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特開2018-201812走査型内視鏡装置、及び画像生成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-201812(P2018-201812A)
(43)【公開日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】走査型内視鏡装置、及び画像生成方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/00 20060101AFI20181130BHJP
   A61B 1/045 20060101ALI20181130BHJP
   G02B 23/24 20060101ALI20181130BHJP
【FI】
   A61B1/00 524
   A61B1/045 610
   A61B1/00 550
   G02B23/24 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-109924(P2017-109924)
(22)【出願日】2017年6月2日
(71)【出願人】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】関 康久
【テーマコード(参考)】
2H040
4C161
【Fターム(参考)】
2H040CA04
2H040CA11
2H040CA23
2H040DA11
2H040DA12
2H040DA43
2H040GA01
2H040GA10
2H040GA11
4C161BB08
4C161CC07
4C161FF40
4C161HH51
4C161JJ17
4C161MM10
4C161NN01
4C161QQ09
4C161RR06
4C161RR19
4C161SS21
(57)【要約】
【課題】画質劣化を抑制した拡大観察画像の生成を可能にする。
【解決手段】被写体を照明するための照明光を導光して出射端部から出射する導光部と、出射端部を所定の揺動変化率で揺動することにより被写体へ出射する照明光の照射位置を変位させる走査部と、被写体へ出射した照明光の戻り光を検出し、当該戻り光に応じた信号を生成する光検出部と、走査部が出射端部を上記の所定の揺動変化率よりも大きな揺動変化率で揺動した場合における照明光の照射位置に基づいて決定される拡大用補間パラメータが記憶される記憶部と、光検出部により生成された信号と記憶部に記憶された拡大用補間パラメータとに基づいて拡大観察画像を生成する画像生成部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を照明するための照明光を導光して出射端部から出射する導光部と、
前記出射端部を所定の揺動変化率で揺動することにより前記被写体へ出射する前記照明光の照射位置を変位させる走査部と、
前記被写体へ出射した前記照明光の戻り光を検出し、当該戻り光に応じた信号を生成する光検出部と、
前記走査部が前記出射端部を前記所定の揺動変化率よりも大きな揺動変化率で揺動した場合における前記照明光の照射位置に基づいて決定される拡大用補間パラメータが記憶される記憶部と、
前記光検出部により生成された信号と前記記憶部に記憶された前記拡大用補間パラメータとに基づいて拡大観察画像を生成する画像生成部と、
を備えることを特徴とする走査型内視鏡装置。
【請求項2】
前記走査部が前記出射端部を前記所定の揺動変化率よりも大きな揺動変化率で揺動した場合における前記照明光の照射位置を算出し、当該算出結果に基づいて前記拡大用補間パラメータを生成する補間パラメータ生成部を更に備える、
ことを特徴とする請求項1記載の走査型内視鏡装置。
【請求項3】
前記記憶部には、更に、前記走査部が前記出射端部を前記所定の揺動変化率で揺動した場合における前記照明光の照射位置に基づいて決定される等倍用補間パラメータが記憶され、
前記画像生成部は、更に、前記光検出部により生成された信号と前記記憶部に記憶された前記等倍用補間パラメータとに基づいて等倍観察画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1記載の走査型内視鏡装置。
【請求項4】
前記走査部が前記出射端部を前記所定の揺動変化率で揺動した場合における前記照明光の照射位置を算出し、当該算出結果に基づいて前記等倍用補間パラメータの生成を行い、前記走査部が前記出射端部を前記所定の揺動変化率よりも大きな揺動変化率で揺動した場合における前記照明光の照射位置を算出し、当該算出結果に基づいて前記拡大用補間パラメータの生成を行う補間パラメータ生成部を更に備える、
ことを特徴とする請求項3記載の走査型内視鏡装置。
【請求項5】
走査型内視鏡装置において実行される画像生成方法であって、
被写体を照明するための照明光を導光する導光部の出射端部から前記照明光を出射し、
前記出射端部を所定の揺動変化率で揺動することにより前記被写体へ出射する前記照明光の照射位置を変位させ、
前記被写体へ出射した前記照明光の戻り光を検出し、当該戻り光に応じた信号を生成し、
前記生成した信号と、前記出射端部を前記所定の揺動変化率よりも大きな揺動変化率で揺動した場合における前記照明光の照射位置に基づいて決定される拡大用補間パラメータとに基づいて、拡大観察画像を生成する、
