特開2018-202512(P2018-202512A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ トヨタ自動車株式会社の特許一覧
<>
  • 特開2018202512-作業装置 図000003
  • 特開2018202512-作業装置 図000004
  • 特開2018202512-作業装置 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-202512(P2018-202512A)
(43)【公開日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】作業装置
(51)【国際特許分類】
   B25J 13/08 20060101AFI20181130BHJP
   B25J 13/00 20060101ALI20181130BHJP
【FI】
   B25J13/08 A
   B25J13/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-108055(P2017-108055)
(22)【出願日】2017年5月31日
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】392035352
【氏名又は名称】株式会社豊電子工業
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】諸井 大嗣
(72)【発明者】
【氏名】神谷 正也
(72)【発明者】
【氏名】成瀬 雅輝
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707KS03
3C707KS04
3C707KS07
3C707KS36
3C707KV11
3C707KX19
3C707LT06
3C707LT08
3C707NS02
(57)【要約】
【課題】ベルトコンベアによるワークの搬送を中断することなく、ワークを認識し、ワークに対して所望の作業を行う技術を提供することにある。
【解決手段】ピッキングシステム1は、ベルトコンベア2と、パルスコーダ3と、マニピュレータ4と、検出ラインL上におけるワークWのスライスデータを取得する二次元レーザー変位センサ5と、ベルト位置情報と、二次元レーザー変位センサ5のスライスデータと、に基いて、二次元レーザー変位センサ5の下を通過したワークWの三次元形状、位置及び姿勢を推定する形状位置姿勢推定部35と、マニピュレータ4の動作を制御するマニピュレータ制御部36と、を備える。マニピュレータ制御部36は、マニピュレータ4が、ワークWの推定された三次元形状、位置及び姿勢と、ベルト位置情報と、に基いて、ワークWに対してピッキング作業を行うように、マニピュレータ4を制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークが載置されたベルトを走行させることで前記ワークを搬送するベルトコンベアと、
走行する前記ベルトの位置に関するベルト位置情報を取得するベルト位置情報取得手段と、
前記ベルトコンベアによって搬送させる前記ワークに対し所望の作業を行う作業手段と、
前記作業手段よりも上流側に配置され、前記ベルトの走行方向に対して直交する線上にレーザーを照射することで、前記線上における前記ワークのスライスデータを取得する二次元レーザー変位計と、
前記ベルト位置情報と、前記二次元レーザー変位計の測定結果と、に基いて、前記二次元レーザー変位計の下を通過した前記ワークの三次元形状、位置及び姿勢を推定する形状位置姿勢推定手段と、
前記作業手段の動作を制御する作業制御手段と、
を備え、
前記作業制御手段は、前記作業手段が、前記ワークの推定された三次元形状、位置及び姿勢と、前記ベルト位置情報と、に基いて、前記ワークに対して前記所望の作業を行うように、前記作業手段を制御する、
作業装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ステレオカメラを用いてワークの位置及び姿勢を求めるピッキング装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−001122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の構成では、ステレオカメラによりワークを撮影するに際し、ワークを一時停止させなければならず、生産性に関し改善の余地が残されている。
【0005】
本発明の目的は、ベルトコンベアによるワークの搬送を中断することなく、ワークを認識する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ワークが載置されたベルトを走行させることで前記ワークを搬送するベルトコンベアと、走行する前記ベルトの位置に関するベルト位置情報を取得するベルト位置情報取得手段と、前記ベルトコンベアによって搬送させる前記ワークに対し所望の作業を行う作業手段と、前記作業手段よりも上流側に配置され、前記ベルトの走行方向に対して直交する線上にレーザーを照射することで、前記線上における前記ワークのスライスデータを取得する二次元レーザー変位計と、前記ベルト位置情報と、前記二次元レーザー変位計の測定結果と、に基いて、前記二次元レーザー変位計の下を通過した前記ワークの三次元形状、位置及び姿勢を推定する形状位置姿勢推定手段と、前記作業手段の動作を制御する作業制御手段と、を備え、前記作業制御手段は、前記作業手段が、前記ワークの推定された三次元形状、位置及び姿勢と、前記ベルト位置情報と、に基いて、前記ワークに対して前記所望の作業を行うように、前記作業手段を制御する、作業装置が提供される。