特開2018-202942(P2018-202942A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2018-202942装飾モールを有する自動車用サイドバイザーの寒冷地構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-202942(P2018-202942A)
(43)【公開日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】装飾モールを有する自動車用サイドバイザーの寒冷地構造
(51)【国際特許分類】
   B60J 3/00 20060101AFI20181130BHJP
【FI】
   B60J3/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-108356(P2017-108356)
(22)【出願日】2017年5月31日
(71)【出願人】
【識別番号】314014184
【氏名又は名称】DNP田村プラスチック株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 恭一
(72)【発明者】
【氏名】加藤 貴士
(72)【発明者】
【氏名】高橋 卓司
(57)【要約】
【課題】 流水排出部から排出された流水が鍔体と装飾モールとの境界部分に沿って、ドアヒンジ部に流下することを防止する装飾モールを有する自動車用サイドバイザーの寒冷地構造を提供する。
【解決手段】
自動車用サイドバイザー5は、鍔体7の帯状曲げ部8には、流水排出部10が設けられ、装飾モール21と鍔体7との間には、流水排出部10に連通する流水路12が形成されたことにより、流水が鍔体7と装飾モール21との境界部分に沿って流れ落ちようとしても、流水路12から排出されるため、ドアヒンジ部へ流下することがない。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の窓枠に沿わせて取り付け可能とする長尺な帯状部材の鍔体と、当該鍔体に沿って長尺に形成された庇本体と、前記鍔体に沿って表面に取り付けられる装飾モールとで少なくとも構成される装飾モールを有する自動車用サイドバイザーの寒冷地構造であって、
前記鍔体の上端縁には、流水排出部が設けられ、
前記装飾モールと前記鍔体との間には、前記流水排出部に連通する流水路が形成されたことを特徴とする装飾モールを有する自動車用サイドバイザーの寒冷地構造。
【請求項2】
前記鍔体には、複数の帯状台座部が設けられ、帯状台座部間に前記流水路が形成されることを特徴とする請求項1に記載の装飾モールを有する自動車用サイドバイザーの寒冷地構造。
【請求項3】
前記流水路の下流側には、前記流水路から流れる水を前記鍔体の裏側へ導く排水孔が穿設されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の装飾モールを有する自動車用サイドバイザーの寒冷地構造。
【請求項4】
前記排水孔の下流側に堰止め部が設けられたことを特徴とする請求項3に記載の装飾モールを有する自動車用サイドバイザーの寒冷地構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の窓枠に取り付けられる装飾モールを有する自動車用サイドバイザーの寒冷地構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、自動車用サイドバイザーとしては、鍔体の帯状曲げ部に沿って下る流水の流れを、帯状曲げ部に形成された流水排出部からバイザーの外側に排出することで、ドアヒンジ側に流下することを防止する構造のものが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−046719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような構造では、鍔体に装飾モールを備えているサイドバイザーにおいては、鍔体と装飾モールの境界部分とが樋となり、流水排出部から排出された流水が当該境界部分に沿って流れ落ちるため、ドアヒンジ部(下流側)に流下する恐れがあった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記従来の