ことを特徴とする画像生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体を走査して画像を生成する走査型内視鏡装置、及び走査型内視鏡装置において実行される画像生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医療分野の内視鏡検査等に使用される内視鏡装置として、被検体内に挿入される挿入部に撮像素子を有する内視鏡装置(例えば特許文献1参照)や、被検体内に挿入される挿入部に撮像素子を有しない走査型内視鏡装置等が知られている。
【0003】
走査型内視鏡装置は、一般に、光源から発せられた照明光を導光する照明用ファイバ(光ファイバ)の先端部を揺動させることにより予め設定された走査経路に沿って被写体を走査し、当該被写体からの戻り光を照明用ファイバの周囲に配置された受光用ファイバ(光ファイバ)で受光し、当該受光用ファイバで受光された戻り光に基づいて当該被写体の観察画像を生成するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−222658号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
被写体の拡大観察画像を生成する場合、従来の走査型内視鏡装置では、上述のようにして被写体の観察画像を生成した後に当該観察画像(例えば当該観察画像の一部)に対して拡大画像処理を実施することにより、拡大観察画像の生成が行われている。そのため、生成される拡大観察画像の画質が劣化するという問題があった。
【0006】
本発明は、上記実状に鑑み、画質劣化を抑制した拡大観察画像の生成が可能になる走査型内視鏡装置及び画像生成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様は、被写体を照明するための照明光を導光して出射端部から出射する導光部と、前記出射端部を所定の揺動変化率で揺動することにより前記被写体へ出射する前記照明光の照射位置を変位させる走査部と、前記被写体へ出射した前記照明光の戻り光を検出し、当該戻り光に応じた信号を生成する光検出部と、前記走査部が前記出射端部を前記所定の揺動変化率よりも大きな揺動変化率で揺動した場合における前記照明光の照射位置に基づいて決定される拡大用補間パラメータが記憶される記憶部と、前記光検出部により生成された信号と前記記憶部に記憶された前記拡大用補間パラメータとに基づいて拡大観察画像を生成する画像生成部と、を備える走査型内視鏡装置である。
【0008】
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記走査部が前記出射端部を前記所定の揺動変化率よりも大きな揺動変化率で揺動した場合における前記照明光の照射位置を算出し、当該算出結果に基づいて前記拡大用補間パラメータを生成する補間パラメータ生成部を更に備える。
【0009】
本発明の第3の態様は、第1の態様において、前記記憶部には、更に、前記走査部が前記出射端部を前記所定の揺動変化率で揺動した場合における前記照明光の照射位置に基づいて決定される等倍用補間パラメータが記憶され、前記画像生成部は、更に、前記光検出部により生成された信号と前記記憶部に記憶された前記等倍用補間パラメータとに基づいて等倍観察画像を生成する。
【0010】
本発明の第4の態様は、第3の態様において、前記走査部が前記出射端部を前記所定の揺動変化率で揺動した場合における前記照明光の照射位置を算出し、当該算出結果に基づいて前記等倍用補間パラメータの生成を行い、前記走査部が前記出射端部を前記所定の揺動変化率よりも大きな揺動変化率で揺動した場合における前記照明光の照射位置を算出し、当該算出結果に基づいて前記拡大用補間パラメータの生成を行う補間パラメータ生成部を更に備える
【0011】
本発明の第5の態様は、走査型内視鏡装置において実行される画像生成方法であって、被写体を照明するための照明光を導光する導光部の出射端部から前記照明光を出射し、前記出射端部を所定の揺動変化率で揺動することにより前記被写体へ出射する前記照明光の照射位置を変位させ、前記被写体へ出射した前記照明光の戻り光を検出し、当該戻り光に応じた信号を生成し、前記生成した信号と、前記出射端部を前記所定の揺動変化率よりも大きな揺動変化率で揺動した場合における前記照明光の照射位置に基づいて決定される拡大用補間パラメータとに基づいて、拡大観察画像を生成する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、画質劣化を抑制した拡大観察画像の生成が可能になる走査型内視鏡装置及び画像生成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】一実施の形態に係る走査型内視鏡装置の構成例を示す図である。
図2】アクチュエータ部の構成例を説明する断面図である。
図3】アクチュエータ部に供給される駆動信号の信号波形の一例を示す図である。
図4】中心点Aから最外点Bに至る渦巻状の走査経路の一例を示す図である。
図5】最外点Bから中心点Aに至る渦巻状の走査経路の一例を示す図である。
図6】補間パラメータ生成処理の流れを示すフローチャートである。
図7】サンプリング時間毎の照明光の照射位置を算出する処理過程を模式的に示す図である。
図8】画像領域(画像描画領域)上の各画素領域に対して補間用の8つの照射位置を対応付ける処理過程を模式的に示す図である。
図9】画像領域(画像描画領域)上の各画素領域に対して補間用の8つの照射位置のサンプリング時刻及び重み係数を対応付ける処理過程を模式的に示す図である。
図10図3に示す信号波形の駆動信号の振幅変化率を拡大させた場合の駆動信号の信号波形の一例を示す図である。
