特開2018-201530(P2018-201530A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-201530(P2018-201530A)
(43)【公開日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】複合食品
(51)【国際特許分類】
   A23G 1/36 20060101AFI20181130BHJP
   A21D 13/80 20170101ALI20181130BHJP
【FI】
   A23G1/36
   A21D13/80
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2018-190161(P2018-190161)
(22)【出願日】2018年10月5日
(62)【分割の表示】特願2014-83431(P2014-83431)の分割
【原出願日】2014年4月15日
(71)【出願人】
【識別番号】000000033
【氏名又は名称】旭化成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100203035
【弁理士】
【氏名又は名称】五味渕 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100185959
【弁理士】
【氏名又は名称】今藤 敏和
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 僚
(72)【発明者】
【氏名】山崎 有亮
(72)【発明者】
【氏名】小籏 晴子
【テーマコード(参考)】
4B014
4B032
【Fターム(参考)】
4B014GB04
4B014GG02
4B014GG10
4B014GG18
4B014GK05
4B014GK12
4B014GL07
4B014GL10
4B014GL11
4B032DB22
4B032DK02
4B032DK12
4B032DK15
4B032DK47
(57)【要約】
【課題】
チョコレート組成物からなるチョコレート部分と、穀粉を10重量%以上含み、焼成を
経て得られた穀粉含有食品部分との複合食品において、チョコレート組成物の熱収縮に起
因するチョコレート部分及び穀粉含有食品部分の割れの抑制。
【解決手段】
該チョコレート部分が、油脂加工食品とセルロースとを含む含水チョコレート組成物か
らなり、該油脂加工食品が、ココアバターまたはココアバター及びその代替油脂を合計で
1質量%以上含み、該含水チョコレート組成物が1〜75質量%の水分と0.1〜10質
量%のセルロースとを含み、該チョコレート部分と該穀粉含有食品部分の接触面積が該穀
粉含有食品部分の表面積に対し1%以上である複合食品。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チョコレート部分と穀粉含有食品部分とを含む複合食品であって、
該チョコレート部分が、油脂加工食品とセルロースとを含む含水チョコレート組成物か
らなり、
該油脂加工食品が、ココアバターを1質量%以上、またはココアバター及びその代替油
脂を合計で1質量%以上含み、
該含水チョコレート組成物が1〜75質量%の水分と、0.1〜10質量%のセルロー
スとを含み、
該穀粉含有食品部分が、穀粉を10重量%以上含む生地を焼成することで得られる焼成
物からなり、
該チョコレート部分と該穀粉含有食品部分の接触面積が該穀粉含有食品部分の表面積に
対し、1%以上である複合食品。
【請求項2】
前記セルロースが、粒子のL/Dが2.0以上の結晶セルロースである請求項1に記載
の複合食品。
【請求項3】
前記セルロースが、結晶セルロースと親水性ガムから成るセルロース複合体である請求
項1に記載の複合食品。
【請求項4】
前記親水性ガムがキサンタンガムである請求項3に記載の複合食品。
【請求項5】
前記穀粉含有食品部分の密度が0.1〜1.0g/cmである請求項1〜4のいずれ
かに記載の複合食品。
【請求項6】
前記穀粉含有食品部分の水分量が10質量%以下である請求項1〜5に記載の複合食品
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は複合食品に関する。特に、チョコレート部分と焼菓子に代表される穀粉含有食
品部分とを含む複合食品に関する。
【背景技術】
【0002】
チョコレート部分と焼菓子に代表される穀粉含有食品部分とを含む複合食品のチョコレ
ート部分に用いられる、チョコレート組成物は、脂肪分としてココアバター、ココアバタ
ーの代替油脂、及びそれらの分別油脂を含み、その他に、生クリームや洋酒、果汁などの
含水可食物が含有されていることが多い。これら含水可食物を練り込んだ含水チョコレー
ト組成物は、生チョコレート又はガナッシュと呼ばれ、一般的に水分が多いために、外気
温が高い場合、あるいは製造工程中において高い熱負荷が掛かった場合、離水あるいは離
油が生じてしまう問題があった。さらに該離水又は離油が生じたチョコレート部分が冷え
ることにより収縮し、この収縮に伴い該チョコレート部分に割れが発生することがあった
。また、該チョコレート部分の収縮に引っ張られる形で、該チョコレート部分と接してい
る穀粉含有食品部分に割れが生じてしまい、商品価値が著しく低下してしまう問題があっ
た。このため、高い熱負荷が掛かった場合でも、含水チョコレート組成物からの離水及び
離油を抑制し、チョコレート部分、及び/又は穀粉含有食品部分に割れが生じない複合食
品が求められてきた。
【0003】
これまで、セルロースを含んだ複合食品について様々な検討がなされている。
【0004】
特許文献1には微結晶セルロースと親水高分子からなるセルロース複合体を配合してな
ることを特徴とする含水チョコレート組成物について記載されている。
【0005】
特許文献2には、無脂カカオ分、油脂、水分、熱凝固性蛋白として卵白を含み、5℃に
おいて非流動状態であるチョコレート利用食品が記載されている。また、チョコレート中
に安定剤として微結晶セルロースを加えてもよいと記載されている。
【0006】
特許文献3には、菓子とUSUで表わされるトリグリセリド(1分子のグリセロールに
3分子の脂肪酸がエステル結合したアシルグリセロールのことをトリグリセリドという。
USUとはエステル結合した脂肪酸が、U:不飽和脂肪酸、S:飽和脂肪酸で表わされる
ものを言う)を含有することを特徴とする油脂組成物を用いた複合食品について記載され
ている。また油脂組成物中に増粘安定剤として結晶セルロースや増粘多糖類を1種又は2
種用いてもよいと記載されている。
【0007】
特許文献4には、チョコレート生地と乳成分を含有する水系原料と、水あめ及び/又は
糖アルコールと、HLBが1〜6の乳化剤とを含み、全体の不溶性植物繊維含有量が2〜
35質量%で、油中水型のエマルションを形成していることを特徴とする焼菓子センター
用含水チョコレート生地について記載されている。また、カカオマス含有量の少ないチョ
コレート生地を使用した場合、セルロースを不溶性食物繊維として更に添加して、不溶性
食物繊維含有量を調整してもよいと記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−9770号
【特許文献2】特開2000−106822号
【特許文献3】特開2002−65162号
【特許文献4】特開2010−88374号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記の通り、セルロースを含んだ複合食品について様々な検討がなされている。しかし
ながら、特許文献1に記載されている含水チョコレート組成物は、含水チョコレート自身
の耐熱保形性についてのみ記載されており、穀粉を10重量%以上含み、焼成を経て得ら
れた穀粉含有食品部分とチョコレート部分を組み合わせた複合食品については記載がない
【0010】
特許文献2に記載されているチョコレート利用食品は、含水チョコレートを菓子生地の
内部に包餡し焼成する食品又は、生地上面に塗布する食品について記載されている。しか
しながら、具体的に記載されているのは菓子生地に包餡した後に焼成を経る複合食品につ
いてのみである。また、発明の効果がチョコレートの焼成耐性について述べており、穀粉
含有食品部分と組み合わせた該穀粉含有食品部分の割れの抑制については触れられていな
い。
【0011】
特許文献3に記載されている複合食品に用いられるチョコレートはUSUで表わされる
トリグリセリドを配合することで、菓子やチョコレートのブルーム(チョコレート中の油
脂が菓子中に移行、又は菓子中の油脂がチョコレートに移行し、結晶化した又は再結晶化
した粗大結晶をいう。)を抑制できるとされているが、ここで用いられるチョコレートは
水分を含有しておらず、また割れの抑制については触れられていない。実際に本発明者が
特許文献3に記載の油脂を用いてチョコレート組成物を試作し、穀粉を10重量%以上含
み、焼成を経て得られた食品と組み合わせた結果、チョコレート組成物及び穀粉含有食品
部分に割れが発生した。
【0012】
特許文献4に記載されている含水チョコレート生地は焼菓子生地で包餡した後に焼成す
ることを特徴としており、後述するチョコレートの生地の表面積に対する接触面積は0%
であり、本発明とは異なる。また、焼成時のダレの抑制についての効果が述べられており
、チョコレート部分と穀粉含有食品部分とを組み合わせた食品の割れの抑制については触
れられていない。
【0013】
本発明では、含水チョコレート組成物からなるチョコレート部分と、穀粉を10重量%
以上含み、焼成を経て得られた穀粉含有食品部分との複合食品において、チョコレート部
分と穀粉含有食品部分の接触面積が該穀粉含有食品部分の表面積に対し、1%以上である
複合食品における、含水チョコレート組成物の熱収縮に起因するチョコレート部分及び穀
粉含有食品部分の割れの抑制を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
ここで、本願明細書における含水チョコレート組成物の熱収縮に起因するチョコレート
部分、及び穀粉含有食品部分に発生する割れのメカニズムについて説明する。
【0015】
高い熱負荷が掛かることにより、含水チョコレート組成物中に含まれる油脂が溶け出し
、チョコレート部分の構造が粗くなることで、含水チョコレート組成物中に含まれる含水
成分が浸み出す。このチョコレート部分が冷えた際、浸み出した油脂や含水成分の体積の
分、チョコレート部分が収縮する。この収縮に伴いチョコレート部分に発生する割れ、又
はチョコレート部分の収縮に引っ張られる形で、該チョコレート部分と接している穀粉含
有食品部分に割れが生じる。
【0016】
本発明者らは、鋭意検討した結果、ココアバター又はその代替油脂を1質量%以上含む
油脂加工食品を含む含水チョコレート組成物からなるチョコレート部分と、穀粉を10%
