3つ以上でもよい。順方向と逆方向とは、単に、相互に逆向きの2つの方向を識別するための名称である。
【0034】
(支持板)
図2は、上側から見た入力装置100の分解斜視図である。図3は、下側から見た入力装置100の分解斜視図である。支持部材110は、例えば、可変形部材120に比べると変形しにくい金属製である。図2に示すように、支持部材110は、xy平面に略平行な同一の平面に沿って広がる板状の支持板111と、支持板111からz1方向に延びた4つの係止片112を含む。4つの係止片112は、正方形の頂点に位置する。後述するように、4つの係止片112の各々が、可変形部材120をz方向に挟んで固定する。
【0035】
(可変形部材)
図2に示すように、可変形部材120は、xy平面に略平行に広がる略円盤形の外形をもつ基部121と、基部121からz1方向に延びた略四角柱形の外形をもつ操作軸122とを含む。基部121は、歪みを検出される対象物である。外力を受けたときに、操作軸122が、基部121を歪ませる。可変形部材120は、支持部材110より変形しやすい材料、例えば樹脂で一体的に形成される。
【0036】
図4は、可変形部材120の平面図である。可変形部材120の外形は、図1に示す仮想中心軸101を中心として、回転対称であり、具体的には4回対称である。また、可変形部材120は、仮想中心軸101を通りyz平面に平行な仮想平面を中心として鏡面対称であり、仮想中心軸101を通りzx平面に平行な仮想平面を中心として鏡面対称である。
【0037】
図3に示すように、基部121は、下から見たとき、概念的に、環状の接続部141と、接続部141の内側に位置する内側部142と、接続部141の外側に位置する第1外側部143−1〜第4外側部143−4と(以下、区別せずに外側部143と呼ぶ場合がある)と、その他の部分に区分される。接続部141のz1側の面から、操作軸122(図2)が延びる。仮想中心軸101(図1)は、内側部142(図3)の中心を通る。
【0038】
図3に示すように、第1外側部143−1は、接続部141のx1側に位置する。第2外側部143−2は、接続部141のx2側に位置する。第3外側部143−3は、接続部141のy1側に位置する。第4外側部143−4は、接続部141のy2側に位置する。4つの外側部143は、概ねxy平面に沿って接続部141から外側に広がる板状部分である。
【0039】
接続部141と内側部142と第1外側部143−1と第2外側部143−2とのz2側の面は、基部121の下側の面においてz1方向に窪んだ位置にあり、x方向に連続的な帯状の溝を形成する。接続部141と内側部142と第3外側部143−3と第4外側部143−4とは、基部121の下側の面においてz1方向に窪んだ、y方向に連続的な帯状の溝を形成する。基部121の下側の面において、接続部141と内側部142と4つの外側部143とにより形成される溝は、xy平面に略平行な平面に沿って広がる十字を描く。
【0040】
図4に示すように、第1外側部143−1〜第4外側部143−4は、それぞれ、z1側に、xy平面に略平行な第1外側表面144−1〜第4外側表面144−4(以下、区別せずに外側表面144と呼ぶ場合がある)を含む。
【0041】
図3に示すように、基部121は、第1係止溝145−1〜第4係止溝145−4(以下、区別せずに係止溝145と呼ぶ場合がある)を含む。各係止溝145は、基部121の上側の面と下側の面とをつなぐ側面において内側に窪んだ部分と、基部121の上側の面から下方に窪んだ部分(図2)とをもつ。第1係止溝145−1は、第1外側部143−1と第3外側部143−3との間に位置する。第2係止溝145−2は、第3外側部143−3と第2外側部143−2との間に位置する。第3係止溝145−3は、第2外側部143−2と第4外側部143−4との間に位置する。第4係止溝145−4は、第4外側部143−4と第1外側部143−1との間に位置する。
【0042】
図4に示すように、各係止溝145は、上から見たとき操作軸122の外側に位置する。後述のように、操作軸122の外形は、上から見たとき略正方形である。4つの係止溝145の内側端部は、操作軸122の四隅に接する。基部121は、係止溝145の内側端部と、上から見た操作軸122の四角い外形の角との間に、z方向に貫通した4つの貫通孔146を含む。