図11】1フレーム分の観察画像生成処理の流れを示すフローチャートである。
図12】1フレーム分の等倍観察画像を生成する処理過程を模式的に示す図である。
図13】従来の拡大観察画像生成過程と本実施形態に係る拡大観察生成過程とを模式的に示す図である。
図14】正弦波に基づく駆動信号により照明用ファイバの出射端部の揺動が制御されるときの、その揺動幅の時間変化の一例を示す図である。
図15】正弦波に基づく駆動信号により照明用ファイバ12の出射端部の揺動が制御されたときの走査線の軌跡(照明光の照射位置の軌跡)の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
はじめに、本発明の一実施の形態に係る走査型内視鏡装置の構成について、図1乃至図5を用いて説明する。なお、この走査型内視鏡装置は、医療分野の内視鏡検査等に使用される。
【0015】
図1は、本実施形態に係る走査型内視鏡装置の構成例を示す図である。図2は、アクチュエータ部の構成例を説明する断面図である。図3は、アクチュエータ部に供給される駆動信号の信号波形の一例を示す図である。図4は、中心点Aから最外点Bに至る渦巻状の走査経路の一例を示す図である。図5は、最外点Bから中心点Aに至る渦巻状の走査経路の一例を示す図である。
【0016】
図1に示すように、走査型内視鏡装置1は、被検者の体腔内に挿入される走査型の内視鏡2と、内視鏡2を接続可能な本体装置3と、本体装置3に接続される表示装置4と、本体装置3に対する情報の入力及び指示を行うことが可能な入力装置5とを有する。
【0017】
内視鏡2は、被検者の体腔内に挿入可能な細長形状を備えて形成された挿入部11を有する。
挿入部11の基端部には、内視鏡2を本体装置3のコネクタ受け部62に着脱自在に接続するためのコネクタ部61が設けられている。
【0018】
コネクタ部61及びコネクタ受け部62の内部には、図示しないが、内視鏡2と本体装置3とを電気的に接続するための電気コネクタ装置が設けられている。また、コネクタ部61及びコネクタ受け部62の内部には、図示しないが、内視鏡2と本体装置3とを光学的に接続するための光コネクタ装置が設けられている。
【0019】
挿入部11の内部における基端部から先端部にかけての部分には、本体装置3の光源ユニット21から供給された照明光を照明光学系14へ導光する光ファイバである照明用ファイバ12と、被写体からの戻り光を受光して本体装置3の検出ユニット23へ導くための1本以上の光ファイバを有する受光用ファイバ13と、がそれぞれ挿通されている。
【0020】
照明用ファイバ12の光入射面を含む入射端部は、本体装置3の内部に設けられた合波器32に配置されている。また、照明用ファイバ12の光出射面を含む出射端部は、挿入部11の先端部に設けられたレンズ14aの光入射面の近傍に配置されている。
【0021】
受光用ファイバ13の光入射面を含む入射端部は、挿入部11の先端部の先端面における、レンズ14bの光出射面の周囲に固定配置されている。また、受光用ファイバ13の光出射面を含む出射端部は、本体装置3の内部に設けられた分波器36に配置されている。
【0022】
照明光学系14は、照明用ファイバ12の光出射面を経た照明光が入射されるレンズ14aと、レンズ14aを経た照明光を被写体へ出射するレンズ14bと、を有する。
挿入部11の先端部側における照明用ファイバ12の中途部には、本体装置3のドライバユニット22から供給される駆動信号に基づいて駆動するアクチュエータ部15が設けられている。
【0023】
照明用ファイバ12及びアクチュエータ部15は、挿入部11の長手軸方向に垂直な断面において、例えば、図2に示す位置関係を有するようにそれぞれ配置されている。
照明用ファイバ12とアクチュエータ部15との間には、図2に示すように、接合部材としてのフェルール41が配置されている。具体的には、フェルール41は、例えば、ジルコニア(セラミック)またはニッケル等により形成されている。
【0024】
フェルール41は、図2に示すように、四角柱状に形成されており、挿入部11の長手軸方向に直交する第1の軸方向であるX軸方向に対して垂直な側面42a及び42cと、挿入部11の長手軸方向に直交する第2の軸方向であるY軸方向に対して垂直な側面42b及び42dと、を有する。また、フェルール41の中心には、照明用ファイバ12が固定配置されている。なお、フェルール41は、柱形状を有する限りにおいては、四角柱以外の他の形状として形成されていてもよい。
【0025】
アクチュエータ部15は、図2に示すように、側面42aに沿って配置された圧電素子15aと、側面42bに沿って配置された圧電素子15bと、側面42cに沿って配置された圧電素子15cと、側面42dに沿って配置された圧電素子15dと、を有する。
【0026】
圧電素子15a、15b、15c、及び15dは、予め個別に設定された分極方向に分極され、本体装置3から供給される駆動信号に応じて伸縮するように構成されている。
すなわち、内視鏡2は、本体装置3の光源ユニット21から発せられる照明光により被写体を走査するとともに、当該被写体からの戻り光を受光用ファイバ13において受光するように構成されている。
【0027】
挿入部11の内部には、内視鏡2に関連する種々の情報を含む内視鏡情報が格納されたメモリ16が設けられている。そして、メモリ16に格納された内視鏡情報は、内視鏡2のコネクタ部61と本体装置3のコネクタ受け部62とが接続された際に、本体装置3のコントローラ25により読み出される。本実施形態において、内視鏡情報は、内視鏡駆動情報を含む。内視鏡駆動情報は、アクチュエータ部15に供給される駆動信号の信号波形を決定するための駆動周波数及び振幅係数等に関する情報と、後述する検出ユニット23による検出タイミングを決定するためのサンプリング周期(サンプリング周波数)及び1周期あたりのサンプリング数に関する情報とを含む。