以上含み、焼成を経て得られる穀粉含有食品部分とからなる複合食品において、該含水チ
ョコレート組成物に特定量のセルロースを配合することにより、上記の問題を解決しうる
ことを見出した。
【0017】
すなわち本発明は下記の通りである。
(1)チョコレート部分と穀粉含有食品部分とを含む複合食品であって、該チョコレート
部分が、油脂加工食品とセルロースとを含む含水チョコレート組成物からなり、該油脂加
工食品が、ココアバターを1質量%以上、またはココアバター及びその代替油脂を合計で
1質量%以上含み、該含水チョコレート組成物が1〜75質量%の水分と、0.1〜10
質量%のセルロースとを含み、該穀粉含有食品部分が、穀粉を10重量%以上含む生地を
焼成することで得られる焼成物からなり、該チョコレート部分と該穀粉含有食品部分の接
触面積が該穀粉含有食品部分の表面積に対し、1%以上である複合食品。
(2)前記セルロースが、粒子のL/Dが2.0以上の結晶セルロースである上記(1)
に記載の複合食品。
(3)前記セルロースが、結晶セルロースと親水性ガムから成るセルロース複合体である
上記(1)に記載の複合食品。
(4)前記親水性ガムがキサンタンガムである上記(3)に記載の複合食品。
(5)前記穀粉含有食品部分の密度が0.1〜1.0g/cmである上記(1)〜(4
)のいずれかに記載の複合食品。
(6)穀粉含有食品の水分量が10質量部以下である上記(1)〜(5)に記載の複合食
品。
【発明の効果】
【0018】
含水チョコレート組成物からなるチョコレート部分と、穀粉を10重量%以上含み、焼
成を経て得られた穀粉含有食品部分との複合食品であって、チョコレート部分と穀粉含有
食品部分の接触面積が該穀粉食品の表面積に対し1%以上である複合食品において、チョ
コレート部分の熱収縮に起因するチョコレート部分又は穀粉含有食品部分の割れを抑制し
、かつ口どけのよい複合食品を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明について、以下具体的に説明する。
【0020】
<チョコレート部分>
本発明の複合食品におけるチョコレート部分は、含水チョコレート組成物からなる。
【0021】
<含水チョコレート組成物>
本発明における含水チョコレート組成物は、ココアバター及び、その代替油脂を合計で
1重量%以上含む油脂加工食品とセルロースとを含む。また、本発明における含水チョコ
レート組成物は、1〜75質量%の水分と0.1〜10質量%のセルロースとを含む。
【0022】
<ココアバター及びその代替油脂>
ココアバター(cocoa butter, cacao butter)は熱帯産の
アオギリ科の木本植物であるカカオ(Theobroma cacao)の果実中の種子
(カカオ豆)から得られる油脂である。乾燥したカカオ豆は48〜49%の油脂を含有す
る。ココアバターの特徴としては室温以下で固く、体温付近で急速に融解するため、口ど
けのよい食感を与えることが挙げられる。また、酸化に対し極めて安定であり、チョコレ
ートのような長期間保存される食品に適している。ココアバターの代替油脂は大きく分け
て3つあり、1.ココアバター類似脂、2.ココアバター代替脂、3.ココアバター代用
脂である。
【0023】
ココアバター類似脂はトリグリセリド組成がココアバターに類似しており、ココアバタ
ーとの相溶性が良好で、テンパリング(チョコレートが安定して、色つやの良い状態にす
るための方法)が必要な油脂のことである。具体的にはパーム中部油、イリッペ脂、シア
脂、サル脂、コクム脂などが挙げられる。
【0024】
ココアバター代替脂は、大豆油、カノーラ油、パーム油を水素添加等の方法により硬化
した油脂であり、テンパリングは不要である。
【0025】
ココアバター代用脂は水素添加等の方法により硬化したラウリン系油脂であり、通常は
パーム核油及びやし油の硬化油、またはそのエステル交換油が用いられる。ココアバター
との相溶性がなく、テンパリングは不要である。
【0026】
<油脂加工食品>
本発明における油脂加工食品とは、ココアバターを1質量%以上含む加工食品、または
ココアバター及びその代替油脂を合計で1質量%以上含む加工食品全般のことである。コ
コアバター及び/又はその代替油脂は、それらを含むことで、食感の滑らかな油脂加工食
品になるため配合される。
【0027】
また、本発明における典型的な油脂加工食品は、洋酒などの酒類、生クリーム、バター
などの乳製品、果汁から選ばれる1種以上の含水可食物を含む。
【0028】
<水分>
本発明において含水チョコレート組成物に含まれる水分とは、前記油脂加工食品に含ま
れる酒類や乳製品などの含水可食物由来の水分を含む。
【0029】
ここでいう含水可食物とは、自身に水分を含む食品のことであり、洋酒などの酒類や生
乳、牛乳、特別牛乳、生山羊乳、殺菌山羊乳、生めん羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、
無脂肪牛乳及び加工乳などの乳、クリーム、バター、バターオイル、チーズ、アイスクリ
ーム類、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳、加糖脱脂練乳、発酵
乳、乳飲料など乳製分、果汁等がチョコレート組成物に含まれる含水可食物の例として挙
げられる。これらの含水可食物は、2種類以上組み合わせてもよい。水分が増えることで
、水分を含まない無垢なチョコレートと比較して加工が容易になるため水分が配合される
ことが好ましい。
【0030】
水分量は公知の測定方法で測定することが出来る。例えば、赤外水分計を用いて、まず
含水チョコレート組成物の重量を測定し、次いで該含水チョコレート組成物を重量変化が
なくなるまで105℃で維持する。重量変化がなくなったときの重量を測定し、加熱前と
比較して、加熱後に減少した重量から水分量を決定することができる。従って、ここでい
う「水分」には「エタノール」等の含水加食物に含まれる沸点が105℃以下の成分も含
まれる。
【0031】
含水チョコレート組成物の水分量は、加工性の観点から、75質量%以下である。水分
量が75質量%以下であると含水チョコレート組成物の加工性の点から好ましい。好まし
くは、50質量%以下であり、より好ましくは40質量%以下であり、最も好ましくは3
0質量%以下である。下限は、加工性の観点から1質量%以上である。
【0032】
<含水チョコレート組成物におけるセルロースの含有量>
含水チョコレート組成物の質量を100質量%として、配合するセルロース(後述する
セルロース複合体を含む)の含有量としては、0.1質量%以上が好ましい。セルロース
の添加量を0.1質量%以上とすることで、加熱による含水チョコレート組成物からの離
水を抑制する効果が得られる。より好ましくは0.5質量%以上であり、さらに好ましく
は1.0質量%以上であり、最も好ましくは2.0質量%以上である。上限は特に制限は
ないが、含水チョコレート組成物の食感を勘案すると10.0質量%以下が好ましい。
【0033】
<含水チョコレート組成物の製法>
本発明の複合食品における含水チョコレート組成物は、原料を混合する工程(混合工程
)、混合した原料の粒子を微粒化する工程(微粒化工程)、チョコレート組成物を練り上
げる工程(混練工程)、練り上げたチョコレート組成物を調温し粒子の結晶形を整える工
程(調温工程)、必要に応じて充填、冷却、型抜きの工程を経させることにより製造され
る。
【0034】
上記製造工程において、原料とは組成物を構成する原料を言い、カカオマス、粉乳、砂
糖、含水加食物が含まれる。セルロースは、混合工程において粉末の上記原料と共にブレ
ンドする、または水分を含む上記原料と共に混合する、微粒化工程において投入する、混
練工程において投入する、のうちいずれの方法で添加してもよい。特に混合工程などの微
粒化工程より前に投入することにより、セルロースの分散が促進されるため好ましい。
【0035】
微粒化工程では、縦型、横型等の形状を問わず、通常のチョコレート、及び菓子の製造
過程で使用されるミキサーが使用できる。原料が実質的に均一に混合されるのであれば、
どのような微粒化方法を用いても良い。
【0036】
<穀粉含有食品部分>
本発明において、穀粉含有食品部分は穀粉を10質量%以上含み、焼成を経て得られる
食品全般のことをいう。
【0037】
本発明において、穀粉含有食品とは、JAS法の品質表示基準に従う菓子類であって、
かつ穀粉を10%以上含むものが挙げられる。具体的にはビスケット類、焼き菓子、米菓
、油菓子、和生菓子、洋生菓子、半生菓子、和干菓子、スナック菓子が挙げられる。また
、菓子以外の食品においては、パンが挙げられる。
【0038】
<穀粉含有食品の製法>
本発明において、穀粉含有食品は、穀粉に必要に応じて糖類や油脂や卵等を含む原料を
混合して混合済み生地を得る工程(混合工程)、この混合済み生地を成形して、成形済み
生地を得る工程(成形工程)、及び成形済み生地を焼成(焼成工程)、油ちょう、減圧乾
燥、凍結乾燥等に付す工程を経させることにより製造され、それらは従来公知の方法によ
り調製され得る。
【0039】
混合工程には、縦型、横型等の形状を問わず、通常の菓子およびパンの製造過程で使用
されるミキサーが使用できる。原料が実質的に均一に混合されるのであれば、どのような
混合方法を用いても良い。本発明では大量生産可能な、オールインミックス法により調製
するのが好ましい。上述の方法において、配合原材料の比率、添加される水分率、生地の
混合・混練条件、焼成、油ちょう、減圧乾燥、凍結乾燥、及び最終的な形態に応じて、ビ
スケット類、焼き菓子、米菓、油菓子、和生菓子、洋生菓子、半生菓子、スナック菓子が
製造可能である。本発明は、割れの発生しやすいビスケット類、焼き菓子、スナック菓子
類に好適である。特に、ビスケット類、焼き菓子、パンに好適である。
【0040】
<焼き菓子>
一般消費者にとって、上記ビスケット類と焼き菓子は同等の菓子として認識されている
ので、本発明において焼き菓子とは、JAS法における、ビスケット類と焼き菓子の両者
を含むものとする。
【0041】
本発明において焼き菓子とは、穀粉を主原料とする生地を、公知の任意の焼成条件、方
法で焼成したものである。焼成には、固定オーブン、連続オーブン、ダイレクトオーブン
、熱風循環オーブン等が使用可能である。焼成条件は、生地の大きさや、最終製品の目的
水分量によって異なるが、一般的には、150〜300℃の範囲において3〜30分間の
加熱である。
【0042】
<穀粉含有食品部分の形状>
本発明においてチョコレート部分と組み合わせる穀粉含有食品部分の形状としては、任
意の形状を選択することが出来る。例えば、立方体、直方体、棒状、円形、球状、円錐状
、三角錐状、星形、ある特定の動物や、食物や、乗り物等、通常の菓子の製造で使用でき
る成形機で製造可能なものであれば、どのような形状でもよい。
【0043】
<穀粉含有食品の密度>
穀粉含有食品部分の密度は、0.10g/cm以上が好ましい。より好ましくは0.