以上の構成によれば、ベルトコンベアによるワークの搬送を中断することなく、ワークを認識することができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ベルトコンベアによるワークの搬送を中断することなく、ワークを認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】作業装置の斜視図である。
図2】作業装置の機能ブロック図である。
図3】ワークの三次元形状、位置及び姿勢の推定に関する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図1から図3を参照して、ピッキングシステム1(作業装置)を説明する。
【0010】
図1に示すように、ピッキングシステム1は、ベルトコンベア2(搬送手段)と、パルスコーダ3(ベルト位置情報取得手段)と、マニピュレータ4(作業手段)と、二次元レーザー変位センサ5(二次元レーザー変位計)と、コントローラ6(制御手段)と、を備えている。ピッキングシステム1は、ベルトコンベア2によって搬送されるワークWをマニピュレータ4でピックアップしてパレット7に収容するものである。
【0011】
ベルトコンベア2は、複数のワークWを任意の速度で搬送するものである。図1には、ベルトコンベア2による複数のワークWの搬送方向Dを白抜き矢印で図示している。図1に示すように、ベルトコンベア2は、ベルト駆動モータ9と、エンドレスベルト10と、ドライブプーリ11、ドリブンプーリ12を有する。ドライブプーリ11及びドリブンプーリ12は、搬送方向において離れて配置されている。エンドレスベルト10は、ドライブプーリ11及びドリブンプーリ12に掛けられている。ベルト駆動モータ9は、ドライブプーリ11を回転駆動する。この構成で、ベルト駆動モータ9がドライブプーリ11を回転駆動すると、エンドレスベルト10がドライブプーリ11とドリブンプーリ12の間で走行し、もって、エンドレスベルト10上に供給された複数のワークWが搬送方向Dに任意の速度で搬送される。
【0012】
パルスコーダ3は、走行するエンドレスベルト10の位置に関するベルト位置情報を取得するものである。本実施形態において、パルスコーダ3は、インクリメンタル式のロータリーエンコーダである。パルスコーダ3は、エンドレスベルト10が単位距離走行する都度、所定のパルスをコントローラ6に出力する。コントローラ6が上記所定のパルスをカウントすることで、コントローラ6は、走行するエンドレスベルト10の位置に関するベルト位置情報を取得することができる。なお、ベルト位置情報は、例えば、エンドレスベルト10の任意の基準点の位置である。なお、パルスコーダ3を設けることに代えて、例えば、エンドレスベルト10に所定の間隔で同一の又は異なる目印を設け、所定位置に設置したカメラ(ベルト位置情報取得手段)で目印を読み取ることで、走行するエンドレスベルト10の位置に関するベルト位置情報を取得するようにしてもよい。
【0013】
マニピュレータ4は、ベルトコンベア2によって搬送させる複数のワークWに対し所望の作業を行うものである。本実施形態においてマニピュレータ4は、ベルトコンベア2によって搬送させる複数のワークWをピックアップしてパレット7に収容する作業を行う。従って、マニピュレータ4は、複数のアームから構成された多関節型のマニピュレータ本体13と、マニピュレータ本体13の先端に設けられた把持部14と、を備えている。把持部14は、ワークWを把持可能に構成されている。なお、図1には、マニピュレータ4がワークWをピックアップする領域である作業領域Rを二点鎖線で示している。なお、上記所望の作業としては、前述したピックアップ作業に限らず、例えば、ワークWに対する加工作業や塗装作業であってもよい。
【0014】
二次元レーザー変位センサ5は、マニピュレータ4よりも上流側に配置され、エンドレスベルト10の走行方向に対して直交する線上にレーザーを照射することで、線上におけるワークWのスライスデータを取得するものである。詳しくは、二次元レーザー変位センサ5は、作業領域Rよりも上流側に配置されている。二次元レーザー変位センサ5は、エンドレスベルト10のベルト幅方向に延びる検出ラインL上にレーザーを照射することで、所定の時間毎に、検出ラインL上におけるワークWのスライスデータを生成し、コントローラ6に出力する。スライスデータは、例えば、ベルト幅方向における座標と、その座標におけるZ座標と、を一対一で関連付けたデータである。
【0015】
図2に示すように、コントローラ6は、中央演算処理器としてのCPU30(Central Processing Unit)と、読み書き自由のRAM31(Random Access Memory)、読み出し専用のROM32(Read Only Memory)を備えている。そして、CPU30がROM32に記憶されている制御プログラムを読み出して実行することで、制御プログラムは、CPU30などのハードウェアを、ベルト駆動制御部33、パルスカウンタ34、形状位置姿勢推定部35、マニピュレータ制御部36(作業制御手段)として機能させる。