【0028】
本体装置3は、光源ユニット21と、ドライバユニット22と、検出ユニット23と、メモリ24と、コントローラ25とを有する。
光源ユニット21は、光源31a、31b、及び31cと、合波器32とを有する。
【0029】
光源31aは、例えばレーザ光源等を有し、コントローラ25の制御により発光された際に、赤色の波長帯域の光(以降、R光とも称する)を合波器32へ出射する。光源31bは、例えばレーザ光源等を有し、コントローラ25の制御により発光された際に、緑色の波長帯域の光(以降、G光とも称する)を合波器32へ出射する。光源31cは、例えばレーザ光源等を有し、コントローラ25の制御により発光された際に、青色の波長帯域の光(以降、B光とも称する)を合波器32へ出射する。
【0030】
合波器32は、光源31aから発せられたR光と、光源31bから発せられたG光と、光源31cから発せられたB光と、を合波して照明用ファイバ12の光入射面に供給する。
【0031】
ドライバユニット22は、信号発生器33と、D/A変換器34a及び34bと、アンプ35とを有する。
信号発生器33は、コントローラ25の制御に基づき、照明用ファイバ12の出射端部をX軸方向に揺動させるための第1の駆動信号として、例えば、図3の破線で示すような、所定の変調を正弦波に施して得られる信号波形を有する信号を生成してD/A変換器34aへ出力する。また、信号発生器33は、コントローラ25の制御に基づき、照明用ファイバ12の出射端部をY軸方向に揺動させるための第2の駆動信号として、例えば、図3の一点鎖線で示すような、第1の駆動信号の位相を90°ずらした信号波形を有する信号を生成してD/A変換器34bへ出力する。
【0032】
D/A変換器34aは、信号発生器33から出力されたデジタルの第1の駆動信号をアナログの第1の駆動信号に変換してアンプ35へ出力する。D/A変換器34bは、信号発生器33から出力されたデジタルの第2の駆動信号をアナログの第2の駆動信号に変換してアンプ35へ出力する。
【0033】
アンプ35は、D/A変換器34a及び34bから出力された第1及び第2の駆動信号を増幅してアクチュエータ部15へ出力する。
ここで、例えば、図3の破線で示すような信号波形を有する第1の駆動信号がアクチュエータ部15の圧電素子15a及び15cに供給されるとともに、図3の一点鎖線で示すような信号波形を有する第2の駆動信号がアクチュエータ部15の圧電素子15b及び15dに供給されることにより、照明用ファイバ12の出射端部が渦巻状に揺動され、このような揺動に応じて被写体の表面が図4及び図5に示すような渦巻状の走査経路で走査される。
【0034】
具体的には、まず、時刻T1においては、被写体の表面における照明光の照射位置の中心点Aに相当する位置に照明光が照射される。その後、第1及び第2の駆動信号の振幅が時刻T1から時刻T2にかけて増加するに伴い、被写体の表面における照明光の照射位置が中心点Aを起点として外側へ第1の渦巻状の走査経路を描くように変位し、さらに、時刻T2に達すると、被写体の表面における照明光の照射位置の最外点Bに照明光が照射される(図4参照)。そして、第1及び第2の駆動信号の振幅が時刻T2から時刻T3にかけて減少するに伴い、被写体の表面における照明光の照射位置が最外点Bを起点として内側へ第2の渦巻状の走査経路を描くように変位し、さらに、時刻T3に達すると、被写体の表面における中心点Aに照明光が照射される(図5参照)。
【0035】
すなわち、アクチュエータ部15は、ドライバユニット22から供給される第1及び第2の駆動信号に基づいて照明用ファイバ12の出射端部を揺動することにより、当該出射端部を経て被写体へ出射される照明光の照射位置を図4及び図5に示す渦巻状の走査経路に沿って変位させることが可能な構成を備えている。
【0036】
検出ユニット23は、分波器36と、検出器37a、37b、及び37cと、A/D変換器38a、38b、及び38cとを有する。
分波器36は、ダイクロイックミラー等を有し、受光用ファイバ13の光出射面から出射された戻り光をR(赤)、G(緑)及びB(青)の色成分毎の光に分離して検出器37a、37b、及び37cへ出射する。
【0037】
検出器37aは、例えば、アバランシェフォトダイオード等を有し、分波器36から出力されるR光の強度を所定の検出タイミング毎に順次検出し、当該検出したR光の強度に応じたアナログのR信号を生成してA/D変換器38aへ出力する。検出器37bは、例えば、アバランシェフォトダイオード等を有し、分波器36から出力されるG光の強度を所定の検出タイミング毎に順次検出し、当該検出したG光の強度に応じたアナログのG信号を生成してA/D変換器38bへ出力する。検出器37cは、例えば、アバランシェフォトダイオード等を有し、分波器36から出力されるB光の強度を所定の検出タイミング毎に順次検出し、当該検出したB光の強度に応じたアナログのB信号を生成してA/D変換器38cへ出力する。本実施形態において、検出器37a、37b、及び37cにおける所定の検出タイミングは、内視鏡2のメモリ16から読み出された内視鏡駆動情報に含まれるサンプリング周期及び1周期あたりのサンプリング数に関する情報に基づいて決定される。例えば、サンプリング周期をPsとし、1周期あたりのサンプリング数をNsとした場合、検出タイミングは、Ps/Ns毎のタイミングとなる。なお、このPs/Nsは、後述するサンプリング時間でもある。