30g/cm以上であり、更に好ましくは0.50g/cm以上であり、最も好まし
くは0.60g/cm以上である。食感の観点から、上限は1.0g/cm以下が好
ましい。密度が0.10g/cm以上であることで食べ応えがあり、1.0g/cm
以下であることで軽い食感の穀粉含有食品となる。
【0044】
本発明において密度(単位:g/cm)とは、いわゆる見かけ密度のことを意味し、
喫食時における穀粉含有食品1つの単位体積あたりの質量のことである。菓子が、短径0
.5mm以上の具材を含む場合、その具材を全て除いた菓子の密度のことを指す。
【0045】
<穀粉含有食品部分の水分量>
本発明において穀粉含有食品部分の水分量とは、穀粉含有食品部分に含まれる水分の、
穀粉含有食品部分全体の重量に対する割合のことである。水分量は公知の測定方法で測定
することができる。例えば、赤外水分計を用いて、まず穀粉含有食品部分の重量を測定し
、次いで該穀粉含有食品部分を重量変化がなくなるまで105℃で維持する。重量変化が
なくなったときの重量を測定し、加熱前と比較して、加熱後に減少した重量から水分量を
決定することができる。穀粉含有食品部分の水分量は、食感の観点から好ましくは10質
量%以下である。食感の点から、より好ましくは、5質量%以下であり、更に好ましくは
3質量%以下であり、最も好ましくは2質量%以下である。下限は、0%であってもよい
【0046】
<穀粉>
穀粉含有食品部分には穀粉が10重量%以上配合される。穀粉を含むことで、充分な栄
養価を持つ菓子になるからである。
【0047】
本発明において、穀粉とは、イネ科穀物(小麦、大麦、ライ麦、米、とうもろこし、テ
フ、ひえ)、豆類(大豆、ヒヨコマメ、エンドウマメ)、擬穀類(蕎麦、アマランサス)
、イモ類・根菜(片栗、馬鈴薯、葛、タピオカ)、木の実(栗、どんぐり)等を挽いて作
られた粉末のことである。原料として、これらのうち1種の穀粉を使用しても、2種以上
を混合したものを使用してもよい。これらの中でも、小麦粉又は米粉が好ましい。
【0048】
<小麦粉>
小麦粉とは、小麦を挽いて作られた粉末のことである。小麦粉は、そこに含まれるタン
パク質の割合と形成されるグルテンの性質によって薄力粉、中力粉、強力粉、浮き粉、全
粒粉、グラハム粉、セモリナ粉等に分類されるが、いずれも本発明でいう小麦粉に該当す
る。本発明の穀粉含有食品に配合する小麦粉の量としては、好ましくは30質量%以上で
あり、さらに好ましくは40質量%以上であり、特に好ましくは45質量%以上である。
小麦粉は多いほど、栄養価に優れるため好ましい。上限は、食感(小麦粉が多すぎるとモ
チモチとしたパンのような食感となる)の観点で、86質量%以下が好ましく、80質量
%以下が好ましく、70質量%以下が特に好ましい。
【0049】
小麦粉の中でも、本発明の穀粉含有食品には、強力粉、中力粉、薄力粉が好ましい。強
力粉は、タンパク質の割合が12%以上のもので、中力粉は、タンパク質の割合が11.
9〜8.6%のもので、薄力粉は、タンパク質の割合が8.5%以下のものである。特に
、本発明で使用される穀粉としては、薄力粉を30質量%以上含むものを用いることが、
加工特性、食感の点で好ましい。より好ましくは、40質量%以上であり、特に好ましく
は、45質量%以上である。
【0050】
<米粉>
ここで、米粉とは、米を挽いて作られた粉末のことである。原料となる米として、うる
ち米、もち米のどちらを用いても良い。市販で入手可能な米粉としては、上新粉、上用粉
、だんご粉、パン用米粉、お菓子用米粉、乳児粉、みじん粉、もち粉、白玉粉、求肥粉、
道明寺粉、寒梅粉、落雁粉等がある。これらのうち1種の米粉を使用しても、2種以上を
混合したものを使用してもよい。これらの中でも、本発明の穀粉含有食品には、平均粒子
径が150μm以下で、一般的な小麦粉と同等の大きさの米粉を用いるのが好ましい。特
に、本発明で使用される穀粉としては、米粉を30質量%含むものを用いることが、加工
特性、食感の点で好ましい。より好ましくは、40質量%以上であり、特に好ましくは、
45質量%以上である。
【0051】
<複合食品>
本発明における複合食品とは、前述したチョコレート部分と穀粉含有食品部分とからな
る食品のことである。
【0052】
<複合食品製造方法>
チョコレート部分と穀粉含有食品部分との組み合わせ方法は、チョコレート部分と穀粉
含有食品部分の接触面積が該穀粉含有食品部分の表面積に対し、1%以上である必要があ
る。組み合わせの方法としては、チョコレート部分及び穀粉含有食品部分を組み合わせた
後に焼成を経ていても、経ていなくても良いものとする。
【0053】
また、穀粉含有食品部分とチョコレート部分との複合方法は1.含水チョコレート組成
物の穀粉含有食品への塗布、2.チョコレート部分を穀粉含有食品部分の間にはさむ、3
.含水チョコレート組成物を穀粉含有食品の内部に注入、4.含水チョコレート組成物に
穀粉含有食品をディップする、のいずれの方法でも良い。さらに、チョコレート部分と穀
粉含有食品部分とを複合した後に、冷却工程又は焼成工程を経てもよい。
【0054】
具体的な組み合わせ方法の例としては以下のような方法が挙げられる。焼成した穀粉含
有食品を含水チョコレート組成物で一部又は全てコーティングする方法、焼成した穀粉含
有食品を含水チョコレート組成物で1部又は全てコーティングしてから焼成する方法、含
水チョコレート組成物を焼成した穀粉含有食品でサンドする方法、含水チョコレート組成
物を焼成した穀粉含有食品でサンドしてから焼成する方法、加温して液状にした含水チョ
コレート組成物に焼成した穀粉含有食品を流し込み冷却し固める方法、焼成した穀粉含有
食品の中に含水チョコレート組成物を注入する方法、焼成した穀粉含有食品に含水チョコ
レート組成物を注入してから焼成する方法などいずれの方法でもよく、含水チョコレート
組成物を穀粉含有食品に練り込むなどチョコレート部分と穀粉含有食品部分とが同一層に
混合されていなければよい。
【0055】
<接触面積>
本発明の複合食品におけるチョコレート部分と穀粉含有食品部分との接触面積は該穀粉
含有食品部分の表面積に対し、1%以上である必要がある。ここでいう接触面積とは、含
水チョコレート組成物と穀粉含有食品を複合させる際、又は複合させる前に穀粉含有食品
が外気に接している表面の総面積のことである。好ましくは10%以上であり、より好ま
しくは20%以上であり、特に好ましくは30%以上であり、最も好ましくは40%以上
である。上限は特になく100%であってもよい。接触面積が大きいほど割れが発生しや
すく、本発明の奏する効果が高い。
【0056】
以下セルロースについて説明する。
<セルロース>
本発明において、「セルロース」とは、セルロースを含有する天然由来の水不溶性繊維
質物質、または後述するセルロース複合体である。原料としては、木材、竹、麦藁、稲藁
、コットン、ラミー、バガス、ケナフ、ビート、ホヤ、バクテリアセルロース等が挙げら
れる。原料として、これらのうち1種の天然セルロース系物質を使用しても、2種以上を
混合したものを使用することも可能である。
【0057】
<セルロースの平均重合度>
本発明に用いるセルロースは、平均重合度が500以下の結晶セルロースが好ましい。
平均重合度は、「第14改正日本薬局方」(廣川書店発行)の結晶セルロース確認試験(
3)に規定される銅エチレンジアミン溶液による還元比粘度法により測定できる。平均重
合度が500以下ならば、親水性ガムとの複合化の工程において、セルロース系物質が攪
拌、粉砕、摩砕等の物理処理を受けやすくなり、複合化が促進されやすくなるため好まし
い。より好ましくは、平均重合度は300以下、さらに好ましくは、平均重合度は250
以下である。平均重合度は、小さいほど複合化の制御が容易になるため、下限は特に制限
されないが、好ましい範囲としては10以上である。
【0058】
<セルロースの加水分解>
平均重合度を制御する方法としては、加水分解処理等が挙げられる。加水分解処理によ
って、セルロース繊維質内部の非晶質セルロースの解重合が進み、平均重合度が小さくな
る。また同時に、加水分解処理により、上述の非晶質セルロースに加え、ヘミセルロース
や、リグニン等の不純物も、取り除かれるため、繊維質内部が多孔質化する。それにより
、混練工程等で、セルロースと親水性ガムに機械的せん断力を与える工程において、セル
ロースが機械処理を受けやすくなり、セルロースが微細化されやすくなる。その結果、セ
ルロースの表面積が高くなり、親水性ガムとの複合化の制御が容易になる。
【0059】
加水分解の方法は、特に制限されないが、酸加水分解、熱水分解、スチームエクスプロ
ージョン、マイクロ波分解等が挙げられる。これらの方法は、単独で使用しても、2種以
上を併用してもよい。酸加水分解の方法では、セルロース系物質を水系媒体に分散させた
状態で、プロトン酸、カルボン酸、ルイス酸、ヘテロポリ酸等を適量加え、攪拌させなが
ら、加温することにより、容易に平均重合度を制御できる。この際の温度、圧力、時間等
の反応条件は、セルロース種、セルロース濃度、酸種、酸濃度により異なるが、目的とす
る平均重合度が達成されるよう適宜調製されるものである。例えば、2質量%以下の鉱酸
水溶液を使用し、100℃以上、加圧下で、10分以上セルロースを処理するという条件
が挙げられる。この条件のとき、酸等の触媒成分がセルロース繊維内部まで浸透し、加水
