特開2018-201908(P2018-201908A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-201908(P2018-201908A)
(43)【公開日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20181130BHJP
【FI】
   A63F7/02 320
   A63F7/02 315Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】62
(21)【出願番号】特願2017-111906(P2017-111906)
(22)【出願日】2017年6月6日
(71)【出願人】
【識別番号】000144153
【氏名又は名称】株式会社三共
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小倉 敏男
(72)【発明者】
【氏名】木坂 純
【テーマコード(参考)】
2C088
2C333
【Fターム(参考)】
2C088AA42
2C333AA11
2C333CA12
2C333CA31
2C333CA61
2C333EA06
(57)【要約】
【課題】保留記憶情報数が多くなり過ぎないようにすることができる遊技機を提供する。
【解決手段】大入賞口開放前処理において、S407を実行することにより、大当り遊技状態の開始時において、現在保留記憶情報として記憶している第1保留記憶情報および第2保留記憶情報の全部を消去する制御を実行する。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
変動表示を行ない、変動表示の表示結果が特定結果となったときに遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
変動表示に関する情報を保留記憶情報として記憶可能な保留記憶手段と、
前記保留記憶手段の保留記憶情報を消去可能な消去手段とを備え、
前記消去手段は、前記有利状態の開始に対応して、前記保留記憶手段に記憶されている少なくとも一部の保留記憶情報を消去する、遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関し、特に、変動表示を行ない、変動表示の表示結果が特定結果となったときに遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
このような遊技機としては、変動表示を行ない変動表示の表示結果が特定結果(大当り表示結果)となったときに、遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)に制御可能なものがあった。このような遊技機としては、保留記憶情報の数として「4」や「8」等の上限値が設定されていないものがあった(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−80648号公報(段落0039等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前述した特許文献1の遊技機では、保留記憶情報数が多くなり過ぎてしまうおそれがあった。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、保留記憶情報数が多くなり過ぎないようにすることができる遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1) 変動表示(特別図柄および演出図柄の変動表示等)を行ない、変動表示の表示結果が特定結果(大当り表示結果)となったときに遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態等)に制御可能な遊技機(パチンコ遊技機1等)であって、
変動表示に関する情報を保留記憶情報(図7等の保留記憶情報等)として記憶可能な保留記憶手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、RAM55、図7の第1保留記憶バッファ、第2保留記憶バッファ等)と、
前記保留記憶手段の保留記憶情報を消去可能な消去手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図14のS407等)とを備え、
前記消去手段は、前記有利状態の開始に対応して、前記保留記憶手段に記憶されている少なくとも一部(図12(E)のような全部、図18(E)のような一部等)の保留記憶情報を消去する(図13のS407等)。
【0007】
このような構成によれば、保留記憶情報数が多くなり過ぎないようにすることができる。
【0008】
(2) 前記(1)の遊技機において、
前記保留記憶手段は、前記有利状態中において、保留記憶情報を新たに記憶しない(図10のS1210により大当り遊技状態中は保留記憶情報を新たに生じさせない処理が実行される等。)。
【0009】
このような構成によれば、有利状態の開始時に保留記憶情報を消去したにもかかわらず、有利状態中において新たに保留記憶情報が貯まってしまうのを防ぐことができる。
【0010】
(3) 前記(1)または(2)の遊技機において、
前記有利状態は、複数種類の有利状態(確変大当り、通常大当り等)のうちから選択され(図11のS73等)、
前記消去手段は、前記有利状態の種類に応じて、前記有利状態の開始に対応する保留記憶情報の消去態様が異なる(図20のように、大当り種類別に保留記憶情報の消去態様が異なる等。)。
【0011】
このような構成によれば、有利状態の種類に応じて、保留記憶情報数が多くなり過ぎないようにすることができる。
【0012】
(4) 前記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記有利状態は、終了後の遊技状態が異なる複数種類の有利状態(確変大当り、通常大当り等)のうちから選択され(図11のS73等)、
前記消去手段は、前記有利状態の前後の遊技状態により、前記有利状態の開始に対応する保留記憶情報の消去態様が異なる(図21のように、大当り前後のベース状態等により保留記憶情報の消去態様が異なる等。)。
【0013】
このような構成によれば、有利状態の前後の遊技状態に応じて、保留記憶情報数が多くなり過ぎないようにすることができる。
【0014】
(5) 前記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、
前記消去手段による保留記憶情報の消去態様は、一部の保留記憶情報を消去する一部消去態様を含み(図18(E)、図20図22の一部保留消去等)、
前記一部消去態様は、所定数(4つ等)を超える保留記憶情報を消去する消去態様を含む(図18(E)等)。
【0015】
このような構成によれば、有利状態の終了後に好適な数の保留記憶情報を確保することができる。
【0016】
(6) 前記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、
第1特別識別情報(第1特別図柄)による第1変動表示、または、第2特別識別情報(第2特別図柄)による第2変動表示を行ない、第1変動表示または第2変動表示の表示結果に基づいて、前記有利状態に制御可能であり(図11のS55〜S71等)、
前記消去手段は、第1変動表示に関する保留記憶情報と、第2変動表示に関する保留記憶情報とで、保留記憶情報の消去態様が異なる(図22のように、特別図柄の種類別に保留記憶消去態様が異なる等。)。
【0017】
このような構成によれば、有利状態の終了後に、第1変動表示と第2変動表示との変動表示別に、好適な数の保留記憶情報を確保することができる。
【0018】
(7) (1)から(6)のいずれかの遊技機において、
遊技者が選択可能な複数種類の演出に対応する複数の項目を表示する表示手段(たとえば、図23に示すように、複数種類の楽曲に対応する項目を表示する演出制御用マイクロコンピュータ100等)と、
前記複数の項目のうちいずれかの項目を選択する選択演出を実行可能な選択演出手段(図23に示すように、選択操作により選択される項目を変更する演出制御用マイクロコンピュータ100等)と、
前記選択演出手段において選択された項目に対応した演出を実行可能な演出実行手段(図23に示すように、選択された項目に対応した楽曲の出力や映像の出力を行なう演出制御用マイクロコンピュータ100等)とをさらに備え、
前記表示手段は、前記選択演出において前記複数種類の演出のうちの第1演出が実行されている状態であっても当該第1演出に対応した項目を表示可能であり(たとえば、図23(e)に示すように、楽曲Aに対応する項目が実行されている状態であっても楽曲Aに対応する項目を「戻る」で表示可能である等)、
前記演出実行手段は、
前記第1演出が実行されている状態で、当該第1演出とは異なる第2演出に対応する項目が選択された場合には、当該第2演出を実行し(たとえば、図23(h)に示すように、楽曲Aとは異なる楽曲Bに対応する項目が選択された場合には楽曲Bを最初から再生する等)、
前記第1演出が実行されている状態で、当該第1演出に対応する項目が再度選択された場合には、実行されている前記第1演出の状態を引継いで実行する(たとえば、図23(g)に示すように、楽曲Aに対応する項目が再度選択された場合には楽曲Aをそのまま流す等)。
【0019】
このような構成によれば、選択されていた演出が再度選択された場合にも、遊技の興趣の低下を防止することができる。
【0020】
(8) 上記(7)の遊技機において、
遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り状態等)に制御可能な状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560等)をさらに備え、
前記選択演出手段は、少なくとも前記選択演出を前記有利状態中に実行可能である(たとえば、図23に示すように、項目を選択する選択演出を大当り状態中に実行可能である等)。
【0021】
このような構成によれば、選択されていた演出が再度選択された場合にも有利状態中における遊技の興趣の低下を防止することができる。
【0022】
(9) 上記(8)の遊技機において、
前記選択演出は、前記有利状態の開始時に遊技者の操作に関わらず実行する第1選択演出(たとえば、図23(a)に示すように、大当り開始時に遊技者の操作に関わらず実行するラウンド開始時の選択演出等)と、当該第1選択演出の後に、遊技者の操作に基づいて実行する第2選択演出(たとえば、図23(d)に示すように、3ラウンド開示時に遊技者の操作に基づいて実行される選択演出等)とを含む。
【0023】
このような構成によれば、有利状態中において、選択演出の実行タイミングが複数あるので、遊技者の好みに応じて選択演出を実行することができる。
【0024】
(10) 上記(9)の遊技機において、
前記第1選択演出よりも前記第2選択演出の方が演出を実行可能な期間が長い(図23に示すように、ラウンド開始時の1回目の選択演出は1ラウンド開始時から2ラウンド終了時までに設定されており、3ラウンド開始時の2回目の選択演出は3ラウンド開始時から最終ラウンドまでに設定されている等)。
【0025】
このような構成によれば、遊技者の操作に基づいて実行する第2選択演出の実行可能な期間を長くすることで、多種態様な遊技者に対応することができる。
【0026】
(11) 上記(9)または(10)の遊技機において、
前記演出実行手段は、
前記複数種類の演出として、楽曲を再生可能であり(図23に示すように、楽曲を再生可能である等)、
前記第1選択演出においては、遊技者の操作に基づいて項目が変更された場合に、項目の変更に応じて再生する楽曲を変化させ(たとえば、図23(a),(b)に示すように、ラウンド開始時の選択演出においては、遊技者の操作に基づいて項目が変更された場合に、項目の変更に応じて再生される楽曲が変化する等)、
前記第2選択演出においては、遊技者の操作に基づいて項目が変更された場合であっても、再生する楽曲を変化させない(たとえば、図23(e),(f)に示すように、3ラウンド開始時の選択演出においては、遊技者の操作に基づいて項目が変更された場合であっても、再生される楽曲が変化しない等)。
【0027】
このような構成によれば、頻繁に楽曲が切替わらないため、遊技の興趣の低下を防止することができる。
【0028】
(12) 上記(9)〜(11)のいずれかの遊技機において、
前記表示手段は、前記第2選択演出において、現在実行されている演出に対応した項目の表示を前記第1選択演出が実行されていたときの項目の表示と異なる態様で表示する(たとえば、図23(e)に示すように、3ラウンド開始時の選択演出においては、現在実行されている楽曲に対応した項目の表示をラウンド開始時の選択演出の「A」の表示と異なる「戻る」で表示する等)。
【0029】
このような構成によれば、現在実行されている演出がいずれの演出であるのかを遊技者に分かり易く示すことができる。
【0030】
(13) 上記(9)〜(12)のいずれかの遊技機において、
変動表示に関する情報を保留情報(たとえば、保留記憶等)として記憶する保留記憶手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560のRAM55等)と、
保留情報に対応する変動表示の実行後に前記有利状態に制御されるか否かを、当該保留情報に対応する変動表示の実行前に判定可能な判定手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560等)と、
前記有利状態中において、前記判定手段の判定結果に基づいて前記保留記憶手段に前記有利状態に制御されると判定された保留情報が記憶されている場合に、前記有利状態に制御されることを事前に報知する報知演出(たとえば、保留連演出等)を実行可能な報知演出手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100等)とをさらに備え、
前記報知演出手段は、
前記有利状態中の複数のタイミングのいずれかにおいて前記報知演出を実行可能であり(たとえば、ラウンド中の複数のタイミングのいずれかにおいて保留連演出を実行可能である等)、
前記複数のタイミングのうちの一のタイミングとして、前記第1選択演出において遊技者が前記複数の項目のうちいずれかの項目を選択したタイミングで前記報知演出を実行可能である(たとえば、複数のタイミングのうちの一のタイミングとして、ラウンド開始時の複数の項目のうちいずれかの項目を選択したタイミングで保留連演出を実行可能である等)。
【0031】
このような構成によれば、第1選択演出において遊技者に驚きを与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、第2選択演出において遊技者が複数の項目のうちいずれかの項目を選択したタイミングで報知演出を実行してもよい。
【0032】
(14) 上記(11)〜(13)のいずれかの遊技機において、
前記演出実行手段は、前記選択演出時においては選択中の楽曲の一部であって当該楽曲の先頭とは異なる特定部を再生し(たとえば、サビ部分を再生する等)、
前記表示手段は、選択可能な楽曲(たとえば、図25の第1楽曲〜第3楽曲等)を特定可能な選択可能画像(たとえば、図25の選択可能楽曲画像96等)と、未だ選択不可能な楽曲(たとえば、図25の第4楽曲〜第6楽曲等)を特定可能な選択不可能画像(たとえば、図29の選択不可能楽曲画像97等)とを併せて表示可能である(たとえば、図25の(A)等)。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
図2】当り種別表を示す図である。
図3】主基板(遊技制御基板)における回路構成の一例を示すブロック図である。
図4】各乱数を示す説明図である。
図5】大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。
図6】演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
図7】遊技制御用マイクロコンピュータにおける保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。
図8】タイマ割込処理を示すフローチャートである。
図9】特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。
図10】始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
図11】特別図柄通常処理を示すフローチャートである。
図12】第1全保留消去制御が実行されるときに演出表示装置で実行される演出を示す表示画面図である。
図13】第1全保留消去制御を実現するために用いる遊技制御の処理である大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。
図14】第2全保留消去制御が実行されるときに演出表示装置で実行される演出を示す表示画面図である。
図15】第2全保留消去制御を実現するために用いる遊技制御の処理である大当り終了処理を示すフローチャートである。
図16】演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
図17】保留記憶表示制御処理を示すフローチャートである。
図18】第2実施形態による第1一部保留消去制御が実行されるときに演出表示装置9で実行される演出を示す表示画面図である。
図19】第3実施形態による第2一部保留消去制御が実行されるときに演出表示装置9で実行される演出を示す表示画面図である。
図20】第4実施形態による大当り種類別の保留消去制御を実行するときに用いる保留消去態様選択テーブルを示す図である。
図21】第5実施形態による大当り遊技状態の前後の遊技状態別の保留消去制御を実行するときに用いる保留消去態様選択テーブルを示す図である。
図22】第6実施形態による特別図柄の種類別の保留消去制御を実行するときに用いる保留消去態様選択テーブルを示す図である。
図23】大当り中に実行される演出を示す演出図面である。
図24】大当り時楽曲選択処理を示すフローチャートである。
図25】楽曲選択制御の制御例を示す図である。
図26】楽曲選択処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機等のその他の遊技機であってもよく、変動表示を行ない、変動表示の表示結果が特定結果となったときに遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
【0035】
[第1実施形態]
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は当り種別表である。
【0036】
パチンコ遊技機1は、遊技媒体としての遊技球を遊技領域7に打込んで遊技が行なわれる遊技機である。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。パチンコ遊技機1では、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に打込んで遊技が行なわれる。
【0037】
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4、および、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5等が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
【0038】
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、たとえば下皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえば下皿の中央部分)等に、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒する操作が可能なスティックコントローラ122が取付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(たとえば左手等)で把持した状態において、所定の操作指(たとえば人差し指等)で押引操作すること等により所定の指示操作が可能なトリガボタン125(図3参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン125に対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサ121(図3参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3参照)が内蔵されている。
【0039】
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、たとえば上皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえばスティックコントローラ122の上方)等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作等による所定の指示動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作動作を検知するプッシュセンサ124(図3参照)が設けられていればよい。操作手段としては、レバースイッチ、および、ジョグダイヤル等のその他の操作手段を設けてもよい。
【0040】
遊技領域7の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な第1表示手段としての演出表示装置9が設けられている。遊技領域7における演出表示装置9の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示部)8aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示部)8bとが設けられている。
【0041】
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、数字および文字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示を行なう演出図柄表示領域が設けられる。演出図柄表示領域には、たとえば左,中,右の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示エリアが形成される。
【0042】
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(変動表示部)と総称することがある。
【0043】
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
【0044】
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、主基板(遊技制御基板)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行され、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行されるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
【0045】
より具体的には、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(たとえば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
【0046】
第1特別図柄表示器8aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、演出表示装置9においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示の表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値(有利価値)が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