【0043】
図5は、支持部材110を省略した、入力装置100の底面図である。図6は、図5の6−6線を通りzx平面に平行な断面を、y2側から見た入力装置100の切断面図である。図6に示すように、操作軸122は、z2側端部の基端151とz1側端部の先端152とを含む。基端151は、接続部141において基部121に接続される。操作軸122は、接続部141の上面に位置する基端151から、先端152まで概ねz1方向に延びる。操作軸122は、基部121の4つの外側表面144よりもz1方向に突出している。操作軸122は、x方向とy方向との両方の検出方向に向けて傾倒可能に基部121に支持される。
【0044】
図4に示すように、先端152は、xy平面に略平行な環状の平面である。先端152の外縁は、x方向に略平行な2辺とy方向に略平行な2辺とに囲まれた略正方形である。先端152の外縁の4つの角は、4つの貫通孔146により欠けている。先端152の内縁は、円形である。z方向から見たときの先端152の外縁は、基端151(図6)の外縁に重なる。
【0045】
図6に示すように、操作軸122は、外面153と受け面154とを含む。外面153は、先端152の外縁からz2方向に延びた略四角柱の側面であり、yz平面に略平行な2面とzx平面に略平行な2面とにより構成される。
【0046】
図6に示すように、受け面154は、先端152の内縁から概ねz方向に延びる。受け面154は、仮想中心軸101を中心として、z2側に先端をもつ円錐台の一部である。受け面154は、先端152から基端151に向けて、徐々に仮想中心軸101に近づく形状をもつ。図4に示すように、基部121は、受け面154の下端縁に囲まれた中心面147をもつ。中心面147は、xy平面に略平行な略円形である。
【0047】
図6に示すように、第1外側部143−1は、第1外側表面144−1においてz2方向に窪んだ第1調節溝148−1を含む。図4に示すように、第1調節溝148−1は、操作軸122に隣接して、操作軸122に沿ってy方向に延びる。同様に、第2外側部143−2〜第4外側部143−4は、それぞれ、第2調節溝148−2〜第4調節溝148−4を含む。以下、第1調節溝148−1〜第4調節溝148−4を区別せずに、調節溝148と呼ぶ場合がある。4つの調節溝148は、仮想中心軸101の周りで、相互に回転対称な位置にあり、相互に回転対称な形状をもつ。
【0048】
(回路部材)
図2に示すように、回路部材130は、可撓性の薄い絶縁性基板131に種々の配線と回路素子を搭載している。回路部材130は長尺であるので、回路部材130を示したすべての図面において、回路部材130は、一部のみを描いている。図3に示すように、絶縁性基板131は、xy平面に略平行に広がる搭載部132を含む。搭載部132は、略十字に延びる。
【0049】
図3に示すように、回路部材130は、搭載部132のz2側の面に搭載された第1歪み検出器133−1〜第8歪み検出器133−8(以下、区別せずに歪み検出器133と呼ぶ場合がある)を含む。歪み検出器133は、一例において、変形したときに抵抗が変化する回路素子である。
【0050】
図5に示すように、第1歪み検出器133−1と第2歪み検出器133−2とは、仮想中心軸101のx1側に位置し、第1副群134−1を構成する。第3歪み検出器133−3と第4歪み検出器133−4とは、仮想中心軸101のx2側に位置し、第2副群134−2を構成する。第5歪み検出器133−5と第6歪み検出器133−6とは、仮想中心軸101のy1側に位置し、第3副群134−3を構成する。第7歪み検出器133−7と第8歪み検出器133−8とは、仮想中心軸101のy2側に位置し、第4副群134−4を構成する。以下、第1副群134−1〜第4副群134−4を区別せずに、副群134と呼ぶ場合がある。
【0051】
図5に示すように、第1歪み検出器133−1と仮想中心軸101との距離は、第2歪み検出器133−2と仮想中心軸101との距離より小さい。第1歪み検出器133−1の大部分が、接続部141内に位置し、第1歪み検出器133−1のx1側端部が、第1外側部143−1内に位置し、第1歪み検出器133−1のx2側端部が、内側部142内に位置する。第2歪み検出器133−2の全体が、第1外側部143−1内に位置する。第1歪み検出器133−1と第2歪み検出器133−2とは、仮想中心軸101を通りx方向に平行な直線上に位置する。