分解が促進され、使用する触媒成分量が少なくなり、その後の精製も容易になる。
【0060】
<セルロースの粒子形状(L/D)>
セルロースは、微細な粒子状の形状であることが好ましい。乾燥前のセルロースの粒子
の平均L/Dは以下のように測定する。セルロースをJIS標準篩(Z8801−198
7)を用いて、75μm篩を通過し38μm篩に残留する粒子について、粒子の光学顕微
鏡像を画像解析処理し((株)インタークエスト製、装置:Hyper700,ソフトウ
エア:Imagehyper)、粒子に外接する長方形のうち面積が最小となる長方形の
長辺と短辺の比(長辺/短辺)を粒子のL/Dとする。粒子の平均L/Dとしては少なく
とも粒子100個の平均値を用いる。
【0061】
L/Dは、離水抑制の点で2.0以上が好ましく、2.2以上がさらに好ましい。また
上限は特に制限されるものではないが、チョコレート組成物の食感の観点から4.0以下
が好ましい。
【0062】
<セルロース複合体>
本発明におけるセルロースは、セルロースの表面が水素結合等の化学結合により、親水
性ガムで被覆されたセルロース複合体であってもよい。具体的な、セルロース複合体とし
ては、例えば実施例に記載されている結晶セルロース製剤が挙げられる。
【0063】
<親水性ガム>
上記セルロースと複合化する場合に用いる親水性ガムとは、化学構造の一部に糖又は多
糖を含む親水性高分子物質のことである。ここで親水性とは、常温の純水に一部が溶解す
る特性を有することである。定量的に親水性を定義すると、この新水性ガム0.05gを
、50mLの純水に攪拌下(スターラーチップ等)で平衡まで溶解させ、目開き1μmの
メンブレンフィルターで処理した際に、通過する成分が、親水性ガム中に1質量%以上含
まれることである。親水性ガムとして多糖類を用いる場合には、以下のものが好適である
【0064】
例えば、サイリウムシードガム、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリンドシー
ドガム、カラヤガム、キトサン、アラビアガム、ガッティガム、トラガントガム、寒天、
カラギーナン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カルシウム、HMペクチ
ン、LMペクチン、アゾトバクター・ビネランジーガム、キサンタンガム、カードラン、
プルラン、デキストラン、ジェランガム、ゼラチン、カルボキシメチルセルロースナトリ
ウム(CMC−Na)、カルボキシメチルセルロースカルシウム、メチルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体が挙げ
られる。これらの親水性ガムは2種以上を組み合わせてもよい。
【0065】
上述の親水性ガムの中でも、キサンタンガム、カラヤガム、カルボキシメチルセルロー
スナトリウム、ジェランガムがセルロースと複合化しやすく、得られた複合体の離水及び
離油の抑制の点で優れる点で好ましく、その中でも特にキサンタンガムが好ましい。
【0066】
<キサンタンガム>
キサンタンガムとは、トウモロコシなどの澱粉を細菌 Xanthomonas ca
mpestrisにより発酵させて作られるガムであり、その主鎖はD−グルコースがβ
−1,4結合した構造を有し、この主鎖のアンヒドログルコースにD−マンノース、D−
グルクロン酸、D−マンノースからなる側鎖が結合したものである。主鎖に付くD−マン
ノースの6位はアセチル化され、末端のD−マンノースがピルビン酸とアセタール結合し
ている枝分かれの多い構造である。
【0067】
本発明品に用いられるキサンタンガムの粘度は、1質量%の純水溶液において、800
mPa・s以下が好ましい。ここでいう粘度は、以下の方法で測定される。高剪断ホモジ
ナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条
件:回転数15,000rpm×5分間)を用いて、純水中に分散し、水溶液を調製する
。次に得られた水溶液について、分散3時間後(25℃保存)に、B型粘度計(ローター
回転数60rpm)にセットして60秒静置後に、30秒間回転させて測定する。700
mPa・s以下がより好ましく、650mPa・s以下がさらに好ましい。下限は特に設
定されるものではないが、好ましい範囲としては1mPa・s以上である。
【0068】
<セルロース複合体におけるセルロースと親水性ガムの配合比率>
本発明に用いるセルロース複合体は、好ましくは、セルロースを50〜99質量%、及
び親水性ガムを1〜50質量%含む。複合化によって、親水性ガムがセルロース粒子の表
面を水素結合等の化学結合により被覆することで、チョコレート中に分散した際に、ネッ
トワークを作りやすくなり、熱によるチョコレートのダレを防止する。また、親水性ガム
が崩壊剤として作用し、複合体内部で膨潤することで分散性が向上する。
【0069】
<分散液中のセルロース複合体の体積平均粒子径>
セルロース複合体は、分散液中では、体積平均粒子径が0.01〜200μmのセルロ
ース複合体微粒子からなることが好ましい。セルロース複合体の体積平均粒子径は、20
μm以下であることがより好ましい。ここで、該体積平均粒子径は、セルロース複合体を
、1質量%濃度で純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「
エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数15,000rpm×5分間
)で分散させ、レーザー回折法(堀場製作所(株)製、商品名「LA−910」、超音波
処理1分、屈折率1.20)により得られた体積頻度粒度分布における積算50%粒子径
のことである。
【0070】
セルロース複合体の体積平均粒子径が20μm以下であると、セルロース複合体の分散
安定性、懸濁安定性がより向上する。また、セルロース複合体を含有する食品を食した際
に、ザラツキのない、なめらかな舌触りのものを提供することができる。より好ましくは
、体積平均粒子径は15μm以下であり、特に好ましくは10μm以下、さらに好ましく
は8μm以下である。体積平均粒子径が小さいほど、セルロース複合体の分散安定性、懸
濁安定性がより容易に向上するため、下限は特に制限されないが、好ましい範囲としては
0.1μm以上である。
【0071】
<乾燥粉末としてのセルロース複合体の重量平均粒子径>
乾燥粉末として製造されたセルロース複合体は、これらの微粒子が凝集し、見かけの重
量平均粒子径が10〜250μmの二次凝集体を形成している。この二次凝集体は、水中
で攪拌すると崩壊し、上述のセルロース複合体微粒子に分散する。この見かけの重量平均
粒子径は、ロータップ式篩振盪機(平工作所製シーブシェーカーA型)、JIS標準篩(
Z8801−1987)を用いて、試料10gを10分間篩分することにより得られた粒
度分布における累積重量50%粒径のことである。尚、この乾燥後のセルロース複合体の
二次凝集体の重量平均粒子径と、レーザー回折法による分散液中のセルロース複合体の体
積平均粒子径は測定原理が全く異なるため、それぞれで得られた値は必ずしも相関するも
のではない。
【0072】
<セルロース複合体のコロイド状成分量>
さらに、セルロース複合体は、コロイド状セルロース成分を30質量%以上含有するこ
とが好ましい。ここでいうコロイド状セルロース成分の含有量とは、セルロース複合体を
、1質量%濃度で純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「
エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数15,000rpm×5分間
)で分散させ、遠心分離(久保田商事(株)製、商品名「6800型遠心分離器」ロータ
ータイプRA−400型、処理条件:遠心力2,000rpm(5600G※Gは重力加
速度)×15分間)し、遠心後の上澄みに残存する固形分(セルロースと、親水性ガムを
含む)の質量百分率のことである。
【0073】
コロイド状セルロース成分の大きさは10μm以下が好ましく、より好ましくは5μm
以下であり、特に好ましくは1μm以下である。ここでいう大きさは、セルロース複合体
を、1質量%濃度で純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名
「エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数15,000rpm×5分
間)で分散させ、レーザー回折法(堀場製作所(株)製、商品名「LA−910」、超音
波処理1分、屈折率1.20)により得られた体積頻度粒度分布における積算50%粒子
径(体積平均粒子径)のことである。
【0074】
コロイド状セルロース成分の含有量が30質量%以上であると、分散安定性、懸濁安定
性がより容易に向上する。より好ましくは、40質量%以上であり、特に好ましくは、5
0質量%以上である。コロイド状セルロース成分含有量は、多ければ多いほど、分散安定
性が高いため、その上限は特に制限されないが、好ましい範囲としては、100質量%以
下である。
【0075】
<セルロース複合体の貯蔵弾性率>
