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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-200977(P2018-200977A)
(43)【公開日】2018年12月20日
(54)【発明の名称】基板処理装置および基板処理方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20181122BHJP
   H01L 21/683 20060101ALI20181122BHJP
   H01L 21/306 20060101ALI20181122BHJP
【FI】
   H01L21/304 643A
   H01L21/68 N
   H01L21/306 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2017-105630(P2017-105630)
(22)【出願日】2017年5月29日
(71)【出願人】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100093056
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 勉
(74)【代理人】
【識別番号】100142930
【弁理士】
【氏名又は名称】戸高 弘幸
(74)【代理人】
【識別番号】100175020
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 知彦
(74)【代理人】
【識別番号】100180596
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 要
(74)【代理人】
【識別番号】100195349
【弁理士】
【氏名又は名称】青野 信喜
(72)【発明者】
【氏名】古川 正晃
(72)【発明者】
【氏名】津田 祥太郎
(72)【発明者】
【氏名】西田 崇之
【テーマコード(参考)】
5F043
5F131
5F157
【Fターム(参考)】
5F043EE07
5F043EE08
5F131AA02
5F131AA03
5F131AA32
5F131BA37
5F131CA15
5F131CA32
5F131DA09
5F131EA06
5F131EA24
5F131EB32
5F131FA14
5F131FA32
5F131JA16
5F131JA26
5F157AA03
5F157AB02
5F157AB14
5F157AB33
5F157AB42
5F157AB90
5F157BA02
5F157BA13
5F157BA31
5F157BB22
5F157BB37
5F157CF22
5F157CF24
5F157CF66
5F157DB51
5F157DC90
(57)【要約】
【課題】基板の下面への処理液の回り込み抑制効果を改善できる基板処理装置および基板処理方法を提供する。
【解決手段】第2気体吐出部81は、スピンチャック2で保持された基板Wを平面視した際に、軸線P1周りに立設された6本の支持ピン13よりも軸線P1側でかつ、基板Wの外周側に設けられている。第2気体吐出部81は、第1気体吐出部65による気体の吐出に加えて、6本の支持ピン13の各々と基板Wの端との接触部分付近に気体を吐出する。すなわち、第2気体吐出部81は、回り込み抑制効果が低下し、基板Wの下面に処理液が回り込むと考えられる支持ピン13と基板Wの端との接触部分付近に、支持ピン13の近くから気体を吐出する。そのため、第1気体吐出部65による気体の流れをピンポイントに強化することで、基板Wの下面への処理液の回り込み抑制効果を改善できる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉛直方向の軸線周りに回転可能なスピンベースおよび、前記スピンベースの外周側でかつ前記軸線周りに立設された複数の支持部材を有する基板保持部であって、前記複数の支持部材によって、前記スピンベースと基板とを離した状態で、基板を保持する前記基板保持部と、
前記基板保持部を前記軸線周りに回転させる回転駆動機構と、
前記基板保持部で保持されて回転する基板の上面に、処理液を供給して基板処理する処理部と、
前記基板保持部で保持された基板の中心の下方に設けられ、基板の中心側から基板の外周側に向けて気体が流れるように基板の下面に気体を吐出する第1気体吐出部と、
前記基板保持部で保持された基板を平面視した際に、前記軸線周りに立設された前記複数の支持部材よりも前記軸線側でかつ、基板の外周側に設けられ、前記第1気体吐出部による気体の吐出に加えて、前記複数の支持部材の各々と前記基板の端との接触部分付近に前記気体を吐出する第2気体吐出部と、
を備えていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理装置において、
前記第2気体吐出部は、前記軸線周りにリング状であって、このリングの外周に沿って長手に形成された少なくとも1つのスリット状の吐出口を有することを特徴とする基板処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の基板処理装置において、
前記第2気体吐出部は、前記軸線周りにリング状であって、このリングの外周に沿って長手でかつ前記リングの全周にかけて形成された1つのスリット状の吐出口を有することを特徴とする基板処理装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の基板処理装置において、
前記スリット状の吐出口は、前記複数の支持部材の各々に対向する部分のスリット幅が、前記対向する部分以外の部分のスリット幅よりも広くなるように構成されていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の基板処理装置において、
前記第2気体吐出部は、前記軸線周りにリング状に複数の吐出口を有し、
前記複数の吐出口は、前記回転駆動機構によって前記複数の支持部材と一緒に前記軸線周りに回転されるように構成されていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記スピンベースと基板との間に昇降可能に設けられた板状保護部材と、基板処理する場合に前記板状保護部材を上昇させる昇降機構とを更に備え、
前記第1気体吐出部は、基板と前記板状保護部材との間を基板の中心側から基板の外周側に向けて気体が流れるように基板の下面に気体を吐出し、
前記第2気体吐出部は、前記板状保護部材に設けられ、前記第2気体吐出部には、前記板状保護部材の内部に設けられた空間を通じて気体が供給されることを特徴とする基板処理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の基板処理装置において、
前記板状保護部材は、前記スピンベースと基板との間に昇降可能に設けられた保護板と、前記保護板と前記スピンベースとの間に昇降可能に設けられた気体案内板とを備え、
前記第1気体吐出部は、基板と前記保護板との間を基板の中心側から基板の外周側に向けて気体が流れるように基板の下面に気体を吐出し、
前記第2気体吐出部は、前記保護板と前記気体案内板との隙間で形成された少なくとも1つの吐出口を有し、前記第2気体吐出部には、前記保護板と前記気体案内板との間に形成された空間を通じて気体が供給され、
前記昇降機構は、基板処理する場合に前記保護板および気体案内板を上昇させることを特徴とする基板処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の基板処理装置において、
前記気体案内板は、前記保護板に対して独立して昇降可能であり、
前記昇降機構は、基板処理する場合に前記保護板および気体案内板を個々に上昇させると共に、前記吐出口を形成する前記隙間の幅を調整することを特徴とする基板処理装置。
【請求項9】
請求項1から5のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記第2気体吐出部は、前記スピンベースに設けられ、前記第2気体吐出部には、前記スピンベースの内部に設けられた空間を通じて気体が供給されることを特徴とする基板処理装置。
【請求項10】
鉛直方向の軸線周りに回転可能なスピンベースおよび、前記スピンベースの外周側でかつ前記軸線周りに立設された複数の支持部材を有する基板保持部であって、前記複数の支持部材によって、前記スピンベースと基板とを離した状態で、基板を保持する前記基板保持部と、
