特開2018-202913(P2018-202913A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-202913(P2018-202913A)
(43)【公開日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】車両用シート
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/30 20060101AFI20181130BHJP
【FI】
   B60N2/30
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-107175(P2017-107175)
(22)【出願日】2017年5月30日
(71)【出願人】
【識別番号】000220066
【氏名又は名称】テイ・エス テック株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077665
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 剛宏
(74)【代理人】
【識別番号】100116676
【弁理士】
【氏名又は名称】宮寺 利幸
(74)【代理人】
【識別番号】100191134
【弁理士】
【氏名又は名称】千馬 隆之
(74)【代理人】
【識別番号】100149261
【弁理士】
【氏名又は名称】大内 秀治
(74)【代理人】
【識別番号】100136548
【弁理士】
【氏名又は名称】仲宗根 康晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136641
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100180448
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 亨祐
(74)【代理人】
【識別番号】100169225
【弁理士】
【氏名又は名称】山野 明
(72)【発明者】
【氏名】砂庭 翔太
(72)【発明者】
【氏名】今村 雅宏
(72)【発明者】
【氏名】梅本 千恵美
(72)【発明者】
【氏名】黒尾 孝幸
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087BD01
3B087CA09
3B087CA12
3B087CB12
(57)【要約】
【課題】小型化及び軽量化を図りながらも、剛性の向上を図ることができる車両用シートを提供する。
【解決手段】少なくともシートバックの外形に沿った逆U字状のパイプフレームと、該パイプフレームの下部に張設された下部フレーム46とを有するシートバックフレームを有する車両用シートであって、下部フレーム46は、第1下部フレーム46Aと第2下部フレーム46Bとを備え、第1下部フレーム46Aと第2下部フレーム46Bはシートバックフレームの前後方向で重なっている。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともシートバックの外形に沿った逆U字状のパイプフレームと、該パイプフレームの下部に張設された下部フレームとを有するシートバックフレームを有する車両用シートであって、
前記下部フレームは、第1下部フレームと第2下部フレームとを備え、
前記第1下部フレームと前記第2下部フレームは前記シートバックフレームの前後方向で重なっていることを特徴とする車両用シート。
【請求項2】
請求項1記載の車両用シートにおいて、
前記第1下部フレームと前記第2下部フレームは共に開断面構造であり、
前記下部フレームは、前記第1下部フレームと前記第2下部フレームとの間に空間が設けられた閉断面構造であることを特徴とする車両用シート。
【請求項3】
請求項1記載の車両用シートにおいて、
前記第1下部フレームは前記第2下部フレーム側に延びる第1側壁を有し、
前記第2下部フレームは前記第1下部フレーム側に延びる第2側壁を有し、
前記下部フレームは、前記第1下部フレームの前記第1側壁と前記第2下部フレームの前記第2側壁とが重ねられた状態で接合されて構成されていることを特徴とする車両用シート。
【請求項4】
請求項1記載の車両用シートにおいて、
前記第1下部フレーム及び前記第2下部フレームのうち、前記シートバックの前面寄りに位置するフレームの上下方向の長さは、他のフレームの上下方向の長さよりも短いことを特徴とする車両用シート。
【請求項5】
請求項1記載の車両用シートにおいて、