次に、本発明に使用することのできるセルロース複合体の貯蔵弾性率(G’)について
説明する。本発明に使用することのできるセルロース複合体は、セルロース複合体を1質
量%含む水分散体の貯蔵弾性率(G’)が0.06Pa以上であることが好ましい。貯蔵
弾性率とは、水分散体のレオロジー的な弾性を表現するものであり、セルロースと親水性
ガムとの複合化の程度を表すものである。貯蔵弾性率が高いほど、セルロースと親水性ガ
ムとの複合化が促進され、セルロース複合体の水分散体におけるネットワーク構造が、剛
直であることを意味する。ネットワーク構造が剛直なほど、セルロース複合体の分散安定
性、懸濁安定性に優れる。
【0076】
貯蔵弾性率の測定方法としては、まず、セルロース複合体を、高剪断ホモジナイザー(
日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数
15,000rpm×5分間)を用いて純水中に分散させ、1.8質量%の純水分散体を
調製し、得られた水分散体を3日間室温で静置する。この水分散体の応力のひずみ依存性
を、粘弾性測定装置(Rheometric Scientific,Inc.製、AR
ES100FRTN1型、ジオメトリー:Double Wall Couette型、
温度:25.0℃一定、角速度:20rad/秒、ひずみ:1→794%の範囲で掃引、
水分散体は微細構造を壊さないようスポイトを使用して、ゆっくりと仕込み、5分間静置
した後に、Dynamic Strainモードで測定を開始する)により測定する。本
発明における貯蔵弾性率は、上述の測定で得られた歪み−応力曲線上の、歪み20%の値
のことである。この貯蔵弾性率の値が大きいほど、セルロース複合体が形成する水分散体
の構造はより弾性的であり、セルロースと親水性ガムが高度に複合化していることを表し
ている。セルロース複合体の貯蔵弾性率は0.10Pa以上がより好ましく、0.15P
a以上がさらに好ましく、0.2Pa以上が最も好ましい。
【0077】
貯蔵弾性率の上限は、特に設定されるものではないが、含水チョコレート組成物の食感
を勘案すると、1.0Pa以下である。
【0078】
<セルロース複合体の粘度>
次に、本発明に使用することのできるセルロース複合体の粘度について説明する。セル
ロース複合体を1質量%の純水溶液で測定した粘度が300mPa・s以下であることが
好ましい。ここで、粘度とは、純水中に1質量%に調製した水溶液を200mlビーカー
に充填し、25℃に温調した後、粘度計(東機産業(株)製、TVB−10形粘度計)を
用いて、ローターを分散液に差し込んだ後、30秒間静置した後、60rpmで30秒間
回転させた後の測定値を指す(但し、ローターは、粘度によって適宜変更できる。使用す
るローターは以下の通りである。1〜20mPa・s:BL型、21〜100mPa・s
:No1、101〜300mPa・s:No2、301mPa・s:No3)。より好ま
しくは250mPa・s以下であり、さらに好ましくは200mPa・s以下である。そ
の下限値は、特に設定されるものではないが、40mPa・s以上である。
【0079】
<親水性物質>
セルロース複合体に、水への分散性を高める目的で、親水性ガム以外に、さらに親水性
物質を加えてもよい。親水性物質とは、冷水への溶解性が高く粘性を殆どもたらさない有
機物質であり、澱粉加水分解物、デキストリン類、難消化性デキストリン、ポリデキスト
ロース等の親水性多糖類、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、マルトオリゴ糖、イソ
マルトオリゴ糖、乳糖、マルトース、ショ糖、α−、β−、γ−シクロデキストリン等の
オリゴ糖類、ブドウ糖、果糖、ソルボース等の単糖類、マルチトール、ソルビット、エリ
スリトール等の糖アルコール類等が適している。これらの親水性物質は、2種類以上組み
合わせてもよい。上述の中でも、澱粉加水分解物、デキストリン類、難消化性デキストリ
ン、ポリデキストロース等の親水性多糖類が分散性の点で好ましい。
【0080】
その他の成分の配合については、セルロース複合体の水中での分散及び安定性を阻害し
ない程度に配合することは自由である。
【0081】
<セルロース複合体の製造方法>
本発明に使用することができるセルロース複合体の製造方法を説明する。本発明の特定
の貯蔵弾性率を満たすセルロース複合体は、混練工程においてセルロースと親水性ガムに
機械的せん断力をあたえ、セルロースを微細化させるとともに、セルロース表面に親水性
ガムを複合化させることによって得られる。また、親水性ガムや、その他の添加剤などを
添加しても良い。上述の処理を経たものは、必要に応じ、乾燥される。本発明に使用する
ことができるセルロース複合体には、上述の機械的せん断を経て、未乾燥のもの及びその
後乾燥されたもの等、いずれの形態でもよい。
【0082】
機械的せん断力を与えるには、混練機等を用いて混練する方法を適用することができる
。混練機は、ニーダー、エクストルーダー、プラネタリーミキサー、ライカイ機等を用い
ることができ、連続式でもバッチ式でもよい。混練時の温度は成り行きでもよいが、混練
の際の複合化反応、摩擦等により発熱する場合にはこれを除熱しながら混練してもよい。
これらの機種を単独で使用することも可能であるが、二種以上の機種を組み合わせて用い
ることも可能である。これらの機種は、種々の用途における粘性要求等により適宜選択す
ればよい。
【0083】
混練時の固形分は、20質量%以上とすることが好ましい。混練物の粘性が高い半固形
状態で混練することで、混練物がシャバシャバな状態にならず、下記に述べる混練エネル
ギーが混練物に伝わりやすくなり、複合化が促進されるため好ましい。混練時の固形分は
、より好ましくは30質量%以上であり、さらに好ましくは40質量%以上である。上限
は特に限定されないが、混練物が水分量の少ないパサパサな状態にならず、充分な混練効
果と均一な混練状態が得られることを考慮して、現実的範囲は90質量%以下が好ましい
。より好ましくは70質量%以下であり、さらに好ましくは60質量%以下である。また
、固形分を上記範囲とするために、加水するタイミングとしては、混練工程の前に必要量
を加水してもよいし、混練工程の途中で加水してもよいし、両方実施してもよい。
【0084】
ここで、混練エネルギーについて説明する。混練エネルギーとは混練物の単位質量当た
りの電力量(Wh/kg)で定義するものである。混練エネルギーは、50Wh/kg以
上とすることが好ましい。混練エネルギーが50Wh/kg以上であれば、混練物に与え
る磨砕性が高く、セルロースと親水性ガムとの複合化が促進され、酸性又は高塩濃度のセ
ルロース複合体の分散安定性、懸濁安定性は向上する。より好ましくは80Wh/kg以
上であり、さらに好ましくは100Wh/kg以上である。
【0085】
混練エネルギーは、高い方が、複合化が促進されると考えられるが、混練エネルギーを
あまり高くすると、工業的に過大な設備となること、設備に過大な負荷がかかることから
、混練エネルギーの上限は1000Wh/kgとするのが好ましい。
【0086】
複合化の程度は、セルロースとその他の成分の水素結合の割合と考えられる。複合化が
進むと、水素結合の割合が高くなり本発明の効果が向上する。また、複合化が進むことで
、セルロース複合体の貯蔵弾性率(G’)が高くなる。
【0087】
本発明に使用することができるセルロース複合体を得るにあたって、前述の混練工程よ
り得られた混練物を乾燥する場合は、棚段式乾燥、噴霧乾燥、ベルト乾燥、流動床乾燥、
凍結乾燥、マイクロウェーブ乾燥等の公知の乾燥方法を用いることができる。混練物を乾
燥工程に供する場合には、混練物に水を添加せず、混練工程の固形分濃度を維持して、乾
燥工程に供することが好ましい。乾燥後のセルロース複合体の含水率は1〜20質量%が
好ましい。含水率を20%以下とすることで、べたつき、腐敗等の問題や運搬・輸送にお
けるコストの問題が生じにくくなる。より好ましくは15%以下、特に好ましくは10%
以下である。また、1%以上とすることで、過剰乾燥のため分散性が悪化することもない
。より好ましくは1.5%以上である。
【0088】
セルロース複合体を市場に流通させる場合、その形状は、粉体の方が取り扱い易いので
、乾燥により得られたセルロース複合体を粉砕処理して粉体状にすることが好ましい。但
し、乾燥方法として噴霧乾燥を用いた場合は、乾燥と粉末化が同時にできるため、粉砕は
必要ない。乾燥したセルロース複合体を粉砕する場合、カッターミル、ハンマーミル、ピ
ンミル、ジェットミル等の公知の方法を用いることができる。粉砕する程度は、粉砕処理
したものが目開き1mmの篩いを全通する程度に粉砕する。より好ましくは、目開き42
5μmの篩いを全通し、かつ、平均粒度(重量平均粒子径)としては10〜250μmと
なるように粉砕することが好ましい。
【0089】
乾燥したセルロース複合体を水中で攪拌した際、容易に分散し、セルロースが均一に分
散した、なめらかな組織を持つザラツキの無い安定なコロイド分散体が形成され、安定剤
等として優れた機能を奏する。
【0090】
<セルロースの含有量>
セルロース(又はセルロース複合体)の含有量としては、含水チョコレート組成物中0
.1質量%以上が好ましい。セルロースの添加量を0.1質量%以上とすることで、加熱