【0047】
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(たとえば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(たとえば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動表示したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これら状態をリーチ状態という。)で行なわれる演出をリーチ演出という。
【0048】
ここで、リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動表示が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動表示している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動表示領域が変動表示中である状態をいう。この実施形態において、リーチ状態は、たとえば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別のリーチをスーパーリーチという。
【0049】
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
【0050】
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。したがって、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
【0051】
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
【0052】
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
【0053】
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数を1増やす。
【0054】
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数を1増やす。
【0055】
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。
【0056】
また、演出表示装置9の表示画面における下部の位置には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数(合算保留記憶数)を表示する保留記憶表示部(合算保留記憶表示部、保留表示エリア、図示せず)が設けられる。合算保留記憶表示部では、保留記憶表示として保留記憶数をたとえば所定画像の表示個数により特定可能な保留記憶画像(保留記憶情報のそれぞれに対応して1つずつ保留記憶画像を表示することにより、保留記憶数を特定する。)が表示される。このように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられていることによって、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、および、演出表示装置9のそれぞれにおいて、保留記憶数を示すための発光表示および画像表示は、保留表示、または、保留記憶表示と呼ばれる。
【0057】
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
【0058】
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。これにより、繰返し継続制御は、ラウンド制御とも呼ばれる。本実施の形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。
【0059】
演出表示装置9の左方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。また、小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。
【0060】
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。たとえば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ遊技者にとって不利な閉状態から遊技者にとって有利な開状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
【0061】
演出表示装置9の上方には、可動体としての役物12が設けられている。役物12は、遊技盤6と演出表示装置9との間に位置し、駆動源としての役物モータ17によって動作させられ、位置を変位することが可能である。役物12は、非動作時に遊技者から視認し難い場所に位置し、所定の演出が実行される等の動作時に遊技者から視認可能な位置(たとえば、演出表示装置9の前方の位置)に移動する。
【0062】
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
【0063】
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
【0064】
図2の当り種別表においては、大当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態終了後の変動時間、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、各ラウンドの開放時間が示されている。
【0065】
具体的に、大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる15ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
【0066】
「大当り」のうち、大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。また、本実施の形態では、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。なお、特別遊技状態としては、確変状態とは独立して時短状態に制御される場合があるようにしてもよい。
【0067】
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。なお、「大当り」のうち、15ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
【0068】
また、特別遊技状態としては、確変状態または時短状態に付随して、可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置15への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。電チューサポート制御状態は、後述するように高ベース状態であるので、以下の説明においては、主として高ベース状態と呼ぶ。
【0069】
ここで、電チューサポート制御について説明する。電チューサポート制御としては、普通図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、可変入賞球装置15の開放時間を長くする制御(開放時間延長制御)、および、可変入賞球装置15の開放回数を増加させる制御(開放回数増加制御)が行なわれる。このような制御が行なわれると、当該制御が行なわれていないときと比べて、可変入賞球装置15が開状態となっている時間比率が高くなるので、第2始動入賞口14への入賞頻度が高まり、遊技球が始動入賞しやすくなる(特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)。この制御によって第2始動入賞口14への入賞頻度が高まることにより、第2始動条件の成立頻度および/または第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まる遊技状態となる。
【0070】
電チューサポート制御により第2始動入賞口14への入賞頻度が高められた状態(高頻度状態)は、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である「ベース」が、当該制御が行なわれないときと比べて、高い状態であるので、「高ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御が行なわれないときは、「低ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御は、可変入賞球装置15、すなわち、電動チューリップにより入賞をサポートすることにより可変入賞球装置15への入賞を容易化する制御であり、「電チューサポート制御」と呼ばれる。
【0071】
この実施の形態においては、大当り確率の状態を示す用語として、「高確率状態(確変状態)」と、「低確率状態(非確変状態)」とを用い、ベースの状態を示す用語として、「高ベース状態(電チューサポート制御状態)」と、「低ベース状態(非電チューサポート制御状態)」とを用いる。
【0072】
また、この実施の形態においては、大当り確率の状態およびベースの状態の組合せを示す用語として、「低確低ベース状態」、および、「高確高ベース状態」を用いる。「低確低ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態であることを示す状態である。「高確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。
【0073】
パチンコ遊技機1では、識別情報としての演出図柄、および、第1,第2特別図柄のそれぞれの変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまで、演出表示装置9において、所定の演出態様としての擬似連と呼ばれる演出(以下、擬似連演出と称する)が実行される場合がある。擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものを、複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。
【0074】
また、擬似連とは、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する(繰り返す)特殊な変動パターン(変動表示パターンともいう)のことを指す。たとえば、再変動の繰返し実行回数(初回変動およびその後の再変動を含む合計の変動回数であり、擬似連変動回数ともいう)が多い程、大当りとなる信頼度(大当りとなるときとはずれとなるときとを含むすべての選択割合に対して大当りとなるときに選択される割合の度合い、大当りとなる割合の程度、すなわち、大当りとなる信頼性の度合い)が高くなる。より具体的には、大当りと決定されたときに選択される割合が高くなることで、大当り遊技状態となるか否かを擬似連演出により示唆する。擬似連の変動パターンでは、演出表示装置9において通常的に変動表示(基本的に変動表示)する演出図柄に含まれない擬似連図柄(たとえば、所定の文字またはキャラクタ等が付された図柄(数字が付されていない図柄、擬似連専用図柄とも称する))が仮停止する。なお、擬似連においては、通常的に変動表示(基本的に変動表示)する演出図柄(本実施形態では数字図柄)が仮停止してもよい。演出表示装置9において仮停止される図柄の組合せが、仮停止図柄の組合せと呼ばれる。仮停止図柄の組合せは、大当り図柄の組合せ以外の図柄の組合せよりなる複数種類のチャンス目(以下、擬似連出目(擬似連チャンス目)という)のうちからいずれかの擬似連チャンス目に決定されるようにすればよい。
【0075】
また、パチンコ遊技機1では、演出図柄が滑る演出が行なわれる場合がある。ここで、滑りとは、変動表示において図柄の停止直前に図柄を停止予測位置から滑らせる演出表示をいう。第2スーパーリーチにおいては、その後、左右の図柄表示エリアにおいてはずれ出目(はずれ図柄の組合せ)で仮停止していた2つの演出図柄のうち一方が滑った後停止することによりリーチ出目(リーチ図柄の組合せ)を形成し、リーチ演出が実行されるような演出である。
【0076】
図2に示すように、大当りとしては、通常大当りと確変大当りとの複数種類の大当りが設けられている。通常大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、非確変状態、低ベース状態(低確低ベース状態)に制御される大当りである。確変大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、確変状態、時短状態、および、高ベース状態(高確高ベース状態)に移行する制御が行なわれる大当りである。確変大当りにおいては、このような高確高ベース状態が、変動表示が次回の大当りが発生するまでという条件が成立するまでの期間継続する。
【0077】
図3は、主基板(遊技制御基板)および演出制御基板における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、払出制御基板37等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54およびRAM55が内蔵された1チップマイクロコンピュータである。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
【0078】
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板(図示省略)において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
【0079】
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
【0080】
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
【0081】
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
【0082】
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう。
【0083】
演出制御基板80は、演出制御用マイクロコンピュータ100、ROM102、RAM103、VDP109、および、I/Oポート部105等を搭載している。ROM102は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。RAM103は、ワークメモリとして使用される。ROM102およびRAM103は、演出制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されてもよい。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なう。
【0084】
演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31から演出制御基板80の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板77を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9の変動表示制御を行なう他、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行なうとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なう等、各種の演出制御を行なう。
【0085】
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン125に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ121から、I/Oポート部105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、I/Oポート部105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、I/Oポート部105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU101は、I/Oポート部105の出力ポートを介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。また、演出制御用CPU101は、モータ駆動回路(図示省略)を介して役物モータ17を駆動して役物12を動作させる。
【0086】
図4は、各乱数を示す説明図である。図4においては、乱数の種別、更新範囲、用途、および、加算条件が示されている。各乱数は、以下のように使用される。
【0087】
(1)ランダムR:大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後再度0から加算更新される。(2)ランダム1(MR1):大当りの種類(種別、通常大当り、および、確変大当りのいずれかの種別)および大当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)。(3)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)。(4)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)。(5)ランダム4(MR4):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)。(6)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
【0088】
この実施の形態では、特定遊技状態である大当りとして、通常大当り、および、確変大当りという複数の種別が含まれている。したがって、大当り判定用乱数(ランダムR)の値に基づいて、大当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。さらに、大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数でもある。
【0089】
また、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。変動パターン種別は、変動種別と呼ばれる場合もある。
【0090】
この実施の形態では、変動パターンが、リーチを伴なわない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴なう変動パターン種別であるノーマルリーチ変動パターン種別と、スーパーリーチを伴なう変動パターン種別であるスーパーリーチ変動パターン種別と種別分けされている。大当りとなるときには、はずれとなるときと比べ、リーチを伴なう変動パターン種別が選択される割合が高くなる。大当りとなるときには、はずれとなるときと比べ、スーパーリーチを伴なう変動パターン種別が選択される割合が高くなる。これにより、リーチを伴なう変動パターンで変動表示が実行されるときには、通常変動パターンで変動表示が実行されるときと比べて、大当りとなる期待度が高くなる。また、大当りとなるときには、はずれとなるときと比べ、スーパーリーチを伴なう変動パターン種別が選択される割合が高くなる。これにより、リーチを伴なう変動パターンのうち、スーパーリーチを伴なう変動パターンで変動表示が実行されるときには、ノーマルリーチで変動表示が実行されるときと比べて、大当りとなる期待度が高くなる。
【0091】
このような変動パターン種別は、表示結果がはずれとなる場合に、時短状態であるときと、時短状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なるように設定されていることにより、時短状態であるときには、時短状態でないときと比べて、変動時間が短縮される。
【0092】
なお、このような変動パターン種別は、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときと、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときには、各特別図柄の保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動表示時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。
【0093】
また、変動パターンは、変動パターン種別を決定してから変動パターンを決定する2段階の決定方法ではなく、1回の乱数抽選により変動パターンが決定される1段階の決定方法としてもよい。
【0094】
図5は、大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図5(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
【0095】
通常時大当り判定テーブルには、図5(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図5(A)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値(通常時大当り判定値または第1大当り判定値という)に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、確変時大当り判定テーブルよりも多い個数(10倍の個数)の大当り判定値(確変時大当り判定値または第2大当り判定値という)が設定されている。これにより、確変状態には、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
【0096】
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値と比較するのであるが、大当り判定用乱数値が図5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、または、確変大当り)にすることに決定する。なお、図5(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
【0097】
図5(B),(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図5(B)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことに基づく保留記憶(第1保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第1特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第1特別図柄大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)である。図5(C)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことに基づく保留記憶(第2保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第2特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第2特別図柄大当り種別判定テーブルである。
【0098】
図5(B)、および、図5(C)の第1,第2特別図柄大当り種別判定テーブルのそれぞれは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)に基づいて、大当りの種別を「通常大当り」と「確変大当り」とのうちのいずれかに決定するとともに、大当り図柄を決定するために参照される。
【0099】
図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。
【0100】