前記基板保持部を前記軸線周りに回転させる回転駆動機構と、
前記基板保持部で保持されて回転する基板の上面に、処理液を供給して基板処理する処理部と、
前記軸線周りにリング状であって、このリングの外周に沿って長手に形成された少なくとも1つのスリット状の吐出口を有する気体吐出部であって、前記基板保持部で保持された基板を平面視した際に、前記軸線周りに立設された前記複数の支持部材よりも前記軸線側でかつ、基板の外周側に設けられ、前記複数の支持部材の各々と前記基板の端との接触部分付近を含む前記基板の端付近の全周に前記気体を吐出する前記気体吐出部と、
を備えていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項11】
鉛直方向の軸線周りに回転可能なスピンベースおよび、前記スピンベースの外周側でかつ前記軸線周りに立設された複数の支持部材を有する基板保持部であって、前記複数の支持部材によって、前記スピンベースと基板とを離した状態で、基板を保持する前記基板保持部と、
前記基板保持部を前記軸線周りに回転させる回転駆動機構と、
前記基板保持部で保持されて回転する基板の上面に、処理液を供給して基板処理する処理部と、を備えた基板処理装置による基板処理方法において、
前記基板保持部で保持された基板の中心の下方に設けられた第1気体吐出部により、基板の中心側から基板の外周側に向けて気体が流れるように基板の下面に気体を吐出する第1気体吐出工程と、
前記基板保持部で保持された基板を平面視した際に、前記複数の支持部材よりも前記軸線側でかつ、基板の外周側に設けられた第2気体吐出部により、前記第1気体吐出部による気体の吐出に加えて、前記複数の支持部材の各々と前記基板の端との接触部分付近に気体を吐出する第2気体吐出工程と、
を備えていることを特徴とする基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板、液晶表示用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等の基板に対して処理を行う基板処理装置および基板処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の基板処理装置は、スピンチャック、回転機構、処理液ノズル、および洗浄ブラシを備えている。スピンチャックは、回転可能なスピンベースと、スピンベースの外周側にリング状に立設された複数の支持部材とを備えている。スピンチャックは、複数の支持部材によって、スピンベースから離して基板を保持する。回転機構は、スピンチャックを回転させる。スピンチャックに保持されて回転する基板の上面に、処理液ノズルから処理液が供給される。この際、洗浄ブラシを基板の上面に接触させて基板をスクラブ洗浄する。
【0003】
また、処理液ノズルおよび洗浄ブラシの代わりに二流体ノズルを用いて、基板の上面に処理液をスプレーして、基板の上面を洗浄する場合もある。
【0004】
基板の上面に処理液を供給して行うスクラブ洗浄などの基板処理を行う場合、処理液のミストが発生する。処理液ミストが基板の下面に回り込むと、基板の下面に処理液が付着する。そのため、基板処理装置は、保護ディスクと気体吐出部とを備えている。保護ディスクは、スピンチャックに保持された基板とスピンベースとの間に設けられ、昇降可能である。また、保護ディスクは、基板処理のときに基板に近い位置に配置される。この状態のとき、基板中心の下方に設けられた気体吐出部は、スピンチャックに保持された基板と保護ディスクとの間に不活性ガスを吐出する。これにより、基板の下面への処理液の回り込みを抑制している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2015−002328号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、基板の下面への処理液の回り込みが十分に抑制できていない問題がある。例えば、洗浄ブラシによるスクラブ洗浄では、支持部材付近で基板の下面への洗浄液ミストの回り込みが発生する。これは、気体吐出部から吐出された不活性ガスの基板外周側への流れを支持部材が妨げたり、支持部材が基板と共に回転することで負圧が生じたりして、回り込み抑制の効果が低下していることが原因であると考えられている。基板の下面に処理液が回り込んで基板の下面(デバイス面)に処理液が付着すると、パーティクル発生の原因になる。なお、パーティクルの発生は、歩留まり低下を引き起こすので好ましくない。
【0007】
図13は、支持部材付近で発生するパーティクルの様子を示す図である。図13は、基板Wを上面側から見た図であり、点は、基板Wの下面に発生したパーティクルを示している。パーティクルは、支持部材から基板Wの内側に発生する。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、基板の下面への処理液の回り込み抑制効果を改善できる基板処理装置および基板処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわち、本発明に係る基板処理装置は、鉛直方向の軸線周りに回転可能なスピンベースおよび、前記スピンベースの外周側でかつ前記軸線周りに立設された複数の支持部材を有する基板保持部であって、前記複数の支持部材によって、前記スピンベースと基板とを離した状態で、基板を保持する前記基板保持部と、前記基板保持部を前記軸線周りに回転させる回転駆動機構と、前記基板保持部で保持されて回転する基板の上面に、処理液を供給して基板処理する処理部と、前記基板保持部で保持された基板の中心の下方に設けられ、基板の中心側から基板の外周側に向けて気体が流れるように基板の下面に気体を吐出する第1気体吐出部と、前記基板保持部で保持された基板を平面視した際に、前記軸線周りに立設された前記複数の支持部材よりも前記軸線側でかつ、基板の外周側に設けられ、前記第1気体吐出部による気体の吐出に加えて、前記複数の支持部材の各々と前記基板の端との接触部分付近に前記気体を吐出する第2気体吐出部と、を備えていることものである。
【0010】
本発明に係る基板処理装置によれば、第2気体吐出部は、基板保持部で保持された基板を平面視した際に、軸線周りに立設された複数の支持部材よりも軸線側でかつ、基板の外周側に設けられている。第2気体吐出部は、第1気体吐出部による気体の吐出に加えて、複数の支持部材の各々と基板の端との接触部分付近に気体を吐出する。すなわち、第2気体吐出部は、回り込み抑制効果が低下し、基板の下面に処理液が回り込むと考えられる支持部材と基板の端との接触部分付近に、支持部材の近くから気体を吐出する。そのため、第1気体吐出部による気体の流れをピンポイントに強化することで、基板の下面への処理液の回り込み抑制効果を改善できる。
【0011】
また、上述の基板処理装置において、前記第2気体吐出部は、前記軸線周りにリング状であって、このリングの外周に沿って長手に形成された少なくとも1つのスリット状の吐出口を有することが好ましい。
【0012】
例えば、二流体ノズルによる洗浄においては、基板下面の外周側の全周に処理液が回り込んで基板の下面に処理液が付着する。これにより、基板下面の外周側の全周にリング状のパーティクルが発生する。これは、上述の支持部材の影響とは別に、ブラシによるスクラブ洗浄に比べて、処理液ミストの量が多いことが原因であると考えられる。本発明のスリット状の吐出口によれば、支持部材と基板の端との接触部分を含む基板の端付近に広範囲に気体を吐出することができる。そのため、基板下面の外周側の全周への処理液の回り込み抑制効果を改善できる。
【0013】
また、上述の基板処理装置において、前記第2気体吐出部は、前記軸線周りにリング状であって、このリングの外周に沿って長手でかつ前記リングの全周にかけて形成された1つのスリット状の吐出口を有することが好ましい。これにより、第2気体吐出部は、支持部材と基板の端との接触部分を含む基板の端付近の全周に気体を吐出することができる。
【0014】
また、上述の基板処理装置において、前記スリット状の吐出口は、前記複数の支持部材の各々に対向する部分のスリット幅が、前記対向する部分以外の部分のスリット幅よりも広くなるように構成されていることが好ましい。これにより、スリット状の吐出口は、複数の支持部材の各々に対向する部分で、対向する部分以外の部分よりも多くの気体を吐出することができる。
【0015】
また、上述の基板処理装置において、前記第2気体吐出部は、前記軸線周りにリング状に複数の吐出口を有し、前記複数の吐出口は、前記回転駆動機構によって前記複数の支持部材と一緒に前記軸線周りに回転されるように構成されていることが好ましい。これにより、複数の支持部材と複数の吐出口の相対位置を維持できる。