【0052】
第1歪み検出器133−1と第3歪み検出器133−3とは、仮想中心軸101を通りyz平面に平行な平面を中心として鏡面対称な位置にある。第2歪み検出器133−2と第4歪み検出器133−4とは、仮想中心軸101を通りyz平面に平行な平面を中心として鏡面対称な位置にある。図5に示すように、下から見たとき、第5歪み検出器133−5〜第8歪み検出器133−8は、第1歪み検出器133−1〜第4歪み検出器133−4を、それぞれ、仮想中心軸101の周りで時計回りに90度回転させた位置にある。
【0053】
図3に示すように、第1副群134−1と第2副群134−2とが、第1検出器群135−1を構成する。第3副群134−3と第4副群134−4とが、第2検出器群135−2を構成する。以下、第1検出器群135−1と第2検出器群135−2とを区別せずに、検出器群135と呼ぶ場合がある。他の例において、検出器群135は1つでもよく、3つ以上でもよい。各検出器群135は、2つの副群134を含む。各副群134は、2つの歪み検出器133を含む。
【0054】
各検出器群135が、2つの検出方向のうちの異なる1つに対応する。すなわち、第1検出器群135−1が、x方向に対応付けられ、第2検出器群135−2が、y方向に対応付けられる。図5に示すように、各検出方向(x方向またはy方向)に関し、2つの副群134のうちの1つの副群134が、検出方向における操作軸122の中心にある仮想中心軸101から順方向(x1方向またはy1方向)に離れた位置にあり、他の1つの副群134が、中心から逆方向(x2方向またはy2方向)に離れた位置にある。
【0055】
副群134の各々に含まれる2つの歪み検出器133が、仮想中心軸101から互いに異なる距離において基部121の歪みを検出する。各検出方向(x方向またはy方向)に関し、対応する副群134の1つの歪み検出器133が、検出方向において接続部141の外縁より外側に位置し、対応する副群134の他の1つの歪み検出器133が、検出方向において1つの歪み検出器133と仮想中心軸101との間に位置する。
【0056】
第1歪み検出器133−1と第3歪み検出器133−3と第5歪み検出器133−5と第7歪み検出器133−7とを構成する第1の種類の歪み検出器133の形状と特性とはすべて同じである。第2歪み検出器133−2と第4歪み検出器133−4と第6歪み検出器133−6と第8歪み検出器133−8とを構成する第2の種類の歪み検出器133の形状と特性とはすべて同じである。第1の種類の歪み検出器133は、第2の種類の歪み検出器133と同じ形状と特性をもつ。
【0057】
他の例において、第1の種類の歪み検出器133は、第2の種類の歪み検出器133と異なってもよい。他の例において、x方向に並ぶ歪み検出器133の形状と特性とは、y方向に並ぶ歪み検出器133の形状と特性ととは異なってもよい。
【0058】
(相互関係)
図5に示すように、回路部材130の搭載部132は、基部121の接続部141と内側部142と4つの外側部143とにより形成される溝内に配置され、図6に示すように、基部121の下面に密着している。図5に示す搭載部132と8つの歪み検出器133とが、基部121の変形に応じて変形する。
【0059】
図1に示すように、支持部材110の4つの係止片112の各々が、可変形部材120の4つの係止溝145の1つに係合する。可変形部材120は、z方向において4つの係止片112の各々と支持板111との間に固定される。図6に示す可変形部材120の基部121の下面は、基部121の接続部141と内側部142と4つの外側部143とにより形成される溝以外の部分で、支持板111に密着して固定される。
【0060】
図6に示すように、回路部材130の搭載部132は、z方向において、支持部材110の支持板111と基部121との間に位置する。図5に示すように、可変形部材120と8つの歪み検出器133との全体が、仮想中心軸101を中心として4回対称な構造をもち、90度ごとに重なる形状をもつ。