による含水チョコレート組成物からの離水を抑制する効果が得られる。より好ましくは0
.5質量%以上であり、さらに好ましくは1.0質量%以上であり、最も好ましくは2.
0質量%以上である。上限は特に制限はないが、含水チョコレート組成物の食感を勘案す
ると10.0質量%以下が好ましい。
【0091】
<複合食品の割れ抑制の評価指標>
複合食品を構成するチョコレート部分は高い熱負荷が掛かっても離水又は離油が生じて
いないことが望ましい。ここでいう割れ抑制の評価指標とは、複合食品を33℃雰囲気下
に60分間静置した後に、5℃雰囲気下に12時間静置し、その時のチョコレート部分、
又は穀粉含有食品部分の割れの有無のことをいう。具体的には、チョコレート部分、穀粉
含有食品部分それぞれについて、1サンプルあたりの割れの発生数が5個以上だった場合
は「激しく発生」、割れの発生数が5個未満だった場合は「わずかに発生」、割れが発生
しなかった場合は「なし」とし、上記の3つの指標で評価を実施できる。
【実施例】
【0092】
本発明を下記の実施例により説明する。ただし、これらは本発明の範囲を制限するもの
ではない。
【0093】
複合食品の試作方法、各種物性の評価方法を説明する。なお、複合食品における穀粉含
有食品部分としては、クッキー及びパンを用いた。
【0094】
<クッキーの試作方法>
使用機器:KANTO MIXER HPi−20M、バタービーターフック
1)ショートニングと砂糖を合わせて、混合した。(248rpm×1分、451rpm
×1分)
2)次に、全卵を2回に分けて入れ、混合した (451rpm×40秒)。
3)薄力粉とベーキングパウダーを入れ、混合した(136rpm×1分×3回)。
4)生地を密封し、冷蔵保管した(12〜24時間)。
5)生地を4mm厚にのばし、25mm×25mmにカットした。
6)生地をオーブンで焼成した(170℃:5分→天板の前後入れ替え→170℃:4分
)。
7)室温で祖熱を取り、クッキーを得た。
【0095】
<パン(バターロール)の試作方法>
使用機器:松下電器株式会社 ナショナルオーブンレンジ NE−J20
1)強力粉、ドライイースト、砂糖、卵、塩、バター、室温の牛乳、水を混ぜた。
2)1)で得られた組成物を十分練ってパン生地とした。
3)2)で得られたパン生地を容器に入れ、40℃で50分間発酵させた後、パン生地を
12等分し、20分間ねかせた。次にそれぞれをバターロールの形に整え、40℃で20
分間第2次発酵させた後、190℃で約25分間焼き、バターロールを得た。
【0096】
<チョコレート組成物、及び複合食品の試作方法>
1)手で細かく砕いたダークチョコレートをSUS製の容器に投入し、60℃のオイルバ
ス中で湯煎した。
2)そこに生クリーム(水分:60%)、リキュール(水分:100%)、セルロース製
剤又はセルロースを投入し混合したのち、TKホモミキサー(プライミクス(株) 製、
商品名「T.K.HOMOMIXER MARK II」処理条件:回転数5,000r
pm×10分間)を用いて微粒化した。
3)次に、プラネタリーミキサー(品川工業所製、商品名「5DM−03−R」、撹拌羽
根はフック型、処理条件80rpm×4hr)を用いて、含水チョコレート組成物を練り
上げた。
4)練り上げたチョコレート組成物をSUS製の容器に移し、その後スパチュラを用いて
手で攪拌しながら冷水にてチョコレート組成物を28℃まで冷却し、その後再び加熱し3
2℃を維持した。
5)前述の方法で得られたクッキーの上面に厚さ2mm程度になるようチョコレート組成
物を塗布し、5℃雰囲気下の冷蔵庫にて一晩冷却し、複合食品を得て、評価に用いた。
【0097】
<割れ抑制の評価>
複合食品を33℃雰囲気下に60分間静置した後に、5℃雰囲気下に12時間静置し、
その時のチョコレート部分、穀粉含有食品部分それぞれの割れを「激しく発生」(1サン
プルあたりの割れの発生数が5個以上。)、「わずかに発生」(1サンプルあたりの割れ
の発生数が5個未満。)、「なし」(割れの発生数なし。)の3段階で評価した。
【0098】
<官能評価>
パネル10名を対象に口どけ性について5段階評価で官能評価を行い、その平均値を口
どけ性とした。評点は以下の基準で評価し、平均値を試験結果とした。
1点:口どけが悪い
2点:口どけがやや悪い
3点:普通
4点:やや口どけが良い
5点:口どけが良い
【0099】
[実施例1]
上記のクッキーの試作方法において、薄力粉を1386g、ショートニングを400g
、全卵を400g、ベーキングパウダーを14g、砂糖を600g、を仕込みクッキーを
試作した。
【0100】
一方上記のチョコレート組成物の試作方法において、ダークチョコレートを348.5
g、生クリームを150g、リキュールを1g、結晶セルロース製剤(旭化成ケミカルズ
(株)製、商品名セオラスRC−N30、組成:結晶セルロース/キサンタンガム/デキ
ストリン=75.0質量%/5.0質量%/20.0質量%)を全仕込み量500gに対
し、0.1質量%配合し含水チョコレート組成物を試作した。試作した含水チョコレート
組成物を上記のクッキーの上面に厚さ2mm程度になるように塗布し5℃雰囲気下の冷蔵
庫にて一晩冷却し複合食品を得た。得られた複合食品における含水チョコレート組成物の
水分は18.2質量%であった。クッキーの密度は0.70g/cmであった。また、
ノギスによりクッキーの寸法を測定して算出(以下の実施例及び比較例も同様に算出)し
たチョコレート部分とクッキー部分(穀粉含有食品部分)の接触面積はクッキー部分の表
面積の45%であった。得られた複合食品について上記評価を行った。結果を表‐1に示
す。
【0101】
[実施例2]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体の配合量を0.5質量%、ダークチョ
コレートを346.5gにした以外は、同様に複合食品を試作し、同様に評価を行った。
得られた複合食品における含水チョコレート組成物の水分は18.2質量%であった。ク
ッキーの密度は0.70g/cmであった。またチョコレート部分とクッキー部分の接
触面積はクッキー部分の表面積の45%であった。結果を表‐1に示す。
【0102】
[実施例3]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体の配合量を1.0質量%、ダークチョ
コレートを344gにした以外は、同様に複合食品を試作し、同様に評価を行った。得ら
れた複合食品における含水チョコレート組成物の水分は18.2質量%であった。クッキ
ーの密度は0.70g/cmであった。またチョコレート部分とクッキー部分の接触面
積はクッキー部分の表面積の45%であった。結果を表‐1に示す。
【0103】
[実施例4]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体の配合量を2.0質量%、ダークチョ
コレートを339gにした以外は、同様に複合食品を試作し、同様に評価を行った。得ら
れた複合食品における含水チョコレート組成物の水分は18.2質量%であった。クッキ
ーの密度は0.70g/cmであった。またチョコレート部分とクッキー部分の接触面
積はクッキー部分の表面積の45%であった。結果を表‐1に示す。
【0104】
[実施例5]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体の配合量を4.0質量%、ダークチョ
コレートを329gにした以外は、同様に複合食品を試作し、同様に評価を行った。得ら
れた複合食品における含水チョコレート組成物の水分は18.2質量%であった。クッキ
ーの密度は0.70g/cmであった。またチョコレート部分とクッキー部分の接触面
積はクッキー部分の表面積の45%であった。結果を表‐1に示す。
【0105】
[実施例6]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体の配合量を10.0質量%、ダークチ
ョコレートを299gにした以外は、同様に複合食品を試作し、同様に評価を行った。得
られた複合食品における含水チョコレート組成物の水分は18.2質量%であった。クッ
キーの密度は0.70g/cmであった。またチョコレート部分とクッキー部分の接触
面積はクッキー部分の表面積の45%であった。結果を表‐1に示す。
【0106】
[実施例7]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体を旭化成ケミカルズ(株)製、商品名
セオラスRC−591(組成:結晶セルロース/カルボキシメチルセルロースナトリウム
=89.0質量%/11.0質量%)に変更し、配合量を2.0質量%、ダークチョコレ
ートを339gにした以外は、同様に複合食品を試作し、同様に評価を行った。得られた
複合食品における含水チョコレート組成物の水分は18.2質量%であった。クッキーの
密度は0.70g/cmであった。またチョコレート部分とクッキー部分の接触面積は
クッキー部分の表面積の45%であった。結果を表‐1に示す。
【0107】
[実施例8]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体を旭化成ケミカルズ(株)製、商品名
セオラスCL−611(組成:結晶セルロース/カルボキシメチルセルロースナトリウム