【0016】
また、上述の基板処理装置は、前記スピンベースと基板との間に昇降可能に設けられた板状保護部材と、基板処理する場合に前記板状保護部材を上昇させる昇降機構とを更に備え、前記第1気体吐出部は、基板と前記板状保護部材との間を基板の中心側から基板の外周側に向けて気体が流れるように基板の下面に気体を吐出し、前記第2気体吐出部は、前記板状保護部材に設けられ、前記第2気体吐出部には、前記板状保護部材の内部に設けられた空間を通じて気体が供給されることが好ましい。
【0017】
これにより、昇降可能な板状保護部材に設けられた第2気体吐出部に、板状保護部材の内部に設けられた空間を通じて気体を供給することができる。
【0018】
また、上述の基板処理装置において、前記板状保護部材は、前記スピンベースと基板との間に昇降可能に設けられた保護板と、前記保護板と前記スピンベースとの間に昇降可能に設けられた気体案内板とを備え、前記第1気体吐出部は、基板と前記保護板との間を基板の中心側から基板の外周側に向けて気体が流れるように基板の下面に気体を吐出し、前記第2気体吐出部は、前記保護板と前記気体案内板との隙間で形成された少なくとも1つの吐出口を有し、前記第2気体吐出部には、前記保護板と前記気体案内板との間に形成された空間を通じて気体が供給され、前記昇降機構は、基板処理する場合に前記保護板および気体案内板を上昇させることが好ましい。
【0019】
これにより、昇降可能な保護板と気体案内板との隙間で形成された吐出口を有する第2気体吐出部に、保護板と気体案内板との間に形成された空間を通じて気体を供給することができる。
【0020】
また、上述の基板処理装置において、前記気体案内板は、前記保護板に対して独立して昇降可能であり、前記昇降機構は、基板処理する場合に前記保護板および気体案内板を個々に上昇させると共に、前記吐出口を形成する前記隙間の幅を調整することが好ましい。昇降機構は、吐出口を形成する隙間の幅を調整することで、例えば、第2気体吐出部により吐出される気体の流速を調整することができる。
【0021】
また、上述の基板処理装置において、前記第2気体吐出部は、前記スピンベースに設けられ、前記第2気体吐出部には、前記スピンベースの内部に設けられた空間を通じて気体が供給されることが好ましい。これにより、スピンベースに設けられた第2気体吐出部に、スピンベースの内部に設けられた空間を通じて気体を供給することができる。
【0022】
また、本発明に係る基板処理装置は、鉛直方向の軸線周りに回転可能なスピンベースおよび、前記スピンベースの外周側でかつ前記軸線周りに立設された複数の支持部材を有する基板保持部であって、前記複数の支持部材によって、前記スピンベースと基板とを離した状態で、基板を保持する前記基板保持部と、前記基板保持部を前記軸線周りに回転させる回転駆動機構と、前記基板保持部で保持されて回転する基板の上面に、処理液を供給して基板処理する処理部と、前記軸線周りにリング状であって、このリングの外周に沿って長手に形成された少なくとも1つのスリット状の吐出口を有する気体吐出部であって、前記基板保持部で保持された基板を平面視した際に、前記軸線周りに立設された前記複数の支持部材よりも前記軸線側でかつ、基板の外周側に設けられ、前記複数の支持部材の各々と前記基板の端との接触部分付近を含む前記基板の端付近の全周に前記気体を吐出する前記気体吐出部と、を備えていることを特徴とするものである。
【0023】
本発明に係る基板処理装置によれば、気体吐出部は、軸線周りにリング状であって、このリングの外周に沿って長手に形成された少なくとも1つのスリット状の吐出口を有する。また、気体吐出部は、基板保持部で保持された基板を平面視した際に、軸線周りに立設された複数の支持部材よりも軸線側でかつ、基板の外周側に設けられている。気体吐出部は、複数の支持部材の各々と基板の端との接触部分付近を含む基板の端付近に広範囲に気体を吐出することができる。なお、複数の支持部材の各々と基板の端との接触部分付近は、基板の下面に処理液が回り込みやすいと考えられる部分である。すなわち、気体吐出部は、支持部材の近くから基板の端付近にピンポイントで気体を吐出する。そのため、基板下面の外周側の全周への処理液の回り込み抑制効果を改善できる。
【0024】
また、本発明に係る基板処理方法は、鉛直方向の軸線周りに回転可能なスピンベースおよび、前記スピンベースの外周側でかつ前記軸線周りに立設された複数の支持部材を有する基板保持部であって、前記複数の支持部材によって、前記スピンベースと基板とを離した状態で、基板を保持する前記基板保持部と、前記基板保持部を前記軸線周りに回転させる回転駆動機構と、前記基板保持部で保持されて回転する基板の上面に、処理液を供給して基板処理する処理部と、を備えた基板処理装置による基板処理方法において、前記基板保持部で保持された基板の中心の下方に設けられた第1気体吐出部により、基板の中心側から基板の外周側に向けて気体が流れるように基板の下面に気体を吐出する第1気体吐出工程と、前記基板保持部で保持された基板を平面視した際に、前記複数の支持部材よりも前記軸線側でかつ、基板の外周側に設けられた第2気体吐出部により、前記第1気体吐出部による気体の吐出に加えて、前記複数の支持部材の各々と前記基板の端との接触部分付近に気体を吐出する第2気体吐出工程と、を備えていることを特徴とするものである。
【0025】
本発明に係る基板処理方法によれば、第2気体吐出部は、基板保持部で保持された基板を平面視した際に、軸線周りに立設された複数の支持部材よりも軸線側でかつ、基板の外周側に設けられている。第2気体吐出部は、第1気体吐出部による気体の吐出に加えて、複数の支持部材の各々と基板の端との接触部分付近に気体を吐出する。すなわち、第2気体吐出部は、回り込み抑制効果が低下し、基板の下面に処理液が回り込むと考えられる支持部材と基板の端との接触部分付近に、支持部材の近くから気体を吐出する。そのため、第1気体吐出部による気体の流れをピンポイントに強化することで、基板の下面への処理液の回り込み抑制効果を改善できる。
【発明の効果】
【0026】
本発明に係る基板処理装置および基板処理方法によれば、第2気体吐出部は、回り込み抑制効果が低下し、基板の下面に処理液が回り込むと考えられる支持部材と基板の端との接触部分付近に、支持部材の近くから気体を吐出する。そのため、基板の下面への処理液の回り込み抑制効果を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】実施例1に係る基板処理装置の概略構成図である。
図2】スピンチャックの構成(第2吐出口を除く)を示す平面図である。
図3】実施例1に係る第2気体吐出部と気体流路を示す縦断面図である。
図4】スリット状の第2吐出口とその周辺の構成を示す平面図である。
図5】スリット状の第2吐出口の一部を拡大した図である。
図6】実施例2に係る基板処理装置のスピンチャックとその周辺構成を概略構成図である。
図7】実施例2に係る第2気体吐出部と気体流路を示す縦断面図である。
図8】実施例3に係る第2気体吐出部と気体流路を示す縦断面図である。
図9】スリット状の第2吐出口の変形例を示す平面図である。
図10】スリット状の第2吐出口の変形例を示す平面図である。
図11】第2吐出口の変形例を示す平面図である。
図12】第2気体吐出部の変形例を示す縦断面図である。
図13】基板の下面に発生したパーティクルの様子を示す、基板の上面から見た平面図である。
【実施例1】
【0028】
以下、図面を参照して本発明の実施例1を説明する。図1は、基板処理装置1の概略構成図である。図2は、スピンチャック2の構成(第2吐出口83を除く)を示す平面図である。図3は、第2気体吐出部81と気体流路を示す縦断面図である。
【0029】
<基板処理装置1の構成>
基板処理装置1は、1枚の基板Wを順次処理する枚葉式の装置である。基板Wは、例えば直径300mmである円形基板が用いられる。基板処理装置1は、スピンチャック2、回転駆動機構3、飛散防止カップ5、処理機構7、および処理液供給機構9を備えている。
【0030】
スピンチャック2は、後述する6本の支持ピン13によって、スピンベース11と基板Wとを離した状態で、基板Wを水平姿勢で保持するものである。また、スピンチャック2は、基板Wを鉛直方向の軸線P1周りに回転可能に構成されている。スピンチャック2は、基板Wよりも大径のスピンベース11と、支持ピン13とを備えている。
【0031】
なお、スピンチャック2は、本発明の基板保持部に相当する。処理機構7および処理液供給機構9は、本発明の処理部に相当する。支持ピン13は、本発明の支持部材に相当する。
【0032】