【0061】
歪み検出器133が2つの場合より詳細な情報を取得するという点では、他の例において、歪み検出器133が3つでもよく、5つ以上でもよい。
【0062】
(制御系統)
図7は、入力装置100の制御系統を示す概略図である。入力装置100は、記憶装置160と演算処理装置162とを含む。演算処理装置162は、8つすべての歪み検出器133から検出された歪みを表す検出値を受信する。
【0063】
記憶装置160は、傾倒方向判定プログラム161を記憶する。傾倒方向判定プログラム161は、演算処理装置162によって読み出されて、演算処理装置162に傾倒方向判定方法の一部を行うための機能、及び他の機能を実装させる。演算処理装置162が種々の機能を実行するとき、記憶装置160は、演算処理装置162に制御されて、適宜必要な情報を記憶する。記憶装置160は、非一時的な有形の記憶媒体である。記憶装置160は、ROM(Read only memory)及びRAM(Random access memory)を含む。記憶装置160は、揮発性または不揮発性の記憶媒体である。記憶装置160は、取り外し可能であってもよく、取り外し不能であってもよい。
【0064】
演算処理装置162は、記憶装置160に記憶された傾倒方向判定プログラム161を読み出して実行することにより、判定部163として機能する。判定部163は、後述の判定方法を実行する。本実施形態の演算処理装置162は、汎用コンピュータであるが、特定用途向け集積回路(ASIC:Application specific integrated circuits)であってもよく、本実施形態で説明される各機能を実装可能な他の回路であってもよい。
【0065】
まず、検出方向がx方向の場合の呼称について説明する。第1歪み検出器133−1と第2歪み検出器133−2とが、中心(すなわち、仮想中心軸101(図5))から順方向に離れた位置にある。中心に近いFI位置にある第1歪み検出器133−1が、検出値であるFI値を出力する。中心から遠いFO位置にある第2歪み検出器133−2が、検出値であるFO値を出力する。第2歪み検出器133−2と第3歪み検出器133−3とが、中心から逆方向に離れた位置にある。中心に近いRI位置にある第3歪み検出器133−3が、検出値であるRI値を出力する。中心から遠いRO位置にある第4歪み検出器133−4が、検出値であるRO値を出力する。
【0066】
同様に、第5歪み検出器133−5〜第8歪み検出器133−8は、順に、FI位置、FO位置、RI位置、RO位置にあり、順に、FI値、FO値、RI値、RO値を出力する。
【0067】
検出値は、歪み検出器133の抵抗の変化に応じた電圧の変化として検出される。検出された歪みが伸張である場合の検出値の極性と、検出された歪みが収縮である場合の検出値の極性とは逆である。本実施形態では、伸張である場合に、検出値が正となり、収縮である場合に、検出値が負となる。収縮の程度が大きいほど、検出値の絶対値が大きくなり、伸張の程度が大きいほど、検出値の絶対値が大きくなる。
【0068】
判定部163は、検出方向の各々に対応する4つの歪み検出器133から受信した検出値に基づいて、検出方向の各々における操作軸122の傾倒方向を判定する。2つの検出方向(すなわち、x方向とy方向と)における傾倒方向の判定は、別々の処理で実行される。2つの検出方向における傾倒方向の判定は、同時に実行されてもよく、別の時点で実行されてもよい。2つの検出方向における傾倒方向の判定結果に基づいて、2次元の傾倒方向が算出されてよい。
【0069】
(動作)
図6の第1印加方向102は、例示的な、第1印加力の方向を示す。操作軸122に印加される印加力が、0を上回る大きさをもち逆方向を向く力と、0以上の大きさをもちz方向に沿って先端152から基部121に向かう押圧方向(すなわち、z2方向)を向く力との合力である場合、この印加力を第1印加力と呼ぶ。第2印加方向103は、例示的な、第2印加力の方向を示す。操作軸122に印加される印加力が、0を上回る大きさをもち順方向を向く力と、0以上の大きさをもち押圧方向を向く力との合力である場合、この印加力を第2印加力と呼ぶ。
【0070】