=85.0質量%/15.0質量%)に変更し、配合量を2.0質量%、ダークチョコレ
ートを339gにした以外は、同様に複合食品を試作し、同様に評価を行った。得られた
複合食品における含水チョコレート組成物の水分は18.2質量%であった。クッキーの
密度は0.70g/cmであった。またチョコレート部分とクッキー部分のクッキー部
分の表面積の接触面積は45%であった。結果を表‐1に示す。
【0108】
[実施例9]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体を旭化成ケミカルズ(株)製、商品名
セオラスRC−N81(組成:結晶セルロース/カラヤガム/デキストリン=80.0質
量%/10.0質量%/10.0質量%)に変更し、配合量を2.0質量%、ダークチョ
コレートを339gにした以外は、同様に複合食品を試作し、同様に評価を行った。得ら
れた複合食品における含水チョコレート組成物の水分は18.2質量%であった。クッキ
ーの密度は0.70g/cmであった。またチョコレート部分とクッキー部分の接触面
積はクッキー部分の表面積の45%であった。結果を表‐1に示す。
【0109】
[実施例10]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体を旭化成ケミカルズ(株)製、商品名
セオラスDX−2(組成:結晶セルロース/カラヤガム/デキストリン=36.0質量%
/4.5質量%/59.5質量%)に変更し、配合量を2.0質量%、ダークチョコレー
トを339gにした以外は、同様に複合食品を試作し、同様に評価を行った。得られた複
合食品における含水チョコレート組成物の水分は18.2質量%であった。クッキーの密
度は0.70g/cmであった。またチョコレート部分とクッキー部分の接触面積はク
ッキー部分の表面積の45%であった。結果を表‐1に示す。
【0110】
[実施例11]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体を旭化成ケミカルズ(株)製、商品名
セオラスDX−3(組成:結晶セルロース/キサンタンガム/デキストリン/加工でんぷ
ん=33.8質量%/2.2質量%/46.0質量%/18.0質量%)に変更し、配合
量を2.0質量%、ダークチョコレートを339gにした以外は、同様に複合食品を試作
し、同様に評価を行った。得られた複合食品における含水チョコレート組成物の水分は1
8.2質量部であった。クッキーの密度は0.70g/cmであった。またチョコレー
ト部分とクッキー部分の接触面積はクッキー部分の表面積の45%であった。結果を表‐
1に示す。
【0111】
[実施例12]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体を旭化成ケミカルズ(株)製、商品名
セオラスDF−17(組成:結晶セルロース/難消化性デキストリン/ジェランガム=6
5.0質量%/34.2質量%/0.8質量%)に変更し、配合量を2.0質量%、ダー
クチョコレートを339gにした以外は、同様に複合食品を試作し、同様に評価を行った
。得られた複合食品における含水チョコレート組成物の水分は18.2質量%であった。
クッキーの密度は0.70g/cmであった。またチョコレート部分とクッキー部分の
クッキー部分の表面積の接触面積は45%であった。結果を表‐1に示す。
【0112】
[実施例13]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体を旭化成ケミカルズ(株)製、商品名
セオラスSC−900(組成:結晶セルロース/カルボキシメチルセルロースナトリウム
/キサンタンガム/デキストリン/食用油脂=73.0質量%/5.0質量%/2.8質
量%/19.0質量%/0.2質量%)に変更し、配合量を2.0質量%、ダークチョコ
レートを339gにした以外は、同様に複合食品を試作し、同様に評価を行った。得られ
た複合食品における含水チョコレート組成物の水分は18.2質量%であった。クッキー
の密度は0.70g/cmであった。またチョコレート部分とクッキー部分の接触面積
はクッキー部分の表面積の45%であった。結果を表‐1に示す。
【0113】
[実施例14]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体を旭化成ケミカルズ(株)製、商品名
セオラスST−100(組成:結晶セルロース=100.0質量%、L/D=2.2)に
変更し、配合量を2.0質量%、ダークチョコレートを339gにした以外は、同様に複
合食品を試作し、同様に評価を行った。得られた複合食品における含水チョコレート組成
物の水分は18.2質量%であった。クッキーの密度は0.70g/cmであった。ま
たチョコレート部分とクッキー部分の接触面積はクッキー部分の表面積の45%であった
。結果を表‐1に示す。
【0114】
[実施例15]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体を旭化成ケミカルズ(株)製、商品名
セオラスFD−101(組成:結晶セルロース=100.0質量%、L/D=1.8)に
変更し、配合量を2.0質量%、ダークチョコレートを339gにした以外は、同様に複
合食品を試作し、同様に評価を行った。得られた複合食品における含水チョコレート組成
物の水分は18.2質量%であった。クッキーの密度は0.70g/cmであった。ま
たチョコレート部分とクッキー部分の接触面積はクッキー部分の表面積の45%であった
。結果を表‐1に示す。
【0115】
[実施例16]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体を三晶(株)製、商品名VITACE
L WF600(組成:粉末セルロース=97.0質量%、L/D=4.2)に変更し、
配合量を2.0質量%、ダークチョコレートを339gにした以外は、同様に複合食品を
試作し、同様に評価を行った。得られた複合食品における含水チョコレート組成物の水分
は18.2質量%であった。クッキーの密度は0.70g/cmであった。またチョコ
レート部分とクッキー部分の接触面積はクッキー部分の表面積の45%であった。結果を
表‐1に示す。
【0116】
[実施例17]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体の配合量を2.0質量%、ダークチョ
コレートを30g、生クリームを260g、リキュールを200gにした以外は、同様に
複合食品を試作し、同様に評価を行った。得られた複合食品における含水チョコレート組
成物の水分は71.2質量%であった。クッキーの密度は0.70g/cmであった。
またチョコレート部分とクッキー部分の接触面積はクッキー部分の表面積の45%であっ
た。結果を表‐1に示す。
【0117】
[実施例18]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体の配合量を2.0質量%、ダークチョ
コレートを200g、生クリームを150g、リキュールを140gにした以外は、同様
に複合食品を試作し、同様に評価を行った。得られた複合食品における含水チョコレート
組成物の水分は46.0質量%であった。クッキーの密度は0.70g/cmであった
。またチョコレート部分とクッキー部分の接触面積はクッキー部分の表面積の45%であ
った。結果を表‐1に示す。
【0118】
[実施例19]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体の配合量を2.0質量%、ダークチョ
コレートを250g、生クリームを150g、リキュールを90gにした以外は、同様に
複合食品を試作し、同様に評価を行った。得られた複合食品における含水チョコレート組
成物の水分は36.0質量%であった。結果を表‐1に示す。クッキーの密度は0.70
g/cmであった。またチョコレート部分とクッキー部分の接触面積はクッキー部分の
表面積の45%であった。
【0119】
[実施例20]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体の配合量を2.0質量%、ダークチョ
コレートを480g、生クリームを10g、それ以外の原料は配合しないことにした以外
は、同様に複合食品を試作し、同様に評価を行った。得られた複合食品における含水チョ
コレート組成物の水分は1.2質量%であった。クッキーの密度は0.70g/cm
あった。またチョコレート部分とクッキー部分の接触面積はクッキー部分の表面積の45
%であった。結果を表‐1に示す。
【0120】
[実施例21]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体の配合量を2.0質量%、ダークチョ
コレートを339gにした以外は、同様に複合食品を試作し、その後クッキーの上面だけ
ではなく、クッキーの側面及び下部の一部に塗布し、それ以外は同様に評価を行った。得
られた複合食品における含水チョコレート組成物の水分は18.2質量%であった。クッ
キーの密度は0.70g/cmであった。またチョコレート部分とクッキー部分の接触
面積はクッキー部分の表面積の75%であった。結果を表‐1に示す。