【0038】
A/D変換器38aは、検出器37aから出力されたアナログのR信号をデジタルのR信号に変換し、変換したR信号を、被検体からの戻り光(赤色の波長帯域の戻り光)の光強度情報としてコントローラ25へ出力する。A/D変換器38bは、検出器37bから出力されたアナログのG信号をデジタルのG信号に変換し、変換したG信号を、被検体からの戻り光(緑色の波長帯域の戻り光)の光強度情報としてコントローラ25へ出力する。A/D変換器38cは、検出器37cから出力されたアナログのB信号をデジタルのB信号に変換し、変換したB信号を、被検体からの戻り光(青色の波長帯域の戻り光)の光強度情報としてコントローラ25へ出力する。
【0039】
このように、本実施形態において検出ユニット23は、各照射位置において被検体からの戻り光の光強度情報を順次検出するための検出部としての機能を実現する。
メモリ24には、本体装置3の制御の際に用いられる各種制御情報が格納されている。また、メモリ24には、コントローラ25の後述する補間パラメータ生成部25dにより生成される等倍用補間パラメータ及び拡大用補間パラメータが格納される。
【0040】
コントローラ25は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により構成され、光源制御部25aと、走査制御部25bと、画像生成部25cと、補間パラメータ生成部25dとを有する。
【0041】
光源制御部25aは、メモリ24から読み出された制御情報に基づき、例えば、光源31a、31b、及び31cを同時に発光させるための制御を光源ユニット21に対して行う。
【0042】
走査制御部25bは、内視鏡2のメモリ16から読み出された内視鏡駆動情報に含まれる駆動周波数及び振幅係数等に関する情報に基づいて、例えば、図3に示すような信号波形を有する駆動信号を生成させるための制御をドライバユニット22に対して行う。
【0043】
画像生成部25cは、検出ユニット23から出力されたデジタル信号(光強度情報)とメモリ24から読み出された等倍用補間パラメータとを用いて1フレーム分の等倍観察画像を生成し、当該生成した1フレーム分の等倍観察画像を表示装置4へ順次出力する。本実施形態では、画像生成部25cは、例えば、図4に示す渦巻状の照射軌跡(スパイラル走査軌跡)に沿って順次検出された光強度情報と等倍用補間パラメータとに基づき、等倍観察画像を生成することが可能となっている。
【0044】
また、画像生成部25cは、検出ユニット23から出力されたデジタル信号(光強度情報)とメモリ24から読み出された拡大用補間パラメータとを用いて1フレーム分の拡大観察画像を生成し、当該生成した1フレーム分の拡大観察画像を表示装置4へ順次出力する。本実施形態では、画像生成部25cは、例えば、図4に示す渦巻状の照射軌跡(スパイラル走査軌跡)に沿って順次検出された光強度情報と拡大用補間パラメータとに基づき、拡大観察画像を生成することが可能となっている。
【0045】
なお、画像生成部25cにおける、等倍観察画像の生成手順及び拡大観察画像の生成手順の詳細については、図11乃至図15を用いて後述する。
補間パラメータ生成部25dは、内視鏡2のメモリ16から読み出された内視鏡駆動情報に含まれる駆動周波数、振幅係数、サンプリング周期、及び1周期あたりのサンプリング数等に関する情報に基づいて、等倍用補間パラメータ及び拡大用補間パラメータを生成し、当該生成した等倍用補間パラメータ及び拡大用補間パラメータをメモリ24に格納する。
【0046】
なお、補間パラメータ生成部25dにおける、等倍用補間パラメータ及び拡大用補間パラメータの生成手順の詳細については、図6乃至図10を用いて後述する。
表示装置4は、例えば、モニタ等を有し、本体装置3から出力される観察画像を表示する。
【0047】
入力装置5は、例えば、キーボードまたはタッチパネル等を有し、表示装置4に表示される観察画像の倍率を等倍又は拡大に設定するための指示等を行うことができる。なお、入力装置5は、図1に示すような、本体装置3とは別体の装置として構成されているものに限らず、例えば、本体装置3と一体化したインターフェースとして構成されていてもよい。
【0048】
なお、以上のように構成された走査型内視鏡装置1において、照明用ファイバ12は、被写体を照明するための照明光を導光して出射端部から出射する導光部の一例である。アクチュエータ部15は、出射端部を所定の揺動変化率で揺動することにより被写体へ出射する照明光の照射位置を変位させる走査部の一例である。検出ユニット23は、被写体へ出射した照明光の戻り光を検出し、当該戻り光に応じた信号を生成する光検出部の一例である。メモリ24は、走査部が出射端部を所定の揺動変化率よりも大きな揺動変化率で揺動した場合における照明光の照射位置に基づいて決定される拡大用補間パラメータが記憶される記憶部の一例である。画像生成部25cは、光検出部により生成された信号と記憶部に記憶された拡大用補間パラメータとに基づいて拡大観察画像を生成する画像生成部の一例である。補間パラメータ生成部25dは、走査部が出射端部を所定の揺動変化率よりも大きな揺動変化率で揺動した場合における照明光の照射位置を算出し、当該算出結果に基づいて拡大用補間パラメータを生成する補間パラメータ生成部の一例である。
【0049】
次に、走査型内視鏡装置1において行われる処理の一例として、補間パラメータ生成部25dにおいて行われる補間パラメータ生成処理と、画像生成部25cにおいて行われる観察画像生成処理について説明する。