自動車用サイドバイザーの問題点を解消し、流水排出部から排出された流水が鍔体と装飾モールとの境界部分に沿って、ドアヒンジ部に流下することを防止する装飾モールを有する自動車用サイドバイザーの寒冷地構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のうち、請求項1に記載された発明は、自動車の窓枠に沿わせて取り付け可能とする長尺な帯状部材の鍔体と、当該鍔体に沿って長尺に形成された庇本体と、前記鍔体に沿って表面に取り付けられる装飾モールとで少なくとも構成される装飾モールを有する自動車用サイドバイザーの寒冷地構造であって、
前記鍔体の上端縁には、流水排出部が設けられ、
前記装飾モールと前記鍔体との間には、前記流水排出部に連通する流水路が形成されたことを特徴とするものである。
【0007】
本発明のうち、請求項2に記載された発明は、請求項1に記載の発明に加え、前記鍔体には、複数の帯状台座部が設けられ、帯状台座部間に前記流水路が形成されることを特徴とするものである。
【0008】
本発明のうち、請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載の発明に加え、前記流水路の下流側には、前記流水路から流れる水を前記鍔体の裏側へ導く排水孔が穿設されたことを特徴とするものである。
【0009】
本発明のうち、請求項4に記載された発明は、請求項3に記載の発明に加え、前記排水孔の下流側に堰止め部が設けられたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載された発明は、流水が鍔体と装飾モールとの境界部分に沿って流れ落ちようとしても、流水路から排出されるため、ドアヒンジ部へ流下することがない。
請求項2に記載された発明は、装飾モールが取り付けられる帯状台座部を利用するものであるため、流水路の形成が容易である。
請求項3に記載された発明は、流水が庇本体の裏側(窓ガラス側)に排水されるので、ドアヒンジ部へ流下することがない。
請求項4に記載された発明は、流水の庇本体裏側(窓ガラス側)への排水をより一層確実に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】(a)は窓枠に自動車用サイドバイザーが取り付けられた状態の全体図を示し、(b)は(a)の下流側端部を拡大した状態を、(c)は(b)の装飾モールを取り外した状態を示す説明図である。
図2】(a)は装飾モールを取り外した状態の説明図で、庇本体と装飾モールとの間に形成される流下経路を示したもので、(b)は(a)の流水路の拡大した状態を示す説明図である。
図3】各断面の位置を示す説明図である。
図4】(a)〜(d)は、図3の各断面を示す説明図である。
図5】(a)は本発明の変更例において装飾モールを取り外した状態を示し、(b)は(a)の拡大図を示し、(c)は(b)の変更例を示す説明図である。
図6】(a)〜(c)は、図5(a)における各位置での流下経路を示す説明図である。
図7】(a)は、本発明の変更例を示し、(b)は(a)の断面を示す説明図である。
図8】(a)は図7の下流側端部を拡大した状態を示し、(b)は(a)の変更例を示す説明図である。
図9図7の流下経路を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の装飾モールを有する自動車用サイドバイザーの寒冷地構造(以下、自動車用サイドバイザーとする)の取付構造の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、窓枠に自動車用サイドバイザーが取り付けられた状態を示す全体図である。図2は、庇本体と装飾モールとの間に形成される流下経路を示す説明図である。図3は、各断面の位置を示す説明図である。図4は、図3の各断面を示す説明図である。
【0013】
先ず始めに、図1(a)に示すように、自動車用サイドバイザー5は、自動車1の窓枠2に沿わせながら、一方の端縁がAピラーガーニッシュ3に隣設するように取り付け可能とする長尺な帯状部材の鍔体7と、この鍔体7に沿って長尺に形成された庇本体6と、鍔体7の帯状曲げ部8に沿って表面に取り付けられる装飾モール21とで少なくとも構成され、窓枠2に取り付けた後は日除けや雨除けとして機能するものである。
【0014】