また、図5(B),(C)に示すように、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。「通常大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「3」に対応した判定値としても設定されている。「確変大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「7」に対応した判定値としても設定されている。
【0101】
大当り種別判定テーブルを用いて、CPU56は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
【0102】
図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルと図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルとは、確変大当りに決定される割合が同じである。このような場合には、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当り種別判定テーブルを分けなくてもよい。また、大当り種別として、大当り遊技状態での最大ラウンド数が異なる複数種類の大当りのうちから大当り種別を選択するときには、図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、ラウンド数が多い大当り種別が選択される割合が高くなるように設定してもよい。このようにすれば、高ベース状態において、大当りの種別選択が遊技者にとって有利となり、遊技の興趣を向上させることができる。また、図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合を高くしてもよい。そうすることにより、第2特別図柄の変動表示の方が、第1特別図柄の変動表示よりも、確変大当りとなる割合を高くすることができる。また、第1特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合が高くなるようにしてもよい。
【0103】
図6は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、図6に示すように、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100へ送信する。
【0104】
図6のうち、主なコマンドを説明する。コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、使用され得る変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用CPU101は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
【0105】
コマンド8C01(H)〜8C03(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す表示結果指定コマンドである。
【0106】
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。コマンド8F00(H)は、第1,第2特別図柄の変動を終了することを指定するコマンド(図柄確定指定コマンド)である。
【0107】
コマンドA001〜A002(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態開始を指定する大当り開始指定コマンドである。
【0108】
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す大入賞口開放中指定コマンドである。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放後(閉鎖)を示す大入賞口開放後指定コマンドである。
【0109】
コマンドA301〜A302(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態終了を指定する大当り終了指定コマンドである。
【0110】
コマンドA401(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドA402(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。
【0111】
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態(低確率状態)であることを指定する通常状態指定コマンドである。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であることを指定する時短状態指定コマンドである。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態(高確率状態)であることを指定する確変状態指定コマンドである。
【0112】
コマンドC0XX(H)は、合算保留記憶数を示す合算保留記憶数指定コマンドである。コマンドC100(H)は、合算保留記憶数が1減算されることを示す合算保留記憶数減算指定コマンドである。この実施の形態では、合算保留記憶数指定コマンドは、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への遊技球の始動入賞時(たとえば、後述する始動口スイッチ通過処理の実行時)に、演出制御用マイクロコンピュータ100に送られる(図10のS1221、S1232参照)。また、合算保留記憶数減算指定コマンドは、変動表示開始時(たとえば、後述する特別図柄変動表示中処理の実行時)に演出制御用マイクロコンピュータ100に送られる。なお、合算保留記憶指定コマンドおよび保留記憶数減算指定コマンドを兼用してもよい。たとえば、合算保留記憶数指定コマンドを、減算後の保留記憶数を特定可能なコマンドとして用いてもよい。なお、合算保留記憶数としてではなく、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを特定可能なコマンドをそれぞれ送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100が第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値を合算保留記憶数として特定してもよい。
【0113】
コマンドC2XX(H)およびコマンドC3XX(H)は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時における大当り判定、大当り種別判定、変動パターン種別判定等の入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC2XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC3XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
【0114】
この実施の形態では、入賞時演出処理(図11のS1217,S1228参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、始動入賞時に、大当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値、および、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。変動種別コマンドのEXTデータに変動パターン種別の判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、図柄指定コマンドに設定されている値に基づき、始動入賞時に、表示結果が大当りとなるか否か、および、大当りの種別を認識できるとともに、変動種別コマンドに基づき、変動パターン種別を認識できる。
【0115】
コマンドD000(H)は、保留記憶情報を消去することを指定する保留記憶消去コマンドである。保留記憶消去コマンドは、前述の保留記憶数減算指定コマンドとは異なり、たとえば大当り遊技状態となったことに応じて送信される等、変動表示の実行による保留記憶情報の消化とは関係なく、送信されるコマンドである。保留記憶消去コマンドは、大当り遊技状態の開始時に送信されてもよく、大当り遊技状態の終了時に送信されてもよい。
【0116】
図7は、遊技制御用マイクロコンピュータ560における保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。
【0117】
図7(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。保留特定領域は、RAM55に形成(RAM55内の領域である)され、図7(A)に示すように、合算保留記憶数を計数する合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では100)に対応した領域が確保されている。図7(A)には、合算保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。
【0118】
図7(A)に示すように、保留特定領域には、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞に基づいて入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。したがって、保留特定領域には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を特定可能なデータが記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
【0119】
図7(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する保存領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図7(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、50個の第1保留記憶情報に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、50個の第2保留記憶情報に対応した保存領域が確保されている。このように、保存領域には、合計100個の保留記憶情報が記憶可能とされている。なお、100個を超える保留記憶情報が保存領域に記憶されるようにしてもよい。このように、第1保留記憶情報および第2保留記憶情報は、一般的な遊技者にて設定される記憶可能数である4個というように、遊技制御で使用する個数に上限を設けることなく、保留記憶情報を記憶するために割当てられた記憶領域で記憶可能な個数が記憶されるものであればよい。
【0120】
第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダムR)、および、ソフトウェア乱数である大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。
【0121】
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞に基づいて、CPU56は、乱数回路503およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタからこのような乱数値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。具体的に、第1始動入賞口13への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第1保留記憶バッファに保存される。また、第2始動入賞口14への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第2保留記憶バッファに保存される。
【0122】
このように第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。また、第1保留記憶バッファに記憶される数値データを第1保留記憶情報と呼び、第2保留記憶バッファに記憶される数値データを第2保留記憶情報と呼ぶ場合がある。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)は、始動入賞時において抽出して保存領域に予め格納しておくのではなく、特別図柄の変動表示開始時に抽出するようにしてもよい。
【0123】
このように保留特定領域および保存領域に記憶されたデータは、変動表示開始時に読出されて変動表示のために用いられる。なお、保留特定領域および保存領域に記憶されたデータは、始動入賞時に読出して、変動表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象となる変動表示を開始するより前に、特別図柄の変動表示の保留情報などに基づいて実行可能となる先読み予告演出に用いてもよい。
【0124】
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときには、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、合算保留記憶数指定コマンド等のコマンドが主基板31から演出制御基板80へと送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100のRAM103に設けられた始動入賞時受信コマンドバッファには、受信した図柄指定コマンド、変動種別コマンド、合算保留記憶数指定コマンド等の各種コマンドを対応付けて格納できるように、受信したコマンドを特定可能なデータを記憶する記憶領域が確保されている。
【0125】
この実施の形態において、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示に対応して行なわれる演出図柄の演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、演出図柄の変動表示動作、リーチ演出等における演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出動作というような、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。また、予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。
【0126】
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。パチンコ遊技機1においては、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。
【0127】
メイン処理においては、たとえば、必要な初期設定処理、通常時の初期化処理、通常時以外の遊技状態復旧処理、乱数回路設定処理(乱数回路503を初期設定)、表示用乱数更新処理(変動パターンの種別決定、変動パターン決定等の各種乱数の更新処理)、および、初期値用乱数更新処理(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタのカウント値の初期値の更新処理)等が実行される。
【0128】
図8は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CPU56は、図8に示すステップS(以下、単に「S」と示す)20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S21)。
【0129】
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
【0130】
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数および大当り種別判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(判定用乱数更新処理:S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S24,S25)。
【0131】
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
【0132】
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
【0133】
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:S28)。さらに、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S29)。
【0134】
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S30)。
【0135】
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S31:出力処理)。
【0136】
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S32)。
【0137】
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S33)。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
【0138】
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は所定時間毎に起動されることになる。
【0139】
図9は、特別図柄プロセス処理(S26)を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理においては、始動口スイッチ通過処理を実行する(S312)。そして、内部状態に応じて、S300〜S307のうちのいずれかの処理を行なう。
【0140】
遊技制御用マイクロコンピュータ560において、RAM55には、前述したように、第1始動入賞口13への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データ(第1保留記憶データ)が記憶される第1保留記憶バッファと、第2始動入賞口14への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データ(第2保留記憶データ)が記憶される第2保留記憶バッファとが設けられている。
【0141】
始動口スイッチ通過処理では、第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、第1保留記憶バッファに未記憶領域がなくなるまで第1保留記憶データの記憶数を計数する第1保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。さらに、合算保留記憶数カウンタの値を1増やし、合算後の合算保留記憶数カウンタの値に対応した保留特定領域に「第1」を示すデータを保存(格納)する処理を実行する。一方、第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、第2保留記憶バッファに未記憶領域がなくなるまで、第2保留記憶データの記憶数を計数する第2保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。さらに、合算保留記憶数カウンタの値を1増やし、合算後の合算保留記憶数カウンタの値に対応した保留特定領域に「第2」を示すデータを保存(格納)する処理を実行する。
【0142】
S300〜S307の処理は、以下のような処理である。特別図柄通常処理(S300)は、変動表示の表示結果を大当りとするか否かの決定、および、大当りとする場合の大当り種別の決定等を行なう処理である。変動パターン設定処理(S301)は、変動パターンの決定(変動パターン種別判定用乱数および変動パターン判定用乱数を用いた変動パターンの決定)、および、決定された変動パターンに応じて変動時間を計時するための変動時間タイマの計時開始等の制御を行なう処理である。
【0143】
表示結果指定コマンド送信処理(S302)は、演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行なう処理である。特別図柄変動中処理(S303)は、変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過すると特別図柄停止処理にプロセスを進める処理である。特別図柄停止処理(S304)は、決定された変動パターンに対応する変動時間の経過が変動時間タイマにより計時されたときに第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる処理である。
【0144】
大入賞口開放前処理(S305)は、大当りの種別に応じて、特別可変入賞球装置20において大入賞口を開放する制御等を行なう処理である。大入賞口開放中処理(S306)は、大当り遊技状態中のラウンド表示演出用の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御、および、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう処理である。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、大入賞口開放前処理(S305)に移行する。また、全てのラウンドを終えた場合には、大当り終了処理(S307)に移行する。大当り終了処理(S307)は、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御等を行なう処理である。
【0145】
図10は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、特別図柄プロセス処理で実行中の処理のプロセスフラグを確認することにより、現在が大当り遊技状態中であるか否かを確認する(S1210)。現在が大当り遊技状態中であれば、処理を終了する。一方、現在が大当り遊技状態中でなければ、CPU56は、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(S1211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、S1222に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1保留記憶バッファに未記憶領域がないかどうか(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が50であるか否か)を確認する(S1212)。第1保留記憶バッファに未記憶領域がないときは、S1222に移行する。
【0146】
第1保留記憶バッファに未記憶領域があるときに、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1214)。また、CPU56は、図7で説明した第1始動入賞口13、または、第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(S1215)。
【0147】
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。たとえば、CPU56は、図7に示す保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
【0148】
図7(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では100)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13、または、第2始動入賞口14への入賞に基づき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。したがって、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13、または、第2始動入賞口14への入賞順番が記憶される。