図6の第1印加角度104−1は、x方向と第1印加方向102とのなす角度を示す。第2印加角度104−2は、x方向と第2印加方向103とのなす角度を示す。順方向を向くか、逆方向を向くかによらず、x方向と印加力の方向とのなす角度をまとめて印加角度104と呼ぶ場合がある。印加角度104は、0度以上90度未満の下限角度から下限角度以上90度未満の上限角度までの間の値をとる。
【0071】
図8は、操作軸122(図6)に第1印加力を印加した第1印加状態における、検出方向の位置に応じた例示的な検出値を示すグラフである。位置0は、仮想中心軸101(図6)の位置に対応する。グラフの右方向は順方向(x1方向またはy1方向)に対応し、グラフの左方向は逆方向(x2方向またはy2方向)に対応する。第1印加力が印加されると、図6に示す操作軸122は、逆方向に傾倒する。第1印加状態の説明では、印加力の印加位置は、先端152の順方向(x1方向またはy1方向)側端縁であるとする。
【0072】
図8において、第1曲線171−1は、印加角度104(図6)が0度の場合の検出値を示す。第2曲線171−2は、印加角度104が22.5度の場合の検出値を示す。第3曲線171−3は、印加角度104が45度の場合の検出値を示す。第4曲線171−4は、印加角度104が67.5度の場合の検出値を示す。図8には、歪み検出器133の位置であるRO位置とRI位置とFI位置とFO位置とを示す。印加角度104の下限角度は、0度である。印加角度104の上限角度は、67.5度である。他の例において、下限角度と上限角度とは、他の角度でもよい。
【0073】
図9は、印加角度104(図6)ごとに、図8のグラフから読み取った、歪み検出器133の各位置における検出値を示す第1テーブル172である。0度の場合、RO値は負であり、RI値は約極大であり、FI値は約極小であり、FO値は正である。22.5度の場合、RO値は負であり、RI値は約極大であり、FI値は絶対値が小さく、FO値は約0である。45度の場合、RO値は負であり、RI値は絶対値が小さく、FI値は約極大であり、FO値は負である。67.5度の場合、RO値は負であり、RI値は絶対値が小さく、FI値は約極大であり、FO値は負である。
【0074】
すなわち、図8に示すように、印加角度104(図6)が増加するとき、RO値は、印加角度104によらず負であり、RI値が、正から負に単調減少し、FI値が、負から正に単調増加し、FO値が、正から負に単調減少する。FI位置とFO位置との間に、印加角度104に応じて、検出値がほとんど変化しない不動位置がある。
【0075】
図10は、操作軸122(図6)に第2印加力を印加した第2印加状態における、検出方向の位置に応じた例示的な検出値を示すグラフである。位置0は、仮想中心軸101(図6)の位置に対応する。グラフの右方向は順方向(x1方向またはy1方向)に対応し、グラフの左方向は逆方向(x2方向またはy2方向)に対応する。第2印加力が印加されると、図6に示す操作軸122は、順方向に傾倒する。第2印加状態の説明では、印加力の印加位置は、先端152の逆方向(x1方向またはy1方向)側端縁であるとする。
【0076】
図10において、第1曲線173−1は、印加角度104(図6)が0度の場合の検出値を示す。第2曲線173−2は、印加角度104が22.5度の場合の検出値を示す。第3曲線173−3は、印加角度104が45度の場合の検出値を示す。第4曲線173−4は、印加角度104が67.5度の場合の検出値を示す。図10には、歪み検出器133の位置であるRO位置とRI位置とFI位置とFO位置とを示す。印加角度104の下限角度は、0度である。印加角度104の上限角度は、67.5度である。他の例において、下限角度と上限角度とは他の角度でもよい。
【0077】
図11は、印加角度104(図6)ごとに、図10のグラフから読み取った、歪み検出器133の各位置における検出値を示す第2テーブル174である。0度の場合、FO値は負であり、FI値は約極大であり、RI値は約極小であり、RO値は正である。22.5度の場合、FO値は負であり、FI値は約極大であり、RI値は絶対値が小さく、RO値は約0である。45度の場合、FO値は負であり、FI値は絶対値が小さく、RI値は約極大であり、RO値は負である。67.5度の場合、FO値は負であり、FI値は絶対値が小さく、RI値は約極大であり、RO値は負である。