【0050】
なお、これらの処理の説明では、画像生成部25cが補間方法の一例として8点補間法を用いて観察画像の生成を行うことを前提に、その説明を行う。
はじめに、補間パラメータ生成処理について、図6乃至図10を用いて説明する。
【0051】
図6は、補間パラメータ生成処理の流れを示すフローチャートである。図7は、サンプリング時間毎の照明光の照射位置を算出する処理過程を模式的に示す図である。図8は、画像領域(画像描画領域)上の各画素領域に対して補間用の8つの照射位置を対応付ける処理過程を模式的に示す図である。図9は、画像領域(画像描画領域)上の各画素領域に対して補間用の8つの照射位置のサンプリング時刻及び重み係数を対応付ける処理過程を模式的に示す図である。図10は、図3に示す信号波形の駆動信号の振幅変化率を拡大させた場合の駆動信号の信号波形の一例を示す図である。
【0052】
補間パラメータ生成処理は、内視鏡2が本体装置3に接続され、コントローラ25が内視鏡2のメモリ16から内視鏡情報を読み出すと、開始する。
図6に示すように、補間パラメータ生成部25dは、まず、等倍用補間パラメータの生成を行う(ステップS601)。この等倍用補間パラメータの生成は、内視鏡情報に含まれる内視鏡駆動情報に基づいて行われる。
【0053】
より詳しくは、まず、補間パラメータ生成部25dは、図7に模式的に示すように、内視鏡駆動情報に含まれる駆動周波数及び振幅係数等に関する情報に基づいて、当該情報に基づいて決定される信号波形の駆動信号(例えば図3に示すような駆動信号)がアクチュエータ部15に供給された場合における照明光の照射位置の軌跡を算出し、サンプリング時間毎の照明光の照射位置を算出する。すなわち、このような場合におけるサンプリング時間毎の照明光の照射位置を示すテーブルAを生成する。ここで、サンプリング時間は、内視鏡駆動情報に含まれるサンプリング周期及び1周期あたりのサンプリング数に関する情報に基づいて決定される。なお、図7において、t1、t2、t3、・・・tnは、サンプリング時間毎の時刻(即ち、サンプリング時刻)を示す。x1、x2、x3、・・・xnは、サンプリング時間毎の照射位置のX座標を示す。y1、y2、y3、・・・ynは、サンプリング時間毎の照射位置のY座標を示す。
【0054】
次に、補間パラメータ生成部25dは、図8に模式的に示すように、算出されたサンプリング時間毎の照射位置(テーブルA)に基づいて、画像領域(画像描画領域)上の全ての画素領域の各々に対し、補間用の8つの照射位置を対応付ける。すなわち、各画素領域に対する補間用の8つの照射位置(点)の対応付けを示すテーブルBを生成する。この対応付けでは、各画素領域を処理対象として、処理対象とする画素領域毎に、処理対象の画素領域を基準に画像領域を4つ(第1象限、第2象限、第3象限、第4象限)に分割し、各分割画像領域から、処理対象の画素領域に近い画素領域であって且つ照射位置に対応する画像領域上の画素領域を2つずつ選択する。そして、各分割画像領域から2つずつ選択した合計8つの画素領域に対応する8つの照射位置が、補間用の8つの照射位置として、処理対象の画素領域と対応付けられる。なお、各画素領域は、画像領域上の画素領域座標によって特定される。このような対応付けにより、例えば、図8において、画素領域(0,0)は、補間用の8つの照射位置(x10,y10)、(x82,y82)、・・・、(x39,y39)と対応付けられる。なお、図8に示したテーブルBは、100×100画素の観察画像を生成する場合の例を示している(図9に示すテーブルB及びテーブルC並びに後述する図12に示す等倍用補間パラメータも同様)。
【0055】
次に、補間パラメータ生成部25dは、図9に模式的に示すように、算出されたサンプリング時間毎の照射位置(テーブルA)と、各画素領域に対して対応付けられた補間用の8つの照射位置(テーブルB)とに基づいて、各画素領域に対して補間用の8つの照射位置のサンプリング時刻及び重み係数を対応付ける。すなわち、各画素領域に対する補間用の8つの照射位置のサンプリング時刻(Time)及び重み係数(Weight)の対応付けを示すテーブルCを生成する。このときに生成されたテーブルCが、等倍用補間パラメータとなる。
【0056】
ここで、補間用の照射位置のサンプリング時刻は、サンプリング時間毎の照射位置(テーブルA)に基づいて決定される。例えば、図9において、テーブルBにおける画素領域(0,0)に対応付けられた補間用の照射位置(x10,y10)のサンプリング時刻は、テーブルAにおける照射位置(x10,y10)のサンプリング時刻がt10であることから、t10に決定される(テーブルC参照)。
【0057】
また、補間用の照射位置の重み係数は、次式(1)により算出される。
重み係数=重み値/重み値合計値 式(1)
ここで、重み値は、次式(2)により算出される。
【0058】
重み値=1−(対応付けられた画素領域との距離/距離合計値) 式(2)
例えば、図9において、テーブルBにおける画素領域(0,0)に対応付けられた補間用の照射位置(x10,y10)の重み係数は、次のようにして求められる。まず、式(2)における「対応付けられた画素領域との距離」として、画素領域(0,0)と、補間用の照射位置(x10,y10)に対応する画像領域上の画素領域との間の距離(dとする)が求められる。また、式(2)における「距離合計値」として、画素領域(0,0)と、補間用の8つの照射位置(x10,y10)、(x82,y82)、・・・、(x39,y39)に対応する画像領域上の8つの画素領域の各々との間の距離の合計値(Sdとする)が求められる。そして、dとSdを用いて式(2)により、補間用の照射位置(x10,y10)についての重み値(wとする)が求められる。さらに、式(1)における「重み値合計値」として、wと、このwと同様にして求められた補間用の他の7つの照射位置(x82,y82)、・・・、(x39,y39)の各々についての重み値との合計値(Swとする)が求められる。そして、wとSwを用いて式(1)により、画素領域(0,0)に対応付けられた補間用の照射位置(x10,y10)の重み係数k1−1が求められる(テーブルC参照)。