【0149】
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図7(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(S1216)。S1216の処理では、大当り判定用乱数(ランダムR)、大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
【0150】
次いで、CPU56は、検出した始動入賞に基づく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時に予め判定する入賞時演出処理を実行する(S1217)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果に基づいて、図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1218)とともに、変動種別コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1219)。また、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1220)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1221)。
【0151】
S1218,S1219の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態、低確率状態、高ベース状態、低ベース状態等の遊技状態)にかかわらず、第1始動入賞口13に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動種別コマンドの両方が、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
【0152】
また、この実施の形態では、S1218〜S1221の処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
【0153】
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(S1222)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶バッファに未記憶領域がないかどうか(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が50であるか否か)を確認する(S1223)。第2保留記憶バッファに未記憶領域がないときは、そのまま処理を終了する。
【0154】
第2保留記憶バッファに未記憶領域があるときに、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1224)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1225)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(S1226)。
【0155】
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図8(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(S1227)。なお、S1227の処理では、大当り判定用乱数(ランダムR)、大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
【0156】
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(S1228)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果に基づいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1229)とともに、変動種別コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1230)。また、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1231)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1232)。
【0157】
S1229,S1230の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態、低確率状態、高ベース状態、低ベース状態等の遊技状態)にかかわらず、第2始動入賞口14に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動種別コマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
【0158】
また、この実施の形態では、S1229〜S1232の処理が実行されることによって、第2始動入賞口14への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第2始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
【0159】
図11は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるかどうかを確認する(S51)。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのどちらにも保留記憶データがない場合には、まだ客待ち状態指定コマンドを送信していなければ、客待ち状態モードを指定する客待ち状態指定コマンドを送信するための処理をし(S77)、特別図柄通常処理を終了する。ここで、客待ち状態指定コマンドを送信すると、客待ち状態指定コマンドを送信したことを示す客待ち状態指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ち状態指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ち状態指定コマンド送信済フラグがセットされていることに基づいて、重ねて客待ち状態指定コマンドを送信しないように制御される。このような客待ち状態指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされる。
【0160】
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるときに、CPU56は、保留特定領域(図7(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(S52)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(S52のN)、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(S53)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(S52のY)、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S54)。
【0161】
この実施の形態では、以下、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたか「第2」を示すデータが設定されたかに応じて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示とを、共通の処理ルーチンを用いて実行する。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたときには、第1保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示が行なわれる。一方、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されたときには、第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示が行なわれる。
【0162】
S52〜S54の処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順にしたがって、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される。
【0163】
次に、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の保留記憶バッファに格納する(S55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の保留記憶バッファに格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の保留記憶バッファに格納する。
【0164】
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
【0165】
S56の処理を実行した後、RAM55に形成され合算保留記憶数を計数する合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(S57)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存し、かつ、保留特定記憶領域に格納されている内容をシフトする。
【0166】
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,…)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,…)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2,3…)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,…の順番と一致する。
【0167】
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、S300〜S307の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
【0168】
次に、CPU56は、保留記憶バッファからランダムR(大当り判定用乱数)を読出し、大当り判定モジュールを実行する(S61)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のS1216や始動口スイッチ通過処理のS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り判定用乱数を読出し、大当り判定を行なう。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値(図5参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
【0169】
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図5(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図5(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当り判定の処理を行ない、遊技状態が通常遊態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当り判定の処理を行なう。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(S61のY)、S71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
【0170】
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行なわれる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的に、確変フラグは、確変大当りとなったときに、大当り終了処理(図9のS307)においてセットされ、次回の大当りが決定されたという条件が成立したときに、特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
【0171】
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(S61のN)、後述するS75に進む。
【0172】
S61において大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれかの大当り判定値に一致すればCPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(S71)。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定用テーブルおよび図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルのうち、いずれかのテーブルを選択する(S72)。具体的に、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図5(B)に示す第1特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合において、図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。
【0173】
次に、CPU56は、始動口スイッチ通過処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り種別判定用乱数を読出し、S72で選択した大当り種別判定テーブルを用いて、保留記憶バッファに格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した大当り種別および大当り図柄を決定する(S73)。
【0174】
図5(B),(C)に示すように、第1特別図柄および第2特別図柄については、大当り種別ごとに大当り図柄が異なるように大当り種別と大当り図柄との関係が設定されており、大当り種別と大当り図柄とが同時に決定されるので、大当り図柄と、大当り種別に応じた遊技制御との対応関係が単純化するため、遊技制御の複雑化を防ぐことができる。
【0175】
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示す大当り種別データをRAM55における大当り種別バッファに設定する(S74)。たとえば大当り種別が「通常大当り」の場合には、大当り種別データとして「01」が設定される。大当り種別が「確変大当り」の場合には、大当り種別データとして「02」が設定される。
【0176】
次に、CPU56は、特別図柄の停止図柄を設定する(S75)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄として設定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、S73により決定された大当り図柄を特別図柄の停止図柄に設定する。すなわち、大当り種別が「確変大当り」に決定されたときには「7」を特別図柄の停止図柄に設定する。大当り種別が「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定する。
【0177】
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S76)。
【0178】
前述した表示結果指定コマンド送信処理(S302)においては、CPU56が、決定されている大当りの種類、または、はずれに応じて、表示結果を指定する表示結果1指定〜表示結果3指定コマンドのいずれかの演出制御コマンド(図6参照)を送信する制御を行なう。
【0179】
また、前述した特別図柄変動中処理(S303)においては、CPU56は、変動時間タイマを1減算し、変動時間タイマがタイムアウトしたら、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(S304)に対応した値に更新し、特別図柄停止処理に進む。
【0180】
変動表示の結果、大当りとなるときには、大入賞口開放前処理(S305)、大入賞口開放中処理(S306)、および、大当り終了処理(S307)が実行されることにより、大当り遊技状態に制御される。大当り終了処理(S307)において、確変大当りの終了時には、確変フラグおよび時短フラグがセットされ、通常大当りの終了時には、時短フラグがセットされない。これにより、確変大当りの終了後には、確変状態および時短状態に制御され、通常大当りの終了後には、時短状態に制御されない。確変フラグおよび時短フラグは、次回の大当りが発生したときに一旦リセットされ、その大当りが確変大当りであるときは、再びセットされ、その大当りが通常大当りであるときは、セットされない。確変フラグがリセットされることにより、確変状態を終了させる制御が行なわれる。時短フラグがリセットされることにより、時短状態を終了させる制御が行なわれる。
【0181】
次に、大当り遊技状態において保留記憶情報の全部を消去する保留消去制御例を説明する。前述したように、保留記憶情報の全部を消去する制御は、大当り遊技状態の開始時に実行してもよく、大当り遊技状態の終了時に実行してもよい。
【0182】
〔保留記憶情報の全部を消去する第1全保留消去制御例〕
まず、大当り遊技状態の開始時において保留記憶情報の全部を消去する第1全保留消去制御例を説明する。図12は、第1全保留消去制御が実行されるときに演出表示装置9で実行される演出を示す表示画面図である。
【0183】
図12(A)〜(G)では、始動入賞の発生および変動表示の実行に応じて保留表示が増減する演出制御と、大当り遊技状態の開始時に保留記憶情報の全部を消去する演出制御とが示されている。
【0184】
図12において、左,中,右の演出図柄91,92,93は、変動表示中の状態が下向き矢印で示されている。図12(A)〜(D)のように、演出表示装置9の表示領域においては、左,中,右の演出図柄91,92,93が変動表示する領域の下側および上側において、保留記憶情報の数に対応して、円形の保留画像Hを表示することにより多数の保留表示を行なうことが可能な保留表示エリア18cが設けられている。
【0185】
図12(A)〜(C)に示すように、保留表示エリア18cにおいては、第1始動入賞および第2始動入賞の発生により保留記憶数が増加するときには、保留記憶情報数に応じた個数の保留画像Hが、右横方向に増加表示され、さらに上方向に増加表示される態様で、下から順番に複数列をなして示される。一方、図12(D)に示すように、保留記憶情報に基づく変動表示の実行により保留記憶数が減少するときには、変動表示に用いられた保留画像H(最下列の最左側の保留画像)が消去され、その他の保留画像Hが増加時とは逆の方向にシフトする態様で、移動表示される。
【0186】
保留画像Hは、最大100個まで表示可能である。図12では、30個程の保留記憶数に応じて保留画像Hを表示可能な第1表示状態が示されている。保留記憶数が第1表示状態で表示可能な最大限の保留画像Hの数を超えると、保留画像Hの1個の表示サイズが縮小されるとともに横方向の保留画像H数および上下方向の表示列数が変更されることにより、最大100個の保留画像Hを表示可能な第2表示状態に変化する演出制御が実行される。
【0187】
そして、演出図柄91,92,93により大当り表示結果が表示されて大当り遊技状態となるときには、図12(E)に示すように、大当り遊技状態の開始時において、それまでに保留記憶されていた保留記憶情報の全部が消去されることに伴なって、演出表示装置9で表示されていた保留画像Hの全部を消去する演出制御が実行される。これにより、演出装置9での保留画像Hは、全部が消去された全消去状態となる。
【0188】
図12(F)に示すように、大当り遊技状態は、保留画像Hの全消去状態から開始される。また、大当り遊技状態中は、図10のS1210に示すように、第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのどちらが遊技球を検出しても、保留記憶がされない遊技制御がされることに応じて、保留画像Hの全消去状態が継続される。
【0189】
図13は、大当り遊技状態の開始時において保留記憶情報の全部を消去する第1全保留消去制御を実現するために用いる遊技制御の処理である大入賞口開放前処理(S305)を示すフローチャートである。
【0190】
大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を1減算する(S401)。大入賞口制御タイマは、大当り遊技状態における制御時間を管理するための計時手段である。この時点において大入賞口制御タイマには、演出表示装置9で大当りが発生したことを報知するファンファーレ演出を実行する大当り表示の時間に相当する値が、大入賞口開放前処理の実行前に設定されている。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(S402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ、処理を終了する。これにより、大当りが発生したことを報知するファンファーレ演出を実行するための時間中は、大入賞口開放前処理の実行が継続される。
【0191】
大入賞口制御タイマの値が0になった場合に、CPU56は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S403)。CPU56は、大当り遊技中のラウンド数をカウントするための開放回数カウンタの値を確認することによりラウンド数を認識する。そして、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(特別可変入賞球装置20)を開放する制御を行なうとともに(S404)、開放回数カウンタの値を−1する(S405)。
【0192】
また、大入賞口制御タイマに、各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間に応じた値として、大当りの開放パターンデータに基づく、各ラウンドの開放時間に相当する値を設定する(S406)。ラウンドの開放時間は、ROM54に記憶されている大当り遊技状態での開放パターンデータを参照して設定する。たとえば、開放時間が29秒に設定される。
【0193】
次に、現在保留記憶情報として記憶している第1保留記憶情報および第2保留記憶情報の全部を消去する(S407)。具体的には、前述した第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶情報の全部を消去する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100に対し、保留記憶情報の全部を消去したことを知らせるために、保留記憶消去指定コマンドを送信する(S408)。次に、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(S306)に応じた値に更新し(S409)、処理を終了する。なお、図13におけるS407およびS408は、第2全保留消去制御を実行するパチンコ遊技機において設けられない。
【0194】