前記シートバックフレームは、さらに、前記パイプフレームで囲まれた空間を一部閉塞するように固定されたパンフレームを有し、
前記下部フレームは、前記第1下部フレームと前記第2下部フレームとが前後方向に対向する部分に、前記パンフレームと重なる部分が存在することを特徴とする車両用シート。
【請求項6】
請求項1記載の車両用シートにおいて、
前記第1下部フレーム及び前記第2下部フレームのうち、前記シートバックの前面寄りに位置するフレームは、前記シートバックの内部に挿入された他部材と対向する部分に、前記他部材に対して遠ざかる方向に変形した段差が設けられていることを特徴とする車両用シート。
【請求項7】
請求項1記載の車両用シートにおいて、
前記第1下部フレーム及び前記第2下部フレームのうち、前記シートバックの前面寄りに位置するフレームは、前記シートバックの左右方向に対応した左側部及び右側部と、これら左側部及び右側部の間に位置する中央部とを有し、
前記中央部は、前記左側部及び前記右側部よりも後方に位置していることを特徴とする車両用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シートに関し、例えばウインチで車椅子を巻き揚げ可能にするリア・ハッチ型自動車に用いて好適な車両用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
車両用シートとして、いわゆるダイブダウンシートが知られている。このシートは、車両のフロア面に下端が連結された少なくとも前倒し可能なシートクッションと、該シートクッションの後端に対して回動可能に連結され、シートクッションとの着座面合わせでの折りたたみを可能としたシートバックとを備える。そして、このシートは、例えばシートバックの折りたたみを伴ったシートクッションの前倒しにより、シートバック及びシートクッションを低いフロア面上に格納可能である。
【0003】
また、車両用シートにおいて、後列座席を収納して空間を確保し、その後方に位置する荷室へ車椅子を積載できる車両が知られている。
【0004】
さらに、特許文献1に示すように、車両用シートに使用されるシートバックフレームは、一対のサイドフレームと、略逆U字形状のアッパーフレームと、ロアフレームとを有し、一対のサイドフレームの上端部をアッパーフレームで、下端部をロアフレームでそれぞれ連結した矩形形状に形成された例が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2016−107881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1記載の車両用シートは、シートバックフレームのロアフレームが、円筒状又は円柱状のフレームである。円筒状の場合、軽量化を図ることができるが、剛性の向上には限界がある。円柱状の場合、径を大きくすることで、剛性を向上させることができるが、小型化及び軽量化には限界が生じる。
【0007】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、小型化及び軽量化を図りながらも、剛性の向上を図ることができる車両用シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[1] 本発明に係る車両用シートは、少なくともシートバックの外形に沿った逆U字状のパイプフレームと、該パイプフレームの下部に張設された下部フレームとを有するシートバックフレームを有する車両用シートであって、前記下部フレームは、第1下部フレームと第2下部フレームとを備え、前記第1下部フレームと前記第2下部フレームは前記シートバックフレームの前後方向で重なっていることを特徴とする。これにより、小型化及び軽量化を図りながらも、剛性の向上を図ることができる。
【0009】
[2] 本発明において、前記第1下部フレームと前記第2下部フレームは共に開断面構造であり、前記下部フレームは、前記第1下部フレームと前記第2下部フレームとの間に空間が設けられた閉断面構造であってもよい。これにより、小型化及び軽量化を図りながらも、剛性の向上を図ることができる。
【0010】
[3] 本発明において、前記第1下部フレームは前記第2下部フレーム側に延びる第1側壁を有し、前記第2下部フレームは前記第1下部フレーム側に延びる第2側壁を有し、前記下部フレームは、前記第1下部フレームの前記第1側壁と前記第2下部フレームの前記第2側壁とが重ねられた状態で接合されて構成されてもよい。これにより、小型化及び軽量化を図りながらも、剛性の向上を図ることができる。
【0011】