【0078】
すなわち、図10に示すように、印加角度104(図6)が増加するとき、RO値が、正から負に単調減少し、RI値が、負から正に単調増加し、FI値が、正から負に単調減少し、FO値は、印加角度104によらず負である。図10に示すように、RO位置とRI位置との間に、印加角度104に応じて、検出値がほとんど変化しない不動位置がある。図10のグラフは、図8のグラフを左右反転させたものである。
【0079】
図12は、傾倒方向判定方法において使用される判定テーブル175である。条件CR1と条件CR2とのいずれかが満たされる場合に、傾倒方向が逆方向と判定される。条件CF1と条件CF2とのいずれかが満たされる場合に、傾倒方向が順方向と判定される。条件CR1は、RO値<0と、RI値>FI値と、FO値>0とのすべてが満たされることである。条件CR2は、RO値<0と、RI値<FI値と、FO値<0とのすべてが満たされることである。条件CF1は、RO値>0と、RI値<FI値と、FO値<0とのすべてが満たされることである。条件CF2は、RO値<0と、RI値>FI値と、FO値<0とのすべてが満たされることである。
【0080】
図10に示す条件CR1は、図9に示すように、第1印加力が印加される場合において、印加角度104(図6)が22.5度以下の場合に対応する。図10に示す条件CR2は、図9に示すように、第1印加力が印加される場合において、印加角度104が22.5度を上回る場合に対応する。印加角度104が22.5度付近であるときに、条件CR1が当てはまる場合と、条件CR2が当てはまる場合とが切り替わる。22.5度付近の印加角度104は、臨界角度であるので、条件CR2が当てはまる場合もあり得る。
【0081】
図10に示す条件CF1は、図11に示すように、第2印加力が印加される場合において、印加角度104(図6)が22.5度以下の場合に対応する。図10に示す条件CF2は、図11に示すように、第2印加力が印加される場合において、印加角度104が22.5度を上回る場合に対応する。印加角度104が22.5度付近であるときに、条件CF1が当てはまる場合と、条件CF2が当てはまる場合とが切り替わる。22.5度付近の印加角度104は、臨界角度であるので、条件CF2が当てはまる場合もあり得る。
【0082】
(フロー)
図13は、判定部163(図7)が実行する傾倒方向判定方法を説明するためのフロー図である。
【0083】
まず、ステップ181において、判定部163が検出値を受信して、本方法がステップ182に進む。検出方向がx方向の場合は、判定部163は、第1歪み検出器133−1〜第4歪み検出器133−4から検出値を受信する。検出方向がy方向の場合は、判定部163は、第5歪み検出器133−5〜第8歪み検出器133−8から検出値を受信する。
【0084】
ステップ182において、判定部163は、条件CR1が満たされるか判定する。条件CR1が満たされる場合、ステップ183において傾倒方向が逆方向と判定された後、本方法が終了する。条件CR1が満たされない場合、本方法がステップ184に進む。
【0085】
ステップ184において、判定部163は、条件CR2が満たされるか判定する。条件CR2が満たされる場合、ステップ183において傾倒方向が逆方向と判定された後、本方法が終了する。条件CR2が満たされない場合、本方法がステップ185に進む。
【0086】
ステップ185において、判定部163は、条件CF1が満たされるか判定する。条件CF1が満たされる場合、ステップ186において傾倒方向が順方向と判定された後、本方法が終了する。条件CF1が満たされない場合、本方法がステップ187に進む。
【0087】
ステップ187において、判定部163は、条件CF2が満たされるか判定する。条件CF2が満たされる場合、ステップ186において傾倒方向が順方向と判定された後、本方法が終了する。条件CF2が満たされない場合、傾倒方向が判定されずに、本方法が終了する。
【0088】