スピンベース11は、鉛直方向の軸線P1周りに回転可能に構成されている。スピンベース11の下方には、ボス15を介して回転軸17が連結されている。回転軸17は、回転駆動機構3からの駆動力を受けて軸線P1周りに回転する。すなわち、回転駆動機構3は、基板Wを保持するスピンチャック2を回転させるものである。回転駆動機構3は、電動モータ等を備えている。
【0033】
6本の支持ピン13は、図2のように、スピンベース11の外周側でかつ、軸線P1周りにリング状に立設されている。すなわち、平面視で、6本の支持ピン13は、周方向に等間隔に配置されている。なお、支持ピン13は、6本で構成されているが、少なくとも3本以上で構成されていればよい。
【0034】
支持ピン13は、胴部19、傾斜部21および当接部23を備えている。胴部19は、円柱状に形成されている。傾斜部21は、胴部19の上端に設けられ、略円錐状に形成されている。傾斜部21は、スピンベース11の回転中心(軸線P1)側の傾斜が緩やかになるように形成されている。6本の支持ピン13の傾斜部21には、橋を掛けるように、基板Wが載置される。当接部23は、傾斜部21の上端に設けられ、平面視で支持ピン13の中心から外方に偏心した位置に設けられている。また、当接部23は、基板Wを保持するときに、基板Wの端と当接する。
【0035】
図1図2において、6本の支持ピン13のうち隣接する2つの支持ピン13は、鉛直軸P2周りに回転可能に構成された可動支持ピン25である。その他の支持ピン13は固定支持ピン26A,26Bである。なお、固定支持ピン26A,26Bを区別しない場合は、固定支持ピン26として説明する。可動支持ピン25は、スピンベース11を貫通する回転軸27と連結する。また、回転軸27の下端には、磁石保持部29が形成されている。磁石保持部29は、ピン駆動用永久磁石31が埋設されている。
【0036】
ピン駆動用永久磁石31は、後述するカップ側永久磁石103または解除用永久磁石105の磁力により鉛直軸P2周りに回転される。ピン駆動用永久磁石31等により可動支持ピン25が回転されると、可動支持ピン25と固定支持ピン26とで挟み込んで保持したり、この保持を解除したりする。
【0037】
なお、図2において、実際、6本の支持ピン13のうち、2つの可動支持ピン25と2つの固定支持ピン26Aとによって、基板Wを保持する。すなわち、残りの2つの固定支持ピン26Bは、基板Wが載置されるだけで、基板Wの挟み込みに参加していない。しかしながら、可動支持ピン25の本数は、任意である。例えば、可動支持ピン25が3本であれば、3本の可動支持ピン25は、他の3本の固定支持ピン26と共に基板Wを挟み込んでもよい。そのため、実際は4本の支持ピン13によって基板Wを保持しているが、6本の支持ピン13によって基板Wを保持すると説明する。
【0038】
図1において、スピンベース11の上面には、基板Wと略同径の保護ディスク33が載置されている。なお、保護ディスク33は、基板Wよりも大径で構成されてもよい。保護ディスク33は、円板状の部材である。保護ディスク33は、スピンベース11の上面と、スピンチャック2で保持された基板Wとの間に、支持ピン13に沿って昇降可能に設けられている。保護ディスク33は、図2のように、1つの中央開口部35と、6つの周辺切り欠き部37とが形成されている。中央開口部35には、後述する第1気体吐出部65が配置されている。各周辺切り欠き部37には、支持ピン13が配置されている。保護ディスク33については、後で説明する。保護ディスク33は、本発明の板状保護部材に相当する。
【0039】
図1に示すスピンベース11には、支持ピン13と後述する第1気体吐出部65との間でかつ支持ピン13側に、6つの開口部39が形成されている。各開口部39には、保護ディスク33の下面に設けられた磁石保持下垂片41が通されている。磁石保持下垂片41には、磁極方向を上下方向に向けたディスク用永久磁石43が埋設されている。図2の平面視において、6つのディスク用永久磁石43は、軸線P1周りにリング状に配置されている。
【0040】
スピンベース11の下面には、移動ガイド部45が設けられている。移動ガイド部45は、リニア軸受け47と規制ピン49とを備えている。リニア軸受け47は、規制ピン49の軸部を鉛直方向に昇降自在に案内する。規制ピン49は、その軸部の上端部がスピンベース11を貫通して保護ディスク33の下面に連結されている。規制ピン49の軸部の下端には、フランジが形成されている。図2に示す平面視において、移動ガイド部45は、3つ設けられている。3つの移動ガイド部45は、軸線P1周りにリング状に等間隔に配置されている。
【0041】
図1図3において、回転軸17には、ボス15が連結されている。回転軸17は中空に形成されている。その中空の回転軸17の内部には、気体供給内側管51と気体供給外側管53が通されている。気体供給外側管53は、気体供給内側管51の外周で気体を通すように構成されている。気体供給内側管51および気体供給外側管53は、回転軸17の内周面に当接しておらず、静止した状態を維持する。ボス15の上面には、先端保持部55が取り付けられている。先端保持部55は、その中央に開口部57を備えている。開口部57には、軸受け部59およびシール61を介して保持筒63が取り付けられている。保持筒63は、気体供給内側管51の先端側に取り付けられている。保持筒64は、同様に、気体供給外側管53の先端側に取り付けられている。
【0042】
第1気体吐出部65は、スピンチャック2で保持された基板Wの中心(軸線P1)の下方に設けられている。第1気体吐出部65は、基板Wと保護ディスク33との間を基板Wの中心側から基板Wの外周側に向けて気体が流れるように、基板Wの下面に気体を吐出する(噴き出す)。これにより、後述するように基板Wの上面に供給される処理液が基板Wの下面に回り込むことを抑制している。
【0043】
第1気体吐出部65は、上部吐出部材66と下部吐出部材67とを備えている。先端保持部55の上面には、下部吐出部材67が取り付けられている。また、下部吐出部材67の上面には、複数の脚部68を介して、上部吐出部材66が取り付けられている。下部吐出部材67は、軸線P1が交わる部分に凹部69および孔部71が形成されている。上部吐出部材66と下部吐出部材67は、軸線P1周りのリングの全周を囲うようなスリット状の第1吐出口73と、第1吐出口73に気体を供給するための第1気体流路75を形成する。気体供給内側管51で送られた気体は、第1気体流路75を通って、第1吐出口73から、平面視で全方向に噴き出される。
【0044】
なお、図3に示す第1気体流路75において、脚部68が気体を通さないように見える。しかしながら、複数の脚部68は、軸線P1周りに配置されており、隣接する2つの脚部68の間を通過して気体供給内側管51から第1吐出口73に送られる。
【0045】
図1において、基板処理装置1は、第1気体供給源77A、第1気体供給配管77B、および開閉弁77Cを備えている。第1気体供給配管77Bの一端は、第1気体供給源77Aに接続され、第1気体供給配管77Bの他端は、気体供給内側管51に接続されている。第1気体供給配管77Bには、気体の供給およびその供給停止を行う開閉弁77Cが設けられている。供給する気体は、例えば窒素(N)、アルゴン(Ar)、ホーミングガス(N+H)等の不活性ガス、あるいは空気が用いられる。なお、供給する気体は、後述する第2気体供給源92Aの場合も同じである。
【0046】
上述の第1気体吐出部65による気体の吐出では、処理液の回り込み抑制効果が不十分な場合がある。そこで、基板処理装置1は、第1気体吐出部65に加えて、第2気体吐出部81とその供給系を備えている。
【0047】
図4は、第2気体吐出部81のスリット状の第2吐出口83とその周辺の構成を示す平面図である。第2気体吐出部81は、スリット状の第2吐出口83を備えている。スリット状の第2吐出口83は、図4のように、スピンチャック2で保持された基板Wを平面視した際に、6本の支持ピン13よりも軸線P1側でかつ、基板Wまたはスピンベース11の外周側に設けられている。すなわち、第2吐出口83は、6本の支持ピン13の内側でかつ6本の支持ピン13の近くに設けられている。第2吐出口83は、第1吐出口73よりも外周に設けられている。第2気体吐出部81は、図3のように、第1気体吐出部65による気体の吐出に加えて、6本の支持ピン13の各々と基板Wの端との接触部分付近に気体を吐出する。なお、第2吐出口83は、本発明の吐出口に相当する。
【0048】