このうち、図1(b)(c)に示すように、帯状曲げ部8には薄肉の導入路9が形成されており、更にその導入路9の下流側(サイドバイザーの前側)には、切り欠き状の流水排出部10が形成されている。
次に、図2(a)(b)に示すように、鍔体7には、帯状台座部25,30が間隔A(5.0mm以上)を隔てて設けられており、これらの間に、流水排出部10に連通し、かつ上下に開放する流水路12が形成されている。他にも、帯状台座部30の下端側には、間隔B(3.5mm以上)の排出路13が形成されている。
帯状台座部25,30の表面には、両面テープ11を介して装飾モール21が貼着されており、鍔体7の内側(窓枠2側)には、両面テープ35が貼着されている。
【0015】
このようにして構成される自動車用サイドバイザー5の窓枠2への取り付けは、以下のように行われる。
先ず始めに、図3及び図4(a)に示すように、鍔体7の一方の端縁(サイドバイザー前側)を、Aピラーガーニッシュ3に隣接させた後、鍔体7の内側に貼着された両面テープ35の他方の面を自動車1の窓枠2に貼着する。これにより、窓枠2に沿って自動車用サイドバイザー5が取り付けられることとなる。
【0016】
次に、自動車用サイドバイザー5の鍔体7と装飾モール21との間を下る流水は、以下のように排水される。
先ず始めに、図3に示すA−A線断面の位置では、流水が、図4(a)に示す窓枠2と鍔体7の帯状曲げ部8との間の境界を、図2(a)の矢印が示す方向に流下する。そして、図3に示すB−B線断面の位置まで流水が流下すると、図4(b)に示す窓枠2と帯状曲げ部8との間から導入路9側へと流れ込むこととなる。
その後、図3に示すC−C線断面の位置まで流水が流下すると、図4(c)に示す流水排出部10から排出され、装飾モール21と鍔体7との境界部分に流れ込み、流水路12内へと流れ込む。
次に、図3に示すD−D線断面の位置まで流水が流下すると、図4(d)に示す排出路13内に流れ込んだ後、排出路13内を自動車用サイドバイザー5の前側へ向かい流下した後、庇本体6とAピラーガーニッシュ3との間を流下し、自動車ドアの外側へ排出される。
【0017】
上記の如く構成される自動車用サイドバイザー5は、鍔体7の帯状曲げ部8には、流水排出部10が設けられ、装飾モール21と鍔体7との間には、流水排出部10に連通する流水路12が形成されたことにより、流水が鍔体7と装飾モール21との境界部分に沿って流れ落ちようとしても、流水路12から排出されるため、ドアヒンジ部へ流下することがない。
【0018】
また、鍔体7には、帯状台座部25,30が設けられ、これら帯状台座部25,30間に流水路12が形成される。この構成は、装飾モール21が取り付けられる帯状台座部25,30を利用するものであるため、流水路12の形成が容易である。
【0019】
なお、本発明にかかる自動車用サイドバイザーは、上記した実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、両面テープや鍔体、庇本体の大きさ、形状等を適宜変更することができる。
【0020】
例えば、鍔体7の帯状台座部25の上端縁に段部を形成しても良い。
具体的には、図5(a)に示すように、装飾モール21の取り付けられていない状態において、鍔体7に設けられる帯状台座部40の上端縁41の下流側に一段低い段部42を形成する。この時、図5(b)に示すように、段部42が形成された帯状台座部40は、帯状曲げ部8と間隔C(3.5mm以上)を隔てて設けられており、これらの間には流水の導水路15が形成される。
更に、帯状台座部45は、帯状台座部40と間隔E(5.0mm以上)を隔てて、且つ帯状台座部45の上端縁46と、帯状台座部40の段部42とが間隔D(2.0mm以上)の高低差を有するように設けることで、流水路12が形成されている。また、帯状台座部45の下端縁47側には、間隔F(3.5mm以上)を隔てた排出路13が形成されている。
【0021】
このようにして構成される自動車用サイドバイザー5の鍔体7と装飾モール21との間を下る流水は、以下のようにして排水される。
先ず始めに、窓枠2と帯状曲げ部8との間の境界から導入路9へと流れ込んだ流水が、図6(a)に示すように、導入路9から流水排出部10内に流入した後、導水路15内を流下する。
