特開2018-201306(P2018-201306A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-201306(P2018-201306A)
(43)【公開日】2018年12月20日
(54)【発明の名称】センサレスモータ及びその起動方法
(51)【国際特許分類】
   H02P 6/182 20160101AFI20181122BHJP
   F16D 43/14 20060101ALI20181122BHJP
   H02K 7/108 20060101ALI20181122BHJP
【FI】
   H02P6/182
   F16D43/14
   H02K7/108
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-105290(P2017-105290)
(22)【出願日】2017年5月29日
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】特許業務法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】服部 真
【テーマコード(参考)】
3J068
5H560
5H607
【Fターム(参考)】
3J068AA01
3J068AA05
3J068BA11
3J068BB01
3J068CA05
3J068CB02
3J068DD15
5H560BB04
5H560BB07
5H560BB12
5H560DA13
5H560DB20
5H560DC13
5H560EB01
5H560EC02
5H560HA09
5H560RR10
5H560TT11
5H560TT15
5H560UA05
5H560UA06
5H607BB01
5H607BB07
5H607BB09
5H607BB14
5H607CC03
5H607DD03
5H607EE03
5H607EE11
(57)【要約】
【課題】
センサレスモータを確実に起動でき、且つ、その起動時間の短いセンサレスモータ及びその起動方法を提供する。
【解決手段】
複数のコイル(109、111、113)で構成される固定子(104)と、前記固定子の内方に配置された回転子(102)と、前記回転子の内方に配置される出力リング(112)と、を備えたセンサレスモータ(10)において、前記回転子は、前記出力リングの内方に配置される遠心クラッチ(116a、116b、116c、116d)を備え、前記遠心クラッチは、前記回転子が所定の回転数に達した場合に前記出力リングの内面の少なくとも一部と接するように作動して前記出力リングを回転させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコイルで構成される固定子と、前記固定子の内方に配置された回転子と、前記回転子の内方に配置される出力リングと、を備えたセンサレスモータであって、
前記回転子は、前記出力リングの内方に配置される遠心クラッチを備え、
前記遠心クラッチは、前記回転子が所定の回転数に達した場合に前記出力リングの内面の少なくとも一部と接するように作動して前記出力リングを回転させる、
センサレスモータ。
【請求項2】
前記出力リングは前記遠心クラッチと対向するように突出する凸部を前記内面の一部に有し、
前記遠心クラッチは、該凸部と噛みあって前記出力リングを回転駆動させる、
請求項1に記載のセンサレスモータ。
【請求項3】
複数のコイルからなる固定子と、前記固定子の内方に配置された回転子と、前記回転子の内方に配置される出力リングと、前記回転子に設けられる遠心クラッチと、を備えたセンサレスモータの起動方法であって、
該起動方法は、
停止中の前記回転子を無負荷で正転させる第1のステップと、
前記回転子を所定の回転数となるように更に正転させる第2のステップと、
を含み、
前記第2のステップは、
無負荷の前記回転子の回転数が前記所定の回転数に達した際に前記遠心クラッチが前記出力リングの内面の少なくとも一部と接して前記出力リングを正転させるステップを含む、
センサレスモータの起動方法。
【請求項4】
前記所定の回転数は、前記固定子に誘起される電流または電圧によって前記回転子の位相が検知できる回転数である、
請求項3に記載のセンサレスモータの起動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ及びモータの起動方法に関するものであり、特にセンサレスモータ及びセンサレスモータの起動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ブラシレスモータにおいて、ホール素子などの位置検出センサを用いることなく回転子の磁極位置を検出するセンサレス方式のブラシレスモータが知られている。このようなモータでは、回転子の回転により固定子コイルに誘起される電圧または電流から該回転子の位置や位相を検出し、当該検出結果に基づいて固定子コイルに印加される制御電圧が決定されている。
【0003】
しかしながら、このようなセンサレスモータでは、回転子が停止していると固定子に電圧または電流が誘起されず、起動時における回転子の位置を検出することができないため、センサレスモータを起動できないような場合がある。このため、例えば、起動時において停止している回転子を強制的に回転させることで該回転子の位置を検出し、検出した該回転子の位置情報に基づいて該回転子の強制駆動条件を決定する手法が知られている。
【0004】