スリット状の第2吐出口83は、単一で構成され、リング状に形成されている。すなわち、1つのスリット状の第2吐出口83は、軸線P1周りにリング状であって、このリングCRの外周に沿って長手でかつリングCRの略全周にかけて形成されている。これにより、スリット状の第2吐出口83は、支持ピン13と基板Wの端との接触部分を含む基板Wの下面の端付近の略全周に気体を吐出することができる。そのため、基板Wの下面の外周側の全周への処理液の回り込み抑制効果を改善できる。なお、リングCRは、真円であることが好ましい。
【0049】
また、図5は、スリット状の第2吐出口83の一部を拡大した図である。スリット状の第2吐出口83は、図4図5のように、6本の支持ピン13の各々に対向する部分83Aのスリット幅HB1が、対向する部分83A以外の部分83Bのスリット幅HB2よりも広くなるように構成されている(スリット幅HB1>スリット幅HB2)。これにより、スリット状の第2吐出口83は、6本の支持ピン13の各々に対向する部分83Aで、対向する部分83A以外の部分83Bよりも多くの気体を吐出することができる。
【0050】
第2気体吐出部81の第2吐出口83は、6本の支持ピン13の各々と基板Wの端との接触部分付近(例えば基板Wの下面の端EG)を個々に通過するように平面視で放射状に気体を吐出する。部分83Aは、支持ピン13と対向するが、部分83A以外の部分83Bは、支持ピン13と対向しない。そのため、部分83Bから吐出された気体が基板の下面の端EG付近(図3参照)を通過するように、部分83Bは形成されている。すなわち、支持ピン13が存在すれば、部分83Bから吐出される気体が支持ピン13と接触する基板Wの端EG付近を通過するように、部分83Bは形成されている。スリット状の第2吐出口83は、基板Wの外周側でかつ斜め上を向くように形成されている。第2吐出口83は、例えば、接触部分(または、基板Wの下面の端EG)付近を向くように形成されている。また、第1気体吐出部65による気体の流れの影響があるので、第2吐出口83は、接触部分(または、基板Wの下面の端EG)よりも基板Wの中心側の位置を向くように形成してもよい。すなわち、第2吐出口83は、基板Wの端EGより内側の基板Wの下面に吐出してもよい。
【0051】
図3のように、保護ディスク33の内部には、空間SP1が設けられている。空間SP1は、略円板状の空間である。保護ディスク33の軸線P1側の端部は、下方に延びたガイド部85が設けられている。空間SP1は、ガイド部85の内部にまで延びている。ガイド部85には、空間SP1と第2気体流路79とを連通させるための連通口87が設けられている。ボス15には、ガイド部85が収まるガイド溝89が形成されている。下部吐出部材67には、上規制部67Aが設けられている。ガイド部85を除く保護ディスク33は、スピンベース11の上面と上規制部67Aとの間で昇降可能である。
【0052】
また、ボス15と先端保持部55は、第2気体流路79を形成する。第2気体流路79は、気体供給外側管53で送られた気体を空間SP2に送るものである。なお、図3において、ボス15と先端保持部55は、分離しているように見える。しかしながら、例えば、第2気体流路79は、気体供給内側管51周りに等間隔に8方向に分岐して形成されており、第2気体流路79が形成されていない部分で、ボス15と先端保持部55は連結されている。
【0053】
また、基板処理装置1は、図1のように、第2気体供給源92A、第2気体供給配管92B、および開閉弁92Cを備えている。第2気体供給配管92Bの一端は、第2気体供給源92Aに接続され、第2気体供給配管92Bの他端は気体供給外側管53に接続されている。第2気体供給配管92Bには、気体の供給およびその供給停止を行う開閉弁92Cが設けられている。なお、第2気体供給配管92Bには、流量調整弁が設けられていてもよい。
【0054】
飛散防止カップ5は、スピンチャック2の周囲に設けられており、スピンチャック2に支持された基板Wから周囲に処理液が飛散することを防止する。飛散防止カップ5は、カップ昇降機構CMにより鉛直方向に昇降可能に構成されている。カップ昇降機構CMは、基板Wを受け渡す際の下位置と、基板Wを処理する際の上位置とにわたって飛散防止カップ5を昇降させる。カップ昇降機構CMは、エアシリンダまたは電動モータ等を備えている。カップ昇降機構CMは、本発明の昇降機構に相当する。
【0055】
具体的には、飛散防止カップ5は、円筒部93、下案内部95、上案内部97、および上縁部98を備えている。上案内部97と下案内部95とで区切られた空間は、基板Wの処理時に周囲に飛散した処理液を回収する排液部101を形成する。下案内部95は、内周側の先端部にカップ側永久磁石103が埋設されている。
【0056】
図2のように、カップ側永久磁石103は、平面視で軸線P1周りにリング状に形成されている。カップ側永久磁石103の半径方向の位置は、ディスク用永久磁石43よりも外側であって、ピン駆動用永久磁石31よりも内側(軸線P1側)である。カップ側永久磁石103は、その磁極方向が半径方向を向くように埋設されている。
【0057】
上縁部98には、解除用永久磁石105が埋設されている。解除用永久磁石105は、平面視で軸線P1周りにリング状に形成されている。解除用永久磁石105の半径方向の位置は、ピン駆動用永久磁石31よりも外側である。解除用永久磁石105は、その磁極方向が半径方向に向くように埋設されている。また、解除用永久磁石105の半径方向内側の磁極は、カップ側永久磁石103の半径方向外側の磁極と同じ磁極(例えばN極)となるように構成されている。
【0058】
カップ側永久磁石103は、可動支持ピン25のピン駆動用永久磁石31に近づいた際に、磁力によって可動支持ピン25を平面視で回転させて保持位置へ駆動し、その状態を維持させる。一方、解除用永久磁石105は、ピン駆動用永久磁石31に近づいた際に、磁力によって可動支持ピン25を平面視で回転させて開放位置に駆動し、その状態を維持させる。
【0059】
図1に示す処理機構7および処理液供給機構9は、スピンチャック2で保持されて回転駆動機構3で回転される基板Wの上面に、処理液を供給してブラシ107によるスクラブ処理するように構成されている。
【0060】
処理機構7は、本実施例において、ブラシ107、揺動アーム109、およびアーム駆動機構AMを備えている。ブラシ107は、処理液を介して、基板Wの上面をスクラブ洗浄する。揺動アーム109の一端には、ブラシ107が取り付けられ、揺動アーム109は、その他端の軸線P3周りに揺動(旋回)可能に構成されている。アーム駆動機構AMは、ブラシ107および揺動アーム109を軸線P3周りに回転させる。アーム駆動機構AMは、電動モータ等を備えている。なお、ブラシ107は、電動モータ等を有する駆動機構(図示しない)により、鉛直方向の軸線P4周りに回転駆動される。また、ブラシ107から処理液を供給できるように構成されていてもよい。
【0061】
処理液供給機構9は、処理液供給源111A、処理液配管111B、開閉弁111C、および処理液ノズル111Dを備えている。処理液供給源111Aは、処理液を供給する。処理液は、例えば、APM(アンモニア過酸化水素水混合溶液)、純水(DIW)、炭酸水、水素水、アンモニア水(NHOH)、SC1、SC2、クエン酸水溶液、FOM(フッ化水素酸/オゾンの混合薬液)、FPM(フッ化水素酸/過酸化水素水/純水の混合薬液)、フッ化水素酸(HF)、HCl、IPA(イソプロピルアルコール)、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)、トリメチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(CHOLINE)が用いられる。
【0062】
処理液配管111Bの一端には、処理液供給源111Aが接続され、処理液配管111Bの他端には、処理液ノズル111Dが接続されている。処理液配管111Bには、処理液の供給およびその供給停止を行う開閉弁111Cが設けられている。処理液ノズル111Dの先端は、基板Wの上面の回転中心(軸線P1)に向けられ、開閉弁111Cが開かれると、処理液ノズル111Dから吐出された処理液は、基板Wの上面の回転中心付近に着液する。
【0063】
上述した基板処理装置1の各構成は、制御部113によって統括的に制御される。制御部113は、CPU(中央演算処理装置)やメモリなどを備えている。制御部113は、例えば、カップ昇降機構CMを操作して、飛散防止カップ5を昇降させる。また、制御部113は、アーム駆動機構AMを操作してブラシ107を揺動させる。また、制御部113は、開閉弁77C,92C,111Cを操作して、各配管を開閉する。また、制御部113は、回転駆動機構3を操作して、スピンチャック2に保持された基板Wを回転する。
【0064】
<基板処理装置1の動作>