[4] 本発明において、前記第1下部フレーム及び前記第2下部フレームのうち、前記シートバックの前面寄りに位置するフレームの上下方向の長さは、他のフレームの上下方向の長さよりも短いことが好ましい。
【0012】
乗員が車両用シートに着座した際に、上下方向の長さが短いフレーム(例えば第1下部フレーム)がクッション(パッド)を介して乗員の腰部分に当たることになるため、圧迫感が低減し、乗員の乗り心地を向上させることができる。すなわち、小型化及び軽量化を図りながらも、乗員の乗り心地を向上させることができる。
【0013】
[5] 本発明において、前記シートバックフレームは、さらに、前記パイプフレームで囲まれた空間を一部閉塞するように固定されたパンフレームを有し、前記下部フレームは、前記第1下部フレームと前記第2下部フレームとが前後方向に対向する部分に、前記パンフレームと重なる部分が存在してもよい。これにより、小型化及び軽量化を図りながらも、剛性の向上を図ることができる。
【0014】
[6] 本発明において、前記第1下部フレーム及び前記第2下部フレームのうち、前記シートバックの前面寄りに位置するフレームは、前記シートバックの内部に挿入された他部材と対向する部分に、前記他部材に対して遠ざかる方向に変形した段差が設けられていてもよい。
【0015】
他部材が例えばヘッドレストのステーの場合、車両用シートに乗員が着座中に、ステーが振動又は揺動しても、ステーがフレームに接触することがほとんどなくなる。そのため、ステーがフレームに接触することによる振動の発生や異音の発生がほとんどなくなり、乗員の乗り心地の向上を図ることができる。しかも、段差を形成することによって、フレームの強度を向上させることができるため、強度向上のためにフレームの厚みを大きくする必要がなくなる。すなわち、小型化及び軽量化を図りながらも、剛性の向上並びに乗員の乗り心地の向上を図ることができる。
【0016】
[7] 本発明において、前記第1下部フレーム及び前記第2下部フレームのうち、前記シートバックの前面寄りに位置するフレームは、前記シートバックの左右方向に対応した左側部及び右側部と、これら左側部及び右側部の間に位置する中央部とを有し、前記中央部は、前記左側部及び前記右側部よりも後方に位置していることが好ましい。
【0017】
乗員の腰の部分を周りから支えるような乗り心地を与えることができる。すなわち、小型化及び軽量化を図りながらも、乗員の乗り心地の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る車両用シートによれば、小型化及び軽量化を図りながらも、乗員の乗り心地の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本実施の形態に係る車両用シートの外観を示す斜視図である。
図2図2Aは車両用シートを立設させた状態(「シート着座状態」)を示す側面図であり、図2Bは車両用シートを前方に倒した状態(「シート格納状態」)を示す側面図である。
図3】車両用シートのうち、シートバックの前面表皮材、背面表皮材及びパッドを取り外した状態を示す斜視図である。
図4】シートバックフレームの前面側上部を示す斜視図である。
図5】車両用シートのうち、下部フレームが設置された部分を一部省略して示す正面図である。
図6図6A図5におけるVI−VI線上の断面形状を示す斜視図であり、図6B図5におけるVI−VI線上の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係る車両用シートの実施の形態例を図1図6Bを参照しながら説明する。
【0021】
本実施の形態に係る車両用シート10は、図1に示すように、前脚12と、後脚14と、シートクッション16と、シートバック18と、アーム20と、ヘッドレスト21とを備えている。
【0022】
車両用シート10は、図2A及び図2Bに示すように、シートクッション16が車両22のフロア24の上方に配置される「シート着座状態」と(図2A参照)、後脚14が前方に回動され、シートクッション16がフロア24の上方に配置されると共に、シートクッション16の上にシートバック18が重ねられ、シートバック18の背面が上面となる「シート格納状態」(図2B参照)との間で移動可能となっている。
【0023】
前脚12は、「シート着座状態」においてシートクッション16を下方から支持すると共に、第1軸部26a及び第2軸部26bをそれぞれ回転中心として前方に回動可能となっている。
【0024】
後脚14は、シートバック18に固定され、第3軸部26cを中心に前方に回動可能となっている。また、後脚14の下端はフロア24に固定されたフットブラケット30(図2A及び図2B参照)に取り付けられ、後脚14の上端はシートバック18に固定されている。なお、図1及び図3では、フットブラケット30の図示を省略している。