他の例において、伸張である場合に、検出値が負となり、収縮である場合に、検出値が正となってもよい。このような他の例では、図8のグラフと図10のグラフとが入れ替わる。さらに、このような他の例では、図12の判定テーブル175において、条件CF1と条件CF2とのいずれかが満たされる場合に、傾倒方向が逆方向と判定され、条件CR1と条件CR2とのいずれかが満たされる場合に、傾倒方向が順方向と判定される。
【0089】
(まとめ)
本実施形態は、接続部141を含む基部121と、先端152と接続部141に接続された基端151とを含む操作軸122と、操作軸122の操作に応じた基部121の歪みを検出する少なくとも1つの検出器群135と、を備え、操作軸122が、基端151から先端152まで第1方向に延び、操作軸122が、第1方向に直交する少なくとも1つの検出方向に向けて傾倒可能に基部121に支持され、少なくとも1つの検出器群135の各々が、少なくとも1つの検出方向の異なる1つに対応し、少なくとも1つの検出器群135の各々が、対応する検出方向における操作軸122の操作に応じた基部121の歪みを検出する3つ以上の歪み検出器133を含む、入力装置100である。
【0090】
この構成によれば、検出方向ごとに3つ以上の歪み検出器133で歪みが検出されるので、2つの場合に比べて、より多くの詳細な基部121の歪みに基づいて、より正確に操作軸122の操作を検出することができる。
【0091】
好適には本実施形態の入力装置100において、少なくとも1つの検出方向の各々が、順方向と順方向とは逆の逆方向とを含み、少なくとも1つの検出器群135の各々が、2つの副群134を含み、2つの副群134の各々が、2つの歪み検出器133を含み、各検出方向に関し、2つの副群134のうちの1つの副群134が、検出方向における操作軸122の中心から順方向に離れた位置にあり、他の1つの副群134が、中心から逆方向に離れた位置にあり、副群134の各々に含まれる2つの歪み検出器133が、中心から互いに異なる距離において基部121の歪みを検出する。
【0092】
この構成によれば、検出方向ごとに、2つの歪み検出器133で順方向側の歪みを検出し、他の2つの歪み検出器133で逆方向側の歪みを検出するので、各側において1つの歪み検出器133により歪みを検出する場合に比べて、詳細に歪みを検出することができる。さらに、各側において、2つの歪み検出器133が操作軸122の中心から異なる距離にあるので、同じ距離にある場合に比べて多くの情報を取得できる。その結果、より正確に操作軸122の操作を検出することができる。
【0093】
好適には本実施形態の入力装置100は、検出方向の各々に対応する4つの歪み検出器133から検出された歪みを表す検出値を受信して、検出方向の各々における操作軸122の傾倒方向を判定する判定部163をさらに備え、検出された歪みが伸張である場合の検出値の極性と、検出された歪みが収縮である場合の検出値の極性とが逆であり、収縮の程度が大きいほど、検出値の絶対値が大きく、伸張の程度が大きいほど、検出値の絶対値が大きく、中心から逆方向に離れた位置にある2つの歪み検出器133のうち、中心から遠い歪み検出器133が、検出値であるRO値を出力し、中心から逆方向に離れた位置にある2つの歪み検出器133のうち、中心に近い歪み検出器133が、検出値であるRI値を出力し、中心から順方向に離れた位置にある2つの歪み検出器133のうち、中心に近い歪み検出器133が、検出値であるFI値を出力し、中心から順方向に離れた位置にある2つの歪み検出器133のうち、中心から遠い歪み検出器133が、検出値であるFO値を出力し、判定部163が、RO値<0と、RI値>FI値と、FO値>0とのすべてが満たされる場合に、傾倒方向を逆方向と判定し、RO値<0と、RI値<FI値と、FO値<0とのすべてが満たされる場合に、傾倒方向を逆方向と判定し、RO値>0と、RI値<FI値と、FO値<0とのすべてが満たされる場合に、傾倒方向を順方向と判定し、RO値<0と、RI値>FI値と、FO値<0とのすべてが満たされる場合に、傾倒方向を順方向と判定する。
【0094】
この構成によれば、第1方向と外力の方向とのなす印加角に応じて、基部121の変形が伸張と歪みとの間で入れ替わる場合においても、適切に傾倒方向を判定することができる。
【0095】