次に、基板処理装置1の動作について説明する。図1において、保護ディスク33は、スピンベース11側に位置する。また、飛散防止カップ5は、下位置に位置する。ブラシ107は、平面視でスピンチャック2の外方の待機位置に位置する。
【0065】
〔ステップS01〕スピンチャック2への基板Wの載置
図示しない基板搬送機構は、スピンチャック2に基板Wを搬送する。図1において、基板Wを保持するための基板搬送機構のハンドは、符号HDで示される。基板Wは、例えばデバイス面が下向きになるように、6本の支持ピン13の傾斜部21に載置される。飛散防止カップ5が下位置に位置しているので、解除用永久磁石105とピン駆動用永久磁石31とが各々の磁力により反発または引き合って、可動支持ピン25が開放位置に維持される。すなわち、スピンチャック2は、基板Wの保持を解除した状態で維持される。
【0066】
〔ステップS02〕スピンチャック2による基板Wの保持、および保護ディスク33の上昇
基板Wを傾斜部21に載置して基板搬送機構のハンドHDを退避した後、カップ昇降機構CMは、飛散防止カップ5を上昇させる。飛散防止カップ5は、基板処理時の上位置に位置される。これにより、カップ側永久磁石103とピン駆動用永久磁石31とが反発または引き合って、可動支持ピン25が鉛直軸P2周りに回転して保持位置に維持される。これにより、図2において、6本の支持ピン13の当接部23で基板Wの端を当接しつつ、基板Wを挟み込む。すなわち、スピンチャック2は、6本の支持ピン13によって、スピンベース11と基板Wを離した状態で、基板Wを保持する。
【0067】
また、飛散防止カップ5が上昇すると、カップ側永久磁石103と、保護ディスク33のディスク用永久磁石43とが反発して、飛散防止カップ5と共に保護ディスク33が上昇する。そして、飛散防止カップ5が上位置に位置されると、保護ディスク33は、図3に示す上規制部67Aに接触しつつ、処理位置に維持される。
【0068】
〔ステップS03〕気体の吐出
第1気体吐出部65および第2気体吐出部81は、スピンチャック2に保持された基板Wの下面に気体を吐出する。具体的に説明する。
【0069】
第1気体吐出部65は、基板Wの下面に回り込むことを抑制するために、基板Wと保護ディスク33との間を基板Wの中心側から基板Wの外周側に向けて気体が流れるように、基板Wの下面に気体を吐出する。開閉弁77Cが開かれると、第1気体供給源77Aから第1気体供給配管77Bを通じて、気体供給内側管51に気体が送られる。気体供給内側管51に送られた気体は、上部吐出部材66と下部吐出部材67とで形成される第1気体流路75に送られて、第1吐出口73から吐出される。平面視で、スリット状の第1吐出口73から全方向に気体が吐出される。
【0070】
吐出された気体は、基板Wの下面と保護ディスク33との間を基板Wの中心側から基板Wの外側に向けて流れる。そして、気体は、基板Wおよび保護ディスク33の端から支持ピン13を除く全方向に噴き出される。これにより、基板Wの上面に供給される処理液が基板の下面に回り込むことを抑制する。
【0071】
第1気体吐出部65による気体の吐出は、処理液の回り込みを抑制する。しかしながら、第1気体吐出部65による気体の吐出では、処理液の回り込み抑制効果が不十分な場合がある。そこで、第1気体吐出部65により気体を吐出する際に、第2気体吐出部81からも気体と吐出する。
【0072】
第2気体吐出部81は、基板Wを平面視した際に、リング状に立設された6本の支持ピンよりも軸線P1側でかつ、基板Wの外周側に設けられている。このように構成された第2気体吐出部81は、6本の支持ピン13の各々と基板Wの端との接触部分付近に気体を吐出する。
【0073】
図1において、開閉弁92Cが開かれると、第2気体供給源92Aから第2気体供給配管92Bを通じて、気体供給外側管53に気体が送られる。図3において、気体供給外側管53に送られた気体は、ボス15と先端保持部55とで形成される第2気体流路79、連通口87、空間SP1と順番に送られて、スリット状の第2吐出口83から吐出される。また、平面視で、スリット状の第2吐出口83から全方向に気体が吐出される。さらに、第2吐出口83は、6本の支持ピン13の各々に対向する部分83Aのスリット幅HB1が、対向する部分83A以外の部分83Bのスリット幅HB2よりも広くなるように構成されている。そのため、第2吐出口83の対向する部分83Aからは、対向する部分83A以外の部分83Bよりも多くの気体を吐出できる。また、スピンベース11に立設された支持ピン13と保護ディスク33は一緒に回転するので、支持ピン13と、スリット幅HB1の部分とが対向された状態が維持される。すなわち、支持ピン13と部分B1との相対位置が維持される。
【0074】
〔ステップS04〕ブラシ107による洗浄処理
図1において、基板Wの下面への回り込み抑制効果が強化された状態で、基板Wの上面対してブラシ107によるスクラブ洗浄を実施する。回転駆動機構3は、回転軸17およびスピンベース11等のスピンチャック2を回転させる。これにより、基板Wは軸線P1周りに回転する。基板Wの回転後、回転する基板Wの上面の中心(軸線P1)に向けて、図示しないノズルにより、純水を供給するプレリンス処理を実施する。この処理は、ブラシ107の動作なしで行われる。プレリンス処理後、回転する基板Wの上面の中心(軸線P1)向けて、処理液ノズル111Dから処理液を吐出する。開閉弁111Cを開けると、処理液供給源111Aから処理液配管111Bを通じて、処理液が処理液ノズル111Dに送られる。
【0075】
処理液の吐出開始の際、アーム駆動機構AMは、ブラシ107および揺動アーム109を飛散防止カップ5の外側の軸線P3周りに揺動させて、基板Wの上面の中心(軸線P1)付近の上方にブラシ107を移動させておく。ブラシ107を基板Wの上面に下降させた後、基板Wの上面に処理液を供給しながら、ブラシ107によるスクラブ洗浄を実施する。洗浄中、アーム駆動機構AMは、基板Wの中心から基板Wの端までブラシ107を移動させる。なお。この移動は、往復移動であってもよい。ブラシ107の上昇および処理液供給の停止(開閉弁111Cを閉じる)により、スクラブ洗浄は終了する。アーム駆動機構AMは、ブラシ107を待機位置に移動させる。
【0076】
ブラシ107によるスクラブ洗浄(基板処理)する場合に、第1気体吐出部65による気体の吐出に加えて、第2気体吐出部81からも気体を吐出している。第2気体吐出部81は、回り込み抑制効果が低下し、基板Wの下面に処理液が回り込むと考えられる支持ピン13と基板Wの端との接触部分付近に、支持ピン13の近くから直接気体を吐出する。そのため、第1気体吐出部65による気体の流れをピンポイントに強化することで、基板Wの下面への処理液の回り込み抑制効果を改善できる。
【0077】
スクラブ洗浄後、回転する基板Wの上面の中心(軸線P1)に向けて、図示しないノズルにより、純水を供給するポストリンス処理を実施する。この処理は、ブラシ107の動作なしで行われる。ポストリンス処理後、回転駆動機構3は、スクラブ洗浄時よりも速い回転速度で基板Wを回転させて、基板Wを乾燥させる。乾燥後、回転駆動機構3は、基板Wの回転を停止する。その後、開閉弁77C,92Cと閉じ、第1気体吐出部65および第2気体吐出部81による気体の吐出を停止する。
【0078】
気体の吐出停止後、カップ昇降機構CMは、飛散防止カップ5を上位置から下位置に下降させる。この際、カップ側永久磁石103も下降し、6本の支持ピン13による基板Wの保持を解除しつつ、保護ディスク33をスピンベース11上の待機位置に下降させる。飛散防止カップ5が下位置に位置すると、ピン駆動用永久磁石31は、カップ側永久磁石103に代えて、解除用永久磁石105の磁力を受ける。そして、ピン駆動用永久磁石31と解除用永久磁石105とが各々の磁力により反発または引き合い、可動支持ピン25は、開放位置に維持される。その後、図示しない基板搬送機構のハンドHDが基板Wと保護ディスク33との間に進入し、基板Wを保持して他の装置等に搬送する。
【0079】
本実施例によれば、第2気体吐出部81は、スピンチャック2で保持された基板Wを平面視した際に、軸線P1周りに立設された6本の支持ピン13よりも軸線P1側でかつ、基板Wの外周側に設けられている。第2気体吐出部81は、第1気体吐出部65による気体の吐出に加えて、6本の支持ピン13の各々と基板Wの端との接触部分付近に気体を吐出する。すなわち、第2気体吐出部81は、回り込み抑制効果が低下し、基板Wの下面に処理液が回り込むと考えられる支持ピン13と基板Wの端との接触部分付近に、支持ピン13の近くから直接気体を吐出する。そのため、第1気体吐出部65による気体の流れをピンポイントに強化することで、基板Wの下面への処理液の回り込み抑制効果を改善できる。