大当り遊技状態の開始時には、大入賞口開放前処理の実行に対応して、大当り遊技状態の開始を示すファンファーレ演出が演出制御用マイクロコンピュータ100により実行されるが、S408に示すように、保留記憶消去指定コマンドが、大入賞口開放前処理の終了時に送信されるので、この例では、ファンファーレ演出の終了時において、図12(E)のような保留記憶情報を消去する演出が実行される。このように、遊技者に保留記憶情報を消去したことを明確に報知する方が、明確に報知しない場合と比べて、遊技者に保留記憶情報の消去に関する不信感を与えないので、好ましい演出方法となる。
【0195】
なお、S408の保留記憶消去指定コマンドを用意せずに、たとえば、大当り遊技状態の開始を示すファンファーレ演出の実行を指定するコマンド(たとえば、大当り開始指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100が受信したときに、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、毎回保留記憶情報を消去する演出を実行する制御をしてもよい。このような制御を行なう場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で保留記憶消去指定コマンドを用意しなくて済むので、遊技制御に関するデータ容量(コマンドに関するデータ容量)を削減することができる。
【0196】
大入賞口開放前処理において、S407が実行されることにより、大当り遊技状態の開始時において、現在保留記憶情報として記憶している第1保留記憶情報および第2保留記憶情報の全部を消去する制御が実行可能となる。これにより、大当り遊技状態の開始に対応して、全部の保留記憶情報が消去されるので、図7に示すように多数の保留記憶情報を記憶可能なパチンコ遊技機1において、保留記憶情報数が多くなり過ぎないようにすることができる。
【0197】
また、図10のS1210が実行されることにより、大当り遊技状態中において新たな保留記憶情報が記憶されなくなるので、大当り遊技状態の開始時に保留記憶情報を消去したにもかかわらず、大当り遊技状態中において新たに保留記憶情報が貯まってしまうのを防ぐことができる。
【0198】
また、S408が実行されることにより、保留記憶消去指定コマンドの送信に基づき、演出制御用マイクロコンピュータ100において、図12(E)に示すような大当り遊技状態の開始時における保留表示の全部消去の演出を実行することが可能となる。
【0199】
なお、前述のように大当り遊技状態中において、新たな保留記憶情報が記憶されなくなる制御が行なわれて始動入賞が無効になる場合でも、入賞に基づく賞球の払出しは行なうようにした方がよい。
【0200】
〔保留記憶情報の全部を消去する第2全保留消去制御例〕
次に、大当り遊技状態の終了時において保留記憶情報の全部を消去する第2全保留消去制御例を説明する。図14は、第2全保留消去制御が実行されるときに演出表示装置9で実行される演出を示す表示画面図である。
【0201】
図14(A)〜(G)では、始動入賞の発生および変動表示の実行に応じて保留表示が増減する演出制御と、大当り遊技状態の終了時に保留記憶情報の全部を消去する演出制御とが示されている。
【0202】
図14の第2全保留消去制御が、図12に示した第1全保留消去制御と異なるのは、次の点である。
【0203】
図14(E),(F)に示すように、演出図柄91,92,93により大当り表示結果が表示されて大当り遊技状態となるときには、大当り遊技状態の開始時ではなく、大当り遊技状態の終了時において、それまでに保留記憶されていた保留記憶情報の全部が消去されることに伴なって、演出表示装置9で表示されていた保留画像Hの全部を消去する演出制御が実行される。これにより、図14(F)に示すように、大当り遊技状態の終了時において、演出装置9での保留画像Hは全部が消去された全消去状態となる。
【0204】
図14(E)に示すように、大当り遊技状態は、保留画像Hが表示された状態から開始される。また、第1全保留消去制御の場合と同様に、大当り遊技状態中は、図10のS1210に示すように、第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのどちらが遊技球を検出しても、保留記憶がされない遊技制御がされることに応じて、保留画像Hの全消去状態が継続される。
【0205】
図15は、大当り遊技状態の終了時において保留記憶情報の全部を消去する第2全保留消去制御を実現するために用いる遊技制御の処理である大当り終了処理(S307)を示すフローチャートである。
【0206】
大当り終了処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を1減算する(S451)。この時点において大入賞口制御タイマには、演出表示装置9で大当りが終了することを報知するエンディング演出を実行する大当り終了表示の時間に相当する値が、処理が実行される前に大当り終了時間としてセットされている。そして、大入賞口制御タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了時間が経過したか否か確認する(S452)。経過していなければ処理を終了する。これにより、大当りが終了することを報知するエンディング演出を実行するための時間中は、大当り終了処理の実行が継続される。一方、経過していれば、大当りフラグをリセットする(S453)。
【0207】
次に、終了する大当りの種別が確変大当りに該当するか否か確認する(S454)。S454においては、RAM55における大当り種別バッファに設定した大当り種別を示すデータに基づいて、大当りの種別が確認される。終了する大当りの種別が確変大当りでないとき(通常大当りであるとき)は、大当り遊技状態の終了後に低確率状態および低ベース状態にするために、確変フラグおよび時短フラグはセットせず、S459に進む。一方、終了する大当りの種別が確変大当りであるときは、高確率状態および高ベース状態にするために、確変フラグをセットし(S455)、時短フラグをセット(S456)する。
【0208】
次に、大当り遊技状態終了後の遊技状態を特定するために、確変状態指定コマンドを送信する(S457)とともに、時短状態指定コマンドを送信するための制御を行ない(S458)、S459に進む。S459では、現在保留記憶情報として記憶している第1保留記憶情報および第2保留記憶情報の全部を消去する(S459)。具体的には、前述した第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶情報の全部を消去する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100に対し、保留記憶情報の全部を消去したことを知らせるために、保留記憶消去指定コマンドを送信する(S460)。次に、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に応じた値に更新し(S461)、処理を終了する。なお、図15におけるS459およびS460は、第1全保留消去制御を実行するパチンコ遊技機において設けられない。
【0209】
大当り遊技状態の終了時には、大当り終了処理の実行に対応して、大当り遊技状態の終了を示すエンディング演出が演出制御用マイクロコンピュータ100により実行されるが、S460に示すように、保留記憶消去指定コマンドが、大当り遊技状態の終了時に送信されるので、この例では、エンディング演出の終了時において、図14(F)のような保留記憶情報を消去する演出が実行される。
【0210】
大当り終了処理において、S459が実行されることにより、大当り遊技状態の終了時において、現在保留記憶情報として記憶している第1保留記憶情報および第2保留記憶情報の全部を消去する制御が実行可能となる。これにより、大当り遊技状態の終了に対応して、全部の保留記憶情報が消去されるので、図7に示すように多数の保留記憶情報を記憶可能なパチンコ遊技機1において、保留記憶情報数が多くなり過ぎないようにすることができる。なお、大当り遊技状態の終了に対応して保留記憶情報を消去する制御パターンに関しては、大当り遊技状態中に新たな保留記憶情報を記憶可能として保留記憶情報が貯まるようにしてもよい。ただし、そのような制御パターンに関しては、いずれにしても大当り遊技状態の終了に対応して保留記憶情報を消去するので、大当り遊技状態中に新たな保留記憶情報を記憶不可能とする方が、遊技者に不信感を与えにくくなるので好ましい。
【0211】
また、図10のS1210が実行されることにより、大当り遊技状態中において新たな保留記憶情報が記憶されなくなるので、大当り遊技状態の終了時に保留記憶情報が消去されるにもかかわらず有利状態中に新たに保留記憶情報が貯まってしまうことを防ぐことができ、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
【0212】
また、S460が実行されることにより、保留記憶消去指定コマンドの送信に基づき、演出制御用マイクロコンピュータ100において、図14(F)に示すような大当り遊技状態の終了時における保留表示の全部消去の演出を実行することが可能となる。
【0213】
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100の動作を説明する。図16は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
【0214】
演出制御用CPU101は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。演出制御メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
【0215】
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドがどのようなことを指示するコマンドであるかを特定可能なフラグ等のデータをセットする処理(たとえば、RAM103に設けられた各種コマンド格納領域に受信したコマンドを特定可能なデータを格納する処理等)等を行なう(コマンド解析処理:S704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、S704で解析した演出制御コマンドの内容にしたがって演出表示装置9での演出図柄の変動表示等の各種演出を行なうために、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出制御を実行する。
【0216】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数(演出図柄の左停止図柄決定用のSR1−1、演出図柄の中停止図柄決定用のSR1−2、演出図柄の右停止図柄決定用のSR1−3等)を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S706)。このような乱数SR1−1〜SR1−3等のそれぞれは、ソフトウェアによりカウント値を更新するランダムカウンタのカウントにより生成されるものであり、それぞれについて予め定められた範囲内でそれぞれ巡回更新され、それぞれについて定められたタイミングで抽出されることにより乱数として用いられる。
【0217】
次いで、保留表示エリアにおける保留表示の表示状態の制御(保留画像の増加表示、保留画像のシフト、保留画像の消去等)を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(S707)。
【0218】
このような演出制御メイン処理が実行されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ100では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信され、受信した演出制御コマンドに応じて、演出表示装置9、各種ランプ、および、スピーカ27L,27R等の演出装置を制御することにより、遊技状態に応じた各種の演出制御が行なわれる。
【0219】
図17は、保留記憶表示制御処理(S707)を示すフローチャートである。保留記憶表示制御処理において、演出制御用CPU101は、以下のような処理を実行する。
【0220】
まず、第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンドの受信時であるか否かを確認する(S731)。S731で受信時であるときは、新たな始動入賞の発生に対応して、図12(A)〜図12(C)および図14(A)〜図14(C)に示すような態様で保留画像Hを増加させる表示が行なわれ(S732)、処理を終了する。一方、S731で受信時ではないときは、変動パターン指定コマンドの受信時である否かを確認する(S733)。S733で受信時であるときは、新たな変動表示の実行に対応して、図12(D)および図14(D)に示すような態様で保留画像Hを減少させる表示が行なわれ(S734)、処理を終了する。
【0221】
S733で受信時ではないときは、保留記憶消去指定コマンドの受信時であるか否かを確認する(S735)。S735で受信時であるときは、設定された消去パターンで保留画像Hを消去し(S736)、処理を終了する。一方、S735で受信時でないときは、処理を終了する。
【0222】
第1全保留消去制御を実行するパチンコ遊技機では、大当り遊技状態の開始時において、保留記憶消去指定コマンドを受信し、設定された消去パターンが保留記憶情報の全部を消去する消去パターンであるので、S735,S736が実行されることにより、図12(E)のように、大当り遊技状態の開始時において、全部の保留画像Hを消去する演出が行なわれる。
【0223】
また、第2全保留消去制御を実行するパチンコ遊技機では、大当り遊技状態の終了時において、保留記憶消去指定コマンドを受信し、設定された消去パターンが保留記憶情報の全部を消去する消去パターンであるので、S735,S736が実行されることにより、図14(F)のように、大当り遊技状態の終了時において、全部の保留画像Hを消去する演出が行なわれる。
【0224】
この実施の形態では、第1保留記憶情報および第2保留記憶情報のそれぞれについて、保留記憶情報の記憶可能数として、最長の変動時間に基づいて算出される発生可能な最大の保留記憶数である50が設定されている。なお、保留記憶情報の記憶可能数としては、実際の遊技において各変動パターンが決定される確率に当該変動パターンの変動時間を乗じた平均変動時間を算出するとともに、これら平均変動時間の変動パターンの変動が所定回数連続して発生することを想定して、平均変動時間に所定回数を乗じた時間において発射可能な最大球数から該時間において実行される変動回数を減じた数、つまり、実際の遊技における複数の変動表示を考慮した記憶可能数を設定しても良いし、更に、遊技領域に穿設された釘の配置等から統計的に得られた始動入賞の入賞確率に基づいて算出される想定最大保留数よりもやや多い数を設定しても良い。すなわち、実際の遊技において全ての保留記憶領域にデータが記憶されてしまう可能性のない保留記憶数や、全ての保留記憶領域にデータを記憶することが困難な保留記憶数、例えば、一日に発射可能な最大球数(13(時間)×60(分)×100(1分間の発射可能最大数)=78000)や、過去の遊技履歴に基づく一日に第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞した最大入賞数よりも多い数を記憶可能数に設定すればよい。
【0225】
[第2実施形態]
第2実施形態では、第1実施形態で説明した第1全保留消去制御のような大当り遊技状態の開始時に保留記憶情報を消去する他の例として、大当り遊技状態の開始時に保留記憶情報のうちの一部を消去する第1一部保留消去制御例を説明する。
【0226】
図18は、第2実施形態による第1一部保留消去制御が実行されるときに演出表示装置9で実行される演出を示す表示画面図である。図18(A)〜(G)では、始動入賞の発生および変動表示の実行に応じて保留表示が増減する演出制御と、大当り遊技状態の開始時に保留記憶情報の一部を消去する演出制御とが示されている。
【0227】
図18の第1一部保留消去制御が、図12に示した第1全保留消去制御と異なるのは、次の点である。
【0228】
図18(E)に示すように、演出図柄91,92,93により大当り表示結果が表示されて大当り遊技状態となるときには、大当り遊技状態の終了時において、それまでに保留記憶されていた保留記憶情報の一部が消去されることに伴なって、演出表示装置9で表示されていた保留画像Hの一部を消去する演出制御が実行される。
【0229】
具体的に、第2実施形態では、図15のS459で、最も古い保留記憶情報4個のような所定数を超える記憶情報のうち、当該所定数以外の保留記憶情報である一部の保留記憶情報が消去される。そして、図16のS736で保留画像Hを消去する消去パターンとして、最も古い保留記憶情報4個のような所定数を超える記憶情報のうち、当該所定数以外の保留記憶情報である一部の保留記憶情報が消去される。保留記憶情報4個のような所定数を残した一部の保留記憶情報(当該4個以外の保留記憶情報)を消去する消去パターンにより保留画像を消去することにより、図18(E)のような一部の保留記憶情報を消去する演出が実行される。
【0230】
第2実施形態によれば、大当り遊技状態の開始時において、現在保留記憶情報として記憶している第1保留記憶情報および第2保留記憶情報の一部を消去する制御が実行可能となる。これにより、大当り遊技状態の開始に対応して、一部の保留記憶情報が消去されるので、図7に示すように多数の保留記憶情報を記憶可能なパチンコ遊技機1において、保留記憶情報数が多くなり過ぎないようにすることができる。
【0231】
また、大当り遊技状態の開始時に所定数を超える保留記憶情報が消去されることにより、過剰に多くなり過ぎない保留記憶数の範囲内で、大当り遊技状態の終了後に好適な数の保留記憶情報を確保することができる。
【0232】
なお、大当り遊技状態の開始時に消去せずに残す保留記憶情報としては、大当り遊技状態の開始時に存在するすべての保留記憶情報のうちからランダムに所定数の保留記憶情報を選択するようにしてもよい。
【0233】
また、第2実施形態のように保留記憶情報の一部を消去する制御を行なう場合において、大当り遊技状態の開始時点で、残すべき所定数について保留記憶情報数が不足するときには、保留記憶情報数が当該所定数に達するまで、大当り遊技状態中において、新たな保留記憶情報の記憶が可能となるように制御してもよい。
【0234】
大当り遊技状態の開始時において、現在保留記憶情報として記憶している第1保留記憶情報および第2保留記憶情報を消去する制御は、第1実施形態のように保留記憶情報の全部を消去してもよく、第2実施形態のように保留記憶情報の一部を消去してもよい。つまり、大当り遊技状態の開始時において、現在保留記憶情報として記憶している第1保留記憶情報および第2保留記憶情報を消去する制御は、保留記憶情報の少なくとも一部を消去するものであればよい。
【0235】
[第3実施形態]
第3実施形態では、第1実施形態で説明した第2全保留消去制御のような大当り遊技状態の終了時に保留記憶情報を消去する他の例として、大当り遊技状態の終了時に保留記憶情報のうちの一部を消去する第2一部保留消去制御例を説明する。
【0236】
図19は、第3実施形態による第2一部保留消去制御が実行されるときに演出表示装置9で実行される演出を示す表示画面図である。図19(A)〜(G)では、始動入賞の発生および変動表示の実行に応じて保留表示が増減する演出制御と、大当り遊技状態の終了時に保留記憶情報の一部を消去する演出制御とが示されている。
【0237】
図19の第2一部保留消去制御が、図14に示した第2全保留消去制御と異なるのは、次の点である。
【0238】
図19(F)に示すように、演出図柄91,92,93により大当り表示結果が表示されて大当り遊技状態となるときには、大当り遊技状態の終了時において、それまでに保留記憶されていた保留記憶情報の一部が消去されることに伴なって、演出表示装置9で表示されていた保留画像Hの一部を消去する演出制御が実行される。
【0239】
具体的に、第3実施形態では、図15のS459で、最も古い保留記憶情報4個のような所定数を超える記憶情報のうち、当該所定数以外の保留記憶情報である一部の保留記憶情報が消去される。そして、図16のS736で保留画像Hを消去する消去パターンとして、最も古い保留記憶情報4個のような所定数を超える記憶情報のうち、当該所定数以外の保留記憶情報である一部の保留記憶情報が消去される。保留記憶情報4個のような所定数を残した一部の保留記憶情報(当該4個以外の保留記憶情報)を消去する消去パターンにより保留画像を消去することにより、図19(F)のような一部の保留記憶情報を消去する演出が実行される。
【0240】
第3実施形態によれば、大当り遊技状態の終了時において、現在保留記憶情報として記憶している第1保留記憶情報および第2保留記憶情報の一部を消去する制御が実行可能となる。これにより、大当り遊技状態の終了に対応して、一部の保留記憶情報が消去されるので、図7に示すように多数の保留記憶情報を記憶可能なパチンコ遊技機1において、保留記憶情報数が多くなり過ぎないようにすることができる。
【0241】
また、大当り遊技状態の終了時に所定数を超える保留記憶情報が消去されることにより、過剰に多くなり過ぎない保留記憶数の範囲内で、大当り遊技状態の終了後に好適な数の保留記憶情報を確保することができる。
【0242】
なお、大当り遊技状態の終了時に消去せずに残す保留記憶情報としては、大当り遊技状態の開始時に存在するすべての保留記憶情報のうちからランダムに所定数の保留記憶情報を選択するようにしてもよい。
【0243】
また、第3実施形態のように保留記憶情報の一部を消去する制御を行なう場合において、大当り遊技状態の開始時点で、残すべき所定数について保留記憶情報数が不足するときには、保留記憶情報数が当該所定数に達するまで、大当り遊技状態中において、新たな保留記憶情報の記憶が可能となるように制御してもよい。
【0244】
大当り遊技状態の終了時において、現在保留記憶情報として記憶している第1保留記憶情報および第2保留記憶情報を消去する制御は、第1実施形態のように保留記憶情報の全部を消去してもよく、第3実施形態のように保留記憶情報の一部を消去してもよい。つまり、大当り遊技状態の終了時において、現在保留記憶情報として記憶している第1保留記憶情報および第2保留記憶情報を消去する制御は、保留記憶情報の少なくとも一部を消去するものであればよい。
【0245】
[第4実施形態]
第4実施形態では、大当りの種類別に保留記憶情報の消去態様を異ならせる例を説明する。第4実施形態に示す保留消去態様の選択は、第1実施形態〜第3実施形態で説明した大当り遊技状態の開始時に保留記憶情報を消去する制御と大当り遊技状態の終了時に保留記憶情報を消去する制御とのいずれについても適用可能である。
【0246】
図20は、第4実施形態による大当り種類別の保留消去制御を実行するときに用いる保留消去態様選択テーブルを示す図である。図20の保留消去態様選択テーブルは、ROM54に記憶されている。図20に示すように、大当り種類が確変大当りであるときは、保留消去態様として、第2実施形態および第3実施形態に示したような保留記憶情報の一部を消去する一部保留消去態様が選択されて用いられる。一方、大当り種類が通常大当りであるときは、保留消去態様として、第1実施形態に示したような保留記憶情報の全部を消去する全部保留消去態様が選択されて用いられる。
【0247】
このような保留消去態様選択テーブルを用いた保留消去態様の選択は、たとえば、図13のS407の実行前、または、図15のS457の実行前に行なわれる。そして、選択された保留消去態様を指定する保留記消去コマンドがS408またはS458により送信され、その保留記消去コマンドにしたがって、演出制御用マイクロコンピュータ100が保留画像Hを消去する処理を実行する。
【0248】
確変大当りであるときに、保留記憶情報の一部が消去されると、大当り遊技状態終了後にある程度の保留記憶情報が残った状態から遊技が実行されるので、大当り遊技状態終了後の確率変動状態において、その保留記憶情報を用いた先読み演出等の各種演出(たとえば後述する保留連演出等)が実行できる。通常大当りであるときに、保留記憶情報の全部が消去されると、大当り遊技状態終了後にある保留記憶情報が「0」の状態から遊技が実行されるが、通常大当りの終了後は一般的に遊技を直ちに止める遊技者が多数であるので、保留記憶情報が全部消去されても遊技者があまり不満を感じないものと考えられる。