次に、図6(b)に示すように、導水路15内を流下した流水が、流水路12内に流れ込む。この時、図5(b)に示すように、帯状台座部40の段部42に比べ、帯状台座部45の上端縁46は、間隔Dの高低差があることから、導水路15内を流下した流水が、帯状曲げ部8と上端縁46との間に流れ込むことはなく、流水路12内へ全て流れ、この流水路12から排出路13内へと流れ込む。そして、図6(c)に示すように、排出路13を自動車用サイドバイザー5の前側へ向かい流下した後、庇本体6とAピラーガーニッシュ3との間を下方へ流下して、自動車ドアの外側へ排出される。
【0022】
更に、図5(c)に示すように、帯状台座部45の上端縁46に、堰止め部14を設けても良い。これにより、導水路15内を流下した流水が、流水路12内へ流れ込む際に、帯状台座部45の上端縁46と帯状曲げ部8との間に流水が流れ込むことをより確実に防止することが可能となる。この堰止め部14は、鍔体7に一体形成しても良いし、別体成形された部材により形成しても良い。
【0023】
他にも、図5(a)において、排出路13を省略して、流水路12を通った流水をそのまま鉛直方向に流下させて、庇本体6の外側へ排出する構造としても良い。これにより、流水がドアヒンジ部へ流下することをより確実に防ぐことが可能となる。
更に、流水路12は複数設けても良く、適宜変更可能である。
【0024】
また、図7(a)に示す自動車用サイドバイザー5において、流水路12の下流側には、流水路12から流れる水を鍔体7の裏側へ導く排水孔17を穿設しても良い。これにより、図9に示すように、流水が鍔体7及び庇本体6の裏側(窓ガラス側)に排水されるので、ドアヒンジ部へ流下することがない。
具体的には、鍔体7に帯状台座部25と帯状台座部18とが設けられ、これらの間に流水路12が形成されている。このうち、帯状台座部25には、上端縁26の下流側に一段低い段部27が形成されていることから、帯状曲げ部8と段部27との間に導水路15が形成されることとなる。
一方、図8(a)に示す帯状台座部18の下端縁19の下方には、排出路16が形成されており、図7(a)のG−G線断面の位置では、図7(b)に示すように、排出路16の鍔体7側に排水孔17が穿設されている。
【0025】
更に、帯状台座部18の下流側に堰止め部20を設けても良い。これにより、流水の庇本体6裏側(窓ガラス側)への排水をより一層確実に行うことが可能となる。
具体的には、帯状台座部18の下端で排水孔17に隣接する位置に、凸状の堰止め部20が帯状台座部18と連続形成されている。また、図8(b)に示すように、別体で形成された堰止め部24を帯状台座部18の下端で排水孔17に隣接する位置に設けても良い。
【0026】
このようにして構成される自動車用サイドバイザー5において、鍔体7と装飾モール21との間を流下する流水は、以下のようにして排水される。
先ず始めに、図9に示すように、図示しない窓枠2と帯状曲げ部8との間の境界から導入路9へと流れ込んだ流水が、導入路9から流水排出部10を経て排出された後、段部23によって形成された導水路15内を流下する。そして、導水路15内を流下した流水が、流水路12内に流れ込んだ後、流水路12から排出路16内へと流れ込む。
その後、流水が、排出路16内を流下すると堰止め部20によって流れが止められ、排水孔17から庇本体6の裏側(窓ガラス側)に排出された後、庇本体6とAピラーガーニッシュ3との間を下方へ流下して、自動車ドアの外側へ排出される。
【0027】
また、自動車用サイドバイザー5は、装飾モール21と鍔体7との間に流水路12が形成されていれば良く、例えば、帯状台座部18,25,30,40,45を、装飾モール21と鍔体7との間に介在する両面テープ11で代用して流水路12を形成しても良い。
他にも、鍔体7の表面(装飾モール21の貼着面)に、凹状の溝を形成することで流水路12を形成しても良く、適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0028】
1・・自動車、2・・窓枠、3・・Aピラーガーニッシュ、5・・自動車用サイドバイザー、6・・庇本体、7・・鍔体、8・・帯状曲げ部、9・・導入路、10・・流水排出部、11・・両面テープ、12・・流水路、13・・排出路、21・・装飾モール、25・・帯状台座部(流水排出部側)、30・・帯状台座部(排出路側)、35・・両面テープ(窓枠側)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9