【0059】
このようにして等倍用補間パラメータが生成されると、図6に示すように、補間パラメータ生成部25dは、次に、拡大用補間パラメータの生成を行う(ステップS602)。この拡大用補間パラメータの生成は、一部を除いて、等倍用補間パラメータの生成と同様にして行われる。
【0060】
より詳しくは、まず、補間パラメータ生成部25dは、内視鏡駆動情報に含まれる駆動周波数及び振幅係数等に関する情報に基づいて、当該情報に基づいて決定される信号波形の駆動信号(例えば図3に示すような駆動信号)の振幅変化率を拡大させた場合の駆動信号(例えば図10に示すような駆動信号)がアクチュエータ部15に供給された場合における照明光の照射位置の軌跡を算出し、サンプリング時間毎の照明光の照射位置を算出する。すなわち、このような場合におけるサンプリング時間毎の照明光の照射位置を示すテーブルAを生成する。
【0061】
以降は、等倍用補間パラメータの生成と同様にして、そのテーブルAに基づいて各画素領域に対する補間用の8つの照射位置の対応付けを示すテーブルBを生成し、続いて、そのテーブルA及びテーブルBに基づいて各画素領域に対する補間用の8つ照射位置のサンプリング時刻及び重み係数の対応付けを示すテーブルCを生成する。そして、このときに生成されたテーブルCが、拡大用補間パラメータとなる。
【0062】
このようにして拡大用補間パラメータが生成されると、補間パラメータ生成部25dは、次に、ステップS601で生成した等倍用補間パラメータとステップS602で生成した拡大用補間パラメータを、メモリ24に保存(格納)し(ステップS603)、補間パラメータ生成処理が終了する。
【0063】
なお、内視鏡駆動情報に含まれる駆動周波数及び振幅係数等に関する情報に基づいて決定される信号波形の駆動信号(例えば図3に示すような駆動波形)がアクチュエータ部15に供給されたときに照明用ファイバ12の出射端部が所定の揺動変化率で揺動するとした場合、その駆動信号の振幅変化率を拡大させた場合の駆動信号(例えば図10に示すような駆動信号)がアクチュエータ部15に供給されたときには、照明用ファイバ12の出射端部が所定の揺動変化率よりも大きな揺動変化率で揺動することになる。
【0064】
次に、観察画像生成処理について、図11乃至図15を用いて説明する。
なお、この観察画像生成処理が行われる画像生成部25cは、実際には、検出ユニット23において分波して検出されたR光、G光、及びB光の各光強度情報に基づいて、画像領域上の各画素領域にR、G、及びBの各色の輝度情報等を設定するための処理をそれぞれ並行して或いは順次行うが、以下の説明においては、説明を簡略化するため、これらを区別することなく1つの処理にて説明する。
【0065】
図11は、1フレーム分の観察画像生成処理の流れを示すフローチャートである。図12は、1フレーム分の等倍観察画像を生成する処理過程を模式的に示す図である。図13は、従来の拡大観察画像生成過程と本実施形態に係る拡大観察生成過程とを模式的に示す図である。図14は、正弦波に基づく駆動信号により照明用ファイバ12の出射端部の揺動が制御されるときの、その揺動幅の時間変化の一例を示す図である。図15は、正弦波に基づく駆動信号により照明用ファイバ12の出射端部の揺動が制御されたときの走査線の軌跡(照明光の照射位置の軌跡)の一例を示す図である。
【0066】
図11に示すように、1フレーム分の観察画像生成処理が開始すると、画像生成部25cは、まず、受光処理を行う(ステップS1101)。この受光処理では、1フレーム分の観察画像の生成に必要な走査(例えば図4に示す走査経路の走査)が行われて、このときに、サンプリング時間毎に検出ユニット23から出力されるデジタル信号(光強度情報)を画像生成部25cが取得する。なお、このときの走査では、内視鏡駆動情報に含まれる駆動周波数及び振幅係数等に関する情報に基づいて決定される信号波形の駆動信号(例えば図3に示すような駆動波形)がアクチュエータ部15に供給される。
【0067】
次に、画像生成部25cは、生成(表示)する観察画像の倍率として等倍又は拡大の何れが設定されているかを判定する(ステップS1102)。
観察画像の倍率として等倍が設定されていた場合、画像生成部25cは、ステップS1101で取得されたサンプリング時間毎の光強度情報(各サンプリング時刻の光強度情報)と、メモリ24に格納されている等倍用補間パラメータとに基づいて、1フレーム分の等倍率の観察画像(即ち、等倍観察画像)を生成する(ステップS1103)。
【0068】
この1フレーム分の等倍観察画像の生成では、図12に模式的に示すように、等倍観察画像の各画素の画素値(例えば輝度情報)が、等倍用補間パラメータにおける、対応する画素領域に対して対応付けられている補間用の8つの照射位置のサンプリング時刻及び重み係数と、その補間用の8つの照射位置のサンプリング時刻における光強度情報(受光データ)とに基づいて決定される。
【0069】