好適には本実施形態の入力装置100において、検出された歪みが伸張である場合、検出値の極性が正であり、検出された歪みが収縮である場合、検出値の極性が負であり、RO値を出力する歪み検出器133が、基部121のRO位置における歪みを検出し、RI値を出力する歪み検出器133が、基部121のRI位置における歪みを検出し、FI値を出力する歪み検出器133が、基部121のFI位置における歪みを検出し、FO値を出力する歪み検出器133が、基部121のFO位置における歪みを検出し、RO位置は、操作軸122に印加される印加力が、0を上回る大きさをもち逆方向を向く力と、0以上の大きさをもち第1方向に沿って先端152から基部121に向かう押圧方向を向く力との合力である第1印加状態において、第1方向と印加力の方向とのなす印加角度104によらずRO値が負となる位置であり、RI位置は、第1印加状態において、印加角度104が増加するのに伴ってRI値が正から負に単調減少する位置であり、FI位置は、第1印加状態において、印加角度104が増加するのに伴ってFI値が負から正に単調増加する位置であり、FO位置は、第1印加状態において、印加角度104が増加するのに伴ってRO値が正から負に単調減少する位置であり、RO位置は、操作軸122に印加される印加力が、0を上回る大きさをもち順方向を向く力と、0以上の大きさをもち押圧方向を向く力との合力である第2印加状態において、印加角度104が増加するのに伴って、RO値が、正から負に単調減少する位置であり、RI位置は、第2印加状態において、印加角度104が増加するのに伴ってRI値が負から正に単調増加する位置であり、FI位置は、第2印加状態において、印加角度104が増加するのに伴ってFI値が正から負に単調減少する位置であり、FO位置は、第2印加状態において、印加角度104によらずRO値が負となる位置である。
【0096】
この構成によれば、第1方向と外力の方向とのなす印加角に応じて、基部121の変形が伸張と歪みとの間で入れ替わる場合においても、適切に傾倒方向を判定することができる。
【0097】
好適には本実施形態の入力装置100において、各副群134に含まれる1つの歪み検出器133が、対応する検出方向において接続部141の外縁より外側に位置し、同じ副軸に含まれる他の1つの歪み検出器133が、対応する検出方向において1つの歪み検出器133と中心との間に位置する。
【0098】
この構成によれば、接続部141の外縁より外側に位置する1つの歪み検出器133により、操作軸122から離れた部分の歪みを検出するとともに、その1つの歪み検出器133と中心との間に位置する他の1つの歪み検出器133により操作軸122に近い部分の歪みを検出するので、基部121の詳細な歪みを検出して、より正確に操作軸122の操作を検出することができる。
【0099】
好適には本実施形態の入力装置100において、基部121が、第1方向に直交する平面に沿って接続部141から外側に広がる外側部143を含み、外側部143が、第1方向に直交する平面に沿って広がる外側表面144と、外側表面144において先端152から基端151に向かう方向に窪んだ調節溝148とを含み、調節溝148が、操作軸122に隣接する。
【0100】
この構成によれば、操作軸122が傾倒したときに調節溝148付近で基部121が変形しやすいので、設計段階から基部121の変形の仕方を正確に制御することができる。そのため、個体間の誤差を小さくして、より正確に操作軸122の操作を検出することができる。
【0101】
本発明は上述した実施形態には限定されない。すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0102】
本発明は、操作軸を傾倒させる種々の入力装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0103】
100…入力装置、101…仮想中心軸、102…第1印加方向、103…第2印加方向
104…印加角度、120…可変形部材、121…基部、122…操作軸
133…歪み検出器、134…副群、135…検出器群、141…接続部
143…外側部、144…外側表面、148…調節溝、151…基端、152…先端
161…傾倒方向判定プログラム、163…判定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図16