例えば、特許文献1には、始動時に第1位置決めとしてある固定された相を通電して一旦磁石回転子をある位置まで回転させ、その後第2位置決めとして残りの相を通電し、第1位置決めによって決められた停止位置とは異なった位置に磁石回転子を固定することにより、ブラシレスモータの起動条件を決定する手法が開示されている。
【0005】
しかし、特許文献1に記載された従来技術では、ブラシレスモータの起動時において、回転子を第1位置に移動させる第1のコイル通電と第1位置から第2位置に移動させるための第2のコイル通電とからなる2回の通電が必要であるため、ブラシレスモータの起動に必要以上の時間を要していた。
【0006】
また、通常、回転子には回転軸などを介して負荷が接続されることとなるため、停止している回転子を第1位置または第2位置に移動するには、通常運転時の回転トルクに比べて非常に大きな起動トルクが必要となる。このため、例えば、起動トルクが回転子の負荷トルクよりも下回ったような場合には、ブラシレスモータが脱調して起動が失敗するような場合があった。
【0007】
このように、特許文献1の記載されたような手法を用いても、モータの始動時に起動トルクが適切に選択されないような場合には、ブラシレスモータを確実に起動できないような事態が生じていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平4−312390号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このような背景から、センサレス方式のモータにおいて、始動時に確実に起動することができ、且つ、その起動時間の短縮が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一の態様は、複数のコイルで構成される固定子と、前記固定子の内方に配置された回転子と、前記回転子の内方に配置される出力リングと、を備えたセンサレスモータである。前記回転子は、前記出力リングの内方に配置される遠心クラッチを備え、前記遠心クラッチは、前記回転子が所定の回転数に達した場合に前記出力リングの内面の少なくとも一部と接するように作動して前記出力リングを回転させる。
本発明の他の態様によると、前記出力リングは前記遠心クラッチと対向するように突出する凸部を前記内面の一部に有し、前記遠心クラッチは、該凸部と噛みあって前記出力リングを回転駆動させる。
本発明の他の態様は、複数のコイルからなる固定子と、前記固定子の内方に配置された回転子と、前記回転子の内方に配置される出力リングと、前記回転子に設けられる遠心クラッチと、を備えたセンサレスモータの起動方法である。該起動方法は、停止中の前記回転子を無負荷で正転させる第1のステップと、前記回転子を所定の回転数となるように更に正転させる第2のステップと、を含み、前記第2のステップは、無負荷の前記回転子の回転数が前記所定の回転数に達した際に前記遠心クラッチが前記出力リングの内面の少なくとも一部と接して前記出力リングを正転させるステップを含む。
本発明の他の態様によると、前記所定の回転数は、前記固定子に誘起される電流または電圧によって前記回転子の位相が検知できる回転数である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態に係るセンサレスモータの構成及び該センサレスモータを駆動するための電気回路の構成を示す図である。
図2】本実施形態に係るセンサレスモータの始動時と遠心クラッチ作動時の動作を示す図である。
図3】本実施形態に係るセンサレスモータの回転数と経過時間との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、本実施形態では、本発明に従うセンサレスモータの一例として、車両において使用されるセンサレスモータを例示するが、本発明に係るセンサレスモータの構成は、このような例に限らず、広くの一般の装置で使用されるセンサレスモータにも適用することができる。
【0013】
図1(a)は、本発明の実施形態に係るセンサレスモータ10の構成を示すものであり、また、図1(b)は、センサレスモータ10を駆動するための電気回路の構成を示す図である。
【0014】
本発明の実施形態に係るセンサレスモータ10は、3相のコイル109、111、113を含む固定子104と、当該固定子104の内側において回転する4極の磁石回転子102とを備えている。また、本実施形態に係るセンサレスモータ10は、前記回転子102の位置を検出するための位置検出用素子を有しないセンサレス方式のブラシレスモータである。
【0015】
また、本発明の実施形態に係るセンサレスモータ10は、図1(b)に示すように、駆動回路20及び制御回路30によって動作が制御される。駆動回路20は、固定子104を構成するコイル109、111、113と接続されて、各コイルに所定の電圧が印加される。なお、駆動回路20は、例えばバイポーラトランジスタTr1〜Tr6などからなるスイッチング素子が3相ブリッジ接続して構成されている。
【0016】
また、制御回路30は、例えばCPU(Central Processing Unit)によって構成することができ、回転子102が所定の回転数で回転するように励磁するコイルを順次切り替えるように駆動回路20を制御する。また、制御回路30は、各相のコイル109、111、113のうち、励磁しないコイルに誘起される電圧または電流に基づいて回転子102の位置または位相を検出し、当該検出した回転子102の位置または位相に応じて励磁するコイルの印加電圧を制御する。
【0017】