【0080】
また、第2気体吐出部81は、軸線P1周りにリング状であって、このリングCRの外周に沿って長手でかつリングCRの略全周にかけて形成された1つのスリット状の第2吐出口83を有している。これにより、第2気体吐出部81は、支持ピン13と基板Wの端との接触部分を含む基板Wの下面の端付近の略全周に気体を吐出することができる。そのため、基板Wの下面の外周側の略全周への処理液の回り込み抑制効果を改善できる。
【0081】
また、基板処理装置1は、スピンベース11と基板Wとの間に昇降可能に設けられた保護ディスク33と、基板処理する場合に保護ディスク33を上昇させるカップ昇降機構CMとを更に備えている。第1気体吐出部65は、基板Wと保護ディスク33との間を基板Wの中心側から基板Wの外周側に向けて気体が流れるように基板Wの下面に気体を吐出し、第2気体吐出部81は、保護ディスク33に設けられ、第2気体吐出部81には、保護ディスク33の内部に設けられた空間SP1を通じて気体が供給される。
【0082】
これにより、昇降可能な保護ディスク33に設けられた第2気体吐出部81に、保護ディスク33の内部に設けられた空間SP1を通じて気体を供給することができる。
【実施例2】
【0083】
次に、図面を参照して本発明の実施例2を説明する。なお、実施例1と重複する説明は省略する。図6は、基板処理装置のスピンチャックとその周辺構成を概略構成図である。図7は、第2気体吐出部81とその流路を示す縦断面図である。
【0084】
実施例1では、第2気体吐出部81には、保護ディスク33の内部に設けられた空間SP1を通じて、気体が供給された。この点、第2気体吐出部120には、保護ディスク122と気体案内板124との間に形成された空間SP2を通じて、気体が供給される。具体的に説明する。
【0085】
基板処理装置1は、保護ディスク122と気体案内板124とを備えている。保護ディスク122は、本発明の保護板に相当する。保護ディスク122は、円板状の部材である。保護ディスク122は、スピンベース11と、スピンチャック2で保持された基板Wとの間に、昇降可能に設けられている。なお、保護ディスク122は、実施例1のように、気体を送るための空間SP1を内部に備えていない。
【0086】
気体案内板124は、保護ディスク122とスピンベース11との間に設けられている。気体案内板124は、保護ディスク122と独立して昇降可能に設けられている。保護ディスク122と気体案内板124は、これらの間に空間SP2を形成する。気体案内板124は、保護ディスク122よりも大径で構成される。保護ディスク122は、空間SP2の天井面USを形成する。気体案内板124は、空間SP2の底面BSと基板Wの外周側の側面GSを形成する。また、後述する連通口143等が基板Wの中心側の側面TSを形成する。
【0087】
なお、側面GSは、傾斜しており、例えば、側面GSを基板Wの下面に向けて延長すると、基板Wの端付近を通過するようになっている。また、気体案内板124の周縁部124Aは、保護ディスク122の上面に沿うように、水平に延びて形成されている。この点、周縁部124Aは、水平に延びずに、基板Wの外周側に斜め上に延びるように構成されていてもよい。
【0088】
第2気体吐出部120は、図2に示す第2吐出口83と同様に、スリット状の第2吐出口126を備えている。スリット状の第2吐出口126は、保護ディスク122と気体案内板124との隙間GPによって形成されている。
【0089】
次に、気体案内板124の昇降駆動について説明する。気体案内板124は、保護ディスク122と独立して昇降する。図6のように、気体案内板124の下面には、第2磁石保持下垂片128が設けられている。第2磁石保持下垂片128には、磁極方向を上下方向に向けた案内板用永久磁石129が埋設されている。スピンベース11には、第2磁石保持下垂片128を通すための6つの開口部131が設けられている。また、気体案内板124には、保護ディスク122の下面に設けられた磁石保持下垂片41を通すための6つの開口部133が設けられている。
【0090】
本実施例の基板処理装置1は、昇降部材135と案内板昇降機構GMとを備えている。昇降部材135には、昇降用永久磁石136が埋設されている。案内板昇降機構GMは、電動モータ等を備えており、気体案内板124を駆動させる。案内板昇降機構GMは、本発明の昇降機構に相当する。移動ガイド部45の規制ピン49は、スピンベース11および気体案内板124を貫通して保護ディスク122の下面に連結される。
【0091】
次に、第2気体吐出部120への気体の供給経路について説明する。図7のように、ボス15と先端保持部55は、第2気体流路141および連通口143を形成する。気体供給外側管53を通じて送られた気体は、第2気体流路141を通って連通口143から空間SP2に送られる。
【0092】
次に、基板処理装置1の動作に関し、本実施例に係る部分について説明する。図5において、カップ昇降機構CMは、下位置から上位置に飛散防止カップ5を上昇させる。飛散防止カップ5が上昇されると、カップ側永久磁石103の磁力により、6本の支持ピン13によって基板Wを保持し、また、保護ディスク122を処理位置に上昇させる。また、この際、案内板昇降機構GMは、昇降用永久磁石136を昇降させて、気体案内板124の上下方向の位置を調整する。
【0093】
すなわち、案内板昇降機構GMにより昇降用永久磁石136を上昇させると、昇降用永久磁石136と、気体案内板124の案内板用永久磁石129とが反発して、昇降用永久磁石136の上昇と共に、案内板用永久磁石129も上昇する。スリット状の第2吐出口126は、保護ディスク122と気体案内板124との隙間GPで形成されている。カップ昇降機構CMおよび案内板昇降機構GMにより、スリット状の第2吐出口126は、隙間GPが予め設定された幅になるように調整される。
【0094】
図7において、第1気体吐出部65は、気体を吐出する。気体供給外側管53に送られた気体は、ボス15と先端保持部55と下部吐出部材67で形成される第2気体流路141、連通口143、空間SP2と順番に送られて、スリット状の第2吐出口126から吐出される。
【0095】
本実施例によれば、基板処理装置1は、スピンベース11と基板Wとの間に昇降可能に設けられた保護ディスク122と、保護ディスク122とスピンベース11との間に、昇降可能に設けられた気体案内板124とを備えている。第1気体吐出部65は、基板Wと保護ディスク122との間を基板Wの中心側から基板Wの外周側に向けて気体が流れるように基板Wの下面に気体を吐出する。第2気体吐出部120は、保護ディスク122と気体案内板124との隙間GPで形成された第2吐出口126を有し、第2気体吐出部120には、保護ディスク122と気体案内板124との間に形成された空間SP2を通じて気体が供給される。カップ昇降機構CMおよび案内板昇降機構GMは、基板処理する場合に保護ディスク122および気体案内板124を上昇させる。
【0096】
これにより、昇降可能な保護ディスク122と気体案内板124との隙間GPで形成された第2吐出口126を有する第2気体吐出部120に、保護ディスク122と気体案内板124との間に形成された空間SP2を通じて気体を供給することができる。
【0097】
また、気体案内板124は、保護ディスク122に対して独立して昇降可能である。カップ昇降機構CMおよび案内板昇降機構GMは、基板処理する場合に保護ディスク122および気体案内板124を個々に上昇させると共に、第2吐出口126を形成する隙間GPの幅を調整する(図7の丸で囲まれた図参照)。カップ昇降機構CMおよび案内板昇降機構GMは、第2吐出口126を形成する隙間GPの幅を調整することで、例えば、第2気体吐出部120により吐出される気体の流速を調整することができる。
【実施例3】
【0098】
次に、図面を参照して本発明の実施例3を説明する。なお、実施例1および2と重複する説明は省略する。図8は、第2気体吐出部150とその流路を示す縦断面図である。
【0099】
実施例1では、第2気体吐出部81(第2吐出口83)は、保護ディスク33に設けられ、第2気体吐出部81には、保護ディスク33の内部に設けられた空間SP1を通じて気体が供給された。この点、実施例3では、保護ディスク33は設けられていない。第2気体吐出部150(第2吐出口151)は、スピンベース153に設けられ、第2気体吐出部150には、スピンベース153の内部に設けられた空間SP3を通じて気体が供給される。
【0100】