【0016】
ベルト駆動制御部33は、エンドレスベルト10が任意の速度で走行するようにベルト駆動モータ9の動作を制御する。本実施形態では、ベルト駆動制御部33は、エンドレスベルト10が一定の速度で走行するようにベルト駆動モータ9の動作を制御する。
【0017】
パルスカウンタ34は、パルスコーダ3から出力されたパルスをカウントすることで、走行するエンドレスベルト10の位置に関するベルト位置情報を取得する。例えば、エンドレスベルト10が5mm走行する都度1つのパルスがパルスコーダ3から出力される場合、パルスカウンタ34は、任意の時間帯におけるカウント値に5mmを掛けることで、エンドレスベルト10の走行距離を取得することができる。ベルト位置情報は、例えば、時刻と関連付けて、RAM31に保存される。
【0018】
形状位置姿勢推定部35は、ベルト位置情報と、二次元レーザー変位センサ5の測定結果と、に基いて、二次元レーザー変位センサ5の下を通過したワークWの三次元形状、位置及び姿勢を推定するものである。即ち、二次元レーザー変位センサ5から出力されるスライスデータとして、時刻T0において二次元レーザー変位センサ5の真下に位置するワークWのスライスデータS0、時刻T1(T1=T0+ΔT)において二次元レーザー変位センサ5の真下に位置するワークWのスライスデータS1、時刻T2(T2=T1+ΔT)において二次元レーザー変位センサ5の真下に位置するワークWのスライスデータS2が挙げられる。従って、形状位置姿勢推定部35は、図3に示すように、各時刻Tで得られたスライスデータSを、各時刻Tに対応したエンドレスベルト10の位置に基いて搬送方向Dに沿って積層することで、ワークWの三次元形状、位置及び姿勢を推定し、ワークWを認識することができる。ここで、ワークWの位置とは、エンドレスベルト10の任意の基準点に対するワークWの位置である。
【0019】
マニピュレータ制御部36は、マニピュレータ4が、ワークWの推定された三次元形状、位置及び姿勢と、ベルト位置情報と、に基いて、ワークWを作業領域Rでピックアップしてパレット7に収容するように、マニピュレータ4を制御する。即ち、マニピュレータ4の把持部14がワークWを把持するに際し、ワークWを成功裏に把持するには、マニピュレータ制御部36は、ワークWの三次元形状、ワークWのエンドレスベルト10上における位置、ワークWのエンドレスベルト10上における姿勢を精確に把握しておく必要がある。そして、マニピュレータ制御部36は、ワークWの三次元形状、ワークWのエンドレスベルト10上における位置、ワークWのエンドレスベルト10上における姿勢、のそれぞれに最も適した把持部14の把持姿勢を算出し、その把持姿勢でワークWを把持するように、マニピュレータ4を制御する。なお、マニピュレータ制御部36が把持部14の把持姿勢を算出するに際しては、予め教示されている把持姿勢を、ワークWの三次元形状、ワークWのエンドレスベルト10上における位置、ワークWのエンドレスベルト10上における姿勢に基いて補正することで算出することが好ましい。
【0020】
以上に、本願発明の好適な実施形態を説明した。上記実施形態は、以下の特徴を有する。
【0021】
ピッキングシステム1(作業装置)は、ワークWが載置されたエンドレスベルト10(ベルト)を走行させることでワークWを搬送するベルトコンベア2と、走行するエンドレスベルト10の位置に関するベルト位置情報を取得するパルスコーダ3(ベルト位置情報取得手段)と、ベルトコンベア2によって搬送させるワークWに対し所望の作業を行うマニピュレータ4(作業手段)と、マニピュレータ4よりも上流側に配置され、エンドレスベルト10の走行方向に対して直交する検出ラインL(線)上にレーザーを照射することで、検出ラインL上におけるワークWのスライスデータを取得する二次元レーザー変位センサ5(二次元レーザー変位計)と、ベルト位置情報と、二次元レーザー変位センサ5のスライスデータ(測定結果)と、に基いて、二次元レーザー変位センサ5の下を通過したワークWの三次元形状、位置及び姿勢を推定する形状位置姿勢推定部35(形状位置姿勢推定手段)と、マニピュレータ4の動作を制御するマニピュレータ制御部36(作業制御手段)と、を備える。マニピュレータ制御部36は、マニピュレータ4が、ワークWの推定された三次元形状、位置及び姿勢と、ベルト位置情報と、に基いて、ワークWに対してピッキング作業(所望の作業)を行うように、マニピュレータ4を制御する。以上の構成によれば、ベルトコンベア2によるワークWの搬送を中断することなく、ワークWを認識し、ワークWに対して所望の作業を行うことができる。
【符号の説明】
【0022】
1 ピッキングシステム
2 ベルトコンベア
3 パルスコーダ
4 マニピュレータ
5 二次元レーザー変位センサ
6 コントローラ
7 パレット
9 ベルト駆動モータ
10 エンドレスベルト
11 ドライブプーリ
12 ドリブンプーリ
13 マニピュレータ本体
14 把持部
33 ベルト駆動制御部
34 パルスカウンタ
35 形状位置姿勢推定部
36 マニピュレータ制御部
D 搬送方向
L 検出ライン
R 作業領域
S スライスデータ
S0 スライスデータ
S1 スライスデータ
S2 スライスデータ
W ワーク
図1
図2
図3