【0249】
第4実施形態によれば、大当り遊技状態の種類に応じて保留記憶情報の消去態様が異なることにより、大当り遊技状態の種類に応じて保留記憶情報数が多くなり過ぎないようにすることができる。
【0250】
なお、確変大当りであるときに保留記憶情報の一部を消去する保留消去態様が選択され、通常大当りであるときに保留記憶情報の全部を消去する保留消去態様が選択されるようにしてもよい。
【0251】
また、前述した実施形態では、第1保留記憶情報と第2保留記憶情報とを入賞順番にしたがって変動表示に用いる例を示した。しかし、これに限らず、第1保留記憶情報と第2保留記憶情報との両方が存在するときに、第2保留記憶情報を第1保留記憶情報よりも優先して変動表示に用いるようにしてもよい。その場合には、大当り遊技状態終了後の実質的な確変状態への突入率を、第2保留記憶情報に基づく変動表示の方が、第1保留記憶情報に基づく変動表示よりも遊技者にとって有利なものとなるようにしてもよい。そのような構成においては、第2保留記憶情報に基づく変動表示の方が、第1保留記憶情報に基づく変動表示よりも遊技者にとって有利なものとなるため、確変大当りとなったときに、第1保留記憶情報が消去されずに残っていると、大当りとなっても第2保留記憶情報と比べて実質的な確変突入率が低いため、遊技者にとって不利となる。このような場合は、第4実施形態のように、確変大当りとなったときに全部の保留記憶情報が消去されると、第1保留記憶情報に基づく大当りの発生により確変状態が終了してしまうおそれを抑制することができる。
【0252】
[第5実施形態]
第5実施形態では、大当り遊技状態の前後の遊技状態別に保留記憶情報の消去態様を異ならせる例を説明する。第5実施形態に示す保留消去態様の選択は、第1実施形態〜第3実施形態で説明した大当り遊技状態の開始時に保留記憶情報を消去する制御と大当り遊技状態の終了時に保留記憶情報を消去する制御とのいずれについても適用可能である。
【0253】
図21は、第5実施形態による大当り遊技状態の前後の遊技状態別の保留消去制御を実行するときに用いる保留消去態様選択テーブルを示す図である。図21の保留消去態様選択テーブルは、ROM54に記憶されている。
【0254】
図21では、次のように保留消去態様の選択が行なわれる。たとえば低確低ベース状態で通常大当りが発生した場合のように、大当り前の遊技状態が低ベース状態であり、大当り後の遊技状態が低ベース状態である場合には、保留消去態様として、第1実施形態に示したような保留記憶情報の全部を消去する全部保留消去態様が選択されて用いられる。また、たとえば低確低ベース状態で確変大当りが発生した場合のように、大当り前の遊技状態が低ベース状態であり、大当り後の遊技状態が高ベース状態である場合には、保留消去態様として、全部保留消去態様が選択されて用いられる。
【0255】
また、たとえば高確高ベース状態で通常大当りが発生した場合のように、大当り前の遊技状態が高ベース状態であり、大当り後の遊技状態が低ベース状態である場合には、保留消去態様として、第2実施形態および第3実施形態に示したような保留記憶情報の一部を消去する一部保留消去態様が選択されて用いられる。また、たとえば高確高ベース状態で確変大当りが発生した場合のように、大当り前の遊技状態が高ベース状態であり、大当り後の遊技状態が高ベース状態である場合には、保留消去態様として、一部保留消去態様が選択されて用いられる。
【0256】
このような保留消去態様選択テーブルを用いた保留消去態様の選択は、たとえば、図13のS407の実行前、または、図15のS457の実行前に行なわれる。そして、選択された保留消去態様を指定する保留記消去コマンドがS408またはS458により送信され、その保留記消去コマンドにしたがって、演出制御用マイクロコンピュータ100が保留画像Hを消去する処理を実行する。
【0257】
大当り前の遊技状態が低ベース状態であり、大当り後の遊技状態が高ベース状態である場合には、保留消去態様として、全部保留消去態様が選択されて用いられると、たとえば、第1始動入賞による大当りで実質的に確変大当りに突入する割合が、第2始動入賞による大当りで確変大当りに突入する割合よりも低い等、第1始動入賞による大当りが第2始動入賞による大当りよりも遊技者にとって不利なときには、大当り遊技状態終了後の確変状態において、遊技者にとって不利な第1始動入賞による大当りの発生を抑制することができる。
【0258】
大当り前の遊技状態が高ベース状態であり、大当り後の遊技状態が高ベース状態である場合には、保留消去態様として、全部保留消去態様が選択されて用いられると、たとえば、大当り遊技状態終了後の高確率状態において、その保留記憶情報を用いた先読み演出等の各種演出(たとえば後述する保留連演出等)が実行できる。
【0259】
大当り前の遊技状態が高ベース状態であり、大当り後の遊技状態が低ベース状態である場合には、保留消去態様として、一部保留消去態様が選択されて用いられると、たとえば、大当り前の高確率状態から大当り後の低確率状態に遊技状態が移行した遊技者に、残された保留記憶情報を用いて、高確率状態への復活のチャンスを付与することができる。
【0260】
また、第5実施形態によれば、大当り遊技状態の前後の遊技状態に応じて保留記憶情報の消去態様が異なることにより、大当り遊技状態の前後の遊技状態に応じて保留記憶情報数が多くなり過ぎないようにすることができる。
【0261】
なお、大当り遊技状態の前後の遊技状態と選択される保留記憶情報の消去態様との関係は、図21に示す関係以外の関係で設定されてもよい。
【0262】
また、大当り遊技状態の前後の遊技状態と選択される保留記憶情報の消去態様との関係は、大当り遊技状態の前後の遊技状態として、確変状態(高確率状態)であるか非確変状態(低確率状態)であるかにより、保留記憶情報の消去態様が異なるようにしてもよい。
【0263】
また、大当り遊技状態の前後の遊技状態と選択される保留記憶情報の消去態様との関係は、大当り遊技状態の前後の遊技状態として、大当り確率(確変状態、非確変状態)と、ベース状態(高ベース、低ベース)との組合せた遊技状態別に、保留記憶情報の消去態様が異なるようにしてもよい。
【0264】
[第6実施形態]
第6実施形態では、特別図柄の種類別に保留記憶情報の消去態様を異ならせる例を説明する。第6実施形態に示す保留消去態様の選択は、第1実施形態〜第3実施形態で説明した大当り遊技状態の開始時に保留記憶情報を消去する制御と大当り遊技状態の終了時に保留記憶情報を消去する制御とのいずれについても適用可能である。
【0265】
図22は、第6実施形態による特別図柄の種類別の保留消去制御を実行するときに用いる保留消去態様選択テーブルを示す図である。図22の保留消去態様選択テーブルは、ROM54に記憶されている。図22に示すように、大当りが発生したときにおける保留記憶情報のうち、変動表示する特別図柄の種類が第1特別図柄であるときは、保留消去態様として、第2実施形態および第3実施形態に示したような保留記憶情報の一部を消去する一部保留消去態様が選択されて用いられる。一方、変動表示する特別図柄の種類が第2特別図柄であるときは、保留消去態様として、第1実施形態に示したような保留記憶情報の全部を消去する全部保留消去態様が選択されて用いられる。
【0266】
このような保留消去態様選択テーブルを用いた保留消去態様の選択は、たとえば、図13のS407の実行前、または、図15のS457の実行前に行なわれる。そして、選択された保留消去態様を指定する保留記消去コマンドがS408またはS458により送信され、その保留記消去コマンドにしたがって、演出制御用マイクロコンピュータ100が保留画像Hを消去する処理を実行する。
【0267】
保留記憶情報のうち、変動表示する特別図柄の種類が第1特別図柄である保留記憶情報については、保留記憶情報の一部が消去されると、大当り遊技状態終了後にある程度の保留記憶情報が残った状態から遊技が実行できる。たとえば通常大当りの大当り終了後は、低ベース状態となり始動入賞が高ベース状態よりも発生しにくいので、残った保留記憶情報により遊技者にチャンスを付与することができる。また、保留記憶情報のうち、変動表示する特別図柄の種類が第2特別図柄である保留記憶情報については、保留記憶情報の全部が消去されると、大当り遊技状態終了後に保留記憶情報が「0」の状態から遊技が実行されるので、たとえば確変大当りの大当り終了後は、高ベース状態となり始動入賞(第2始動入賞)が低ベース状態よりも発生しやすいので、保留記憶情報が全部消去されても遊技者があまり不満を感じないものと考えられる。
【0268】
第6実施形態によれば、特別図柄の種類に応じて保留記憶情報の消去態様が異なることにより、大当り遊技状態の終了後に、第1特別図柄による第1変動表示と第2特別図柄による第2変動表示との変動表示別に、好適な数の保留記憶情報を確保することができる。
【0269】
なお、第1特別図柄の保留記憶情報について保留記憶情報の全部を消去する保留消去態様が選択され、第2特別図柄の保留記憶情報について保留記憶情報の一部を消去する保留消去態様が選択されるようにしてもよい。
【0270】
また、第4実施形態〜第6実施形態のように、全保留消去制御と一部保留消去制御とを選択して実行する場合において、一部保留消去制御が選択されて保留消去をするときに、残すべき所定数について保留記憶情報数が不足する場合には、保留記憶情報数が当該所定数に達するまで、大当り遊技状態中において、新たな保留記憶情報の記憶が可能となるように制御してもよい。一方、全保留消去制御が選択されて保留消去をするときには、大当り遊技状態中において、新たな保留記憶情報の記憶が不可能となるように制御すればよい。
【0271】
[第7実施形態]
第7実施形態では、第2実施形態〜第6実施形態のように保留記憶情報のうちの一部を消去する一部保留消去制御を実行可能であり、当該制御を実行するときに、大当りに制御可能な保留記憶情報を優先的に残す消去態様を説明する。第7実施形態に示す保留消去態様の選択は、第2実施形態〜第6実施形態で説明した大当り遊技状態の開始時に保留記憶情報を消去する制御と大当り遊技状態の終了時に保留記憶情報を消去する制御とのいずれについても適用可能である。
【0272】
第2実施形態〜第6実施形態では、一部保留消去制御を実行するときに、最も古い保留記憶情報4個を残す例を示したが、第7実施形態では、すべての保留記憶情報を対象として、大当りに制御可能な保留記憶情報を優先的に残す制御が行なわれる。
【0273】
第7実施形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、一部保留消去制御を実行する前に、すべての保留記憶情報を対象として大当りとなる保留記憶情報であるか否かを先読みし、大当りとなる保留記憶情報が存在するときには、大当りとなる保留記憶情報を他の保留記憶情報に優先して残す。具体的には、大当りとなる保留記憶情報中に存在しない場合には、最も古い保留記憶情報4個を残し、大当りとなる保留記憶情報中に存在する場合には、最も古い保留記憶情報4個のいずれかに代えて、大当りとなる保留記憶情報を残すことに決定し、その決定に基づき、保留記憶情報の一部消去と、消去後の並べ替えとが行なわれる。一例として、保留記憶情報中に大当りとなる保留記憶情報が1個存在する場合には、最も古い保留記憶情報4個の最後の保留記憶情報に代えて、大当りとなる保留記憶情報を残し、大当りとなる保留記憶情報中に2個存在する場合には、最も古い保留記憶情報4個の最後から2つの保留記憶情報に代えて、大当りとなる保留記憶情報を残すことに決定し、その決定に基づき、保留記憶情報の一部消去と、消去後の並べ替えとが行なわれる。
【0274】
第7実施形態のように、大当りの発生に応じて保留記憶情報の一部を消去するときに、大当りとなる保留記憶情報を優先して残す場合には、消去する保留記憶情報または残す保留記憶情報を指定可能な演出制御コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信し、そのコマンドによる指定にしたがって、演出制御用マイクロコンピュータ100が指定された保留画像Hを消去し、または、残す。
【0275】
このような第7実施形態においては、一部保留消去制御を実行する場合において、大当りとなる保留記憶情報が残されたときに、保留連演出を実行するようにしてもよい。保留連とは、大当りが発生したときに存在している保留記憶情報において、大当りとなる保留記憶情報があり、当該大当りの大当り遊技状態の終了後に、大当り発生前に存在していた当該保留記憶情報の範囲内で次の大当りが発生するというような、大当り発生時に存在していた保留記憶情報の範囲内で次の大当りが連続的に発生する保留記憶情報範囲内での連続な大当り(保留内連荘)をいう。
【0276】
パチンコ遊技機1の演出制御用マイクロコンピュータ100においては、図柄指定コマンドおよび変動種別指定コマンドのように、始動入賞時に送信される演出制御コマンドを、保留記憶情報に対応付けて格納する始動入賞時受信コマンドバッファが設けられている。始動入賞時受信コマンドバッファにおいては、始動入賞した順番に図柄指定コマンドおよび変動種別指定コマンドが記憶されていき、これらコマンドは変動表示が実行されたときに消去されていく。図柄指定コマンドが変動表示結果を特定可能であり、変動種別指定コマンドが変動表示パターン種別を特定可能であるため、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞時受信コマンドバッファに記憶されているデータを確認することにより、保留記憶情報のそれぞれについて、大当りとなるか否か、および、どの変動表示パターン種別となるかを先読みすることが可能である。前述のように、大当り遊技状態に制御されるときに、大当りとなる保留記憶情報を優先して残す場合、演出制御用マイクロコンピュータ100においては、受信した演出制御コマンドに基づいて始動入賞時受信コマンドバッファに記憶されているデータを、遊技制御用マイクロコンピュータ560における消去後に残った保留記憶情報と一致するように消去して並べ替える処理を実行する。
【0277】
第7実施形態においては、一部保留消去制御により残された保留記憶情報を対象として、保留記憶情報内に大当りとなる保留記憶情報が存在するか否かを演出制御用マイクロコンピュータ100が始動入賞時受信コマンドバッファで確認することにより先読みし、大当りとなる保留記憶情報があれば、連続的な大当りが発生するので、これらの保留記憶情報が保留連の保留記憶情報と判断される。そして、保留連となる保留記憶情報があると判断されたときには、演出制御用マイクロコンピュータ100が演出表示装置9等により特定の報知態様で保留連があることを先読み予告する保留連演出を実行する。
【0278】
第7実施形態によれば、一部保留消去制御を実行するときに、大当りとなる保留記憶情報が存在するときには、大当りとなる保留記憶情報を他の保留記憶情報に優先して残すことにより、遊技者に有利となる保留記憶情報が無駄に消去されないようにすることができる。
【0279】
また、第7実施形態では、消去されずに残った保留記憶情報内において、大当り遊技状態に制御可能な保留記憶情報があるときに、当該大当り遊技状態の終了後にさらに大当り遊技状態に制御されることを報知する先読み報知としての保留連演出が実行されることにより、演出の面白みを向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0280】
[第8実施形態]
次に、第8実施形態における大当り演出中の処理について説明する。第8実施形態においては、大当り遊技状態の演出中に楽曲を選択できる場合について説明する。第8実施形態による大当り遊技状態の演出中の楽曲選択処理については、前述した第1実施形態〜第7実施形態のそれぞれに適用可能である。第8実施形態においては、大当り中に遊技者の操作に基づいて複数の楽曲からいずれかの楽曲を選択する選択演出を実行する。第8実施形態においては、パチンコ遊技機1に、操作手段としてスティックコントローラやプッシュボタンが設けられているとする(図示省略)。たとえば、スティックコントローラは、余剰球受皿4を形成する部材の所定位置に取付けられ、プッシュボタンは、打球供給皿3を形成する部材の上面等に取付けられるようにすればよい。これらの操作手段が操作されたときには、内部に設けられたセンサにより遊技者の動作が検出され、当該検出信号が演出制御基板80に送信され、操作に基づいた演出が実行される。なお、選択演出としては、大当り中に複数種類の映像からいずれかの映像を選択できるようにしてもよいし、複数種類のモードからいずれかのモードが選択できるようにしてもよい。
【0281】
図23は、大当り中に実行される演出を示す演出図面である。図23により、大当り中の演出について説明する。図23(a)に示すように、大当り開始時には、楽曲選択画面が表示される。この大当り開始時の楽曲選択画面は、遊技者の操作に関わらず表示される。演出表示装置9の表示画面における左側の領域には、A〜Dの楽曲に対応する項目が表示される。Aの楽曲に対応する第1選択画像170、Bの楽曲に対応する第2選択画像171、Cの楽曲に対応する第3選択画像172、Dの楽曲に対応する第4選択画像173が上から順に並んで表示される。また、第1選択画像170の周囲には、当該画像に対応する項目が選択されていることが縁取りした表示により示されている。
【0282】
第1選択画像170〜第4選択画像173の右側には、映像領域175が表示される。映像領域175には、A〜Dの楽曲に対応する映像が流れる。大当りの開始時には、第1選択画像170が選択されている状態で、映像領域175に楽曲Aに対応する映像が特定部(たとえば、楽曲の聞かせどころであるサビ部分)から流れる。また、大当りの開始時には、最初に選択されている楽曲Aに対応する楽曲が特定部(サビ部分)から再生される。ここで、特定部とは、楽曲の聞かせどころであるサビ部分以外の部分であってもよい。たとえば、その楽曲の盛り上がる部分であるがサビ部分とは異なる楽曲の主要部等であってもよい。なお、楽曲に対応する映像や音は、楽曲の最初から再生されるようにしてもよい。
【0283】
また、演出表示装置9の画面の下部の左側には、スティックコントローラを模した楽曲選択操作を促す選択操作画像176が表示される。また、画面の下部の中央には、プッシュボタンを模した楽曲決定操作を促す決定画像177が表示される。また、画面の下部の右側には、現在の大当りがいずれの図柄による大当りであるのかを示す「7」の画像が表示される。また、画面の上部左側には、現在のラウンド数、画面上部右側には、右側の領域を狙って遊技をすることを促す右打ち指示の画像が表示される。
【0284】
図23(a)の状態からスティックコントローラが操作されBの楽曲に対応する項目が選択されたときの様子を図23(b)を用いて説明する。図23(a)の状態からスティックコントローラが操作されBの楽曲に対応する項目が選択されると、第2選択画像171が縁取りされた状態で表示される。また、映像領域175に楽曲Bに対応する映像が特定部(サビ部分)から流れとともに、楽曲Bに対応する楽曲が特定部(サビ部分)から再生される。
【0285】
図23(b)の状態から、楽曲Aに決定された場合を図23(c)により説明する。大当り開始時の楽曲選択において、楽曲Aに決定された場合には、大当り開始時の楽曲決定画面として画面中央に移動した映像領域175において、楽曲Aに対応する映像が最初から再生される。また、楽曲Aが最初から再生される。決定操作により、選択操作画像176および決定画像177の表示は消去される。ここで、大当り開始時の楽曲選択操作は、1ラウンド開始から2ラウンドの終了時までの期間行なうことができる。2ラウンド終了時までに選択操作も決定操作もされなければ、初期設定されている楽曲Aに対応する映像や音が2ラウンド終了時から流れることとなる。また、選択操作のみ実行され、決定操作が実行されていない状態で2ラウンドが終了した場合には、選択操作で選択されている項目に対応する楽曲の映像および音が出力される。
【0286】
図23(c)の状態から、3ラウンド開始時には図23(d)に示すように、画面中央の映像領域175に楽曲Aに対応する映像が続けて流されるとともに楽曲Aに対応する音が出力される。また、3ラウンドの開始時には、画面の下部に選択操作画像176が再び表示される。そして、遊技者がスティックコントローラを操作することにより、図23(e)に示すように、楽曲選択画面が再び表示される。このように、2回目の楽曲選択画面は遊技者の操作に基づいて表示される。なお、1回目の楽曲選択画面は、操作の有効期間が1ラウンド開始時から2ラウンド終了時までに設定されており、2回目の楽曲選択画面は、操作の有効期間が3ラウンド開始時から最終ラウンド(16ラウンド)までに設定されている。なお、これらの期間はどのように設定されてもよく、選択可能期間が3回以上あってもよく、いずれかのラウンド中は選択操作ができないように設定されていてもよい。
【0287】
図23(e)の楽曲選択画面では、図23(a)の大当り開始時の楽曲選択画面と比較して、楽曲Aの項目に対応する第1選択画像170の文字が「A」という楽曲を示す文字から「戻る」の文字へと変更されている。また、現在選択されている「戻る」の第1選択画像170は縁取りされて表示される。また、図23(d)の状態からは、楽曲Aに対応する映像と音とそのまま続けて流れている。また、決定画像177が新たに表示されている。このような状態から、スティックコントローが操作されBの楽曲に対応する項目が選択されると、図23(f)に示すように、第2選択画像171が縁取りされた状態で表示される。また、映像領域175に楽曲Bに対応する映像がサビ部分から流れる。ただし、このような選択操作があった場合であっても楽曲Aの音が引き続き出力される。
【0288】
図23(f)の状態から、楽曲Aが選択された場合には、図23(g)のようになる。図23(g)では、図23(f)において「戻る」で示す第1選択画像170に対応する楽曲Aの項目が選択されたため、映像領域175においてAに対応する映像が続きから再生される。また、楽曲Aの音がそのまま続けて流される。それに対し、図23(f)の状態から、楽曲Bが選択された場合には、図23(h)のようになる。図23(h)では、図23(f)において「B」で示す第2選択画像171に対応する楽曲Bの項目が選択されたため、映像領域175においてBに対応する映像が最初から再生される。また、楽曲Bの音が最初から再生される。
【0289】
図23(a)に示すように、大当りの開始時には、複数種類の楽曲に対応する項目が表示される。そして、遊技者は、図23(b)に示すように、選択操作により選択される項目を変更することができる。また、選択操作により、選択された項目に対応した楽曲の出力や映像の出力が行なわれる。そして、図23(e)に示すように、楽曲Aに対応する項目が実行されている状態であっても楽曲Aに対応する項目を「戻る」で表示可能である。このような状況において、図23(g)に示すように、楽曲Aに対応する項目が再度選択された場合には楽曲Aの音がそのまま続けて流される。また、図23(h)に示すように、楽曲Aとは異なる楽曲Bに対応する項目が選択された場合には楽曲Bを最初から再生する。
【0290】
このようにすれば、楽曲Aに対応する楽曲を流しつつも他の選択項目に何があるか確認することができる。そして、再度楽曲Aに決め直した場合であっても楽曲Aが最初から再生されず途中から継続して流れるので、選択されていた楽曲が再度選択された場合にも、遊技の興趣の低下を防止することができる。より具体的には、すでに選択された楽曲が再度選択されることで、その楽曲が最初から再生されてしまうと煩わしく思うことがあり、興趣が低下してしま虞がある。しかし、上記のような処理により、選択されていた楽曲が再度選択された場合にも、その楽曲が最初から再生してしまうことが防げるので、遊技の興趣の低下を防止することができる。
【0291】
また、図23に示したように、項目を選択する選択演出を大当り状態中に実行可能である。よって、選択されていた楽曲が再度選択された場合にも大当り状態中における遊技の興趣の低下を防止することができる。
【0292】
また、楽曲を選択する楽曲選択演出には、図23(a)に示すように、大当り開始時に遊技者の操作に関わらず実行するラウンド開始時の選択演出と、図23(d)に示すように、3ラウンド開示時に遊技者の操作に基づいて実行される選択演出とが含まれる。このようにすれば、大当り状態中において、選択演出の実行タイミングが複数あるので、1回目の選択演出では楽曲を選ばず2回目の選択演出で楽曲を選択する等の遊技者の好みに応じた選択演出を実行することができる。