図8を参照する。第2気体吐出部150は第2吐出口151を備えている。本実施例のスピンベース153の上面には、第2気体吐出部150、すなわち第2吐出口151が設けられている。スピンベース153の内部には、気体を流すための空間SP3が設けられている。空間SP3と連通する第2気体流路155は、例えば、ボス15と先端保持部55と下部吐出部材67によって形成されている。気体供給外側管53から送られた気体は第2気体流路155を通じて空間SP3に送られ、第2吐出口151から吐出される。
【0101】
本実施例によれば、スピンベース11に設けられた第2気体吐出部150に、スピンベース153の内部に設けられた空間SP3を通じて気体を供給することができる。
【0102】
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0103】
(1)上述した各実施例では、例えばスリット状の第2吐出口83は、6本の支持ピン13の各々に対向する部分83Aのスリット幅HB1が、対向する部分83A以外の部分83Bのスリット幅HB2よりも広くなるように構成されていた。この点、図9のように、スリット状の第2吐出口160は、リングCRの略全周にかけて同じスリット幅で形成されてもよい。これにより、略全方向に均等に気体を吐出することができる。なお、図9図11において、保護ディスク33にハッチングを付して示し、保護ディスク33のうち第2吐出口160等は、ハッチングを付していない。
【0104】
(2)上述した各実施例および変形例(1)では、スリット状の1つの第2吐出口83,126,151は、リング状に形成されていた。この点、スリット状の複数の第2吐出口によって、軸線P1周りにリング状に形成されてもよい。例えば、図10において、支持ピン13と第2吐出口162とが1対1の関係になるように、スリット状の6つの第2吐出口162でリング状に形成されてもよい。これにより、スリット状の第2吐出口162は、支持ピン13と基板Wの端との接触部分を含む基板Wの下面の端付近に広範囲に気体を吐出することができる。なお、支持ピン13に対応する部分は符号162Aで示し、対応する部分162A以外の部分を符号162Bで示す。
【0105】
また、図10において、スリット状の6つの第2吐出口162によってリング状に形成されているが、次のように構成してもよい。すなわち、略半円のスリット状の2つの第2吐出口によってリング状に形成されてもよい。また、略1/4円のスリット状の4つの第2吐出口によってリング状に形成されてもよい。なお、これらの場合、各第2吐出口は、支持ピン13に対向するように配置される。
【0106】
(3)上述した各実施例は、第2吐出口83,126,151は、スリット状であった。この点、図11のように、第2吐出口164は、スリット状でなく、例えば、正方形、多角形、円形、および楕円形で形成されていてもよい。この場合、支持ピンと第2吐出口とが1対1の関係になるように構成される。なお、吐出口162(または上述の吐出口164)は、回転駆動機構3によって支持ピン13と一緒に軸線P1周りに回転されるように構成されている。これにより、支持ピン13と第2吐出口164(または上述の吐出口164)の相対位置を維持できる。
【0107】
(4)上述した各実施例および各変形例では、本発明の処理部に相当する処理機構7および処理液供給機構9は、処理液ノズル111Dから処理液を基板Wの上面に供給し、ブラシ107によるスクラブ処理を行っていた。しかしながら、基板処理は、そのような処理に限定されない。
【0108】
図1において、揺動アーム109の先端には、ブラシ107が取り付けられている。このブラシ107に代えて、二流体ノズルを取り付けてもよい。すなわち、この変形例の処理機構(図示しない)は、二流体ノズル(図示しない)、揺動アーム109、およびアーム駆動機構AMを備えている。また、二流体ノズルには、処理液供給機構9からの処理液と、不活性ガス供給源(図示しない)からの不活性ガスとが供給されるように構成されている。制御部113は、処理液供給のための開閉弁と、不活性ガス供給のための開閉弁を各々操作して、二流体ノズルから処理液を不活性ガスと共に噴射する。すなわち、処理液と不活性ガスとを混合して気液混合流体を生成し、生成した気液混合流体を噴射する(スプレーする)。
【0109】
二流体ノズルを用いて基板処理する場合、図2,9,10のように、第2気体吐出部81は、軸線P1周りにリング状であって、このリングCRの外周に沿って長手に形成された少なくとも1つのスリット状の第2吐出口83,126,151を有することが好ましい。
【0110】
二流体ノズルによる洗浄においては、基板W下面の外周側の全周に処理液が回り込んで基板Wの下面に処理液が付着する。これにより、基板W下面の外周側の全周にリング状のパーティクルが発生する。これは、上述の支持ピン13の影響とは別に、ブラシ107によるスクラブ洗浄に比べて、処理液ミストの量が多いことが原因であると考えられる。本発明のスリット状の第2吐出口83等は、例えば支持ピン13と基板Wの端との接触部分を含む基板Wの下面の端付近に広範囲に気体を吐出することができる。そのため、基板W下面の外周側の全周への処理液の回り込み抑制効果を改善できる。
【0111】
(5)上述した各実施例および各変形例では、例えば図3のように、第2気体吐出部81の第2吐出口83は、保護ディスク33に直接設けられていた。この点、図12のように、第2吐出口83は、気体を案内するため、保護ディスク33から突出する案内部材166を介して保護ディスク33に設けられていてもよい。この場合、第2気体吐出部81は、第2吐出口83と案内部材166とを備えている。
【0112】
(6)上述した実施例1では、保護ディスク33には、ガイド部85が設けられ、ボス15には、ガイド溝89が設けられていた。この点、図7図8のように、ガイド部85およびガイド溝89が設けられていない構成であってもよい。
【0113】
(7)上述した各実施例および各変形例において、図1等に示すスピンチャック2は、上下逆のものであってもよい。この場合、基板Wの下面を基板処理した際に、保護ディスク33と対向する基板Wの上面に処理液が回り込むことを抑制する。
【0114】
(8)上述した各実施例および各変形例において、図1等のように、第1気体吐出部65が設けられていたが、第1気体吐出部65および第1気体吐出部65に気体を送るための構成を省略してもよい。この場合、第2気体吐出部81は、本発明の気体吐出部に相当する。
【0115】
本変形例によれば、第2気体吐出部81,120,150は、軸線P1周りにリング状であって、このリングCRの外周に沿って長手に形成された少なくとも1つのスリット状の第2吐出口83,126,151,160,162を有する。また、第2気体吐出部81,120,150は、スピンチャック2で保持された基板Wを平面視した際に、軸線P1周りに立設された6本の支持ピン13よりも軸線P1側でかつ、基板Wの外周側に設けられている。第2気体吐出部81等は、6本の支持ピン13の各々と基板Wの端との接触部分付近を含む基板Wの下面の端付近に広範囲に気体を吐出することができる。なお、6本の支持ピン13の各々と基板Wの端との接触部分付近は、基板Wの下面に処理液が回り込みやすいと考えられる部分である。すなわち、第2気体吐出部81等は、支持ピン13の近くから基板Wの下面の端付近にピンポイントで気体を吐出する。そのため、基板Wの下面の外周側の全周への処理液の回り込み抑制効果を改善できる。
【0116】
なお、第2気体吐出部81等は、軸線P1周りにリング状であって、このリングの外周に沿って長手でかつそのリングの全周にかけて形成された1つのスリット状の第2吐出口83,126,151を有する場合があるとする。この場合、第2気体吐出部81等は、6本の支持ピン13の各々と基板Wの端との接触部分付近を含む基板Wの下面の端付近の全周に気体を吐出することができる。
【符号の説明】
【0117】
1 … 基板処理装置
2 … スピンチャック
3 … 回転駆動機構
7 … 処理機構
9 … 処理液供給機構
11,153 … スピンベース
13 … 支持ピン
33,122 … 保護ディスク
65 … 第1気体吐出部
73 … 第1吐出口
81,120,150 … 第2気体吐出部
83,126,151,160,162,164 … 第2吐出口
83A,162A … 支持ピンに対向する部分
83B,162B … 対向する部分以外の部分
113 … 制御部
124 … 気体案内板
CR … リング
CM … カップ昇降機構
GM … 案内板昇降機構
GP … 隙間
HB1,HB2 … スリット幅
P1 … 軸線
SP1〜SP3 … 空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13