ここで、本発明の実施形態に係るセンサレスモータ10は、特に、回転子102の内側において、出力リング112が配置されている。出力リング112は、例えば中空円筒状の部材で構成することができ、当該部材を介して、図示しない回転軸及び該回転軸に固定された負荷に動力を伝達する。なお、出力リング112は、センサレスモータ10の停止時には該回転子102と機械的に接続されていない。
【0018】
また、回転子102は、上記出力リング112の内側に配置される遠心クラッチ116a、116b、116c、116dを備えており、各遠心クラッチは該回転子102に支持され固定されている。遠心クラッチ116a、116b、116c、116dの各々は、例えば、出力リング112の内面(出力リング112の回転中心側の面)と対向するように配置された遠心おもりと、当該遠心おもりの一端に固定されて所定の弾性係数の引きバネとから構成されている。
【0019】
回転子102の前記遠心おもりは、回転子102の停止時において、前記引きバネによって回転子102の回転中心方向に引き付けられて出力リング112と接触することなく離間している。一方、回転子102の回転数を上昇し始めると、当該遠心おもりは、遠心力によって当該引きバネを伸長し出力リング112の内面に向けて移動し始める。
【0020】
そして、回転子102の回転数が所定の回転数に達した時点で、前記遠心おもりの一部が出力リング112の該内面の一部と接触し、該内面に前記遠心おもりが一時的に固定される。この結果、回転子102の回転が出力リング112に伝達されて、該出力リング112は、回転子102と共に回転し、出力リング112に接続された回転軸及び負荷に動力が伝達されることとなる。
【0021】
次に、本発明の実施形態に係るセンサレスモータ10の動作について、図2、3を用いて説明する。図2(a)は、始動時のセンサレスモータ10の動作を示すものであり、図2(b)は、と遠心クラッチ116a、116b、116c、116dの各々が作動した時点でのセンサレスモータ10の動作を説明するものである。また、図3は、センサレスモータの回転数と経過時間との関係を示すものである。
【0022】
まず、本実施形態のセンサレスモータ10では、始動時において、例えば駆動回路20のスイッチング素子Tr1〜Tr6に所定の強制転流周波数の矩形波が印加されて、3相コイル109、111、113のうち2相のコイルが所定順序で通電される。これにより、回転子102は、図2(a)に示すように、励磁コイルの強制的な移動に同期して強制回転することとなり、停止状態にある回転子102が強制駆動されて正転を始める。
【0023】
ここで、本実施形態のセンサレスモータ10では、起動された時点において、回転子102の遠心クラッチ116a、116b、116c、116dと、出力リング112とは機械的な接続関係になく、回転子102は無負荷の状態(回転軸または該回転軸に接続された負荷から切り離された状態)で自由回転することとなる。このため、回転子102には、回転子102の負荷トルクを確実に上回るモータトルクが供給されることとなり、回転子102を容易に正転始動させることができる。この結果、センサレスモータ10の脱調による停止が未然に防止され、センサレスモータ10を確実に起動させることができる。
【0024】
また、回転子102の上述の強制駆動は、図3における強制駆動区間305において実行される。ここで、強制駆動区間305における回転子102に回転数は、回転子102の位相や位置をセンサレスに推定可能な回転数の下限であるRLL未満である。すなわち、センサレスモータ10が始動された直後は、回転子102の回転数が小さく、コイルに誘導される電圧や電流も微弱であるため、回転子102の回転位相が正確に検出することができない。このため、本実施形態のセンサレスモータ10では、当該回転数RLLを超えるまでは、回転子102の強制駆動が継続されることとなる。
【0025】
ここで、図3に示すように、回転子102の回転速度が上昇して回転数がRLL以上となると、3相コイル109、111、113のうちの励磁相以外のコイルには、回転子102の位相を検出するために必要となる誘導電流が流れるようになり、当該誘導電流に基づいて回転子102の位相を制御することが可能となる。これ以降(センサレス位相制御区間310)において、回転子102は、強制駆動からセンサレスの位相制御に切り替えられて駆動されることとなる。
【0026】
なお、センサレス位相制御区間310では、センサレスモータ10の3相コイル109、111、113に誘起される電流または電圧に基づく位相信号に応じてコイルの切換タイミングが決定され、センサレス位相制御が実行される。すなわち、制御回路30は、コイル109、111、113の励磁される以外のコイルを流れる誘導電流を利用してセンサレスで回転子102の回転角度を検出すると共に、検出した当該回転角度に応じて励磁するコイルに印加する電圧を調整する。
【0027】
次に、回転子102の回転速度が更に上昇すると、回転子102に支持されている遠心クラッチ116a、116b、116c、116dの各遠心おもりは、遠心力が作用することにより、出力リング112の内面側に徐々に近接し始める。そして、回転子102が所定の回転速度に達すると、図2(b)に示すように、遠心クラッチの一部は、出力リング112の内面側に設けられている凸部212a、212b、212c、212dと接触すると共に噛みあうこととなる。これにより、出力リング112は、回転子102の回転駆動が伝達されることにより、回転子102と共に回転することとなる。
【0028】