【0293】
また、図23に示すように、ラウンド開始時の1回目の選択演出は1ラウンド開始時から2ラウンド終了時までに設定されており、3ラウンド開始時の2回目の選択演出は3ラウンド開始時から最終ラウンドまでに設定されている。よって、遊技者の操作に基づいて実行する2回目の選択演出の実行可能な期間を長くすることで、1回目に選択操作ができなかった等の多種態様な遊技者に対応することができる。
【0294】
また、図23に示すように、楽曲を再生可能であるものにおいて、図23(a),(b)に示すように、ラウンド開始時の選択演出においては、遊技者の操作に基づいて項目が変更された場合に、項目の変更に応じて再生される楽曲が変化する。それに対し、図23(e),(f)に示すように、3ラウンド開始時の選択演出においては、遊技者の操作に基づいて項目が変更された場合であっても、再生される楽曲は変化しない。このようにすれば、頻繁に楽曲が切替わらないため、頻繁に楽曲が切替わることにより遊技の興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
【0295】
また、図23(e)に示すように、3ラウンド開始時の選択演出においては、現在実行されている楽曲に対応した項目の表示をラウンド開始時の選択演出の「A」の表示と異なる「戻る」で表示する。このようにすれば、現在流れている楽曲がいずれの楽曲なのかを遊技者に分かり易く示すことができる。
【0296】
なお、上記した選択演出について、保留連演出を実行してもよい。たとえば、ラウンド中の複数のタイミングのいずれかにおいて保留連演出を実行可能であるとする。そして、複数のタイミングのうちの一のタイミングとして、ラウンド開始時の複数の項目のうちいずれかの項目を選択したタイミングで保留連演出を実行してもよい。このようにすれば、大当り開始時に楽曲選択する1回目の選択演出において遊技者に驚きを与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0297】
また、2ラウンド終了時まで遊技者の決定操作が無い場合には、2ラウンドのラウンド終了時のコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100が受付けたタイミングで、保留連演出を実行するようにしてもよい。また、大当り開始時の選択演出ではなく、3ラウンド目開始時の2回目の選択演出において、遊技者が操作したタイミングで保留連演出を実行してもよい。なお、3ラウンド目開始時の選択演出から最終ラウンドまで、遊技者が選択操作を行なわなかった場合には、選択演出の実行可能な期間が終わった後のタイミングにおいて保留連演出を実行してもよい。
【0298】
また、有利状態としての大当り状態について、第1有利状態としての通常大当りと、当該第1有利状態よりも有利な第2有利状態としての確変大当りを設けるようにしてもよい。そして、通常大当り中に確変大当りへと昇格する確変昇格演出を実行してもよい。たとえば、ラウンド中の複数のタイミングのいずれかにおいて確変昇格演出を実行可能であるとする。そして、複数のタイミングのうちの一のタイミングとして、ラウンド開始時の複数の項目のうちいずれかの項目を選択したタイミングで確変昇格演出を実行してもよい。このようにすれば、大当り開始時に楽曲選択する選択演出において遊技者に驚きを与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0299】
なお、確変昇格演出の場合は、大当り開始時に実行タイミングを決定するものでもよい。そして、確変昇格演出の実行タイミングとして、楽曲の選択時、11R〜13の固定的な確変昇格演出の煽り演出の結果時、エンディング時(15Rの終了後)の複数のタイミングを持つようにしてもよい。この3パターンの中から所定の乱数抽選により、楽曲の選択時のタイミングに決定された場合に、大当り開始時に楽曲選択する選択演出において確変昇格演出を実行してもよい。
【0300】
また、ラウンドの異なる大当りを複数設け、ラウンド数が少ない大当りからラウンド数の多い大当りへと昇格するラウンド昇格演出に適用してもよい。
【0301】
図24は、大当り時楽曲選択処理を示すフローチャートである。大当り時楽曲選択処理は、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行する演出制御プロセス処理において実行される。大当り時楽曲選択処理では、大当り時である場合に、図23に示した演出についての処理を実行する。以下、フローチャートに基づき、具体的に説明する。
【0302】
大当り時楽曲選択処理では、まず、演出制御用CPU101は、現在のラウンドが1R〜2Rの期間であるか否かを判定する(S601)。演出制御用CPU101は、現在のラウンドが1R〜2Rの期間であると判定した場合には(S601でY)、初期楽曲決定フラグがセットされているか否かを判定する(S602)。演出制御用CPU101は、初期楽曲決定フラグがセットされている場合には(S602でY)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。
【0303】
S602において、演出制御用CPU101は、初期楽曲決定フラグがセットされていない場合には(S602でN)、楽曲変更期間であるか否かを判定し(S603)、楽曲変更期間であると判定した場合には(S603でY)、選択操作があるか否かを判定する(S604)。一方、演出制御用CPU101は、楽曲変更期間でないと判定した場合には(S603でN)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。
【0304】
S604において、演出制御用CPU101は、選択操作があると判定した場合には(S604でY)、楽曲選択に合わせて楽曲に対応する映像および楽曲をサビから再生する(S605)。一方、演出制御用CPU101は、選択操作がないと判定した場合には(S604でN)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。
【0305】
S605の後のS606において、演出制御用CPU101は、決定操作があるか否かを判定する(S606)。演出制御用CPU101は、決定操作があると判定した場合には(S606でY)、決定された楽曲に対応する映像および楽曲を最初から再生する(S607)。次いで、初期楽曲決定フラグをセットし(S608)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU101は、決定操作がないと判定した場合には(S606でN)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。
【0306】
S601において、演出制御用CPU101は、現在のラウンドが1R〜2Rの期間でないと判定した場合には、最終楽曲決定フラグがセットされているか否かを判定する(S610)。演出制御用CPU101は、最終楽曲決定フラグがセットされている場合には(S610でY)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU101は、最終楽曲決定フラグがセットされていないと判定した場合には(S610でN)、楽曲変更画面を表示する(S611)。次いで、画面変更フラグがセットされているか否かを判定する(S612)。
【0307】
S612において、演出制御用CPU101は、画面変更フラグがセットされていないと判定した場合には(S612でN)、変更操作があるか否かを判定する(S613)。演出制御用CPU101は、変更操作がないと判定した場合には(S613でN)、初期楽曲に対応する映像と楽曲をそのまま流し(S616)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU101は、変更操作があると判定した場合には(S613でY)、画面フラグをセットし(S614)、初期楽曲を「戻る」にした楽曲選択画面を表示し(S615)、S617へ移行する。S612において、演出制御用CPU101は、画面変更フラグがセットされていと判定した場合には(S612でY)、S613からS615の処理を行なわずに、S617へ移行する。
【0308】
S617では、演出制御用CPU101は、楽曲変更期間であるか否かを判定する。演出制御用CPU101は、楽曲変更期間であると判定した場合には(S617でY)、選択操作があるか否かを判定する(S618)。S617において、演出制御用CPU101は、楽曲変更期間でないと判定した場合には(S617でN)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。演出制御用CPU101は、選択操作があると判定した場合には(S618でY)、選択された楽曲に対応する映像をサビから再生するとともに初期楽曲をそのまま流す(S619)。そして、S620へ移行する。一方、演出制御用CPU101は、選択操作がないと判定した場合には(S618でN)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。
【0309】
S620では、演出制御用CPU101は、決定操作があるか否かを判定する。演出制御用CPU101は、決定操作があると判定した場合には(S620でY)、初期楽曲に決定されたか否かを判定する(S621)。S620において、演出制御用CPU101は、決定操作がないと判定した場合には(S620でN)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。S621において、初期楽曲に決定された場合には(S621でY)、初期楽曲に対応する映像を続きから再生するとともに初期楽曲をそのまま流す(S622)。次いで、最終楽曲決定フラグをセットして(S624)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU101は、初期楽曲に決定されなかった場合には(S621でN)、変更した楽曲に対応する映像を最初から再生するとともに変更した楽曲を最初から再生する(S623)。次いで、最終楽曲決定フラグをセットして(S624)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。
【0310】
[楽曲選択制御の変形例]
次に、パチンコ遊技機1において、大当り楽曲等の遊技中に再生する楽曲の選択制御の変形例を説明する。この変形例においては、所定のメニュー画面表示時に遊技者の操作(動作)に応じて、遊技時に再生する楽曲を選択可能とする楽曲選択制御処理を説明する。楽曲選択制御処理は、演出制御用CPU101により実行される。
【0311】
[メニュー画面の構成]
メニュー画面は、たとえば、客待ちデモ表示(客待ちデモンストレーション表示の略称)時、および、大当遊技状態の開始時等の特定のタイミングにおいて、演出表示装置9で、遊技者により選択可能な各種設定項目を選択肢形式(メニュー形式)の画像で提示する表示画面である。客待ちデモ表示は、遊技が所定期間実行されていない状態(客待ち状態)において、演出表示装置9において、所定の画像を遊技中に表示する画像以外のデモンストレーション表示として表示することをいう。メニュー画面は、メインメニュー画面とサブメニュー画面とを含む。メインメニュー画面は、主な設定項目を一覧形式で表示可能な上層メニュー画像を表示する画面である。サブメニュー画面は、メインメニュー画面で表示された設定項目のうちのいずれかが選択決定されたことに応じて、選択決定された設定項目の詳細事項を表示する画面である。
【0312】
メニュー画面におけるメインメニュー画面においては、複数種類の設定項目のそれぞれに対応したアイコン画像(以下、アイコンと呼ぶ)が上下方向に並んで表示される。複数種類の設定項目には、遊技時に再生する楽曲を設定するための楽曲選択設定が含まれる。メインメニュー画面において、楽曲選択設定に対応するアイコン画像としては、楽曲に関する情報を特定可能なアイコン画像である楽曲画像が表示される。
【0313】
メインメニュー画面上では、複数種類の設定項目のうち、1つの選択可能な設定項目に対応するアイコンがハイライト表示(高輝度表示)される選択可能表示がされる。前後方向および左右方向に操作可能なスティックコントローラが前方向に傾倒操作されることに応じて、選択可能表示がされるアイコンが上方向に切替えられ、スティックコントローラが後方向に傾倒操作されることに応じて、選択可能表示がされるアイコンが下方向に切替えられる。プッシュボタンが操作されると、表示画面が、メインメニュー画面から、選択可能表示がされているアイコンに対応する設定項目に対応するサブメニュー画面に切替えられる。
【0314】
[楽曲選択画面の構成]
図25は、サブメニュー画面として表示される楽曲選択画面を用いて楽曲が選択決定されるときに実行される楽曲選択制御の制御例を示す図である。
【0315】
図25(A)には、演出表示装置9に表示可能な楽曲選択画面表示例が示される。図25(B)には、楽曲選択画面における楽曲画像の巡回イメージが示される。図25(C)には、楽曲画像のスクロール速度設定データが示される。図25(D)には、楽曲画像のスクロールモード設定データが示される。図25(E)には、楽曲画像のスクロールモード演出パターンデータが示される。
【0316】
メインメニュー画面上で、遊技者の操作に応じて楽曲選択設定が選択決定されると、演出表示装置9においてサブメニュー画面として図25(A)に示すような楽曲選択画面が表示される。楽曲選択画面においては、図25(B)に示すような複数種類(たとえば、6種類)の楽曲に対応する楽曲画像が、選択可能楽曲画像96または選択不可能楽曲画像97により表示可能である。複数種類の楽曲に対応する楽曲画像は、図中の矢印で示される巡回順番に従って、左方向または右方向にスクロール表示可能である。楽曲画像は、楽曲名等の楽曲に関する情報(以下、楽曲情報と呼ぶ)が示されたアイコン形状の画像である。楽曲画像のスクロール表示は、スティックコントローラ31Aが左方向または右方向に操作されることに対応して、図25(A)において矢印で示すように、左方向または右方向に楽曲画像が移動する態様で実行される。
【0317】
図25(B)に示すように、楽曲選択画面において表示される楽曲画像には、再生するための選択が可能となっている選択可能楽曲に対応する選択可能楽曲画像96と、再生するための選択が未だ不可能な選択不可能楽曲に対応する選択不可能楽曲画像97とが含まれる。選択可能楽曲画像96と、選択不可能楽曲画像97とは、次のような条件に基づいて区別して表示される。たとえば、パチンコ遊技機1の電源投入時には、所定の楽曲(たとえば、第1楽曲、第2楽曲)が選択可能楽曲として初期設定され、その他の楽曲(たとえば、第3楽曲〜第6楽曲)が選択不可能楽曲として初期設定される。そして、特定の楽曲追加条件が成立するごとに、選択可能楽曲を追加して増加させる制御が演出制御用CPU101により実行される。これにより、選択不可能楽曲画像97は、楽曲追加条件が成立するごとに、選択可能楽曲画像96に変更可能である。
【0318】
特定の楽曲追加条件は、たとえば、1日の電源投入時から実行された特別図柄の変動表示回数の積算値(たとえば、演出制御用CPU101が変動表示回数を計数する)が予め定められた回数(たとえば、100回、200回、300回等)に達するごとに成立する。
【0319】
図25(A)に示すように、楽曲選択画面においては、選択可能楽曲画像96と、選択不可能楽曲画像97とを併せて表示可能である。これにより、楽曲を再生する演出に関する遊技者の興味を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
【0320】
選択可能楽曲画像96は、楽曲情報等の画像がカラー画像で示される表示態様のアイコン画像で表示される。一方、選択不可能楽曲画像97は、楽曲情報等の画像がグレイ画像(灰色等を用いたモノクロ画像)で示される表示態様のアイコン画像で表示される。図25(A)においては、カラー画像の選択可能楽曲画像96と、グレイ画像の選択不可能楽曲画像97とを区別するために、選択不可能楽曲画像97が斜線で示されている。このように、選択可能楽曲画像96と選択不可能楽曲画像97とが異なる表示態様で表示されることにより、複数種類の楽曲のうち、いずれの楽曲が選択可能(再生可能)かを視覚的に容易に区別可能である。
【0321】
図25(A)に示すように、楽曲選択画面の中央部においては、選択対象の楽曲画像が滞留表示(停止表示)可能な領域としての選択領域98が設けられている。楽曲選択画面では、選択領域98において、いずれかの選択可能楽曲画像96が画像の全部を表示する表示態様で滞留表示(停止表示)される。楽曲選択画面では、選択領域98において、選択不可能楽曲画像97が滞留表示(停止表示)されない。
【0322】
[楽曲選択画面でのスクロール表示態様]
スティックコントローラが左方向に1回傾倒操作されると、その操作に応じて、楽曲画像が左方向にスクロール表示される。一方、スティックコントローラが右方向に1回傾倒操作されると、その操作に応じて、楽曲画像が右方向にスクロール表示される。左方向および右方向のどちらの方向へのスクロール表示においても、1回の操作に応じて、選択領域98において、スクロール表示前に表示されていた選択可能楽曲画像96が、楽曲画像の巡回順番に従って、スクロール表示後に新たな選択可能楽曲画像96に変更される。そのようなスクロール表示がされるときに、選択不可能楽曲画像97は、楽曲画像の巡回順番に従ってスクロール表示されるが、選択領域98上で一旦表示(一時的に留まるような表示)された後に、移動する表示がされる。
【0323】
スティックコントローラの操作に応じたスクロール表示は、以下に説明するように、スクロール方向の巡回順番における次の巡回順番の楽曲画像が、選択可能楽曲画像96であるときと、選択不可能楽曲画像97であるときとで異なるスクロール表示態様で実行される。
【0324】
楽曲画像のそのスクロール表示において、操作前に選択領域98に滞留表示されていた選択可能楽曲画像96のスクロール表示方向への巡回順番における1つ次の巡回順番の楽曲画像が選択可能楽曲画像96であるときは、当該1つ次の巡回順番の選択可能楽曲画像96が、スクロール表示後に新たに選択領域98に滞留表示されることにより、選択領域98に滞留表示される選択可能楽曲画像96が変更される。
【0325】
つまり、1つ次の巡回順番の楽曲画像が選択可能楽曲画像96であるときは、スクロール表示後に、その選択可能楽曲画像96が新たに選択領域98に滞留表示される。具体例として、左方向にスクロール表示をする場合において、スクロール表示前において選択領域98に滞留表示されていた第1楽曲に対応する楽曲画像が選択可能楽曲画像96であり、図25(B)のように、第1楽曲の次の巡回順番の第2楽曲に対応する楽曲画像が選択可能楽曲画像96であるときには、スクロール表示後に、第2楽曲に対応する選択可能楽曲画像96が新たに選択領域98に滞留表示される。
【0326】
一方、そのスクロール表示において、操作前に選択領域98に滞留表示されていた選択可能楽曲画像96のスクロール方向への巡回順番における1つ次の巡回順番の楽曲画像が選択不可能楽曲画像97であるときは、当該1つ次の巡回順番の選択不可能楽曲画像97を選択領域98において一旦表示(一時的に留まるような表示)した後に、遊技者の動作によらず、スクロール表示により、当該次の巡回順番の選択不可能楽曲画像97の次の順番以降に対応する選択可能楽曲画像96が、新たに選択領域98に滞留表示されることにより、選択領域98に滞留表示される選択可能楽曲画像96が変更される。
【0327】
つまり、1つ次の巡回順番の楽曲画像が選択不可能楽曲画像97であるときは、スクロール表示後に、その選択不可能楽曲画像97を含めそれ以降の巡回順番の選択不可能楽曲画像97が、選択領域98上で一旦滞留表示されつつ選択領域98上を通過する表示がされ、それ以降の巡回順番の選択可能楽曲画像96が、新たに選択領域98に滞留表示されることにより、選択領域98に滞留表示される選択可能楽曲画像96が変更される。具体例として、右方向にスクロール表示をする場合において、スクロール表示前において選択領域98に滞留表示されている第1楽曲に対応する楽曲画像が選択可能楽曲画像96であり、図25(B)のように、第1楽曲の次の巡回順番の第6楽曲、第5楽曲、および、第4楽曲のそれぞれに対応する楽曲画像が選択不可能楽曲画像97であり、その次の巡回順番の第3楽曲に対応する楽曲画像が選択可能楽曲画像96であるときには、スクロール表示において、第6楽曲、第5楽曲、および、第4楽曲のそれぞれに対応する選択不可能楽曲画像97が選択領域98上で一旦表示(一時的に留まるような表示)されつつ選択領域98上を通過する表示がされ、スクロール表示後に、第3楽曲に対応する選択可能楽曲画像96が新たに選択領域98に滞留表示される。
【0328】
このように、楽曲選択画面においては、遊技者による1回の操作に応じたスクロール表示により、選択領域98において滞留表示する選択可能楽曲画像96を、当該次の順番に対応する前記選択可能画像に変更可能である。
【0329】
図25(A)に示すように、楽曲選択画面における選択領域98の左右両側の領域においては、選択領域98で停止表示された選択可能楽曲画像96の1つ前の巡回順番の楽曲画像と、1つ後の巡回順番の楽曲画像とのそれぞれが画像の一部を表示する表示態様で停止表示される。これにより、選択可能楽曲画像96は、画像の全部を停止表示する場合と、画像の一部を停止表示する場合とがある。一方、選択不可能楽曲画像97は、画像の全部を停止表示する場合がなく、画像の一部を停止表示する場合がある。選択不可能楽曲画像97については、画像の一部を停止表示するため、選択不可能画像があることを認識可能になることにより遊技の興趣を向上させることができる。
【0330】
[楽曲選択画面でのスクロール表示設定]
楽曲選択画面でのスクロール表示は、図25(C)のスクロール速度設定データ、図25(D)のスクロールモード設定データ、および、図25(E)のスクロールモード演出パターンデータに基づいて、表示パターン(演出パターン)が設定されて実行される。
【0331】
図25(C)には、楽曲選択画面でのスクロール表示を実行するときに、スクロール速度を設定するときに用いるスクロール速度設定データが示されている。図25(C)に示すように、楽曲選択画面でスクロール表示を実行するときにおいて、スクロール速度は、次のように設定される。
【0332】
図25(B)の第1楽曲画像と第2楽曲画像との間、および、第2楽曲画像と第3楽曲画像との間のような、選択可能楽曲画像96と選択可能楽曲画像96との相互間でのスクロール表示は、第1速度V1がスクロール速度として設定される。図25(B)の第4楽曲画像と第5楽曲画像との間、および、第5楽曲画像と第6楽曲画像との間のような、選択不可能楽曲画像97と選択不可能楽曲画像97との相互間でのスクロール表示は、第2速度V2がスクロール速度として設定される。図25(B)の第1楽曲画像と第6楽曲画像との間のような、選択可能楽曲画像96と選択不可能楽曲画像97との間でのスクロール表示は、第2速度V2がスクロール速度として設定される。図25(C)に示すように、第2速度V2は、第1速度V1よりも高速度である。
【0333】
このように、楽曲選択画面でのスクロール表示については、スクロール速度が、選択可能楽曲画像相互間と、選択不可能楽曲画像相互間とで異なる。これにより、スクロール表示を用いた演出の演出パターンが変化に富むようになり、遊技の興趣を向上させることができる。スクロール表示の速度については、選択不可能楽曲画像相互間の第2速度V2の方が、選択可能楽曲画像相互間の第1速度V1よりも高速度である。これにより、選択不可能楽曲画像97が表示される期間を減少させることが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0334】
図25(D)には、楽曲選択画面でのスクロール表示を実行するときに、スクロールモードを設定するときに用いるスクロールモード設定データが示されている。スクロールモードは、スクロール表示をするときの演出パターンのモードである。スクロールモードには、低速スクロールモードと、高速スクロールモードとがある。