例えば、図12において、等倍観察画像の画素(0,0)の画素値は、等倍用補間パラメータにおける、対応する画素領域(0,0)に対応付けられている補間用の8つの照射位置のサンプリング時刻(t10、t82、・・・、t39)及び重み係数(k1−1、k1−2、・・・、k1−8)と、その8つのサンプリング時刻(t10、t82、・・・、t39)における光強度情報とに基づいて決定される。この場合は、8つのサンプリング時刻(t10、t82、・・・、t39)における光強度情報と8つの重み係数(k1−1、k1−2、・・・、k1−8)とを用いて、例えば光強度情報の加重平均値を求め、このときの加重平均値が画素(0,0)の画素値として決定される。
【0070】
一方、図11に示すように、観察画像の倍率として拡大が設定されていた場合、画像生成部25cは、ステップS1101で取得されたサンプリング時間毎の光強度情報と、メモリ24に格納されている拡大用補間パラメータとに基づいて、1フレーム分の拡大倍率の観察画像(即ち、拡大観察画像)を生成する(ステップS1104)。この1フレーム分の拡大観察画像の生成は、等倍用補間パラメータの代わりに拡大用補間パラメータが使用される以外は、1フレーム分の等倍観察画像の生成と同様にして行われる。
【0071】
このようにして1フレーム分の等倍観察画像又は拡大観察画像が生成されると、1フレーム分の観察画像生成処理が終了する。実際には、このような1フレーム分の観察画像生成処理が繰り返し行われる。そして、生成された1フレーム分の等倍観察画像又は拡大観察画像は、例えば、表示装置4へ順次出力され、表示装置4により順次表示される。
【0072】
このような観察画像生成処理によれば、拡大観察画像を生成する場合に、図13に模式的に示すように、従来では、各照射位置の光強度情報に基づいて観察画像(本実施形態の等倍観察画像に相当)を生成した後に当該観察画像の一部に対して拡大画像処理を実施することにより拡大観察画像の生成が行われていたのに対し、本実施形態では、各照射位置の光強度情報に基づいて直接的に拡大観察画像としての観察画像を生成するようにしたので、従来に対して画質劣化を抑制した拡大観察画像の生成が可能になる。
【0073】
また、本実施形態のように、正弦波に基づく駆動信号により照明用ファイバ12の出射端部の揺動が制御されている場合には、例えば、図14に示すような時間変化で、照明用ファイバ12の出射端部の揺動幅が変化する。また、この場合には、例えば、図15に示すように、渦巻状の走査線の軌跡(照明光の照射位置の軌跡)における中心に近い部分と外周に近い部分において、サンプリング時間毎の照射位置が密集し、多数の光強度情報が得られる。そのため、例えば、その中心に近い部分(例えば図15の四角枠72の部分)についての拡大観察画像は、等倍観察画像と同等の画質を得ることができる。なお、図15に示す四角枠72の部分における走査線の軌跡は、図14に示す四角枠71の部分における揺動幅の時間変化に対応する。
【0074】
以上のように、本実施形態に係る走査型内視鏡装置1によれば、画質劣化を抑制した拡大観察画像の生成が可能になる。
なお、本実施形態に係る走査型内視鏡装置1においては、次のような変形をしてもよい。
【0075】
例えば、画像生成部25cが、8点補間法以外の補間方法を用いて観察画像の生成を行い、補間パラメータ生成部25dが、その補間方法に応じた等倍用補間パラメータ及び拡大用補間パラメータを生成するように構成してもよい。
【0076】
また、例えば、補間パラメータ生成部25dが、拡大用補間パラメータとして、複数の異なる拡大倍率に応じた複数の拡大用補間パラメータを生成するように構成してもよい。この場合は、入力装置5を介して、表示装置4に表示される観察画像の倍率を等倍、又は、複数の異なる拡大倍率の何れかに設定するための指示を可能に構成すると共に、画像生成部25cが、設定されている倍率に応じた補間パラメータを用いて観察画像の生成を行うように構成してもよい。
【0077】
また、例えば、走査型内視鏡装置1が補間パラメータ生成部25dを備えない構成としてもよい。この場合は、等倍用補間パラメータ及び拡大用補間パラメータが予めメモリ24に格納されている構成としてもよいし、等倍用補間パラメータ及び拡大用補間パラメータが外部から入力されてメモリ24に格納される構成としてもよい。
【0078】
以上、本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、様々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素のいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0079】
1 走査型内視鏡装置
2 内視鏡
3 本体装置
4 表示装置
5 入力装置
11 挿入部
12 照明用ファイバ
13 受光用ファイバ
14 照明光学系
14a、14b レンズ
15 アクチュエータ部
15a、15b、15c、15d 圧電素子
16 メモリ
21 光源ユニット
22 ドライバユニット
23 検出ユニット
24 メモリ
25 コントローラ
25a 光源制御部
25b 走査制御部
25c 画像生成部
25d 補間パラメータ生成部
31a、31b、31c 光源
32 合波器
33 信号発生器
34a、34b D/A変換器
35 アンプ
36 分波器
37a、37b、37c 検出器
38a、38b、38c A/D変換器
41 フェルール
42a、42b、42c、42d 側面
61 コネクタ部
62 コネクタ受け部
71、72 四角枠
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15