なお、遠心クラッチ116a、116b、116c、116dの一部と出力リング112とが噛みあった瞬間(図3のt1)では、回転子102の回転数は一時的に低下するが、この後、所定の回転数まで上昇するように位相制御されることとなる。
【0029】
上述のような構成により、本発明の実施形態に係るセンサレスモータ10は、始動時において、回転子102が負荷と機械的に切り離されているため、始動時における負荷トルクが大幅に低減されている。この結果、センサレスモータ10では、始動時において特別な起動手法を必要とすることなく、回転子102とコイル109、111、113とを同期させて、回転子102を確実に強制駆動するができる。これにより、センサレスモータ10では、起動時の負荷トルクが大きい従来技術のセンサレスモータのように、トルク不足による脱調や停止が未然に防止されている。また、回転子102の正転させるために必要となるコイルへの通電電流や強制転流周波数の設定マージンを大きくすることができるため、始動時における駆動パラメータの選択処理を簡素化することができる。
【0030】
また、本発明の実施形態に係るセンサレスモータ10では、従来技術のセンサレスモータの始動時に行われていた複数の通電や正逆方向の回転処理などの起動処理が不要であるため、モータの起動時間を大幅に短縮することができる。
【0031】
さらに、本実施形態のセンサレスモータ10は、回転子102が所定の回転数以下となると、出力リング112から遠心クラッチ116a、116b、116c、116dが外れて、出力リング112と回転子102との係合が解消されるような構成となっている。これにより、例えば、回転子102に突然負荷が作用してセンサレスモータ10が急停止するような事態となっても、所定の回転数以下で出力リング112と回転子102との接続が解除されるため、センサレスモータ10の急停止に伴った大電流が生じることもなく、また、当該大電流によるコイルや駆動装置の損傷も未然に防止することができる。
【0032】
なお、本発明の実施形態のセンサレスモータ10を駆動する駆動回路20では、スイッチング素子として、バイポーラトランジスタTr1〜Tr6を使用したが、これに限らず、例えば、絶縁ゲートバイポーラトランスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)や、電界効果トランジスタ(MOSFET:Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等を使用することもできる。
【0033】
また、本発明の実施形態に係るセンサレスモータ10では、遠心クラッチが作動した場合における回転子102の回転数の低減を抑止するために、位相制御が実行可能な上限であるRULまで回転子102の回転数を上昇させる構成としたが、このような例に限らず、例えば位相制御が実行可能な上限であるRUL未満またはRULを超えるような範囲において、遠心クラッチを作動するように構成することもできる。すなわち、遠心クラッチを作動させる回転数は、係合後の回転数の低下によって出力リング112と遠心クラッチ116a、116b、116c、116dとの係合が解消されない回転数の範囲において、任意の回転数を選択することができる。
【0034】
また、本発明の実施形態に係るセンサレスモータ10では、回転数RLLに達すると直ぐに強制駆動から位相制御に切り替える構成としたが、このような形態に限らず、例えば、RULに達するまで強制駆動を継続し、RULに達して遠心クラッチが作動することによって回転数が低下した後に、位相制御に切り替えるような構成としてもよい。このような形態とすれば、制御回路30、駆動回路20の構成が簡素化でき、センサレスモータ10の製造コストを大幅に低減することができる。
【0035】
さらに、本発明の実施形態に係るセンサレスモータ10では、遠心クラッチが出力リングの内面の一部に一時的に固定されることにより回転子102の回転を出力リング112に伝達するように構成したが、本発明はこのような例に限られるものではない。遠心クラッチを、例えば、遠心おもりの一部が遠心力に応じた圧力で出力リング112の内面を圧接することにより、回転子102の回転を出力リング112に伝達するような構成としてもよい。
【0036】
以上、説明したように、本発明のセンサレスモータ10は、複数のコイル109、111、113で構成される固定子104と、前記固定子104の内方に配置された回転子102と、前記回転子102の内方に配置される出力リング112と、を備えたセンサレスモータ10であって、前記回転子102は、前記出力リング112の内方に配置される遠心クラッチ116a、116b、116c、116dを備え、前記遠心クラッチ116a、116b、116c、116dは、前記回転子102が所定の回転数に達した場合に前記出力リング112の内面の少なくとも一部と接するように作動して前記出力リングを回転させる。本発明のセンサレスモータ10によれば、始動時に確実に起動することができ、また、その起動時間の短縮することができる。
【0037】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において改変して用いることができる。
【符号の説明】
【0038】
10・・・モータ、20・・・駆動回路、30・・・制御回路、102・・・回転子、104・・・固定子、109、111、113・・・コイル、112・・・出力リング、116a、116b、116c、116d・・・遠心クラッチ、212a、212b、212c、212d・・・凸部、305・・・強制駆動区間、310・・・センサレス位相制御区間。
図1
図2
図3