【0335】
図25(D)に示すように、選択領域98を基準位置として、スクロールの次巡回順番が選択可能楽曲画像96である場合は、低速スクロールモードが選択される。たとえば、選択領域98に選択可能楽曲画像96である第1楽曲画像が滞留表示されている状態から左方向にスクロール表示する場合に、次巡回順番が選択可能楽曲画像96である第2楽曲画像であるときは、低速スクロールモードが選択される。一方、選択領域98を基準位置として、スクロールの次巡回順番が選択不可能楽曲画像97である場合は、高速スクロールモードが選択される。たとえば、選択領域98に選択可能楽曲画像96である第1楽曲画像が滞留表示されている状態から右方向にスクロール表示する場合に、次巡回順番が選択不可能楽曲画像97である第6楽曲画像であるときは、高速スクロールモードが選択される。
【0336】
図25(E)には、スクロールモード別のスクロール表示の演出パターンデータが示されている。低速スクロールモードでは、第1速度V1で楽曲画像を移動させ、次巡回順番の選択可能楽曲画像96を選択領域98に滞留表示させる演出パターンでスクロール表示が実行される。たとえば、選択領域98に選択可能楽曲画像96である第1楽曲画像が滞留表示されている状態から左方向にスクロール表示する場合に、低速スクロールモードにより、第1速度V1で楽曲画像を移動させ、次巡回順番の選択可能楽曲画像96である第2楽曲画像を選択領域98に滞留表示させる演出パターンでスクロール表示が行なわれる。
【0337】
高速スクロールモードでは、第2速度V2で楽曲画像を移動させ、次巡回順番の選択不可能楽曲画像97を選択領域98に一旦表示(一時的に留まるような表示)させつつ通過させる飛ばし表示をし、最終的に、次巡回順番の選択不可能画像以降における次の順番の選択可能楽曲画像を選択領域に滞留表示させる演出パターンでスクロール表示が実行される。たとえば、選択領域98に選択可能楽曲画像96である第1楽曲画像が滞留表示されている状態から右方向にスクロール表示する場合に、高速スクロールモードにより、第2速度V2で楽曲画像を移動させ、次巡回順番の選択不可能楽曲画像97である第6楽曲画像、第5楽曲画像、および、第4楽曲画像を選択領域に98に一旦表示させつつ通過させる飛ばし表示をし、最終的に、選択可能楽曲画像96である第3楽曲画像を選択領域に滞留表示させる演出パターンでスクロール表示が実行される。選択不可能楽曲画像97については、選択領域98において一旦表示されることにより、演出についての遊技者の興味が増すようにすることができる。また、選択不可能楽曲画像97に対応する楽曲を選択できないにも関わらず表示したままにしないので、当該楽曲を選択できると遊技者が勘違いしにようにすることができる。
【0338】
図25(A)に示す楽曲画像を表示するためのデータ、図25(B)に示す楽曲画像の巡回順番に関するデータ、図25(C)に示すスクロール速度設定データ、図25(D)に示すスクロールモード設定データ、および、図25(E)に示すスクロールモード演出パターンデータのそれぞれは、演出制御用のROMに記憶されており、楽曲選択画面においてスクロール表示が実行されるときに、スクロール表示の各種設定等に用いられる。
【0339】
[楽曲選択処理]
図26は、演出制御用CPU101により実行される楽曲選択処理の一例を示すフローチャートである。以下に説明する楽曲選択処理を実行することで、客待ちデモ表示(デモンストレーション表示の略称)時、および、大当り遊技状態の開始時等の特定のタイミングにおいて、遊技者の操作により、再生する楽曲が選択可能である。これにより、遊技中に再生する楽曲を遊技者の意思(好み)に応じて選択決定することができる。
【0340】
客待ちデモ表示時に楽曲選択処理を実行する場合は、選択決定された楽曲が、演出図柄の変動表示中に再生される。大当り遊技状態の開始時に楽曲選択処理を実行する場合は、選択決定された楽曲が、たとえば、大当り遊技状態中に再生される。以下においては、大当り遊技状態の開始時に楽曲選択処理を実行する例を説明する。
【0341】
前述したように、メインメニュー画面において、楽曲選択設定の項目(図示せず)が選択決定されてサブメニュー画面として、図25(A)に示す楽曲選択画面が表示された状態において、遊技者によるスティックコントローラの操作およびプッシュボタンの操作に応じて、遊技中に再生する楽曲の選択決定が可能となる。
【0342】
具体的に、楽曲選択画面が表示された状態においては、遊技者がスティックコントローラを左方向または右方向に傾倒操作することに基づいて、表示される楽曲画像が左方向または右方向にスクロール表示されることにより、選択領域98に滞留表示される楽曲画像を切替える選択切替操作が可能である。また、プッシュボタンを押圧操作することに応じて、遊技中に再生する楽曲を選択領域98に滞留表示されている楽曲画像に対応する楽曲に決定する決定操作が可能である。
【0343】
楽曲選択処理は、客待ちデモ表示時に実行される場合に、演出制御プロセス処理において、客待ちデモ表示の実行中の所定期間に亘り実行される。また、楽曲選択処理は、大当り遊技状態の開始時に実行される場合に、演出制御プロセス処理において、客待ちデモ表示の実行中の所定期間に亘り実行される。なお、楽曲選択処理は、客待ちデモ表示時および大当り遊技状態の開始時に限らず、確変状態の開始時、または、時短状態の開始時のような、その他のタイミングで実行してもよい。
【0344】
以下においては、楽曲選択処理を大当り遊技状態の開始時に実行する例を説明する。楽曲選択処理において、演出制御用CPU101は、まず、楽曲選択画面が表示されている状態であるか否かを確認するために、楽曲選択中フラグがセットされているか否かを判定する(S720)。楽曲選択中フラグとは、楽曲選択画面(図25(A))が表示されているか否かを判定するためのフラグであって、メインメニュー画面において楽曲選択設定の項目が選択決定されたときに、楽曲選択処理とは別に実行されるメインメニュー表示処理においてセットされ、後述するS730でリセットされる。たとえば、演出制御用CPU101は、楽曲選択中フラグがセットされていれば楽曲選択画面が表示されていると判定し、セットされていなければ楽曲選択画面が表示されていないと判定する。
【0345】
楽曲選択中フラグがセットされていない場合(S720;No)、演出制御用CPU101は、楽曲選択処理を終了する。一方、楽曲選択中フラグがセットされている場合(S720;Yes)、演出制御用CPU101は、スティックコントローラによる選択切替操作があったか否かを判定する(S721)。具体的に、S721では、センサからの検出信号に基づいて、選択切替操作の有無が判定される。
【0346】
選択切替操作がなかった場合(S721;No)、演出制御用CPU101は、後述するS727の処理を実行する。一方、選択切替操作があった場合(S721;Yes)、演出制御用CPU101は、選択切替操作に応じたスクロール表示(左方向スクロール表示または右方向スクロール表示)における楽曲画像の巡回順番の次順番が選択可能楽曲画像96であるか否かを判定する(S722)。
【0347】
たとえば、図25(A)に示すように選択領域98に滞留表示されている楽曲画像が第1楽曲画像であって、スティックコントローラが右方向に1回傾倒操作された場合は、左方向スクロール表示の巡回順番において第1楽曲画像の次の巡回順番の第2楽曲画像が選択可能楽曲画像96であるか否かを判定する。図25(B)に示すように、第2楽曲画像が選択可能楽曲画像96であるときは(S722;Yes)、後述するS725の処理を実行する。一方、図25(A)に示すように選択領域98に滞留表示されている楽曲画像が第1楽曲画像であって、スティックコントローラが右方向に1回傾倒操作された場合は、右方向スクロール表示の巡回順番において第1楽曲画像の次の巡回順番の第6楽曲画像が選択可能楽曲画像96であるか否かを判定する。図25(B)に示すように第6楽曲画像が選択不可能楽曲画像97であるときは(S722;No)、後述するS723の処理を実行する。
【0348】
S722において次順番が選択可能楽曲画像96ではないと判定された場合は、スクロール表示(左方向スクロール表示または右方向スクロール表示)における楽曲画像の巡回順番の次順番以降の最初の選択可能楽曲画像96を次回滞留表示画像として決定する(S723)。そして、S723で決定した次回滞留表示画像を選択領域98まで、選択切替操作がされた方向に移動させるスクロール表示を高速モードで実行する(S724)。
【0349】
たとえば、図25(A)に示すように選択領域98に滞留表示されている楽曲画像が第1楽曲画像であって、スティックコントローラが右方向に1回傾倒操作された場合は、左方向スクロール表示の巡回順番において図25(B)に示すように、第1楽曲画像の次の巡回順番の楽曲画像が、選択不可能楽曲画像97としての第6楽曲画像である。その場合には、第6楽曲画像の次の順番以降の最初の選択可能楽曲画像96が、第3楽曲画像であるから、第3楽曲画像を次回滞留表示画像に決定する(S723)。そして、第3楽曲画像を選択領域98まで、右方向に移動させるスクロール表示を高速モードで実行する(S724)。これにより、高速モードでの右方向スクロール表示が実行され、選択領域98において、第6楽曲画像、第5楽曲画像、第4楽曲画像の順でこれらの楽曲画像が一旦表示されつつ移動する飛ばし表示をした後、最終的に第3楽曲画像が滞留表示される。
【0350】
一方、S722において次順番が選択可能楽曲画像96であると判定された場合は、スクロール表示(左方向スクロール表示または右方向スクロール表示)における楽曲画像の巡回順番の次順番の楽曲画像を次回滞留表示画像に決定する(S725)。そして、S725で決定した次回滞留表示画像を選択領域98まで、選択切替操作がされた方向に移動させるスクロール表示を低速モードで実行する(S726)。
【0351】
たとえば、図25(A)に示すように選択領域98に滞留表示されている楽曲画像が第1楽曲画像であって、スティックコントローラが左方向に1回傾倒操作された場合は、左方向スクロール表示の巡回順番において図25(B)に示すように、第1楽曲画像の次の巡回順番の楽曲画像が、選択可能楽曲画像96としての第2楽曲画像である。その場合には、第1楽曲画像の次の順番の選択可能楽曲画像96である第2楽曲画像を次回滞留表示画像に決定する(S725)。そして、S725で決定した次回滞留表示画像を選択領域98まで、左方向に移動させるスクロール表示を低速モードで実行する(S726)。これにより、低速モードでの右方向スクロール表示が実行され、選択領域98に、第2楽曲画像が滞留表示される。
【0352】
S724の実行後、S726の実行後、またはS721において選択切替操作がなかったと判定した場合、演出制御用CPU101は、選択された楽曲を決定する決定操作があったか否かを判定する(S727)。具体的に、S727では、センサからの検出信号に基づいて、プッシュボタンによる決定操作の有無が判定される。
【0353】
決定操作がなかった場合(S727;No)、演出制御用CPU101は、楽曲選択処理を終了する。一方、決定操作があった場合(S727;Yes)、演出制御用CPU201は、選択領域98に滞留表示されている楽曲を遊技中に再生する楽曲(大当り遊技状態中に再生する楽曲)に決定する(S728)。たとえば、選択領域98に第1楽曲画像が滞留表示されている状態で決定操作がされた場合は、遊技中に再生する楽曲が、第1楽曲画像に対応する第1楽曲に決定される。
【0354】
演出制御用CPU101は、選択領域98に滞留表示されている楽曲を遊技中に再生する楽曲(大当り遊技状態中に再生する楽曲)に決定(S728)した後、楽曲選択画面からメインメニュー画面に戻る表示がされる(S729)。そして、楽曲選択中フラグをリセットし(S730)、楽曲選択処理を終了する。このように、楽曲選択画面において、遊技中に再生する楽曲が決定されると、楽曲選択画面の表示が終了し、メインメニュー画面が表示される。
【0355】
なお、本実施の形態においては、決定操作がされるまで楽曲選択中フラグはリセットされないこととしたが、楽曲選択中フラグがセットされてから、または、選択操作が最後にされてから、所定期間が経過したときに、当該所定期間経過時に選択領域98に滞留表示されている楽曲画像に対応する楽曲に決定し、楽曲選択画面をメニュー画面に切替え、楽曲選択中フラグをリセットしてもよい。また、決定操作がされることで楽曲選択画面からメニュー画面に戻ることとしたが、楽曲選択画面に「戻る」ボタンを設け、「戻る」ボタンを選択し、プッシュボタン31Bを押圧操作することで、楽曲選択中フラグをリセットするとともに、メニュー画面に戻るようにしてもよい。
【0356】
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 第1全保留消去制御では、図13の大入賞口開放前処理において、S407が実行されることにより、大当り遊技状態の開始時において、現在保留記憶情報として記憶している第1保留記憶情報および第2保留記憶情報の全部を消去する制御が実行可能となる。これにより、大当り遊技状態の開始に対応して、全部の保留記憶情報が消去されるので、図7に示すように多数の保留記憶情報を記憶可能なパチンコ遊技機1において、保留記憶情報数が多くなり過ぎないようにすることができる。また、第2実施形態によれば、大当り遊技状態の開始時において、現在保留記憶情報として記憶している第1保留記憶情報および第2保留記憶情報の一部を消去する制御が実行可能となる。これにより、大当り遊技状態の開始に対応して、一部の保留記憶情報が消去されるので、図7に示すように多数の保留記憶情報を記憶可能なパチンコ遊技機1において、保留記憶情報数が多くなり過ぎないようにすることができる。
【0357】
(2) 第2全保留消去制御では、図15の大当り終了処理において、S459が実行されることにより、大当り遊技状態の終了時において、現在保留記憶情報として記憶している第1保留記憶情報および第2保留記憶情報の全部を消去する制御が実行可能となる。これにより、大当り遊技状態の終了に対応して、全部の保留記憶情報が消去されるので、図7に示すように多数の保留記憶情報を記憶可能なパチンコ遊技機1において、保留記憶情報数が多くなり過ぎないようにすることができる。また、第3実施形態によれば、大当り遊技状態の終了時において、現在保留記憶情報として記憶している第1保留記憶情報および第2保留記憶情報の一部を消去する制御が実行可能となる。これにより、大当り遊技状態の終了に対応して、一部の保留記憶情報が消去されるので、図7に示すように多数の保留記憶情報を記憶可能なパチンコ遊技機1において、保留記憶情報数が多くなり過ぎないようにすることができる。
【0358】
(3) 第1全保留消去制御では、図10のS1210が実行されることにより、大当り遊技状態中において新たな保留記憶情報が記憶されなくなるので、大当り遊技状態の開始時に保留記憶情報を消去したにもかかわらず、大当り遊技状態中において新たに保留記憶情報が貯まってしまうのを防ぐことができる。
【0359】
(4) 第2全保留消去制御では、図10のS1210が実行されることにより、大当り遊技状態中において新たな保留記憶情報が記憶されなくなるので、大当り遊技状態の終了時に保留記憶情報が消去されるにもかかわらず有利状態中に新たに保留記憶情報が貯まってしまうことを防ぐことができ、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
【0360】
(5) 第4実施形態に示すように、大当り遊技状態の種類に応じて保留記憶情報の消去態様が異なることにより、大当り遊技状態の種類に応じて保留記憶情報数が多くなり過ぎないようにすることができる。
【0361】
(6) 第5実施形態に示すように、大当り遊技状態の前後の遊技状態に応じて保留記憶情報の消去態様が異なることにより、大当り遊技状態の前後の遊技状態に応じて保留記憶情報数が多くなり過ぎないようにすることができる。
【0362】
(7) 第2実施形態および第3実施形態に示すように、所定数を超える保留記憶情報が消去されることにより、過剰に多くなり過ぎない保留記憶数の範囲内で、大当り遊技状態の終了後に好適な数の保留記憶情報を確保することができる。
【0363】
(8) 第7実施形態に示すように、一部保留消去制御を実行するときに、大当りとなる保留記憶情報が存在するときには、大当りとなる保留記憶情報を他の保留記憶情報に優先して残すことにより、遊技者に有利となる保留記憶情報が無駄に消去されないようにすることができる。
【0364】
(9) 第7実施形態に示すように、消去されずに残った保留記憶情報内において、大当り遊技状態に制御可能な保留記憶情報があるときに、当該大当り遊技状態の終了後にさらに大当り遊技状態に制御されることを報知する先読み報知としての保留連演出が実行されることにより、演出の面白みを向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0365】
(10) 第6実施形態に示すように、特別図柄の種類に応じて保留記憶情報の消去態様が異なることにより、大当り遊技状態の終了後に、第1特別図柄による第1変動表示と第2特別図柄による第2変動表示との変動表示別に、好適な数の保留記憶情報を確保することができる。
【0366】
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態では、第1全保留消去制御または第1一部保留消去制御により大当り遊技状態の開始時に保留記憶情報を消去するタイミングとして、大当り遊技状態の開始を示すファンファーレ演出が終了するときに保留記憶情報の消去が実行される例を示したが、ファンファーレ演出が開始するときに保留記憶情報の消去が実行されるようにしてもよい。また、大当り遊技状態の開始時における保留記憶情報の消去は、ファンファーレ演出が行なわれている途中のタイミングで実行されるようにしてもよい。
【0367】
(2) 前述した実施の形態では、第2全保留消去制御または第2一部保留消去制御により大当り遊技状態の終了時に保留記憶情報を消去するタイミングとして、大当り遊技状態の終了を示すエンディング演出が終了するときに保留記憶情報の消去が実行される例を示したが、エンディング演出が開始するときに保留記憶情報の消去が実行されるようにしてもよい。また、大当り遊技状態の終了時における保留記憶情報の消去は、エンディング演出が行なわれている途中のタイミングで実行されるようにしてもよい。
【0368】
(3) 前述した実施の形態では、大当りの発生に応じて保留記憶情報を消去するときに、保留記憶情報を消去することを指定する保留記憶消去指定コマンドを送信する例を示した。しかし、これに限らず、保留記憶消去指定コマンドに代えて、または、保留記憶消去指定コマンドに加えて、保留記憶情報の消去数を指定可能な保留消去数指定コマンドを送信するようにしてもよい。その場合に、演出制御マイクロコンピュータ100では、保留消去数指定コマンドにより指定された消去数の保留画像Hを予め定められた消去パターン(消去順番パターン等)にしたがって、消去する演出を実行する。
【0369】
(4) また、保留記憶消去指定コマンドに代えて、または、保留記憶消去指定コマンドに加えて、どの保留記憶情報を消去するかを指定可能な消去対象保留指定コマンドを送信するようにしてもよい。その場合に、演出制御マイクロコンピュータ100では、保留消去数指定コマンドにより指定された保留画像Hを消去する演出を実行する。
【0370】
(5) また、保留記憶消去指定コマンドに代えて、または、保留記憶消去指定コマンドに加えて、どの保留記憶情報を消去するかを指定可能な消去対象保留指定コマンドと、どの保留記憶情報を残すかを指定可能な保留残留指定コマンドとの両方を送信するようにしてもよい。その場合に、演出制御マイクロコンピュータ100では、消去対象保留指定コマンドにより指定された保留画像Hを消去し、保留残留指定コマンドにより指定された保留画像Hを残す演出を実行する。
【0371】
(6) 大当りの発生に応じて保留記憶情報の一部を消去する場合には、消去する個数または残す個数を遊技制御用マイクロコンピュータ560が複数種類の消去個数のうちから選択決定して演出制御コマンドにより演出制御用マイクロコンピュータ100に指定し、その指定にしたがって、演出制御用マイクロコンピュータ100が指定された個数の保留画像Hを消去してもよい。
【0372】
(7) 演出表示装置9において、保留画像Hを表示する表示パターンとしては、保留記憶画像Hの表示数を所定個数単位でまとめて、まとめ画像として表示するようにしてもよい。たとえば、保留記憶画像Hの表示数を5個単位でまとめて表示する場合には、保留画像Hを5個ずつまとめて「5」という数字が表示された所定形状のまとめ保留画像を表示し、端数数を1個単位の保留画像Hで表示するようにしてもよい。そのようにすれば、遊技者が保留記憶個数を把握しやすくなる。そのようなまとめ画像は、保留記憶個数が特定個数以下に減少した場合に、元の1個単位の保留画像Hに戻す演出をしてもよい。
【0373】
(8) 保留記憶画像Hの表示数を所定個数単位でまとめて、まとめ画像として表示する場合、まとめ保留画像は、所定個数単位の保留記憶情報のうちにリーチ表示となる保留記憶情報が含まれている場合等の所定条件が成立したときに表示するようにしてもよい。そのようにすれば遊技者の期待度を高めることができる。また、そのようなまとめ保留画像としては、まとめた個数を示す数字を表示せず、1個単位の保留画像Hよりも大きいサイズの所定形状の画像を表示するようにしてもよい。そのようにすれば、保留画像の大きさを遊技者が区別することにより、遊技者が保留記憶個数を把握しやすくなる。
【0374】
(9) 演出表示装置9において、保留画像Hを表示する表示パターンとしては、保留記憶画像Hに加えて、保留記憶情報の合計数を示す数字を特定の表示領域において表示するようにしてもよい。そのようにすれば、遊技者が保留記憶個数を把握しやすくなる。
【0375】
(10) 大当り遊技状態中において、第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのどちらが遊技球を検出しても新たな保留記憶がされない遊技制御は、実行しないようにしてもよい。
【0376】
(11) 前述した実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態として、大当り遊技状態を代表例として説明した。しかし、これに限らず、遊技者にとって有利な有利状態としては、高確率状態(確変状態)、時短状態、および、高ベース状態等のその他の有利状態が含まれてもよい。
【0377】
(12) 本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算されるものである。
【0378】
(13) 前述した実施の形態では、「割合(比率、確率)」として、0%を越える所定の値を具体例に挙げて説明した。しかしながら、「割合(比率、確率)」としては、0%であってもよい。たとえば、所定の遊技期間における所定の遊技状態1の発生割合と他の遊技状態2との発生割合とを比較して、「一方の発生割合が他方の発生割合よりも高い」とした場合には、一方の遊技状態の発生割合が0%の場合も含んでいる。
【0379】
(14) 前述した実施の形態では、変動表示の表示結果を確変大当りとすることが決定されたときの変動表示結果が導出表示された後、大当り遊技状態の終了後に、無条件で確変状態に制御される確変状態制御例を示した。しかし、これに限らず、特別可変入賞球装置20における大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球が通過したことが検出手段により検出されたときに、確変状態に制御される、確変判定装置タイプの確変状態制御が実行されるようにしてもよい。
【0380】
(15) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0381】
1 パチンコ遊技機、560 遊技制御用マイクロコンピュータ、55 RAM、100 演出制御用マイクロコンピュータ、9 演出表示装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
図9
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