【0121】
[実施例22]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体の配合量を2.0質量%、ダークチョ
コレートを339g、薄力粉を1372g、ベーキングパウダーを28gにした以外は、
同様に複合食品を試作し、それ以外は同様に評価を行った。得られた複合食品における含
水チョコレート組成物の水分は18.2質量%であった。クッキーの密度は0.55g/
cmであった。またチョコレート部分とクッキー部分の接触面積はクッキー部分の表面
積の45%であった。結果を表‐1に示す。
【0122】
[実施例23]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体の配合量を2.0質量%、ダークチョ
コレートを339g、薄力粉を1344g、ベーキングパウダーを56gにした以外は、
同様に複合食品を試作し、それ以外は同様に評価を行った。得られた複合食品における含
水チョコレート組成物の水分は18.2質量%であった。クッキーの密度は0.32g/
cmであった。またチョコレート部分とクッキー部分の接触面積はクッキー部分の表面
積の45%であった。結果を表‐1に示す。
【0123】
[実施例24]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体の配合量を2.0質量%、ダークチョ
コレートを339g、薄力粉を1316g、ベーキングパウダーを84gにした以外は、
同様に複合食品を試作し、それ以外は同様に評価を行った。得られた複合食品における含
水チョコレート組成物の水分は18.2質量%であった。クッキーの密度は0.18g/
cmであった。またチョコレート部分とクッキー部分の接触面積はクッキー部分の表面
積の45%であった。結果を表‐1に示す。
【0124】
[実施例25]
上記のパン(バターロール)の試作方法において、強力粉を280g、ドライイーストを
5g、砂糖を40g、全卵を25g、塩を5g、バターを30g、室温の牛乳を100c
c、水を60cc仕込み試作を行った。
【0125】
一方上記のチョコレート組成物の試作方法において、ダークチョコレートを339.0
g、生クリームを150g、リキュールを1g、セルロース複合体(旭化成ケミカルズ(
株)製、商品名セオラスRC−N30、組成:結晶セルロース/キサンタンガム/デキス
トリン=75.0質量%/5.0質量%/20.0質量%)を全仕込み量500gに対し
、2.0%配合し含水チョコレート組成物を試作した。試作した含水チョコレート組成物
をパンの上面に厚さ2mm程度になるように塗布し5℃雰囲気下の冷蔵庫にて一晩冷却し
複合食品を得た。得られた複合食品における含水チョコレート組成物の水分は18.2質
量%であった。パンの密度は0.20g/cmであった。またチョコレート部分とパン
部分(穀粉含有食品部分)の接触面積はパン部分の表面積の50%であった。得られた複
合食品について上記評価を行った。結果を表‐1に示す。
【0126】
[比較例1]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体の配合量を0.05質量%、ダークチ
ョコレート348.75gにした以外は、同様に複合食品を試作し、同様に評価を行った
。得られた複合食品のチョコレート部分における含水チョコレート組成物の水分は18.
2質量%であった。クッキーの密度は0.70g/cmであった。またチョコレート部
分とクッキー部分の接触面積はクッキー部分の表面積の45%であった。結果を表‐2に
示す。
【0127】
[比較例2]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体の配合量を10.5質量%、ダークチ
ョコレート296.5gにした以外は、同様に複合食品を試作し、同様に評価を行った。
得られた複合食品のチョコレート部分における含水チョコレート組成物の水分は18.2
質量%であった。クッキーの密度は0.70g/cmであった。またチョコレート部分
とクッキー部分の接触面積はクッキー部分の表面積の45%であった。結果を表‐2に示
す。
【0128】
[比較例3]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体の配合量を2.0質量%、ダークチョ
コレートを30g、生クリームを200g、リキュールを260gにした以外は、同様に
複合食品を試作し、同様に評価を行った。得られた複合食品における含水チョコレート組
成物の水分は76.0質量%であった。クッキーの密度は0.70g/cmであった。
またチョコレート部分とクッキー部分の接触面積はクッキー部分の表面積の45%であっ
た。結果を表‐2に示す。
【0129】
[比較例4]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体の配合量を2.0質量%、ダークチョ
コレートを485g、生クリームを5g、それ以外の原料を配合しないことにした以外は
、同様に複合食品を試作し、同様に評価を行った。得られた複合食品における含水チョコ
レート組成物の水分は0.6質量%であった。クッキーの密度は0.70g/cmであ
った。またチョコレート部分とクッキー部分の接触面積はクッキー部分の表面積の45%
であった。結果を表‐2に示す。
【0130】
[比較例5]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体を配合せず、ダークチョコレートを3
49gにした以外は、同様に複合食品を試作し、同様に評価を行った。得られた複合食品
のチョコレート部分における含水チョコレート組成物の水分は18.2質量%であった。
クッキーの密度は0.70g/cmであった。またチョコレート部分とクッキー部分の
クッキー部分の表面積の接触面積は45%であった。結果を表‐2に示す。
【0131】
[比較例6]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体を配合せず、ダークチョコレートを3
39g、薄力粉を1316g、ベーキングパウダーを84gにした以外は、同様に複合食
品を試作し、それ以外は同様に評価を行った。得られた複合食品における含水チョコレー
ト組成物の水分は18.2質量%であった。クッキーの密度は0.18g/cmであっ
た。またチョコレート部分とクッキー部分の接触面積はクッキー部分の表面積の45%で
あった。結果を表‐2に示す。
【0132】
[比較例7]
実施例1の試作方法において、セルロース複合体を旭化成ケミカルズ(株)製、商品名
セオラスFD−101(組成:結晶セルロース=100.0質量%、L/D=1.8)に
変更し、配合量を2.0質量%、ダークチョコレートを290gにし、生クリームを生ク
リーム粉末に変更し、さらに新たに特開2002−65162号の実施例1に記載の方法
で得られたOSO(O:オレイン酸、S:ステアリン酸)が含量60重量%の油脂を50
g加え、リキュールを配合しないこと以外は、同様に複合食品を試作し、同様に評価を行
った。得られた複合食品のチョコレート部分における含水チョコレート組成物の水分は0
質量%であった。クッキーの密度は0.70g/cmであった。またチョコレート部分
とクッキー部分の接触面積はクッキー部分の表面積の45%であった。結果を表‐2に示
す。
【0133】
[比較例8]
実施例25の試作方法において、セルロース複合体を配合せず、ダークチョコレートを
349gにした以外は、同様に複合食品を試作し、同様に評価を行った。得られた複合食
品のチョコレート部分における含水チョコレート組成物の水分は18.2質量%であった
。パンの密度は0.20g/cmであった。またチョコレート部分とパン部分の接触面
積はパン部分の表面積の45%であった。結果を表‐2に示す。
【0134】
【表1】
【0135】
【表2】
【産業上の利用可能性】
【0136】
本発明は、食品工業において複合食品に利用できる。
【手続補正書】
【提出日】2018年11月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チョコレート部分と穀粉含有食品部分とを含む複合食品であって、
該チョコレート部分が、油脂加工食品とセルロースとを含む含水チョコレート組成物からなり、
該油脂加工食品が、ココアバターを1質量%以上、またはココアバター及びその代替油脂を合計で1質量%以上含み、
該含水チョコレート組成物が1〜40質量%の水分と、0.1〜10質量%のセルロースとを含み、
該穀粉含有食品部分が、穀粉を10重量%以上含む生地を焼成することで得られる焼成物からなり、
該チョコレート部分と該穀粉含有食品部分の接触面積が該穀粉含有食品部分の表面積に対し、1%以上であり、
前記穀粉含有食品部分の密度が0.1〜1.0g/cmである、複合食品。
【請求項2】
前記セルロースが、結晶セルロース、セルロース複合体、又は粉末セルロースである請求項1に記載の複合食品。
【請求項3】
前記セルロースが、結晶セルロースと親水性ガムから成るセルロース複合体である請求項1に記載の複合食品。
【請求項4】
前記親水性ガムがキサンタンガムである請求項3に記載の複合食品。
【請求項5】
前記穀粉含有食品部分の水分量が10質量%以下である請求項1〜4に記載の複合食品。