【0025】
シートクッション16の前方の底面には、前脚12の上端が第2軸部26bを介して取り付けられ、シートクッション16の後端は、L字状のアーム20を介してシートバック18に取り付けられている。また、シートクッション16の後端は、アーム20を介してシートバック18の下端と回転自在に連結されている。
【0026】
シートバック18は、「シート着座状態」における下端が後脚14の上端に固定され、第3軸部26cを中心に前方に回動可能となっている。
【0027】
アーム20はシートクッション16に固定されていると共に、その上端が第4軸部26dを介してシートバック18の下端に取り付けられている。そして、シートバック18が第4軸部26dを中心に前方に回動可能となっている。
【0028】
図2Bに示す上述した「シート格納状態」の際には、前脚12が第1軸部26aを中心に前方に回動すると共に、後脚14が第3軸部26cを中心に前方に回動する。すなわち、前脚12とシートクッション16は、上述の回動に伴って折りたたみ可能な構成となっている。
【0029】
また、シートクッション16の後端は、アーム20を介してシートバック18に連結されているため、後脚14の回動に伴って前下方に移動する。シートバック18は、第4軸部26dを中心に前方に回動する。
【0030】
すなわち、車両用シート10を上述した「シート格納状態」にする際には、シートクッション16がフロア24の凹部24aに向かって略平行に移動する。そして、車両用シート10がフロア24の凹部24aに収納された状態では、シートバック18の前面とシートクッション16の上面とが相対する位置になると共に、シートバック18の背面が略水平となる。
【0031】
そして、図示しない車椅子を車室内に引き込む際には、例えば車両用シート10の前側に設置された前部シート32の下部にある電動ウインチ34からベルト36を引き出して、ベルト36の先に取り付けられている図示しない鉤を車椅子の脚に引っ掛けた上で、電動ウインチ34を駆動する。
【0032】
ここで、車両用シート10の構成、特に、シートバック18の構成について図3図6Bも参照しながら説明する。
【0033】
図3は、車両用シート10のシートクッション16及びシートバック18の表皮材(図示せず)及びパッド(図示せず)を取り外した状態を示す斜視図である。
【0034】
シートバック18は、図3に示すように、少なくとも金属製のシートバックフレーム40を有する。シートバックフレーム40は、シートバック18の外形に沿った逆U字状の金属製のパイプフレーム42と、該パイプフレーム42で囲まれた空間を一部閉塞するように固定された金属製のパンフレーム44と、パイプフレーム42の下部に張設された金属製の下部フレーム46とを有する。パイプフレーム42の下部とは、乗員が車両用シート10に着座した際に、乗員の腰と対向する部分である。
【0035】
パイプフレーム42、パンフレーム44及び下部フレーム46は、それぞれ同じ材料で構成してもよいし、それぞれ異なる材料で構成してもよい。もちろん、パンフレーム44と下部フレーム46をそれぞれ同じ材料で構成し、パイプフレーム42を異なった材料で構成してもよい。
【0036】
パンフレーム44は、パイプフレーム42に例えば溶接によって固着され、下部フレーム46は、パイプフレーム42に例えば溶接によって固着される。もちろん、下部フレーム46をパンフレーム44にも例えば溶接によって固着してもよい。
【0037】
パイプフレーム42の上部には、図4に示すように、ヘッドレスト21の一対のステー50(図3参照)が挿入される一対のヘッドレストガイド52が例えば溶接によって固定されている。
【0038】
そして、下部フレーム46は、図5図6A及び図6Bに示すように、シートバックフレーム40の前後方向、前方に位置された第1下部フレーム46Aと、後方に位置された第2下部フレーム46Bとを備える。すなわち、第1下部フレーム46Aと第2下部フレーム46Bはシートバックフレーム40の前後方向で重なっている。第1下部フレーム46Aと第2下部フレーム46Bは、それぞれ強度を確保するための隆起部や凹部等が形成されている。
【0039】
図6A及び図6Bに示すように、第1下部フレーム46Aと第2下部フレーム46Bは、共に略コの字状に形成された開断面構造であり、下部フレーム46は、第1下部フレーム46Aと第2下部フレーム46Bとの間に空間が設けられた閉断面構造である。
【0040】
すなわち、第1下部フレーム46Aは、その上部及び下部において、第2下部フレーム46B側に延びる第1上部側壁54aと第1下部側壁54bとを有する。第2下部フレーム46Bは、その上部及び下部において、第1下部フレーム46A側に延びる第2上部側壁56aと第2下部側壁56bとを有する。
【0041】
そして、下部フレーム46は、第1下部フレーム46Aの側壁と第2下部フレーム46Bの側壁とが重ねられた状態で、例えば溶接等によって接合されて構成されている。すなわち、第1下部フレーム46Aと第2下部フレーム46Bとが空間を間に挟んで対向した構造となっている。
【0042】
このような構成を採用することで、下部フレーム46、ひいては、シートバックフレーム40の小型化及び軽量化を図りながらも、剛性の向上を図ることができる。
【0043】
特に、本実施の形態では、図6Bに示すように、第1下部フレーム46Aの上下方向の長さLaが、第2下部フレーム46Bの上下方向の長さLbよりも短い(La<Lb)。
【0044】
従って、下部フレーム46は、好ましくは、第1下部フレーム46Aの第1上部側壁54aの外面と第2下部フレーム46Bの第2上部側壁56aの内面とが重ねられ、第1下部フレーム46Aの第1下部側壁54bの外面と第2下部フレーム46Bの第2下部側壁56bの内面とが重ねられた状態で接合されて構成される。
【0045】
これにより、乗員が車両用シート10に着座した際に、上下方向の長さが短いフレーム(この場合、第1下部フレーム46A)がクッション(パッド)を介して乗員の腰部分に当たることになるため、圧迫感が低減し、乗員の乗り心地を向上させることができる。すなわち、小型化及び軽量化を図りながらも、乗員の乗り心地を向上させることができる。
【0046】
さらに、下部フレーム46は、第1下部フレーム46Aと第2下部フレーム46Bとが前後方向に対向する部分に、パンフレーム44と重なる部分が存在する。すなわち、例えば図6A及び図6Bに示すように、一点鎖線の枠Wで示す部分は、第2下部フレーム46Bの後部側の面にパンフレーム44が接合されている。これにより、下部フレーム46、ひいては、シートバックフレーム40の小型化及び軽量化を図りながらも、剛性の向上を図ることができる。
【0047】
また、第1下部フレーム46Aは、図5図6A及び図6Bに示すように、シートバック18の内部に挿入された他部材(本実施の形態では、ヘッドレスト21の一対のステー50)と対向する部分に、ステー50に対して遠ざかる方向に変形した段差58が設けられている。
【0048】
この場合、車両用シート10に乗員が着座中に、ステー50が振動又は揺動しても、ステー50が下部フレーム46に接触することがほとんどなくなる。そのため、ステー50が下部フレーム46に接触することによる振動の発生や異音の発生がほとんどなくなり、乗員の乗り心地の向上を図ることができる。しかも、段差58を形成することによって、下部フレーム46の強度を向上させることができるため、強度向上のために下部フレーム46の厚みを大きくする必要がなくなる。すなわち、小型化及び軽量化を図りながらも、剛性の向上並びに乗員の乗り心地の向上を図ることができる。
【0049】
さらに、図5に示すように、第1下部フレーム46Aは、シートバック18(図1参照)の左右方向に対応した左側部60L及び右側部60Rと、これら左側部60L及び右側部60Rの間に位置する中央部60Cとを有し、中央部60Cは、左側部60L及び右側部60Rよりも後方に位置している。すなわち、中央部60Cが後方に向かって窪んだ形状に加工されている。
【0050】
これにより、乗員の腰の部分を周りから支えるような乗り心地を与えることができる。すなわち、小型化及び軽量化を図りながらも、乗員の乗り心地の向上を図ることができる。
【0051】
なお、図5に示すように、第1下部フレーム46Aには、打ち抜き加工による例えば軽量化のための円形の貫通孔62や、第1下部フレーム46Aと第2下部フレーム46Bとの溶接の位置決めに用いられる小孔64が形成されている。
【0052】
なお、本発明に係る車両用シートは、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【符号の説明】
【0053】
10…車両用シート 18…シートバック
21…ヘッドレスト 40…シートバックフレーム
42…パイプフレーム 44…パンフレーム
46…下部フレーム 46A…第1下部フレーム
46B…第2下部フレーム 50…一対のヘッドレストのステー
54a…第1上部側壁 54b…第1下部側壁
56a…第2上部側壁 56b…第2下部側壁
58…段差 60C…中央部
60L…左側部 60R…右側部
図1
図2
図3
図4
図5
図6